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平成22年9月1日号
書店活性化委を設置/JPIC

出版文化産業振興財団(JPIC)は8月19日の定例理事会で、「デジタル・ネットワーク社会における書店活性化策委員会」(仮称)を設置することを決めた。
出版社、取次、書店をはじめシンクタンクなどの有識者などで構成。経済産業省や文部科学省など関係省庁もオブザーバーとして参画する。9月上旬に第1回委員会を開いて正式に発足する予定。
同委員会は、6月28日に発表された「デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会」の報告書の中にある「書店の活性化」を具体化するため調査研究を実施するとともに、世論喚起のため公開シンポジウムを開催する。また、経産省などと連携し、公的資金導入による実証実験実施の可能性を探る。
JPICは「電子出版を書店店頭活性化につなげる議論が不足している。書店に軸足を置いた、書店が元気になるための委員会にしたい」としている。

「ためほんくん」本格稼動に向けて/日書連情報化推進委員会「ためほんくん」部会・田江泰彦部会長

日書連が推進する店頭試し読みシステム「ためほんくん」は、この秋を予定している本格稼動に向け、現在着々と準備が進められている。情報化推進委員会「ためほんくん」部会の田江泰彦部会長に、この間の課題と取り組み、今後の展望について報告してもらった。

指で画面にさわって操作し、コミックの試し読みができる「ためほんくん」。約19インチ大の「ためほんくん」端末を店頭に設置して、昨年11月3日から本年3月末まで全国11店舗で実証実験をしたところ、来店客の試し読み回数が増えると、試し読みされたコミックの売上が伸びることが確認された。その結果を受けて、4月からは本格稼動へ向けた準備に入っている。(4月から本稼動までの準備期間を〝プレ稼動〟と称している)
〝プレ稼動〟期間の課題は、①参加出版社を増やすこと②書店の参加店舗を増やすこと(店頭の設置台数を増やすこと)③必要な運営体制を構築すること、の三つである。
実証実験には、秋田書店、講談社、集英社、小学館、白泉社の5社の出版社にご協力いただいたが、現在この5社に加えて、スクウェア・エニックスの作品がすでにアップされている。さらに、角川書店グループ各社、双葉社からも、正式な参加の申し込みを頂いているが、現在コンテンツの準備中で、まだ試し読みできる状態にはなっていない。このほかにも、数社で参加を検討中である。試し読みのできる作品数は、昨年11月の実験開始時点では150作品程度であったが、いまは1500作品を超え、さらに増え続けている。
一方、書店の参加状況は、8月19日現在で、「ためほんくん」の端末113台(設置店舗数は91店舗)が稼動中である。申し込み総数は146台(申し込み店舗数は119店舗)。こちらも依然として増え続けており、設置のスピードが追いつかない状況だ。このところ1店舗に複数の端末を設置する事例も増える傾向にあり、中には、一か所に10台をズラリと並べ、いっきにお客様の認知度を上げて、大変大きな効果を生んだ事例も出てきている。
課題の①、②については、関係各方面のご協力(特に、実証実験から参加頂いている出版社の応援は心強かった)のおかげで、まずは順調な滑り出しと言えそうだ。こうした状況を確かめながら、三つ目の課題である〝必要な運営体制の構築〟について、今まさに議論を繰り返している。このあたりが一つの〝山〟になるだろうと感じているので、さらっと済ませず、しっかり議論を尽くしたいと思っている。
さらに、「ためほんくん」部会では、「ためほんくん」を突破口にして、デジタル化時代の新しい書店像を描けないだろうか、という議論も出はじめている。9月からは、出版社とタイアップした、映像化作品中心の販売企画にもチャレンジする。肝心なのは、書店自らが主体的に立ち向かうことだ。「ためほんくん」を書店自身が自分で工夫し、活かそうとする姿勢だ。関心をお持ちの方は、まず、1台設置して、試してみていただきたい。すべては、そこから始まると思う。
*資料・申込書の請求は日書連事務局(FAX=03―3295―7180)まで。

10月13日に出版平和堂合祀者顕彰会

昨年1年間に亡くなった出版人を偲ぶ「出版平和堂合祀者顕彰会」が10月13日正午より箱根・芦ノ湖畔の出版平和堂で営まれる。今年で42回目。
今回の合祀者は11名で、書店関係では没年順に兵庫県・柏秀樹(大阪宝文館)、東京都・梅澤鈴夫(紅梅堂)、愛知県・青木義良(榮進堂書店)の3氏が合祀される。

