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平成19年1月1日号
我が社のイチ押し企画/NHK出版/販売部テキスト雑誌課・田中伸一

2月16日発売!
別冊NHKきょうの料理「これからの『料理入門』」
人気料理番組「NHKきょうの料理」が、2007年の11月に、おかげさまで放送が始まって50年を迎えます。
「きょうの料理」放送50年の記念企画として出版するのが、本書です。
2月16日、定価2940円(税込)AB判(288ページ)ムックです。12月より、実物有代見本を使っての積極的な事前の予約販売をお願いしております。
本書の主な特徴は、第一に、ずばりこれから料理を始めるすべての人が対象ということです。また本文の活字を大きくしてわかりやすくするなど、とりわけ団塊の世代をも意識した作りになっています。
第二に、どなたにでもきちんとつくれるように、プロセスページでは、難しい料理用語を使わず、わかりやすい解説になっております。
第三に、本書で使用する調味料は、コンビニエンスストアで入手可能なもののみです。調理器や器具も、普通の家庭に常備されている用具に限られています。
そして綴じ込み付録として、切り離せて使いやすいとっても便利な「下ごしらえ百科」(カラー36ページ)が付きます。
販売の促進にあたっては、実物有代見本、チラシやパンフの拡販材料をご利用いただき、一冊でも多くの予約獲得をお願いします。販売促進費として10部以上を販売していただいた書店様(単店)に、一部あたり140円をお支払いいたします。締切りは、2007年11月末日付です。詳細につきましては、NHK出版販売部までご連絡お願いします。
また、放送開始50年という節目の年に、番組の魅力アップにともない新年度より、テキストも内容をさらに充実し、判型をB5判からAB判へ拡大します。放送50年の関連イベントやフェアなどを随時開催して、書店様にとって最適の商材になるよう努力してまいります。

我が社のイチ押し企画/ポプラ社/取締役ポプラディア局局長・飯田建

あけましておめでとうございます。おかげさまでポプラ社は、創業60周年を迎えることとなりました。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
さて2006年11月、ポプラ社は、すべての学習に役だつ百科事典サイト『ポプラディアネット』をオープンいたしました。
2002年3月刊行以来、4万5千セットをご販売いただいている書籍版の『総合百科事典ポプラディア』(全13巻)をデジタル化したのが『デジタルポプラディア』シリーズで、本サービスは、それをさらにインターネット化したものです。
インターネットでありながら書店様でご販売いただくという、これまでになかった試みを本サービスでは行なっております。クレジットカードで個人のお客様に直接販売するだけではなく、『ポプラディアネット年間ライセンス1』という、書店様がご販売いただける商品としたこと、クレジットカードでの販売より低価格化することによって、商品としての魅力を高めたことなどがその試みです。
外商用には、5、10、20、30、40と、ライセンス数をまとめてご販売いただくことでさらに割安となる学校用スクールパック、公共図書館用バージョンもご用意いたしました。こどもたちの調べ学習に最適のツールとして、学校や公共図書館でも、大いにご活用いただけるものと考えております。また、これらの外商商品は、従来からある図書用予算ではなく、コンピュータ系の予算で扱われるものなので、増売に格好の商材でもあります。
本サービスを販促していただくのに、ぜひ積極的にご活用いただきたいのが無料体験システムです。個人のお客様には30日間の、学校には3カ月間の無料体験をご用意させていただきました。この無料体験で、本サービスがこどもたちの学習にいかに役だつものか、ご確認いただくことができます。ぜひお客様におすすめ下さい。
従来からご販売いただいてまいりました『デジタルポプラディア』シリーズも、同じく昨年11月、世界最高の音声認識技術を使用した『総合百科事典デジタルポプラディアプラス2VOICE』へと進化いたしました。このほかにも、テーマ別の『ポプラディア情報館』、「月刊ポプラディア」など、こどもたちの学習に欠かせないシリーズとして、ポプラディアは、今後もどんどん進化してまいります。何卒よろしくお願い申し上げます。

我が社のイチ押し企画/講談社/販売促進局長・重村博文

新年あけましておめでとうございます。
昨年は秋の企画「治す・防ぐ・若返る健康医学事典」につきましては、大変なお力添えをいただきまして、ありがとうございました。おかげさまで好評のうちに推移しています。
「メタボリック症候群」という言葉が昨年の流行語の一つに挙げられていますが、これにぴったりの企画で一括採用も増えてきています。08年からは企業の健康診断も義務づけられます。引き続きよろしくお願いいたします。
玉三郎のすべてがわかる

さて、今春の企画としては「五代目坂東玉三郎」写真集をおすすめいたします。豪華版ではありますが、本企画はその出版意義・長期にわたる取材など二度とできない企画でもあり、弊社創業100周年記念企画とさせていただきます。
写真家はもちろん「篠山紀信」です。氏が37年にわたり撮り続けたもので、稀代の歌舞伎役者・坂東玉三郎のすべてを網羅した写真集です。
これまでに演じた全104演目、450点以上の写真を収録。不世出の女形・舞踊家としての貴重な記録であり、日本文化の粋を集めた画期的な写真集です。
玉三郎の生い立ちから現在までのプライベート写真(タヒチ・ベネツイアなどの海外旅行も含む)はもちろん、三島由紀夫やモーリス・ベジャール、ヨーヨー・マをはじめ、世界の芸術家からのメッセージも収録されています。
貴重な資料も満載

女形の「こしらえ」(衣装・かつら・かんざし・小物など)も演目別に掲載します。文字での記録は残っていないため、大変貴重な資料ともいえます。歌舞伎界のみならず、江戸文化・日本文化の研究にもおおいに役立ちます。
歌舞伎ファン・玉三郎ファン・和服・織物関係者・デザイナー関係者・舞台関係者などにおすすめです。

「五代目坂東玉三郎」写真集
本体予定価(税別)
40000円
全2巻歌舞伎芝居編
歌舞伎舞踊編
(分売不可)
発売予定3月上旬
判型B4変形(函入)
内容案内(1月中旬出来予定)をご希望の書店様はご一報ください。
小社書籍第一販売部まで
TEL03/5395/3622
FAX03/3943/0442

我が社のイチ押し企画/小学館/小学館PS営業企画部・井上高広

明けましておめでとうございます。
2006年下期の新企画「ビジュアルNIPPON江戸時代」「にっぽん探検大図鑑」につきましては大変お世話になっております。おかげさまで発売後も多数の追加注文をいただき、順調なスタートを切る事が出来ました。あらためて御礼申し上げます。
2007年の新企画ですが、小学館と言えば「小学一年生」(入学直前号1/15発売 定価680円)です。4年連続で部数前年比アップの理由は人気のキャラクターと特別付録、そして何と言っても多くの書店様にご協力いただいている店頭陳列コンクールです。「小学一年生」の店頭陳列コンクールは、毎年約6000店の書店様にご参加いただき、業界でも最大級のイベントとなっております。子育て応援マガジン「edu(エデュー)」や「きせつの図鑑」(全1巻・2月23日・発売予定定価2940円)と合わせた賑やかな飾り付けで、春は小学館一色の店頭創りを是非ともよろしくお願いしたします。
さて、その「きせつの図鑑」ですが、幼稚園から小学校低学年向けの図鑑です。ジャンルごとの図鑑と違い、春夏秋冬それぞれの季節に添った体験の中で自然や行事を学ぼうという企画です。子供に季節を感じながら成長して欲しいと考えている親は思いの外多いようで、現在ご予約をいただいている読者の最大の購入動機となっております。
「お正月」や「ひな祭り」、「春の草を使って冠や笛を作る」「七夕祭りの飾りを作る」「朝顔やヒマワリの観察」「昆虫の飼育」「季節の遊びや折り紙」など、自分の子供時代を追体験しているようで考えただけでも楽しくなって来ると思いませんか?
もうひとつ、雑誌企画ではウイークリーブック「古寺を巡る」(全50巻・創刊号1月23日発売・創刊記念特価190円2号以降毎週火曜日発売・定価580円)が創刊になります。
大好評をいただいた6年前の「古寺をゆく」を更にもう一歩踏み込ませた、愛読者も満足間違いなしのシリーズです。
以上、新春イチ押し企画です。小学館は今年も子供から大人まで多種多様の読者に合わせた本を出していきます。ひき続きのご支援、何卒よろしくお願い申し上げます。

我が社のイチ押し企画/角川書店/第二編集部第一コミックグループ長・渡辺啓之

2007年3月、角川書店がついに青年コミック誌を創刊します。誌名は「コミックチャージ」!
角川書店初のコミック誌「月刊あすか」が創刊されてから21年、また少年漫画誌「月刊少年エース」創刊から12年が経過いたしました。約10年ごとに全く新しいジャンルのコミック誌に挑戦してきた小社が、次なるステージを切り開くために取り組むのが、初の青年コミック誌「コミックチャージ」であります。
これまで小社はコミックとアニメーションのメディアミックスを得意とし、『ファイブスター物語』『新世紀エヴァンゲリオン』『機動戦士ガンダムTHEORIGIN』そして『ケロロ軍曹』等々、特にマニア向けジャンルでヒット作品を作ってまいりました。近年では『今日からマのつく自由業』『涼宮ハルヒの憂鬱』等、ライトノベルとコミックの連動展開でも他社に先駆け成功を収めています。
我々にはさらに、『ダ・ヴィンチ・コード』『天使と悪魔』を始めとする角川文庫と単行本に収録された厖大な数の小説・エッセイ、また角川ヘラルド映画が保有する多数の映像資産があります。角川文庫・映画と密接に連動したコミック作品を提供することは我々にしか出来ないことです。「コミックチャージ」はこれまでにない新たな青年コミック誌のマーケットを産み出してまいります。
さらに、小社が30年前、『野性の証明』『セーラー服と機関銃』『時をかける少女』『蘇える金狼』といった〝文庫と映画〟で創り上げたメディアミックスの手法は、コミックが加わることでさらに拡大されます。活字作品をコミック化し映像化する、あるいはコミック作品を映像化し活字化する、それにWebコンテンツやタイアップといったクロスメディア展開を仕掛け原作コミックや書籍を大きく売り伸ばす、「コミックチャージ」は角川グループの総合力が最も発揮される核となる作品を掲載します!「コミックチャージ」は日本の経済を支えるサラリーマンたちに「やる気」「勇気」を与え「好奇心」を満たすコミック誌となり、出版市場を再び活性化するべく創刊されるのです。角川グループをあげての大型創刊となる「コミックチャージ」、必ず成功させたく、是非皆様のご協力をよろしくお願いいたします。
【「コミックチャージ」媒体概要】
創刊は2007年3月20日、火曜日を予定しております。毎月第1、第3火曜日、月に2回発売いたします。予定価格は税込み290円、B5判中綴じ、総ページ数400ページ前後の体裁を予定しております。

