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平成16年3月1日号
特別委ガイドラインを了承/4月1日から消費税総額表示

書協、雑協、取協、日書連の4団体で組織している税制等対策特別委員会は、2月13日付で「消費税の総額表示への対応について(増補版)」=2面掲載=をまとめ、ガイドラインとして発表した。2月19日に行なわれた日書連理事会では同ガイドラインについて説明があり、これを了承した。書協、雑協の2団体は連名でお客様向けポスターを作製し、取次を経由して3月中に書店に配布する。
〔消費税〕
4月1日に迫った消費税総額表示実施に向けて4団体特別委員会がまとめたガイドラインは、再販出版物の価格決定権は出版社にあり、出版社が責任を持つことを前提に、①現行の価格表示を継続できる、②できるだけ手間と費用をかけない方法を、財務省等と打ち合わせてまとめたもの。
総額表示は書籍の場合、原則として挟み込まれた定価カード(スリップ)で行い、書店店頭にポスターを掲示して読者への案内を行う。ポスター(別掲)はA3判で8万枚を配布する。
これに関連して、日書連が1月理事会以後、緊急に行ったPOSレジ使用アンケート調査の結果が発表され、①回答のあった189店中151店(80%)がこの10年間で導入している、②POSレジメーカーはIBM、日本NCR、富士通、東芝テックの順、③リースが74%を占める、④メーカーから総額表示変更に関する通知は「ない」が65%という結果が報告された。ソフト入替費用などであいまいな部分があるため、柴崎委員を委員長とする専門委員会を設置、メーカーごとの対応と金額を明示していくことになった。
〔公取協〕
出版物小売業公取協が照会していた「送料の無料サービス」について、2月2日に公取委から回答があった。公取委の回答は「同サービスは景品類に該当するが、制限は適用しない」という趣旨。
小売公取協影山専務理事は「従来、送料無料サービスは景品として対応してきたが、今後は規約対象からはずれ、再販上の割引類似行為として対応する必要がある」と述べた。
また、11年ぶりに出版小売公正競争規約の解説書を作成するため、編集委員に丸岡、下向、池本、岡嶋、山口の5名を承認した。
〔再販〕
岡嶋委員長がポイントカード問題の経過について報告を行い、ヤマダ電機以外の量販店として、ビックカメラ、ヨドバシカメラ両店にも取引取次の日教販を通じて再販出版物へのポイント提供を中止するよう働きかけていると説明した。
阪急ブックファーストで実施しているポイントカードは、年間買上額の5%優待と合計すると8%のサービスになっていたが、順次「ペルソナJCBカード」に切替えられ、新カードではブックファーストの購入にはサービスをつけない。
岡嶋委員長は、引き続き各出版社にポイントカード中止を求める働きかけを行うよう攻勢を強めてほしいとし、児童図書出版協会にも協力を求めたと述べた。

買い切りなら65掛け以下/ハリポタで静山社に申し入れ/日書連理事会

〔流通改善〕
9月に発売が予定される「ハリー・ポッター」第5巻の販売条件について静山社に確認したところ。同社からはまだ未定という回答があったことが報告された。このため、買い切りなら正味は65掛以下とする日書連買切8項目を提示することになった。
増刊・別冊のL表示問題は表示の誤りや返品入帳の未徹底などが指摘され、取協進行委員会にチェックを求めることにした。週刊朝日の発売日問題では藤原委員長が書店への品渡しを早められないか取次に申し入れたいとした。
〔情報化〕
2004年版日書連MARC&司書ツールの斡旋が始まったが、志賀委員長は「書店には月額2千円、年間2万4千円で提供することに変更はない」と補足説明を行った。
各県組合の情報化のための第2次補助金については、32組合から申し込みがあり、20万円と25万円に分けて総額700万円の追加補助を支出する。
〔スタートアップ〕
出版物にも貸与権をという著作権法の改正は、所要の委員会を通過し、今国会で成立可決する見通し。施行は来年6月1日からとなる見込みで、コミックについては新刊は3ヶ月貸出し禁止、レンタル本は1冊分の定価上乗せなどが検討されている。
夏の雑誌愛読月間キャンペーンは今年も継続し、効率的な展開のため東京、愛知を重点地区に決めた。〔組織強化〕
中小企業基本法の改正に伴い、同法との整合性を図るため日書連の定款見直しが進められてきたが、全国中央会の指導のもとに5月総会での可決をめざすことが報告された。
〔指導教育〕
昭和38年に制定された出版販売倫理綱領改定案が丸岡委員長から示され、承認された(3面に全文)。
携帯電話によるデジタル万引きの件では、「携帯電話のご使用及び撮影はご遠慮下さい」というタテ・横2種の棚用ステッカーを作成、各県組合に送付する。〔増売運動〕
今年の「心にのこる子どもの本夏休み売行き良好書セール」の実施要綱が承認され、絵本、読み物、遊びと学習、読み聞かせらいぶらりい絵本の各セットを販売する。販売目標は2850セット、2億円。注文締め切り4月16日。
また、理事会の席で昨年実施した読書週間書店くじのWチャンス賞100名の抽選を行った。今回は5876通の応募があった。

2004年の輸送統一休暇

2004年度の郵送統一休暇を検討していた取協休配日研究委員会は、①ゴールデンウイークはカレンダー通りの配送、②夏期統一休暇は8月13日(金)、14日(土)、15日(日)の3日間、③年末年始は週刊誌の年内最終発売が12月27日(月)、年始は週刊誌、一般紙とも1月4日(火)全国一斉発売とする案を固めた。

消費税の総額表示への対応について(増補版)

