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平成19年11月1日号
出版物は軽減税率に/4団体、消費税で要望書

日書連は東海ブロック、山梨県組合の設営により10月23日、笛吹市のホテル春日居で移動理事会を開催した。理事会では消費税率アップの動きに対し、出版4団体として与野党各党に軽減税率を求めて要望書を提出したことを了承した。
〔消費税〕
首相交代、解散・総選挙含みで消費税率アップの議論が遠のいていたが、ここにきて経済財政専門会議が消費税5~7%アップを示唆するなどの動きが始まっている。
面屋委員長は10月18日付で自民、公明、民主など与野党各党に出版4団体として「税制に関する要望書」(別掲)を提出したと報告。出版物の消費税率は、心の糧として軽減税率または据え置きを求めたことを明らかにした。
大橋会長は「軽減税率は消費税率アップを容認するのが前提の議論で、税率上げが俎上にあがらなければ言い出せない話。消費税率が10%になって、初めて出版物の5%据え置きの運動になる」と、微妙な段階にあることを説明した。
理事会では「消費税率アップそのものが問題なのではないか」「(出版業界の)具体的な戦略が決まれば、書店新聞などで伝えてほしい」などの発言があった。
〔再販研究〕
朝日新聞10月7日付け朝刊に「売れ残り本半額に/出版17社、ネットで本格販売」の記事が出た問題で、中村理事(京都)は「初版発行後1年以上経過の本は店頭にも多数ある。一物二価が生じないか」と問題提起した。
これに対し、岡嶋委員長は「出版社謝恩価格本の販売に始まり、ネット販売、ブックハウス神保町での販売、通年販売化という流れがある。この間、書店には相談がない。次にはいつでもどこでも安売りできる方向に行くのではないか」と強い懸念を表明。11月委員会で改めて議論したいと述べた。
理事会では「絶版前の流通している本であり、出版社に抗議すべきだ」(柴﨑副会長)、「出品した本が店頭にあれば、版元は無条件で返品入帳を」(山本理事)、「単行本が文庫化するのを待っている客は多い。1年後に半額では買い控えが起きる。対策を考えてほしい」(面屋副会長)などの意見があがった。
〔取引改善〕
9月末の返品入帳について柴﨑委員長が取次の対応を報告。9月は29日が土曜、30日が日曜で、トーハン、日販は28日を起点に5営業日前の9月22日まで入帳したほか、大阪屋は28日、栗田は29日まで入帳したと調査結果を報告した。
文庫本のランク配本については、講談社、角川、新潮社、文春、光文社の5社を対象に全国30書店で実際に配本された部数の調査に入る。
国際地学協会の返品入帳問題では神奈川組合長谷川理事長が日販、トーハンとの交渉経緯を説明。柴﨑委員長は「あきらめず書店個々に取次と返品入帳を交渉して欲しい」と述べた。


『税制に関する要望書』
出版業界の諸事業に、ご理解・ご支援を賜り深く感謝いたします。出版業界は、出版事業の特性、書籍・雑誌の学術・文化の振興・普及に果たす役割にかんがみ、消費税の取り扱いについて次のとおり要望いたします。つきましては、格別のご高配を賜りますようお願い申し上げます。
【要望事項】
書籍・雑誌等の出版物の消費税率を軽減税率または据え置きとすること
ご高承のとおり、現在政府税制調査会および各政党等において少子・高齢社会
における税制のあり方について論議されており、この中で消費税率等の見直しが
大きな課題となっております。付加価値税等を導入している多くの国々では、学術・文化・教育を国民各層が公平に享受し、自国の文化水準を維持するとの観点から、出版物の付加価値税を免税または軽減等の措置がとられています。これは、食料品が命の糧であると同様に出版物が心の糧との配慮から行われているものです。わが国においても書籍・雑誌等の出版物の消費税率を軽減または据え置きとすることを強く要望いたします。
【理由】
出版物は、知識や情報の伝達、学術・文化・教育の普及に大きな役割を果たしています。近年、読書離れやリテラシーの低下が危惧されるなか、2005年(平成17年)7月に「文字・活字文化振興法」が制定されました。すべての国民が、等しく豊かな文字・活字文化の恵沢を享受できる環境の整備することを国および地方公共団体の責務として、関係機関および民間団体等と連携、総合的施策を策定し、実施することとしています。また、学術的出版物の普及について、国が出版の支援その他の必要な施策を講ずることとしています。
書籍・雑誌等によって普及してきた文字・活字文化は、あらゆるコンテンツの
源泉です。書籍・雑誌など活字文化の創造・保護・活用について、最大限の考慮
が払われるべきであると考えます。子どもたちの読書習慣の形成には、地道で息の長い日常的な取り組みが必要です。出版界は長年にわたり、国民各層の活動と手を携え、子どもの読書活動を推進してきました。
2001年(平成13年)12月に「子どもの読書活動推進法」が制定され、読書活動は「子どもが、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠くことのできないものであること」との認識から、そのための環境の整備と施策を総合的に策定・実施することを国・地方公共団体に求め、出版界としてもこれらに資する書籍等の出版物の提供に努めることになっています。
子どもの国語力の低下が指摘されるなか、ますます出版物に接する機会を減少
させることは、読書習慣の形成のうえからも見過ごすことができない問題です。以上