我が社のイチ押し企画/三省堂/常務取締役営業局長/佐久間孝夫

今年のわが社のイチ押し企画は、なんと言っても『大辞林第三版』です。
昨年10月27日、文字・活字文化の日に発売して以来、おかげさまで大変順調なスタートを切ることができました。
発売1カ月前から様々なメディアで紹介記事が出始め、発売直前には朝日・毎日・読売に一斉に大きな紹介記事が載りました。発売後もTBSラジオの「森本毅郎のスタンバイ」、フジテレビの「めざましテレビ」、TBSテレビの「みのもんた朝ズバッ!」と矢継ぎ早に紹介されました。さらに安倍首相が渋谷で買物をしたニュースで『大辞林』が登場し、民放各局とNHKが2日間にわたって映像を流しました。文字通り「新聞・テレビで紹介続々」といわせていただいてよいと思います。
21世紀に入って刊行されていなかった1冊ものの大型「国語+百科」辞典。新しい「日本語のスタンダード」を読者の皆様が待ち望んでいたことを実感しています。また、辞書を買っていただいた方のみが、簡単な手続きでウェブ辞書「デュアル大辞林」を使える、新しい辞書出版のカタチも大きな話題を呼んでいます。「デュアル大辞林」は随時内容を更新して進化を続けるウェブ辞書。内容が更新されない従来の電子辞書や辞書検索サイトとはまったく異なるコンセプトの新しいサービスです。
事前予約の特典として試みた1冊から個人の名前を箔押しするサービスも大好評をいただきました。ご好評に応えて1冊からの個人名入れサービス第2弾を実施します。事前予約の特典とは異なりますのでルーペはつきません。またお客様への直送ではなく、通常の客注品同様書店様にお届けし、書店様からお客様にお渡しいただくシステムになります。卒業・入学・入社のシーズンを迎えるこの時期に、ご自分の記念に、大切な方へのプレゼントに、大変魅力のあるサービスになると思います。
発売から今日まで、快調に売上推移している『大辞林第三版』ですが、辞書の最大販売時期はなんといっても新学期。2007年のキーワード、教育で、社会全体で重視される「ことばの力」をささえるのは、もっとも新しい内容を持ち、信頼度抜群の『大辞林第三版』です。引き続き熱いご支援をよろしくお願い申し上げます。

我が社のイチ押し企画/双葉社/営業局販売促進部部長・中村淳

あけましておめでとうございます。旧年中は格別なるご支援、ご協力を賜り、誠にありがたく厚く御礼申し上げます。
さて、昨年末、スポーツ紙・週刊誌・テレビワイドショーと各メディアを席巻した、石原真理子さんの『ふぞろいな秘密』では、たいへんなご支援を賜りありがとうございました。これについては売り上げ部数もさることながら、双葉社からの情報発信でメディアが活気づいたことも成果の一つかと自負しております。
本年は年始の新聞広告で告知しましたように、1月9日搬入で、大好評の書き下ろし時代文庫、佐伯泰英著『居眠り磐音江戸双紙シリーズ』最新刊、第20巻、第21巻の2点を同時に刊行いたします。今回は日本テレビ・テレビ東京(関東1都6県)で1月12日から1週間、集中的にスポットCMを流し、全国紙、県紙等でも全5段で告知します。
また、手塚治虫文化賞や文化庁主催のメディア芸術祭大賞を受賞した、こうの史代著『夕凪の街桜の国』が映画化され7月末予定で公開されますので、これにあわせて活発に宣伝販売促進を行い、100万部を目指します。
本年は雑誌におきましても大きな飛躍の年といたしたく、まずは週刊大衆がおかげさまで4月に創刊50周年を迎えます。また漫画アクションも7月で創刊40周年となり、併せてさらなる誌面の充実を図り、増売キャンペーンを実施します。
「重曹」シリーズで好調の双葉社スーパームックシリーズでは、より一層の拡充を図り、常にトレンディーな話題を企画し、女性読者を中心にご好評にお応えする所存です。
話題のケータイ小説のコミック化もスタートします。ケータイ小説の最大手サイト「魔法のiらんど」と提携して、『コミック魔法のiらんど』を1月24日付より月刊で刊行するなど、活字離れが言われて久しい中、新たな若い読者に向けても積極的に発信し、早期のコミック化を想定しております。
どうか、本年も倍旧のご支援・ご協力を賜りたく、よろしくお願い申し上げますとともに、書店様の益々のご発展と、皆様にとって本年がより良き年でありますよう心から祈念いたします。

オーストラリア旅行同行記/和気あいあいの6日間/姫路市・三上尚文堂・三上美代子

幸運にもオーストラリア旅行の同行参加の機会が与えられ、仕事、家庭のことを一切忘れて満喫させていただきました。
広大なる大地オーストラリアは、日本の22倍の国土を有しながら人口密度は世界最低だそうで、住みやすい国のトップでしょう。
ゴールドコースト、シドニー、二大都市への観光でした。どちらも歴史と文化に彩られた大自然のあふれる近代都市で、素晴らしい空間を経験できたトラベルだったと振り返っています。
オーストラリアといえばコアラと思い浮かぶぐらいによく知られたコアラを抱いて写真をパチリ!ワイナリーでワインをいただき、夜は華やかなショーで心地よい満足感と疲労感。ゴールドコースト宿泊で眠りにつきました。シドニーではディナークルーズで湾内の素晴らしい夜景を楽しみ、自由行動では世界遺産のナチュラルブリッジの土ボタルとブルーマウンテン観光のオプショナルツアーに参加して、まさに充実した毎日でした。
そして何よりも嬉しかったのは、くじ当選で参加された皆様がよい方ばかりで、とても和やかな雰囲気で、和気あいあいのうちに無事終えることができたこと。本当に印象深い6日間でした。
ありがとうございました。

若い人に贈る読書のすすめ

読書推進運動協議会は2007年に成人の日、新社会人となる日を迎える若い人に向けてリーフレット「2007若い人に贈る読書のすすめ」を作成し、書店、図書館に配布した。掲載の書名は以下の24点。
▽『風に舞いあがるビニールシート』森絵都、文藝春秋▽『ぼくらの地球(ほし)』川北義則、PHP研究所▽『他人を見下す若者たち』速水敏彦、講談社▽『未来を変える80人』シルヴァン・ダルニル、マチュー・ルルー、日経BP社▽『プラハ日記』ハヴァ・プレスブルゲル、平凡社▽『風が強く吹いている』三浦しをん、新潮社▽『幸福写真』荒木経惟、ポプラ社▽『空は、今日も、青いか?』石田衣良、日本経済新聞社▽『マリコはたいへん!』松久淳、小学館▽『昭和のまちの物語』伊藤滋、ぎょうせい▽『政治参加で未来をまもろう』首藤信彦、岩波書店▽『いまこの国で大人になるということ』苅谷剛彦、紀伊國屋書店▽『オシムの言葉』木村元彦、集英社インターナショナル▽『草花とよばれた少女』シンシア・カドハタ、白水社▽『仕事力青版』朝日新聞社広告局(編著)、朝日新聞社▽『「無言館」にいらっしゃい』窪島誠一郎、筑摩書房▽『終末のフール』伊坂幸太郎、集英社▽『温室デイズ』瀬尾まいこ、角川書店▽『ミーナの行進』小川洋子、中央公論新社▽『「ニート」って言うな!』本田由紀、内藤朝雄、後藤和智、光文社▽『吾郎とゴロー』川渕圭一、求龍堂▽『モダンふろしき案内』佐々木ルリ子、菅原すみこ、河出書房新社▽『図書館戦争』有川浩、メディアワークス▽『陰日向に咲く』劇団ひとり、幻冬舎

本との出会い/少年、女性、そして軍師へ/足立区・小泉書店・小泉忠男

小さな本屋を兼業していた母から「マンガでも良いから本を読め」と言われて読んでいたのが“お店の雑誌”の少年、冒険王、少年画報や、怪盗ルパン、怪人二十面相、立川文庫の痛快冒険小説の類。
中学2年の時、下村湖人の「次郎物語」を読んでから変わった。何処にでもいる普通の少年が周囲の大人(父、母、祖母、乳母、叔父)の愛に悩みながら成長する次郎と、男5人、女1人兄弟の男4番目で目立たない存在であった自分。小説の中に自分が居るのを感じたからであろうか。それからは、次から次ぎへと小説にのめり込んで行き、通学のバスの中、授業中にも小説ばかり。「読み出したら、その人の全部」が癖になって、林芙美子では「うず潮」「めし」「浮雲」が心に残り、「放浪記」では数年後、尾道まで訪ねた。(数年前、新宿区中井の林芙美子記念館へ行き、昔の自分が懐かしくも可笑しくも感じた)。川端康成の強い記憶は、「女であること」や「古都」。井上靖も殆ど読んだが、好きなのは「満ちてくる潮」「憂愁平野」「あした来る人」であり、大阪船場で暖簾を誇る家の女、関西上流社会の女姉妹4人の明暗二様の生き方を描いた、谷崎潤一郎の「細雪」等々。思い出すと、十代から二十歳前後の本の記憶は、男と女、大人の女、女の生き様(よう)ばかり。
大人になってガラッと転換したのは、男の壮大な戦いと史実の面白さを見出した、吉川英治の「三国志」と山岡荘八の「徳川家康」。歴史小説では、主人公やヒーローより、陰で策略する策士、軍師と云われる男の行き様(ざま)に惹かされる。
本屋になって、本屋が面白くなるにつれて、本が読めなくなった。常に手元には数冊置くのだが、ジックリ…の時間がない。そしてお客と話を合わせるための斜め読み、読んだフリばかりが上手くなってしまった自分が情けない。だから、毎月数冊も買って読んでくれるお客は羨ましくも、本当に偉いとつくづく思う。

本との出会い/あの全集が戻ってきた/福井市・じっぷじっぷ・清水祥三

「少年少女世界文学全集」全50巻(大日本雄弁会講談社)。第1回配本の奥付は昭和33年9月10日になっているので、私が小学校3年生の時ということになる。親元から離れて高校生活を始めていた頃に、年の離れた従兄弟の子供にこの全集を譲ったと母から後で聞いた。
40年ぶりに再会するまで、私の記憶では最初の配本はジョルジュ・サンドの「愛の妖精」で小学5年生の時だったはずなのだが、蓋を開けると「ああ無情」「三銃士」「マテオ・ファルコーネ」が収められた1冊だった。しかも3年生の時ということになる。「愛の妖精」の巻は奥付が昭和34年5月20日で「家なき子」「風車小屋だより」などと一緒に収められていた。そして配本は第9回で4年生だったようだ。
この残っていたリアルな記憶は後々、時層を超えて組み立てられたもののようだ。恐らく小学4年生で異性に対する心の変化に目覚めた頃と重なったのだろう。今にして思えば、「愛の妖精」から恋心、愛、嫉妬など男女の心の表裏を学んだように、全50巻の全集は人生や戦争、平和などその後の私の生きてきたあらゆる場面に影響を与えてくれたような気がする。
国別に編集された児童文学から文学までの50冊は5年をかけて毎月本屋さんが配達してくれたものだった。もちろん後々私が本屋を始めるなどということは知るよしも無く、このお楽しみは中学まで続いたということになる。
それから40年、従兄弟の子供も結婚しその子供たちへと読み継がれた50冊が今、手元に帰ってきたのである。届けてくれたのは店で催している月2回のお話し会リーダーで県下随一のお話しおばちゃん、従兄弟の子供のお嫁さんである。間違いなく、次にこの本が移動するのは彼女に孫ができた時である。だからそれまでは皆がいろいろなことを教わったであろうこれらの本を、もう一度じっくりと読み返してみようと思っている。人生終盤なれどかなりの楽しみである。

オーストラリア旅行同行記/日本語教えて国際交流/大阪市・西坂書店・西坂淳史

今回、春の書店くじ特賞のオーストラリア旅行にご一緒させて頂きました。
ブリスベン空港に降り立ってすぐに向かったのはローンパイン・コアラ保護区。オーストラリアと言えば、やはりコアラ。ここではコアラを抱っこして写真を撮ってもらいました。ゴールドコーストでは自由時間を利用してカジノに挑戦。およそ賭け事に向いていない私ですが、何とか負けずに帰って来られたのは、くじ当選の方々から強運のおすそ分けを頂いたからでしょうか?シドニー市内では、歴史を感じさせる建物と近代的なビルが同居する町並みが美しく、ひたすら写真撮影に明け暮れました。突然の大雨に見舞われて雨宿りで立ち寄ったコンビニでは、店員さんに日本語を教えてと頼まれました。「こんにちは」「ありがとう」「さようなら」だけですが、これもちょっとした国際交流。覚えて使っていてくれたらうれしいですね。私自身初めてとなる海外旅行は、ご参加の皆様のおかげもあって、とても楽しいものになりました。
年2回の書店くじですが、お一人でも多く当たりくじの引き換えにお越し頂くため、書店くじをお渡しする際には、「なくさず大事にお持ち下さい」とお声をかけるよう、これからも努めたいと思います。今回のような素晴らしい旅行を、より多くのお客様に体験して頂きたいですから。