はじめに
平成15年度税制改正に伴う消費税法の改正で、中小事業者の特例措置、申告納付制度の見直しとともに、新たに消費税法で事業者が消費者に対して価格をあらかじめ表示する場合には、消費税額を含めた支払総額を表示することが2004年4月1日から義務付けられました。価格を表示する事業者は、消費税法では消費者に資産等を譲渡する事業者ですが、再販出版物の場合は再販契約上、出版社が定価を表示し、再販価格を指示していますので、実質的に出版社が責任を持つこととなります。
当特別委員会は、この消費税の総額表示への対応にあたり、①現行の価格表示を継続できること、②出来るだけ手間と費用が掛からない方法とすることを前提とし、財務省等との打合せを含め検討を行い、再販出版物の価格表示等のガイドラインをまとめました。
このガイドラインは、出版社、取次会社、書店における消費税の総額表示への適切な対応の参考資料として当特別委員会でまとめたものですので、趣旨をご理解の上それぞれで対応していただきたいと存じます。その後、総額表示等への対応についての問い合わせ等を検討し、当特別委員会では、ここにより分かり易くするために表現、例示、資料を補い増補版を作成いたしました。したがって、2003年6月3日付のガイドラインについて変更するものではありません。
Ⅰ.現行方式を継続できる項目
1.価格表示(出版物自体への表示)
(1)再販出版物の価格表示(書協・雑協税制専門委員会1996.7.30及び1997.2.13)
①雑誌定価1050円(本体1000円)
②書籍定価本体1000円(税別)
定価(本体1000円+税)
または定価本体1000円+税
定価1050円(本体1000円)⑤
上記本体部分をとする方法もある。

*本体価格の表示は、書店のレジ対応からも必須である。
(2)コードの価格表記現行通りの表記
①ISBN
ISBN4-0000-0000-C/D
C△△△△¥¥¥¥¥E(¥=本体価格〉
②書籍JANコード
1段目978ⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅩC/D
2段目192CCCC\\\\\C/D(\=本体価格)
③共通雑誌コード
T11-ⅠⅠⅠⅠⅠ-ⅤⅤ-PPP-C/D
*共通雑誌コードは、2004年6月から新コード体系に変更。
4910IIIIVVYC0PPPP
フラグ予備コード①現行雑誌コード号数年号予備コード②本体価格
JANコードアドオンコード
(3)価格表示上の留意点
定価および本体価格の表示においては、一般消費者〈読者)の価格表示への誤認を招かないような表示が必要であり、計算上矛盾の生じない表示が望ましい。
①表示上は、原則として円未満を四捨五入とするのがもっとも誤差が少ない。
・書店等の取扱いは、円未満を四捨五入するかまたは切捨てで処理している。
②セット価格の算定事例(分売する場合)
全10巻の場合、一巻定価1,500円、
本体価格1,428.57円→1,429円
イ.各巻の定価、本体を足してセット定価、セット本体価格とする。
セット定価15,000円(セット本体14,290円)
ロ.各巻の本体を足してセット本体価格とし、それに1.05を掛けてセット定価とする。
セット定価15,005円(セット本体14,290円)
ハ.各巻の定価を足してセット定価とし、それを1.05で割ってセット本体価格とする。
セット定価15,000円(セット本体14,286円)
→ハの方法が、計算上の矛盾が最も少ない。
2.取引基準(帳票類の表示)―事業者間は本体取引を継続
(1)取引計算は、現行どおり本体価格で行う。
(2)納品書、返品伝票、請求書等の帳票類は本体価格で表示し、消費税は別途表示し一括して請求する。

Ⅱ.2004年4月1日以降対応を要する項目
1.新聞・雑誌広告等の価格表示――2004年4月1日以降は総額(定価)を表示
(1)広告等の価格表示
新聞・雑誌等における書籍・雑誌の広告等の価格表示は、総額(消費税を含めた価格)の表示が必要。―書籍・雑誌の場合、定価○○○円(「総額である」旨の表示は必要ない)
(2)出版目録、内容見本等の価格表示――価格表示は、総額の表示が必要。
(3)ホームページ等で読者に提供する出版情報―価格表示は、総額の表示が必要。
(4)出版情報の交換における価格情報―本体価格で行う
データべ-スを作成・提供者は、本体価格に1.05を乗じて、円未満を四捨五入で表示し、フロントページに、例えば「本データベースの価格は、本体価格に税率1.05を乗じて税込価格を表示しております。」などと注意書を表記。(Ⅰ-1-(3)価格表示上の留意点を参照)。
2新刊・増刷、既刊書等の価格表示
・読者が一見して、総額が分かることが必要。
(1)新刊・増刷の価格表示
総額表示として認められる表示方法としては最低限、スリップ等による総額の表示が必要です。いずれかの方法によるかは、各出版社の判断による。
定価(総額)の表示にあたっては、⑤または5%と税率をあわせて表示することにより税率変更時など容易に判別できるようにすることが、店頭での混乱を回避することになる。
①スリップ(「定価カード」という)に総額を表示読者へ周知するために店頭ポスター等で、スリップを「定価カード」と称して案内する予定です。例.定価1050円、定価1050円⑤又は税5%
例1.スリップ(定価カード)の「ボーズ」部分に表示(ア)
例2.スリップ(定価カード)の「ボーズ」部分以外に表示(イ)