中央会と相談して対処/日書連共済会の課税問題/10月理事会

〔日書連共済会〕
日書連共済会の残余財産は日書連に引き継いでも課税されないという神田税務署の判断が、その後「課税」に変わった問題で、36%の課税なら2億円が税金として納められることになる。大橋会長は「日書連共済会の保険業務は終了しているが、解散しなければいけない枠組みはない。中央会に類似事例を調べてもらっている」と現在の対応状況について説明した。
神奈川組合からは「共済会を解散するとしたときの前提とは異なる。第2次の戻しができないか」と提起があった。木野村共済会運営委員長は「それも選択肢のひとつ。中央会と相談して理事会で決めたい」と述べたほか、大橋会長は各県に戻せば、各県で課税されることを指摘した。
〔流通改善〕
第2回新販売システムは9月理事会で今年度の実施を見送る方針を決定したが、藤原委員長は9月25日に文藝春秋、KKベストセラーズ、主婦の友社、実業之日本社、講談社、角川GP、ポプラ社の7社を訪問して状況説明を行ったことを報告した。
KKベストセラーズ、講談社、角川GP、ポプラ社の4社4点は、注文数がボーダーライン以下でも実施を検討していたようだったが、藤原委員長は「これ以上、迷惑はかけられないので、打ち切った。各社とも今後の協力を約束してくれた」と説明があった。
〔情報化推進〕
日書連MARCの導入状況は、北海道では函館市の小・中・高校24校、旭川市の15校で導入済みのほか、山形では11月8日・9日に開催される東北地区学校図書館研究大会の小学校部会で情報BOXが紹介されるなどが報告された。
井門委員長は、図書館指定管理者制度に対応できるよう各県組合の定款変更も必要とし、各県の中央会と相談するよう求めた。
〔増売運動〕
秋の読書週間書店くじは、10月23日現在で357万4千枚の受注。特賞は台湾周遊4日間の旅で、初めてペアで招待する。
また、来年のサン・ジョルディの日キャンペーンに向けては、前年度に引き続き「PR企画推進費」を230万円予算化。1組合20万円を上限に県独自のPR活動を支援していく方針を舩坂委員長が説明した。
全国縦断文化講演会については、日書連が窓口として出版社と交渉する方式は採らず、各県単位で企画して本部に補助金を請求してもらうよう改めた。
〔読書推進〕
北海道・久住理事から提案があった「日本読者大賞」は予算規模などの問題があり、11月の政策審議会で検討したいと谷口委員長が説明した。
〔組織強化〕
9月の加入は1店、脱退35店で、差し引き34店のマイナス。4月からの累計では199店減となり、10月23日現在の組合員数合計は6131店となった。
〔共同購買・福利厚生〕
2008年版ポケッターは、10月19日現在10万4700部販売し、対前年比98・1%の消化率。残部は5千部で、追加注文は早めにと求めた。
〔広報〕
10月11日に開かれた全国広報委員会議の模様を面屋委員長が報告。①書店経営実態調査に基づく小売書店の疲弊を掘り下げていく、②元気に頑張る中小書店、県組合の活動を紹介していくなどの方針を説明した。
〔委員会編成〕
SJ実行委員会委員に越石武史氏(東京・甲文堂書店)、新年懇親会実行委員会委員に西猛氏(福島・西沢書店)の追加を了承した。委員会の業務分担では、返品入帳改善を書店経営健全化委員会から取引改善委員会に移管した。

図書館納入に意欲/大分組合総会

大分県書店商業組合は9月26日正午から大分図書で第23期通常総会を開催。委任状を含め47名が出席した。総会は後藤久明副理事長の進行により、大隈理事長を議長に選出。事業報告、収支決算報告、第24期予算案などを審議し、原案通り承認した。
役員改選では理事長に大隈劭(おおくま書店)、副理事長に樋口文雄(ブックスプラザひぐち)、後藤知己(晃星堂書店)はじめ常務理事6名、理事6名を満場一致で選出。大隈理事長は「本年度は県立全高校の図書館電算化がなされた。来年度には公共図書館の指定管理者制度導入計画がある」と述べた。

常務理事=福田健太郎(福田書店)、金光直明(金光書店)、二階堂進(文彰堂)、望月良造(ブックス玉屋)、二階堂衛司(二海堂書店)、斉藤勝義(さいとう)、理事=佐々木信行(さくら書店)、村上雅男(楠書房)、後藤昌直(OTK)、小野秀二(一休書店)、平井幹一郎(ひらい書店)、渡辺和彦(都久屋)
(金光直明広報委員)

9月期売上げ96.6%/コミックのぞいてマイナス/日販調べ

日販経営相談センター調べの9月期分類別売上げ調査がまとまった。9月期は対前年同月比96・6%で、前年を3・4ポイント下回った。
書店規模別では201坪以上店のみ前年並みで、他のクラスは前年を下回った。規模が小さくなるのに比例して下げ幅が大きく、151~200坪店は2%減に対し、50坪以下店は6・5%のマイナス。
ジャンル別では、コミックだけが前年を上回り、好調が続いていた新書は5月以来の前年割れ。コミックは『よつばと!7』(角川GPメディアワークス)、『21世紀少年下』(小学館)の新刊が好調な売行きを示した。
文芸書は昨年好調だった『名もなき毒』ほどの銘柄が見当たらず、マイナス幅が拡大している。
客単価は平均100・2%の1087・6円。51~100坪、151~200坪店で前年割れ。

三上体制3期目に/兵庫組合総会

兵庫県書店商業組合は10月16日午後2時半より神戸市中央区の神仙閣で第19回通常総代会を開催し、理事総代50名(委任状含む)が出席した。役員改選では、三上一充理事長(三上尚文堂)を再選した。
総代会は、森井宏和副理事長(森井書房)の司会で進行した。三上理事長はあいさつで「夏に体調を崩し皆様には大変ご心配をお掛けしました。お陰様ですっかり元気になりました」と報告。また、日書連の新販売システムについて「第2回目は思うような受注が集まらず、やむなく断念した。次回はこの反省を踏まえいいものにしていきたいと言うことなので、協力をお願いする」と述べた。
議長に大杉誠三副理事長(大杉広文堂)が選出され、平成18年度事業報告並びに収支決算報告、平成19年度事業計画案並びに収支予算案など、すべての議案を原案通り可決承認した。
役員改選では、総代58名、幹事3名の候補者を一括承認。互選により三上理事長(3期目)を再選した。新理事長挨拶では、「組合運営は今以上に厳しくなってくるが、兵庫の皆さんのお役に立てるよう、皆さんのご協力のもと努めていきたい。」と力強く語った。
議事終了後、原口守理事(川池書房)の音頭で総会スローガンを斉唱。その後、会場を別室に移し、出版社、販売会社などを交え総勢56名で懇親会を行った。(中島良太広報委員)

