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平成20年8月11日号
上半期3・9%の大幅減/雑誌ニーズの低下顕著/出版販売額

出版科学研究所は今年上半期(1月~6月)の出版概況をまとめた。出版物販売金額は前年同期比3・9%減の1兆302億円となり、03年の4・1%減に次ぐ大きな落ち込みとなった。内訳は、書籍が3・6%減の4708億円、雑誌が4・2%減の5594億円と、両部門とも振るわなかった。
〔書籍〕
書籍は土台となる07年上半期も3・9%減であることから、実質的な落ち込み幅は数値以上に大きい。昨年は低価格の教養新書やケータイ小説がよく売れ、販売部数はわずかながら増加したが、今年はこれらのブームが一段落した上、新しいトレンドも生まれなかったことから、販売金額(3・6%減)・販売部数(1・9%減)とも落ち込む結果になった。
『ホームレス中学生』『女性の品格』『夢をかなえるゾウ』といった大ヒット作はあったが、いずれも前年から継続して売れているもので、今年の新刊でブレイクしたのは『B型自分の説明書』程度。前年文芸書を席捲したケータイ小説ブームは今年に入って沈静化。03年に『バカの壁』で始まった教養新書ブームも、『女性の品格』に代わるタイトルが現れず、今年上半期で一段落したと言えそうだ。
返品率は1・2ポイント増の38・1%。新刊点数は1・2%減の3万8421点だが、これは1月に倒産した自費出版の新風舎の点数減が主要因。取次仕入窓口扱いの新刊は2・1%増の2万9656点となっており、売れ行き低迷を点数増で補う傾向が強まっている。平均価格は、出回りで1・5%減の1124円、新刊は0・9%減の1185円と値下がり傾向にある。
〔雑誌〕
月刊誌・週刊誌合計の雑誌販売金額は4・2%減の5594億円。上半期実績は11年連続マイナスとなり、底に達する気配が見えない。内訳は、月刊誌が4・4%減の4302億円、週刊誌は3・6%減の1292億円と、両部門とも低迷。週刊誌は分冊百科を除くと5%弱のマイナス。販売部数も6・3%減の12億1919万部と大幅な減少となった。返品率は1・9ポイント増の36・6%。内訳は、月刊誌が1・8ポイント増の38・1%、週刊誌が2・0ポイント増の30・9%。月刊誌の返品率はついに書籍並みの水準に達した。
雑誌不振の要因について「情報源としての役割がインターネットや携帯電話に取って代わられているため」と出版科学研究所は見ている。これに若年人口の減少という要因も加わり、10代から20代前半を対象とする若者向け雑誌の需要の衰えが目立つ。いま雑誌読者の中心となっているのは、インターネットや携帯電話が普及する以前の、雑誌で育った30代以上であるとしている。
不定期誌の新刊点数は増刊・別冊が2626点で5・5%減少。ムックは4158点で2・1%増と増加傾向にあるが、販売は伸び悩んでいる。
上半期の創刊点数は87点で、前年同期に比べ8点減少したが、発行部数は分冊百科が寄与して5・6%増。分冊百科の点数は14点で前年同数だが、デアゴスティーニ・ジャパンは『隔週刊地球の鉱物コレクション』など8点を創刊した。一方、休廃刊点数は15点減の89点と前年を下回った。『主婦の友』『ダカーポ』など名の知られた雑誌が休刊した。

