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平成22年3月11日号
春の書店くじ申し込みは大至急

4月23日の「世界本の日サン・ジョルディの日」「子ども読書の日」をはさんで4月20日から30日まで実施する「春の書店くじ」の申し込みがお済みでない書店は、大至急、所属都道府県組合までお申し込み下さい。頒価は1束5百枚単位で3571円(税込)。読者謝恩、販売促進にお役立て下さい。

万引撲滅に向け共同声明/小売3団体がキャンペーン

日書連、全国古書籍商組合連合会、リサイクルブックストア協議会の小売3団体は3月2日、東京・お茶の水の山の上ホテルで記者会見を開き、万引撲滅キャンペーンとして「三者共同声明」を発表。あわせて「万引きは犯罪です」と大きく書かれた統一ステッカーを披露した。
会見には日書連・大橋信夫会長、全国古書籍商組合連合会・小沼良成理事長、リサイクルブックストア協議会・佐藤弘志会長の3団体代表と、橋渡し役の小学館・相賀昌宏社長が出席。日書連・大川哲夫専務理事が司会進行をつとめた。
あいさつに立った小学館の相賀社長は「本を生業とし、本を通じて人を作る仕事をしているにもかかわらず、子供たちに罪を犯させてしまっている現状が残念。これまで新刊書店、古書店、新古書店がバラバラに万引き対策を実施してきたが、これからは3者が一緒にキャンペーンをしていきたい」と話した。
続いて3団体代表があいさつし、それぞれ万引き対策について説明した。日書連の大橋会長は「日書連は4年前から『万引きは犯罪です。当店ではただちに警察に通報します』と謳ったステッカーを加盟店店頭に貼るなどの対策をしてきた。しかし、万引き犯を捕まえても店員が調書作成のため半日以上拘束されるため、店舗側が届出の手間を嫌って通報せず説諭などで帰してしまうケースが多数あった。警視庁は店舗側に積極的に通報してもらうため、昨年11月に届け出の手続きを簡略化。12月には東京都万引き防止官民合同会議が開かれ、被害の全件届出に向け努力するとの共同宣言が採択された。社会の万引きに対する関心は高まっている。いいタイミングであると判断し、共同声明の発表と統一ステッカーの製作を決めた。3者が同じテーブルにつくのは素晴らしいこと」と述べた。
全国古書籍商組合連合会の小沼理事長は「古書店は古物営業法に基づいて営業している。同法では記帳義務があるが古書に関しては免除されており、その代わり組合が買受確認票を発行。各古書店が買い取りをするとき買受確認票を用いて相手の身元を確認している。個々の古書店でも店主ができるだけ万引き被害に遭わないよう色々な対策をしている」と述べた。
ブックオフの社長もつとめるリサイクルブックストア協議会の佐藤会長は「新古書店のいちばんのテーマは盗品を買わないこと。買い取り商品の99%はお客様が読んだリサイクル商品。しかし転売目的で万引きされた商品が持ち込まれることもある。古物営業法の順守徹底はもちろん、警視庁の指導のもと店長、マネージャークラスが参加して勉強会を定期的に開催するなど、万引き撲滅に向け積極的に取り組んでいる。また古物営業法ガイドブックや古物営業法に上乗せした業界自主ルールも作成している。店舗スタッフ一人ひとりの意識向上にも努めている」と話した。
日書連は約5500店、全国古書籍商組合連合会は約2200店、リサイクルブックストア協議会は約1250店が加盟しており、すべての加盟店舗に統一ステッカーを貼ることで万引き犯罪を未然に防止する運動を積極的に展開していく。ステッカーの製作枚数は1万7千枚。
また、全店舗に対して共同声明の趣旨徹底を図っていく。声明では、「万引きは軽微な犯罪」という誤った認識の蔓延が、万引き犯罪が横行する背景にあると指摘。少年非行の入口である万引きは大人社会の責任を問われている問題でもあるとし、「万引きをさせない店舗作りを心掛けるとともに、店主従業員ともども打って一丸となって万引き根絶に向けた環境整備に努めてまいります」と謳っている。
日書連では今後、文部科学省、警視庁、警察庁、小・中・高の校長会、私立連合会、日本PTA全国協議会といった関係方面にも連絡し、万引き撲滅キャンペーンへの協力を呼びかけていくとしている。