読書週間書店くじ実施要領

▽実施期間平成22年10月27日(水)より11月9日(火)まで。書籍・雑誌500円以上購入の読者に「書店くじ」を進呈
▽発行枚数400万枚。書店には1束(500枚)3571円(税別)で頒布
▽申込方法注文ハガキに必要事項を記入し、束単位で所属都道府県組合宛に申し込む。
▽配布と請求方法くじは取次経由で10月25日前後までに配布。代金は取引取次より請求。
▽当選発表12月5日(日)。日書連ホームページ並びに書店店頭掲示ポスターで発表
▽賞品総額5820万円、9・7本に1本
特等賞=図書カード5万円40本
1等賞=図書カード1万円800本
2等賞=図書カード又は図書購入時充当1千円1200本
3等賞=同5百円1万2000本
4等賞=図書購入時に充当百円40万本
ダブルチャンス賞=図書カード1万円100本
▽賞品引換え特等賞は当せん券を読者より直接日書連に送付。1、2、3、4等賞は取扱書店で立替え。図書カード不扱い店または品切れの場合は、お買い上げ品代に充当。ダブルチャンス賞は平成23年1月15日(当日消印有効)までに読者が直接日書連にハズレ券10枚を送付
▽引換え期間読者は12月5日より平成23年1月10日(消印有効)まで。書店で立替えたくじは平成23年1月31日までに「引換当せん券・清算用紙(発表ポスターと同送)」と一緒に日書連事務局に送付
▽無料配布店頭活性化の一環で組合加盟店全店に書店くじ50枚、ポスター1枚を無料配布

「ポケッター」2011年版の申し込み

日書連共同購買・福利厚生委員会は年末年始の贈答・販売用に「ポケッター2011年版」、名入れ印刷の代用に便利な「店名刷込シール」を斡旋します。どうぞご利用ください(別途消費税がかかります)。
◇ポケッター2011(78×127×3㍉、のし袋付)①店名なし=1セット(百部)8400円②店名入り=5百部以上・百部単位(印刷場所は後ろ見返し。のし袋への印刷は不可)。5百部以上・1セット(百部)当たり1万400円、1千部以上・1セット当たり9600円、3千部以上・1セット当たり9100円
◇店名刷込シール(55×25㍉、5百枚以上・百枚単位)5百枚以上・百枚当たり1050円、1千枚以上・百枚当たり950円、3千枚以上・百枚当たり600円
※「ポケッター店名入り」「店名刷込シール」の書体は細ゴシック体または明朝体に限る。
ご注文は所定の申込用紙に必要事項を記入し、所属都道府県組合へ。11月上旬頃に取引取次店より配送。

読進協「2010敬老の日読書のすすめ」

▽『老いてこそ上機嫌』田辺聖子、海竜社▽『親鸞(上・下)』五木寛之、講談社▽『うちのご飯の60年』阿古真理、筑摩書房▽『日野原重明の「こころ」と「からだ」の相談室』日野原重明、日本放送出版協会▽『孫の力―誰もしたことのない観察の記録―』島泰三、中央公論新社▽『100歳詩集逃げの一手』まど・みちお、小学館▽『高度成長期に愛された本たち』藤井淑禎、岩波書店▽『いい顔してる人』荒木経惟、PHP研究所▽『武士の一言―逆境を打ち破った男たちの名言―』火坂雅志、朝日新聞出版▽『マンボウ家の思い出旅行』北杜夫、実業之日本社▽『頑固のすすめ』王貞治/大橋巨泉、角川書店▽『男おひとりさま道』上野千鶴子、法研▽『「人生二毛作」のすすめ―脳をいつまでも生き生きとさせる生活―』外山滋比古、飛鳥新社▽『高く手を振る日』黒井千次、新潮社▽『ダウンタウンに時は流れて』多田富雄、集英社▽『漢字んな話』前田安正/桑田真、三省堂▽『ぼくはこう生きている君はどうか』鶴見俊輔/重松清、潮出版社▽『遊行日記』立松和平、勉誠出版▽『オイドル絵っせい人生、90歳からおもしろい!』やなせたかし、フレーベル館▽『老兵の消燈ラッパ』佐藤愛子、文藝春秋▽『木村さんのリンゴ奇跡のひみつ』小田原泰久、学研パブリッシング▽『60歳からの現実』60歳からの未来を考える会、ポプラ社▽『寂聴・生き方見本』瀬戸内寂聴、扶桑社▽『石ひとすじ~歴史の石を動かす』左野勝司、学生社▽『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』加藤陽子、朝日出版社▽『長生きすりゃいいってもんじゃない』日野原重明/多胡輝、幻冬舎

学校市場への影響懸念/電子書籍の動向で岩永理事長/佐賀総会

佐賀県書店商業組合は7月24日午後3時から佐賀市の「朝風」で第28回通常総会を開催。組合員38名(委任状含む)が出席、来賓に篠塚周城顧問、テジマ㈱の手島宏彰社長、中央会の中島勉の3氏が臨席した。
総会は吉竹康志氏(油屋)の司会で進行、小野副理事長の開会に続き、岩永理事長があいさつ。業界の現況について「出版業界がいろいろな方面での再編や、流通の多様化などで大きく揺れ動く中、電子書籍の問題が急速に拡大して、出版業界の黒船として懸念されている。電子書籍市場が小売書店に与える影響について大いに心配している。とくに書店外商では学校市場が大きな範囲を占めている。その学校現場がデジタル化されると影響は計り知れない。何とか智恵を出し合って将来を考えていきたい。デジタル化にどう対応し、その中でどういう役割を果たしていけるか一緒に考え、書店としての生きる道を考えていきたい」と述べた。
議長には嬉野の古賀嘉人氏(古賀書店)を選出して議案審議を行い、第1号議案から第4号議案まで原案通り承認された。その他の議案で高田副理事長から、佐賀県教育委員会が今秋出版する「幕末明治佐賀偉人伝集」について、PR、販売、読書推進に役立てようと、佐賀の七賢人の写真付き読書しおりを作成中であり、この費用として日書連の「国民読書年」読書推進企画補助金の支給を受けたと報告があった。
議事終了後、唐津の平島睦夫氏(日新堂)の発声で退会スローガンを斉唱し、高田副理事長の閉会の辞で午後4時40分に総会を終了、その後懇親会を開いて解散した。
(近藤甲平広報委員)

