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平成16年12月1日号
新潟地震で義援金呼びかけ/罹災書店救援へ日書連/共済会から見舞金1店2万円

新潟中越地震で書店にも大きな被害が出ている問題で、日書連は11月理事会で被災書店への対応を検討した。この結果、長岡市、小千谷市、三条市など新潟組合第3・第4支部の組合員36店に日書連共済会から1店2万円の見舞金を送るほか、各都道府県組合に義援金を呼びかけることを決めた。

11月18日に開かれた日書連理事会には新潟組合から治田正良事務局長が出席して現地の被災状況について次のように報告した。
「10月23日に下から突き上げる地震があり、長岡、川口、小千谷、十日町、小出と大きな被害にあった。余震がまだ続いている。現地は雪の多い地区で一晩で1㍍ぐらい積もる。まだ建物に入れない方がたくさんいる。罹災証明も全部出ていない。被害総額は3兆円とも言われている。学校、役所などは納品がストップされている。長岡工業高専は建物の被害で4年生までは授業のメドがたたない。新潟組合は12月に理事会を開き対応を決めるが、集まれるかどうか心配している。温泉地もキャンセルが続いている」
この報告を受けた理事会では、阪神大震災時の支援内容も勘案して被災地区の組合書店36店に、日書連共済会から阪神大震災と同額の1店2万円の見舞金支給を決定。
義援金については、すでに東京組合、大阪組合が募金を始めており、全国書店に被災書店支援の募金を呼びかけること、各県組合でこれをとりまとめ、年内に
日書連が一括して義援金を届けることを確認した。このほか、中小企業団体全国中央会から要請のあった義援金については、5口5万円を支出する。日書連で設置した義援金の郵便振替口座は別掲の通り。

口座番号00160‐5‐593072
口座名称新潟県中越地震義援金協力会

なお、1995年の阪神大震災時は大阪、兵庫を中心に450店が被災し、日書連の呼びかけで出版社、取次も含め1億3381万円の募金を集めた。この見舞金は大阪組合に対策協議会を設置し、被災状況に応じて書店に分配した。

特賞は24186番/読書週間書店くじ/3年ぶり海外旅行復活

平成16年読書週間書店くじの抽選会が11月17日午後5時から日本出版クラブ会館で開かれ、特賞「フランス8日間の旅」はじめ各賞当選番号が決まった。
抽選会開催にあたって日書連萬田会長は「秋の書店くじは昭和40年代後半から31回を重ねている。今回は3年ぶりに特賞の海外旅行を復活した。今日ほど読書推進の高まりはなく、幼児から高齢者までいろいろな形で読書と、本を選択する機会を広めていきたい」とあいさつ。
舩坂増売委員長が「特賞を海外旅行に戻し、お客様にも好評だった。販促の一助として大きな力になった」と経過報告。ボウガンの射手に三修社・前田完治、工業調査会・志村幸雄、講談社・浜田博信、太洋社・國弘晴睦、トーハン・風間賢一郎の各氏を指名して当選番号を決めていった。
祝辞を述べた講談社浜田副社長は先頃開かれた福岡国民文化祭マンガ展、博多絵本ワールドの活況ぶりを報告して「読書運動は広がりを見せているが学校に読む本がない。全国の書店でぜひ売り込んでほしい。ブックスタートも、そのあと母親をどうやって書店に呼びこむか、地道な取り組みしかない」とし、読書運動の活発化を祈念して乾杯した。

日書連理事に古沢氏

静岡県書店商業組合からの届出により、日書連は11月18日開催の理事会で、古沢隆氏(沼津市・マルサン書店)が理事に、斉藤行雄氏(浜松市・谷島屋)が常任委員に就任することを了承した。

平成17年理事会日程

委員会理事会
1月新年懇親会21日(金)
2月16日(水)17日(木)
3月休会
4月20日(水)21日(木)
5月25日(木)定時総会26日(金)
6月22日(水)23日(木)
7月20日(水)21日(木)
8月休会
9月21日(水)22日(木)
10月移動理事会20日(木)
11月17日(木)18日(金)
12月20日(火)21日(水)

公取野口課長発言で波紋/出版再販研究委で説明求める/12月理事会

〔再販〕
岡嶋委員長から10月3日を皮切りに日書連幹部数名で出版社訪問を続けていること、今後も出版社の意思確認のための要請活動を続けたいと今後の方針を説明した。
公取委野口取引企画課長が業界紙のインタビューに「ポイントカード中止を求める運動は独禁法違反」という趣旨の発言をしている問題では、11月30日に出版再販研究委員会で同課長の考え方を聞く。
クロネコヤマトが各小中学校に「書籍のフィルム装備を無料で行う、フィルム装備しなければ5%引き」と案内している問題では、出版小売公取協で景品または値引き問題として公取に問題提起する。
〔スタートアップ21〕
小学館関連会社、ネットアドバンスの協力でインターネット情報検索「ジャパンナレッジ」の無料体験キャンペーンが1年間行われる。井門委員長は「図書館の購入予算が減る中で、大学や専門図書館向けに有望な商材」と述べ、12月15日までのトライアルで体験するよう求めた。
〔読書推進〕
ブックスタート運動は、現在全国710自治体で乳児検診時、母親にブックスタート・キットが手渡されている。この運動で配布される絵本は出版社が5掛で卸し、各自治体へ6半掛の特別条件で納品している。
ところが、6半掛卸しなら書店には相当の利幅があるという誤解や、入札を求める自治体があるため、高須委員長はNPO法人を通じて各自治体に「ブックスタートは利益を考えない読書運動で、入札にはなじまない」とPRしてもらう考えを説明した。
高岡市では3年前から文苑堂が全額資金負担してブックスタートを始めている。高岡市は人口17万人。毎年生れる新生児1500人に布製カバー、絵本2冊、ガイドブックを手渡す費用が1回150万円。昨年からようやく市が予算40万円をつけるようになった。
〔共済会〕
木野村委員長は日書連共済会として新潟中越地震の被災書店36店に2万円の見舞金を送ると説明。同地震の給付金はこれから査定する。しかし、地震以外に台風上陸による被害が通常の10倍近く申告されており、11月の給付金額は728万円にのぼった。
〔情報化〕
ISBNの13桁化について、志賀委員長から本体、スリップへの表示案が説明された。この移行に伴い、OCR-Bフォント読み取りのPOSレジ、取次のスリップ高速読取機に問題が生じるため、取次と問題点を洗い直すことを決めた。
〔流通改善〕
雑誌別冊・増刊号のL表示について柴崎副委員長が報告。書店業務に合わせたL表示とするよう雑協に申し入れる。
〔増売運動〕
「読書週間書店くじ」は17日に抽選会があり、特賞は4年ぶりの海外旅行。来年5月にパリ旅行を実施する。来年の「春の書店くじ」はサン・ジョルディ20周年を記念して特賞スペイン旅行を計画している。
〔共同購買〕
日書連が斡旋するユタカ紙業の雑誌袋は現在、運賃無料で配送しているが、扱い高の減少により、来年1月受注分から沖縄および離島については別途運賃を請求することになった。