〔声明文〕
万引被害は、私ども小売店の経営基盤に甚大な影響を与え、今や大きな社会問題になっています。万引が横行する背景には、他の犯罪に比較して「軽微な犯罪」「たかが万引」といった誤った認識が根強く蔓延していることがあろうかと思います。出版物の販売を生業とする私ども業界三団体は、共通のコンセプトのもとに大同団結して、万引問題に改めて真剣に取り組む決意を確認しました。少年非行の入口とも言われている万引問題は、大人社会の責任を問われている問題でもあります。私どもは万引をさせない店舗作りを心掛けるとともに、店主従業員ともども打って一丸となって万引根絶に向けた環境整備に努めてまいります。こうした取り組みの徹底が万引を未然に防止し、ひいては、青少年の健全育成につながるものと信じて止みません。ご支援、ご協力の程、お願い申し上げます。

取引改善、読書推進などで報告/神奈川理事会

神奈川県書店商業組合(山本裕一理事長)は3月2日午後2時から、横浜市の神奈川県社会福祉会館で定例理事会を開催した。
冒頭で小学館パブリッシング・サービスから、3月23日に創刊するDVD付きマガジン『皇室の20世紀』の販売促進について説明があった。
理事会では、山本理事長が始めに日書連報告。取引改善に関する件で、2月17日に送品・返品同日精算の実現を求めてトーハン、日販を訪問したことを報告した。山本理事長は「昨年12月はトーハンが22日、日販が19日までの入帳となっていた。日書連は同日精算、神奈川組合は独自に月末同日精算を求めており、受け入れられるまで今後も取次に働きかけていきたい」と述べた。
再販問題では、アマゾンのキンドル、アップルのiPadなど読書端末が話題になる中で、電子媒体の出版物には再販制が適用されないという問題があると指摘。そのほか、書店がテナントとして入っているショッピングセンターで、高割引率のクーポン券を折込みチラシで配布する事例が増えていることから、実施例を見つけた場合は組合事務局に連絡してほしいと呼びかけた。
理事会の議題審議では、神奈川県読書推進会が主催、神奈川組合が後援する第4回「大好きな本絵画コンテスト」は、児童出協や県内企業から協賛が了解され、4月17日応募締切で進行していると報告。この件に関連して、日書連が募集していた国民読書年の読書推進企画について、①「大好きな本絵画コンテスト」の開催、②「国民読書年」を中心とした広告を神奈川新聞に掲載、③「子ども読書活動推進フォーラム」の開催――を内容とする企画を提案し、40万円が支給されることになったと報告があった。
また日書連の組合活性化資金についても、「雑誌の売り方」をテーマとする講演会の開催を申請し、10万円の補助金が入ると報告した