*帯(オビ)などを付ける場合は、帯(オビ)などに総額を表示することが望ましい。
②スリップ(定価カード)がない場合の価格表示
スリップ(定価カード)のようなものを挟みこんで、総額を表示。(ウ)
(2)既刊書の価格表示
新刊・増刷の価格表示に準ずる。何らかの自主的な方法で総額の表示が必要。
3.端数処理上の問題(書店からの課題)
①総額表示の下で複数冊の販売の場合、「税抜価格」(本体価格)を基に計算するレジシステムでは、誤差を生ずる。読者とのトラブル回避のためには、「税込価格」に冊数を乗ずる方法へのシステム変更が必要となる。従って、変更のための経費問題が課題として残る。
②定価に対する読者の信頼確保のためには、現行の消費税率のなかで、本体価格が20円で割切れる価格の設定が望ましい。(財務省資料参照)
4.新・旧価格表示本の混在
①スリップ(定価カード)等による総額表示への移行は、新刊、増刷、常備寄託品の入れ替えなど可能なものから随時実施する。
②法施行時(2004年4月1日)に、特別委員会が店頭ポスター等を作成、店頭に掲示し、読者に案内する。
5.税率変更への対処
今後も、軽減税率又は税率の据え置き等を含めて要望する。以上

出版販売倫理綱領

われわれ出版物の販売に携わる書店人は、出版物が国民の教育・文化を向上させ、社会の発展に欠かせないものであるという重要な役割を深く認識し、出版物の普及にかかわる書店業界の発展を願って、次の信条を掲げその実践を期する。
1、われわれ書店人は、出版物の社会的使命の重要性を深く認識し、その円滑な普及に努める。
2、われわれ書店人は、日本国憲法で保障された言論と出版の自由を擁護する。
3、われわれ書店人は、出版物の販売にあたり青少年の健全育成に配慮するとともに、積極的に読書推進運動を展開する。
4、われわれ書店人は、読者の要望に応えて出版物の迅速な入手に努め、誠実に販売の使命を遂行する。
5、われわれ書店人は、再販制度を遵守するとともに、出版社、取次会社、小売書店が平等の立場で意思の疎通を図り、協調して所期の目的を達するよう努める。

読みきかせらいぶらりい/JPIC読書アドバイザー・青柳規子

◇2歳から/『ちいくまちゃんとおおくまちゃん』/谷地元雄一=文/わらべきみか=絵/講談社850円/2003・11

なかよしのちいくまちゃんとおおくまちゃんがお散歩にいきます。ちいくまちゃんはとことこ、おおくまちゃんはどこどこ歩きます。ぶらんこに乗ると、ちいくまちゃんはゆらゆら、おおくまちゃんはぶんぶん。シンプルな絵とリズミカルな繰り返しの言葉が、心地よくひびきます。

◇4歳から/『かあさんとじてんしゃにのって』/長谷川知子=文・絵/新日本出版社1500円/2004・1

まみこは、かあさんの自転車にのって、雨の日も風の日も、毎日保育園に行きます。表紙の絵は、お母さんとまみこが楽しそうに、お話ししているようです。でも保育園にいきたくない日もあるのです。5歳の萌乃ちゃんは「ある、ある」と共感していました。ラストが感動的です。

◇小学校低学年向き/『ばばばあちゃんの
なぞなぞりょうりえほんむしぱんのまき』/さとうわきこ=作/佐々木志乃=協力
/福音館書店838円/2004・2

2000年12月号「かがくのとも」が傑作集になって出版されました。いつも元気なばばばあちゃんのお料理絵本です。メロン入りのメロンぱん等いろいろあります。「だんごむし」ぱんだってできるんです。食べられるのかな?読みきかせの後に、みんなで一緒に作ってみてはいかが。

2.3%減、9年連続マイナスに/2003年書店分類別売上調査/日販調べ

日販経営相談センター調べによる2003年の年間書店分類別売上調査が発表された。これによると、2003年の売上は対前年比2・3%減で、前年割れは9年連続となった。
月別の売上高推移は、12月が0・9%増と唯一のプラス。書店規模別では全規模で前年割れとなり、40坪以下店で5・7%減、41~80坪店で4・0%減、81~120坪店で1・1%減、121坪以上店で1・5%減と、中小規模店の厳しい状況が続いている。立地別では商店街で7・6%減と落ち込みが目立った。このほかの立地は1~2%のマイナスに止まっている。
ジャンル別にみると新書(10・8%増)、コミック(5・6%増)、文庫(0・7%増)の3部門が前年比プラス。新書は4月に刊行された『バカの壁』効果が大きく、年後半は2桁増が続いた。コミックは02年が不調だったこともあって大きく伸長した。逆に文芸書は10・3%の大幅減。02年10月刊行された『ハリー・ポッター』の反動が目立ち、10月は49・2%減という極端な落ち込みを記録した。
客単価の平均は1・0%減の1070・3円で、全規模で前年を下回った。

「新刊ニュース」3月号を組合員に送付/福岡組合

福岡県書店商業組合(山口尚之理事長)は、トーハン発行の「新刊ニュース」3月号を2月15日、全組合員に送付した。
同号では特集記事として、麻生渡・福岡県知事と、読書通で知られる俳優・児玉清氏の特別対談を掲載。今秋に福岡県で開催される「第19回国民文化祭・ふくおか2004(愛称=とびうめ国文祭)」をPRするもので、書店組合としても国民文化祭を盛り上げようとの意図から、配布を実施した。
対談のテーマは「読書から学ぶもの」。この中で麻生知事は、自らの読書経験から「読書は人間として一番大事な思考能力の出発点」と語り、朝の読書運動についても「読書の習慣が身につくことと、何を読むか自分で選択させることが非常に大事」と指摘。福岡県が推進する「青少年アンビシャス運動」や、今夏に福岡県宗像市で開かれる「日本の次世代リーダー養成塾」といった青少年育成活動について説明し、とびうめ国文祭を通じてアジアへと広がる若者文化を育てたいと話している。