組織強化策が課題/宮城組合総会

宮城県書店商業組合は11月14日午後2時より秋保温泉「緑水亭」で平成16年度通常総会を開いた。
藤原理事長はあいさつで組合員の減少が相次ぐ現状について「日書連の存続に関わる大事な問題で、組織強化対策は最重要課題であり、急務」と述べたほか、情報化推進、増売、流通改善などについて報告した。
藤原理事長を議長に行った議案審議では、活動報告、会計・監査報告、次年度事業計画、予算案をいずれも原案通り、満場一致で承認した。
総会終了後、永年勤続従業員表彰を行い、須藤智子さん(ジョリ本の宝文堂)、佐々木加代子さん(ヤマテル河北店)ら27名に藤原理事長から表彰状と記念品が手渡された。出版みちのく会会長のNHK出版・紺野氏はじめ小学館、講談社、ベネッセの企画発表、トーハン、日販、中央運輸のあいさつで第1部を終了。引き続き第2部懇親会に移った。
(菅野喜広報委員)

宮城永年勤続従業員
勤続30年=福島恵美子(アイエ書店)、氏家利子、斎藤勉(金港堂)
勤続25年=一條正信(アイエ書店)、北村武(金港堂)、斉史子(ブックス・ミヤギ)
勤続20年=吉田久美子(ブックス・ミヤギ)
勤続15年=桜井和明、伊藤絵美子(金港堂)、加藤正美(宝文堂)、佐藤ひかる(米竹書店)、青柳由美子(中江ブックセンター)勤続10年=菅田美和、三村幸子(金港堂)、大久保淑(ブックス・ミヤギ)、伊藤浩哉(宝文堂)、氏家さつき(朝野堂)、布施孝朋、千葉香、千葉えみ(中江ブックセンター)
勤続5年=須藤智子(宝文堂)、赤間路子(文泉堂本店)、山田美幸(朝野堂)、佐々木陽子、佐々木加代子(ヤマテル)、佐藤由紀子、佐藤初美(中江ブックセンター)

未収金処理を検討/秋田組合総会

秋田県書店商業組合は11月10日午後4時から岩城町の厚生年金休暇センター「ウェルサンピア」で第18回通常総会を開催した。
総会は藤井暁夫氏(藤井書店)の司会で始まり、川井理事長が「書店を取り巻く状況はますます厳しくなっている。コンビニ、競合店のみならず、ネット書店にかなり侵食されている。ネット書店が2、3日で調達している時代に、われわれ書店がお客様に2、3週間待たせるようでは話にならない。販売会社のe―hon、本屋タウンなどを大いに利用してIT時代に対抗していかなければならない」と、あいさつした。
高堂晃治氏(高堂書店)を議長に議案審議に入り、平成15年度事業報告、16年度事業計画、収支予決算をいずれも可決承認した。組合財政については、近年の組合費未納、組織などの問題が提起され、次年度から組合入会継続可否確認、脱退確認をして未収金を処理することで一致した。
任期満了に伴う役員改選では川井寛理事長(BOOKS太郎と花子)の再選を決めた。副理事長と理事、監事その他は12月理事会で決定する。総会終了後、出版社、取次を交えて懇親会を開催した。
(木村和一広報委員)

前月比8.5ポイント減/10月伸び率0.3%の微増/日販調べ

日販経営相談センター調べの10月期書店売上げは、対前年同月比で0・3%の微増だったが、9月の8・5%増に比べて伸び率は大幅に低下した。規模別では40坪以下が4・8%マイナス、41~80坪も4・4%マイナス。立地別では商店街のみ前年割れ。
ジャンル別では児童書、文芸書、文庫の3ジャンルがプラス。文芸書は『電車男』(新潮社)『いま、会いにゆきます』(小学館)が好調で、10ヵ月連続して前年をクリアした。
児童書は3ヵ月連続で前年クリア。愛子さまのご愛読書として紹介され、評判になった『うずらちゃんのかくれんぼ』(福音館書店)が好調だ。文庫はドラマ化された『黒革の手帳』(新潮社)の動きがよく、4ヵ月ぶりに前年をクリアした。
客単価は1067・2円で2・3%の増加。

片岡理事長を再選/TS協同組合総会

TS流通協同組合は11月25日午後4時から、書店会館会議室で第5回通常総会を開催した。
同組合の現在の組合員数は153店、取引出版社は120社で、1年間のTS客注システムの売上は、対前年比51・8%増の8785万円となった。片岡隆理事長は「小学館の支援のおかげで発注しやすいシステムができた。成績としてはいいものが残せたのではないか。地域の書店が読者の支持を得る手段の1つとして、TSのシステムを活用していただければと思う」とあいさつ。議案審議では平成16年度事業計画として、組合員の加入促進、取引出版社の拡大、システムを利用した受注の拡大、システム及び運用方法の改良などを進めることを決定。任期満了に伴う役員改選では、片岡理事長(ブックスページワン)を再選した。
来賓の東京組合・萬田貴久理事長は、「来年はネット販売、新古書店、ポイントカードが業界の大きな課題になるだろう。皆さんがTS流通協同組合に取り組んでいるようなエネルギーを3つの課題にもぶつけ、出版文化の再生にお力添えいただきたい」と祝辞を述べた。

「声」/中学生の職場体験学習に協力/杉並区・杉並みどり書房・奥川禮三

練馬区立大泉第二中学校2年生の「職場体験学習」の依頼を受け、少しでも本になじんでもらえればと、11月11日に5人の生徒と共に出版流通について、日販東京支店や「神田村」の実地見学をしました。
日販では東京二課の松本課長さんから、出版社・取次・書店の本の流れについて聞き、皆熱心にメモを取っていました。話の後、「本の値段ってどうやって決めるのですか?」「返ってきた本はどうするのですか?」等質問もあり、松本課長さんの丁寧な説明に納得していました。
神田村はここ2、3年で大きく様変わりしましたが、医学書、電気関係等々の取次店を回り、最後に日書連を表敬訪問。その際大川事務局長より、書店の現況や書店が今一番頭を痛めている万引問題の話を聞きました。その後「皆さんのお友達の間で『万引』の話がありますか?」の質問に、「友達がコンビニでやった話をしていた」と答えが返ってきました。懇談が終わった後参加者に日書連の図書カードをプレゼントされ「ヤッター」と大喜び。暮れなずむ都心を後に帰校しました。