電子システム研修会開く/ブッカーズの取組み学ぶ/青森組合

青森県書店商業組合(鶴谷祿郎理事長)は2月13日午後2時に「web時代における中小書店の電子システム研修会」を開催した。
講師陣は、東京組合・柴﨑繁副理事長、電子サイト運営推進委員会・小橋琢己委員長、下向紅星副委員長、ACCESSメディアサービス事業部・出版プラットフォーム推進部・梶井直史部長の4氏。研修会出席者は22名で、秋田組合和泉徹郎理事長と青森図書今泉良郎社長も同席した。
始めに鶴谷理事長が、研修会を開催することになった経緯を説明。続いて柴﨑副理事長があいさし、東京組合の携帯電話用電子書籍サイト「Booker’s(ブッカーズ)」について「書籍のデジタル化は出版物を扱う書店にとって販売量を減らすという点では敵対するものだが、逆に読者が書店へ足を運ぶきっかけとして、ケータイサイトがツールにならないかと考えた。書店は出版社との関係が密接であることや、ACCESSとの共同開発が可能であることを踏まえ、実現にむけて東京組合の体制を整えた」と述べた。
次に小橋氏がブッカーズ開発の経緯を説明。「電子書籍市場はPC向けは伸び悩んでいるが、ケータイ向けは年々倍増している。こういった現実を踏まえ、読者が書店に足を運んだり、読書習慣を惹起させるという目的で推進することにした。電子書籍サービスとしては後発になるが、出版社との信頼関係から独自のコンテンツを収集できること、組合組織が活用できるということもあった。ケータイ会社の選択やハード面での研究をしてACCESSとの共同開発ということに決まった」と話した。
下向氏は、ブッカーズの内容と活用法を説明し、「以前から関係の深い出版社との共同コンテンツを立ち上げた。書店はポスターやチラシで宣伝し、出版社が販促用に作成したしおりやエプロンなどサービス品で来店の機会を作る。またロングセラーや新作、映画化のものなどを、ブッカーズと連携して書店陳列の活性化などを行っている。これからもさまざまなイベントやサービスを考えて、他の電子書籍サイトには無いものを提案したい」と述べた。
最後に梶井氏が電子書籍市場の現状と今後について説明。「書店と出版社とのつながりを重視し、出版社独自のコンテンツを書店店頭を活性化させるやり方で進め、今後ポスターなどで大胆な宣伝をしていく。東北地方での電子書籍利用実績は非常に高く、青森組合と共同でのプロモーション展開や、青森県出版社の電子化、マガジンビューアを使った青森県名産品の通販などを考えている」と今後の展望を語った。
質問時間や懇親会では熱い討論がなされ、同じ書店人として、目指す方向は同じであると再確認した。
(黒滝恭一広報委員)

生活実用書/注目的新刊

女性は強くなったと言われるし、男女雇用機会均等法もあるが、人の世は何十年経っても実は相変わらず、大した変化はないのかもしれない。
リコ・銀座OL長女クラブ編著『長女ですが、なにか?』(金園社940円)は、古くて新しい、女性による女性のための長女考である。
「増えていく 年収、体重、お局度(32才)」「行かず後家行くわけないわ長女だもん」は40才OL、本音の川柳だ。長女だからと親の期待を背中に負いつつ、不条理なお姉ちゃん人生を送る筆者の面々が世の長女達にエールを送る。
口癖でわかる長女度診断から始まり、イエス、ノーで分析する忍耐度、ひがみ、特徴、夫のタイプ、適職などがわかるチェックペーパーもある。
「お姉ちゃんでしょ」と、幼い頃から我慢を強いられた長女はノーと言わないのが特徴。さらに親の喜ぶ顔が見たい、虚像は追わない上に、自覚と責任は超一級という、しっかりしているDNAを持っているように見せながら、懸命に長女をやっている。そして頑固な父をかっこいいとも思うが、対する妹は父親が「うざい」のだそうだ。
それでも最終章は「長女でよかった」。彼女達は長女だからこその良い思い出をたくさん抱えているのである。最後は長女の満足度チェック。カワイイ喜びが溢れるのだ。
ではその長女が同性たる母をどのように見ているのか。
益田ミリ著『お母さんという女』(光文社知恵の森文庫bま4―1533円)は、まんがとエッセイでつづる等身大の母の実像だ。5年間で7刷というロングセラー。
大阪の親元を離れ、東京暮らしの著者なのだが、年に7回は実家に帰る。それは親が喜ぶからという、彼女も長女のひとりなのだ。妹は結婚して実家の近所に住んでいる。母がそろそろ旅行したい時は妹から電話があって(妹なりの愛情)、すかさず独身の長女が連絡し、それとなく母を誘って旅に出かける。そんな様子が「お母さんの毎日」と
いうまんがになって、エッセイを追いかける。
お尻がすっぽり隠れる上着を好み、カバンには予備のビニール袋を必ず入れ、テレビを見てもらい泣き、カラオケ大好きな素敵なお母さんだ。
年は違っても一生懸命生ききる女性は応援したくなる。
(遊友出版・齋藤一郎)