ネットで組合在庫商品注文/ブックオーダーシステム開発/京都

京都府書店商業組合(中村晃造理事長)は、10月16日午後2時半から京都市の書店会館で第6回定例理事会を開催した。ITサポート委員会は、インターネットから京都組合在庫商品を注文できる「組合ブックオーダーシステム」の開発を終えたと報告。理事会は全会一致で運用開始を承認した。
京都組合では、一部商品を在庫する店売機能を有しており、京都組合加盟書店を対象に事業活動を行っている。このシステムでは、パソコンからインターネットを介して組合店売商品を検索し注文できる。取り扱い商品が照会できる上、従来の電話、FAXに比べて低コストで迅速な発注が行えるのが魅力だ。当初は試験運用のためパソコン画面上で在庫確認はできないが、来春の本格運用までに改善を目指す。
活性化委員会では、京都組合が実施する「第8回本屋さんへ行こうキャンペーン」について報告した。今回はクロスワード(パズル)を解いて応募すると抽選で図書カードが当たる。小学館との共催で、同社が11月9日から発刊する「全集日本の歴史」にちなんだ歴史パズルを採用している。チラシは4万7千枚を用意し、キャンペーン開始の10月末から店頭で配布。応募締切は12月末日、年明けに当選者に景品を発送する予定。
(澤田直哉広報委員)

Edy加盟150書店に/指定管理者制度の情報収集/大阪

大阪府書店商業組合は10月13日、組合会議室で定例理事会を開いた。主な委員会報告・審議事項は以下の通り。
〔経営活性化・書店環境改善委員会〕
10月6日の福岡・ブックスキューブリックの大井実氏の講演は満席となった。好評につき、録画した講演会の模様をDVDとして自主制作し、出席しなかった組合員に実費相当額の千円で頒布することになった。
Edy加盟書店は約150店となった。引き続き従来と同じ条件で加盟を受け付けることにした。
〔学校図書館・IT関連委員会〕
平成21年までに各自治体が行財政改革案の具体策を提示しなければならないことになっている。全国的な流れとしては、図書館にも指定管理者制度が導入される模様。関係書店は市長など行政の長に指定管理者制度の不合理性を訴えかけることが必要となる。情報収集をしていきたい。
〔図書館納入〕
大阪市立中央図書館の図書類納入は、現金別途支払いとなっている装備代も、図書と並行して入札制となる模様。すでに神奈川県では図書と装備は分離入札となっている。
〔読書推進委員会〕
①「本の帯創作コンクール」
粗選考が終わった。07年度は31市町村、131小学校、1万1678点の団体応募と、69点の個人参加の応募があった。10月19日に最終選考会を開く。
表彰式には取次各社の応援をいただく。昨年は書店の応援が少なかったので、できるだけ多くの書店の応援をいただきたい。
表彰者への副賞は、小学館から提供していただくことになった。小学館社長・相賀昌宏氏の講演、「ドラえもん」のび太の前声優・小原乃梨子の読み聞かせを予定している。
②「読書ノート」
9月末締め切りの150冊、70冊読了者は60校、273名で、昨年の前期50冊読了者の集計数の10分の1以下の達成数となった。
〔事業・増売委員会〕
「TVガイド」正月特大号の増売運動を行う。実売率80%以上で、前年実績を上回った書店にはランク別に報奨金を支払う。参加申し込みの締め切りは11月9日。報奨金は来年5月に支払う。
〔定款等改定委員会〕
平成19年4月に中小企業協同組合法が改定、施行されたことを受け、大阪組合定款を見直すことにした。改定の主要なポイントについて①監事の権限強化(当組合の場合、監事の権限を会計監査に限定したままなので、組合員の権限を強化した)、②総会・理事会議事録記載事項の厳密化、③監事監査業務の重要性が増したため、決算報告等は監事の監査を受けたあと、理事会で審議されることになり、従来とは順序が逆になった、④理事の利益相反取引の制限と役員の責任の明確性が求められることになった――と前置きがあり、新旧条文を対照しながら定款改定案の具体的な説明があった。改定案の承認を受けたので、次回委員会で各種規約等の改定案を審議し、取りまとめのあと理事会に報告提案することになった。(中島俊彦広報委員)

読みきかせらいぶらりい/JPIC読書アドバイザー・山内博子

◇2歳から/『どれに しようかな?~わたしのいちばん~』/たかてらかよ=文/さこももみ=絵/ひかりのくに630円/2006・9

「どれにしようかな?」わたしがいちばんたべたいのはね…「だれにしようかな?」わたしがいちばんあそびたいのはね…物の用途が分かり始め自我が芽生える時期。パパやママが一緒に選んでやると安心感を持ちます。又、オムツを取る頃はパンツの出てくる絵本が最適です。

◇4歳から/『おひさまのくにへ』/松居友=文/井上博幾=絵/BL出版1575円/2007・9

子馬の兄弟は、おひさまのくにをめざして走り出しました。途中、カエルやリスさん達に方角を教えてもらい、山越え野越え辿り着いたのは海。子馬の冒険心を満たしてくれたおひさまの恵みを、親子で味わう幸せが伝わってくる絵本の温もりで、子供の顔もオレンジ色に染まりそうです。

◇小学校低学年向き/『のぞく』/天野祐吉=文/後藤田三朗=写真/大社玲子=絵/福音館書店1470円/2006・5

「あなはしらないせかいにつうじている。ひとはどうしてあなをのぞくのかな」覗くという事でいろんな物に興味をもち、心を膨らませていくことが出来る。開眼した子供達の自由な発想と素朴な疑問が、過去に想いを馳せ、未来を思いやる心を育んでくれることでしょう。

