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全国書店新聞
平成18年6月1日号
総会スローガン

*法定再販制を維持し、出版文化の普及と読者の利益を守ろう!
*取引慣行の弊害是正と自主仕入れ促進で中小書店の経営を守ろう!
*情報・物流ネットワーク化により流通改善を進めよう!
*書店の組合加入を促進し、組織強化と財政健全化を図ろう!
*輸送改善による全国同時発売を実現し、雑誌の増売を図ろう!
*読書推進運動の輪を拡げ、読書普及と活字文化の振興に努めよう!
*4月23日「世界本の日=S・Jの日=こども読書の日」を広めよう!

取引条件改善を業界に提言/マージン拡大の道探る/弱まる書店の経営基盤/日書連通常総会

日書連は5月25日、台東区・池之端文化センターで第18回通常総会を開催した。総会では、このほど報告書がまとまった「全国小売書店経営実態調査」をもとに、①マージン拡大、②返品入帳改善、③支払いサイト延長の3点を軸に、書店の経営環境改善に取組んでいく方針を承認した。具体的取り組みについては、今後、書店業界環境改善委員会で検討していく。
理事、常任委員、各県組合オブザーバー134名が出席して開かれた日書連通常総会は、午前11時から戸和繁晴理事(大阪)の司会でスタート。井門副会長の開会宣言に続いて、丸岡会長が冒頭のあいさつ(2面に要旨)を行った。
丸岡会長はこの1年間の日書連の取り組みを振り返り「最も力を入れたのは取引制度見直しに向けて実施した書店経営実態調査だった。ここ数年の経営状態を聞いたところ、『悪くなった』『やや悪くなった』をあわせて85・6%。悪くなった原因は『客数の減少』が最も多く、『大型店の出店』『立地環境の変化』が続いた」と、実態調査から浮かび上がった問題を紹介。「回答をもとに今年度は取引慣行の弊害是正、取引条件改善の提言を行い、書店経営基盤の整備に全力を尽くしたい」と、今年の重点課題を明らかにした。
岩永藤房理事(佐賀)を議長に進められた議案審議では、第1号議案の平成17年度事業報告と第3号議案の平成18年度事業計画を各委員長が一括して報告・提案した。
このうち、書店経営実態調査報告書をまとめた高須委員長は「調査を行うにあたっての共通認識は、書店だけの業界エゴになってはいけないということ。業界3者に著者、読者を含めた5者の満足を考えなければ発展はない。書店の健全化を目指し、書店環境改善審議会で運動の具体化を図ってもらいたい」と、実態調査の狙いと報告書の今後の活用について述べた。
正副会長を中心に構成する書店環境改善審議会鈴木委員長は、審議会の下に実務機関としてワーキング委員会を設置したことを紹介。「正味問題は取次、出版社の意見も聞きながら円卓会議で共通認識を得たい。返品を減少させることで原資は出るのではないか。返品入帳問題では、日販は今年3月末の決算で24日まで返品を入帳した。さらに後ろ倒しを求めていく」と述べた。
再販問題の取り組みについては、岡嶋委員長が「一昨年来、公取委の攻勢を受けて再販研究委員会の動きが鈍かった」と指摘。早急に委員会を開催し、美容院向け雑誌割引を行っているセイファート、日販の発表したポイントカード・システム「HONYACLUB」を問題提起していくとした。
新聞業、教科書の特殊指定見直しに対する問題では、出席書店から「共同戦線を張るべきではないか」という声が上がった。岡嶋委員長は「6月中にも(日書連として)特殊指定についての勉強会を持ちたい」と回答した。質疑応答のあと、事業報告と事業計画案を拍手で承認。平成17年度決算報告、平成18年度予算案は井門財務委員長から説明・提案があり、いずれも原案通り承認となった。
議事終了後、日書連共済会加入優秀地区として沖縄、長野、茨城、滋賀、香川、愛媛、宮城、和歌山、東京、島根、大分、岐阜、岩手、福島の14地区委員会を表彰。丸岡会長から賞状と金一封が手渡された。

まずマージンの確保/環境改善審議会で具体案

昨年12月に6年ぶりに実施、全国2028店からの回答をもとにまとまった「全国小売書店経営実態調査」について高須委員長が報告。今後、①マージン問題、②支払いサイト、③返品入帳の3つの問題を中心に書店の経営環境改善に取組んでいくことを説明した。高須委員長は「まず、どういう出版業界にしたいのか理想像を描くことが必要で、書店だけのエゴになっては問題は解決はできない。今後、環境改善審議会で方針の具体化を図るべく取組んでいきたい」と報告した。
これを受けて環境改善審議会を担当する鈴木委員長は「正味問題は正面から取り上げられない。出版社、取次の意見も聞きながら円卓で共通の認識を得たい。実務機関のワーキング委員会で問題点を絞り込んでいく。日販の3月末の返品入帳は、従来より大幅に後ろ倒しになった。これは運動の成果ではないか。今後とも皆さんの力を結集して運動を進めていきたい」と述べた。

丸岡会長あいさつ要旨

政府の経済報告によれば景気は回復基調の判断を示しているが、出版物の売上げは再び前年割れとなり書店の厳しい状況は続いている。携帯電話やインターネットで活字離れが進み、コンビニや大型店出店、新古書店の増加により、組合員は昨年4月の7038店から今年は6683店に、約5%減少した。
日書連は47都道府県書店商業組合を会員とする連合会の立場から平成17年度も書籍・雑誌小売業の改善発展を図る諸活動を展開してきた。本年度最も力を入れたのは取引制度見直しに向けて6年ぶりに実施した書店経営実態調査だった。
この実態調査で、ここ数年の経営状態を聞いたところ「悪くなった」が62・5%、「やや悪くなった」が23・1%で合計85・6%を占めた。悪くなった原因は「客数の減少」が最も多く、「大型店の出店」「立地環境の悪化」が続く。日書連に望む対応を聞いたところ「マージンの拡大」を望む声が最も多く、次いで「客注品の迅速確実化」「再販制の擁護」「適正配本」が続いている。書店の生き残り策としては「地域の密着化」「外商強化」「専門店化」「後継者育成」などが挙げられていた。
この回答をもとに今年度は取引慣行の弊害是正、取引条件改善の提言を行っていきたい。「書店マージンの拡大」「支払いサイトの延長」「返品入帳の改善」で財務体質改善を図るとともに、客注品の迅速確実化、適正配本で物流改善を図り、書店経営基盤の整備に全力を尽くしたい。
書店マージンの拡大は出版社、取次と真摯に意見交換を行い、返品削減を図ることで確保していきたい。支払いサイト延長は北海道、青森組合からも要望が出ており、商品回転率に整合させる形で対応を考えていきたい。返品入帳は公正取引の観点から、請求書は送品と返品同時が基本だ。取次が100%支払いを求めるとすれば、返品も100%入帳がスジではないだろうか。
町の書店は雑誌、コミック、文庫が品揃えの中心で特色がないと言われる。これからの書店は地域、客層に合う特色ある本を揃え、長く陳列するシステムを作っていかないといけない。今は金融返品も多くなっている。もう少し余裕のある対応ができないか検討していきたい。しかし、書店だけマージンを増やせでは業界内の合意もむずかしい。業界3者だけでなく、著者、読者も含めた流通と取引の改善を考えていきたい。
活字離れを食い止め、読者を開拓することも書店組合の大事な仕事だ。日書連は世界本の日=サン・ジョルディの日、こども読書の日、文化講演会と各種取り組みを行っている。今後もより一層の読者開拓を行い、町の書店がこれ以上減少しないよう運動を展開していきたい。