能登半島地震復興で、石川組合がワクワク夏まつり

石川県書店商業組合・三井の里イベント実行委員会は、8月23日(土)と24日(日)の二日間、輪島市のコミュニティ施設「三井の里」で「ワクワク夏まつり」を開催する。
このイベントは、能登半島地震復興支援事業の地域産業に活力を与える復興展として、石川県産業創出支援機構が支援して行なうもの。輪島市をはじめ、いしかわ子育て支援財団、教育機関、地元ボランティア、県内企業などからも多くの協力を得ている。コンセプトは、能登半島の自然、伝統に触れ、読書の大切さを知ってもらう親子参加型のイベント。開催告知ポスターを作成して県内書店や後援団体を通じ、広くPRする。7月19日から開かれている「能登ふるさと博」の共催事業として行なわれるほか、開催日は輪島市の市祭「輪島大祭」と重なるため、多くの観光客の来場を期待している。
開催時間は両日とも午前10時から午後4時半。開催イベントは次の通り。
▽ミニコンサート=チャッキリの歌&アリのアフリカンパーカッション。23・24日午後2時~3時、大人千円(子ども無料)。
▽読み聞かせ・紙芝居、能登の昔話=地元ボランティアによる読み聞かせ、地元民話の語りべなど。23・24日午前10時半~11時半と午後3時~午後4時の2回開催。
▽展示会=「茅葺庵」にて、三井の里在住の作家・江崎満作品展。
特設会場では、絵本児童書、バーゲンブック、古書、地元特産品などの展示即売会を開催。無料飲料コーナーを設置し、イベント会場のスタンプを集めるスタンプラリーも実施する。

組合の力で書店業界守る/雑誌発売日2日目実現に努力/佐賀総会

佐賀県書店商業組合(岩永藤房理事長)は7月21日午後3時から佐賀市・ホテル朝風で第26回通常総会を開き、組合員32名(委任状含む)が出席した。
小野副理事長の開会のあいさつに続いて、岩永理事長があいさつ。「県内書店も売上ダウンが著しい。各店が現在のエリアでフットワークを生かして自助努力をすることは欠かすことができないが、こういう時こそ組合が機能して書店業界を守っていかねばならない」と述べた。
江口文明氏を議長に選出して議案審議に移り、平成19年度事業報告、決算報告、平成20年度事業計画案、収支予算案、賦課金徴収の件、定款変更の件などを原案通り承認した。
このうち事業報告と事業計画案は、岩永理事長が日書連活動と併せて説明。①流通改善問題では、雑誌発売日2日目に繰り上げの早期実現を要望している、②取引改善問題では、佐賀を含めた11県で文庫配本の実態調査を実施し、現行のパターン配本では中小書店に新刊はほとんど入ってこない現状の改善を検討している、③読書推進運動では、第43回佐賀県新春読書感想文コンクールを開催。7354冊の課題図書を販売した、④共同購買事業では、県教職員互助会の図書カードを取り扱い、その手数料が組合の重要な事業収益となっている、⑤研修会の実施では、アンケートで要望の多かった「外商力アップ」セミナーを行った――などの報告があった。
このあと、県組合で実施した万引き被害のアンケート調査について、高田副理事長が報告。これによると、1年間の被害件数は1~5件が最も多かった。万引きは中学生が最も多く、店の対応では、高校生以下は親か学校、大学生・社会人は警察に連絡する書店が多かった。1回当たりの被害額は1000円~2000円、年間被害額は25万円以下が半数を占めた。被害が最も多かったジャンルはコミック。防止対策としては防止ミラーと店員の目視が最も多かった。
(近藤甲平広報委員)

