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平成19年1月21日号
1月26日に第53回出版販売新年懇親会

日書連は1月26日午後5時半より神奈川県箱根湯本の湯本富士屋ホテルに出版社、取次、業界関係者多数を招いて恒例の第53回出版販売新年懇親会を開催する。今年の委員は大橋信夫副会長(委員長)はじめ、作田幸久(三重)、西本功(奈良)、今井直樹(島根)、田中隆次(宮崎)の各氏。

神奈川組合、今年の新年会は中止

神奈川県書店商業組合(長谷川義剛理事長)は、12月29日に開催した常務理事会で、1月24日に開催を予定していた新年理事会ならびに9支部合同新年会を本年は中止することを決め、関係先に通知した。

年末年始97・7%に/雑誌97・4%、書籍98・1%/日販調べ

日販調べの年末年始売上げ動向調査によると、書店1381店、レンタル75店、セルCD76店、セルDVD98店の総売上は年末97・5%、年始98・0%、年末年始6日間の合計で97・7%となった。前年を上回ったのは12月29日の書籍のみで、ほかはすべて前年割れ。雑誌は年末年始計で97・4%、書籍は98・1%。前年の数字が年末110・6%、年始99・6%、合計105・6%。雑誌107・4%、書籍103・9%と対比すると、書店店頭は一段と厳しさを増している。
ジャンル別に見ると雑誌のうちコミックは103・4%と健闘したものの、週刊誌90・9%、月刊誌93・3%と定期誌の落ち込みが響いた。書籍は文庫105・1%、新書107・5%が好調だったが、文芸書が89・6%と落ち込んだ。
地域別では例年より雪の少ない東部が100・9%と前年をクリア。以下、首都圏99・7%、名古屋・中部97・5%、特販96・6%、広島・四国・九州95・9%、関西・岡山95・8%の順。

経営環境改善元年に/名刺交換会で日書連丸岡会長

平成19年の始動を告げる出版関係新年名刺交換会が1月9日、東京神楽坂の日本出版クラブ会館で行われた。書協小峰理事長、雑協村松理事長、取協山﨑会長、日書連丸岡会長の業界4団体首脳は、今年こそ売上げ減、返品増を克服し、活字の力を再認識していこうと訴えた。
9日正午から行われた名刺交換会は、「秩父屋台囃子」の賑やかな太鼓で始まり、獅子舞いに続いて業界4団体首脳が登壇。出版クラブ野間会長が「明けましておめでとうございます。今年も縁起のよい獅子舞で幕が開きました。今年は何としても出版界が賑やかになり、幸先よいスタートを切られますよう祈って杯をあげたいと思います」と述べて乾杯の音頭をとった。
各首脳の新春あいさつは「出版クラブだより」に掲載して配布されたが、日書連丸岡会長のあいさつ要旨は以下の通り。
丸岡会長あいさつ
昨年「全国小売書店経営実態調査」を実施し、5月に「報告書」を配布しました。年末12月には「報告書」の別冊として「書店経営者・生の声」を発表しました。実態調査の回答を見ると、書店は今まさに経営環境の厳しさと売上げの低迷に悲鳴をあげていて、危殆に瀕している。一刻の猶予も許されない瀬戸際に追い込まれています。
この声を一人でも多くの良識ある業界人に知ってもらい、改善に向けて理解をお願いしたい。こうした思いが、統計上の数字だけでなく、書店人の生々しい声を紹介することにした理由です。実態調査の設問は40問で、自由記入欄を設けたのは9問でしたが、延べ3093の声が寄せられ、書店経営実態調査特別委員会で606の声に絞り込みました。「報告書」と併せて「別冊・生の声」を是非ご一読下さるようお願い申し上げます。
昨年は、この実態調査報告書をもとに、早速行動に移す委員会を立ち上げました。それが、書店環境改善政策審議会と環境改善検討ワーキング機関です。政策審議会は総合的な検討部会で、道筋をつけ担当委員会に振り分けすることを主にしています。ワーキング機関は、組織強化拡大との絡みで即効性を要する問題を取り上げていきます。
出版物の販売チャンネルは多様化して、CVS、ネット書店、コンテンツビジネス、新古書店、まんが喫茶等々、四半世紀前までは考えられなかった業態が急成長している現実に、われわれ独立系リアル書店は圧倒されるばかりです。しかし、出版物販売の原点は、全国で営々と努力している地域密着型の中小書店にあります。われわれリアル書店があって、初めて出版業界全体の健全なる発展があると信じて止みません。
実態調査後に最初に手掛けたのが、書店マージン拡大に挑戦した「新販売システム導入」であり、取引上の問題では取次各社に要望した「返品入帳改善方のお願い」でした。いずれも組合員の声に、行動をもって内外にアピールした次第です。本年は、更にこれらの実をあげるべく、諸施策、対応策を検討してまいりたいと考えております。
このほか、万引問題、雑誌付録問題、図書館指定管理者制度問題、ポイントカード問題、支払いサイト問題等々、解決せねばならない難問が山積し、サン・ジョルディの日キャンペーン、絵本ワールド、児童図書増売、店頭における読み聞かせ、春と秋の書店くじ実施も積極的に取り組んで行きたいと思っています。
とりわけ、本年は書店の経営環境改善を重点目標に全力を挙げたいと考えております。全国書店が元気を取り戻せるような運動を展開し、今年を「書店経営環境改善元年」と位置付けたいと思います。業界関係者の格別なるご理解と、時代を見据えた意識改革が必要かと思います。焦らず一歩一歩業界の叡知を絞って問題解決に努め、出版業界健全発展のために微力ながら尽力してまいる所存です。