丸岡会長新年訪問/元気の出る書店経営へ

2007年が明けた。干支のイノシシにあやかって、景気回復は「猪突猛進」といくか。出版業界は雑誌の不振、返品率増大を脱して、中小書店が一息つける年になれるのか。年頭に当たり、日書連丸岡会長に今年、書店が当面する問題点と課題について聞いてみた。(聞き手=田中編集長)――昨年の出版業界は11月で書籍が1・0%増、雑誌4・5%減、総合で2・2%減と低迷しました。
丸岡中小書店の主力である雑誌の売行きが落ちています。携帯電話やインターネットに若い人の目が行って、本に取り戻せない。雑誌はコンビニやキオスクに、書籍は大型書店に、安い本は新古書店に行って、町の本屋への流れが少なくなっている。
――昨年の書店経営実態調査で、日書連への要望のトップはマージン拡大を望む声でした。日書連の取組みを聞かせてください。
丸岡書店の実態をきちっと把握するために書店経営実態調査を実施しました。その結果、「経営が悪くなった」という回答が85%にのぼった。経営者も高齢化して、あとを継ぐ若い人が減っている。
それで、マージン拡大を望む声に応えるため取組んだのが新販売システムです。マージンを一律に下げるのは難しいので、完全買切り返品なし、正味40%、満数配本で講談社と合意ができました。
――新販売システムの評価はいかがですか?
丸岡『トットちゃん』『だいじょうぶ』の2冊とも1万部は越えています。児童書の販売は3千とか4千ですから、両方で2万部を超えたのは書店組合の力です。申込み店が少なかったのは、委託に慣れているから、完全買切りの仕組みが浸透できなかった。文字・活字文化の日の10月27日スタートと決まっていたので準備期間が短かったかもしれない。ただ、現在の出版業界は返品率が高すぎる。40%の返品率は果たして妥当か。返品に対する意識を変え、販売に責任を持つ意味で第一歩でした。
――今回は児童書でしたが、他のジャンルも考えられますか。
丸岡新しい顧客の開拓と、若い読者をということで児童書が入りやすかったと思います。今後は講談社以外にも少しずつ拡げていきたいと思います。
――実態調査では組合員から取引改善の要望も多くありましたが。
丸岡今、取組んでいるのは返品入帳改善です。書店は資金繰りが厳しくなっており、締め日まで返品入帳してもらいたい。支払いサイトの問題もありましたが、両方一緒にはできないので、返品入帳から先に取り上げました。
秋に取次各社にお願いの文書を出し、取次8社から前向きに対応すると回答いただいています。取次の請求が厳しく、請求金額を払うため在庫を返品するので棚がガラガラになり、お客様に満足を与えられない。論理的には送品を末日まで請求するなら返品も末日まで入帳するのが当然です。
――昨年の重点課題であった景品規約の改訂問題もようやく片付きました。
丸岡昨年2月に小売公取協の臨時総会を開き、改訂を承認しました。期間制限は年2回60日を90日にする、トレーディングスタンプを初年度は1%、翌年から2%認める。1年を通じての読者サービスという形を認めました。
インターネットや携帯、ゲーム、DVDなど、本以外との業態間競争も厳しくなって、読者に対するサービスが必要とされている。読者の嗜好や要求を知る努力も必要とされてくる。そういうものに対するサービスとして1、2%程度の景品提供は認めざるを得なかった。しかし、これは値引きを認めたわけではありません。あくまで景品の範囲内でのサービスですね。
――日書連共済会の問題も持ち上がりました。
丸岡保険業法の改正で対応せざるを得なくなりました。日書連共済会はこのところずっと赤字だったし、保険会社にはなりえない。分割して維持するのも難しい。これまで役員のボランティアで運営してきたから人件費もかからなかったが、採算を考えれば掛け金は上げ、給付は下げざるを得ない。解散せざるを得なかった点はご理解いただけたと思います。
共済会の残余財産は6億円弱で、給付申請の期限は3月末。財産が確定するのは4月1日以降です。それまでに日書連で有効な活用方法を議論し、最終的には日書連理事会で決めます。
共済会は日書連の求心力でもありましたから、給付水準は低くても互助会的なもの、慶弔見舞いのようなものを考えないと、日書連自体のまとまりが悪くなる気もします。
――文字・活字文化振興法が出来ました。
丸岡行政のバックアップが出来たので業界もきちんと対応していかなければならない。これからは読者開拓の努力が必要です。日書連がやっているサン・ジョルディ、書店くじをもっと効率的に魅力ある企画にしなければいけない。地方では「中学生はこれを読め」や「孫の日」などのキャンペーンを行っています。本屋が生き残るためには草の根運動も大事です。
そういう取組みをされている方には本当に敬意を表したい。各県組合が運動を吸い上げ、地元でやるならやるし、全体的な問題なら日書連がやる。そういうものを大事に育てていきたい。
日書連ホームページでは小学館に協力いただいてeラーニングをスタートさせました。従業員の質を高め、お客の要望にきちんと応えられる人間を育てていく意味で活用していただきたい。いまは入門編ですが、店長さん、経営者と少しずつステップアップも考えられる。今後はお客さんに本を薦められ、相談相手ができる書店が生き残れる。書店にとって一番の楽しみは棚を作ることです。
1つの趣向に沿って本を並べ、この本の隣にこの本をと関連づけて棚を作る。自分が仕入れたものが売れる喜びを感じていくことが書店の質を高めていきます。
――新しい年の課題をお聞かせ下さい。
丸岡昨年は景品規約改訂、経営実態調査のまとめ、新販売システム立ち上げ、共済会解散、返品未入帳と課題が5つありました。新年は返品未入帳を解決し、取引改善して資金繰りをよくすること、それから配本、流通改善、マージンと進んでいきたい。これが書店経営の根幹です。売上げが下がり、町の書店が減り続けている流れを止めるには書店経営の質を変え、システムを少しずつでも変えていかないと生き残れないと思います。(終)

出版社複数に打診中/新販売システム継続実施/12月理事会

日書連は12月21日、書店会館で定例理事会を開き新販売システムの継続的取組みや、返品入帳の改善を取次各社に求めていくことを確認した。 〔流通改善〕
講談社と実施した買切り、書店マージン40%の「新販売システム」は、12月19日に総額282万円の特別報奨金を各県組合に送金。各県組合から参加店に振り込まれることが報告された。
藤原委員長は講談社と総括座談会(4・5面)を行ったことに触れ、「大成功とは言えなかったが、今回限りでなく、今後も継続していく。出版社数社に出品を呼びかけており、手応えがある」と述べ、今後も継続的に新販売システムに取組んでいく方針を明らかにした。
〔指導教育〕
日書連ホームページでスタートした書店向けeラーニングについて大橋委員長は「インターネットを利用して、いつでもどこでもできる従業員教育のシステムだが、活用がいまひとつ。積極的な活用で現場のレベルをあげ、読者満足を高めてほしい」と訴えた。
この書店向けeラーニングは日書連加盟店なら無料で受講でき、全国書店新聞の帯封に記載された書店コードからログインして申し込む。同システムを運営するネットラーニング社では同一内容の「新入書店員の基本業務」を一般には4700円で販売する予定。〔経営実態調査〕
全国小売書店経営実態調査票の自由記入欄に書かれた意見を項目別に整理した「別冊書店経営者生の声」がまとまった。8千部製作し、組合員に各1部配布するほか、出版社、取次、業界団体に広く配布して、書店の現状を訴える。〔環境改善政策審議会〕
コミック本などの貸与権ビジネスが12月1日からスタートしたことを井門委員長が説明した。貸出に伴う使用料は定価550円未満が1冊265円、千円未満480円、千円以上は500円ごとに320円加算する仕組み。レンタルブック登録店には登録証を掲げ、本には許諾シールを貼付する。最新刊は1カ月間貸し出し禁止となる。
〔ワーキング機関〕
返品入帳について日書連は取次8社に改善要望書を出していたが、トーハン、栗田、大阪屋に次いで、日販、日教販、太洋社、中央社、協和の5社からも繰り下げの方向という回答が寄せられた。鈴木機関長は年明け以降、各社と意見交換していくと説明した。〔組織強化〕
11月期の新規加入は2店、脱退は6店で、合計4店減。組合員総数は4月から累計で224店減少して6459店となった。
〔取引改善〕
国際地学協会が会社再生法を申請し、書店の返品が入帳しない問題で、東京、千葉、埼玉、神奈川の1都3県でアンケート調査を行った結果、書店店頭の在庫は2万7900冊、定価で3587万円にのぼることがわかった。
〔増売運動〕
心にのこる子どもの本夏休みセールは、1億7千万円の目標に対して、前年実績の86%弱にあたる1億1500万円を販売したと舩坂委員長が報告した。販売目標を達成したのは三重、福井、兵庫の3組合。一方、「新刊セール」は目標1億3千万円に対し1億4百万円販売。目標達成は10組合だった。
07年サン・ジョルディの日キャンペーンに向けては、総額3百万円の「PR企画推進費」を設け、独自のPR活動を企画・運営する組合には上限20万円の補助金を支出する。
〔読書推進〕
河出書房新社から「ハリー・ポッター」グッズの販売で提案があり、書店の粗利益40%を確保する前提で商品化に着手する。ハリー・ポッターは映画第5作「不死鳥の騎士団」が7月公開予定。4月にはグッズの販売を始めたいという。
高須委員長は東海3県の「中学生はこれを読め」キャンペーンで、朝日新聞が見開きでキャンペーンを紹介したと報告。北海道では「中学生はこれを読め」キャンペーンの第2弾で「いじめ」を取り上げたことも報告し、「各地で読書推進キャンペーンの取組みをお願いする」と呼びかけた。
〔情報化〕
12月13日に開催した全国情報化委員長会議の模様を志賀委員長が報告。図書館指定管理者制度導入をめぐり、情報交換したとした。
〔日書連共済会〕
日書連共済会は12月31日で解散することが決まっているが、解散に伴う諸手続きの手数料として1口1万円程度を各都道府県地区委員会に支払うことを決めた。以後の残務財産処理については正副会長、ブロック会長で構成する政策審議会が担当することを確認した。

再販制の現状説明/公取委寺川課長

12月21日の日書連理事会に公取委寺川取引企画課長が訪れ、最近の著作物再販制度をめぐる動きについて説明を行った。
寺川課長は今年前半の特殊指定見直しについて「出版再販は契約で維持されているが、新聞は告示で値引きが禁止されている。この特殊指定を見直そうとしたが、国会を巻き込んだ議論で当面存続となった。教科書の特殊指定は今回廃止されたが、これに変わる業界のルールが作られることになると思う」と述べた。
音楽用CDの再販については、「当初、音楽用CDの再販はなくしてもよいという議論もあったが、今、制度の見直しそのものはせず、さらに弾力化の運用を促す方針。音楽用CDの時限再販は10数年前から行われ、当初2年たてば再販の枠組みからはずされたが、現在は半年に短縮されている」という。洋楽は大半、邦楽も9割が時限再販。この背景には時限再販を積極的に導入し、期間を短くすれば業界全体にメリットがあり、大量の在庫を残すより、安くして売っていく方がよいという視点があるのではないかと分析した。
さらに寺川課長は出版再販に対して「再販制度はここ何年間かは維持されていくと思うが、制度をガチガチに守るよりは、その中でうまく運用していく方が業界全体の利益につながり、消費者利益にも結びつくのではないか」と指摘。ポイントカードの問題については「昔からクレジットカードで本を買えばポイントがたまる。出版社―取次、取次―書店の個々の契約にかかわってくるが、ポイント制を使うことが業界の利益になるか十分考えた上で、契約書に明記した方がいいかどうかも含めて議論していただきたい」と述べた。