再販研究委で検討へ/セイファート、日販ポイント

岡嶋委員長は「一昨年来公取委の攻勢を受けて、再販研究委員会の事務局が移転し、規約が改正されるなどもあり、動きが鈍かった」と指摘。再販研究委員会の活動が停滞していた事実を報告した。同委員長は「いたずらに違反の事例報告を重ねてきただけで、何ら解決を図れなかったが、来週早々にも再販研究委員会を開き、解決を図っていきたい」と述べた。
最近の事例としてあげたのは、大阪組合から報告のあった美容院向け雑誌定期割引を行うセイファート、日販が発表したポイントカード・システム「HONYACLUB」の2点。後者は昨秋から22店舗で実験が行われており、5月23日の日販懇話会で加盟1千店、会員1万人を目指すと発表されている。
このほか、新聞業界、教科書の特殊指定廃止の動きについて質問された岡嶋委員長は「公取委の再販崩しの一貫としての特殊指定廃止。再販擁護を念頭に勉強会を開催したい」と、今後の方針を説明した。

静岡、愛知とキャンペーン拡大/中学生はこれを読め

「第4土曜日はこどもの本の日」キャンペーンによる店頭読み聞かせは、8年かかって全国を一巡し、引き続きキャンペーンを継続していく。また、絵本ワールド、学校図書館図書整備、ブックスタートなど出版業界の各種取り組みを高須委員長が説明した。
同委員長は札幌市・くすみ書房が提唱して北海道組合で始まったキャンペーン「本屋の親父のおせっかい/中学生はこれを読め」を紹介。静岡組合、愛知組合と拡大していること、北海道組合のホームページに500点の推薦図書リストが掲載されていることを報告。「書店の客数が減少しているからこそ、こうした種まきが必要ではないか」と読者開拓を強調した。

7月に全国委員長会議/日書連マーク納入で

各自治体の財政困難を背景に、公共図書館の運営業務を民間に丸投げしようという動きがある。志賀委員長は「図書館流通センター(TRC)は今年すでに1200人の派遣を決めている。TRCの職員が派遣されることで、データベースはTRCマークに切り替えられるのではないか」という懸念を指摘した。
この一方、地元書店の日書連マーク装備による学校図書館納入は京都、福岡、青森、山形と実績を上げており、今後も研修会を重ね地元書店の図書館納入を支援していくとした。7月6日には東京ブックフェア開催中の江東区・東京ビッグサイトで全国情報化委員による勉強会を開催する。

不公正取引の具体例を集めて検討へ

昨年5月の日書連総会で神奈川組合から不公正取引についての決議が持ち出されたことをきっかけに、不公正取引にどう対応していくか議論してきたと下向委員長が報告。参考事例を集めて検討していくとした。
雑誌付録問題では、昨年1年間に付録をつけた雑誌は4千誌あり、問題がある雑誌は東京組合を通じて買い上げていると報告した。

SJの日記念2006「本の川柳」入選作

チョコよりもセンス問われる本選び(東京・大原薫)
定年後仕事の虫から本の虫(東京・織山修二)
ぼく絵本ママは実用パパ求人(埼玉・川名好之)
読み聞かせエキサイトしすぎ息子泣く(愛媛・喜井明江)
買う本は2冊下からそっと抜き(神奈川・佐藤良美)

共済会給付

▼病気障害喜多方市1―4636瀬野屋書店瀬野作右衛門殿
越前市栗田部町49―11福田書店福田慶文殿2口
諫早市永昌町19―19ブックマート諫早島田勝利殿
▼死亡弔慰能代市字東大瀬5―1ブックスがりばあ嶋田俊介殿5口
大田区羽田4―5―1羽田書店安武康殿2口
京都市左京区下鴨本町26葵書房冨田耕助殿10口
▼配偶者死亡(木村千鶴子)那賀郡東海村村松1―2―31東海道書店木村峯夫殿2口

最優秀は沖縄県/共済会優秀地区表彰

日書連通常総会の議事終了後、平成18年度日書連共済会加入優秀地区の表彰式が行われた。トップは昨年に続き沖縄組合で、加入人員比率89・5%、口数比率156・1%。以下、上位から順に以下の組合が表彰され、賞状と金一封が贈られた。②長野組合、③茨城組合、④滋賀組合、⑤香川組合、⑥愛媛組合、⑦宮城組合、⑧和歌山組合、⑨東京組合、⑩島根組合、⑪大分組合、⑫岐阜組合、⑬岩手組合、⑭福島組合