うみふみ書店日記/海文堂書店・平野義昌

皆さま新春のスタートはいかがでしょう。当欄、まだ続けられそうなので、よろしくお願い申しあげます。年末発行の拙著『本屋の眼』(みずのわ出版、地方・小)、手に取っていただけましたでしょうか。書店新聞推奨(感謝)ということは、日書連推薦と勝手に解釈しております。全国の書店様のお力添えで、初版売り切れ、たとえウン百部でも増刷できますよう虫のいいお願いをする次第です。おかげさまで、サイン会と記念会たいへんな盛会(主催者発表)。祝日なのに、東京と近畿一円から来てくださいました。P社のI部長は書店員さんたちのメッセージを届けてくださり、負傷入院中の同僚ゴット氏は朝一にお祝いメールをくれました。私、涙涙の1日です。しかし、福岡店長、なんで3曲も歌うねん?
これまでフェアやイベントなど当店の目立つところを紹介しました。皆さん「どんな立派な店や?」とお思いかもしれませんが、最初に書きましたように「絶滅寸前インディー」です。生存をかけてアクセク・ドタバタ・悪あがきを重ねているだけ(ちょっと楽しんで)なのです。立地は、まあ有名な商店街ですが、賑やかな三宮に比べて良く言えば落ちついた大人の街、はっきり申せばサビレつつある通りです。書店も、三宮では今や全国トップを競うJ堂2店とナショナルチェーンのK屋・F屋が鎬を削ります。少し離れた当店、売上げは遠く離れて「独自の戦い」をしている状態です。顧客の年齢層は高く、コミックやゲーム本極少、「ケータイ」雑誌など皆無です。しかし、児童書が海事書と並ぶ大黒柱で、他の部門も真面目で堅い品揃えです。ある書店員さん、感心したのか、呆れたのか「ほんとにマジメですね」とご感想。
マジメな店の人間の『本屋の眼』ですから、マジメな本にマチガイはございません。ただ、役立たずなこともマチガイなしです。私、まだ強気で販売いたしております。次回には関西商人丸出しの低姿勢で迫ろうと考えています。書き忘れていました。発売日当日最初にお買い上げの方は、予約者ではなく出版関係者でもない一般のお客様でした。レジでサインをしながらお話、書皮友好協会会員氏、御礼。私、販売のスリップを見るたびに感激しています。でも、店長、私のポスターや写真はずして、次のイベントのポスターベタベタと貼りまくっています。応援するが他の本も、その気持ち、当然わかっています。

好景気、中小企業へ波及の年に/宮城

宮城県書店商業組合と出版みちのく会の合同新年会が1月9日、ホテルメトロポリタン仙台で開かれ、書店28名、版元・取次・運輸34名、総勢62名が出席した。
冒頭、宮城組合・藤原直理事長(金港堂)が新年あいさつ。「ある新年会に出席した際、漢字一文字で今年を表していた。書店業界の今年を占う一字は「漸」(ようやく)ではないかということだった。日本の景気は戦後最大の好景気である『いざなぎ景気』を超えたといわれているが、出版界としてはまだまだ実感できない状況。2007年はわれわれ中小企業にもよい年となることを祈念する」と述べた。
出版みちのく会・紺野紘史会長(日本放送出版協会)は「お客様のニーズをとらえ、感性を磨いて、今後、売れる商品をドンドン出していきたい」、日販・高瀬伸英東部地域COOは「年末年始、東北地方は天候に恵まれ、プラスのスタートをきることができた。日販はスピードと付加価値を心がけ、書店、版元と協力して売上を伸ばしていきたい」とあいさつした。
トーハン・藤原敏晴執行役員東部営業部長の発声で乾杯。スズキ書店・鈴木義明氏ら年男5名に記念品を贈り、参加各社が新年のあいさつと今年の抱負を語った。(佐々木栄之広報委員)

業界の橋頭堡として誇り高く/大阪

平成19年度大阪出版業界新年互礼会は1月6日午後3時から大阪市北区のホテル・グランヴィア大阪「名庭の間」で開催され、出版社、取次、近畿ブロックの各県理事長、大阪組合加入書店など関係者160名が出席した。
互礼会は藤田彰副理事長の司会進行で始まり、面屋龍延理事長が開会あいさつ。大阪の出版業界あげて取り組んでいる「大阪読書推進会」による運動の成果について説明し、大阪組合が府立高校約100校の図書館へ日書連マークを納入できたこと、日書連・近畿ブロック会が2月に業界紙社長を講師に招聘し、元気な中小書店の事例について講演会を予定していると述べた。また、昨年、日書連は「全国小売書店経営実態調査」をまとめたが、これと前後して出版社、取次による各種中小書店支援策が打ち出されていると報告した。最後に、書店組合の存立が業界秩序を守る礎となっていることを強調し、日書連が業界の橋頭堡となり誇り高く難局を乗り切り前進したいと結んだ。
乾杯の発声では、大阪屋・高岡博常務が仮の集計と断ってから「12月期の雑誌販売額は9年連続前年割れ。この事実を重く受け止とめ、世の中の波動、変化に臨機応変に対応していきたい」と決意を述べ、日書連の各種提案に真摯に対応し、退潮の連鎖を断ち切りたい」と結んだ。
(中島俊彦広報委員)

訂正

1月1日・11日合併号3面掲載「読みきかせらいぶらりい」の執筆者は村田裕子さんの誤りでした。お詫びして訂正します。

130名で猪突猛進のスタート祝う/福岡

「2007年出版業界新年の会」は1月午後4時から福岡市中央区の福岡東映ホテルで開かれ、書店、取次、出版社、運送会社など総勢130名が出席した。
福岡県書店商業組合・山口理事長は「景気は相変わらず悪いが、頑張って本を売りたい」とあいさつ。今年の歳男11名を祝うなど、宴は大変な盛り上がりとなった。締めくくりは博多祝い歌と三本締めで猪突猛進のスタートを祝った。
(鹿子島慶正広報委員)