生活実用書/注目的新刊

歴史は変わるもの、と知ってはいても、かつて覚えたことがくつがえされているのを見ると、考古学や歴史研究も進歩していると感嘆しつつ、歳を取ったと思ってしまう。
河合敦著『教科書から消えた日本史学校で習った「歴史」は間違いだらけ』(光文社1300円)は現役高校教師が語る歴史の新事実だ。
日本一大きな古墳と教えられた仁徳天皇陵は、現在では大仙古墳と記されカッコ書きで伝仁徳陵になっている。伝とは、そう呼ばれてきたという意味だが、考古学ではこの古墳が仁徳天皇の生きた時代に適合しないのだから、やがてはそれもなくなるだろう。
イイクニつくろうと覚えさせられた鎌倉幕府も、1192ではなく1185年説が有力になっている。もともと征夷大将軍の居所や政治拠点を幕府と呼んだので、将軍を頂点とする武家政権を指すようになったのは江戸時代の後期からなのだという。征夷大将軍に任ぜられたのが1192年で、すでに85年頼朝は東国だけでなく西国も支配していたのである。ほかにも諸説があり、1180~92までを鎌倉幕府成立過程と捉えるので、昔のように年号を丸暗記するのもなくなっている。
なにしろ驚きの連続で、実に面白い講義である。また、現在の学習指導要領では世界史が必修に対して、日本史は選択科目という事実に、著者は疑問を投げかける。世界を知ることも勿論大切だが、母国の歴史は小・中学でというのは確かに不思議だ。「近現代を知らなければ、なぜアジアの人々が、首相の靖国参拝にあれだけ過剰な反応を起こすのか理解できないだろう」とも語る。アジアの外交が悪化しないよう、特に若者には日本史を学んでもらいたいと結んでいる。
加藤ジェームス著『いつのまにか変わってる地理・歴史の教科書』(毎日コミュニケーションズ1300円)も同様のコンセプト。副題で「あなたの知識はもう役にたたない」と挑戦的である。こちらも仁徳天皇陵や鎌倉幕府を当然ピックアップしている。また、政令都市の数。10代は17都市と教えられるが、20代は12~15、50代では6~9と覚えていることがわかる。
どちらもヘェと思う事柄ばかりで、雑学事典風に楽しむこともできるビジネス書だ。(遊友出版・斎藤一郎)

『ホームメディカ』積極販売/携帯サイト10月開設目指す/東京組合

東京都書店商業組合は8月5日、書店会館で定例理事会を開催。理事会に先立ち、小学館からICタグを利用して責任販売制と委託販売制の取引条件を選択できる『ホームメディカ新版・家庭医学大事典』について説明と増売の要請があった。これを受けて理事会は、『ホームメディカ』を増売銘柄として積極的に販売することを決めた。
理事会では、アクセスグループから協業提案を受けて5月理事会で運営推進を承認し、電子サイト運営推進委員会を中心に検討を進めている携帯電子サイトについて、10月2日サイトオープンを目指して準備しているとの報告があった。運営チームがデジタルコンテンツ収集、企画チームが書店データベースの整備、拡材制作、プロモーションを進めている。今後、支部会などを通じて組合員の理解を深め、幅広いコンテンツを揃えたサイトを目指す。
組織委員会が先月理事会で提示した「エリア」設置による組織改革案については、各エリア発足(エリア活動開始)推進担当者に中央=高岡千代田支部長、城北=片岡北支部長、城南=越石目黒・世田谷支部長、城東=本間江東・江戸川支部長、多摩=小林武蔵野支部長を選任。エリア代表と役員(若干名)は10月を目途に選出する。
このほか、読者謝恩図書カードを前回と同様の形で実施することを決めた。

組合加入メリットを明確化/独自の図書カード発行など/奈良総会

奈良県書店商業組合は7月18日午後4時から宇陀市市営保養センター「美榛苑」で第24回通常総会を開き、組合員39名(委任状含む)が出席した。
総会は林田芳幸理事(啓林堂書店)を議長に選出して議事を進行。平成19年度事業報告、会計報告、平成20年度事業計画案、予算案などすべての議案を原案通り承認した。
西本功理事長(ジャパンブックス)は事業計画案の骨子として、組合員であることの有利性を明確化することを説明。奈良組合独自の図書カード発行を早急に実現するほか、諸問題について情報交換の場を増やす、書店におけるITリテラシーの推進、婦人部・青年部に対して活動支援を行う――と方針を示した。また、緊急議題として西本理事長から組合費滞納による4名の組合除名、および林田理事を副理事長に補充任命する件が報告された。
総会終了後、保養センター内「みはる温泉」で取次3社、出版社10社、出版輸送2名を交えて懇親会を催した。(庫本善夫広報委員)