文字・活字文化推進機構が設立総会/言語力の向上目指す/2010年を国民読書年に

国民の読書力、読解力、言語力向上を目指す「文字・活字文化推進機構」の設立記念総会が10月24日午後2時から東京・一ツ橋の一橋記念講堂で開かれ、「言葉の力を向上させ、2010年を『国民読書年』とするよう働きかける」とするアピール(別掲)を採択した。
同機構は「子どもの読書活動推進法」「文字・活字文化振興法」に盛り込まれた諸施策を具体化するために設立されたもの。日本語を深く理解し、表現力や思考力、情報分析能力や構想力を持った人づくりに取り組むことで、言語力豊かな国民生活と創造的な国の実現を目指し、様々な事業を展開する。
「子どもの読書活動推進法」に基づく活動として①学校における読育の充実②地域における読育の支援③新聞に親しむ子どもを育む④テレビを通じた読書普及⑤「国際子ども読書年」の採択を国連に働きかけ、「文字・活字文化振興法」に基づく活動として①企業・職場における言語力の向上②文字活字文化の啓発・普及のための政官民によるシンポジウム開催③「言語力検定・研修」の実施④公共図書館・ビジネス図書館の拡充⑤新聞に親しむ生活作り⑥地域・社会の活字文化振興⑦「二〇一〇年を日本読書年とする国会決議」の採択を求める――の活動を計画している。
総会の冒頭、あいさつした福原義春会長(資生堂名誉会長)は「活字文化なくして人類の発展はないとの思いから当機構を設立した。インターネットが普及したが、文字の意味やニュアンスが正確に伝えられているのか不安になることがある。本や新聞との接触が減っていることも問題。活字文化の衰退は社会・国家にとって不利益。小中学生の読書量が急速に増えているという調査結果があり、未来に希望を持っている。しかし大人の読書量は減っている。企業・社会に活力を取り戻すためにも書籍、雑誌、新聞をもっと読んでほしい。当機構では国民が活字文化に親しむための下地を作る活動を行う。日本を世界に冠たる活字に親しむ国、創造的な国にしたい」と意欲を述べた。
来賓あいさつでは青木保文化庁長官、中川秀直活字文化議員連盟会長、細田博之図書議員連盟会長、河村建夫子どもの未来を考える議員連盟会長が、文字・活字文化推進に努力すると力強く話した。記念講演では、落語家の春風亭小朝氏、東北大学加齢医学研究所教授の川島隆太氏が文字・活字の重要性を訴えた。
このあと肥田美代子理事長が「言葉の力を向上させるため、子どもの読書活動推進法と文字・活字文化振興法に盛り込まれた諸施策を具体化する運動に取り組み、2010年を国民読書年とするよう働きかけていく」とするアピールを満場の拍手で採択した。
最後に阿刀田高副理事長が「日本人は自分たちの文化の拠り所として文字・活字をとても大切にしてきた。近年、日本語に対する関心が衰えており、このままでは日本は大変なことになる。さまざまな立場から当機構の運動を積極的に推進していただきたい」とあいさつし、閉会した。

〔文字・活字文化推進機構役員〕
▽会長=福原義春(資生堂名誉会長)
▽副会長=阿刀田高(作家日本ペンクラブ会長)
▽理事長=肥田美代子(童話作家出版文化産業振興財団理事長)
▽副理事長=北村正任(毎日新聞社代表取締役社長日本新聞協会会長)小峰紀雄(小峰書店代表取締役社長日本書籍出版協会理事長)俣木盾夫(電通代表取締役会長日本広告業協会理事長)
▽専務理事=渡辺鋭氣(文字・活字文化振興法推進協議会事務局長)

アピール
数千年の歴史をも持つ文字・活字文化は、人類の進歩と民主主義の発展に寄与し、すべての社会活動の基盤となっています。私たちは、これからも文字・活字文化は、世界の人びとの共通の財産として未来への架け橋になるものと信じています。他方、昨今の読書・活字離れの傾向は、言葉の力の衰退を招いており、わが国の将来が憂慮されています。
私たちは、本日、ここにお集まりの皆さまや当機構の活動に賛同される方々と手を携えて、「読む」「書く」「話す」「聞く」という総合的な言葉の力を向上させるため、「子どもの読書活動推進法」と「文字・活字文化振興法」に盛り込まれた諸施策を具体化する運動に取り組みます。私たちは、この運動を広めるため、二〇一〇年を「国民読書年」とするよう働きかけてまいります。

草の根活動で読者増やす/各県組合読書推進の取り組み

〔中学生フェア売上げにつなげる/北海道組合理事長・久住邦晴〕
2004年10月27日、第1回の「本屋のオヤジのおせっかい中学生はこれを読め!」が北海道組合札幌支部の27の書店で開催された。その夏の支部総会の懇親会で出版社、取次抜きの書店発の企画、運営という点が大いに受け酔った勢いもあり即決された企画だった。
すべて我々でやらなければいけなかった。帯、チラシ、ポスターのデザイン、発注、HPの作成、読者サービスの検討、各団体への後援依頼、書店への企画説明等ゼロから創り上げる苦労は多かった。中でもフェアのスポンサーの確保と地元新聞社の協力は不可欠で、この二つの目途がついた時点で何とかなると確信できた。新聞社は共同主催になっていただき、今年の第4回にいたるまで、その力を大いに利用させていただいている。
2回目からは北海道組合で主催し、参加書店も60店以上になり、フェア期間も夏休みに合わせ中学生が参加しやすいようにした。
運営方法は参加希望書店に事前に500冊リストを送り、本の発注、準備をしてもらい、そのあと帯、チラシ、ポスターを送り、飾り付け等をしてもらった。用意する本は参加書店にまかせたが100冊以下のところが多く、全点揃えたのは1店のみであった。売上確保にはやはりある程度の規模、工夫、宣伝等が必要で、今後の大きな課題となっている(全点揃いの店は一年中常備しており、年間売上冊数は2000冊となっている)。
今年は第4回のフェアに合わせ応援講演会を実施した。リストの中の1冊の『ひまわりのかっちゃん』の著者にお願いし500名の参加があった。来年は地元の国立大学との提携を予定している。フェアの機能を年々高めることにより、売上の期待できるフェアにしていきたいと考えている。