「本屋の村」庫本氏を講師に研修会/鹿児島組合

鹿児島県書店商業組合は7月24日に「オプシアミスミ」にて書店情報化研修会を開催し、12書店が参加した。
最初に井之上博忠理事長が「書店の売上が低迷する中、少しでも経費を圧縮し効率化できればと研修会を企画した」とあいさつ。その後「本屋の村」村長の庫本善夫氏を講師に、新しく開発された「らくほん4」をモデルに研修を行った。「ラクプロ」は県下10数店が外商管理をはじめ棚卸等で導入済みで、参加者からは専門的な質問が相次ぎ、有意義な研修会となった。
(和田豊広報委員)

熊本県玉名市で婦人部研修会を開催/鹿児島

今年で19回目となる鹿児島県書店商業組合婦人部研修会「あじさいの会」が、7月2日・3日に熊本県玉名市で開催された。
婦人部13名と井之上博忠理事長ほか総勢18名が参加し、世界一の大梵鐘がある蓮華院誕生寺などを観光。夜はホテルセキヤで恒例の大宴会が開かれ、日頃のストレスを笑いで吹き飛ばし、歌と踊り・ダンスで大いに盛り上がった。薩摩おこじょのパワーを源に智恵と汗を出して厳しさが増す書店経営を乗り切り、同業の苦楽を来年も語り合うことを誓って散会した。
(和田豊広報委員)

生活実用書/注目的新刊

『ニーチェの言葉』が売れている。それは哲学が突然人気者になったというのではなく、処世訓として人の世の真実をわかりやすく提示してみせた、編集の切り口が優れていたからではないだろうか。先人の残した言葉が、価値観の揺れている現代に求められたのではなかろうか。だとすれば類書は「言葉」である。
保坂隆編著『老いを愉しむ言葉』(朝日新書247740円)は、「老いの日を慰め、励まし、支えてくれるような言葉を集め」たものだが選ばれた言葉は特別老いを意識したものばかりではない。「いいえ昨日はありません今日を打つのは今日の時計」という詩人・三好達治の言葉だ。定年になって人は名刺と手帳を手放してしまうが、手帳だけは継続してメモを続け
ようと提案する。つまり、そうやって一日を無駄に過ごさないようにアドバイスするのだが、今日の時計を生きるのは若者とても同様であろう。
また、アメリカの詩人・エマーソン「健康は第一の富である」とか、『アンネの日記』の「薬を10錠飲むよりも、心から笑ったほうがずっと効果がある」のように、ナチスに追われ、強制収容所に捕らわれた15才の少女の言葉が胸に突き刺さる。全体は友達、生きがい、気くばりと学びなど6章に元気が詰まっている。
左近司祥子著『哲学のことば』(岩波ジュニア新書557780円)は、2年で4刷りという売行き良好書。古今の哲学者の言葉を集めている。「われわれはいつまでもわれわれ自身にとって必然に赤の他人なのだ」とはニーチェの言葉である。自分にとってついに自分は知りえないというのである。また「女性の内部には専制君主と奴隷が隠れていた。そのため、女性はいまだに友情を結ぶ能力がない」ともニーチェはいう。女性間の友情はないという偏見は、この言葉に始まるらしい。ニーチェが全て正しいなどというはずは全くないのである。
様々な言葉を紹介しながらもし読者の心を打つ言葉があれば、それは親友を見つけた以上の僥倖であろうと著者は語る。その言葉を言った作者の本を読んで欲しいという。言葉はとても重いのである。
芥川龍之介著『侏儒の言葉・西方の人』(新潮文庫)など言葉の本は多い。どんどん紹介して欲しいものである。
(遊友出版・斎藤一郎)

訂正

8月15日付1面「関東ブロック会」の記事中、埼玉組合からの報告で「県の予算として2010年は4200万円が組まれた」とあるのは、万引き対策ではなく図書館納入に関する予算の誤りでした。訂正します。