有本嘉代子さんの著書増売を呼びかけ/兵庫組合

兵庫県書店商業組合(三上一充理事長)は2月10日、神戸シーガル会館で定例理事会を行った。
三上理事長は冒頭のあいさつで、北朝鮮による拉致被害者、有本恵子さんの母・嘉代子さんの著書『恵子は必ず生きています』(神戸新聞総合出版センター刊)を紹介。娘の生存を信じ活動を続ける嘉代子さんに対し、兵庫県民をはじめ全国の人々に読んで知ってもらうことが救助活動の一助になるとの考えから、同書の増売を呼びかけた。理事会に駆けつけた同出版社の福岡社長は、出版にいたるまでの経緯を説明した後、より多くの人に知ってもらうため、発売に合わせ3月18日(木)に神戸市中央区の松方ホールで著者の講演会を開催すると報告した。
また理事会では、2年続いた「絵本ワールドinひょうご」を本年度も開催することを全会一致で可決承認した。今後、日書連、図書館協議会、神戸新聞社、県組合で選定の上取次等と協議し、決定次第詳細を報告することを決めた。
(中島良太広報委員)

激動期を勝ち残る書店の条件/日本書店大学学長・田辺聡/須原屋研修生OB会より

1月8日、さいたま市で開かれた「須原屋研修生OB会」の研修会で、全国から集まった卒業生・現役合わせて50名を前に、日本書店大学学長の田辺聡氏が「激動期を勝ち残る書店の条件」をテーマに講演した。田辺氏は書店を「読者に感動を与え、本と読者の出会うチャンスを作るもの」と位置づけ、いま読者が求めているのは「豪華な売場」ではなく「専門的知識をもったスタッフ」であると指摘。出版社に対しても顧客ニーズの現地情報を提供し、読者、出版社双方に対して情報発信体になることが、競合に打ち勝ち生き残るための条件と話した。

〔1、書店は太陽である〕
毎年、大晦日の除夜の鐘を聞くたびに思い出すことがあります。私が勤めていた大阪の書店の関連会社で、ある年の大晦日、遠方に集金に出た社員の帰りが遅れて終列車で帰ってきました。大阪駅のプラットホームに降りると、なんと社長が寒そうに立っていた。「いやあ、君が帰ってくるのを待っていたんだよ。寒かったろう」。帰社する途中で屋台に寄り、2人並んで年越しソバを食べたそうです。店に帰ると12時を回って元旦になっていた。彼にとっては、そのことが非常に心に残った。
その社長の社葬の時、彼は弔辞の中でこのエピソードに触れ、絶句して号泣しました。社員に「しっかり仕事をしろ」「頑張ろう」という言葉より、そういう行動にこそ部下は心服し、トップを信頼するのです。
アメリカで1920年代に産業心理学者ホーソンが電気部品工場で行なったいわゆる「ホーソンの実験」以来、人はエモーション(情緒)で動く、ヒューマン・リレーションズが経営でも重視されだしました。
婦人運動の先駆者、平塚らいてうが刊行した「青踏」という雑誌があります。その雑誌の創刊号で、らいてうは「原始、女性は太陽であった」と宣言しました。それと同じように書店は街の太陽なのです。
フランスの詩人G・アポリネールに「ミラボー橋」という詩があります。ミラボー橋を見ていると、両岸から恋人が手をさしのべて握りあっているようだ。このアポリネール流に言えば書店は「読者と著者をつなぐ橋」、さらに「魂の行き交う橋」といえます。
私はまた「書店は新刊という俳優を踊らせる劇場」と言ってきました。新刊という俳優を売り場という舞台で力いっぱい踊らせる。その感動を観客である読者に与え、本と読者の出会うチャンスをつくる。それが書店です。
印刷では、紙のことをビヒークル(乗り物)といいます。印刷はインクにニカワをまぜてそれを紙に定着させることです。しかし、紙に載ったインクは、魂を生み出し人を感動させる力をもちます。私たちはその魂を人びとに分かち合う仕事をしているのです。

〔2、激動期とは何か〕
江戸末期、大坂には34軒の大店がありましたが、明治維新の経済変動を乗り切れず、その多くは没落し、維新後なお歴然たる分として生き残ったのは、わずか
に8軒でした。すなわち住友家、鴻池家などです。同じように伊勢松坂の越後屋、今の三井家は呉服商から幕府の御用商人となり、幕末には幕府にも朝廷にも資金を用立て、当主と番頭の経営集団は努力して維新後は明治政府の御用商人となり、財閥形成に全力を傾注します。財閥になりえた三井家もロスチャイルド家もデュポン家も、近世の東インド会社に比せられる満鉄なども激動期を乗り切ったその恐るべきしたたかさとケタ外れの経綸と才覚を私たちは見習いたい。フランス革命、明治維新、第2次大戦直後など経済の激動期を乗り切った経営者も書店人にはよい手本です。
明治維新の主力エンジンになったのは私塾です。松下村塾で吉田松蔭が教えたのはわずか2、3年の間でした。それなのに伊藤博文や高杉普作を生みました。大坂では蘭学医の緒方洪庵が適塾を開き、福沢諭吉や大村益次郎を育てました。そうした私塾と同じように、今書店ではこの浦和に須原屋研修所があり、米子には本の学校があります。この中から新しい書店改革の波が起こってくることを私は期待しています。ドイツでは書店の販売員になるには2年間で700時間の授業を受けなければなりません。それだけ勉強しないと社会も読者も書店員として認めないのです。ドイツになぜそんなにしっかりした学校が出来たのでしょうか。ドイツの社会にはギルド制度があり、マイスター(親方)が技術を徒弟制で伝承してきました。
この伝統は産業革命で崩壊しましたが本を売る技術については学校を作って体系的に教えようと考えたわけです。須原屋研修所も本の学校もルーツは同じドイツの本の学校です。
ある専門書出版社が集まって、各書店の売り場のその専門書分野の担当者を集めて勉強会を企画しました。集まった専門書担当者たちは、「1ヵ月前に担当になった」「担当ですがパートですから」と何を聞いてもわからない、答えられない。購入読者の動向をきちんと説明できなかったといいます。これでは専門書が売れないのは当然です。