読みきかせらいぶらりい/JPIC読書アドバイザー・簡晶子

◇2歳から『ニャンさんなにみてるの?』おくむらくにこ=文・絵/新風舎本体1400円/2004・10

赤・ピンク・緑…クルクル変わるニャンさんの目の色。赤いおめめが映していたのはまっかなリンゴ。ピンクのおめめは何を見ていたのかな?赤いバンダナ小粋に結んでニャンさんのポーズも次々変わっていくよ。ニャンさんニャンさんなにみてるの?今日はどんな1日になるのかな。
◇4歳から『動物たち』三沢厚彦=作/理論社本体1300円/2003・12

作者は彫刻家です。動物たちはページからはみ出さんばかりに躍動感あふれ、皆どこか1点を見据えて凛としています。言葉は短くストーリーもありませんが、リズムを感じます。じっくり絵を見てほしい1冊。きっと色々な発見があるでしょう。マンドリルがあいさつしているよ!

◇小学校低学年向き『きらめく船のあるところ』ネレ・モースト=作、ユッタ・ビュッカー=絵、小森香折=訳/BL出版本体1300円/2004・6

ちいさなキツネとオオカミが谷でのんびり暮らしていました。ある日、旅人からきらめく海が見える塔の話を聞き、どうしても行ってみたくなりました。勇気をふりしぼって、不安という魔物に立ち向かったふたりが最後に見たものは…。「夢をなくしたら、誰も生きていけないよ。」

日書連マーク研修会を開催/富山組合

富山県書店商業組合は10月27日午後2時から富山市の電気ビル研修室で日書連マーク研修会を行い、組合員14名が参加した。台風の影響で、9月7日開催予定がこの日に延期となっていたもの。
始めに吉岡隆一郎理事長より講師の紹介があり、富山県の書店の置かれている極めて厳しい現状と、この日書連マーク研修会を有意義に生かしてほしいとのあいさつがあった。
研修では、講師の日書連情報化推進委員会・志賀健一委員長から、公共図書館、学校図書館の最近の急速な電算化の流れ、TRCの進出、各都道府県での日書連マーク活用の状況等の詳細な説明があった。続いて長尾幸彦委員がプロジェクターを使って質疑応答を交えながら講義した。予定の時間はたちまち経過したが、閉会後も組合員の質問が絶えなかった。会員の関心は非常に高く、次回の研修会もという声を聞きながら散会した。
(渋谷恵一広報委員)

福岡で国民文化祭開催/福岡県組合が運営に参加

第19回国民文化祭(とびうめ国文祭)が10月30日から11月14日まで福岡県で開催。福岡県書店商業組合は、11月6日・7日に北九州市の西日本総合展示場で開催された出版文化部門に参加した。
テーマは「漫彩、漫開!福岡まんが・出版祭」。漫画の持つメッセージ性を活かし、環境や地域文化への意識の向上を目的としたステージイベントや作品展示などが行われた。出版ゾーンでは、コミック出版社・児童書出版社による特設ブースが設けられ、漫画や児童書の販売コーナーでは各出版社の注目コミック、グッズ、児童書を即売。日書連POS3台を使ってその日のうちに販売分析も行った。
国文祭には、前日から多くの組合員が参加して搬入、展示、販売、撤収まで協力しあった。また福岡県で現在進行している学校図書館コンピュータ化についても、時間を利用して大いに意見交換を行い、国文祭後も協力していくことを話し合った。
開催中の出版ゾーンへの観客数は4万人を超え、出版物の集客力の高さに驚くと共に、書店として新しい目線からの出版文化発信の必要性を感じた「とびうめ国文祭」であった。
(中尾隆一)

共済会給付①

(16・9・16~10・20)
▼病気傷害仙台市若林区荒町31カンノ書店菅野邦男殿
飛騨市古川町金森町11―6井畑書店井畑末三殿5口
松浦郡新上五島町七目郷957―6クラークケント原口麻理子殿
▼死亡弔慰江東区大島6―30―15吉田書籍部吉田延子殿3口
津市広明町13第二書房加藤嘉和殿2口
光市室積3―3―17七福新田芳夫殿
▼前名義人死亡(平野正)浜北市貴布祢265―8ブックハウス浜北平野正道殿2口
同(岩本貞子)和気郡日生町日生駅前岩本書店岩本義信殿
同(横井英雄)新見市新見876横井商店横井憲五殿
同(杉嶋和雄)米子市万能町167杉島書店
杉嶋運一殿
▼風害爾志郡熊石町雲石53岸田書店岸田資男殿1口11万4千円
古平郡古平町浜町70高野名書店高野名正治殿5口12万3千円
姫路市広畑区城山町2―20大杉広文堂大杉誠三殿3口15万9千円
鹿屋市北田町4―2文精堂書店小柳一郎殿1口6万円
▼水害川崎市高津区溝ノ口1―12―12文教堂溝ノ口店嶋崎欣也殿1口5万4千円
浜松市有玉南町1862谷島屋毎日ボウル店斉藤行雄殿2口120万円
福井市文京2―8―11
じっぷじっぷ清水祥三殿
2口1万5千円
和気郡日生町日生駅前岩本書店岩本義信殿1口24万2千円
高松市栗林町1―7―16松本書店松本敏裕殿2口4万5千円
▼風害(倉庫)黒石市大字横町7祖父尼書店祖父尼賢一殿1口2万2千円
舞鶴市字浜250浪江書店浪江正雄殿10口2万5千円
曽於郡末吉町二之方2178浜田書店浜田一郎殿1口5万円
▼風害(住居)芦屋市月若町8―1大利昭文堂大利信夫殿5口25万円
笠岡市笠岡5243池田成章堂池田明殿2口10万円
▼床上浸水静岡市清水奥津本町238学進堂書店大澤春雄殿10口4千円
▼床上浸水(倉庫)倉敷市玉島阿賀崎2―1―45今城盛文堂今城友三郎殿
1口5万円
倉敷市玉島爪崎981―1宮脇書店今城玉島店
今城友三郎殿1口5万円
高松市丸亀町13―6宮武書店小西隆史殿1口5万円
▼その他被災酒田市新橋1―5―2堀青山堂堀真一殿3口6万円
土浦市神立中央1―11―9神立ブックセンター飯田敬三殿1口1万円
姫路市博労町123浅野書店浅野一郎殿2口6万円
大原郡大東町字大東1881糸川書店糸川吉夫殿5口5万円
つくば市吉沼1115―3十一屋書店原玲子殿
2口2万円
▼漏水松本市桐3―2アップルランド赤羽好三殿10口6万円