組合定款を変更/和歌山総会

和歌山県書店商業組合(宇治三郎理事長)は2月13日午後3時から和歌山市の「華月殿」で第22期通常総会を開き、組合員48名(委任状含む)が出席した。
総会は久保田修平事務局長の開会で始まり、宇治理事長を議長に選任して議案審議。第1号議案の平成21年度経過報告と収支決算報告、第2号議案の平成22年度事業計画と予算案をいずれも原案通り承認した。
第3号議案「その他」については、宇治理事長より、TRCが公立図書館から学校図書館へとTRCマークを拡げる政策を展開し始めているので、地方書店の生き残りをかけて日書連マークの普及を図るため、組合が役務の提供をできるよう定款を変更するとの提案があり、了承された。

紙の本の面白さ伝えたい/小学館常務・早川三雄

『小学1年生』4月号が1日に発売になりました。新聞にデジタルの活字が出ない日はないぐらいですが、子どもたちに紙の本の面白さ、インクの匂い、再現性、一覧性、電池がなくてもよいということを伝え、育てていく必要があると思います。
3月16日には『生活の図鑑』を計画販売制で出します。おかげでたくさんの部数を注文いただいて、作っているところです。テレビ東京の「おはスタ」で取り上げます。子どもたちが学校に行く前に必ず見る番組で、ここで3日間やりますので反響があると思います。
分冊百科『皇室の20世紀』は、DVD付き、創刊号990円で3月23日に発売になります。主に皇室アルバムの映像を使ったものとブックです。分冊百科はかつての全集と同じで、10冊定期をとれば1万8900円の売り上げです。たくさん定期をとっていただければと思います。

3世代で読まれる雑誌へ/小学館『サライ』編集長・河内真人

東京都書店商業組合は3月2日の理事会終了後、書店会館に小学館『サライ』河内真人編集長、二玄社書道美術田中久生副編集長を招き、「書店のための出版研修会」を開催した。売れ行き良好書やロングセラーについて編集者と意見交換し、編集企画に書店からも注文を付けていこうという企画。今回は『サライ』河内編集長の講演を編集部で要約した。