質疑応答採録

万納昭一郎氏(神奈川)昨年の総会で書店と取次は法の下で対等と決議した。取次に100%払わなければ品止めすると脅かされている。モノを言わなければ対等にはならない。かつては戦う日書連だった。請求と返品は同時であるべきだ。締め日までに返品したものは差し引いて請求をたてるよう取次に要求して欲しい。書店をめぐる環境はますます悪くなっている。商業調整まで踏み込んでもらいたい。
丸岡義博会長同時入帳にという考えは同じだ。テーブルを作って話し合うために、裏づけとして実態調査を行った。マージンは正味だけではない。スリップも歩戻しもある。どう切り込めば一番よいのか。それだけでいいのか。読者のためになっているのかも念頭に、書店の経営維持を考えていきたい。
高須博久副会長組合加盟店だから有利だというシステム作りも含めて考えてみたい。
植田栄一氏(千葉)公取委のあり方は明治時代のお上の思想だ。姿勢を変えて、公取委にもっと強く当るべきだ。国会のロビー活動が必要ではないか。特殊指定の見直しを図られている新聞、教科書と共同戦線を張ってはどうか。
井門照雄副会長貴重な意見として、承っておきたい。
岡嶋成夫再販委員長新聞、教科書とは共通項があるので6月中に特殊指定の勉強会をやりたい。
長谷川新太郎氏(長野)日書連で本を企画し、増売できないか。買切り7掛、返品率5%以内、委託は8掛などが考えられる。
藤原直副会長買切りであれば委託は設けるべきではないとか、歩安入帳にという意見もある。これらの仕組みも含めて研究したい。
大隈劭理事(大分)一部学参出版社が学校に直接納入して値引きしている。版元の自粛を求めたい。
岡嶋委員長ただちに再販違反とはいえないが、おかしいことは事実だ。具体的事例をもとに研究してみたい。
中田成一氏(埼玉)全商連、埼玉土建などは保険業法の適用除外を求める署名をしている。日書連共済会の問題も署名運動などを考えてはどうか。
丸岡会長存続の道は探るが、法律ができた以上、対応しなければいけない。
青柳公夫氏(千葉)東ロジの返品入帳で年間5383冊の誤差が出た。
下向磐取引委員長流通上、どこでそのような問題が起きるのか、放置しないで早急に改善策を考えていく。
岡野庸明氏(千葉)トーハンの注文品は別会社に出してといわれている。通常の入荷は15日から20日かかっている。ブックライナーは85掛プラス50円かかる。小書店の注文品は相手にしていないのか。
藤原副会長腹立たしい限りだが、なぜトーハン本社で(客注品の迅速入荷が)できないのか、申し入れをしている。

書店活性化論文を募集/読書週間に入選作品発表

昨年4月に個人情報保護法が施行され、出版業界4団体で「客注等の個人情報の取扱いについて」の指針をまとめた。大橋委員長は、客注短冊には基本的に氏名、電話、住所などの個人情報は記入しないことを徹底したとし、引き続き各団体のホームページなどで趣旨徹底を図る。
新年度の取り組みでは書店活性化のための懸賞論文「私の書店論」を内外から広く募集することを説明。募集要綱は全国書店新聞6月11日号に発表し、読書週間の初日、「文字・活字文化の日」の10月27日に特選1本と入選作3本を発表する。
〔流通改善〕
責任販売制をどう実現していくか、流通改善委員会では『ハリー・ポッター』第5巻に続き、第6巻についても買切り低正味を静山社に申し入れてきた。しかし、4回にわたる交渉も実らず、①買切り、②初回送品の5%まで返品許容、③1冊40円の販売協力金支払い――という販売条件になった。藤原委員長は、静山社の事例を突破口に、他の出版社とも水面下で責任販売制の交渉を始めていると述べた。
〔増売運動〕
今年のサン・ジョルディの日キャンペーンについて舩坂委員長は「心が揺れた1冊の本」は1万通を超える応募があったことを紹介。昨年が同キャンペーンの20周年だったことを受けて、春の書店くじ特賞で秋にスペイン旅行を実施した。この折に丸岡会長らがカタルーニャ州政府を公式訪問して日本におけるキャンペーン展開を報告。両国の親善を深めたことを報告した。
児童図書出協、取協と共同で行っている「心にのこる子どもの本」セールは、昨年30周年を迎え、1億3千万円を売り上げている。
〔スタートアップ21〕
S―DB(書店データベース)による営業店舗の有無のチェックは、宮城、栃木、静岡、滋賀、鳥取、島根、山口、愛媛の8組合で終了し、19組合で組合調査を終えている段階。井門委員長は残る各県組合でも早急に着手してほしいと呼びかけた。データベース作成にあたって日書連と協業化を行っている「書店共有マスタ・ユーザー会」は224社に拡大し、法人化を図る方針であることが報告された。
商品基本情報センターは今年1月からスタートしており、出版前であっても、書店が事前発注する道が開けつつあると井門委員長が説明した。
〔読者サービス〕
昨年6月に設置された同委員会は、小売公取協の規約改正問題で対応が遅れたが、ベルマーク方式、図書カード・リーダーの利用を検討材料にしていきたいと井門委員長が説明した。
〔組織強化〕
日書連傘下の組合加盟店数は本年4月1日現在で6683店となった。鈴木委員長は「2年間にわたり組合加入のメリットを追及してきたが、組合員の廃業が多く、減少は止まらない。何らかの手を打とうと、環境改善政策審議会を立ち上げた」と、審議会設立の経緯を説明した。
〔消費税〕
面屋委員長は昨年12月に開かれた中小小売商サミットへの参加、3・13重税反対全国統一行動中央実行委員会との懇談を報告し、消費税アップへの動きを注視していくとした。
〔共同購買・福利厚生〕
中山委員長からユタカ紙業による雑誌袋の製造販売は今年3月で終了し、同社に替わる製袋業者を調査中と説明があった。日書連特製の薄型手帳「ポケッター」は今年度も12万部程度製作する。あんしん財団の災害補償共済制度は本年度64名が加入している。
〔広報活動〕
全国書店新聞の発行について、山口委員長は「この1年間順調に刊行されている。引き続き信頼される新聞づくりに努力していく」と述べた。

4つの選択肢、専門機関で検討/日書連共済会

保険業法改正に伴う日書連共済会の対応をめぐり、日書連丸岡会長は総会冒頭の会長あいさつで今後取るべき4つの選択肢を示し、会計士、弁護士などを含めた専門機関でシミュレーションしたいという考えを示した。あいさつの要旨は以下の通り。
「保険業法改正の主目的は、①中小企業組合等の破綻防止、②組織の健全化、③無認可共済事業の規制、④法人税等税収確保―であり、日書連共済会も適用を受ける。しかし、現在のところ政府から詳しい説明がなく、限られた情報の中で検討している。選択肢として①保険会社になる、②小額の保険業者になる、③日書連の福利厚生として残す、④解散し清算を行う――などが考えられる。同規模の他業界共済組合がどういう対応をするかも見極めたい。法改正なので国会議員、行政への働きかけや、リサイクル法の時のように現場の意見を踏まえ実施時期の延期を求める活動も必要だ。会計士、弁護士を加えた専門機関で、いろいろなシミュレーションを検討し、選択肢を絞り込んで理事会にかけたい」

田原総一朗氏講演会に4百名/京都組合「世界本の日」文化講演会

京都府書店商業組合は5月13日に第21回「世界本の日」「サン・ジョルディの日」記念文化講演会を、小学館協賛、京都市教育委員会・京都新聞社後援により開催した。
市内中心部にある会場の京都産業会館シルクホールには、雨天にもかかわらず400名近くのお客様が集まった。
中村理事長によるあいさつの後、田原総一朗氏が登壇し、「間違いだらけの日本近代史」をテーマに講演した。田原氏の話及び田原氏とお客様間の活発な質疑応答が90分間にわたり行われ、大盛況のうちに終演を迎えた。
会場内に設置した販売コーナーでは、田原氏直筆サイン入りの『大日本帝国の民主主義』(小学館・刊)百部を並べ完売。
また、今後の資料にと入場整理券を集計したところ、性別の入場者数比率は男性75%・女性25%、年齢別では参加者20歳~70歳全体の8割近くを50~70歳が占め、60代が最多で33%、最少は30代で4%という結果が出た。
(山名達哉広報委員)