日書連MARC普及に手ごたえ/北海道

北海道書店商業組合は1月10日午後2時より札幌市の道組合事務所で平成19年初めての定例理事会を開催。このあと午後5時半よりJRタワーホテル日航札幌で在札取協・出版金曜会・道組合による合同新年懇親会を開き、総勢49名が出席した。
主催者挨拶の中で、出版金曜会の博文館新社・網野北海道出張所長は「これからは敬老文化を育てていかなければならない。日記は脳を健康にする」と述べた。また、日販北海道支店・萬羽COOは年末年始の売上について報告し、「雪の少ない穏やかな天候のおかげで活気づき、年始は良いスタートをきれた」とあいさつした。
北海道組合・志賀理事長は「昨年は大変嬉しいことに、日書連が募集した懸賞論文「私の書店論」で、道組合から最優秀賞(久住書房・久住邦晴氏)、入選(いわた書房・岩田徹氏)と2作が受賞した。日書連マークの普及状態も年々多くなっている」とあいさつした。
祝杯の後は和やかに懇親を深め、今年の活躍を誓い合う大盛況の新年会となった。(村上正人広報委員)

「読者発想企業」を掲げる/トーハン

2007年トーハン新春の会は10日午前9時半からトーハン本社特設会場、文京営業所で開催され、出版社、書店など2746人が出席。トーハン桶川SCMセンターの今夏の本格稼動を前に「読者発想企業トーハン」を掲げ、読者の声を書店売場に届ける各種施策を大きくアピールした。
鏡開きであいさつした山﨑厚男社長は、年末年始の取引先1150店の売上げ状況を「年末99・2%、年始97・7%、年末年始6日平均で98・5%だった。書籍は97・7%、雑誌95・2%、コミック104・8%だった」と報告。さらに、「好不調のジャンル、店舗の差が顕著に出ている。書店の競争環境は厳しく、今まで以上に読者の購買行動を意識しなければならない。読者発想企業トーハンには、読者の視線に立って仕事をしようという意味をこめ、配本、システム、物流の1つひとつを点検していく。桶川センターはいよいよ夏に完成する。大きなインフラで書店デリバリーを保障し、読者に魅力ある売場作りを応援していく」と、今年の指針を示した。
この他の課題として「12月20日に読売新聞で家読(うちどく)キャンペーンを始めた。朝の読書は9百万人の小中学生が行っており、これを家庭に持ち込む。中学生はこれを読め、孫の日などの運動にも協力して読者を拡げていきたい。再販は決して楽観を許さない。出版業界の多様性を担保している再販を堅持して、ゆめゆめ内部から崩壊することのないようにしたい」と述べた。
書店を代表して日書連高須副会長は「町から書店が姿を消している。トーハンが町の本屋活性化を打ち出したのはありがたい。団塊の世代に、ゆとりの時間に読書をというキャンペーンが必要だ。書店にとり雑誌は米のメシ。雑誌配達が成り立つような仕組みを」とあいさつした。
トーハンの施策プレゼンテーション、作家・宮部みゆき氏があいさつしたあと、トーハン上瀧会長、山﨑社長、日書連高須副会長の3氏で鏡開きが行われ、新年の門出を祝った。

返品減少に継続して取り組む/栗田

2007年栗田新春あいさつの会は11日午前10時から本社新物流センター4階大ホールで開催され、出版社、書店など598社、1017名が出席した。
午前11時から行われた鏡開きで郷田照雄社長は「来年創業90周年を迎えるにあたり、3年の中期計画をたてた。お客様から信頼される力強い会社を作りたい。地域密着の書店が消えていく中で何をすべきかを軸に考えている。昨年は物流改善で仕分システムの充実と返品無伝票化で書店の返品入帳を少しでも早くする施策に取組んだ。KINSパートⅤをバージョンアップして書店サポート・パッケージ、棚管理の書店サポート・プログラムを提供した。昨秋からは書籍新刊の優先配本、ムック特別報奨、雑誌では栗田セールスパートナーを始めた。書店の売上げを増やすことにより返品を下げるのが課題で、今年1年も継続して取組みたい。全社員一丸となって書店をサポートしていく」と、あいさつした。
出版社を代表して書協小峰紀雄理事長は「書協は今年50周年。昨年50周年を迎えた雑協とともに記念行事に取組み、活字文化の原点を継承していく。2005年に文字・活字文化振興法ができ、4月から5年にわたって小・中学校の図書費1千億円が交付税措置される。10月に文字活字文化推進機構の立ち上げを準備している。活字文化の持つ力を再認識し、積極的に行動していきたい」と今年の課題を述べた。
日書連丸岡会長は、昨年1年間の日書連の取組みを振り返り「書店経営実態調査で85%の書店が経営悪化を訴えている。マージン拡大のため新販売システムに取組んだ。今年はさらにステップアップしていく。資金繰り悪化のため取次に返品入帳改善をお願いしている。この1年はこれに取組みたい。栗田は返品入帳スピードアップを先取りしており、感謝している」とあいさつ。
郷田社長、河本専務、小峰理事長、丸岡会長にNET21ブックスページワン片岡隆社長の5人で鏡開きを行った。

2年連続千二百億円達成へ/大阪屋

大阪屋の「新春おでんの会」は10日正午から東大阪市の関西ブックシティで開かれ、書店547名、出版社602名など総勢1346名が来場した。
冒頭であいさつした三好勇治社長は取引先330書店の年末年始6日間の売上について「雑誌95・9%、書籍98・8%で、年末年始ではやや年始がよく、エリア別では東高西低で関東が健闘、立地別では大型商業施設を持つインショップが堅調に推移した」と報告。第60期の売上見通しについて「12月までの推移から見て前年クリアはほぼ間違いない。13年連続で売上1000億円を維持するとともに、昨年実現した創業以来悲願の1200億円台を2年連続で達成できる見通しだ。残り3カ月全力を尽くしたい」と述べた。
また今後の取り組みについて、今年を物流大改革のスタート年と位置づけ、①KBCにコミックセンター、ムックセンターを新設②東京本部内にあるTBCの機能を専門書センターとしてパワーアップし、埼玉県草加市に新設移転③EC倉庫〈iBC〉をリアル書店の客注品対応に向け改革④東京・足立区と埼玉・新座市にある雑誌発送基地を足立区の東京流通センターに一元化し、雑誌バックナンバーなどの補給機能を備える「雑誌センター」を新設する⑤大阪屋を核とした共同出資の新物流会社を今月中に立上げ、4月稼働を計画している――と説明したほか、営業体制の改革、企業力強化のための社内基盤整備を推進していくと述べ、「企業理念とする〝本と読者の豊かな出会いづくり〟に一層磨きをかけていきたい」と結んだ。
書協・岡本健副理事長、講談社・濱田博信取締役相談役、日書連・面屋龍延副会長、大阪屋友の会連合会・田村定良会長、大阪屋・三好社長の5名で鏡開きを行い、田村会長の発声で乾杯した。