〔読書の習慣づけは小学生から/大阪組合広報委員・中島俊彦〕
巷間、読書人口の減少が言われだして久しいものがあります。これに対して2001年12月に「子どもの読書推進法」が制定されました。これを受けて大阪組合では、03年から準備に入り、04年から次の運動体を立ち上げました。「『読書』の習慣付けは小学生から」と、大阪出版協会、大阪出版取次懇和会と協力して、『大阪読書推進会』を創設し、二つの読書推進運動に取り組んでいます。二つの事業は、朝日新聞と提携し、大阪府を始め府内各自治体の後援を得ています。
第一の事業は「読書ノート」運動です。これは、毎年新学期に朝日新聞に「読書ノート運動参加校募集」の社告を掲載して、「読書ノート」配布希望校を募集しています。初年度(04年)は2万6千部配布、今年度(07年)は4万部配布と年々増刷しています。
初年度は30冊、50冊、100冊、150冊読了者の学校名、学年、氏名(累計約3900名)を前・後期に分けて朝日新聞紙上に発表しました。今年度は学校現場に好評なこともあり配布部数を増やしました。また、読書指導に熱心な学校が多く、紙面に掲載する氏名が増え過ぎて、新聞掲載に困る状況になりました。そこで、今年度は思い切って、ハードルを上げ、低・中学年は150冊、高学年は70冊を氏名発表の基準としました。それでも今年度前期の氏名発表は273名でした。
もう一つの事業は「本の帯創作コンクール」です。協賛出版社による自薦で提供された児童書の中から18点を選び課題図書として子どもたちに「本の帯」を創ってもらうものです。課題図書以外に自由図書での応募も可能です。課題図書の告知は朝日新聞紙上でされます。また、学校現場を取材し、創作風景の報道などもされます。優秀作には大阪府知事賞始め、各自治体首長の賞や、朝日新聞社賞、大阪国際児童文学館賞、大阪府書店商業組合賞などを表彰します。表彰式には本人はもとより家族・親族・教師も出席し、会場は満席となります。
初年度は122小学校・1万9百点余り、次年度は122小学校・1万1千8百点余り、今年度は131小学校・1万1千7百点余りの応募がありました。今年度の作品展示会・表彰式は11月24日、大阪市中央区のエル大阪で開催されます。
読書推進運動は①文字通り読書人口を増やすこと、②この運動を通して組合が広く社会的に貢献していることを認知してもらう――の2つの意義を持つものであると思います。

〔県と連携して読書フォーラム/神奈川県組合広報委員・平井弘一〕
神奈川県書店商業組合の読書推進運動については読書ノートが全国的な話題となりましたが、1年ほど前に終了しました。
現在行われているものは、川崎支部が独自で小学館版『日本の歴史』の増売を企画し、130セットを目標にがんばっています。同時に「読書のまち・かわさき」と書いた青い旗を店頭に飾り、支部員みな揃って「本を読もう」の呼びかけをしています。
終了した企画では岩波書店版『ナルニア国物語』映画上映とタイアップして、県下書店組合員で増売運動を行いました。岩波書店は完全買い切り制ですが、『ナルニア国物語』については神奈川県組合員書店に限り特別に返品をとってもらうこととなり、全国売上のうち神奈川県が12%を占める成績をあげました。
毎年定期的に行っているものとして、児童書出版社による夏の感想文コンクール図書の販売、小中学校における朝の10分間読書運動に対する応援があります。
また、子ども読書活動推進フォーラムについては、神奈川県の松沢知事は大変な本好きで、ご自身も歴史、伝記など数点の著書を書いているほど。自ら先頭に立って読書推進の音頭をとっています。組合は県の企画を後援し、地元の書店が本を納入し、当日会場で即売会を行っています。最近では10月27日に横浜市の浜銀ホールで児童文学者の中川李枝子氏を講師として開催されました。地元の有隣堂が児童書の展示即売会を行いました。

〔「読者の目線」で多彩な活動/愛知組合広報委員・榊原壮一〕
愛知県書店商業組合の読書推進活動についてご報告します。「サン・ジョルディの日」「孫の日」「中学生はこれを読め」「青少年によい本を贈る運動」が主な内容です。全体で取り組むイベントと参加制のキャンペーンがあります。「愛知県書店新聞」(年6回)で全組合員に経過報告を行い「組合の空気」をお知らせした上で、「全国書店新聞」への記事掲載による相乗効果を目指しています。
個人では無理だが組合ならば何ができるか、参加した結果、個店で何が発見できるのか、暗中模索しているのが実情ですが、じっとしていては何も見出せないかもしれません。
「孫の日キャンペーン」に参加された小規模店では81歳のおばあちゃんが雑誌を自転車で近所へ配達しながら「孫の似顔絵」を18枚集めて店内に飾ったと報告いただいたときは、「町の本屋」の存在を実感させていただきました。
また、今年の「サン・ジョルディの日」はチャリティ・バザーや読み聞かせブースも盛況でしたが、新設した組合ブースに「孫の日」「中学生はこれを読め」本コーナーに「中学生のわたしの一冊」企画を合体させたところ、黒山の人だかりになり、一同ビックリ。130冊12万円あまりの売上げを達成してしまった。読書活動は「読者の目線」が必要なことを教えられました。
そしてこの夏、日販の名古屋児童書展示会で「中学生による読み聞かせ」を愛知組合の企画により実現することができました。名古屋市・津賀田中の生徒さんらによる三味線、鼓の演奏とのコラボレーションのユニークなイベントになり、反響がありました。
各活動が組合書店の年間スケジュールになりつつありますが、まだ改善の余地があります。各企画への質問もお待ちしています。当組合事務局までご連絡をいただければ幸いです。