景品規約変更案が施行へ/5月25日告示、同日施行/出版物小売公取協会

出版物小売業公正取引協議会(井門照雄会長)は5月24日午後4時から書店会館で2006年度総会を開催。①景品類を提供できる期間を「年2回90日以内」に変更する、②個店が行なうトレーディングスタンプ等のサービスは取引価格の2%。但し施行から1年間は1%とする、③平成21年までに見直しを行なう――とする景品規約の変更案が公取委の認定・承認を受け、5月25日より施行されると報告があった。
総会は舩坂良雄代表会員の司会で進行。鈴木喜重副会長の開会の辞で始まり、井門会長があいさつ。「公正競争規約の見直しについて昨年7月から修正案の協議に入り、最後は2月10日に臨時総会を開いて苦渋の決断の案を通させていただいた。4月14日に公聴会を開催、今日公取から景品規約の認定書と施行規則の承認書をいただいた。明日25日より施行ということになる。昨日、ある取次がポイントカードシステムの開発を発表したが、あれは再販違反だと考える。景品の提供等の具体的なものがなくてポイントを与えるということに関して違和感を持っているし、我々の動きに対する許し難い精神的な圧迫を感じる。我々が一生懸命守ってきた再販に対する挑戦と受け止めざるを得ない。今日は出版物公取協の総会であるのでその点は抑えておきたいが、再販は必ず守る、そのための運動をきちんとやるということを確認したい。その中で、消費者に対するサービスの1つとして景品があるということをご理解いただきたい」と述べた。
続いて来賓の公正取引委員会消費者取引課・菅久修一課長が祝辞。「お陰さまでいい方向での変更案を取りまとめていただき、本日規約変更の認定、明日官報告示して施行ということになった。変更案に真剣に取り組んでいただいた皆様に感謝する。本日認定された規約の附則には3年以内の見直しが記されている。景品規制は経済実態の変化を踏まえてそのあり方の見直しが求められている状況だ。景品規制の基本的な考え方は、公正な競争が阻害されるおそれがある場合規制するというものであり、その境目となるのが一般ルールだ。一般ルールについても変更せよという議論があるのが現状であり、一般ルールより制限的なルールについては、公正な競争の確保の上でそういうルールが必要だという特段の根拠がより求められる。今後3年の間に新しい景品規約のもとで、出版物小売業における景品提供の実態を踏まえ、規制の必要性と根拠を十分説明できるかどうかということを常に意識していただければと思う」と述べた。
このあと井門会長を議長に議案審議を行い、平成17年度事業報告と平成18年度事業計画を影山稔専務理事、平成17年度収支決算報告と平成18年度予算案を大川哲夫事務局長が上程し、いずれも原案通り承認可決した。
このうち、平成18年度事業計画については①出版物小売業における公正競争規約の「景品提供のルール」(仮題)リーフレットの作成発行②出版物小売業の「公正競争規約」に対する理解と正しい運用、普及のための活動、研修会等の開催③景品表示法をはじめ、関係法令の研究並びに規約違反の防止④一般消費者、消費者団体及び出版業界団体との連絡⑤関係官庁との連絡⑥広報活動――を承認。影山専務理事は「年間を通したスタンプの付与が創設されたので、値引きと景品の明確化に取り組んでいきたい。平成14年には公取の指導に沿って詳しい事例を示したものをまとめたが、今回の変更で見直しが必要なところは直していく。また、ネット書店が配送料を無料にしている件についても、これが景品なのか、景品の対象外なのか、あるいは再販に抵触するものなのか、公取の指導を仰ぎつつ研究を進めたい」と述べた。
続いて任期満了に伴う役員改選を行い、井門会長を再選した。

〈出版物公取協新役員〉
▽会長=井門照雄(愛媛)
▽副会長=鈴木喜重(千葉)藤原直(宮城)柴崎繁(東京)
▽理事=志賀健一、伊澤崇(北海道)鶴谷祿郎(青森)川井寛(秋田)赤澤桂一郎(岩手)五十嵐太右衛門(山形)西猛(福島)大野豊治(茨城)杉山和雄(栃木)大澤孝輝(群馬)野澤恒雄(埼玉)長谷川義剛、山本裕一(神奈川)丸岡義博、大橋信夫、下向磐、岡嶋成夫(東京)青柳和人(山梨)古澤隆(静岡)高須博久、谷口正明(愛知)木野村祐助(岐阜)作田幸久(三重)西村俊男(新潟)吉岡隆一郎(富山)森井清城(石川)赤羽好三(長野)安部悟(福井)平柿宗敏(滋賀)面屋龍延、戸和繁晴、矢嶌茂(大阪)中村晃造、辻本和樹(京都)西本功(奈良)宮井治夫(和歌山)三上一充(兵庫)田江泰彦(鳥取)今井直樹(島根)吉田達史(岡山)水川雅生(広島)冨永信(山口)西尾文士(香川)平野惣吉(徳島)本久善一(高知)山口尚之、河合正行(福岡)岩永藤房(佐賀)中山寿賀雄(長崎)長崎晴作(熊本)大隈劭(大分)田中隆次(宮崎)坂口洋右(鹿児島県)山田親夫(沖縄)
▽専務理事=影山稔
▽監事=堀護、小泉忠男

読みきかせらいぶらりい/JPIC読書アドバイザー・中村朝子

◇2歳から/『わにわにのおふろ』/小風さち=文/山口マオ=絵/福音館書店780円/2004・10

文字通りワニがお風呂に入る絵本であるが、ワニがリアルに描かれている点が面白い所。お風呂にずるずるとよじ登り、豪快に飛び込む。それでも、しっかりと、お気に入りのオモチャで遊んだり、シャワーをマイク代わりにして歌ったり、お風呂タイムを満喫する姿に思わず笑顔になる。

◇4歳から/『イカタコつるつる』/長新太=作/講談社1680円/2004・1

ラーメンを食べているイカとスパゲッティを食べているタコ、どちらも自分の足が口の中に入ってしまい、さあ大変!痛いけど、美味しいから食べ続けるイカとタコ!その後、両者絡み合って、ますますごちゃごちゃに…。最後の空の丼とお皿の絵が突然スッキリ感を出していて面白い。