売上げ伸び率2・9%の減/マイナスは15年連続/トーハン書店経営の実態

〔損益状況〕
トーハンが発行した平成22年度版『書店経営の実態』によると、調査を行なった全国の142企業379店舗の平均売上高伸長率はマイナス2・9%。前年を2・0ポイント上回ったものの、これで15年連続のマイナス成長となった。収益面では、売上高対営業利益率がマイナス1・3%(前年マイナス0・5%)、売上高対経常利益率が0・2%(同0・2%)となった。 『書店経営の実態』では分析の基準として収益性に重点を置き、売上高対経常利益率がプラスの企業を「健全企業」、マイナスの企業を「欠損企業」に分けて比較対照している。売上高伸長率を見ると、健全企業が前年比2・2ポイント増のマイナス0・7%、欠損企業が2・4ポイント増のマイナス6・4%でともにマイナス。総平均では2・0ポイント増のマイナス2・9%となり、15年連続のマイナス成長となった。
企業の営業力の指標といえる売上高対営業利益率は、総平均でマイナス1・3%となり、前年を0・8ポイント下回った。健全企業は0・0%だったが、欠損企業はマイナス3・5%。売上高対経常利益率は健全企業が1・9%、欠損企業がマイナス2・7%で、総平均では前年と変わらず0・2%となった。
粗利益対経費率は、販売費及び一般管理費が粗利益に占める割合を見るもので、収益が厳しい低成長期には特に重要になる。総平均では前年より4・5ポイント上昇して105・8%となり、11年連続で100%を上回った。健全企業が100・0%に対し、欠損企業は116・2%。労働分配率は50%以内が目標とされているが、健全企業が48・0%、欠損企業が57・1%。総平均では0・1ポイント改善して51・7%となった。
複合型書店の調査では、書籍・雑誌以外の売上構成比が20%以上の店舗を複合型書店、それ以外を本専業店に分類した。複合型書店の売上高伸長率を部門別にみると、書籍マイナス0・3%、雑誌マイナス5・0%、レンタルマイナス7・0%、セルCDマイナス4・0%、TVゲームマイナス5・0%、文具2・2%で、総平均はマイナス5・3%。本専業店は総平均マイナス4・3%だった。売上高対粗利益率は本専業店21・8%に対し、AVレンタル複合店が26・0%、セルCD複合店が21・8%、TVゲーム複合店が19・8%、文具複合店が21・5%だった。
売上高伸長率を地域別に見ると、前年は全地域でマイナスだったが、今回は東海が0・2%となったほかは軒並みマイナス。特に九州・沖縄がマイナス6・0%と大きく落ち込んだ。立地環境別ではビジネス街が0・7%だったほかはすべてマイナス。商店街がマイナス6・0%、SC内がマイナス5・2%と不振だった。売上規模別では1億~1億5000万円未満が2・6%と堅調だったが、5000万~1億円未満がマイナス4・7%と落ち込んだ。売場規模別では軒並みマイナスとなり、201~300坪がマイナス7・6%と大きく落ち込んだ。

〔販売効率〕
従事者1人当りの月間売上高は、健全企業が192万4千円、欠損企業が132万5千円で、総平均では168万6千円と前年比5万7千円減少した。従事者1人当りの月間粗利益高を見ると、健全企業37万3千円に対し欠損企業25万1千円。総平均では前年比1万9千円減の33万1千円だった。
商品回転率は健全企業4・5回、欠損企業3・6回で、総平均は前年と変わらず4・2回。売上高対粗利益率に商品回転率を掛けた商品投下資本粗利益率は、収益性と商品投資効率を総合的に判断する指標。健全企業110・6%、欠損企業86・1%で、総平均では前年より0・6ポイント増加して101・6%となった。

〔財務状況〕
総資本に占める自己資本の割合を示す自己資本比率は、健全企業が2・1ポイント増の23・8%、欠損企業が3・5ポイント増の11・0%となり、総平均は18・8%で1・9ポイント増加した。
事業に投下された資本総額の回転速度を表す総資本回転率は、書店経営では約2回転が目安。総平均は0・1回増の1・8回で、健全企業が1・8回、欠損企業が1・7回だった。
流動比率は1年以内に回収される資産である流動資産と、返済義務を負う流動負債のバランスを見ることで短期支払能力を表す指標で、130%以上の確保が望まれる。健全企業は0・9ポイント減の129・8%、欠損企業は3・1ポイント増の121・8%で、総平均は1・2ポイント増の126・9%となった。
固定資産への投資が適正かを判断する尺度となる固定比率は、100%以下が目標。健全企業は17・9ポイント改善し165・5%。欠損企業は104・7ポイント改善し327・3%となった。総平均は20・4ポイント改善し202・1%となった。

児童ポルノ単純所持も規制/条例化に向け検討会議/京都府

京都府は8月13日、児童ポルノ規制条例検討会議を8月下旬に設置し、検討結果を年内に取りまとめる方針を発表した。
同会議は学識経験者や教育関係者、インターネット接続事業者ら13名で構成。児童ポルノの閲覧や入手を規制する条例のあり方や実効性を検討する。
現行の児童買春・児童ポルノ禁止法では「頒布・販売目的の所持」などは禁止されているものの、依然として多くの児童ポルノが流通していることから、「単純所持」を規制することを視野に内容や範囲を検討する。通信事業者や府民の責務、児童ポルノ被害児童の保護やケアについても話し合い、条例案をまとめる。
山田啓二府知事は4月の知事選マニフェストに「日本で一番厳しい児童ポルノ規制条例を制定する」と明記していた。