〔中学生出版業界の長い顧客に/熊本組合広報委員・宮崎容一〕
熊本県書店商業組合では4月10日に初の刊行物『お~い中学生!!本はよかバイ』を出版した。刊行の動機は、北海道で出版された「中学生はこれを読め」に触発されて、読書離れが進む中学生にズシンと響くブックガイドを、と考えたこと。
地元在住の作家や各界の方に本に対するコラムを執筆してもらった。組合員数名と県内編集プロダクションの社員に図書選定委員となってもらい、200点の「書店が勧める珠玉の本」を掲載した。「勇気・元気をくれる本」「泣けるくらい感動する本」「ゆっくり自分を見つめる本」「知る喜びがわかる本」「創造の世界を楽しむ本」の5ジャンルに分類した。
4月中に県下の全中学校全クラスに配布。刊行直後、地元新聞社から取材が入り、ローカルテレビ局、6月1日には朝日新聞から取材があり、その後、徐々に全国の中学校や図書館、個人から注文が入り始めた。
中学校全クラス約2000と小学校500、高校80、図書館50に各1冊配布すると手持ちがほとんどない。3000部しか作成していなかったのだ。何とか3000部増刷し、一部あたり500円で販売することにした。現在まで約2500冊を販売している。読者からは「選書の切り口が面白い」「読みやすい」「コラムがバラエティに富んでいる」等の意見があった。
近隣中学校で贈呈式を行ったとき、代表の中学生から「役に立つものをありがとうございます。校内の読書運動に力を入れます」との言葉をもらい、率直にうれしかった。この模様はテレビで放送された。また、民放局のアナウンサーが街頭で10人の中学生に「このブックガイドを知っているか」と尋ねたところ全員が知っていたのだが、「読書は好きか」と聞いたところほぼ否定だったらしい。ここにも「若年層の読書離れ」を垣間見た気がした。
中学生は先の長い出版界の顧客になる可能性が十分である。業界あげて取り組む「重点市場」だと思う。最前線にいる書店がティーンに訴求するような仕掛けが必要ではないか。
県内ではコラムを書いた作家たちが中心となり、「NPO法人本はよかバイ」が設立された。次回作はこのNPOが編集などを担当してくれることになった。全国的には御当地版ブックガイドを制作したいとの声も各県組合単位であがり始めた。
県内外に小さな一石を投じることができたのではないかと思っている。

「声」/書店業務にパソコンを活用しませんか/本屋の村(大和郡山市・庫書房)庫本善夫

このところ、組合行事があっても参加者の数が減ってきているように感じられる。これは、人件費を抑えるために今まではまだ時間的な余裕を持てた経営者自身が、店頭業務や営業活動のための時間に縛られているのも一因ではないかと思われる。もともと利の薄い書店では、何かと経費節減や効率のよい販売が言われてきたが、もうこれ以上手を打つことが出来ないところまできてしまったのだろうか。
本屋の村の活動を続けて10年余り、書店の業務活動にパソコンを生かして使うことをお知らせしてきたつもりだが、まだまだ十分知られていないのではないかと思うことがある。この10年で大きく業界の環境は変わった。
お客様からの不確かな問い合わせに対しても、インターネットで即座に対応できるようになった。まだ限られているとはいえ、多くの版元さんの在庫をリアルタイムで知ることが出来るし、ネットで在庫を確認して即発注という作業をお客様の目の前ですることが出来るようにさえなった。
書誌情報の入手が困難であるという側面が残るとしても、面倒であった客注への対応が入荷の早さも含めていくらかでもよい方向へ向かっていることは間違いない。版元を含め業界全体が問題意識を持ってよりよい取引環境をつくっていこうとしていると思いたい。
それでもやめていかざるを得ない書店が日本全国で毎日数軒あるという。行き過ぎた人件費の削減は店頭の営業力を落とし、顧客サービスが満足といえなくなることが悪い循環を起こしてはいないか。私たち本屋の村は、店頭においでになる読者が満足してお帰りいただけるような書店店頭環境を作るための一つの道具として、パソコンの利用を訴えてきた。
インターネットに繋がったパソコンは、今まで電話をかけたり沢山の書類の中から探したりとか、時間と経費のかかったいろいろな作業を効率的にこなしてくれるようになった。納品書を作ったり請求書を作ったり、顧客の予約状況を管理することはパソコンを使うことで、今までかかった手間が嘘のような速さでこなすことが出来るようになった。
手間と経費がかかりすぎてあきらめていた単品管理が小さな書店でも可能になった。電子メールという無料の方法で、顧客とのより緊密なコミュニケーションを持つことが出来るようになった。電子メールは孤独であった書店を横のつながりで結びつけることで、より大きなコミュニケーションも形成している。
パソコンが何かをしてくれるわけではない。人がパソコンをどう使うかを決める。パソコン任せで何かできるわけではない。パソコンが生み出した時間の余裕を人がどう使うかが大切。まだまだある書店の進む道筋を多くの仲間と考えてみたいと、今年も12月8日(土)に東京中野サンプラザで本屋の村の説明会を開きます。来年リリース予定の一歩進んだパソコン環境のための新しいソフトもみていただく予定です。詳しい事はインターネットで「本屋の村」と検索して下さるか、私のところ(庫書房℡0743―53―0877)へお問い合わせください。

「声」/一人旅で念願の足立美術館を訪問/羽曳野市・パルネット恵我之荘店・市田治男

今年4月に70歳を迎えた。死ぬまでに思い残すことはなくしておきたい。突然一人旅を思い立った。長年連れ添った女房とは、一昨年離婚して気楽な一人身だ。即戦即決、「足立美術館(島根県)」へ行こう。昔、商店街の団体旅行で立ち寄った。館内からガラス越しに見た庭園はすばらしいの一言。時間がなかったので、ゆっくり見ることはできなかった。朝日新聞社発行のパートワーク「日本の美術館」の中の一冊、足立美術館を購入して、長年温めてきた思いだ。
昔なじみの近所の旅行社のお兄さんに相談に行った。目的は足立美術館行き。ただし、年中無休の本屋の仕事に穴は開けられない。土曜日午前中に仕事を片付け、午後に出発。一泊して明くる日曜日、夜の9時には店番に立つ。この時間帯でスケジュールを、と依頼。「まかしなはれ」とさすがはプロ、キッチリ旅程の手配をしてくれた。
9月の連休前の土曜日午後に出発。鳥取県、皆生温泉東光園(有名な老舗旅館)に一泊。東光園のお庭と大露天風呂を満喫し、翌日曜日、朝より念願の足立美術館へ直行。アメリカの庭園専門誌で5年連続日本一の折り紙付きの名庭園と館内展示の名画に酔い痴れた。「庭園もまた、一幅の絵画である」。美術館創立者、足立全康氏の思想である。無理をしてよかった。もういつ死んでも思い残すことはない。いや、実はもう一つやり残した仕事がある。奄美大島の「田中一村記念美術館」行きだ。これから節約して、資金を貯めなければ。
こういう無鉄砲な行動ができるのも、一人身と本屋稼業のおかげ(少しこじつけかな)。本屋を開業して四十数年、街の小書店が生き残ってゆくために、年中無休、朝10時より深夜1時までの営業を続けている。ただ本屋の仕事は私の肌身に合うので、長時間営業でも苦にならない。もう一度生まれ変わっても、やっぱり本屋をやりたいと思う。
「心常に本屋の道を離れず。」