学参・辞典業界の牽引車に/日教販

第55回日教販春季展示大市会は10日午前9時から千代田区のスクワール麹町で開催された。
会場では学参・辞典約4千点の陳列をはじめ、教科書に出る本コーナー、小学・中学入試コーナー、要点ぶんこコーナー、Web発注システムコーナーなどを展示。午前中には書店研修会が行われるなど、多くの来会者で賑わった。
午後零時10分からのセレモニーでは、昨年社長に就任した日教販・河野隆史社長が「出版業界は厳しい状況が続く。学参・辞典の環境も楽観視できないが、学習・教育環境の変化や少子化問題はマイナス要因ばかりではない。学参・辞典は新学期に真剣に取り組み、つかんだお客を在学期間中離さないという姿勢で臨めば一定の売上が見込めるジャンルだ。環境の変化は新しい需要のチャンス。当社がエンジンとなって辞典・学参業界の牽引車となるべくあらゆる場面で行動していく。教育の日教販として、学校教育だけでなく、幼児から生涯学習まで人生の縦の教育にかかわる商材を幅広く取り上げたい。日教販を託されたものとして、良いものを全て継承し、新しいものに果敢に挑戦していきたい。新生日教販にご支援をお願いする」と年頭あいさつを行った。
続いて、学習書協会・益井英博理事長、辞典協会・鈴木一行理事長、日書連・丸岡義博会長があいさつ。丸岡会長は、書店経営実態調査、新販売システムや返品入帳改善など日書連の取り組む施策を説明し、「書店が学校のニーズを嗅ぎ取り、日教販と情報を共有して販促活動を積極的に行なっていくことが書店の生き残る道だ。今日の市会の情報を活用して学校にアプローチをかけていただきたい」と述べた。
引き続き丸岡会長の発声で乾杯。福島日教販会から河野社長に白河ダルマが贈呈され、来賓全員で片目を入れて新春の学参商戦を祝った。

ニーズに応える施策を推進/日販

日販「2007年新春を祝う会」は、10日午前11時より東京・芝公園の東京プリンスホテルパークタワーで開催。書店、出版社、日販関係者など総勢1970名が出席した。
冒頭のあいさつで古屋文明社長は年末年始(12月29日~1月3日)のPOS店売上動向を報告。年末は書籍97・9%、雑誌97・2%、合計97・5%。年始は書籍98・4%、雑誌97・6%、合計98・0%。通期で合計97・7%だった。ジャンル別動向では文庫、新書、コミックが好調で、文芸書、ビジネス書、定期誌が落ち込んだ。この結果について古屋社長は「我々の努力がまだ足りない」と話した。
日販の施策については「景気回復局面にあって個人消費はまだ回復していないと言われているが、先行きには明るさを感じている。今春から団塊の世代の退職が始まる。彼らが持つ巨大な金融資産によって新たな需要が創造されよう。また、一昨年の文字・活字文化振興法の制定を契機に読書推進の機運が高まっている。潜在需要を掘り起こし、読者のニーズに応えていくため、日販は今期から新・中期経営計画『NEXT』をスタート。SCMの仕組みである『トリプルウィンプロジェクト』、CRMプログラム『HonyaClub』、王子流通センターのリニューアル計画『王子NEXT』、雑誌の販売促進オリジナルフェアなど様々な取り組みを始めている」と説明し、「悲観しても仕方がない。業界3者がともに成長できるよう、積極的に挑戦する」と抱負を語った。
書店を代表して紀伊國屋書店・松原治会長兼CEOが「日販の施策に期待している。書店も業績を伸ばしていきたい」とあいさつ。松原会長、集英社・山下秀樹社長、日販・鶴田尚正会長、古屋社長による鏡開きのあと、山下社長の発声で乾杯した。