目立つ閉店、退会/兵庫理事会

兵庫県書店商業組合は7月8日、エスカル神戸で定例理事会を開催した。冒頭のあいさつで、三上一充理事長は、取次各社に返品入帳と同日までの請求を強く申し入れたことや有事出版社における返品の件、延勘商品の早期返品の件など、日書連報告を行った。また、8月20日、21日に東京で開かれる書店経営研究会への参加を要請した。
支部会報告では、閉店や退会の報告が目立った。第4支部からは8月末をもってトーハン神戸支店が近畿支社に併合されることが報告された。第5支部からは、書店のほか学校関係者や各種団体で組織される東播磨スクラム会議に出席したところ、万引きに関して昨年より減少しているとの報告があった。
(中島良太広報委員)

「声」/書店注文軽視する出版社対応に怒り/岡崎市・BOOKSナカジマ・畔柳弘

お客様から『パピーちゃんの絵本』(1セット12巻、定価9777円)の注文があり、7月15日に版元のメイトに電話で注文したが、「日教販以外の取次はお受けできません」と女性担当者。
「お客様にとっては取引の有無など預かり知らないこと。我々の使命は1冊でも多く本を読んでもらうことではないのか」と、思わず言葉を荒げてしまった。
彼女は私の剣幕に電話を置いて相談した様子で、正味90%なら送料版元持ち、宅急便で出荷することを提案してきた。不満ながら了承し、名前を聞くと、「まあ、それはいいです。住所、電話をFAXで送信してください」と言う。不快だったが、引き下がった。
到着が遅く、督促の電話を入れたのが7月22日午前中。調べて返事をしますというが、待てど暮らせど連絡はなかった。5、6時間後、再度電話して「注文を受けた担当者は名前を名乗らない。督促電話は放置する。どういう会社か」と抗議した。今度の社員は池田と名乗り、5分後に電話をしてきたが、まだ宅急便を出していないことがわかった。
絵本の粗利は10%で977円、振込手数料が315円、地方からの3度の電話代。利益0円でもお客様の注文を大事にする本屋魂をなんと思っているのか。「あんたたちの対応は勘弁ならん。キャンセルしてくれ」と電話を切った。
その後、取引先の太洋社から日教販への仲間卸しで入手できたが、取引がなければ関係ないという出版社の態度は許せない。こういう出版社がいるから全国の小書店は疲弊し、衰退していく。

短信

□栗田2009アートカレンダー
栗田出版販売は「2009アートカレンダー」の注文受付を開始した。〝才能に障害はない〟を合言葉に障害者アーティストの芸術活動を支援している「アートビリティ」の活動に賛同し、栗田が製作するオリジナルカレンダー。
体裁は、A5判(23・0㌢×15・0㌢・台紙付)、中綴じ式16頁、フルカラー印刷で1頁に2カ月を表示。頒価税込105円。注文は100部単位。台紙下への名入れ無料(特別の書体・マーク指定の場合は製版代実費負担)。申込締切は8月29日で、11月中旬納品予定。

自分の店を自分で守るために/書店東北ブロック大会シンポジウム

7月8日、山形県天童温泉で開かれた書店東北ブロック大会は、第60回記念大会として特別シンポジウム「自分の店を自分で守るために」を行った。新文化通信社丸島基和社長をコーディネーターとして進められたシンポジウムで、東北6県の書店人6名が取り組んでいる店頭活性化の事例を紹介する。