〔3、天才フォードの失敗〕
ヘンリー・フォードは自動車作りの天才ですが、彼が開発したT型フォードは秀れた車で、1908年以来20年間同じ車を合計1500万台作り続けました。それに対抗してGMは毎年モデルチェンジして高級車から大衆車までいろんなタイプの車を消費者に提供しました。フォードは自分の車が安くて頑丈なのに、なぜ売れなくなったかわから
なかった。フォードは技術者としては天才でしたが、高くてもいい、もっとかっこいい車がほしいと思いだした消費者のニーズの変化がわからなかった。これは大きな教訓です。同じようなことが書店にもあります。アメリカ風の郊外型店舗が出現してみんな驚いた。そこから箱の競争が始まり、今は千坪書店が多くできた。いくら豪華な売り場ができても、もう読者は感動しません。読者は、もう箱の競争は結構、本当に自分たちが欲しいのは、本についてまともに答えられる専門的な知識をもったスタッフだ、と内心叫んでいるのです。
阪神大震災を取材した読売新聞の記者から聞きました。そのとき大阪にいて、神戸で地震が起きたと聞き、阪神高速を車で向かったが渋滞でだめ。そこで大阪港から船で神戸に入った。しかし、どっちを見ても火事で取材のしようがない。そこでヘリから神戸市内を見て初めて「これは大変な大地震だ」とわかった。
彼は入社した時から、「虫になれ、鳥になれ」と教わってきた。われわれは店の中だけで忙しく働いているが、業界がどっちを向いて走っているのか、他業界ではどんなことが起こっているのか、読者は何を望んでいるのか、を絶えず考えればフォードの失敗を乗り越えることができます。

〔4、危機への対応〕
旭屋書店は昭和40年1月30日、隣店からのもらい火で消失しました。夜中にタクシーを飛ばして店に向かった。店に着くと本館が盛んに燃えている。別館は電灯が消えて真っ暗です。そのとき社長が1人、2階のレジでろうそくを立てて書きものをしておられた。「燃えているものは消防車にまかせないとしかたがない」と言うんです。朝9時になって社員がみんな集まってきた。社長は「皆さん、会社は枝は焼けたが幹は立派に残っている。私はこの会社を必ず再建します」ときっぱり言い切りました。そして、夜中に燃えているそばで書き込んでいたノートのページを1枚ずつちぎって部長たちに与え、君は今から銀行へ、君は建築会社へ、君は取次へ「明日から開店しますから、200坪分の本を」と。社長は真夜中のうちに取引先の社長や支店長の自宅に電話を入れ、各社も夜中から非常招集で社員を集めて仕事を始めてもらっていたのです。当時、社長室勤務だった私には平素から社長が取引先を非常に大切にしていたことを思いだしました。だから夜中でも最高の協力をしてくれたのです。私はそのとき初めて社長とはこういう仕事をするものかと思いました。大阪の船場では、表もお客様、裏もお客様といって、取引先も大切に扱うことを厳しくしつけています。店は2日間で再建し、再開しました。人間がひと晩でこんなに大きく見えるものかと私は驚いた。社長が2倍にも3倍にも大きく見えたのです。私はそのしたたかさに大いに敬服しました。トップはどんなことが起こっても瞬間に対処できなければならない。剣が峰で「ああ、もうだめだ」と思ったら全部ががらがらとだめになる。その時に「何くそ、どんなことがあってもやり抜くぞ」と決心を固めれば、道も開ける。社員もついてくる。興廃のすべてはその時の一瞬のトップの判断にかかっているのです。

〔5、勝ち残る書店へ〕
では、これからの書店はどうすればよいでしょうか。私はJPICの読書アドバイザー養成講座で、書店のサービスについて出題しています。一番多いのは「欲しい本がすぐ手に入る」こと。そして「相談できるスタッフの常駐」。端的に言うと、本のソムリエ、博物館の学芸員のような読書案内をしてくれる人が常駐してほしい、です。これがキーポイントです。まずスタッフの専門職化でこれが課題です。書店スタッフは専門家なんです。ところが、素人でもできる仕事と思っている。とんでもない。千坪の書店にふさわしい能力を備えたスタッフがいないなら、売場は30坪、50坪でも、その分野を熟知しているスタッフがいる書店に読者は行く。
書店と読者の欲求は明らかに食い違っている。書店側は建物を大きくし、書誌検索装置を設置してこと足れりと思っている。しかし、読者の究極の希望は熟練した担当者がいつでも話に乗ってくれ、サポートしてくれることです。箱の競争は一段落した。これからは競合店のそれぞれの分野で専門職としての担当者同士の業務能力の格闘技、白兵戦の時代に入ったのです。書店は出版社とは求めるもの、出版社に奉仕するなどは考えたことがない。しかし、出版社、編集者が一番欲しいのは、どんな人がどういう買い方をしているかという現地情報です。それを発信するのは書店の義務、裏もお客様とはこういうことです。そのためには書店人自身がジャーナリスティックな感覚を磨くことが必要です。トップが奨励し会社全体が出版社にも読者に対しても情報発信体になることが必要です。
書店はいま販売の自我に目覚めてきました。書店人が選んだ出版大賞もできました。自分で書いたPOPが説得力をもち、来店読者が買ってくれる。それで自信がついた書店スタッフは何も考えない隣の書店人に打ち勝つのです。これが競合に打ち勝つ源流です。
今年はその元年になることを期待しています。