前年割れ5カ月連続/11月期は平均98.1%に/日販調べ

日販経営相談センター調べの11月期書店分類別売上げ調査がまとまった。11月期は10月期の96・1%を2ポイント上回る98・1%となったが、5カ月連続の前年割れ。書店規模別では201坪以上店のみ2・8%増となったほかは各規模でマイナス。7月以降、この傾向が続いている。
ジャンル別ではコミック、文庫、新書の3ジャンルがいずれも4%台の伸びで前年を上回った。コミックは『NARUTO』『ONEPIECE』の最新刊が相次ぎ、『のだめカンタービレ』『DEATHNOTE』も好調を持続。文庫は『手紙』(文藝春秋)、『3日で運がよくなるそうじ力』(三笠書房)の動きがよかった。新書は1月発売以来ロングセラーの『世界の日本人ジョーク集』(中公新社)が売上げを伸ばした。
11月の平均客単価は101・2%の1114・0円。

JPOが電子タグ実験/責任販売用書籍とコミックス対象に

日本出版インフラセンター(JPО)は12月19日、東京・神楽坂の日本出版クラブ会館で定例記者会見を開き、平成18年度経済産業省電子タグ実証実験の概要について説明した。
今回は1月下旬から2月上旬にかけて実施し、①書き込む情報のコード化②環境問題への影響③実装技術④プライバシー保護⑤タグ装着費用負担者に対するメリット――の5つの課題解決に取り組む。
責任販売用書籍『治す・防ぐ・若返る健康医学事典』(講談社)約1万冊とコミックス『ケシカスくん(2、3巻)』(小学館)、『バーテンダー(1~3巻)』(集英社)計約10万冊に「響タグ」を装着し、実際の流通ルートに流して読者に販売する。責任販売用書籍では、メーカーメリット、返品減少、SCMによる効率化を検証する。コミックスでは、物流効率化、客注品トレーサビリティ、古紙化について検証する。購入者のプライバシー保護のため、販売時にタグの機能を無効化する。

図書館2館の指定管理者に/ブックチェーンが落札/東京・大田区

東京・大田区の書店でつくる㈱ブックチェーン(原田秀之輔社長)は、このほど多摩川図書館、六郷図書館の指定管理者に選ばれ、4月1日から2館の業務全般を請け負うことになった。大田区が区内公共図書館へ指定管理者制度を導入したことを受け、同社はTRCなど大手民間業者10数社とともに入札に参加。応募した3館のうち2館を落札したもの。3年契約。
大田区は平成15年度から3ヵ年計画で図書館窓口業務の委託を開始。同社は平成15年から多摩川図書館、平成17年から六郷図書館の窓口業務を請け負っている。今回、両図書館の指定管理者となったことで、請け負う業務は窓口業務だけでなく施設管理、清掃、庭木の剪定まで図書館運営業務全般に及ぶことになる。1館あたりのスタッフは約20名で、このうちマネージャーは館長を含めて6名。休館日はこれまでの月3日から月1日となる。同社は従業員数を40名から50名へと増員し、対応を図る。
指定管理者制度は、これまで地方公共団体やその外郭団体に限られていた公共施設の管理を民間業者にもさせることができるもの。地方自治法の一部改正で平成15年施行された。施設を所有する地方公共団体の議会の決議を経て管理者を指定する。管理者は民間の手法を用いて施設運営を行なうことが可能。施設運営面でのサービス向上と地方公共団体のコスト軽減が期待されている。
原田社長は「指定管理者として図書館業務全般を請け負うことは未知の世界。全国の先駆けとして失敗は許されない。身を引き締めて取り組む。書店人が図書館と関わるためのノウハウを蓄積し、提供していくことも当社の役割と考えている。都内他支部とのジョイントを視野に入れている。納入は各支部に任せ、業務委託の部分だけ請け負う形をとりたい。全国から要望があれば、できるかぎり応える」と意欲を語った。
湯本光尚取締役は「異業種や大手が多数参入。経験の有無、社内インフラなど指定管理者になるためのハードルはとても高い。指定管理者になってからも毎年モニタリングなどで区から厳しいチェックが入る。サービスの向上、社員研修の強化、労務管理体制の整備、学校・地域などボランティアとの連携強化、お話し会などのイベントに積極的に取り組んでいきたい」と今後の課題を話した。

埼玉組合が児童書540冊を寄贈/県こども安全課に

埼玉県書店商業組合(野澤恒雄理事長)は12月8日、埼玉県健康福祉部こども安全課に児童図書540冊を寄贈した。
当日は同組合・高野隆専務理事が埼玉県庁を訪れ、こども安全課の鈴木豊彦課長に児童図書と目録を贈呈した。寄贈本はこども安全課より県内の児童福祉施設などに配本された。

読みきかせらいぶらりい/JPIC読書アドバイザー・菅原梨花

◇2歳から/『おならうた』/谷川俊太郎=原詩/飯野和好=絵/絵本館1260円/2006・6

「ぶっぼっぴっ!」思わずプッと吹き出しちゃうおならの音。リズムに乗って一緒に声に出してみよう。子供が大好きなオナラが愉快な絵本になりました。でも大人は絵を見てこっそり「あるある、こんなこと」って、ちょっと顔が赤くなったりします。

◇4歳から/『おおぐいひょうたん』/吉沢葉子=再話/斎藤隆夫=絵/福音館書店840円/2005・9

小さくてかわいい不思議なひょうたん。ペットみたいについてきたのに突然、恐い魔物に大変身「肉が食いたい肉が」って羊も牛もラクダもみんな飲み込んだ。「みんな逃げろー」ハラハラドキドキ。でもなんだかユーモラス。珍しい民族衣装や布の模様にも注目です。

◇小学校低学年向き/『寿限無』/斎藤孝=文/工藤ノリコ=絵/ほるぷ出版1260円/2004・9

さぁ、声を合わせて言ってみよう「じゅげむじゅげむ…」聞いたことあるぞ呪文かな。訳もわからず唱えていたけれど、へぇーそんな意味があったんだ!省略語がまかり通るこの時代に、どんな場面でもフルネームで呼ばれる男の子の抱腹絶倒の小噺。教室が元気になる1冊です。

コープこうべシーアを視察/兵庫組合

兵庫県書店商業組合は12月12日、神戸市東灘区民センターで本年最後の定例理事会を開催。三上理事長は冒頭あいさつで「再販、返品入帳など問題が山積している。兵庫組合として意見をまとめ、日書連に具申していきたい」と述べた。
情報化推進委員会からは、12月4日に神戸産業会館で行われた研修会について報告があった。「インターネットの状況」「POSレジ」などIT関連全般がテーマ。庫本氏(奈良県組合)、岩根氏(滋賀県組合)が講師をつとめた。実際にパソコンを触れながらの研修会に、参加者は熱心に聞き入っていた。
理事会終了後、場所を三宮さかな料理「たから」に場所を移し、雑誌発売日励行委員会の出版社、取次を交えて忘年会を行った。
また、この日は視察研修会として「生活協同組合コープこうべシーア」を訪れた。店内視察後、東灘区民センターに場所を移し、コープこうべ人事・教育部の村井氏が「サービス・ケア・アテンダント検定の導入背景と目指すもの」をテーマに、コープこうべの現状を話した。「できてあたり前」の接客・対応から、目の前の消費者に喜んで頂ける、もう一歩踏み込んだ配慮や思いやりのある言葉遣いや行動をすることを目的とし、相手の立場に立ったユニバーサルサービス(誰にとっても優しいサービス)の考え方とスキルを学ぶことによって、気づきや気配りの大切さが理解でき、消費者サービスの向上に繋がる。書店の接客についても充分使えるスキルである。また、公開経営指導協会の上野氏は「ユニバーサルサービス」とは、あらゆる人の立場に立って、公平な情報とサービスを提供すること。年齢・性別・国籍・障害の有無にかかわらず、互いの違いを認め合い尊重し共生すること。そのための「配慮」「気づき」「心配り」がポイントとなるなど、詳しく説明した。(中島良太広報委員)
新春座談会/新販売システムの成果と課題を検証する

昨年の文字・活字文化の日に発売になった『窓ぎわのトットちゃん』『だいじょうぶだいじょうぶ』は日書連と講談社で企画した新販売システムの第1弾。販売最前線の中小書店に元気を出してもらおうと実施した「買切り高正味」の仕組みの成果と、今後の課題について、関係者に語ってもらった。

【出席者】
講談社取締役森武文
同書籍販売局長大竹深夫
同営業企画室次長樋口明彦
日書連副会長・丸三書店社長井門照雄
同・金港堂社長藤原直
東京組合常務理事・小泉書店社長
小泉忠男
(司会)本紙編集長田中徹


〔書店マージン拡大の突破口〕
司会今回、日書連が新販売システムを提唱した背景には昨年実施した「書店経営実態調査」の結果があります。井門副会長から実態調査で明らかになった書店の要望についてご紹介いただけますか。
井門昨年12月に全国書店経営実態調査を実施し、この中で今後の書店経営発展のために日書連に何を望むかを聞いたところ、一番多かったのが「書店マージンの拡大」で、59・6%でした。それに次いで客注品迅速化、再販制擁護、適正配本がありますが、「書店マージンの拡大」は10坪以下から始まって、書店の規模にかかわりなく強い要望がありました。
書店マージン拡大ということで切り離せないのが責任販売制です。日書連は1988年に「買切り制に対する考え方」をまとめ、①実物見本・内容見本によって書店から受注する、②発売日まで最低2カ月を設定する、③低正味6掛以下など8項目を掲げました。その後、2000年11月にまとめた「21世紀ビジョン」でも責任販売制を取り上げ、最低35%以上のマージン確保を提唱しました。「出版社は従来通りの条件で出荷するか、責任販売制を取り入れるか、商品ごとに判断する」と、単品での対応を求めています。
今は書店正味77掛、78掛を一律に5%下げましょうという議論はむずかしい。基本的には商品個々でどうしていくかという観点が必要です。責任販売制を加味しながら、低正味で流通する仕組みを作りたいというのがこの企画の第一歩でした。
藤原それを受けて流通改善委員会が動き出したのですが、責任販売制といっても買切りなのか、返品条件は付けるけれど許容範囲を設けるのか。歩安入帳にするのか。いろいろな条件が出て、まとまるものではなかった。書店が何もしないでメリットだけほしいというわけにはいかない。歩安入帳といってもどの程度歩安にするか。返品許容は5%か10%か。突破口を開くためにはアクションを起こさないといけない。最初から面倒なシステムを構築するとかえって紛らわしくなる。わかりやすいものからスタートしたかった。単純に買切り、受注生産で出版社に作っていただき売り切るというところに、マージンを頂戴できる方向がいいだろうと判断して、このシステムになりました。
司会新販売システムの発表は9月4日の記者会見でした。講談社との話し合いはいつ頃から行っていたのですか?
藤原講談社に話を持っていったのは4月です。その段階では「買切り6掛」までは決まっていなかったのですが、それに近い形で考えられないかという話しをしたのが4月末です。
時間がかかったのは、形が決まらないうちに話がオープンになって、変に誤解を招けば、まとまる話もまとまらなくなる。絶対売れる作家ということで浅田次郎の新刊を買切ってはどうかなどの話が出てきてからでは収拾がつかなくなる。ある程度方向が見えてからということで、オープンにしなかった。