〔版画フェアや著者のトーク会/青森県五所川原市・鶴常書店鶴谷禄郎氏〕
五所川原は近年、市の中心部から2キロ以内にイオンモールと、イトーヨーカドーを核とするSCができて中心市街地は没落状態になった。5億円あった売上は3億円を切っている。平成7年頃から内部の見直しを図り、人員をパート体制に変えた。支店2店舗を閉鎖し本店と外商の営業所2カ所にした。
14歳から59歳の生産人口も学童も減り、本の需要は天井と考えた。平成12年に準郊外地に出た。SCの大型店と戦うため、売り場にカフェと12坪の多目的コミュニティルームを設けた。
平成16年の青森県大会でもシンポジウムをやった。生き残るにはオンリーワンになる、ラージワンになる、地域を深く掘り下げるの3つの選択肢しかない。中小書店が大手と対抗するには協業化、共同化しかないと意見集約した。
地方ではいかにお客様を育てるかがポイント。3月、4月の雑誌定期獲得は必ずやる。役所は異動があり、新しいお客様がいる。雑誌は大きなマーケティング活動の媒体だからだ。SCは圧倒的な集客能力があり、一般的な雑誌や文芸書はかなわないので、催事やコーヒー券のサービス等で固定客を増やしている。
青森県は版画のレベルが高い。棟方志功の土壌がある。版画をやっている地元の校長先生の退職記念フェアは教え子が来て間違いなく売れる。3日間に最高400万円売れた。郷土出版物が出た場合も著者を招きコーヒー、ケーキ付き5百円会費でカフェトークをやる。今、青森県にこだわったポータルサイトが企画されており、月額2100円で参加できる。県組合としてもブックサイトの活用を期待している。

〔客待ち経営からの脱却を探る/宮城県大崎市・佐々栄文盛堂佐々木栄之氏〕
東北新幹線で仙台の次、古川駅で下車する大崎市で、1901年創業。初代が佐々木栄之進。栄之(しげゆき)という名前は祖父からとった。本屋の仕事を始めて十数年になる。
アマゾンは多い日だと1日10万冊出荷している。インターネットに接続すると最初に出てくるのはヤフーだ。ヤフーやアマゾンで本を探索するのでなく、e―honで調べて、地元の書店で買ってほしいとお願いしている。
5年前、ある中古本屋でコミックの表紙をカラーコピーしてパウチして棚のインデックスにしていた。棚に埋もれている巻数ものをアピールしたい。POPの文章はe―honからコピー&ペーストしたものを利用している。全部読んでいるわけではないが、お客さんからみると、この本屋は詳しいなと思われる。
今までの書店は客待ちだった。市内に2店舗あり、来ている客層が少し違うため、市内の別の店の催しを告知している。違う客が一人でも来てくれればよいと考えている。

〔お客様の購買行動も様変わり/岩手県久慈市・一誠堂上田中幸江氏〕
岩手県北端の久慈市内で営業している。半径3百㍍以内に3店のSCがある。当店は中心市街地の商店街に立地して、商店街の地盤沈下で空き店舗が目立つ。客数はかなり減っている。中心市街地の状況悪化に伴い、行政が新規開業を支援するプログラムがあり、それで新規に4,5店の商店もできた。
以前は目的の本があって買いに来るより、棚から好きな本を選んでレジに持ってくるお客さんが多かった。最近はテレビやメディアで取り上げられると、その本だけを求めてやってくる。取り寄せしますかと聞くと、「今ほしいので、じゃあいいです」という。
内容で選ぶのでなく、本の顔で、ジャケ買いで買っていくお客さんが増えている気がする。1年前からレジで一声運動をやっているが、年配の人だと、「面白そうね、読んでみるわ」と買われていく人が多い。