厳選した商品の供給を/神奈川日販会総会で松信会長

神奈川日販会は、10月17日午後2時半から横浜市のメルパルクYOKOHAMAで第37回総会を開催。会員書店、出版社、日販関係者あわせて197名が出席した。
松信裕会長(有隣堂)は「書店を取り巻く環境はますます悪くなっている。日書連発行『全国書店名簿2007年版』が発行されたので、ここ数年の組合員数の推移を調べてみた。神奈川県下の組合加入書店数は減少傾向にあり、5年前の72・6%に減っている。大型店が出店し中小店が減少する中で、書店全体に元気がなく、県内の売上全体も減少しているのが実態。その中で日販は、中期経営計画で進めてきた『NEXT』で、従来の制度にとらわれない新しい領域での成長を目指している。無伝票返品やweb―Bookセンターの設立など業界構造改革を進める姿勢について評価できる。返品については、書店が悪いのではない。毎年8万点以上の本が出版されている現状に問題がある。出版社にはもっと厳選した商品の供給をお願いしたい。カタログによる販売システムを構築しなければ返品は減らない。出版社が無理ならば、取次がそのシステムを構築できないか。雑誌付録についても付録挟み込みの機械化を検討してほしい。業界三者がお互い知恵を絞って現状に対応していきたい」と述べた。
松信会長を議長に行なった議案審議では、昨年度事業報告および今年度事業計画案、予算案などをいずれも原案通り可決承認。役員改選では、新理事に中村努有隣堂第一営業本部副本部長を選任した。
来賓あいさつで日販・古屋文明社長は、「神奈川日販会は全国の日販会の中でも規模が大きく、歴史のある会。次代を担う藍青会の活動にも期待している」と述べたのち、王子NEXTのシステム障害によるトラブル発生について謝罪し、9月期のご愛顧感謝企画の結果を報告。また、NEXTの今後の柱となる「王子NEXTの体制」「HonyaClub」「Z―TOP」について詳細を説明し、特に「王子NEXT」については、仕切直しのうえで注文品・新刊出荷のスピードアップや事故削減、データ活用による書店支援を実施していくと述べた。
総会終了後、出版文化産業振興財団・肥田美代子理事長が「読書推進活動の展望」をテーマに記念講演を行なった。

「声」/余りに遅い幻冬舎の客注品対応/泉南市・杉野書店・杉野崇

拝啓幻冬舎社長殿あなたは、これをどう思っておられるのでしょうか。
10月16日、『吉原手引草』6冊が送品された。直木賞受賞発表の翌朝、版元にFAX注文した分である。
到着した本の奥付には7月20日6刷とあった。送られてこないので夏休みに入った直後に版元に電話したところ、保留になっていて返品待ちという回答に喧嘩した記憶がある。こちらの言い分は、注文した後の重版分で、なぜ送品されないのかということである。それが今頃送品されてきた。夏炉冬扇の類いである。顧客があって、そこに本を結びつけられない、この実態。それとも取次の問題なんでしょうか。

秋葉原エンタまつりが盛況

「秋葉原エンタまつり2007」が10月22日から30日まで東京・秋葉原の電気街で開催された。
コミックやDVD、ゲームの購入者が参加できる抽選会をはじめ、第20回東京国際映画祭におけるアニメ上映企画の開催や、人気キャラクター・声優のステージイベント、文庫・コミック作家のサイン会、最新ゲームソフト体験会などさまざまなイベントが行なわれた。
25日からは「MANGAフェスティバル」も開催され、海外マーケットやデジタル出版、著作権をテーマにセミナーやシンポジウムが開かれた。

冒険ファンタジー『トンネル』を発売/ゴマブックス

ゴマブックスは10月16日に東京・赤坂の同社で取次広報誌・業界紙記者会見を開き、冒険ファンタジー小説『トンネル』(上・下)を12月5日に発売すると発表した。同書は『ハリー・ポッター』シリーズを見出した編集者バリー・カニンガム氏が発掘したもの。
著者はロデリック・ゴードン、ブライアン・ウィリアムズの両氏。ゴードン氏が2005年に別荘を売り払って自費出版したところ、2500部を1日で完売。この成功を聞きつけたカニンガム氏が設立した児童書出版社チキンハウスと契約し、出版に至った。今年7月2日にイギリスで発売されてから、「ハリー・ポッターの後継作品」として各種メディアで取り上げられている。世界37カ国で出版が決定しており、ハリウッドで映画化することも決まっている。
記者会見の席上、嬉野勝美社長は「J・K・ローリングを見出した世界一の編集者カニンガムが新たに送り出した作品。ハリー・ポッターより冒険色が強い本格派の冒険ファンタジー。大きな話題を呼ぶと確信している」と自信を示した。また、赤井仁編集局長は「エージェントから事前に話があったが、今年のロンドン・ブックフェアのパーティー会場で著者と直接話をし、運命的な出会いと感じた。ハリー・ポッター・シリーズの終了は世界の出版界にとって重大な関心事。ハリー・ポッターの穴を埋めるのは『トンネル』と、ロンドン・ブックフェアの会場で話題になっていた」と述べた。
四六判上製、各320頁(予定)、予価本体各1500円。初版各7~10万部を予定。
なお、発売前にカニンガム氏が来日し、都内で記者会見等を行う。