◇小学校低学年向き/『おじいちゃんがおばけになったわけ』/
オーカソン=文/エリクソン=絵/菱木晃子=訳/あすなろ書房1365円/2005・6

エリックの大好きなおじいちゃんが突然死んでしまった。ところが、おじいちゃんはおばけになって、夜中にエリックの部屋に現れる。この世に忘れ物があるとおばけになる、と知った二人は毎夜忘れ物探しに…。コミカルに進む話だがラストは感動する、大切な事を伝えてくれる作品。

4月期は1.4%増/4ヵ月ぶりに前年比プラス/日販調べ

日販調べの4月期書店分類別売上調査は1・4%増で、4ヵ月ぶりに前年を上回った。なお同調査は今月より以下の点を変更している。①サンプル店数を120店から225店に増加②分類に「辞典」「地図旅行」「ビジネス」を加え13分類に③規模区分を40坪単位4区分から50坪単位5区分に④立地区分は「SC内」を加え5区分に
規模別では50坪以下、立地別では商店街が前年を下回った。これらの規模・立地はここ1年以上にわたって前年割れが続いている。
ジャンル別では8ジャンルが前年を上回り、文庫、新書、実用書は2桁増と好調だった。文庫は11・3%増で9ヵ月連続前年をクリア。前月文庫版が発売された『ダ・ヴィンチ・コード』(角川書店)が大きく寄与した。新書は15・5%増で『国家の品格』(新潮社)が引き続き好調。文芸書は今年に入って2度目の前年クリアとなった。

読進運動をさらに展開/愛知県版「中学生はこれを読め!」/第23回愛知組合通常総会

愛知県書店商業組合は5月18日午後3時から、名古屋市千種区の愛知厚生年金会館で第23回通常総会を開催。組合員212名(委任状含む)が出席した。
総会は大原鉦冶副理事長(押切堂書店)の司会で進行、物故者に黙祷を捧げた後、高須博久理事長があいさつを行った。高須理事長は「厳しい1年だったが、皆さんのお陰で、サン・ジョルディをはじめいろいろな事業を行なうことができた。売上の悪いとき何をしたらいいのか、ここに焦点をしぼってきたつもりだ。読書推進をすることで、お客様に声をかけるトレーニングができていくと思う。ハリー・ポッターの6巻が昨日発売されたが、私の店では5巻発売のとき豊橋駅のコンコースで戸板販売して80冊ほど売った。今回は発売の2日前から『17日に発売します』と通勤通学のお客様に声をかけて、107冊売ることができた。お客様に声をかけることがいかに必要かを実感した。今期の活動は今までやってきたことを続けるとともに、新しい事業にも取り組む。組合も財政的に厳しく、限られた予算の中で事業を展開していくということでもあるので、参加申込制にすることも検討している。一生懸命取り組んでいただくことを切にお願いしたい」と述べた。
続いて加藤登志雄副理事長(安城日新堂)を議長に各議案を審議し、平成17年度事業報告、平成18年度事業計画案、収支決算・予算案などを可決承認した。
このうち平成17年度事業報告は各委員長から説明があり、①サン・ジョルディフェスティバルは2日間で1万5千人が来場、昨年を上回る76万円を売り上げた、②北海道組合から始まった読書推進運動「中学生はこれを読め!」の愛知県版をスタートするため、「第1回中学生読書推進プロジェクト会議」を開催した、③発売日違反は悪質業者に対して厳しい措置を課しており、前年度の17件から平成17年度は9件に減少した――などの報告があった。
平成18年度事業計画案については、高須理事長が「孫の日の取り組みは3年目になり、少しずつ理解が得られている。祖父母に店頭に来てもらう仕組みを考えたい。敬老の日に向けて、9月1日頃からお孫さんが描いた似顔絵を店頭に飾り、それを見に来たお客に孫の日のチラシを配れないかと考えている。『中学生はこれを読め!』は新聞で取り上げられて早速大きな反響があった。愛知県版を作り、10月27日の文字・活字文化の日に向けて取り組みたい。自費出版事業も立ち上げた。利益の取れる事業を進めていきたい」と述べた。
引き続き午後5時から出版社、取次、業界関係者を交え懇親会が行なわれた。

金沢への大型出店を危惧/石川総会

石川県書店商業組合(森井清城理事長)の第18期通常総会は、5月20日午後2時より金沢市勤労者プラザで開かれ、組合員64名(委任状含む)が出席した。
事業報告や事業計画案の議事は順調に運んだが、金沢市郊外へ今年中に隣県より北陸最大級の出店が3件も確定しており、現組合員の存続も危ぶまれる状況となっている。そして日書連への賦課金も高すぎるという理事長の提訴も、この切羽詰った状況に絡んだ上での声であることは事実である。総会の雰囲気は今までのように奇麗事を言ってはおれぬといった、なりふり構わぬところまで来たかという印象を受けた。
今国会で問題になっている経済的規制の自由化にも大いに関係あることで、全国の書店、取次、出版各位に提起すべきとの案で一致した。組合員の大幅減少は日書連の存続にも係わる重要な問題であるとのことで、何とか打つ手がないかということであった。
(横野浩広報委員)

府立高校の図書館IT化/日書連マークの採用図る/大阪総代会

大阪府書店商業組合は5月19日午後2時から大阪市のホテルモントレ・グラスミアハウスで平成17年度通常総代会を開催した。
総代会は矢嶌副理事長の進行で始まり、冒頭に面屋理事長があいさつ。「出版界は今、未曾有の危機。中小書店の苦しみが出版界の危機に直結している」と前置き。日書連の当面する課題として「日書連共済会が解散の危機に直面している。6年ぶりの経営実態調査を受け、総会で今後の方向性を議論する。①返品率を下げマージン拡大、②返品入帳の短縮、③回転率に合わせた支払いサイト、④責任販売制――の4つの方向性が出てきた」と指摘した。また、大阪組合の問題では「府立高校図書館IT化の入札、セイファートの値引き、読書ノートの拡大を重点課題に運動を進めていく。総代会を機に反転攻勢をかけたい」と述べた。
議案審議は議長に坂井親宗(学之友社)、副議長に灘憲治(ナダヤ書店)、冨田利一(かたの書房)の各氏を選んで進めた。
平成17年度事業報告のうち、府立高校の入札問題では、17年度48校の電算化に続き18年度は残る99校の入札を予定しており、日書連マークの採用を求め関係機関に働きかけを行っていく方針を了承した。
再販問題をめぐっては、美容院向け販売促進、コンサルティング、広告代理業の㈱セイファート(資本金1億9400万円、本社東京)が美容院向け雑誌定期購読サービスを展開。150誌を最大25%引きで販売していると報告になった。同社は通常サービスのほか年間購入額8万円で10%引き、20万円で20%引のサービスも行っている。この件を報告した戸和副理事長は「日販の子会社IPSがマガジン・エキスプレス・サービスとして150誌。そのうち週刊誌は2誌のみ扱っていた」と報告した。
面屋理事長は「再販本部委員会に情報提供し、どういう対策がとれるか検討したい」と説明した。
新年度の事業計画では、①府立高校図書館のIT化に伴う日書連マーク採用、②雑誌配達書店のグループ化による環境改善、③読書ノート、帯コンクールによる読書推進を今期の重点目標として活動していく方針を承認した。
総会終了後、午後6時から優良従業員・家族従業員表彰式と懇親会を行い、後藤雅子さん(生野区・天狗書房)と藤田美代子さん(同・家族)を表彰。出版社・取次28社を交えて懇親した。