出版社は書店POSデータをどう活用しているか/語研・営業部課長・高島利行/全国広報委員会議より

10月8日に開催された全国広報委員会議で、語学専門出版社「語研」営業部課長の高島利行氏が、ITの書店経営への影響をテーマに講演。書店から提供されたPOSデータを出版社がどのように活用しているかを解説し、メディアとしてのインターネットとの付き合い方と活用方法を語った。

〔販促・在庫管理・配本に活かす〕
今日お話しするポイントの1つ目は、書店さんから提供されたPOSのデータが出版社でどう活用されているか、弊社の例で説明したい。もう1つは、インターネットとどう付き合うか。一番大きな話題はオンライン受発注だと思うが、今回はインターネットのメディア的な側面、つまりテレビやラジオと同じものとして捉え、それをどう活用するかという話をしたいと思う。
POSデータを出版社がどう活用しているかだが、書店さんから頂いたデータは、いつ、どこで、何が、何冊売れたというものしかない。そこでデータベースやエクセルによる作業が必要になる。弊社では例えば、クロス集計というものを行っている(表)。横軸に売上げ上位50店を、縦軸に売れ筋上位50銘柄を順に並べる。左上の角にくるのは、一番売れているお店と一番売れている本ということになる。
問題は、表の中で真っ白に抜けているセルで、これが非常に重要だ。一番売れている本はCDブックとなっているが、6番目の店で白く抜けている。1ヵ月1冊も売れなかったということだ。また、全体で5番目に売れている店で、2番目に売れている本が売れていないことがわかる。1位から3位くらいの商品であれば普遍的に売れる商品なので、基本的にどこでも売れていなければならないし、特に売行き上位の店ではしっかり売れていないといけない。ところが上位の店、上位の商品にもかかわらず空白がある。
表を150位、200位までとった場合、上位の商品はどこでも売れているかというと、白抜きばかりなのである。どういうことかというと、物がいきわたってないからだ。もちろん語学の棚がないお店で売上げが上がらないのは当然の話だが、こう見ていくと白く抜けている部分は非常に気になる。
また逆に、時折ごそっと売ってくれているお店があるのが分かる。そこには、近所のスクールでテキストに指定されたとか特殊な事情があったりする。こういったことが、POSデータをいただくことで簡単に分かるようになっている。営業としては当然、売れていないところを売れているように変えることが仕事になる。よって売れていないことが分かる情報の方がより重要になる。
また、製作数と初回配本数、納品・返品、実売数をグラフ化して市中在庫を予測することも行っている。弊社でメインに使ってているP―Netでは、4千軒以上の書店のデータが入ってくる。データの捕捉率としてだいたい70%くらい実売を把握していると思う。実売が分かることによって、市中在庫と増刷部数の予測がある程度可能になってきた。
市中在庫が分かると、出版社は安心して増刷が出来る。市中在庫がだぶついているのかいないのかや、売れてても市中在庫がだぶついている場合と、市中在庫も薄くなっている場合とでは、やるべきことが変わってくる。
昔だったら何十億というお金をかけないとできないシステムが、P―Netでは1社当たり月5万円程度のお金でデータがいただけるようになっている。もし全部の店からデータをいただければ市中在庫は100%把握できるが、70%把握しただけでも、増刷に関して刷り過ぎることはほとんどない。
配本の店舗数を決めるのは、店舗の実売をもとに作成したパレート図というものを使っている。ABC分析をご存知の方も多いと思うが、上位2割の商品で全体の8割の売上げを上げているという経験則がある。一般的なABC分析では、とにかく上位2割のお店に全精力を注ぐというやり方だ。
ところが、グラフで80%のところに線を引くと、2割どころか4割ぐらいまでカバーして8割の売上げを上げている。これは多分、本という商品の特性だと考えている。なぜなら、ほかの出版社でも2割の店で8割の売上げをカバーできていないからだ。
出版社はどうしても人数的な限界があるから大型店を中心に営業をかける。だが大型店は基本的に返品が多くなる。広く、多くの店に1冊ずつということをしないと、出版社は返品率をこれ以上下げる事は無理ではないか。
これらのグラフで見えてくるのは、本というのは思った以上に広い範囲で売れている商材だということと、絞って営業をかけるメリット・デメリットがあること。テレビで紹介された本のように鮮度が命の物は一気に平積みで勝負をかけたいというのはわかる。しかし鮮度が落ちにくい商材は広い範囲で長く売ることが、うちの社では有効かなと思っている。
書店がPOSレジを導入・管理するにはお金がかかるが、それに見合うだけの意味があるかというと、現時点で出版社が活用しきれていない状況があり判断がわかれるところだ。ただ、これから先はパソコンの活用が当たり前なので、出版社はもっといろいろなことをやり始めると思う。POSデータは基本的なデータになる。将来的に、多くの出版社が、広くお店に働きかけたほうが得策だと考える可能性は高いと思う。