昭和36年、札幌生れで、48歳です。小学館に入っていろいろな雑誌をやり、『サライ』には7、8年前、副編集長で配属されました。編集長になったのは昨年からです。中高生の時代から雑誌を買い集める趣味があり、『ブルータス』『ナンバー』を創刊号からずっと買い続けています。それを捨てられないので、引っ越しの時に数えたら段ボールで308箱ありました。偏愛的に一緒に過ごしてきた紙の匂いと読むことの文化的蓄積ということを大切に考えています。
『サライ』は今年で21年目になります。1989年に当時45歳の編集長が50代の男性に向けて「わが国初、大人の生活誌」と銘うって創刊しました。当時、50代の男性に向けたライフスタイル誌は、ほぼ存在しなかった。
それから20年たって、編集長を任命された時は読者の平均年齢が60歳に達していまして、70歳以上、80歳以上も相当数いる、そういうライフスタイル誌も貴重ですが、営業サイド、広告からはもう少し若い読者に層を広げてくれと強い要請がありました。ただ、いきなり若い本作りをすると、60代、70代の読者が逃げてしまう。そこで考えたのは世代を広げることです。
妻の母が、「孫と行く遊園地」とか「孫と買う買い物」の特集をしてほしいと言うのです。おじいさん、おばあさんは時間と可処分所得がある。親の世代は非常に忙しい。そうすると3世代で読む、世代を超えるというか、「受け継ぐ」「語り継ぐ」というテーマで、世代を超えて読んでもらえる雑誌はどうだろう。
私以前の編集は60歳以下は子ども扱いみたいなところがあって、登場する先生や作家も若い世代がいなかった。今度の東京特集は30代の西加奈子さん、50歳ちょっとの坪内祐三さんに初めて登場していただき、巻頭は小林信彦先生と、ちょっと世代を広げたかなと思っています。そういう動かし方、ソフトランディングが定着してくると、さらにいろいろな球を投げていける。テーマも恐る恐るではありますが、昨年12月にブルーノート50周年で初めてジャズ特集をぶつけ、付録にCDを付けました。
考えてみると『サライ』の主なテーマはそういう有職故実、歌舞音曲、料理などの古今伝授、万葉集や茶道もありますし、伊勢神宮や神社仏閣と、三世代どころか世代を超えて語り継いでいくものを紹介している。ただ、あくまで雑誌なので、さらに深いものを読みたければ書籍を手に取っていただきたいという気持ちで作っている。
扱う特集テーマは茶道、仏教でも、なんとなく知っているけれど、人にきちんと語るには自信がないもの。ただし、いまさら専門書を買って読むほどの時間はない。それでは、雑誌でわかりやすい語り口で紹介して、プラスその地に行ってみたくなるような旅の要素、食の要素を加えていくように編集しています。
私が副編集長として初めて配属された時、その後、小学館初の女性取締役になった東編集長に「自分のお父さん、お母さんが読んで違和感のない原稿を」と言われました。それは簡単なようで、非常に難しい。たとえば「シンプル」という言葉がありますが、「シンプル」では何も説明していない。素直なのか、単純なのか、わかりやすいのか、簡単なのか、きちんと説明せずに済ましている。そう
いう言葉のごまかしをせずに、本当にわかりやすい言葉を使うことを心がけてきたつもりです。それと学び、知的向上心があるもの。自分も心が豊かになっていくものを大切にしています。
それまで隔週であった『サライ』を昨年9月に月刊化しました。3月号の東京特集は関東地区で好調です。まだまだ雑誌を求める読者がいることを改めて認識しました。
この東京特集は結果論でいうと当たったわけですが、作っている時は確信がなかった。今は銀座とか下町とか一地域に絞りこんだ企画の傾向がある。この時代に広げるのは冒険でしたが、意外にお客さんがいた自信になりましたし、今後の企画を考えていく上で役に立ったと考えています。
3月10日に出る次の号はお城の特集をやります。お城を第1特集で大々的にやるのは初めてです。最近、「歴女」とか女性まで含めた歴史ブームがあり、大河ドラマの視聴率もいい。城は日本の財産で、もう一度城をきちんと知ってみるのもいい。城はよく考えられた建築物、構造物ですし、権力の象徴としても、城下町の作り方としても知恵が伝わる。城の知識だけでなく、城下町を回っておいしいものを食べようという『サライ』的な企画もあります。『サライ』は女性読者が3割前後います。女性読者のための企画は特にたてませんが、女性に嫌われない企画にすることは意図しています。女性がよりひかれるところも入れているつもりです。
もうひとつ、世代を超える特集として「心に残る贈り物の極意」の小特集をやります。ブランド紹介みたいな企画でなく、「祖母が孫に何をあげたらいいか」と、ちょっと高めの1万5千円ぐらいの靴と靴磨きセットを考えました。子どもの時からいい靴をあげて、磨くことを覚えるとモノを大切にする。そういう提案をしていく。
この孫というのは、これからマーケットとして非常に重要です。この間、『幼稚園』の編集長と話す機会があり、『幼稚園』の編集長は新しい親の世代を分かっているので、『サライ』と一緒に何かやろうかという話をしています。
城の次に4月10日発売の号では、1300年祭を迎える奈良が第1特集、第2特集がショパンです。奈良は『サライ』が6年前、特集で丸ごと1冊やりまして、類似誌もない。京都も9年か10年前に丸ごと1冊やって、3年連続ぐらいで完売になりました。奈良に行かれた方はご存知ですが、インフラはよくないが、古代から脈々と続く京都以上の財産を伝えたい。1300年祭の会期に合わせてJR奈良駅の前に、大型ホテルの計画がありましたが、リーマンショックで手当てがつかず、去年、奈良市長が変わるということもありました。
来月から1300年祭が始まりますが、まだ朱雀門にブルーシートがかかってあたふたしていますが『サライ』を手に奈良に行かれると、改めて奈良を見直すと思います。目玉は林望先生の「奈良はおいしい」という企画です。奈良は隣に京都、大阪という商都があるのに隠れていますが、この2年ぐらいで劇的に変わりました。それを林さんに食べていただき、原稿をお願いしました。
次のショパンの特集。今年はショパン生誕2百年で有楽町の国際フォーラムでショパン・イヤーの催しがあります。ブーニン、バレンボイム、ルビンシュタインなどの有名ピアニストを揃えた55分のCDを付録で付けます。
類似誌がやらない特集として、まるごと1冊人物特集もやってきました。白洲次郎もどこもやっていない6年前にやっています。個人的に好きな谷崎潤一郎なんかも取り上げたい。
『サライ』が作家特集をやる時には、売場に文庫や関連本も一緒に並べていただくと、面白い展開ができるのではないかと思います。いつでも、私の方から出向きます。お知らせもしますので一緒にできればと思います。
最後に『仏像の見方』というムックが3月23日に発売されます。『サライ』で過去に2冊出して完売した企画をまとめて加筆したものです。活字文化、紙の匂いは大事だと思いますので、今後ともよろしくお願いします。