ふるさとネットワーク・四国ブロック編


〔香川〕
香川といえば「うどん」だが、それだけではない。ハマチ、サワラ、タコ、アナゴ、車エビなど瀬戸内海の海の幸をふんだんに使った郷土料理の数々をご紹介しよう。
まず、「瀬戸のハマちゃん焼き」。香川県の県魚ハマチを県花のオリーブ油で炒めてレタスで和える豪快な漁師料理だ。一人用の土鍋にレタスをたっぷり盛り、ハマチ・エビ・イカ・ハモ・えのき・しめじをのせ、もろみソースをかける。もろみソースがレタスの水分で薄まり、全体にちょうどよく味がゆきわたっていく。「まんでがん焼き」は素焼きしたサワラや車エビなどを天然塩と松葉を敷いた鍋の中で蒸す料理。
県観光協会では、右の2つに「たこつぼたこ飯」「竹押しずし」「香季揚げ」を加えた5種類を「香川の観光ふるさと・さかな料理」に指定。讃岐うどんと並ぶ名物料理にしようとPRしている。

〔徳島〕
「大塚国際美術館」は大塚製薬グループが鳴門市に設立した日本最大の常設展示スペース(延床面積29、412㎡)を有する「陶板名画美術館」です。館内には古代壁画から、世界25ヵ国、190余の美術館が所蔵する現代絵画まで至宝の西洋名画1千余点を特殊技術によってオリジナル作品と同じ大きさに再現。美術書や教科書とは違い、原画が持つ本来の美術的価値を真に味わうことができ、日本に居ながら世界の美術館が体験できます。また、元来オリジナル作品は退色劣化を免れないものですが、陶板名画は約2千年以上そのままの色と姿で残るので、これからの文化財の記録保存のあり方に大いに貢献するものです。門外不出の「ゲルニカ」をはじめ戦争で散逸していたエル・グレコの祭壇画の衝立復元など画期的な試みもなされ、各国の美術館館長・館員の方々にも大きな賛同、賛辞を得ています。(林健二広報委員)

〔愛媛〕
1年を通じ最も寒さの厳しいこの季節ですが、僕は相変わらず休日には海へ出かけています。寒さ対策の装備を十分にすれば、冬の海釣りは大変楽しいものです。この時期は、対象魚が豊富なうえ、最も魚の味が良いのが理由です。週によって変わりますが、タチウオ・アジ・サバ・メバル・カサゴ・ハギ等々、本当に魚種が豊富です。そして以前にも書きましたが、釣行の一番の楽しみは、船上での昼食です。焼酎の湯割りに刺し身(一番旨いのは、サバそしてメバルです)、ホゴ飯、そして魚の鍋はミソ仕立て、体の芯から暖まり、寒さも忘れてしまいます。このシーズンに同行する友人は釣りの腕前も上級者が多く、船上での釣り談義は尽きることがありません。
しかし、いよいよ教科書シーズンが到来。しばらくは竿をしまって、本業に専念したいと思います。(光永和史広報委員)

〔高知〕
坂本龍馬――人気ナンバーワンの座危うし!いま高知で一番の話題は、高知競馬の競走馬「ハルウララ」。デビュー以来負け続け、ただいま104連敗中。負けても負けてもひたすら走り続ける姿がサラリーマンたちの共感を呼び、今や全国的アイドルだ。ドキュメンタリー番組の放映に始まり、写真集、単行本の出版、応援歌「ハルウララの詩」は3月17日CD発売。馬券は当たらないため「交通安全やリストラ防止」に、しっぽの毛を入れたお守り、Tシャツなどのグッズも大人気とか。廃止寸前だった競馬場は、今や全国からの応援ツアーで大いに活気づいている。
3月22日「一度は勝たせてやりたい」と、あの武豊騎手が騎乗することが決定。日本郵政公社は写真付切手シートを売り出し、馬券は全国地方競馬の窓口で買える。日本一小さな競馬場のハルウララを応援にいらっしゃいませんか。(金沢典子)

シグマブックと10daysbookの書店展開について/㈱イーブックイニシアティブジャパン代表取締役社長・鈴木雄介

●はじめに
私たちは、はじめから書店様と取次様を仲間として書店の店頭に「電子書籍」という新しい出版商品を並べることを夢みて参りました。
インターネットビジネスというと流通や小売を中抜きにしていく事業とお考えの方もいらっしゃると思いますが、私たちイーブックイニシアティブジャパンは出版界の内側から誕生し、新しい時代の出版界の展望を探って参りました。
それが今回の松下電器様の読書専用端末の開発と「書店様を重視した販売戦略」によって、書店店頭の活性化のお手伝いができる環境が整いました。
これをひとつのチャンスに、ぜひメーカーと私たちと書店様が協力して展開する「勝利のトライアングル」が成功することを願っています。

●シグマブックについて
2月20日に松下電器が電子書籍を読むための読書端末、シグマブックを発売しました。世界初の本格的な読書端末で、「本を楽しむこと」にこだわった商品です。文字検索などの機能はついていませんが、マンガや小説を読み進むにつれて物語の世界にいつのまにか入り込んでいる、そのような本格的な読書端末です。
第一の特長は、ルビまで読める高精細な液晶です。パソコンと比べて長時間読んでいても目が疲れにくい。理由は、パソコンに使われている液晶と比べて数倍の密度をもつ世界初の液晶です。
第二の特長は液晶を二枚使った見開きにあります。あくまでも「本」にこだわりました。本はもともと見開きを単位にデザインされてきましたし、マンガのクライマックスは見開きワンカットです。見開きデザインは誰がみても「本」そのものです。見開き端末は、お客様に説明がなくとも売れていく商品です。また、電車の中で読んでいても、他人の「本」の中はのぞきこまないという暗黙のマナーが生きてきます。本を読むというプライベートな時間を守ることができます。
第三の特長は、単3電池二本で、3ヶ月(一日80ページ閲覧時)読み続けることができることです。この世界初の液晶は、なんと電池を抜いても液晶の表示が消えません。