〔「超神ネイガー」で仕掛ける/秋田県秋田市・加賀谷書店加賀谷龍二氏〕
3年前から秋田で「超神ネイガー」がブームになっている。2月に発売されたコミックは秋田県で8千冊売れた。当社でカレンダーを3千部作り、34店が参加して2100本売れた。書店には68掛けで卸した。
東京に行くたびに出版社に「ネイガー」関係の本を作ってくれとお願いしてきた。コミックが2点と、地元で出た『ネイガー秘密大百科』、出版物はこの3点だけだ。ネイガー・コーナーを作りたかったが、できなかった。
出版以外のグッズはクッキーからおもちゃまでいっぱいある。『秘密大百科』は最初、書店に卸さずコンビニで流通させる。千冊以上の注文でないと卸さないと言われた。それで1500冊買い切り、書店に63掛で卸した。まとまれば力になる。今年は写真集を計画中だ。
本は徹底的に地元にこだわっている。『秋田美人の謎』『ミステリーで読む秋田』などの郷土本が売れたし、どうせ買うなら地元書店で買ってくれと訴えている。
『蟹工船』の小林多喜二は秋田出身で、角川文庫の『母』と合わせて売っている。そうすれば客単価も900円台になる。お客さんが知らないこういう本もありますよと薦めている。東北ブロックの書店でしか売っていない本があってもいいと思う。

〔セルCDに代わる商材開発へ/福島県福島市・佐周書店太田浩之氏〕
昭和20年に創業し、61年に受け継いだ。この間、3度ほど店を作ったり壊したりした。現在はレンタル、ゲーム、セルCD、DVDの複合店をやっている。
5年前から月に2回チラシを14万枚撒く。年間1千万円かけている。百円レンタルをやると宣伝すると格段にお客様が増える。経費を差し引いてもプラスになる。レンタルは一度借りれば返しに来る。今の書店は駐車場があって、売り場が広いだけでは来てくれない。何かの仕掛けが必要で、百円レンタルでは儲からないが、たくさん来て何か買ってくれればと続けている。ただ、最近はガソリン代の値上がりで、車で来るお客様の足が遠のいている気がする。
メール会員も8千から9千人いる。サーバーを借りているので、通信費は1万円ぐらいですむ。情報発信する場合、本以外の商材がほしい。本とマッチングする商品があればと思うが、買い切りと言われるとためらう。何とかそういう商品も扱っていきたい。
セルCDに代わる新商材だが、CD、DVD、携帯電話は20年前なかった。これからも新商材が出てくる。アンテナを高く張っているしかない。CDもダウンロードの時代に入っており、メーカーもセル店の方を見ていない。

〔シネコン融合する複合書店/山形県山形市・八文字屋梅津清太郎氏〕
直営店は山形7店、宮城3店、FC2店、計12店舗ある。直近では本年4月26日に山形の河原田に5百坪のKITA店を出した。映画館を隣接するカルチャー・シネマ・コンプレックスだ。映画の原作本、CD、DVDが人気で、山形市は国際ドキュメンタリー映画祭が行われており、新しい情報発信基地として展開している。
業界の中で仕掛け販売が盛んだが、自店の客層と合っていないと全く売れない。うちでは角川ソフィア文庫の『家紋と苗字』がすごく売れた。雑誌で「別冊文芸」バックナンバーも売れた。リイド社のコミック文庫『ゴルゴ13』117巻を全点揃えたらよく売れたが、「こち亀」「筋肉マン」は駄目だった。中高年が客層なのかなという気がする。
他業種を見ると電気屋とスポーツ用品店が組んでポイントカードを出している。本屋ならどこでも出すポイントカード、違う業種と組むなどが考えられないだろうか。携帯電話の取り込みも必要だ。商材がCVSにとられている。逆に、版元のキャラクターで書店でしか売っていないソックス、チョコレートを作って書店でのみ販売すれば面白い。書店関係の会合を1年間やめて資金をプールし、開発費用にあててみてはどうか。