〔ネットを活用して情報共有〕
インターネットをメディアとして捉えなおしてみると、メディアとしては圧倒的にテレビの影響の方が大きい。最近印象的だったのは愛子様の愛読書として話題になった『うずらちゃんのかくれんぼ』だ。皆さんもテレビの影響というのは日々感じているのではないか。テレビというメディアは広く訴えるところが大きく、瞬間的にベストセラーをつくる。紹介された情報を知りませんでしたというわけにはいかなくなっている。
少し視点を変えるが、アマゾンのようなオンライン書店は、書店としての要素とメディアとしての要素を持っている。メディアという意味ではテレビには遥かに及ばないが、お客様から「アマゾンで在庫があると出てた」「アマゾンのランクで売れている本なんだけど」という問い合わせが出てきたと思う。新聞広告を切り抜いて持ってくるのと同じ感覚だ。これからオンライン書店のランキングや紹介にいろんな人が注目し、メディアとして育っていく感じがする。
メディアとしてのアマゾンは、もう1つ非常に重要な情報を公開している。それは、「この本を買った人はこんな本も買っています」もしくは「この本を買った人にはこの本もお勧めです」という情報が表示されることだ。自分のお店でそういうことをやろうとしたらどれだけ大変か、想像いただけると思う。ところがアマゾンはそれをやっていて、しかも無料で公開している。アマゾンで紹介されている、もしくは関連本として取り上げられた本が注目されることは、今後充分可能性がある。
そして、アマゾンはデータベースとしての側面も大きく持っている。アマゾンは良いか悪いかは別として、在庫情報をかなり明確に出している。アマゾンで「在庫なし」と出ていて実はある場合は出版社からしてみれば山ほどあるが、逆に「在庫あり」と出ていて在庫が実際はないということはほとんどない。だから、アマゾンを現時点での書誌情報、在庫情報のデータベースとして使うということは非常に有効な手段だと思う。
書店としての側面は、アマゾンは一言で言えば通販なので、通販のメリット・デメリットに尽きる。通販にメディア性とかデータベース性というものが付いているので、ああいった巨大なものになってきている。個々の店でやるのが非常に難しいことを、お金をかけて公開していて、しかも無償でやっているのだから、いろいろ活用できるのではないか。
インターネットには、メールやメーリングリスト、掲示板、ウェブサイトというものが手段としてある。テレビで紹介された本はなかなか全部把握できないと思うが、そういう情報を共有するためのツールとしてインターネットは非常に便利でお金もかからず、早い。インターネットで情報を共有することは可能になってくると思う。
インターネットを活用する目的として重要なのは、書誌及び在庫情報データベースである。これは個々でどうこうできる部分は少ないが、「『うずらちゃんのかくれんぼ』の増刷できたらしいよ」とか、「○○が切れちゃったらしいよ」といった、データベース化されていないようなものでも、在庫や増刷に関する情報をインターネットを活用して共有するのは非常に意味があるのではないか。
要するにインターネットのメディアとしての部分というのは、1つは手段として話題になったものを共有すること。もう1つは、わっと話題にするためのメディアということだ。インターネットが1つのメディアとして確立されることによって、インターネット関連の本というのではなく、インターネットというメディアで話題になっている本というのが徐々に出てくるのではないだろうか。

共済会給付②

(16・10・21~16・11・17)
▼病気傷害陸前高田市高田町字川原17菅勝書店菅野一夫殿3口
高萩市春日町2―13忠愛堂田所書店田所幸男殿5口
宇都宮市西1―4―2
落合書店落合雄三殿37口
朝霞市三原3―7―8さつき書店高橋正八殿1口
藤沢市辻堂1―1―9前田書店前田五郎殿5口
名古屋市南区桜本町2―28美登利書房松本早苗殿1口
岡山市庭瀬216―11郁文堂書店目黒三夫殿1口
▼死亡弔慰陸前高田市高田町字川原17菅勝書店菅野一夫殿3口
仙台市青葉区旭ヶ丘3―9―3あさひ書房門馬重康殿1口
▼水害市川市八幡2―15―10ときわ書房鈴木喜重殿1口5万8千円
鎌倉市大船1―12―20中田書店中田利男殿5口4万9千円
高松市栗林町1―7―16松本書店松本敏裕殿2口8千円
高松市兵庫町2―9高松書林宗保子殿1口46万6千円
高松市松島町2―14―10まつしまや林高広殿1口60万円
さぬき市志度630―2砂川書店砂川一夫殿1口23万4千円
鹿児島市真砂町15―11共研書房村永直美殿1口24万3千円
▼水害(倉庫)玉野市八浜町八浜968山田快進堂山田次郎殿3口14万8千円
▼水害(住居)輪島市河井町二十三部172―1大下書店大下七郎殿10口15万8千円
▼漏水藤沢市辻堂1―2―2前田書店丸湘店前田五郎殿1口1万5千円
▼風害本荘市大町27高堂書店高堂正治殿3口18万8千円
飯石郡赤来町野萱804―3たなべ洋興田部容孝殿2口31万2千円
柳井町中央2―7―28都野書店都野隆司殿5口40万8千円
北九州市小倉北区片野5―2―1協えい山本晃嗣殿10口20万円
北九州市戸畑区浅生2―9―20金春堂柴田昌之祐殿1口15万6千円
久留米市御井町495―1鹿子嶋尚文堂鹿子嶋慶正殿2口13万1千円
筑後市山ノ井野田699―2福岡金文堂アニマート筑後山本太一郎殿2口32万円
鹿児島市東開町12―2金海堂坂口洋右殿2口15万2千円
鹿児島市草牟田2―10―9石井書店石井光夫殿2口21万1千円
▼風害(倉庫)小松市三日市町31長野書店長野庸一殿5口9万5千円北九州市戸畑区中本町10―31下川書店下川禮次郎殿10口19万5千円
北九州市八幡東区荒生田1―1―1朝日屋書店加来大輔殿5口25万円
小郡市松崎732ふかやま深山裕司殿2口10万円
▼風害(住居)新湊市立町12―38川辺書店川辺正三殿3口15万円
飯塚市飯塚18―3元野木書店原治比古殿5口25万円
田川市伊田町5―12石川商店石川幹士殿1口5万円
鳥栖市本通り1―804油屋吉竹宇策殿3口15万円
八代郡鏡町大字鏡村32庄野学生堂庄野誠一殿1口5万円
▼風水害北九州市小倉北区金田2―5―8中尾書店中尾礼隆殿10口39万5千円
▼その他被災本荘市大町27高堂書店高堂正治殿3口6万円
北相馬郡利根町布川454―290利根ショップかねたや兼田由則殿1口2万円
横須賀市西浦賀町2―34金文堂信濃屋書店山本詔一殿5口5万円
御坊市薗207―13いろは書房竹田初三殿2口2万円
松江市田和山町88松江今井書店今井書店グループセンター店今井直樹殿5口25万円
三豊郡仁尾町大字仁尾丁645―1佐々木商店佐々木章人殿1口2万円
大川市大字榎津150―6鶴書店鶴秀穂殿1口2万円
杵島郡白石町福田1509小野秀文堂小野益次郎殿3口3万円
唐津市中瀬通6―1唐津ブックセンター古川末雄殿3口6万円
水俣市大園町1―3―1宮崎一心堂宮崎規矩郎殿4口8万円

蔵書、読者、著者、書店の死/栗田出版販売セミナーで佐野眞一氏語る

栗田出版販売は11月10日、東京・春日の文京シビックホールで出版販売実務セミナーを開き、ノンフィクション作家の佐野眞一氏が「だれが『本』を生かすのか―出版業界の現状と展望―」と題して講演した。佐野氏は『だれが「本」を殺すのか』を出した3年前と状況は激変、出版界には死体がゴロゴロ転がっているとして、蔵書、読者、著者、書店――出版界4つの死を説明。現状の出版流通システムは崩壊しても、読書という営みは死ぬことはないとの展望を語った。