日書連のうごき

2月2日図書館ネット選書システム検討委員会。
2月3日出版サロン会に大橋会長が出席。
2月4日国民読書年記念事業検討事務局会議に大川専務理事が出席。
2月5日毎日新聞主催「青少年読書感想文全国コンクール」表彰式に大橋会長が出席。万引防止三者連名ステッカー打合せに大川専務理事が出席。
2月8日埼玉組合万引問題研修会に大川専務理事が出席。
2月9日平成21年度組合決算実務講習会に石井総務部長が出席。
2月10日出版再販研究委員会打合せ会に岡嶋常任委員が出席。
2月12日国民読書年推進企画審査会。
2月15日第52回こどもの読書週間標語選定委員会に石井総務部長が出席。
2月16日書店データベース運営委員会に井上、水野両理事が出席。万引防止「三者共同声明」発表会打合せに大川専務理事が出席。
2月17日「心にのこる子どもの本夏休みセール」に舩坂理事ほか役員が出席。「送品・返品同日精算問題」早期実現に向け帳合別にトーハンと日販を訪問。各種委員会(増売、読書推進、指導教育、取引改善、流通改善、再販研究、広報、消費税問題、情報化推進、図書館サポート、組織、共同購買、福利厚生、政策)。
2月18日定例理事会、ISBNマネジメント委員会に柴﨑副会長が出席。
2月19日「ためほんくん」出版社との打合せに田江理事が出席。社会保険事務所講習会並びに芥川賞・直木賞贈呈式に石井総務部長が出席。
2月22日東京組合「選書ツール」説明会に長尾専門委員が出席。国民読書年記念事業検討事務局会議に大川専務理事が出席。東京組合青年部設立20周年記念新春の会に石井総務部長が出席。
2月24日JPIC常務理事会並びにブックスタート出版記念・感謝の会に大橋会長が出席。
2月25日第594回文化産業信用組合定例理事会に大橋会長が出席。中小小売商連絡会に大川専務理事が出席。
2月26日毎日新聞社主催「読書感想画中央コンクール」表彰式に大橋会長が出席。