お母さん方と一緒に小学校で絵本の朗読/東京ニュース通信社・販売部・深津加代子

「僕はいつも友達から早口と言われていたので、読み方が参考になりました」「自分で読んでいる時は内容がよくわからなかったけれど、読んでもらうことで意味がよくわかりました」これは、私が地元の小学校で本を朗読した際の子供たちの感想だ。
神奈川県川崎市立金程小学校では、朝自習の時間に月に一度、主に保護者で構成される「おはなしくまさん」というグループが絵本の朗読を行っている。今のところ1・2年生のみだが、3年生まで広げようか検討中だ。
このグループを立ち上げたのが私の叔母で、趣味で朗読を始めたばかりだった私も1年ほど前から参加している。仕事に行く前の一時、子供達と朝の挨拶を交わし、お腹の底から声を出して本を読むのは非常に気持ちがいい。
私は東京ニュース通信社でテレビ誌の販売営業をしている。仕事で本屋さんに伺うと、テレビ誌棚を見てから店長の手が空くのを待ちつつ絵本を見ていることが多い。立ち読みに夢中になり(ごめんなさい)気付いたら担当の方が休憩に行ってしまっていた、なんてこともたまにある。
小学生に読み聞かせをしているというと、よく「子供たちは大人しく聴いているのか」と訊かれる。入学したてでも3か月もすれば皆とても良い聴き手になる。読んでいる最中にすぐ反応してくれるのだ。怯えたり笑ったり突っ込んだりと、そういう意味では大人しくないが、それだけ集中して聴いている。そして年度末最後の回で担任の先生が生徒達に感想を求め、その時に出た言葉が冒頭のもの。驚いた。小学2年生をみくびっていたと反省した。まったく、これほどに読み手にとって幸せな言葉はない。
本屋さんのお話し会も幾つか覗かせて頂いている。始める前に手遊びでガッチリ子供心を掴むお店。店内の階段を活かして、子供の目の高さに絵本がくるようにしているお店。どこも様々な工夫が凝らされ、子供たちも楽しそうで本当に雰囲気がいい。ただ一つ残念だったのは、子供たちが盛り上がっている傍らでお父さんは黙々と別の本を読んでいたことだ。子供から大人まで一緒に楽しめる本(例えば『のみのぴこ』『ピーナッツなんきんまめらっかせい』)を、ある程度の朗読スキルを持っている人が読んだら、もしかしたら、あのお父さんも一緒になって聴くかもしれない。終わった後には親子で棚を眺め、会話や本を買うきっかけになるかもしれない。「ゲーム買って」が「本買って」に変わるかもしれない。
現在、お話し会というと子供向けが多いようだ。一時より日本語ブームは収まったものの、お話し会の需要はまだまだある。老若男女が自由に出入りできる「本屋」という特性を活かして幅広い年齢層に受けるお話し会を催すことで、お店のファンを増やすチャンスに出来ないだろうか。ついでにテレビ誌も買って頂ければもう言うこと無しである。私も、幅広い年齢層の心に届く読みが出来るように日々精進し、いつの日か本屋さんでのお話し会デビューを果たしたいものである。

新・アジア書店紀行/ノセ事務所代表取締役・能勢仁

〔第9回中国(1)〕
中国華北エリアに山東省がある。その省都が済南である。青島から自動車で西進すること360㎞、約5時間走り、済南に到着した。途中左右の畑は延々と続き、途切れることはなかった。ネギ、玉蜀黍が多かった。あとで聞いたのだが、山東省は中国有数の農業生産地なのでそうだ。済南市は人口750万人で、北に黄河、南に泰山が控えている古都である。町は人また人で、お祭りの中に来たようだ。
〈済南・新華書店〉
中国の国営書店は何処へ行っても新華書店である。済南の新華書店の建物は地下1階、地上4階、売場面積1220坪で、建物の大きさは旧講談社ビル位はある。日曜日のせいもあり、店内は雑踏の渦であった。この新華書店は入口と出口(精算口)は別になっている。出入口にはセンサーが取り付けられ、そこには警備員がいる。この風景は中国の大書店では普通である。この店はロッカー方式をとっているために店内に鞄は持ち込めない。1階入口の精算カウンターの隣に、ロッカーの為のカウンターがあり、3人の女性が忙しく鞄、荷物を預かっていた。手ぶらで売場に入るのである。小生は外人という特典でショルダー類の持ち込みは許された。
1階の書籍の商品構成は、中国思想、ベストセラー、文学文芸、芸術(音楽、絵画)法律経済、こどもの本売場である。売場340坪に対して800人は居た。新宿紀伊国屋書店の1階を超す混雑ぶりである。
2階は実用書、医学書、理工学書、コンピュータ書売場である。通路幅が広いのでそこに座り込んで読む風景は異様であった。この建物の中2階はCD、DVD売場、中3階は文具売場、地階はおもちゃ売場となっている。
3階は学参、辞書、教育書売場である。この売場で二度びっくり、親子連れの買い物客であふれている。特に小中学生の問題集売場では、競って本を選んでいる。5冊、10冊のまとめ買いをする人が目立つ。親の教育熱心なことに驚く。中国では現在、有名中学、高校に入れることが大変なことらしい。2万元~3万元(日本の価値に換算すると280万円~420万円)かかるなどということも聞いた。これだけかかるなら留学させた方がよいと考える親もいる。市場経済になった中国経済のなせる一面の社会現象を学参売場で見た思いである。
各売場の面積は1階340坪、2階240坪、3階240坪、地階100坪、中2階200坪、中3階100坪、合計1220坪である。営業時間は10時~21時である。
各階にゆくのは店中央の階段で、エスカレーターはない。従業員の数は多く、書棚の前に待機している姿が目立った。女子社員の方が多い。整理整頓は普通、書棚の案内見出しは多く、探し易い。照明は明るいとはいえず、1000ルクス前後か。3階売場にトイレがあったが、入り口にはセンサーが用意されていた。
〈済南・三聯書店〉
この書店は香港にある出版社が経営する書店である。中国では出版社がすべて国営であるから、従ってこの書店も国営書店になる。2002年に出来た個性派書店である。泉城路にある新華書店から西に500m行った所に三聯書店がある。1~3階120坪で、人文、社会科学書の充実した書店であった。3階は7折(30%オフ)のバーゲンコーナーであった。2階の窓側には眺望のよい喫茶ルームがあった。16席の小さなティールームであるが、中国の書店の変わり様に驚くばかりである。階段に座って店番をする風景は中国らしいと思った。