〔出版業界は死体がゴロゴロ〕
3年前に出した『だれが「本」を殺すのか』は、一番川上にいる著者から川下の読者へ本という商品がどう流れているのか、出版社、取次、書店などを含めて業界をトータルにとらえ、いったい誰が犯人なのかをミステリー仕立てで書いたもの。出版不況の犯人は著者はもちろんだが、最大の犯人はもしかしたら読者かもしれない。
『だれが「本」を殺すのか』を出してから3年がたち、状況は激変した。犯人探しの捜査段階はもう終わった。現状は本の死体がゴロゴロ転がっており、検死段階に入っている。
今年に入ってから出版状況は好転の兆しを見せ始めたとする論調がずいぶんと出てきたが、相変わらずマスメディアは馬鹿だ。丸善丸の内本店やジュンク堂書店新宿店などの超大型出店、ハリポタ第5巻発売をもって春風が吹き始めたというのは勉強不足で、好転と言える状況ではない。
超大型書店出店は「ネット書店に対する脅威」概念に由来する。ネット書店はすべての本が買えるという建前をもっており――もちろんウソだけど――、リアル書店がこれに対抗するには面積を大きくせざるを得ない。だが、こうした過当競争は、明らかに時代遅れである。
また、ハリポタブームというが、フタを開けてみたらとんでもない売れ残り現象で、それで潰れる書店が現れるかもしれないぐらいだ。正確な数字はわからないがよくて7割。3割が不良在庫になってダブついている。あるナショナルチェーンはハリポタ第5巻の予約を8万冊獲得したが、1割はキャンセルされた。他書店も含め、こうしたキャンセル分の大部分はネットに流れた可能性が高い。第4巻は100万部が瞬く間にさばけ、第5巻は300万部近くを投入した。しかし、少子化のうえ、第4巻発売当時中学生だった読者も高校生になり、「ハリポタは子どもっぽい」と読まなくなってしまった。第4巻から内容もつまらなくなったと聞いている。この2年間でファン離れが起きたのだ。
人間は愚かなもので、成功体験からしか学ぶことができない。その結果、第5巻は残品のヤマとなった。「愚者は体験から学ぶ。賢者は歴史から学ぶ」という言葉がある。ハリポタ現象を歴史として学ぶべきである。

〔庇護され生き延びた書店業界〕
本の何が死んでいるのか。1つは「蔵書の死」だ。簡便な貸本屋として機能しているブックオフ、レンタルブック店、図書館などの影響で、本を書店で手に入れ、自分の身近に置いて読むというたしなみが終わりかけている。80年代までは百科事典や全集を揃えている家があったが、今はそういう家はほとんどないのではないか。これはおそらくインターネットの普及と深いところでリンクしている。「簡便な貸本」の還流システムの中に本は入りつつある。
2つ目は「読者の死」。『バカの壁』『世界の中心で、愛をさけぶ』など咀嚼力を必要としないベストセラー本がはびこることがボディブローとなって効いて、結果的に読者を殺している。本は1冊だけでは「本」にならない。木は1本で森にならないように、また星は1つで星座にならないように、本は1冊1冊のつながりによって初めて「本」となる。本と本とのつながりが「本」なのである。いい読者は自分の星座を作ることができる。『ハリー・ポッター』『バカの壁』『世界の中心で、愛をさけぶ』には、そこから広がるものがない。私の読書体験からいうと、「違う所に飛ぶ」という感覚が読書の醍醐味。昨今のベストセラーには、そういうものがすっぽり抜け落ちている。本の世界の深い魅力が殺がれている。
3つ目は「著者の死」。自費出版やインターネットの影響で書き手の質が劣化している。インターネットで作品を公表して、いっぱしの作家気取りになる。誰でも本を書けるという世の中は間違っている。自分の中に表現者、批評家、読者の3つの人格を持たねば、書き手にはなれない。シロウトにあなたも作家になれますよと本を出させるのはいい迷惑である。
4つ目は「書店の死」。昨年1年間で零細を中心に1600の書店が潰れたという。こうした零細書店がなぜ潰れたかではなく、なぜ今まであったのか不思議だ、というふうに発想転換したほうが、実態を把握することができると思う。社会党がなくなり55年体制が崩壊した後も、書店業界だけは相変わらず庇護されて生き延びてしまった。年間8万点、1日300点近くの新刊の洪水を、書店は管理しきれなくなっている。10万点を超えて、おそらくバーンアウトするだろう。そこまでいかないと気がつかないのかもしれない。雑誌売上げをコンビニに奪われてしまったのも大きい。

〔多様化する本との出会いの場〕
まだ希望は捨てていない。1回ご破算になってから、新しい出版のあり方が出てくるだろう。再販制度は撤廃すべきと思うが、いま撤廃すると大混乱になるだろうから、まだしないほうがいい。将来的に出版は、短歌や俳句の結社のような形になっていくと思う。著者がいて、優秀な編集者がいて、その著者の本を売りたいという書店がいて、応援したいという版元がいて、それらが結社を構成するようになるのではないか。
本と人との出会いの場は多様化している。昔は書店と図書館の2つしかなかったが、今はブックオフ、まんが喫茶などいろいろある。活字離れというが、本と人とのインターフェイスは大きな広がりを見せている。そうした意味で本の持つ可能性はますます高まっているとも言える。ただ、こういう現象を出版関係者は見ていない。世界史的な大転換期にあることを認識して仕事をしてほしい。
本の本質はエンターテインメント。エンターテインメントとアミューズメントはともに「娯楽」と訳されるが、エンターテインメントは「無我夢中」、アミューズメントは「暇つぶし」と訳すべき。初めはとっつきにくいが、入り込めば入り込むほど時間を忘れるのがエンターテインメント作品。そうした意味で、いわゆるエンターテインメント小説はアミューズメント小説とするのが妥当だ。真のエンターテインメント作品がなかなか出てこないことが出版不況の理由である。

〔本は死なない〕
結局、個性的な書店ということに尽きるのではないか。どこの本屋に行っても金太郎飴で、面白くないというのが実感。元往来堂店長の安藤哲也君は「棚は管理するものじゃない。編集するものだ」と言ったが、その通りだ。映画の本ばかりある書店、時代小説ばかり集めた書店があってもいいのではないか。
ダイエーのような巨大スーパーは何でもあるけど欲しいものは何もないと10年前から言われ、いわば消費者から見放されていた業態だ。今のままでは、書店もダイエーと同じ末路をたどりかねない。いちばん恐いのは消費者から「いつ来ても代わり映えしない」と飽きられること。私が子どもの頃、本屋はもっとワクワクする場だったが、いつしかそうではなくなってしまった。人工的にでもワクワクする空間を作るべき。金をかけて仕込めばいいというものではない。脳みそに汗をかいて努力、知恵をしぼれば、消費者の気持ちに入り込むことができる。
本は最高のエンターテインメント。状況は暗いが反転する材料もある。今の出版流通システムはいつか崩れるときがくると思う。しかし、本は死なない。読書という営みは人間が人間である限り絶対になくなることはない。