大津でオートマ研修会/実用書は成長見込める分野

日販オートマチックセール記念研修会が3月4日、大津の旅亭紅葉で開かれ、書店142名、出版社37名、日販56名など235名が出席した。
午後6時から行われた懇親会であいさつした日販古屋文明社長は「オートマチックセールは昭和39年、日販創立15周年事業で始め、今年で45回。継続できたのは皆さんの支援のおかげと感謝している。昨年の出版業界は2兆円を割り、21年前の水準に戻った。日販の売上も6千億円を割るのではないかと心配している。実用書分野では『巻くだけダイエット』がミリオンセラーとなり、ダイエット本、育児とベストセラーが出ている。書店の売り上げで実用書は9%、書籍だけでは20%と文庫に次ぐ大きなシェアを占める。昨年の実用書販売コンクール参加店の努力には敬意を払いたい。出版社、書店、日販が一堂に会して懇親を図る会は他に類を見ない。文信堂西村社長は学生の時から参加していると伺った。今後も続けていきたい。協力をお願いする」とあいさつした。
書店を代表して紀伊国屋書店松原治会長兼CEOは「45年間欠かさず研修会を継続されたことは敬服にたえない。リーマンショック以来、景気が低迷してきた個人消費は、1月に2・6%増と17カ月ぶりに回復し、失業率も4・9%と経済状況は上向いてきている。反面、書店業界は1月も6・5%減と憂慮する状態が続いている。電子書籍も今後どうなるか予断を許さない。その中で日本文芸社の『巻くだけでやせる!』がべストセラーになっている。読者ニーズを的確につかめば売上げは伸ばせる。ライフスタイルが多様化し、今後も成長が見込まれる分野であり、一層の拡販に努めたい」と述べた。
続いて、オートマチックセール実用書販売コンクールの表彰を行い、入賞41店を代表して販売コンクール賞効率販売賞1位=宮脇書店南本店、売上拡大賞1位=リブロイオンモール鶴見店、返品率賞2位=沖縄教販とディスプレー部門最優秀賞のU―BOOK黒崎店を表彰した。
乾杯の音頭はオートマチックセールの会の西沢宗治会長(日本文芸社)。「15年間、お世話させていただいたが、今日をもって卒業する。名残惜しい気持ちもあるが、時代の流れは進んでいる」と述べて乾杯の発声を行った。

『月刊フラワーズ』4月号で大幅刷新/小学館

小学館は、少女漫画雑誌『月刊フラワーズ』を2月27日発売の4月号からリニューアル。4カ月連続で新連載をスタートさせるなど、さらなるパワーアップを図った。
『月刊フラワーズ』は萩尾望都、田村由美、吉田秋生ら少女漫画の大家が多数執筆する一方、平成21年度小学館漫画賞を受賞した岩本ナオや、小玉ユキなど若手作家による話題作も数多く連載されている。
4月号からは、萩尾望都の画業40周年企画の一環として、「音楽を奏でる天使たち」をモチーフにした描き下ろしクリアファイルを3号連続で付録につける。6月号では40ページの新作掲載も予定する。
また、4月号から7月号まで4号連続で新連載をスタート。4月号は西炯子「ふわふわポリス 比留ケ谷駅前交番始末記」、5月号は今日マチ子「ガールズ美術」、6月号はイタバシマサヒロ作・有留杏一画「ピアノドクター」を連載開始。7月号は波津彬子、ねむようこ、草間さかえの連載が始まるなど、期待作が盛り沢山となっている。

創業百周年記念し「物語社史」を刊行/講談社

講談社は、創業100周年を記念して『物語講談社の100年』全10巻と年表・資料編1巻、DVD1枚で構成する社史を刊行した。非売品。
「物語講談社の100年」全10巻は、創業以来の出来事や、エポックとなった出版物、大型企画などを中心に100のテーマに絞り、1話完結の物語形式で各巻10話にまとめた。各話を時代の流れに沿って配列し、1話1話が独立した読み物としても読めるよう配慮されている。手に取って読めるものをとの考えから判型を小さくしており、各巻の表紙は、同社写真部員が撮影した、社屋のどこかの景色となっている。「年表・資料」は、主な出来事を記した年表や多様な刊行物、各賞受賞リスト、部署と組織の変遷などを収録。DVDには、昭和初期の社長演説など珍しい動画資料が収められている。