取引慣行是正に取り組む/東京組合総代会で丸岡理事長

東京都書店商業組合は5月18日午後2時から池之端文化センターで第30回通常総代会を開催。「中小書店廃業が続く中で、書店生き残りの取引条件見直し、流通改善を図っていく」(丸岡理事長)など、新年度の取り組みを決めた。
鳥井常務理事の司会、大橋副理事長の開会あいさつで始まった総代会は、丸岡理事長が昨年1年間の取り組みを中心にあいさつ。「中小書店の廃業が続いており、日書連として経営実態調査を行った。集計結果をもとに取引慣行の弊害是正に取組んでいく。2000年に70億円だったネット書店の市場規模は2005年に500億円。書店倒産件数はアマゾン出現で5割増えた。変化のスピードは増しており、町の書店の減少に歯止めをかけていきたい」と述べた。
議長に武田初男(芳進堂)、副議長に黒田忠弘(黒田書店)両氏を選び議案審議。平成17年度事業報告は大橋、下向、柴崎、岡嶋の4副理事長が担当委員会ごとに報告した。
このうち組織問題では昨年1年間の組合加入3に対して脱退39、期末現在664名(法人数)となったことが大橋副理事長から報告された。書店数が減少の中で支部存続がむずかしくなっていることを指摘し、支部再編の検討を示唆した。
流通改善では書籍の無伝処理、雑誌付録のルール化を進めていくとしたほか、『ダ・ヴィンチ・コード』の責任販売制について、柴崎副理事長は「責任販売制といってもいろいろな形があり、市民権を得ていないのではないか。共通理解のもとでの取り組みが必要だ」と指摘した。
再販問題では岡嶋副理事長が小売公取協の規約改正問題に触れ「再販の崩壊につながると反対した。妥協せず、再販の基本原理、原則を守っていきたい」と述べた。
質疑応答では、『ダ・ヴィンチ・コード』の配本について「一部書店に満数配本、小書店には取次からパターン配本では公平さを欠く。第2段として宮部みゆきも責任販売制で発売すると聞いており、角川に公平な配本を求めて欲しい」(ワタナベ書店)という発言があり、柴崎副理事長は「各社がそれぞれ責任販売制を使うことに問題がある。取次と出版社は協議して決めているが、書店だけ蚊帳の外はおかしい」と強調した。
財政面では事業収入の減少を受けて、事務局職員を7名から5名に削減。人件費を40%削減した。総会終了後、組合功労者と支部功労者を表彰した。
▽組合功労者=丸岡義博(廣文館書店)
▽支部功労者=青木寛次(町田書店)、高原淳(高原書店)、遠藤吉勝(松北堂吉田書店)、當間勲(むつみ書店)、濱野敏明(アンビル宮脇書店)

ふるさとネットワーク/九州ブロック編

〔福岡〕
久留米の春の花といえば、なんといってもつつじ。久留米つつじの見所として有名なのは、高良大社の奥の院の東側の耳納スカイラインの途中にある「久留米森林つつじ公園」だ。
ここは、かつて南北朝時代に菊池一族が拠点とした山城(毘沙門嶽城)の跡。筑紫平野を一望することができる、山腹に広がる敷地面積6万平方メートルの自然公園だ。公園には約100種6万1千株のつつじが咲き乱れている。4月中旬から5月上旬までが見ごろで、ゴールデンウイーク期間中は多くの人たちが訪れる。このほか春には桜、秋には楓などが彩りを添える。公園の西南角、筑紫平野を一望できる飛雲台には、夏目漱石が詠んだ「菜の花の遥かに黄なり筑後川」の歌碑がある。
久留米を訪れたら一度は訪れていただきたいハイキング・ポイントだ。
(鹿子島慶正広報委員)

〔佐賀〕
いよいよ夏祭りのシーズン到来。唐津市浜玉町には、250年前の伝統をもつ浜崎祇園がある。
7月23日、24日、高さ15メートル、重さ5トンという日本最大級の3台の飾り山笠を、法被に締め込み姿の若者が、笛、太鼓、鐘に三味線の山囃子に合わせて町内を曳き回す。山笠のある3地区は、それぞれの飾りの出来映えと山笠の動きを競い合う。圧巻は、夜に灯篭を点した3台の山笠を次々と旋回させる「大まぎり」で、祭りの興奮は最高に盛り上がる。
地元住民は、約半年前から準備を始め、年配は飾り館等の補修作業を、青年は祇園囃子の練習、地山造り、飾り付け作業をと分担して汗を流す。
祭りが楽しいのはもちろんですが、若者と年寄が協力して伝統行事を行なうことで連帯感や相互理解が深まり、それが人間愛、郷土愛にもつながるのではと、祭り大好きな人間は余計な期待をしています。
(近藤甲平広報委員)

〔長崎〕
島原は古くから水の都といわれる。特に新町一帯は湧き水が豊富。新町のアーケード街の裏手に伸びる新町通りは別名「鯉の泳ぐまち」と呼ばれ、水路を鯉が泳ぐ。島原を代表する景観で、市民の憩いの場にもなっている。
昭和53年、地域の町内会が中心となって、子供たちの感性を育み、豊かな湧き水を後世に残し、観光に活かそうという趣旨のもと、町内の清流に錦鯉を放流したのがはじまり。「鯉の泳ぐまち」は地域住民によって美しく保たれ、紅白、三色、黄金等大小1500匹の錦鯉が清冽な流れの中で泳ぐ。その様は水の都・島原の見所と言える。
島原では水にちなんだ催しが数多く行われる。その1つが8月上旬の「島原水まつり」。島原の豊な湧水に感謝し、水と緑のまちづくりを目指す祭りで、約900個の竹灯篭が武家屋敷通りを流れる清流と古い町並みを灯す様は幻想的だ。