ふるさとネットワーク/中国ブロック編


〔鳥取〕
本年も「ブックインとっとり」が開催され、およそ5百点の地方出版物が全国からこの鳥取県に集まりました。普段はなかなか目にすることの少ない他所の地方の本に、会場を訪れた方々の目は真剣で、みなさんとても興味を持たれたようでした。また同時に、ブックインとっとり実行委員会が主催する「地方出版文化功労賞」の表彰式が行われ、受賞作品の関係者に賞状や記念品が授与されました。
この「ブックインとっとり」が終わると、12月には「絵本ワールドinとっとり」が鳥取市で開催予定です。児童文学作家による講演会をはじめ、パネルシアター、環日本海諸国の絵本の展示や、1万冊もの絵本・児童書の展示販売も行われます。子供も大人も楽しめるイベントになることでしょう。今から開催が非常に楽しみです。(津田千鶴佳)

〔島根〕
スズキ、モロゲエビ、ウナギ、アマサギ、シラウオ、コイ、シジミ。
県東部に周囲40数キロの大きな湖、宍道湖があります。淡水と海水の入り混じった汽水湖です。今時分の朝は、放射冷却の影響であたり一面霧が立つことが多く、たまには列車が遅れることもありますが、幻想的な光景です。この湖で採れるものが冒頭の七魚です。宍道湖七珍と呼ばれ、親しまれています。これから冬に向かいますが、味のいい時期に入ります。湖の周辺の温泉旅館や老舗の料理店で、刺身、揚げ物、焼き物、煮物で味わえます。山陰の味覚、かに、ぶり、あんこうのみならず、是非ご賞味ください。
これら七魚の頭一文字をとると、「すもうあしこし」。覚えましたか?「ごっつあんです」。(桑原利夫広報委員)

〔岡山〕
平成17年に岡山県で第60回国民体育大会が開催されます。昭和37年の第17回大会以来、実に43年ぶり2回目。晴れの国おかやま国体に向け各地で色々なイベントやオープン競技が実施されています。
岡山県は雨の少ない温暖な気候に恵まれた「晴れの国」。輝く太陽と青空のもとで全国から集う選手の最高の晴れ舞台となります。競う人、応援する人、そして支える人。大会は1人ひとりが主役です。誰もが参加でき、喜びを分かち合えることをスローガンに、県におけるスポーツの振興や競技力の向上、地域づくりに大きな効果が期待されますが、地域経済の面でも波及効果があると思います。心温まるおもてなしで迎えよう!岡山の魅力を全国に発信しよう!と、県民総参加で成功させるため頑張っています。(荒木健策広報委員)

〔広島〕
生よし、焼いてよし、フライよし、鍋よし――牡蠣(かき)の季節がやってきた。牡蠣は世界中で食されているが、日本は中国、アメリカ、韓国に次ぐ世界第4位の生産量を誇る。なかでも広島県の生産量は2万641トンで、日本全体の55・7%を占める。2位の宮城県を大きく引き離して、ダントツの日本一である。
広島湾北部を中心に養殖、生産されている広島牡蠣。瀬戸内海の島々に囲まれた広島湾は波が穏やかで、水温変化や塩分濃度もちょうどいい。さらに太田川から運ばれる豊かな栄養によって、牡蠣の餌となる植物プランクトンが豊富にある。こうした自然環境を持つ広島湾は牡蠣養殖に最適で、広島牡蠣のおいしさの秘密もここにある。
豊富なミネラルを含む「海のミルク」牡蠣を食べて、疲労回復と健康増進を。

〔山口〕
県東部の山と海に囲まれた町、柳井。昔からの商人の町で、白壁の商家問屋街は重要伝統的建造物群保存地区に指定され、観光客も多い。現在は駅の南地区が再開発され、ショッピングセンター等ができており、北地区の白壁の町並とは対照的。特産品としては甘露醤油が有名であり、民芸品としては金魚ちょうちんを外すことはできない。4本の竹ひごを骨組みにして障子紙を張っただけのシンプルなものだが、赤、白、黒のコントラストで白壁の町並や駅を泳ぐ姿は柳井の夏の風物詩になっている。周辺には遺跡や古墳も多く、昔この地区に豪族がいたという。南に伸びた半島の先端には30年前のNHKドラマ「鳩子の海」の舞台となった上関がある。橋の上から見る瀬戸内海は絶景。心の安らぎを求めて自然豊かな柳井を訪れてみてはどうだろうか。(山本信一広報委員)

『いま、会いにゆきます』が100万部

11月17日に発行部数が100万部を突破した。同書は昨年3月発売以来、全国の書店員や読者の間で「泣ける」と評判になり、今年10月、映画の宣伝が本格化してからベストセラーを独走。1年半かけて100万部を達成した。小学館としては昨年11月の『世界の中心で、愛をさけぶ』以来のミリオン・セラー。
3月に『グラマラス』/講談社新企画

講談社は11月25日午後5時から六本木アカデミーヒルズ森タワーで2005年新雑誌・上期広告企画発表会を行い、来年3月に創刊する『グラマラス』を中心に重点企画を説明した。
発表会で野間省伸副社長は「11月末で今年度決算がまとまる。書籍は何点かベストセラーが出て前年を上回ったが、雑誌、コミックは下回った。雑誌強化を重点課題に取り組み、4誌を休刊した。既存誌の強化を一段と進めたい。新雑誌では『ⅤiVi』増刊で3回出した『グラマラス』が好調。来年3月8日の創刊に向けて勢いがついた。新雑誌を1誌ずつ成功させていきたい」と述べた。
新雑誌は2月にフィットネス誌『カリー』、10月にラグジュアリー誌『ターゲット』、分冊百科として2月に『四国遍路の旅』。

受賞

◇集英社4賞
本年度の柴田錬三郎賞は桐野夏生氏『残虐記』、大沢在昌氏『パンドラ・アイランド』、すばる文学賞に朝倉祐弥氏『白の咆哮』、中島たい子氏『漢方小説』、小説すばる新人賞に御清街氏『となり町戦争』、開高健ノンフィクション賞に廣川まさき氏『ウーマン・アローン』の各作が決まり、11月18日夕、帝国ホテルで贈賞式が行われた。
柴田錬三郎賞の選評で渡辺淳一氏は「桐野さんの作品は現実の事件を想定させる生々しさがあるが、内面を鋭くえぐり、深い文学性がある。大沢さんは今回の小説でふっきれ、しなやかに飛び立った気がする。甲乙つけがたく、2作受賞になった」と述べた。
大沢氏は「同じオフィスから宮部みゆき、京極夏彦と次々に大きな賞を取っている。これでようやく息苦しさから解放された」と、あいさつした。