●曲阜
曲阜は山東省の西南、済南の南156㎞にある。春秋戦国時代、魯国の都だったのが曲阜であり、800年間都として栄えた。現在70万人の小さな町であるが、儒教の創始者・孔子の故郷であることで世界的に有名である。それは全市人口の5分の1が孔姓であることからもよくわかる。曲阜は孔廟、孔林、孔府の他に、孔子の弟子の顔回を祀った顔廟もある。隣県には孟子の孟廟、孟母林、孟府、孟林がある。こうした環境から曲府には国内外から多くの観光客が訪れるのである。
〈曲阜・新華書店〉
町の中心部に新華書店はある。120坪前後の細長い店舗であるが、驚いたのは店内の暗さである。一瞬、停電かと思う位に暗い。500~600ルクス位で、北京、済南との落差を歴然と感ずる店内風景である。社会主義国家に市場経済が導入されると、都市と地方の格差はこれ程ひらくものであろうか。
精算方式も中国計画経済時代そのままである。買い上げ商品の伝票を持って、会計カウンターで金を支払い、その伝票を持って売場に戻り、商品を受け取るシステムである。10年前は北京王府井の新華書店もそうであった。その頃は中国を代表する北京の新華書店でも本の陳列は、殆どがショーケースの中に陳列され、直接本を手にとることは出来なかった。今は中国の書店でこの陳列方式は無くなった。
曲府の新華書店は店内が暗いだけで、レイアウトは平均的な書店である。間口は3間前後と広いわけではないが、中央から奧は広くなっている。奥行きは20間はある。入り口付近は会計窓口、CD売場、文具売場、本の売場とつながっている。こどもの本、歴史の本が多かった。孔子コーナーがあってもよいと思うが、なかったのは残念であった。

日書連のうごき

12月1日文藝春秋忘年会に大川専務理事と石井総務部長が出席。
12月4日数研出版新倉庫竣工披露見学会に面屋副会長が出席。
12月5日出版物小売公取協として、井門会長ほか4名が公取委消費者取引課を訪問。
12月6日「サン・ジョルディの日」キャンペーンにおける文化講演会協賛依頼として、大橋副会長ほか役員が、岩波書店、新潮社、講談社、光文社、文藝春秋、NHK出版を訪問。
12月8日弾力運用再販レポート説明会に、井門副会長ほか役員が出席。鹿児島県組合総会に大川専務理事が出席。
12月11日静岡県西部高等学校図書館業務研修会に長尾専門委員が出席。日書連共済会運営委員会。
12月13日組合等情報ネットワークシステム等開発事業ワーキング委員会。全国情報化推進委員長会議。「中小企業と地域再生議員連盟」総会に下向理事が出席。
12月14日「サン・ジョルディの日」キャンペーンにおける文化講演会協賛依頼として、角川書店には舩坂常務理事が、小学館には大橋副会長が訪問した。
12月15日平成18年度第1回全国団体情報化推進講習会に大川専務理事が出席。
12月18日出版関連業界電子タグ関連委員会合同研修会に石井総務部長が出席。
12月19日第7回日本出版インフラセンター運営委員会に、志賀副会長と大川専務理事が出席。
12月20日各種委員会(書店環境政策審議会、実態調査、増売、読書推進、共同購買・福利厚生、消費税問題、組織強化、環境改善ワーキング、流通改善、取引改善、再販研究、広報、情報化推進、指導教育)。日書連共済会運営委員会。出版物公取協専門委員会。児童書増売で児童図書出版協会との2者会談。
12月21日日書連12月定例理事会。公取委寺川取引企画課長との意見交換会。出版販売新年懇親会実行委員会。日書連共済会理事会。出版物小売公取協理事会。
12月25日「文字・活字文化振興出版会議」設立事務局会議に大川専務理事が出席。

小さな本屋ほど幸せな仕事はない/長野県・山根屋書店・沓掛喜久男

この度の〈書店経営者生の声〉を読んで、万感胸に迫り、特に「小規模零細書店に生きる道はない。しかし、やっている間は楽しくやるべき」(東京)に感銘しました。
時代に乗り遅れた老いし本屋の戯言を聞いてください。
〈私は、山の中の小さな本屋です。『サライ』の誌面には「お近くに書店のない方には定期購読を受け付けます」とあります。確かに残念ながら私たちのような小さな書店は、どんどん少なくなっています。私は毎日、本を配達していて、一番遠方のお得意様は15kmくらい離れていて「大丈夫かい」と心配くださるのですが、私は本をお届けできるのが本当に嬉しいのです。どうぞ少なくなりつつある小さな書店も利用してください。声をかけてください。きっと、お役に立てることでしょう。〉
以上は、サライ読者サロンへの投稿です。小さな本屋に採算はないが、小さな本屋ほど幸せな仕事はない。
ところで、小生の趣味の一つは、短歌です。
文庫棚に漱石鴎外藤村の順に並べて頑固な店主
文庫棚のゲーテ、ハイネに誰も触れずドアを開きて秋風入れん
山に向き林の如く立つ書架の一冊抜けば秋の香の立つ
本屋へは自転車がいいと来てくれぬ藤沢周平文庫の二冊を
春くれば書架の背表紙春の色本屋に生まれ本屋に果てん
この書肆を天命として継ぎきたり紙魚(しみ)になりたる一生(ひとよ)でありて
自らの重みに本は整いて積み置く夜は匂いたちくる

幼少からの読書が現在の下地に/久留米市・尚文堂・鹿子島慶正

子どもの頃から本屋の息子だから「早熟だ」「ませている」などと言われてきた。小学校2、3年頃には「夫婦生活」や「りべらる」などの戦後を代表するエログロの雑誌を意味も解らないのに見ていた。挿絵画家の小野佐世男のエロチックな絵を見て子どもなりに興奮していた。まだ年端もいかないのにそんな雑誌のトリコになっていた。
小学校の国語の教科書に世界文学を読むというのがあった頃から「あゝ無情」や「ロビンソン・クルーソー」などを読み、本の面白さを感じ出してきた。親父も本屋の息子だから、そんな本は百冊くらいは読めなどと子どもの私が迷惑するようなことを言って私を困らせていた。
私は今も無趣味な人間である。それでも酒を飲むことと読書だけは人に負けないものを持っていると自負している。本屋のオヤジが読書が好きだとは他人様に言うのは恥ずかしい。商売柄今までどれだけの本を読んだだろうか。清張や司馬さんの作品はほとんど読んだ。一時は池波作品に溺れた時もあった。やっぱり読書の楽しみは「おもしろい」ということに尽きる。
この頃は少し軽いボケが始まって何事も咄嗟に出てこない。思い出すのに時間がかかるし、読んだ本の内容がごちゃまぜになってそれを頭の中で整理するのに時間がかかる。老いていくというのはあまりいいことはない。人の話やテレビの番組の会話については、今まで培ってきた読書がもととなっているので家族の中での疎外感というものはない。私は家族の団欒でもあまり口に出さないことにしている。今は聴くことの方がおもしろくて楽しい。そうしたことは「下地」が備わっていないと楽しむことができない。下地のおおもとは読書である。
私の読書もまだまだ足りないものが多い。これから先どれだけ多くの本に出会うか分からないが、これくらい興味のある生き方はない。改めて本屋のオヤジでよかったと思っている。