〔販売最前線の活性化図る〕
司会講談社としては日書連の提案をどのように受け止めたのでしょうか?
森私が最初に話を聞いたわけですけれど、出版業界はずっと長期低落傾向にあって、一方で大型店の出店が相次いでいる。書店経営実態調査のアンケートを見ると、出版文化の最前線を担う書店の悲鳴が聞こえてきているし、販売拠点がどんどん減っていることを出版社として深刻に受け止めています。
日本の出版文化を維持していくためには、大型店も必要だし、CVS、ネット書店もあるが、何より地域の読者に本の素晴らしさ、出会いの場を演出してくれている地元密着型の中小書店の存在は大きい。出版文化の多様性を守るためには何より販売の最前線、書店が元気になり、活性化することが重要です。
日書連からこれが実現すれば書店活性化の道が開けるのではないかと提案があったので、営業関係者、編集も含めて社内で議論を重ね、副社長の了解もとって「よし、やろう」と決断しました。
司会具体的な商品選定の段階で議論があったと聞いています。『窓ぎわのトットちゃん』『だいじょうぶだいじょうぶ』の2点に決まった理由は?
大竹森取締役から話が出てきたのは連休前、4月半ばですが、どういう書目が可能か話し合ったんですが、ベストセラー作家の新刊を日書連専売で出すというのは作家に対しても、読者の支持も得られないだろうと、かなり迷いました。文字・活字文化の日にあわせて発売することを考えれば読書推進的な内容のものを選ぶべきだろう。誰でも納得できる内容の素晴らしいものでなければいけないし、責任販売制であれば内容がわかって仕入れしやすい内容がいいと候補作を挙げてみました。
いちばん最初に浮かんだのが『もったいないばあさん』。世界的なエコ運動としても、子どもの教育、しつけの面でもいい本です。社会的な親子関係とか子どものいじめ、家庭内虐待ということからは『だいじょうぶだいじょうぶ』もいい。こどもの本だけではつまらないというので出たのが『トットちゃん』で、かつて7百万部売れたが、25年たっていて、今の人は読んでいない。あとは『国家の品格』の藤原正彦先生に書下ろしを書いてもらったらどうかという話も出ました。松井秀樹、イチローなどの著名人に「自分の人生を変えた1冊、心に残る1冊と子どもたちへの読書案内も候補としてあがってきました。
話を詰めていく中で時間的な問題で著名人の原稿を集めるのはむずかしい。藤原正彦先生も既に文庫化されているという経緯があり、『トットちゃん』『だいじょうぶ』の2冊が実現できました。
司会実用書という選択肢はありませんでしたか?
大竹まず、文字・活字文化の日に出版するということがありました。それと日書連の加盟書店が組織をあげて、お客様にきちんとお薦めできる内容のものということになると、実用書はふさわしくない。
森今読んで欲しいという気持ちで選定した本ですから、黙っていても売れるというのではなくて、お客様に「これはいい本ですよ」と、一声かけて売っていただきたかった。
大竹そのお客様が子どもを育てていく、生きていく上で、この本を読んでよかったなと思い、リアクションを起こしてくれる本を選定したいという思いでした。
司会それが「本屋のイチ押し商品」というキャッチにこめられていたわけですね。講談社の商品選定を受けて9月4日には記者会見を行いましたが、反響はどうでしたか?
藤原業界紙はもちろん、一般紙にも好意的に取り上げていただきました。書店のマージンが少ない、疲弊しているというのは読者には関係ない。そこで、10月27日は文字・活字文化の日であるとともに、読書週間の初日でもある。読書推進を図るため本を読んでほしい、書店も頑張るという意味で新しいシステムをアピールしました。
司会全国書店新聞にもカラー・ポスターを挟み込んで宣伝しましたが、講談社独自の宣伝はいかがでしたか?
大竹新聞宣伝については全国紙、地方紙含めてできるだけ露出しようと考えました。しかし、十分だったかというと、そうではなかったと思います。書店さんの店頭まわりは陳ビラ程度しか作れなかった。今後の反省材料として、もう少しいいものを作れればよかったと思います。
司会発売の直前に神保町ブックフェスティバルで「はなわ」のミニコンサートを開きました。
樋口極力、パブリシティを出したいということは当初から考えていました。
トットちゃんについても考えていたのですが、黒柳さんがちょうど舞台に入ってしまって、残念ながら協力を得られなかったのが誤算でした。
『だいじょうぶだいじょうぶ』はタレントの「はなわ」が作曲してテレビでも紹介され、これからCDにもなるのですが、少しでもパブリシティをして紙面に載ることを考えミニコンサートを企画しました。
大竹黒柳さんが自分で自分のことを紹介するのはやりにくいと思うので、ボランティア活動をされている中井貴江さんに『だいじょうぶだいじょうぶ』の話をしてもらいながら黒柳さんと対談をする。両方、テレビで取り上げられたらよかったのですが。
樋口中井さん自身も年内はスケジュールが一杯だった。
井門日書連の記者会見のあと、注文書が書店に届いたのが9月10日頃。こういう内容だという商品説明は20日頃になってしまった。もう少し準備期間があるとよかった。商品告知を見て、自分の店のお客様の顔を見ながら部数決定していくためには、少し時間が足りなかった。
司会日書連の責任販売制8項目では、商品告知から発売まで最低2カ月としていますね。
井門考える時間がないとむずかしかったかなと思います。大型店はPOSレジを使って、『トットちゃん』がこの1年間にどれだけ売れたかに基づいて注文している。仕掛けて売る部分はネグレクトされて出てきた注文です。仕掛けての注文は、1カ月ぐらい考える時間が必要だ。
藤原事前に7月理事会で予告はしていたのですけれど、その時点ではまだ正式に細かい部分が決まっていなかったし。
司会組合員に対する働きかけはどのように?
井門やはり説明しないとわかってもらえないので、役員が手分けして働きかけました。
藤原宮城県も毎月理事会を開いていますが、9月は月末で間に合わないので、注文書のハガキと同時に全組合員に文書を発送しました。最初のきっかけだから、ぜひ関心をもって注文してほしいと訴えましたが、「2点だけ正味が安くなってマージンをもらっても大したことないよ」とか、買切りに神経質になられた書店さんがあって、5冊とって1冊売れ残ればマージン分がないというご意見もありました。自分たちから積極的に売る姿勢をみせていかないと駄目なんだと訴えたかったが、言葉が足りなかったのと、時間的なものが足りなかった。
小泉東京組合は9月10日の月報「東京書店人」で4日の記者会見とシステムの内容をFAXで流しました。粗利の問題ですが、『トットちゃん』の場合は504円、『だいじょうぶ』は546円と数字を明らかにして商品説明しました。10月27日の発売から年末まで10週間あるから「週に1冊売れば10冊の販売はできる」と呼びかけ、それと前後して全組合員にFAXによる注文書も流しました。10月の理事会で支部別に申込み数を把握して、10月10日の月報「東京書店人」で、まだ間に合うからと注文を促しました。この間、各支部の役員が組合員に説明しました。
司会書店新聞編集部に講談社の宣伝計画の問合せがありました。編集部としても全国紙、ブロック紙の広告スケジュールを流しておけばよかったと反省しています。
藤原10月理事会に講談社の宣伝計画を発表しているのですが、書店新聞で早めに告知できていればとは思いますね。
大竹うちも予算にこだわったわけではないのですが、どのくらいの注文が集まるのか、何部製造できるのかで宣伝予算も決まってきます。せめてもう1カ月か2カ月前倒しで受注して部数を固め、宣伝を事前にお知らせするスケジュールで次回はできたらと思いますね。
小泉「黒柳さんがテレビで宣伝してくれる」「記者会見に来ていた一般紙に書いてもらえる」という期待はありましたね。

〔書店の仕入能力回復がカギ〕
司会現時点の売行きはいかがですか?
大竹日書連が締め切った段階での申込み店は両方とも1300店弱で、注文数は『トットちゃん』が1万1千部、『だいじょうぶ』が1万2千部です。そのあと、追加もいただいていますので、『トットちゃん』は1万3千部弱出荷、『だいじょうぶ』は1万4500部まできています。
発売から40日たち、書店店頭の動きは推定で『だいじょうぶ』が35%弱、『トットちゃん』は20%くらいの売上率です。これでいくと『だいじょうぶ』は半年、1年以内には間違いなく重版していける。『トットちゃん』は1年後で70%くらいの仕上がりになると見ています。
司会報奨の対象は発売までですね。追加分というのは発売後の追加ですか。
大竹そうです。『トットちゃん』が1500部、『だいじょうぶ』が2500部ありました。
藤原最初は慎重になって少なめの注文しかしなかった。ただ、実際に売れたので、お客様の要望があるので追加した。図書館分として鹿児島の書店から一括注文があったとも聞いています。
大竹申込み状況で地域による濃淡はありましたね。新販売システムでマージンを増やす、中小書店を活性化させるという思いが強く伝わったところと、そうでないところがあったようです。ひとつ残念だったのは、一番応援しようとしていた町の本屋さんの申し込みが低かったことです。それについては今後、十分情報をお伝えしていくことが必要だなと思いました。
司会今回の売行きをどう評価されますか?
小泉東京組合で11月27日に行った中小書店経営研修会でこの新販売システムをとりあげ、出席者からアンケートをとりました。回答者21名のうち、今回の新販売システムを「評価する」は9名、「疑問が残る」が9名、「評価できない」が1名、「その他」2名です。仕入れついて最も留意した点は①「40%の高マージン」2名、②「完全買切り条件」2名、③「日書連企画への協力」16名。販売の工夫はどのようにしましたかという質問では「書店新聞のポスターを活用した」が3名、「手書きポスター・POP」が8名、「お客へのお薦め」3名、「面陳・平積み」13名、「何もしなかった」も4店ありました。
司会講談社では、今回の試みについてどのような評価をしていますか?
森私はもう少し数字が出るのではないかと予想していました。今、議論だけしていてもどうしようもないので、とにかく動き出したということを評価していますし、たった2冊の動きですが、今後これを拡大していけば、他の出版社も乗ってきて、大きく拡大すれば書店の利幅の拡大が可能ではないかと思います。まずは、マージンは欲しいがリスクは負いたくないでは駄目で、マージンを拡大するためには自分もリスクを負わなければいけない。今回の新販売システムはその1つの試みだった。ですから、私はぜひこのチャレンジを次につなげていきたいし、問題点はいっぱいありました。その問題を少しずつ改善しながらやっていくことで、もっとよくなると思っています。
よかったのは、本音で書店の現状について議論できたということじゃないでしょうか。お互いの立場が理解できたし、そういうことを今こそやるべきなんでしょうね。取次もいれて解決していかないと業界全体が落ち込んでしまう。一番の最前線を元気にしようよ、販売拠点をしっかり守っていこうよというのが今回の評価です。
大竹本音を言えば今後の展開を考えて5万部ぐらい売っていかないと社会的な意味も無いし、他の版元にもインパクトが無い。そういう意味で少し残念な結果ではありますが、最低限のラインではあったかなと思います。初めてなので最初から5万、10万いくとは思っていませんでした。1回目としてはまずまずの数字ではないでしょうか。
実際、お店を回ってみて
『トットちゃん』はエッセー、『だいじょうぶ』は児童書と別々に展示されていた。経営者には意義が伝わっていても、書店現場には意識が徹底していなかった。レジ周辺に置いてほしかったので、その辺はちょっと。
小泉書店仲間の話の中で「コミックは出来ないの」とか「返品許容はないの」と、ちょっと虫が良すぎる意見もありました。買切りですし、追加注文はできない前提だから「仕入れた限りは売りつくす。本屋の意地で高マージンを取ろう」と呼びかけましたが、やはり、どうしても買切りがネックになっている。それを乗り越えないと勝利感は味わえない。
司会大分県では県組合がまとめて何部か仕入れていましたね。支部やグループで仕入れる工夫も必要でしたね。
藤原書店が疲弊している、力を落としている証左として、書店に仕入能力がなくなっている。結局は取次から配本があって、それで初めて売ってみて売れれば注文するけれど、売れなければ返品するという安易な姿勢に流されている現状をどうやって打破するか。
だいぶ前から本屋は金太郎飴だ、どこを切っても同じだと言われてきました。それは自分で仕入を放棄したというと言葉が悪いが、流されてきたきらいがある。それを正す意味でも自分でどれだけ仕入れられますかという仕入能力、そして売った時の醍醐味、手ごたえ。どんな商売でも自分で目利きをして仕入れて売れたときが最大の喜びだろうと思います。今後はそういう形でやっていかないと、個性ある書店もできない。そういう形の第一歩にしてほしかったし、今後これをつなげていければと思います。
井門『書店経営実態調査』で、書店マージンの拡大を望む意見はトータルでは要望のトップにきますが、細かく見ていくと、面積が大きい書店ほど率が高い。その意識が今回の発注にも現われ、大型店の方がより発注している。一番意図した中小書店は委託にならされ、自発的に仕入れることを忘れかけている。
小泉中小書店はこれ以上マージンが増えると他業種が参入してくるのがこわい。それが現われているのではないか。
井門本当に買切りで返せないという商品には慣れていない。そういう意味で、もう少し体質を変えなくてはいけない。業界の体質改善も必要で、ハイリスク・ハイリターンは当たり前だけれど、出版界は買切り品は高正味でリターンが少ない。金額1万円の本はリスクは大きいけれど正味は高い。ハイリスク・ハイリターンという世間の常識を出版業界に送り込んでいって、是正する流れを作りたい。
小泉冊数が少ないから利益金額も少なかったけれど、自分で勝ち取ったという喜びを大切にしていきたいと思います。
井門地方での特殊な出版物とか、県組合で扱える本もあります。そういう訓練をしていかないといけない。日書連もこういうものを生かしながら次の手を打っていかないといけないが、やはり1店だけで正味をなんとかしていくのは無理です。何社か集まるとか手を組むなど、いろいろな形で経験を生かしていって欲しい。
大竹最低ロットの問題はありますが、県単位とか地域ごとに責任販売制を取り上げれば、手をあげる版元もあるでしょうね。
司会今日はお忙しい中をご出席いただき、ありがとうございました。
(12月6日、書店会館)