活字文化復権の旗手に/書店読売中公会で亀井会長

書店読売中公会の第20回総会が11月19日午後3時から東京・丸の内のパレスホテルで開かれた。
第1部であいさつした書店読売中公会亀井忠雄会長は「本会は昨年、組織運営を見直し、より強力な販売集団として新たにスタート。着実に成果を上げる体制が整った。創刊130年を迎えた読売新聞は、さまざまな苦難を乗り越え世界一の発行部数を誇る新聞になった。中央公論新社も大変な苦労はあったが、立派な既刊本を多数持つ出版界を代表する出版社。パワーを結集し、活字文化復権のリーダーとして旗を掲げていきたい」と話した。
主要企画発表では、読売新聞社から「ヨミウリウイークリー」新創刊5周年コンクール、「YОMIURIPC」創刊9周年コンクール、ヨミウリウイークリー臨時増刊「読めばおカネがたまる本」、中央公論新社から文庫増売企画「幻の限定復刊隠れたロングセラー」、「婦人公論」手書きPОP&増売コンクールなどの企画が説明され、読売中公会田村定良販売委員長が増売を呼びかけた。
第2部では、読売新聞東京本社滝鼻卓雄社長が「21世紀活字プロジェクトを始めたのは、傘下に中公をもって以来、出版の危機をひしひしと感じたから。本が読まれなくなり、販売金額、書店数とも減り続けている。本、新聞離れは日本の将来にとって大きな危機。出版社、書店と協力して活字文化を再興したい」とあいさつした。
また、中央公論新社早川準一社長は「長い新聞記者生活を経て6月に社長となり、書店の存在がいかに大切かわかった。販売第一線の書店の声を聞かねば、読者の琴線に触れる本は作れない。本作りから販売まで、書店の指導、支援をお願いしたい」と話した。
取次を代表してトーハン小林辰三郎社長は「本と読者との出会いの場を作ることが大切。書店読売中公会の既刊、ロングセラーの底上げ、販売強化への取り組みに敬意を表する。的確な商品供給でお手伝いしたい」と祝辞を述べた。

人事

◇三笠書房
(10月25日付、○昇任)
代表取締役社長(販売本部長)押鐘冨士雄
取締役副社長(編集主幹)前原成壽
専務取締役(編集本部長、王様文庫編集長)○迫猛
常務取締役(製作部長、関連会社担当)三谷喜三夫
同(販売本部長代行、社長室長、管理部門統括、関連会社担当)押鐘太陽
取締役(営業部長、流通センター統括)坂口正夫
同(書籍編集部長、知的生き方文庫編集長)本田裕子
役員待遇(システム、関連会社担当)米田幸平

早慶両校OB合同で懇親会

慶応義塾OBで組織する出版三田会、早稲田大学卒業生の出版稲門会が11月12日、東京會舘で合同懇親会を開催した。両校は5年に一度合同で開催しており、三田会創設25周年、稲門会20周年に当たる。
三田会の鈴木勤会長(世界文化社)が「出版界は厳しい状況が続くが、楽しく元気な会に」とあいさつすると、遅れて出席した稲門会服部会長(講談社)は「ゆっくり交流して」と述べ、2人でがっちり握手。中央大学の出版白門会を代表してトーハン上瀧会長が「両校を中心に出版界に交流の輪が広がることは有意義」と、エールを送った。
両校応援団、チアガールの指導で校歌、応援歌を合唱し、この日ばかりは和気藹々の早慶戦だった。

婦人誌新年号発売共同キャンペーン/首都圏10書店で

主婦の友社と主婦と生活社の婦人誌新年号が4年ぶりに11月19日同日発売になったことから、両社は首都圏10書店で共同販売キャンペーンを実施、書店店頭活性化と新年特大号を大々的にアピールした。
町田市の久美堂本店では、店先にコーナーを設けてプロモーションガールが道行く人にPR。あいにくの雨模様となったが、『主婦の友』23冊、『すてきな奥さん』14冊を販売、賑やかに新年号商戦の幕開けをPRした。
このほか弘栄堂書店吉祥寺店、文教堂溝の口本店、博文堂田無店、堀江良文堂本店(21日実施)、リブロ池袋本店、有隣堂西口店、須原屋コルソ店、多田屋八千代店、未来屋新鎌ヶ谷店で店頭キャンペーンを実施した。

法研が新潟県中越地震で無料電話健康相談

新潟県中越地震発生から1ヵ月、いまだに大勢の被災者が不便な避難生活を余儀なくされているが、㈱法研(東島俊一社長)は被災者支援のため「無料電話健康相談」の窓口を11月22日に開設した。来年3月31日まで、24時間体制で健康相談を行う。対応可能な相談内容は疾病予防、応急措置、持病の管理等、健康に関すること全般。電話0120―923―267番。

本屋のうちそと

スクープ記事の載った雑誌が出ると、よくお客様に在庫を聞かれる。特に反応の早いお客様ほど新聞も全国紙の購読者が多いので「××、今日発売なんだけどお宅無いの?」本屋になってから今日まで、どれくらいこう聞かれた事だろう。
いつもながらの私の答え「ハイ、お客様、その雑誌は(あの花の都・大)東京及び関東圏では本日発売でごゼィますが、当店は(田舎のため)明日の入荷予定となっております」お客様「ひょっとしてお前の店だけ遅いんじゃないの、隣町に出来たあのでっけえ♪○○の絡まるチャペールで♪書店にいったら有るんでないの?」そう言われて一瞬、本当に有ったらどうしようとツイ思ってしまう悲しい私。さて、国民の約6割がケータイを持ち、日本全国、電波の届くところなら等しくどこでも、その情報が発信された東京と同じ時刻に、同じ情報量を手に入れる事ができる今、たとえ片田舎の書店でもお客様の求める事はただひとつ「ここはナゼ東京と同じじゃないンだ?」日本全国、北から南まで「東京と一緒」が今や合言葉。果たして本当にその東京発の情報が、それだけのスピードでそれだけの量、この田舎町にも必要なのか、なんて思ったり疑ったりしちゃいけない。
田舎にいても「準(エセ)・東京気分」が当たり前になって来た今日、その流れを止める事など誰にできようか。お客様「ネー、『幸福』って雑誌、今日発売でしょ?」「お客様、それは山の彼方の空遠く、東京では」
(海人)
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