筒井康隆の『大いなる助走』/熊本市・熊文社・長﨑晴作

筒井康隆の『大いなる助走』を寝がけに読み始めた私は、ひとりクスクスと笑いが止まらず、ついに徹夜するはめになってしまった。
この本を手にしたきっかけは、「文壇の闇を暴露」みたいな新聞広告に惹かれてだった。どこまでもひたむきで純真な作家志望の主人公、夜郎自大な同人仲間たち、世俗的で奇怪な審査員。一流出版社の編集者が地方の同人誌の会に出席して同人たちを蔑み、自尊心を破裂させ卒倒する場面などは序盤の圧巻である。(モデルになっている出版社がこの本の発行元である文藝春秋というのも壺を得ている。)
終盤には主人公が妖怪まがいの審査員に振り回されて、自尊心も財産も恋人も失いズタズタにされる。そしてついに連続殺人にまで発展する。当時10代の私にとって、偉そうな大人たちが滑稽なまでデフォルメされ、自在に暴れまわるのが、奇怪でダイナミックかつただただ理屈ぬきでおかしかった。
「作者の私怨の発露」と当時評されたこの作品は、著者がある文学賞に3回連続で落選したためであることは相違ない。しかし今にして思えば著者が自分の状況さえネタとして作品に仕上げたのではないだろうか?著者はこの作品でSF作家を飛び越え、それまでにない小説のジャンルを築き上げたと思う。

我が社のイチ押し企画/文藝春秋/書籍営業部長・濵宏行

現代を代表する個性豊かな人気作家12人が、「まずはこれから読んでほしい」と心をこめて自ら厳選した極上アンソロジー、『はじめての文学』が昨年暮刊行開始となりました。まず「村上春樹」「村上龍」が12月同時に、以降本年1月より「よしもとばなな」・「宮本輝」・「宮部みゆき」・「浅田次郎」・「川上弘美」・「小川洋子」・「重松清」・「桐野夏生」・「山田詠美」・「林真理子」この豪華な顔ぶれで、毎月一人一冊、定価・頁数もほぼ同等で10月まで刊行は続きます。
『はじめての文学』は文字どおり、良質の現代文学にはじめて触れることで読書の楽しみを知ってもらいたいという意図で企画されたものです。いうまでもなく掲載の作品はどれもとっても面白く、同じ時代を生きる作家たちの傑作、自信作ぞろいです。そしてそれを若い読者(あえて言えば中学生からでも)にも読みやすいように、ふりがなを増やし、大きな活字でゆったりと組み上げました。さらに斬新なカバーデザイン、軽快な装丁により、この良質な現代文学をより親しみやすく身近なものとしました。加えて今までになかった試みとして、各巻に「私はなぜ、この作品を読んでもらいたいのか」など、著者自身が若い読者へ向けた書き下ろしメッセージを掲載しました。
『はじめての文学』は一方でその作家をもっと良く知りたいという読者にとっても興味尽きないものとなっています。また、読書は好きだがその作家の作品に触れる機会がなかったという読者にも最適のシリーズともなっています。これはタイトルになぞらえて「はじめての村上春樹」、「はじめての村上龍」とも言えるでしょう。後者の読者にはこの本を出発点にその作家の魅力に取りつかれ、著作を全て読み通す人もでるやもしれません。
活字離れ、読書離れが叫ばれて久しいところです。片や文学、とりわけ良質な小説が人生を豊かにし、心を満たしてくれることも我々は知っています。『はじめての文学』はその橋渡し、よき道しるべの役割を担っていると自負しています。このシリーズが全国の書店のお力により一人でも多くの読者の手に渡り、読書のたのしみ、ひいては読書人口の増大につながることを願ってやみません。

ぬり絵シリーズが150万部を突破

河出書房新社発売の「大人の塗り絵」シリーズ(全14タイトル)発行部数が12月20日に150万部を突破。実刷累計161万部を達成した。
シリーズ中、最大のヒットは「美しい花編」40万部で、以下「花とフルーツ編」23万部、「フランスの風景編」16万部、「花鳥風月編」15万部、「日本の田園風景編」10万部。画材付きセット「大人の塗り絵クーピーBOX」(税込価格2625円)は11万5千部、「水彩色鉛筆BOX」(同4935円)も1万部発行している。3月にはNTTデータシステムズと共同でパソコンで楽しめる描画ソフト「大人の塗り絵forWindows」を発売予定。

新風賞に『ローマ人の物語』/井之上氏が新風会第10代会長

書店新風会の第41回新風賞贈賞式と新年懇親会が10日、新宿西口のセンチュリーハイアット東京で開かれた。今年度の新風賞には塩野七生著『ローマ人の物語』(新潮社)が選ばれ、新潮社と塩野氏を表彰した。
開会あいさつを行った高須博久副会長は、会員店の年末年始の状況として、1月1日からの開店が11店、2日が10店、前年比売上増は17店、減が5店。最高167%、最低92%、平均106・1%と報告。
続いて、昨年10月の高松総会で藤原直氏からバトンタッチされた井之上賢一新会長(町田市・久美堂)は「創業と守成をキーワードに、①売る新風会、②約束を守る新風会、③会員拡大の3つのマニフェストで再チャレンジを図る」とあいさつ。10年前の64法人から38法人に減少した会員を50法人まで拡大したいと方針を示した。
来賓を代表して書協小峰紀雄理事長は「文字活字法の制定で学校図書館に1千億円の予算が措置される。民間としても文字活字文化推進機構を立ち上げ、具体化に取り組みたい」と、今年の課題を述べた。
新風賞贈呈式は大垣守弘事業委員長(京都市・大垣書店)により進められ、井之上会長から新潮社と塩野氏に新風賞が贈られた。塩野氏はイタリアから喜びのメッセージを寄せ、新潮社佐藤隆信社長は受賞作について「15年にわたり書店に売っていただいた本。第1巻が30万部、最終10巻が15万部で、大きく目減りしなかった。まだ読んでいない方はぜひ挑戦していただきたい」と、感謝の言葉を述べた。