東宝に審査委員特別賞/小学館漫画賞

第55回小学館漫画賞は、児童向け部門に永井ゆうじ氏『ペンギンの問題』(月刊コロコロコミック)、少年向け部門に篠原健太氏『SKETDANCE』(週刊少年ジャンプ)、少女向け部門に岩本ナオ氏『町でうわさの天狗の子』(月刊フラワーズ)、一般向け部門に安倍夜郎氏『深夜食堂』(ビッグコミックオリジナル)、審査委員特別賞に東宝株式会社が決まり、3月3日午後6時から日比谷の帝国ホテルで贈賞式が行なわれた。
贈賞式では、小学館相賀昌宏社長から各受賞者に正賞のブロンズ像と賞状、副賞が贈られ、受賞者のあいさつと、選考委員のかわぐちかいじ氏による選評が行なわれた。
東宝の高井英幸社長は「今日は漫画のアニメ化、実写映画化に携わった多くの映画人を代表してこの賞をいただいたと思っている。これからも漫画と映画のコラボレーションをより発展させ、出版界に恩返しをさせていただきたい」とあいさつ。
相賀社長は「これからの漫画の世界は、多言語あるいは他媒体へ多様な展開が図られていく。その中でお互いにどういう影響を与えていくのか、これから見逃せないことだと考えている。そういった状況の中で、受賞者の方のさらなるご活躍を心から期待する」と述べた。

本紙コラム「本屋のうちそと」が書籍に/文泉堂・高瀬さん

94年8月から足掛け8年にわたり本紙「本屋のうちそと」に「銀杏子」の筆名でコラムを書いていた高瀬恭章氏のコラム83編をまとめた『本屋のうちそと―本のソムリエ片片録』が上梓された。文泉堂、B6判232頁、頒価1500円。
著者の高瀬氏は銀行勤めをやめ77年に本郷・東大前に文泉堂を開業。人文書・学術書など硬派の品揃えをしながら、すぐれた経営で「東京都優良企業知事賞」を受賞。地域雑誌『四季本郷』の編集発行人としても活躍した。
83編のコラムは、東大教養学部のテキスト『知の技法』の話から、車椅子で来店するボランティア、月刊誌の号数、本の消費税、シドニー五輪、神田川の橋まで、人と町と本屋の移り変わりを色濃く映している。
頒布希望は送料込み1500円を郵便為替か切手で〒154―0012世田谷区駒沢2―24―4文泉堂または全国書店新聞へ。

本屋のうちそと

先月、十年近く前閉鎖した取次支所のOB会を開いた。取次社員の会ではなく、利用していた書店が中心に集まったものである。
きっかけは、昨年廃業を決めた書店を囲む飲み会で、そういえば支所にいたあの人は現在どうしてる?あの女の子は(何年たっていても、こう呼んでしまう)結婚したのだっけ?から、まだ不況に陥る以前の昔話になって書店と地元の取次退職者のルートから連絡をし、取り合えず都合のつく者だけでもと今回の催しとなった。
閉鎖になった分校の同窓会みたいなこの会は、現役の書店が4人、廃業書店が2人、元書店勤務が1名、現役取次人が1名そして退職組が3名。10年どころか20年ぶりくらいの者もいて話が尽きなかった。
社員旅行の写真や当時の給与明細まで持ち込まれ、「懐かしい」と「若ーい」の声。パソコンが普及する前の時代のテレックスや手書きで職人技の電卓計算伝票や、ガリ刷りの在庫注文表の話などで大いに盛り上がった。仕事を継続している者、新たな仕事についている者、そして休憩中の者など、それぞれなのだが笑いが中心の明るいこの会の次回は、現在本社勤務や退職者でかつて支所勤務だった人や地元出身者などにも声をかけることになった。楽しみにしながらも、分校の閉鎖だけで本校にまで波及しないように祈ってしまう、今日この頃の情勢である。
(理)
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