【東京組合「新販売システム」アンケート】
1、「評価する」意見
○出版社も中小書店のために企画、努力、考え抜いての新システム。
○新企画に挑戦。但し書店の理解を求める活動が不足。
○何かアクションを取らなければいけない。少部数だから対応できた。
○現状を変える第一歩になって欲しいから。問題点もある。
○売る姿勢が活力をつける。
○出版社が中小書店に協力的になった。
○積極的に評価出来。
2、「疑問が残る」意見
○オリジナリティが欲しい
○説明不足。販促不足。
○商品選定。
○最大の目標をマージン拡大40%とした事。
○取り組んだことは評価できるが、商品選定・販促に関わる点。
○選定品がロングセラー品であり、今回の企画には不向き。
○高マージンとはいえ、完全買切りに疑問
3、「評価できない」意見
○商品選定に疑問
4、その他の意見
○はじめの一歩と考えたい。
○買切りは、現在の書店に難しい。
5、次回、より多く販売を可能にする条件・要望
○時代に合わせた新鮮味のあるもの。
○書目の選択は原則オリジナリティのものに限定。追加による報奨アップ。
○コミック本がこの条件になったら。
○当店が勧められるものであれば、多く仕入れる。個店又はグループで取組まなければ長続きはしない。または拡がりが見えないでしょう。商品選定に関わった書店だけに利益があるのでは。
○企画の段階から売って行こうにする姿勢がなければ、いくらやっても同じでしよう。7千店で10部位売ってゆく商品を選定すれば、7万冊。組合ブランドの販売限定品を作るべきではないでしょうか。
○商品選択とシステムの変更、見直し。
○売りたい本、売れる本がうまくミックスされると良いかも知れません。すべての新刊書籍でマージンが高ければ、買切りでも仕入れます。POS等のデータを持っている書店では、数字が見えるはずです。新刊文庫なら銘柄によって50でも百でも買切り仕入れします。絶対に返品しないで売り切ります。またこれは大手取次を通す必要はないと思います。
○商品に力があるものを選定すること。現場の経営者に選択させること。
○マージン40%が直接仕入面で表現出来ないか。
○販売の工夫はするが多くの書店が納得できる銘柄の選択が重要。
○東京組合はTSで仕入が出来るようにして欲しい。
(11月27日実施)

ふるさとネットワーク/近畿ブロック編

〔滋賀〕
時代劇によく出てくる屋号
の「近江屋」は全国各地にあ
るそうです。そのルーツは近江商人です。
江戸初期からてんびん棒を担いで全国津々浦々に行商し、やがては各地で豪商へと出世していきました。
伊藤忠・丸紅・高島屋・大丸・西武・日清紡・東洋紡・日本生命など近江商人が起こした企業はたくさんあります。その経営理念は売り手よし、買い手よし、世間よしの「三方よし」。売買だけでなく、社会的な貢献をしたことが、各地域で受け入れられた要因でした。
また、その精神は「始末してきばる」「もったいない」など、今日脚光を浴びる言葉
として甦っています。
景気低迷が続く中ですが、先人の歩んだ商売の精神を学
んで、日常の仕事に生かして
いきたいものです。
(加藤務広報委員)

〔大阪〕
大阪人の私たちはさておき、他府県の人たちから見た「大阪名物」とは何だろうか。やはり、最近よくTVで取り上げられる「粉もの」のお好み焼き、タコ焼きの類を思い出されるのだろうか。新幹線の新大阪駅でよく買われている手土産は、残念なことに京都名物の「八つ橋」であり、伊勢名物の「赤福」である。
「手土産に何を買おうか」と思案している人たちのために、本当の「大阪名物」は無いのだろうかと、探し歩いて書かれた本が出版された。選ぶにあたっての基準は、全国に流通している大量生産品や、大阪以外の何処ででも買えるようなものは避けてある。
井上理津子・団田芳子著『大阪名物』がそれである。同書の前書きの最後に「本気、本音で『これ、ほんまに美味しいから食べてみて』『ものすごくいいものやねん、使てみて』」と書かれている。(中島俊彦広報委員)

〔京都〕
現在も日本の織物の最高峰の座にある西陣織の起源は遠く5世紀まで遡ることができるが、大きく発展したのは応仁の乱の後のこと。戦火を逃れて避難していた職人たちは、乱が終わると両軍の本陣の跡地である東陣・西陣に帰還し、諸国で習い覚えた明などの新技術も加えて京織物を再興した。西陣で織物生産を営んでいた秦氏ゆかりの綾織物職人集団「大舎人座」は、東陣の練貫職人集団「白雲村」と京都での営業権を競い、永正10年の下知によって京都での絹織物の生産を独占。天文17年(1548年)に大舎人座の職人31人が足利家の官となり、「西陣」ブランドが確立された。西陣織は富裕町人の支持を受けて江戸時代の元禄~享保年間に最盛期を迎え、紋織と綴織の二大技法が完成した。現在、12品目の織り技法が伝統工芸品の指定を受けている。

〔奈良〕
奈良漬は白うり、胡瓜、生姜などの野菜を塩漬けにし、何度も新しい酒粕に漬け替えながらできた漬物。1300年以上前から「かす漬」という名前で存在しており、平城京の跡地で発掘された長屋王木簡にも「粕漬瓜」と記された納品伝票のようもものがある。当時は上流階級の保存食、香の物として珍重されていた。その後、奈良漬は江戸時代に幕府への献上や奈良を訪れる旅人によって普及し、庶民にも愛されるようになる。「かす漬」から「奈良漬」に名前が変わったのは、奈良の漢方医・糸屋宗仙が慶長年間(1596~1615)に名付けてからのこと。鰻の蒲焼に奈良漬の組み合わせは定番。奈良漬には鰻の脂っぽさを拭い去り口をさっぱりさせる効果がある。胃の働きを活発にしたり、ビタミン・ミネラルの吸収を助けるなどの効果もある。

〔和歌山〕
今秋、「顔をふたつ持つ埴輪」が新聞紙面を賑わしたのは記憶に新しい。全国で初めて発見されたこの埴輪は柔和な表情と何かを決したような強い表情を合わせ持つ。人間の二面性なのか、父性と母性の表現なのかなどと、考古学ファンならずとも様々な想像をかきたてられる。また、この発見に先立って、「鳥型埴輪」も発見されている。自由の希求か、憧れか、祈りか、海辺に住んだ古代の人々の世界観をうかがい知る手立てになるだろう。
これらの埴輪は、和歌山市郊外にある「紀伊風土記の丘」という「岩橋(いわせ)千塚古墳群」の保存、公開をしている施設の中の古墳から出土したものである。ここでは出土品の展示の他、古民家、万葉植物園等も併設されている。現在、前出の埴輪が展示中である。古代のロマンを求めて、埴輪と対話しに出かけてみては?
(堀康雄広報委員)

〔兵庫〕
50年ぶり3回目の開催となった「のじぎく兵庫国体」(9/30~10/10)は、連日白熱した競技を重ね盛会の内に閉会した。我が家からもはじめての国体参加者を出した。と言っても競技に参加したのではなく、セレモニーの合唱団の一員としてである。その晴れ姿を見ることを口実に、天皇・皇后両陛下を生で見られるということで、大変な警備の中開会式に参加してきました。その開・閉会式などで兵庫県旗掲揚時などに使われた曲「ふるさと兵庫」が、大会閉幕後も注目を集めている。軽快なメロディーは親しみやすく、歌詞も阪神・淡路大震災や平成の大合併を経験した兵庫にぴたりと嵌る。兵庫出身のデュオ「紙ふうせん」が1980年に県に贈ったが、近年はほとんど披露される機会がなかった。今後は県代表選手の壮行会など国体関連イベントで歌い継がれると言うことです。
(中島良太広報委員)