神保町に演芸場/小学館と吉本興業

小学館は本の街・神保町に映像・ライブエンタテインメントの発信基地「神保町シアタービル」(地上6階、地下2階建)を建設中だが、地下に完全デジタル対応の「神保町シアター」(100席)、2階に番組制作・スタジオ機能を持つライブ劇場「神保町花月」(126席)、4階から上は「NSC(吉本総合芸能学院)」東京校が開校することになった。
シアタービルは6月に竣工、7月オープン後、地階の映画館は小学館・集英社グループが中心となって上映コンテンツを企画。シアターならびに神保町花月のチケット発券・運営は吉本興業に一括委託する。
戦前・戦中にかけて神保町には「神田花月」という演芸場があり、世紀を超えて神保町にお笑いが帰ってきたと言えそうだ。

人事

販売本部制を廃止、新たに宣伝部門を販売部門に統合して販売部とした。販売部の中に第1グループ(宣伝・物流情報担当)、第2グループ(書籍・雑誌担当)を置き、業務の明確化を図った。
販売部部長(宣伝・物流情報管理グループ長)
原浩志
同部長(書籍・雑誌グループ長)湯浅勝也同次長(宣伝・物流情報管理グループ)石川正尚同(書籍・雑誌グループ)森川和彦
同課長(同)北川英克同主任(同)金野淳
*宮下勝美前販売本部長は実業之日本社SPへ出向、取締役に就任。

地域と歩む書店へ/須原屋研修生OB会

須原屋研修生OB会が9日、浦和ロイヤルパインズホテルで開かれ、現役・OB合わせて55名、出版社、取次30名が出席した。
諏訪光一氏(下館市・諏訪書店)の司会で始まった懇親会は、須原屋高野隆社長が「OB会も会を重ね29回。研修所は33年目となった。卒業生は170名を越え全国各地で活躍している。須原屋は昨年11月に創業130年を迎えた。出版業界は10数年にわたり売上減少が続き、経営環境が深刻化している一方、超大型書店は拡大路線を突き進み、各地で問題を起こしている。この機会に研修生OBを激励し、元気づけていただきたい」とあいさつ。
高野嗣男会長は「須原屋は戦前から県内書店後継者を預っていたが、昭和50年に寮を作り研修生を迎えた。第1回の多賀谷さん、水野さん、田所さんを送り出した昭和52年から数えて30年。須原屋は創業130年、戦後昭和22年の再開から60年になる。さいたま市は浦和、大宮、与野、岩槻が合併し、浦和周辺に出店が増えている。地域社会に根ざし、地域社会の発展とともに繁栄するのが須原屋の考え。本店を含め8店舗、県外に出店していない。もともと書店は価格競争になじまない。質的な面で競争していくのが本来ではないか」と須原屋の哲学を披露した。
出版社を代表して角川書店角川歴彦会長は、ヤフー、グーグルなどの出現で知識の獲得手段が本からネットに移っていることを指摘し「競争相手は業界外。書店も多店化時代はそろそろ終わり、これからは協業化していく時代。大きな変動の中で、新しい局面を切り開いてほしい」と祝辞。
トーハン山﨑厚男社長は「売れる店、売れない店の差が鮮明になってきた。売場からのメッセージを見逃さないために人材が重要。須原屋研修所は実務と経営を教え、業界に大きく寄与している。私どももお手伝いしていきたい」と述べ、小峰書店小峰紀雄社長の発声で乾杯した。
OB会に先立って研修会が行われ、東洋経済新報社浅野純次元会長が「出版業界の課題と書店への期待」を講演した。

大阪屋友の会連合大会は6月5日に下呂で

大阪屋友の会は平成19年の第41回連合大会を6月5日(火)、6日(水)の両日、岐阜・下呂温泉「水明館」で開催する。

本屋のうちそと

毎年、12月29日に棚卸しを実施する。雑誌の年内最終発売日が28日である事と娘の友人をバイトに頼んできた兼ね合いからこの日に行なっている。今回は娘が大学3回生となって、就職活動のため集まった人数は2人のみ。
ハンディターミナルにバーコードを読みとって行く単純作業で根気だけが要求される。
ナンバーリングをした棚毎にデータをユニット化してパソコンにチャージをする。かつてのように手書きで集計したデータを電卓で計算をした事を思えば随分楽になり、単品での実在庫が確認できるようになった。
当店のバイト君や妻も応援に入っても朝9時から始めた作業が夕方6時までに完了。
決算の締めに棚卸しをするのは何も税務申告のためではない。自らの店の経営診断をするためにも、年間売上高と流動資産(=棚卸在庫+売掛金)の比率、つまり回転数の把握によって、適正在庫に調整する事が不可欠となる。
商品代の支払もパソコンバンキングで振り込めば金額に関係なく他行宛でも消費税込の手数料は100円で済む。現金を持ち歩く危険性、銀行まで出向くガソリン代、3時までにクリックすれば当日入金となるため窓口で依頼待ちをする時間と年内入金になるかどうかのストレスが100円で解決される。
最近は言わなくなったが、デジタルデバイド(=情報格差)という言葉があるが、年末の忙しい時期にパソコンの恩恵を受けている事を実感する。(井蛙堂)
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