セミナー

◆パート・アルバイトの戦力化セミナー
日販は9月4日から18日まで全国7会場で「パート・アルバイトの戦力化」をテーマに日販書店社員セミナーを開催する。改正パート労働法を踏まえた戦力化のステップや、多店舗展開のシステム構築のポイントを学ぶ。
□開催日程
東京=9月4日(木)5日(金)日販本社、仙台=10日(水)日販東北支店、名古屋=11日(木)日販名古屋支店、大阪=12日(金)日販堂島ビル、福岡=17日(水)セントラルホテルフクオカ、広島=18日(木)RCC文化センター
□講義内容
「パート・アルバイト戦力化の狙い」「思うような人を採用する対策」「パート・アルバイトが辞めない対策」「短期間で一人前にするトレーニング」「グループ演習=新人トレーニングプログラム作成」「評価システム作成」など
□受講料=日本出版共済会加盟店2千円、 未加盟店8千円
□受講申込=日販各支店または経営相談センタへ1会場定員60名。

仲間卸は9掛で融通/「中これ」キャンペーンも/愛知組合

愛知県書店商業組合は7月25日、理事会を開催。谷口正明理事長は「組合員の経済的メリットを提案していきたい」として、仲間卸証(仮称=ASKカード)と自費出版事業について説明した。
「仲間卸証」は組合員同士で在庫を融通しあう画期的な制度。1回につき2冊を限度とするが、レジ精算時にカードを提示すれば定価の9掛で購入できる。支払は現金払い。三省堂書店と紀伊国屋書店は8掛。自費出版事業は、組合員は受注活動だけで相当な利益を得ることができるシステム案が提示された。
サン・ジョルディ委員会からは、チャリティ会の残り70万円について、生徒数の少ない中学校へそれぞれ10万円相当の図書を寄贈したことが報告された。
青少年対策委員会からは「中学生はこれを読め」のキャンペーンが愛知県72店、三重県28店、合計100店でスタートしたと報告された。日販の児童書展示会でも同キャンペーンがPRされた。
書店活性化委員会の報告では、①主婦の友社の実用書拡販、②「孫の日読書推進運動」と連動して、西尾市出身の作家、「三浦太郎絵本コーナー」の展開を広く呼びかけると紹介があった。(榊原壮一広報委員)

1万回記念し記録集/講談社「おはなし隊」

講談社の読書キャラバン「本とあそぼう全国訪問おはなし隊」が通算訪問1万回を達成し、その歩みをまとめた記録集「本って、たのしい!かがやく瞳にあいたくて―全国訪問おはなし隊10、000回達成の記録―」(非売品)が発行された。
おはなし隊は講談社創業90周年記念事業として1999年7月にスタート。今年5月20日に訪れた山形県寒河江小学校で通算訪問1万回を達成した。記録集は、1万回までのミニ・ヒストリー、エリア別にまとめた全国訪問の記録、「おはなし隊」誕生にまつわるインサイド・ストーリーなどで構成。8年10カ月にわたって各地の子どもたちに「読書の楽しさ」を伝えてきた活動の軌跡が収められている。
なお、「おはなし隊」は現在5周目の巡回中で、8月は1号車が青森県、2号車が三重県を訪問。6周目の巡回も決定している。

参考図書

◆『学力を高める「朝の読書」』
広島大学山崎博敏教授と研究グループが「朝の読書」が学力に与える効果を実証し、『学力を高める「朝の読書」―一日10分が奇跡を起こす検証された学習効果』として冊子にまとめた。A5判並製80頁、定価1155円、発売メディアパル。
朝の読書と国語・算数の点数、家庭生活への影響などを多岐にわたって検証する。