新・アジア書店紀行/ノセ事務所代表取締役・能勢仁

〔第8回・韓国(2)〕
今、韓国では出版流通をめぐって2つの潮流が渦巻いている。1つはIT革命によるネット書店の台頭の流通革命であり、もう1つはソウル郊外に完成(第1次)した出版団地の進出である。対照的に日本の出版界はアマゾンに食い尽くされようとしている。又かって日本でも盛り上がった須坂構想による出版の集中化、一体化は出版団地の日本版であった。しかし日本では結実せず崩壊した。それに反して韓国では準備から20年以上は要しているが、遂に完成させ着々と成果を収めていることは立派である。須坂構想は実らなかったが、この機に出版VANが出来、出版社のIT化、書店にSAが進展したことは良かった。書店―取次間のネット化、出版社―書店を結ぶSネットやレインボウネットは今や出版流通の基幹となっている。
韓国から日本に多くの人が出版流通を学びにきたが、今はその逆現象がおきている。今回はソウルの坡州(パジュ)出版団地の紹介から入ってみたい。〈坡州出版団地〉
2005年のフランクフルトブックフェアは韓国イヤーであった。大々的に韓国の出版界が世界に紹介された。中でも坡州出版団地がその目玉であったことは言うまでもない。会場にはPajuBookCityの縮小模型が展示され、多くの海外出版人が足をとめた。
正式名称は「坡州出版文化情報産業団地」という。団地建設の推進役は出版社、印刷会社、流通会社、その他関連企業などで組織した事業協同組合(組合員193社。内訳=出版社142社、印刷会社26社、流通・出版エージェンシー・紙販売、その他25社)で、理事長は李起雄氏、悦話堂出版社の代表者である。
ソウル市の北40㎞の地の47万坪(東京ドームの約33倍、ゴルフ場2つ分以上)である。1988年、当時の廬泰愚大統領の許可によって出版団地の建設は開始された。団地の中核施設は「アジア出版文化情報センター」(建坪5300坪)と取次BOOXENの「出版物総合物流センター」(建坪1万5000坪)である。この他団地内にユニークなデザインの出版社を多く見ることが出来る。韓国には全国ネットの取次は存在しなかったので、BOOXENは韓国初の大取次といえる。
〈BOOXEN・ブックセン〉
ブックセンは、坡州出版団地の中心に敷地2万2000坪、建物は1万5000坪で、高さ15mの制限の為に平屋である。外観はスポーツセンターの様であった。60億円の費用で完成した。
1万4000パレットあり、210万部在庫している。370万部保管可能な施設である。1日に40万部発送している。24時間操業で、1時間当たり9600冊が仕訳できる設備である。オランダのセントラルブックハウスをモデルにしたもので、設備はオランダから輸入した。返品センターも併設され、返品された商品の半分は活用、再販売し、半分は出版社に返している。これらにかかる費用は出版社に請求される。ブックセンはネットにも対応し、ネット商品として1日5万冊出荷している。従業員数は100名(非常勤200名)で、取引先出版社2100社、書店数1870社、売上金額640億ウオン(04年実績)、取扱いは単行本が中心である。
〈リアルなオンライン書店〉
オンライン書店は本来バーチャルであるはずであるが、韓国の場合は少々様子が違う。それはオンライン専用の書店(売場)をもっているからである。しかもそのルートを使って買えば10~20%のディスカウントが間違いなく得られる。この現象が韓国の再販制度をゆるがしたのである。
オンライン書店先進国の韓国の事情を見てみよう。オンライン書店の出現は1997年であるから、丸善が開始した時と変わらない。この年の売上高は5億ウォンであったが、2005年には5000億ウォンと、8年間に1千倍に急成長したことになる。現在オンライン書店の市場占有率は05年は21%といわれている。前年対成長率は30%以上である。この成長の秘密は色々ある。オフライン書店は定価販売が義務づけられているのに対し、オンライン書店では10%以内の割引販売が許されている。この他無料配送、マイレージサービスなどが読者獲得に役だっている。
オンライン書店のリアル現場はさらに便利さを増している。オンライン書店はイエス24が1998年に創業したのが始まりである。その後2000年にモーニング365が創業している。現在の代表的なオンライン書店はイエス24、インターパーク、アラディン、教保オンライン書店である。オンライン書店は顧客獲得競争のために赤字覚悟のサービスを強いられている。モーニング365は地下鉄の改札口付近にキオスク風の書店(ネット注文品の受け取り場)を設け、それはハッピーショップといわれ好評だった。eコマース専用商品受け渡し店は三省堂書店も実施しているが大成功という話はきかない。今はテレビ宣伝でヨーカ堂ホールディングスが、本のネット販売にコンビニの利用をすすめている。アイデアの発想はハッピーショップにあったのかもしれない。
〈弘益文庫〉
再度の訪問であるが、この店でもネット商法をとり入れている。店内に当店のベストコム10点の案内が見られた。この店は大学の多い地下鉄、新村駅前である。品揃えも専門書中心の店で、神保町書泉グランデを小振りにした感じである。しかしこどもの本、実用書、コミック、文庫(韓国にはもともとない)は扱っていない。地階がフォーリンブックス、中文書、1階は文学、文芸、話題書、2階はTOEFL、社会・人文科学、3階コンピュータ書、理工学書、4階自然科学、医学書である。
特徴といってはおかしいが、3階売場壁面中央に立派な男女別々のトイレがあった。きれいなトイレは喫茶店の売り物であるが、弘益文庫で筆者も利用してみた。磨かれた鏡、床、それに花がいけられているのに驚いた。トイレがそうであるから、店内売場の整理整頓は当然であった。専門書店なので、壁面は9段陳列棚で豊富感を醸し出していた。

人事

(○新任、◎昇任)
◇祥伝社(12月18日付)取締役(編集、営業、管理統括)深沢健一取締役(非常勤)
○相賀昌宏
監査役○大木武志
執行役員販売部長
○石原実
*渡辺起知夫取締役、村木博取締役は退任。藤岡俊夫監査役は相談役(非常勤)。
◇世界文化社
(12月13日付)
代表取締役社長鈴木勤
専務取締役大塚茂
同鈴木美奈子
同(編集本部本部長)
◎小林公成
常務取締役(編集総務・通販事業本部担当)内田吉昭
同(ワンダー事業本部本部長)川面重雄同(管理本部本部長)
○大河原宏
取締役(通販事業本部本部長)加治陽同(ワンダー事業本部副本部長)金子正和同(広告本部本部長)
駒田浩一
同(販売本部本部長)
○佐藤秀人
監査役中島正紘
*江川桂子取締役、金治正憲取締役は顧問に就任。

◇日経BP社執行役員
(1月1日付)開発本部副本部長兼開発室長酒井綱一郎
人事・労務担当補佐
木瀬裕次
制作・システム所管兼システム室長田平和彦
編集担当補佐兼出版担当補佐兼環境経営フォーラム所管兼ビジネス局長
藤田俊一
広告営業局長鯨岡修
同戸田雅博
販売局長兼デジタルコンテンツ局長佐藤俊直
販売局長宮内祥行
出版局長斎野亨
事業局長権田康浩
電子・機械局長藤堂安人
コンピュータ・ネットワーク局長中島久弥
パソコン・ビズライフ局長
加藤栄

共済会給付

(18・11・20~18・12・17)
▼倉庫一部消失呉市本町2―15―6広書房水川雅生殿5口18万2千円
▼風害牡鹿郡女川町女川浜字大原512芳文堂
三浦清成殿4口9万9千円
本吉郡南三陸町志津川字十日町46文泉堂書店浅野勝彦殿5口32万9千円
福岡市早良区飯倉3―21―33福岡金文堂アニマート店山本太一郎殿2口11万8千円
粕屋郡篠栗町大字屋仲78―1福岡金文堂篠原店山本太一郎殿1口15万5千円
筑紫郡那珂川町片縄西4―4―36福岡金文堂アニマート那珂川店山本太一郎殿1口1万9千円
伊万里市二里町八谷溺380隆泉堂今泉清美殿
1口22万5千円
日田市三本松1―4―41三芳屋書店中島綾子殿2口11万円
▼住居風害常陸太田市木崎一町1992稲野辺書店稲野辺靖殿5口25万円
福岡市博多区中洲4―2―18ブックスやまだ手塚剛殿1口5万円
大川市大字榎津150―6鶴書店ブックメイト店
鶴秀穂殿1口5万円
杵島郡白石町福田2230―7ブックランドしろいし小野賢一殿2口1万7千円
▼倉庫風害島原市八幡町7614―1ながせや
古瀬寛二殿1口3万円
▼床上浸水根室市緑町1―24伊澤書店伊澤崇殿10口50万2千円
▼その他被災(自動車飛込み)大船渡市大船渡町地の森33―11ブックポートネギシ千葉武司殿3口3万円
浜松市本沢合123―2
谷島屋本沢合店斉藤行雄殿2口2万円
磐田市立野2024―5谷島屋豊田店斉藤行雄殿2口10万円
▼同(水害)太宰府市五条2―4―5五条書店石松稜威夫殿2口4万円
▼住居水害石巻市南中里2―9―36ヤマト屋書店阿部博昭殿20口28万3千円
▼倉庫水害福岡市中央区天神2―9―110福岡金文堂本店山本太一郎殿4口10万5千円
▼病気傷害取手市双葉3―32―2そうまストアー相馬宣男殿
北区赤羽西1―7―1ブックスページワン片岡隆殿
彦根市本町1―4―1堀田書店堀田正殿3口
姫路市船丘町290―3
敬文堂書店小林キヨ子殿
2口
北九州市八幡東区春の町5―9―7うらべ書店占部寿美雄殿8口
▼死亡弔慰加美郡加美町字西町16―2高橋洋品店高橋四郎殿5口
大町市九日町2461大谷書店大谷浩茂殿3口
久留米市田主町田主丸395―26たけふじ文泉堂大塚豊殿5口
諫早市永昌町19―19ブックマート諫早島田勝利殿
▼配偶者死亡(中田弘正)倉敷市水島西常盤町11―28中田書店中田喜代子殿
同(柳本美和子)井原市井原町1087柳本商店
柳本公典殿
▼病気傷害西宮市笠屋町16―4みやこ書店小野悦子殿5口