電子書籍時代における「町の本屋」の立ち位置とは/愛知書店新聞より

世の中、少し前まで「活字離れ」「本離れ」と騒がれていたはずが、ここへきて「電子書籍元年」の渦のまっただ中になった。しかし、我々「町の本屋」にとって、巨大な波の中でどうしようもない立場になったが、ここは冷静に自分の「立ち位置」というものを考えてみた。愛知書店新聞にて、ベテランと若手の方に『異論』と『若い力こぶ』というコラムをそれぞれ担当していただいています。それぞれの視点をご紹介します。
(榊原壮一広報委員)
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◇「異論」より
「可笑しくないか」
業界は電子書籍の話題で持ちきりだ。版元は大手から中小まで、はては他業種からも参入してくる。取次も小売も間違いなく、将来そのシェアは確実に減るだろう。もっとも『紙は無くならないよ』と言う楽観者も少なくない。しかし、何年先になるか解らない話より、現状を見れば是正しなければ困る問題が山積みだ。我が店のそばの喫茶店では雑誌が前日に置かれている。違反業者の調査をした。在名の販売会社様にも調査をして頂いた。結果は該当無し。では誰が違反業者か。可笑しくないか。ある版元の新刊が直接販売なら定価の2割引近くで、書店扱いなら定価、販売会社に問い合わせたら再販違反でないとの返事。後日、何時の間にか期間限定の表示が出ていた。可笑しくないか。電子書籍が普及する前に、再販と発売日を正常にして紙の文化を語って欲しい。ルールを無視した強い者が勝つ業界なら、今のメンバーはほとんどが入れ替わる。人も企業も自分の都合だけで動く結果は自分の業界も亡くなる。書店組合も同じ。今組合の存続を一番心配しているのは組合員じゃない。組合に入ってないか、脱退した本屋。彼らは組合の力で勝ち取ったささやかな権利さえただ乗りしている。可笑しくないか。組合員数が減少し弱体化している現状に、不安だらけの可笑しな業界に不満は無いのか。それともとっくに諦めたのか。アンケート(編集部註・愛知組合が今年4月に組合員を対象に行った調査)の回収で答えがでる。(GAⅠ)
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◇『若い力こぶ』より
「常連さまは店の財産」

昨今新聞、メディア等で電子書籍の記事をよく目にします。正直自分ではまだあまりピンと来ません。外国ではかなり普及しているみたいですが果たして日本でも同じ様になるのかというのは少し疑問(??)に思います。あるお客さんで大学の教授をなさってる方と話していたのですが、専門分野で研究していますので莫大な本(資料)が研究室に置いてあるそうです。各本に重要とされる部分には必ず蛍光ペンや付箋などを利用しているそうなので電子書籍では不便だという意見もあります。
私どもの店は町の中心街にあるのですが(賑やかだったのが懐かしい)今では静かな町になってしまっています。当然お客さんも減り大変苦戦しています。しかしながら長く商売をしていると悪いことばかりではありません。昔からお世話になっている常連様には本当に感謝しています(神様、仏様、常連様‥)。本は全国どこで買っても同じ値段、同じ内容なのにうちの店を選んで頂けるというのは店にとって常連様は本当に財産であります。世間ではアナログからデジタルに変わりつつありますが、やっぱり商売をやっていくにあたって人と人との関わりが大事だと思います。私はもう少しアナログ人間でやっていこうと思っています。(魚紳)

7月期売上4・3%減/文芸書3ヵ月連続のマイナス/日販調べ

日販経営相談センター調べの7月期書店分類別売上調査が発表された。売上高対前年比は4・3%減で、3ヵ月連続のマイナス。また客数は3・5%減と6ヵ月連続で前年を下回った。
文芸書は13・0%減で3ヵ月連続のマイナス。『プラチナデータ』(幻冬舎)『くじけないで』(飛鳥新社)など売上好調な銘柄はあったものの、前年発売の『1Q84Book1、2』の反動が依然として響いている。
ビジネス書は1・6%増と2ヵ月連続のプラス。『もしドラ』がジャンル全体の売上を下支えした。一方、新書は12・6%の減少。新書全体の売上が漸減傾向にあることから、上位百銘柄の売上を前年同月と比較すると、金額対前年比は79・0%と大幅なマイナスになっている。
客単価は1・0%増の1202・7円で、2ヵ月ぶりに1200円台を回復した。

本棚を編集する恵文社一乗寺店の棚作り/京都市・恵文社一乗寺店店長・堀部篤史氏

京都市左京区にある恵文社一乗寺店は、「本にまつわるあれこれのセレクトショップ」をコンセプトに、書籍だけでなく世界中のさまざまな雑貨やCD、DVDなど、本のある生活が豊かになるアイテムを揃えるユニークな店だ。7月8日に第17回東京国際ブックフェアの専門セミナーで、店長の堀部篤史氏が『本棚を編集する』と題して行った講演を抄録する。