●10daysbookについて
10daysbookは、イーブックイニシアティブジャパンが運営する現在およそ5000点の電子書籍を扱っているインターネット上の電子書籍販売サイトです。読者は、ここから電子書籍をダウンロードしてパソコンで読むことができます。10daysbookで購入いただいた電子書籍は、パソコンに加えて、持ち歩けるシグマブックでも読めるようになりました。(10daysbookはネーミングです。購入後、10日以上経っても読んでいただけます)
10daysbookは、紙の本の持ち味を損なわないように画像で電子化しています。著者や編集者がこだわった紙面のデザインをそのままにパソコンやシグマブックで再現することができます。ひとつひとつの文字の形、レイアウト、挿絵…本のデザインは、読者を物語にいざなうための大切な演出です。10daysbookが提供する電子書籍は、このような「本」の演出を大切にするコンセプトで作りました。このようにシグマブックと10daysbookは、物語の世界に読者をいざなうこと、そのことに徹底的にこだわった商品です。

●読書端末の将来像
これからいろいろな読書端末が商品化されてきます。もし読書の本質を見失わずに商品化される読書端末なら、そのコンセプトはおのずから決まってきます。文字がやさしく、絵がダイナミックに楽しめるたっぷりした画面サイズ。そして見開き。もちろん薄くなり軽くすることで携帯性も確保します。近い将来には、塗料の太陽電池ができて液晶もフィルム状のカラーになり、文庫より軽くて電池いらずの読書端末がでてくるかもしれません。ある有名な漫画家の方がおっしゃっていました。「マンガの醍醐味は週刊誌の大きさなんだよ。そこに伝えたい物語を描いている」と。なんといっても作品の物語が主役です。その作品の魅力を伝えることに本質をおいた読書端末がこれから生まれてくるでしょう。

●書店に期待すること
私たち(松下電器、イーブックイニシアティブジャパン)は、シグマブック(読書端末)と10daysbook(電子書籍)の事業を「本の販売」を知り尽くした書店とご一緒に展開していきたいと願っています。店頭でのプロモート、販売を担っていただければ幸甚です。
現在10daysbookは、インターネットで読者にサービスをしていますが、加えて書店で電子書籍を扱っていただく仕組みを用意しました。お店の書棚を増やすことなく約5000点(さらに毎週金曜に新刊をリリース)の作品を扱っていただけます。扱っていただく電子書籍は、スペースの問題から書店の本棚から遠ざかった珠玉の名作や長編が中心です。東洋文庫(約450点、続刊リリース中)、手塚治虫全集(約400点)、それに連載中の長編人気マンガの書棚にすべてを並べるのが難しいバックナンバーなどです。(代表的な作品はリストの通りです)

●具体的なご提案
御社の書店サイトに10daysbook支店を開いていただく仕組みをご用意しました。開店のための費用リスクはほとんどありません。御社書店をご利用の読者は、自宅から御社書店サイトにアクセスして電子書籍を購入します。購入した電子書籍は、パソコンそれにシグマブックで読めます。売り上げから書店にキックバックをお支払いします。詳しくは下記のお問合せ先までご連絡をいただければ幸いです。尚、将来的には、ダウンロードボックスでの購入方法を検討しています。読者は店頭においたダウンロードボックスで購入できる仕組みです。

◆10daysbookは、www.10daysbook.comをご覧ください。
◆10daysbook支店についてのお問い合わせは、㈱イーブックイニシアティブジャパン、担当柳(やなぎ)までご連絡ください。
℡03-5283-9622yanagi@ebookjapan.co.jp

副社長に野間省伸氏/浜田氏は取締役相談役に/講談社

講談社は2月23日定時株主総会ならびに取締役会を開催し、第65期決算(平成14年12月1日~15年11月30日)を承認したが、売上高は前年比97・6%の1672億1200万円となった。
売上げ内訳は雑誌1117億8300万円(97・3%)、書籍285億400万円(97・7%)、広告228億4500万円(97・1%)、その他40億7800万円(111・0%)。しかし、利益面では経費の削減、株式売却益などにより税引前当期純利益は24億4700万円(320・4%)、当期純利益は14億1600万円となった。
役員改選では野間省伸常務が代表取締役副社長に就任。五十嵐隆夫氏と横山至孝氏が揃って常務に昇格したほか、柳田和哉、岩崎光夫、森武文、山根隆、鈴木哲の5氏が取締役に就任した。浜田副社長は取締役相談役となり、渉外・関連会社を担当する。
同日行われた記者発表で取締役相談役についた浜田氏は「次の新世代に向けて歯車が回った。野間副社長は社内業務全般の掌握を優先していただく。雑協・関連会社は引き続き私が担当する」と述べた。
監査役を除く役員平均年齢は54・6歳と、前年より1歳若くなった。期末の社員数は男770名、女293名、合計1063名。

〔講談社役員〕
(◎昇任、○新任)
代表取締役社長
野間佐和子
代表取締役副社長(社業全般)担当局=文芸局・文庫出版局◎野間省伸
常務取締役(コミック部門担当)担当局=第3・第5・第7編集局・ライツ事業局◎五十嵐隆夫
同、担当局=業務提携推進委員会・業務局・経理局◎横山至孝
取締役(書籍部門担当)担当局=広報室・編集総務局・校閲局・資料センター・生活文化局中沢義彦
同、担当局=第2・第4・第8編集局伊原道紀
同(雑誌部門担当)担当局=営業企画室・雑誌販売局・広告局大塚徹哉
同、担当局=第6編集局・児童局・ディズニー出版事業局皆川槇二
同、担当局=学芸局・総合編纂局○柳田和哉
同、担当局=宣伝企画部・書籍販売局・流通業務局
○岩崎光夫
同、担当局=販売促進局・コミック販売局
○森武文
同、担当局=社長室・社史編纂室・総務局
○山根隆
同、担当局=第1編集局・デジタル事業局○鈴木哲
取締役相談役(渉外・関連会社担当)浜田博信
取締役(非常勤)
幸脇一英
同小池武久
同関根正之
同山野勝
同保月滋
同浜村修
常任監査役稲垣文美
監査役高井伸夫
同足立直樹
顧問松岡直昭
同文入秀敏
同田代忠之
同楢原泰信