「スピリッツ」新創刊へ/3号連続で5百ページ超/小学館

小学館は7月30日午後2時から九段下のホテルグランドパレスで雑誌企画発表会を開催。『週刊ヤングサンデー』を7月31日発売の第35号で休刊し、「クロサギ」「イキガミ」「とめはねっ!」など8本の人気マンガは『ビッグコミックスピリッツ』に引き継いで、最強の青年コミック誌を目指すことになった。
『スピリッツ』新創刊第1号は9月6日(土)に増刊号として発売。別冊4タイトルとDVDの付録が付いて特別価格3百円。3号連続で5百頁を超えるボリュームとなる。想定読者は20代から30代前半・団塊ジュニア世代までの若いサラリーマンと大学生。女性読者も意識するという。
また、11月26日には『駱駝』を進化させ、より上質なライフスタイルマガジンとして『プラチナサライ』を創刊。ワンランク上のライフスタイルや持ち物を追求していく。隔月刊で奇数月の26日発売。予価千円。
企画説明会で小学館大住常務は「昨年11月に85周年記念企画として『全集日本の歴史』16巻を発売。DVD『魅惑のオペラ』ともども順調に売り上げを伸ばしている。雑誌では『ヤンサン』を休刊し、主要作品を『スピリッツ』に合流していく。最強の雑誌を作るための一本化だ。来年3月には全く新しいコミック雑誌を作るための準備にも入っている。出版界もシェイプアップして、無駄のないシステムを作りたい」とあいさつした。

豪雨をついて開催/日販王子まつり

第37回「王子まつり」が8月5日夕、日販王子流通センター構内で開かれた。昨年は中止したため2年ぶりの開催だったが、この日の東京は昼過ぎから雷を伴った土砂降りの天気。会場を屋根のあるトラックヤードの下に移して進行した。
オープニングは地元「豊五会」による勇壮な太鼓演奏でスタート。日販古屋文明社長は「日頃、日販、王子流通センター、日販グループがお世話になっている。悪天候の中でも、多数の方にお集まりいただいた。新しくなったバースで行うことになったが、いろいろな条件を乗り越えてやっていかなければならないということだ。昨年は王子NEXTでトラブルを起こしたものの、その後立ち直り、現在は順調に稼働している。新刊、注文品が1日早くなり、店頭活性化、サービスの向上につなげていきたい。王子流通センターリニューアルは年内に完成し、質的、量的に日本一の流通センターとして業界の発展に尽していく」とあいさつ。
日販労組田中委員長のあいさつに続いて、王子流通センター中山剛所長が「王子は業界の最先端を走り続ける」として乾杯の音頭をとった。このあと、東京外語大ブラジル研究会によるサンバ・パレードや新入社員アトラクション、屋台コンテストなどで真夏の宵をフィーバーした。

本屋のうちそと

心にのこる本は?との問いに必ず答える一冊が小泉吉宏「戦争で死んだ兵士のこと」(メディアファクトリー)だ。
小さな絵本である。ラフスケッチ風の絵に「今はのどかな森の中の湖のほとり」で始まり「ひとりの兵士が死んでいる」「1時間前、兵士は生きていて闘っていた」「2時間前、兵士はひとり道に迷っていた」「4時間前は、戦火に巻きこまれた子どもを助けていた」「8時間前、戦友といっしょに基地で朝食を食べていた」名もない兵士が7日前プロポーズをした恋人を両親に紹介したことや大学を卒業したことや可愛がってくれた祖父が亡くなったことなど時系列を愛につつまれた誕生まで遡っていく。心に一人の人生が静に伝わってくる。大人にも子どもにも読んでもらいたい一冊である。
いつも恰幅の良いご主人が運転する高級車で来られ、絵本を山のように買っていかれる年配のお得意さんがいた。1、2カ月くらいのサイクルだった来店が半年以上無く心配していたところ春先に子どもさんの送迎で来られ、昨年の夏にご主人が急死されたとのこと。法事に使いたいと絵本の注文をされた。福音館書店「よあけ」と白泉社「じいじのさくらやま」各20冊。お孫さんに慕われたおだやかでやさしそうな故人の人柄が偲ばれそうな2冊だ。そのときお奨めしたのがこの絵本である。
そしてこの夏、一周忌の記念品として評論社「さいこうのいちにち」とそれぞれ60冊お届けすることになった。その絵本にふれた時故人を想い出したり、その人を思うとき本の感動が甦ったりするなんてやっぱり本は
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