当店の立地の特徴は、人文、美術系の大学に囲まれた環境だということ。33年前のオープン当初は、学生たちがアルバイトとして入社し、かなり自由に運営を任されていたため、スタッフが変わるとガラッと棚が変わるという、今とはかなり違う雰囲気だった。スタッフが作家やアーティストを連れてきたので、同人誌やミニコミ、フリーペーパーの扱いを以前からやってきた。そうした試行錯誤をした結果、今の土壌ができたという歴史がある。
僕が入社したのは13年前の学生時代。当店は早い時期にウェブサイトを立ち上げたので、検索してここを知ったお客様が、全国からやってくるようになった。そうなると、今までのような経営ではだめだ、コンセプトをしっかり作ろうということになった。同時に、いろいろなお客様から見られることで、我々がどのようなものを求められているのかがはっきりしてきた。
ウェブサイトには、開設当時に僕が恵文社について書いた説明を掲載している。そこには、「恵文社は『本にまつわるあれこれのセレクトショップ』です。『とにかく新しい本』を紹介するのではなく、一冊一冊スタッフが納得いくものを紹介したい。ただ機能的に本を棚に並べるのではなく、思わぬ出合いにぶつかるような提案をしたい」「情報伝達の速度が増していくばかりの昨今、本の持つアナログ感、情報伝達のスローさなどを大事にしていきたい」と書いている。書籍だけでなく世界中のさまざまな雑貨やCD、DVDを豊富に揃えるほか、ギャラリー「アンフェール」を併設してさまざまなカルチャーを当店の視点で紹介している。また2006年にオープンしたフロア「生活館」では、衣食住を中心とした生活にまつわる書籍をセレクトして、生活雑貨と一緒に置いている。

〔選書基準は「純然たる情報」に重点がない本〕
当店はミニコミとか洋書などは昔から直接取引することが多く、ほぼ買切でやっている。委託でない物もたくさん扱うことでセレクトと仕入数のトレーニングをかなり重ねてきた。また、取次の委託システムによる配本がメインだと、そこに乗らない小さな版元の商品はなかなか拾い上げてもらえない。そういうものを置くことで、この店でしか出会えないということが非常に多くなる。
本の選び方だが、まず、「純然たる情報に重きがない本」というのが当店のセレクト基準のひとつだ。インターネットで検索できる情報と本の知識は別のもので、実用的であればあるほど検索で代用できる。例えば、ゆで卵を作りたいとすると、作り方を検索して探し出すのはすごく簡単だ。
一方、ゆで卵の作り方を説明した本でも、美しくスタイリングされていて、ゆで卵にまつわる文章が素晴らしかったりすれば、純然たる情報とは別の意味合いを大きく帯びてくる。当店では、料理書などにしても、写真が美しくて装丁も良く、その著者の主観があるものをなるべく選ぶようにしている。
二つ目は、ものとしてのオーラがある本。本にはコレクションの要素や、それを持つことに、ある種の喜びを感じるものもある。三つ目は編集の巧みな本。これは純然たる情報に重きがない本に近いのだが、どういう語り方をしているか、一部分だけを取っても意味をなさず、1冊丸ごと読むことによって、その世界観ができている本だ。雑誌などにそれをすごく感じるのだが、ある雑誌を買っても、取り上げている記事すべてに興味があるという人は少ないだろう。自分の知的関心以外の空間を認識できることが、雑誌の優れたところだと思う。
インターネットだと、自分が読みたいものだけをクローズして見られるので、全体の知識像が見えない。自分が何を知っているかではなくて、何を知らないかを知っていることが学びであり知性の本質だと思う。アナログがよくてインターネットがだめだという話ではなく、その違いを認識することによって我々の仕事が成り立っていると思う。
例えば、『「こつ」の科学』という本はかなりのロングセラーだが、当店では置いてない。Q&A方式で食材や料理に関する豆知識がたくさん載っている。これは先ほど説明した、ゆで卵の作り方の本に非常に近い。この本の文章は限りなく主観がなく、非常に科学的で客観的な説明が載っている本だ。
それと対照的な『おいしいコーヒーをいれるために』という本は当店でロングセラーになっている。著者のライフスタイルが随所に出ており、コーヒー豆を撮影するのにもスタイリングされていて、非常にセンスのいい美しい本だ。ちなみに個人のブログと本は何が違うかというと、多くの人間がかかわっている工程が違う。説得力のある装丁や美しいデザイン、文章がきちんと構成されてることによって、本ならではの価値が獲得されると思う。

〔「探していなかったもの」に出会える場に〕
本はいろいろな文脈を持っているので、その文脈を生かしてあげることがとても大事だ。当店では何を選ぶかと同じくらい、どう並べるかを重要視している。『図案辞典』という本は、はがきなどに添えるカットを集めた図案帳で、60年前初版発行の本だ。時間が経って実用書というものから離れてしまい、レトロなイラスト集という意味合いが強くなっている。当店には「乙女のための本」という、クラシックな雰囲気を持った、センシティブな女性の美意識をくすぐる本というテーマのコーナーがあるのだが、『図案辞典』をそこで最近のイラストレーターの作品の横に置いたところ非常に良く売れた。
書店は出会いの場である必要があると思う。アマゾンとか電子書籍、インターネット検索などで、必要なものを入手することがどんどん簡単になってくる。情報を取得することの価値は相当低くなっていくだろう。だから差別化として、ネットの検索などとはベクトルが違う方向で、本の文脈を読み替えて店ごとに違った仕方で紹介し、「この店に来ると、探していたものではないものに出会える」という場として機能していくことが、これから非常に大事になってくるのではないだろうか。