小学校へ図書寄贈クリック募金に協力/トーハン

トーハンは、GMOインターネットグループのJWordが社会貢献活動の一環として行なっている「子どもたちに素敵な本との出会いをプレゼントしよう!」(「本プレ」)キャンペーンに協力している。
このキャンペーンは、JWordが今年2月に行なった「本プレ」企画の第2弾に当たるもので、クリック(仮想)募金で百万円を貯めて、百万円分の書籍を小学校5校に寄贈するというもの。インターネットユーザーは「本プレ」特設サイト内にある協賛会社の各ロゴを1日1回クリックすることで、1社につき5円募金することができる。寄贈する書籍はJWordと協賛会社が費用を負担して購入するため、クリックしてもユーザーに費用は一切かからない。
なお、読書週間の前日である10月26日から11月9日までの期間は、1クリック額が10円として加算される。キャンペーン期間は設けておらず、百万円が貯まる目途がついた時点から寄贈を希望する小学校を募集し、募金が貯まり次第5校に寄贈する。「本プレ」特設サイトは、http://www.jword.jp/campaign/honpre/index.htm

岩波書店『広辞苑第六版』/10年ぶり改訂24万語を収録

岩波書店は10月23日、『広辞苑第六版』を来年1月11日に刊行すると発表した。10年ぶりの全面改訂となるもので、新たに1万語を加えて総数24万語を収録。このクラスの国語辞典としては最大級の語数となった。
新たに収録するのは「ブログ」「ユビキタス」「ワンセグ」などのIT関連、「ニート」「メタボリック症候群」などの生活関連、「めっちゃ」「うざい」「逆切れ」などの若者言葉まで含む。カタカナ語や情報通信、金融・経済、環境などの分野で増加が顕著だった。また「かりゆし」(沖縄)、「きりせんしょ」(岩手)などの地方語・地域事項や、「ウルトラマン」「サザエさん」など昭和の事柄についても重視。日本語の変化の姿を的確にとらえ、一時の流行にとどまらない、言語生活に定着した語を厳選したという。
一方、「萌え」「イケテる」「イナバウアー」「クールビズ」「できちゃった婚」などは一時的な流行、または狭い範囲で使われている言葉として、今回は採用が見送られた。
23日午後3時半から東京・九段下のホテルグランドパレスで開かれた刊行発表会の席上、山口昭男社長は「第五版の刊行から10年が経ち、政治、経済、社会情勢は大きく変わった。出版界、日本語を取り巻く状況は非常に厳しいが、一方で日本語の大切さも盛んに喧伝されており、広辞苑の果たすべき役割は大きい」と述べ、第六版の特色を①基本語を詳しく解説、②学術総合出版社としての経験を活かし各界第一線の専門家が執筆、③現代語項目と百科項目の飛躍的充実――と説明した。
書籍版は普通版と机上版の2種類。普通版は菊判・クロス装・上製函入り、3074頁。定価は8400円(税込み)で、来年6月30日までは7875円の完成記念特別定価。机上版はB5判・二分冊。定価は1万3650円で、来年6月30日までは1万2600円の特別定価となる。また、同時発売のDVD―ROM版は価格1万500円。
広辞苑は1955年の第一版刊行から、累計部数1100万部にのぼる。第六版の初回目標は30万部。

出版博覧会に総勢270名/大阪日販会

大阪日販会は9月26日、大阪市の大阪会館で第11回大阪日販会出版博覧会(オオサカパンパク)を開催、会員書店・出版社・日販関係者など総勢270名が参加した。京滋・兵庫各日販会の会員書店も参加し、書店の参加は過去最高の130名となった。
会場内では出版社40社がブースを出展。出版社からはおすすめ商品や最近の話題書などが紹介され、会員書店は商品企画情報の積極的な収集にあたるなど、書店・出版社相互に活発な商談が行われた。
大阪日販会・長谷川政博会長はあいさつで「このオオサカパンパクをひとつのきっかけとし、是非今回参加している出版社との関係を深めて店頭に生かしてもらいたい」と述べた。
引き続き、参加出版社によるおすすめ商品1分間PR「得トーク」を実施。各社から熱のこもった商品説明があり、参加書店はメモを取るなど説明に聞き入っていた。
人気ブースには行列が出来るなど、終了間際まで各ブースとも来客が絶えることなく情報交換が行われ、盛況のうちに終了した。

本屋のうちそと

『不都合な真実/ランダムハウス講談社』のアル・ゴア氏が「ノーベル平和賞」を受賞された。ぜひ次期米国大統領となって、先ずは米国が世界中で創めた全ての戦争を中止していただきたい。戦争こそが一番の環境破壊である事に誰も反対はしないだろう。それが米国にとっては「不都合な真実」かもしれないが。
と、偉そうな事を言っている私だが、本当はそんな事を言える立場には無い。大量生産と大量返品で大切な資源を無駄遣いし続ける我が出版業界、環境破壊そのものである。書店の店頭に沢山の売れない本と共に『不都合な真実』が置かれている光景こそが最も「不都合な真実」なのかもしれない。
その講談社の新企画商品説明会、私「講談社文庫の全点注文書、もっと簡単に手に入るようになりませんかね」講談社「毎月お送りしている筈ですが」ウーン、それは講談社文庫の配本ランクの有る店だろう。当店には講談社文庫の配本ランクは無い。ひょっとして講談社にとって文庫の配本ランクの無い店はすでに書店では無いのか。これも又「不都合な真実」か。
企画商品を少々売った処で講談社から書店として認めて貰える道は、長く果てしなく遠い。地方の田舎書店の当店が講談社文庫の注文書を手に入れるにはまず講談社に電話、大抵は「では取次廻しで、番線どうぞ」と言われる。これだと届くまで十日以上掛かる。共有IDを電話で告げたら即日メール便で出しては貰えないものだろうか、出版界の王者よ。(海人)
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