〔熊本〕
熊本城は加藤清正が築城した県の誇りです。この城が実戦の舞台で最も機能したのは建立250年以上後の西南の役(1877年)でした。熊本城に陣を張る官軍は西郷隆盛率いる薩摩軍による砲撃や水攻めに耐え、50日間にわたる籠城を成功させました。このことが薩摩軍を田原坂まで撤退させ、「雨は降る降る人馬は濡れる…」の唄で知られる壮絶な田原坂の戦いの引き金となり、官軍は激戦に勝利します。西郷は敗走し薩摩の城山で自決しますが、後世の歴史家は西郷の最期の語をこう伝えています。「官軍に負けたんではなか、清正公に負けた」。しかし薩摩軍には多くの熊本の士族も参加していました。結果的には自分の手による城が圧倒的勝利をもたらしたとはいえ、清正は複雑な思いでその戦況を天から見つめていたことでしょう。現在でも清正公を音読みした「セイショコさん」の愛称で県民に親しまれている加藤清正。来年は熊本城の築城400年を祝う計画が大々的に予定されています。(長﨑晴作理事長)

〔大分〕
宇佐市に乙類焼酎売り上げ日本一の大分麦焼酎「いいちこ」三和酒類㈱がある。昭和33年、3軒の酒造場により設立。昭和50年代、会社経営が苦しいときに賞金を出してキャッチコピーを募集したところ、ある女性のハガキに”下町のナポレオン”「いいちこ」と書かれていた。会社が採用し販売に乗り出したところ、売上げは倍々となり、一時品薄となるアクシデントも。その後、平成元年、本社と工場を虚空蔵寺近くの緑に包まれた小高い山の斜面に移した。ワンランク上のいいちこシルエット・スーパー・スペシャルともに贈答用に喜ばれる。ほかに日本酒、アジムワイン、ブランデー、健康飲料麦酢を製造販売している。私事で恐縮だが、昨年5月、二女の結婚式を宇佐神宮で挙式。娘が英国旅行中、お世話になった、ウエールズの牧場主の娘スーザンが、結婚式に参加したいとやってきて3泊した。前夜祭に焼酎「いいちこ」のレモン割りで乾杯した。これから外国でも麦焼酎が流行るかも。(金光直明広報委員)
〔宮崎〕
今年で39回目となる宮崎フラワーフェスタが3月18日から5月14日まで青島の隣地、「こどものくに」のなかほどで開かれ、毎日大勢の人々が訪れました。1・7ヘクタールの広い敷地に80種類80万本の花々。傾面いっぱいにゼラニウム、ビオラが植えられ、宮崎の海と太陽を表現しています。花の香りと春を楽しませてくれました。
県内の各地域の公園、広場も花いっぱい。フラワーフェスタ9会場と協賛イベント42会場を周遊する、チェックポイント形式のフラワーラリーも行なわれた。パーフェクト賞は「宮崎~ソウル国際定期便で行く韓国・ソウルへのペア旅行券」。6月下旬の発表が待たれます。
すぐ横には「バラ園」があり、20ヵ国・200種類の花々が小さなものから大輪のものまでよく管理されていて見事です。これからロードサイドの花木が道行く人々を楽しませてくれます。(今村栄広報委員)

〔鹿児島〕
昨年12月1日号で読ませていただいた長野県・山根屋書店さんの「店こそ我が書斎」には大変な感銘を受けました。店番が楽しくなったんです。直後の県組合総会では広報委員として会員に紹介し、自分でも実行するようにしました。結婚式の引出物として貰っていた「大辞泉」をレジの横に置いたんですが、時間があると引きたくてしようがない。数年前「新明解国語辞典」第五版を寝床の中で3ヵ月かけて楽しく読んだ達成感と違った、新たな出会いに興奮します。
壱弐参の次は?肆伍陸漆捌玖拾。明治・昭和・平成の出典は?三益友・三損友とは?孔子・老子の本名は?四大節、四天王は?等々、自分に問いかけながら答をみつけていく喜びは何とも言えません。我が薩摩川内市の680平方キロは琵琶湖より10平方キロ広い。私が学校の先生なら「辞書を引く喜び」「調べる力」を子供達に伝えていきたい。
(濱田晴樹広報委員)

〔沖縄〕
長寿県沖縄発の健康食品は注目度が高い。肝臓機能を高めるとされるウコンや、銘酒泡盛を蒸留したあとのモロミから造られるモロミ酢、ゴーヤー茶、月桃茶、グアバ茶など、沖縄県特産の原料を利用した商品が多数開発されている。ところで、社名に「出版」と掲げながら健康食品や化粧品の通販を主力事業とする「沖縄教育出版」というユニークな会社がある。設立当初は普通の出版会社だったが、93年から健康食品に進出。ここ数年は年率2割近いペースで成長する元気な会社だ。「沖縄教育出版(那覇市)の川畑保夫社長(58)が、宮崎県都城市の温泉宿泊施設『ウェルネスグリーンヒル』を経営する同市の第三セクター『都城健康の森』の社長にこのほど就任し、経営難に陥っていた同社の再建に乗り出した。自治体が第三セクの全株を民間に譲渡し、経営再建を図るのは宮崎県でも初めてという」(『琉球新報』5月6日付)。今、沖縄出版界における風雲児の多角経営が注目されている。(安仁屋博一広報委員)


「活字文化振興に力注ぐ」/書協新理事長に小峰紀雄氏

書協は5月23日に理事会を開き、小峰紀雄氏(小峰書店)を新理事長に選任した。新任は副理事長2名、常任理事4名、理事7名、監事3名と、小峰新体制は大幅な衣替えとなった。
同日に開いた記者会見の席上、小峰理事長は①再販制度の維持②出版流通改善③日本出版インフラセンターと商品基本情報事業の推進④出版者の権利法制化⑤国際交流の推進⑥読書推進・図書普及活動⑦出版の自由と責任の問題――などの重点事業をさらに積極的に推進すると所信を述べた。さらに、「今後、出版業界の総意を結集し、国民運動的な視野に立った『文字・活字文化振興会議』(仮称)の設立に向けて活動を開始する。来年、当協会は創立50周年を迎えるが、現在、雑協との共同事業として『創立50周年事業』を進めている」と話した。
2期4年をつとめた朝倉氏は再販問題、消費税表示問題など重点的に取り組んだ課題を振り返るとともに、文字・活字文化振興法の実体化などの課題を小峰新体制に託すとした。

〔新役員体制〕○印新任
▽理事長=○小峰紀雄(小峰書店)
▽副理事長=金原優(医学書院)相賀昌宏(小学館)佐藤隆信(新潮)○菊池明郎(筑摩書房)○岡本健(ひかりのくに)
▽専務理事=山下正
▽常任理事=京極迪宏(学芸出版社)井村寿人(勁草書房)志村幸雄(工業調査会)浜田博信(講談社)○鈴木一行(大修館書店)○山口雅己(東京大学出版会)○下中直人(平凡社)新田満夫(雄松堂出版)○下向実(理論社)