デジタル教科書普及目指す/70社が参加して協議会発足

ソフトバンクの孫正義社長やマイクロソフトの樋口泰行社長らが発起人となり準備が進められてきた「デジタル教科書教材協議会」(DiTT)が7月27日、発足した。
同協議会は「全ての小中学生がデジタル教科書・教材を持つ環境を整える」ことを目標とした産学共同コンソーシアム。課題整理、政策提言、ハード・ソフト開発、実証実験、普及啓発などの活動を行っていく。
当初の会員は幹事19社・会員51社の合計70社で、出版社や新聞社をはじめとするコンテンツ事業者から印刷、広告、シンクタンク、教育、情報通信関連など幅広い企業が参加している。出版関連では小学館、ベネッセコーポレーションが幹事となっているほか、一般会員に旺文社、丸善、凸版印刷などが名を連ねている。会長に小宮山宏(三菱総研理事長)、副会長に陰山英男(立命館大教授)、藤原和博(東京学芸大客員教授)、中村伊知哉(慶大教授)の各氏が就任した。
同日行われた設立シンポジウムには「原口ビジョン」でデジタル教科書推進を謳う原口一博総務相も駆けつけ、「ITによって教育の可能性の扉を大きく開いてほしい」とあいさつ。マイクロソフトの樋口社長とソフトバンクの孫社長が講演し、デジタル教科書の必要性を訴えた。
樋口社長は日本の国際競争力低下に懸念を示し、国家戦略にマッチしたグローバル視点の人材育成が急務と指摘。「英語と第3外国語、ICT(情報通信技術)の基礎スキルに加え、問題解決力、コミュニケーション力、創造力を身につける必要がある。音声・画像・動画を使ったデジタル教科書が最適」と話した。
孫社長は「30年後に社会の中核で活躍する人材に求められるのはリーダーシップ、プレゼン能力、交渉能力」として、教科書の丸暗記を求める現在の教育を痛烈に批判。「子ども手当月1万3千円のうち月280円を6年間出せば、全小中学生に電子教科書端末をリースできる」「2015年には全小中学校にデジタル教科書を導入すべき」と持論を展開し、国際競争力回復のためにはデジタル教科書を活用した教育改革が必要と強調した。

iPadとツイッターで学習支援/ベネッセと東大

ベネッセコーポレーションと東大はiPadとツイッターを使って高校生の学習を支援するための共同研究を8月から始めた。タブレット型端末とソーシャルメディアを利用した学習モデルの構築を目指す。
ソーシャルラーニングプログラム「Socla」(ソクラ)という学習支援プログラムで、高校生が1人1台iPadを持ち、ツイッターを利用して大学生や社会人のサポートを受ける。プロジェクト学習と基礎学習の2つのステージに分かれ、プロジェクト学習では働くことや大学進学の意味、基礎学習では読解・作文など基本的な学習スキルを身につけることを目標にする。
共同研究は東大大学院情報学環に設置された寄付講座「ベネッセ先端教育技術学講座」(BEAT)を拠点として行われ、東大は学習プログラムの開発と評価を担当、ベネッセは基礎学習における学習支援に関する知見を提供する。