新社長に村山氏/主婦と生活社

主婦と生活社は2月25日開催の決算取締役会で菊地英雄社長の退任と、村山秀夫常務の社長昇格を内定した。3月24日の株主総会で正式に決まる。役員体制は以下の通り。○印は新任。

代表取締役会長遠藤昭
代表取締役社長
村山秀夫
取締役(生産担当)
山西邦夫
同(編集管掌兼編集第1部長・ヒューマン企画編集長)阿蘇品修
同(編集第2部長兼編集第3部担当兼私のカントリー編集長)江原礼子
同(広告本部長兼営業部長)○佐々木行夫
同(販売本部長兼販売営業部長・宣伝部長)○古川一夫
役員待遇(編集第4部長兼第1編集長)○坪中勇
同(レオン編集長)
○岸田一郎

〔村山秀夫氏略歴〕
昭和23年9月生まれ、55歳。埼玉県出身。冨士短期大学経済学科卒。雪印食品工業を経て昭和43年、主婦と生活社入社。愛読者サービス事業部、経理部を経て平成10年経理部長兼経営推進室長、13年取締役、15年常務取締役就任。

「声」/立ち読みできない雑誌形態の工夫を/横浜市・匿名希望

雑誌返品率31・0%は過去最高だそうで、コンビニでも売上が鈍化だと言う。あるコンビニでは雑誌にヒモをかけ、立ち読みができないようにしていた。ジャンプなどのマンガ雑誌の立ち読みがひどいらしい。
配達途中の予備校の隣にあるコンビニはもっとひどい。休み時間なのか予備校生が雑誌の前に二重、三重で20人近くが立ち読みをしている。版元はそんな光景を目にした事はあるのだろうか。
世の中不景気だ。なるべく金をかけたくない。メシは吉野屋やマックといったファーストフード、着るモノはユニクロで。しかし、安くても金は使う。雑誌はすべて立ち読みで済ましてしまう事ができる。まるで本屋は図書館みたいだ。
すべての雑誌にヒモかけはできない。時間も掛かるし、費用も人手も要る。それなら、版元で雑誌の形態を変えてみてはどうか。例えば、雑誌を袋とじのようにするのだが、目次と、その号の目玉記事は二、三見る事ができる。後は袋とじで、金を払わないと中を見られないようにする。ケータイで雑誌記事を写真に撮る事さえ罪悪感を感じていない。ましてや長時間立ち読みなどは、ごく当たり前の感覚なのだろう。ここらで何か自衛手段を講じないと返品率はもっと上がる。割引で雑誌の年間予約を取るのもいいが、こういう形も一つの「手」だと思うがどうだろう。

語り継ぐ太平洋戦争/童心社から3巻で

童心社は戦争体験集『わたしたちのアジア・太平洋戦争』(全3巻)を3月上旬に刊行する。B5変形判・各平均304頁・本体各3300円。
編者は児童文学者・古田足日氏、女性史研究家・米田佐代子氏、児童文学評論家・西山利佳氏。古田氏は、童心社が1969年に刊行した『父が語る太平洋戦争』の編者だが、戦争被害や「父」の視点に偏りすぎたとの思いが今回の企画につながった。戦争被害だけでなく加害者としての視点や女性の立場から戦争を見つめ直した内容で、日本のほか中国・朝鮮・東南アジアの人々を加えた約60人の体験を収録。「戦争体験」を戦争中だけでなく、現在まで生きてきた体験を含めてとらえているのも、大きな特徴。
各巻は①『広がる日の丸の下で生きる』(アジア支配拡大期)②『いのちが紙切れになった』(戦時)③『新しい道を選ぶ』(被占領期)で構成。総ルビで読みやすく、豊富な解説・脚注や地図・イラスト・写真・表・索引を充実するなど、子どもの理解を深める配慮がなされている。主対象は小学校高学年から中学生。

本屋のうちそと

国や政府は「景気回復の兆しが」と言うし、取次も「前年比プラスのお店も出てきましたよ」と言うのだけれど、当店は季節通り中も外も真冬で、店番をしていても先の事を思うととても心細い。
冬の夜の店番の暇潰しに、パソコンで「2ちゃんねる(インターネットの掲示板)」を見ていたら、「新潟県の新潟市などのコンビニや書店で新刊コミックの万引きを繰り返し、新古書店に売りさばいていたとして逮捕された中年の男がいて、その冊数何と一年半で約9300冊(約570万円相当)」ウーン、この人はウチの店のコミック在庫より多い冊数を盗んだの?イヤイヤ感心してちゃいけない。
で、それとは無論、無関係なのだけれど「3月16日にブックオフコーポレーション、東証2部に上場予定」のニュースが。なんとなく悲しい。「要はなんでもアリなのよ、消費者利益の為なら」。確かに競争のお陰で購入の選択先は増え物価は下がった。しかし、リストラ・倒産と不景気ばかりが進み治安は悪化した。若者の2割は無職だという。
大型店が無くて物価は高かったかもしれないけれど、治安の良かった昔と、今は監視カメラばかりが目立つ商店街。どちらがホントは良かったのだろう。経済システムはけっして市民社会と無関係ではない。人間とてその経済システムによって生活を規定される。なし崩しの「構造改革」の先にはどんな未来があるのだろう。「そんなことしちゃいけないよ、其の一言の消えた街」(海人)
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