小峰紀雄氏(こみね・のりお)
昭和13年6月14日生。67歳。宮城県出身。37年早稲田大学第1文学部卒業。46年小峰書店入社、49年編集部長、59年代表取締役社長。平成2年日本書籍出版協会児童書部会部会長、4年理事、8年常任理事、同年読書推進委員会委員長、12年副理事長。


◇講談社出版文化賞
平成18年度講談社出版文化賞の受賞者が決定し、5月24日午後6時からホテルニューオータニで贈呈式と披露祝賀会が開かれた。
贈呈式では講談社野間佐和子社長から各受賞者に賞状と記念品を授与。さしえ賞受賞の小野利明氏はあいさつで「一番欲しい賞が受賞できてとてもうれしい。たくさんのよい作品に恵まれたのが今回の受賞につながったと思う。パソコンも使えるようになったので新しいテイストの絵を描いていきたい」と述べた。
▽さしえ賞=小野利明(小説現代「使える男」「広域」別冊文藝春秋「64」)▽写真賞=榎並悦子(朝日新聞社『LittlePeople榎並悦子写真集』)▽ブックデザイン賞=長友啓典・十河岳男(梧葉出版『新緑や歳時記を手に初投句』ほか)、松田行正(紀伊國屋書店『眼の冒険――デザインの道具箱』)▽絵本賞=鈴木まもる(偕成社『ぼくの鳥の巣絵日記』)▽科学出版賞=福岡伸一(講談社『プリオン説はほんとうか?』)

◇横溝正史賞
第26回横溝正史ミステリ大賞に桂木希氏『ユグドラジルの覇者』、テレビ東京賞に大石直紀氏『オブリビオン~忘却』が決まり、5月25日、丸の内の東京會舘で贈呈式と祝賀会が開かれた。
贈呈式では角川書店角川歴彦会長から桂木氏に賞状と副賞4百万円が、横溝亮一氏から金田一耕助像が贈られ、テレビ東京菅谷社長から大石氏にテレビ東京賞が贈呈された。横溝氏はあいさつで「親父が亡くなり25年、横溝賞がこれだけ長く盛大に続いていることは推理小説界の発展を物語るもの。狭山市博物館で横溝展が開催中で、姫路でも予定している。市川昆監督による『八つ墓村』の再映画化にも期待している」とあいさつした。

HONYAクラブを始動/新中期経営計画を発表/日販懇話会

日販は5月23日午後2時から東京ドームホテルで2006年度「日販懇話会」を開催。書店132社、出版社131社を前に次期社長に内定している古屋常務が新中期経営計画「NEXT」を発表した。一連の説明の中でCRM戦略として昨年10月から22店で実験していたポイント・システム「HONYACLUB」を説明。ポイント管理、販売分析、販売促進を行う「システムK」を紹介し、全国共通化を視野に6月から始動すると発表した。
冒頭にあいさつした鶴田社長は58期の決算概況を報告。「残念ながら過去7年間続いた減収傾向に歯止めがかからず、売上げは4%のマイナス。3ポイント返品増となった。返品増の原因は廃業店の増加が大きい。一方、全アイテム無伝化により返品入帳の繰り下げが実現した。最終利益は増収決算となる。今期は何としても増収を実現したい」と述べた。
さらに鶴田社長は、菅・鶴田体制の8年間の総括として、①トリプル・ウインは1200書店、210出版社が参加し、責任販売制を志向するSCM銘柄は常時70点稼動。返品率も1ケタにとどめている、②MD計画書で毎月テーマ設定し、店頭活性化に貢献している、③取次4社と返品物流協業化を行い、コスト削減と返品入帳の短縮化を図った、④SAシステムは書店にCS―POS2400台、NOCS9000を3500台、ハンディ・ターミナル3600台を導入。モバイル営業を推進した、⑤ネット事業は99年に本やタウンを立ち上げ、webブックセンターを稼動した――などと総括。「構造改革は道半ば。例外ない構造改革を進める」とした。
「ビー・イノベーター」に替わる新中期経営計画「NEXT」を説明した古屋常務は「効率販売と売上げアップを実現する本業の革新」「得意先の課題解決を支援する情報・物流インフラ」を柱に、①トリプル・ウインによる責任販売は参加1500店、契約出版社を230社に増やし業界シェア10%を25%に拡大する、②ポイント・サービスで顧客情報を活用する日販型CRMの構築・拡大、③物流改革では王子流通センターのリニューアルに着手。百億円を投資して4千坪の新棟を増床し、圧倒的なスピードと納期確約、高品質、全注文追跡を実現していくと説明した。
このあと、書籍物流戦略、次期大型店システム、CRM戦略について各担当者が説明。CRM戦略では、昨年10月から百円ごとに1ポイント付与するシステムを22店で実験してきたが、これに基づき6月から「HONYACLUB」を始動させると発表。顧客管理・分析の「サポートK」で出版社へのマーケティング・データ提供、他業種とのポイント交換を視野に、全国共通化のシステムをリリースすることを明らかにした。
このあと、ダイエー代表取締役会長兼CEO林文子氏が「本が大切な時代に育った/読書で人生を学ぶ」を記念講演した。

本屋のうちそと

付録がパンフレットのように薄く、組んでも形状に変化のないものは問題ないが、未就学誌や幼年誌で見かける、組むとナマコ状に変形する場合、上手く積み上げられない。
互い違いに積み上げてみても、お客さんは下になった商品から取り出そうとするため、たちまちひっくり返ってしまう。
暇なときなら問題は少ないが、混雑している時に限って商品の散乱が起き、他の商品の上に重なり機会ロスが発生する。
一般の流通小売業では、それぞれの業者が適正利潤を附加して流れ、個々の利益が確定します。
この業界では、取引慣行の基本が委託販売制であるため書店が販売をしない限り、輸送業者を除いて、収益を上げられない仕組みになっています。
更に再販制度がいまだ「存置」し、最終売価が固定されていることから、出版社、取次、書店の正味問題は利益の分配問題となります。
付録が流通コストの増大や販売現場の機会ロスを発生させる事になれば、販促の意味で付ける付録の価値が半減する。特にサンプル付録や子供向け雑誌の変形の付録は現場を困惑させている。
効率化とは平たく言えば、楽して数字を上げる事です。多くの場合お客の都合ではなく、現場の仕事のし易いように変えるものです。個別現場が最適化することだけが進められ、全体的な流れの中で最大収益を上げる方策が無視されやすくなります。
全体最適化が実現できれば、出版社、取次、書店の三者の利益が上がるはずです。最小コストによる最大収益を上げるために、出版社は流通全体を理解した付録製作を望みます。
(井蛙堂)
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