今こそ発揮小さな本屋の底力/仙台市・冠文堂書店・小野しづ子

仙台市宮城野区福田町の住宅街の一角に、現在売場面積たった7坪で立地する当店。店主(夫)が育ったこの地域は仙台新港へ通ずる田園地帯で、かつては仙台中心部への交通の便が少なく、読書好きの少年にとって一冊の本を手にするのは至難の技だったという。その後も地域は旧態依然として図書館はもとより文化施設も何もない地域であった。読書好きが高じた店主は、冠川のほとりに志を立て、1969年11月3日、28歳で意を決し書店開業の運びとなったのである。「冠文堂書店」と命名し今年で創業38周年。筆者は1973年より店主の妻として書店業に携わっている。
当時、福田町は近隣地区一帯の中心的商店街を形成してそれなりに賑わっていた。地域文化の発信地、読書推進の担い手と自負し、市内書店の中では坪単価売上げ上位とまで言われた。
その後地域の田畑は急速に宅地化され、さらに大店法改正により大型ショッピングセンター、郊外ロードサイド店が林立。瞬く間に地域商店街は空洞化した。客足、売上げ低迷に歯止めがきかなくなると同時に、本離れが顕著になって活字文化衰退が危惧されるようになった。
書店経営の不安とともに児童、青少年の未来の有り様にも不安を抱いた私は、書店人の立場からもう少し出版文化を掘り下げ、考え見直したいと思っていた。その折書店新聞で出会ったのが、出版文化産業振興財団(JPIC)で行なっている「JPIC読書アドバイザー」養成講座だった。
店主のすすめと励ましもあって、1996年6月から97年2月までの8カ月間に渡って学ぶ機会を得た。東京で行なわれたスクリーニングでの、全国各地から集った有志との学習はとても刺激的で、読書推進への意欲を掻き立てられた。
中でも講師の方がおっしゃっていた「書店で本を売って読者(消費者)に本を手渡すことも、図書館で本を貸して読者(利用者)に手渡すことも、おはなし会・朗読会などで読んで語って『本の世界』を手渡すのも、皆同じである」という認識は、目から鱗だった。日々くり返し行なう店頭販売の業務に追われ、図書館の利用はもちろん、地域文庫活動者たちによるボランティア活動にもあまり関心をもっていなかった自分に気づかされた。
講座修了後、早速地域市民センターの図書ボランティア育成講座を受講。書店業務の合間をぬってボランティアグループに仲間入りし、図書室の貸出業務、おはなし会を実践体験した。「あらっ!本屋のおばちゃん」と窓口で声をかけられ戸惑うこともあった。その体験で気づかされたことは、書店ではあまり児童書は売れていないが、子どもたちは基本的に「本が大好き!」。目の前にある本を自由な感覚で気のおもむくままに触れ合っていると実感した。また、絵本や書籍は借りて読む派が大半を占めている現実を目の当たりにした。まして不景気風が長期に渡り吹き荒れる中、家庭内における「本」購入費率は微々たるものだ。
さてに空洞化した商店街ではポツリポツリと廃業店も出て、集客力もすっかり低下。当店とてそのあおりは免れず、経営対策が急務となった。売上げ低迷分の経費節減が第一との見解から、一番大きい店舗賃貸経費節減を考慮し、店舗所在地から徒歩5分以内の住宅街の一角にある自宅を店舗化して再出発を図ったのが1998年8月である。
商店街からははずれ来店数は目減りしたものの、創業以来細かめに配達業務を実施していたので何とか持ちこたえた。そして自宅店舗を機に、気になっていた児童たちの読書環境づくりの一つとして自宅店舗2階(リビング)を月1回開放し、地域の本好き仲間とグループを結成。おはなし会、勉強会を定期的に実施した。毎回子ども15~20名が集まる。
また、近くの小学校、学童保育、児童館、子育てサロンにボランティアで出向いている。この活動は今年で9年目となる。本を介し子どもたちとふれあうことは、私の書店人としての生きがいをもたらしている。子どもたちと絵本の世界を共有することで、むしろ私たち大人がボランティアされているかもしれないと思うこの頃でもある。
ところで書店という本を売る現場に立ち返ると、現実は酷な状況に置かれている。例えば、市民センターや学校など公共機関で図書購入費が削減されているためか値引を要求される。大型店も外商に力を入れて太刀打ちできないのが小書店の弱みだ。再販制度を崩し、利幅の少ない本を売る立場を自ら苦しめてはならないと強く思う。それとともに業界全体で体制を守るべく提案をすべきではないか。
合理化、迅速化追求型の社会の中で、本、特に雑誌販売はスーパー・電気量販店等、他業種にも飲み込まれ、書店で売る商品ではなくなりつつある。雑誌販売の回転に支えられ書籍の販売を可能にしているだけに、「街の小さな書店に未来はあるのか」と自問自答の毎日である。
だが悲観的発想からは何も生まれない。むしろ小さい書店だからこそできることはいっぱいある。小書店の店頭は販売だけでなく、地域コミュニティの役割を担っている。この小さな空間で出会った一冊が読書の入口になったりする。来店者は少数だけれどわざわざ足を運んで下さるお客様一人ひとりが愛しく感じられるのは幸せである。
工夫次第で様々な展開は可能である。書店人としてもっともっとアンテナを高め日々努力する。その努力が本の文化を守り、実売アップに必ずや通じることを確信する。

「家読(うちどく)」を推進/トーハン

トーハンは「朝の読書」に次ぐ新しい読書推進運動として、家庭での読書「家読(うちどく)」の推進を始めた。「家読」は朝の読書で読書が習慣化している子どもたちをお手本に、家族みんなで本を読むことを提唱する運動。
12月20日には読売新聞に広告特集を掲載してアピールしたが、トーハンが運営するオンライン書店「e―hon」内に「家読」ホームページを開設。読んだ本を家族で記録する読書ノート「うちどくノート」の無料ダウンロードサービスも行うほか、おすすめ本の情報も追加していく。

売上げ534億円/栗田出版販売

栗田出版販売は12月20日午前10時に板橋区坂下の本社で第69期定時株主総会を開き決算諸案を承認した。
第69期売上高は既存書店の売上げの落込みと廃業を受けて前期比14億円、2・6%減の534億円になった。営業面では人件費、運賃、広告宣伝費など経費の削減に努めた結果、経常利益は1億7千万円(2700万円減)、当期純利益1億6千万円(2600万円減)を計上。減収減益となったが、黒字は確保した。
返品率は雑誌36・3%(1・5ポイント増)、書籍41・9%(1・3ポイント増)、合計38・8%(1・4ポイント増)。期中の新規店62店、増床7店、計6107坪の増床。中止・廃業は126店、5402坪。
同日午後行われた記者発表で栗田出版販売郷田社長は「当社の進むべき方向を示すため3年間の中期経営計画、栗田イノベーション・プランを策定した。初年度の第70期は本業の強化を掲げ、地域に根ざした書店支援を強力に推移する」と意欲を述べた。来年度はトータルで3%の返品削減を図り、売上げ3・1%増の551億円を目指す。
役員人事では物流を担当していた丸山取締役が任期満了で退任した。

新役員体制
代表取締役社長郷田照雄
専務取締役(総務部・取引部管掌)河本正美
取締役(書籍仕入部・雑誌仕入部管掌)林保
同(営業第1・2・3・4部管掌)林妙蔵
同(営業推進部・情報システム部・物流管理部・運輸管理部管掌)柴原正隆
同(特販第2部長、特販第1部管掌)雪武史
同亀川正猷
常勤監査役米沢明男
監査役萩原保宏
同坂本幸嗣

「歌会始」の佳作に入選/宝塚市・文明堂・高井忠明

「本屋家業も50年、齢も60代半ばに達して、あくせく休日も取れないで働くばかりじゃ能がなさすぎるなあ!」今から5年前、ふとそんな感慨を覚えました。何か趣味を持って残り少なくなった人生を豊かに送らないと!たまたまTVで「全国短歌大会」を実況中継していて、入賞者がNHKホールの舞台の上で胸にバラをつけてもらい表彰を受けていました。
生来目立ちたがりで、ええかっこしいの小生はハタと膝を打ちました。「これがええ。ひとつ、わしも胸にバラをつけてもらおうか。短歌こそ貧乏暇なしの本屋の親父にはうってつけや」。早速、見よう見まねで作り始めたのでした。
独学で作り始めて半年ほどたった頃、島根県益田市の商工会議所から「再開発事業の体験談を話しに来てくれないか」というお誘いを受けました。私の住む宝塚売布(めふ)は、阪神淡路大震災の手ひどい被害を受けた場所で、震災復興再開発のおかげで甦った地域です。益田市では再開発事業に取り組んでいて、再開発にかかわり再開発ビルの中で営業を成功させている私の体験をぜひ講演してほしいとの依頼でした。
飛行機代、宿泊費、ご馳走、講演料つきと至れり尽くせりでお招きいただいたのですが、なんと益田市はあの歌聖、柿本人麿の故郷で、市内に二つの人麿神社があり、年1回「人麿フェスティバル」という全国規模の短歌祭りが行われていると知りました。
講演で私は「いつの日かフェスティバルに応募して大賞をいただき、再び益田を訪れます。その時新しい再開発ビルの中で頑張ってお仕事をしておられる皆さんに、ぜひお目にかかりたいものです」と駄法螺を吹きました。翌日、人麿神社までタクシーを飛ばして参拝、歌道の精進を祈願してきました。その折、人麿さんが私の背中に憑いて帰ってきたものと思われます。
始めて10カ月ぐらいたった頃から私の応募した短歌が次々と入選を果たし、NHKテレビの「NHK短歌」に入選、放送されること4回、特選一席が1回、特選二席が1回という成果です。毎週三千首の応募がある中での入選ですから驚きです。角川書店の「短歌」の公募欄にも、毎月5千首近い応募の中から特選10首の中に2回選ばれ、2年連続で「短歌年鑑」に収録していただきました。
短歌を作り出して2年目、益田市の「人麿短歌フェスティバル」に応募しました。毎年三千首を超える応募があるそうなので入賞は覚束ないと思いましたが、2カ月ほどして主催する産経新聞社から封書が来ました。「人麿フェスティバル特別賞」を受賞したとの知らせです。人麿神社の霊験あらたかなこと!
一昨年8月、表彰式で益田市を再訪しました。あまり早すぎて、再開発はまだ鉄骨を組み上げたところでした。選者の高名な歌人、篠宏先生はその昔、小学館の事典や全集の編集に携わっておられたそうで、お話しを交わすことができたのは思わぬ収穫でした。
入選作は、
売れ残り書架に褪せたる「万葉集」ときおり取りて店主われ読む
でした。今回は益田市役所がマイクロバスで戸田柿本神社に連れていってくださり、改めて歌道精進を祈ってきました。
さて、益田市から帰って、近くに住む友人を訪問したところ、話題は宮中歌会始になりました。知り合いの方が何十年来歌会始に応募しておられるとかで、もちろん1回もかすりもしないが、君も応募してみたら?というのです。
友人が強く勧めるので応募することになりました。締切りまで1カ月半しかなく、短歌がなかなか出来ず弱りました。おまけに書式に従って毛筆で書かねばならず、ヒジキを並べたような字で半紙50枚ばかりを反古にしてがんばり、9月24日に投函しました。お題は「笑み」でした。応募数は例年2万5千首から3万首近くで、10首が選歌に選ばれ皇居に招待されるそうです。そのほか15首ほどの佳作が選ばれるのですが、競争率は宝くじ並みです。そんなわけで投函してそのまま忘れていました、が…
一昨年12月9日夕刻、電話があって「宮内庁式部職です」というではありませんか!「あなたの詠進歌が最終選考に残りました。もし入選したら、報道機関に住所、姓名、職業など公表しますが差し支えありませんか?」とのこと。
舞い上がってしまった私は家内に「皇居に連れて行ってやるぞ」と喜ばせ、モーニングは新調するか、祝賀パーティーはどうするかと居ても立ってもいられない状態。ただ、宮内庁から一切他言無用とかん口令をしかれていたので、ひとりそわそわ落ち着きなく、10日間ほどを過ごしました。
19日に宮内庁から封書が届きました。あまり封筒が薄いので、すぐ駄目だとわかりました。佳作だったのです。皇居参内、両陛下拝謁は無残に潰えました。
それでも、2万4334首の中の24首に残ったことはまさに奇跡で、夢のような体験でした。佳作に取っていただいた詠進歌です。
ねだりたる昆虫図鑑抱きしめて幼(おさな)は笑(え)まう書店主われに
「買って!買って!」とねだってやっと買ってもらった昆虫図鑑を抱きしめた男の子は、レジで支払いをする親の側でとても嬉しそうです。「ぼく、買ってもらってよかったねえ!」と声をかける私に、満面の笑みを見せてくれました。休日もなく、経済的にも恵まれず、しんどい本屋稼業ですが、男の子の何ともいえない笑顔は、ああ本屋もいい商売だなあと、改めて感じさせてくれました。詠進歌の5人の歌人はそうした私の本屋の喜びを読み取ってくださったのでしょう。
以来、どうしたことか、私はすっかりスランプに落ち込んで、まったく鳴かず飛ばずになってしまいました。憑いていてくれた人麿さんは、忙しくて帰っていったのかもしれません。
それでも、私はボツになり続けても短歌をつくりつづけたいと思います。50年の本屋家業の集大成だったのかもしれません。

4社10誌対象に雑誌収益増企画

栗田出版販売は「栗田セールスパートナー企画」として、出版社4社10誌を対象に12月から5月末まで雑誌収益アップ企画を展開中。アイテムごとに返品率改善目標を設定し、目標を達成し前年実売を上回ると実売数に応じて報奨金を支払う。対象雑誌は主婦の友社『Cawaii』『Como』『Babymo』『Ray』、マガジンハウス『クロワッサン』『ターザン』、NHK出版『きょうの料理』『きょうの健康』、光文社『BRIO』『JJ』
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