移転

◇栗田出版販売大阪支店
新住所=〒530―0003大阪府大阪市北区堂島1―5―17堂島グランドビル3階℡06―6341―0661FAX06―6341―0665

海外の出版・書店事情⑨/ノセ事務所代表取締役・能勢仁

〔フィンランドの出版・書店事情〕
OECDによる学習到達度調査で、学力世界一のフィンランドは、現在世界中から注目されている。筆者も教育と福祉に関して期待をもってヘルシンキに乗り込んだ。付加価値税(消費税)の高いことは前から聞いていたが、24%とは確かに高い。しかし不満をいう人はいなかった。
通訳をしてくれた小林豊氏(在40年)は老後が安全安心なので、貯金は全くしていませんといっていた。医療費が全額国の負担は有難い。福祉国家政府に加え、知識社会化を進めているフィンランドは、その成果が今開花中である。就学前から大学院に至るまで授業料は無償である。落ちこぼれを出さない教育が徹底されている。図書館の利用率は世界一である。国民の80%は図書館に足を運んでいる。年平均1人当たり21冊借りている(日本6冊、09年)。ヘルシンキ大学図書館を訪問して、図書館が国民の生活の中にあることを実感した。それは街の中心地、エスプラナーディ通りから僅か5分のところにヘルシンキ大学・図書館がある。地下1階、地上5階の建物の中に市民が一杯いるのには驚いてしまった。外国人である筆者も笑顔で入館させてくれた。図書館の中央部分は吹き抜けになっていて、5階まで、各階の書架が見える。各階にレファレンスがあり、その隣りで貸し出し業務をしている。ここは市民図書館なのである。
フィンランドの年間出版点数は4340点(05年)である。人口525万人から考えると少ない点数ではない。大きい出版社にウソイ社、オタワ社、タンミ社等がある。これらの版元は読者に浸透している出版社である。一般書も出版するが、教科書も発行していることを聞き、教育国フィンランド、さもありなんと思った。
〈アカテーミネン書店〉
アカテーミネン書店はヘルシンキの目抜き通りエスプラナーディ通りにある。市内で一番大きいデパート・ストックマンの隣にある。このデパートはドイツ系で、アカテーミネン書店の創業者はストックマンである。1969年の創業で、従業員は120名である。地下1階、地上3階の大書店である。間口15間、奥行20間の広さ300坪が1階である。1階中央部分に約15坪位の広場がある。四角い広場にソファー、ベンチが並べられ、多くの人が休み、読書し、談笑している。この書店の建築はフィンランドで有名な建築家アルヴァ・アールト氏の作である。店に入った瞬間に名だたる建築物だと感じた。2、3階は吹き抜けになっていて、その売場は回廊状である。昇降はエスカレータなので抵抗はない。店内の中央部が大空間であり、しかも天井がガラスなので自然採光になっている。温かみのある空間で、建物を楽しむ書店といってよいほど魅力的な店内である。
建築に負けず商品も素晴らしい。ヘルシンキを代表する書店に相応しい。1階は新刊、文芸、小説、ペーパーバック、ミステリー、MANGA、コミック、こどもの本等である。その他に書籍売場とは別に約100坪を使って雑誌売場がある。雑誌は日本の専売と思っていたが、訂正せねばならない。新聞も60紙あったが日本の新聞はなかった。1階の突き当たり奥の売場が児童書売場で、専門性のある売場になっていた。1階には5箇所のレジとレファレンスが配置され、支払い並びに相談、質問に困ることは無い。2階はノンフィクション、教科書、語学、伝記、歴史。伝記の充実ぶりにおどろく。教育国に相応しく教科書売場も約40坪と広い。2階の突き当たり奥はアルトという喫茶室である。北欧は家具で有名である。このティールームは約90席あった。ワンテーブルに3人分の椅子が用意されている。こちらの喫茶店の単位は3人なのだろうか。丸テーブルに3脚がマッチするのかもしれない。これが北欧風デザインなのか。
3階は一辺はアート、ホビー、専門書、一辺はCookerybook、一辺はガイド、地図売場である。東京、京都の地図が並んでいたが、前者が15ユーロ、後者が22ユーロであった。
地下売場は文具の総合展示である。伊東屋をワンフロアーにした形で、絵画材料、額縁、紙、製本材料に力が入っていた。
ヘルシンキには、もう1つの繁華通りアレクサンドリア通りに、スオマライネン書店があった。ヘルシンキ2番手の書店というところか。ワンフロア約300坪の大型書店である。この書店の特色はガイドブック、地図、地形図、地球儀、観測機の販売である。

導入に反対64%

教育書・学習書の専門出版社、明治図書出版は自社ウェブサイトで「子供用の電子教科書導入」についてアンケート調査を実施した。期間は7月9日~8月5日。この結果、反対が64・1%と、賛成35・9%を上回った。反対理由は「アナログの良さがなくなる」「導入する根拠が不明」などがあげられた。

読みきかせらいぶらりい/JPIC読書アドバイザー・森理恵

◇2歳から/『たちねぶたくん』/中川ひろたか=文/村上康成=絵/角川学芸出版 1260円/2010・7

さあ、みんなで一緒に、立ったり寝たり、さかだちをして、たちねぶたくんのまねをしてみましょう。ユーモラスなブタと共に、体を使って遊べる絵本です。ブタは最後にごしょがわらさんと出会い、二人で跳ね回ります。「ねぶた」は東北の夏のお祭りですが、季節を問わずに楽しめます。

◇4歳から/『このすしなあに』/塚本やすし=作/ポプラ社 1260円/2010・6

「このすしなあに。」元気な板前さんの掛け声で、マグロが海を泳ぎ、キュウリは青々と実る。ウニのトゲが光り、ニワトリが卵を産み落とすと・・・。「へいおまち」にぎり1人前の出来上がり。元気な命がおいしいお寿司になります。迫力のある絵におすしが食べたくなってしまうかも。

◇小学校低学年向き/『かめだらけおうこく』/やぎたみこ=著/イースト・プレス1365円/2010・7

助けたカメに連れられて、きいちゃんが家族4人で行ったのは「かめだらけおうこく」。そこでは「みのりのきがめ」の果実をふるまわれ、「みずためがめ」の温泉に招待されます。「かめだらけ」という不可思議な世界でカメのようにゆったりとした時間を過ごした気分になります。

第39回王子まつり

日販王子流通センターは8月2日、同センター構内で日販・同労組共催による「第39回王子まつり」を開催。取引先書店、出版社、近隣住民など約1400名が来場した。開会あいさつで日販の古屋文明社長は「契約販売についてコストコントロールを徹底し、書店と出版社に提案を行っていく。注文品のスピードアップ、新刊や売行良好書の充足・供給などの物流を担うのが王子の仕組み。ますますこの機能を発揮していきたい」と述べた。

芥川賞・直木賞の贈呈式

第143回芥川賞・直木賞の贈呈式が8月20日、東京・丸の内の東京會館で開かれ、『乙女の密告』(新潮社)で芥川賞を受賞した赤染晶子さん=写真・右=と、『小さいおうち』(文藝春秋)で直木賞を受賞した中島京子さんに正賞の時計と副賞の100万円が贈られた。いずれも初候補での受賞。赤染さんは「これからもテーマに真摯に取り組みたい」、中島さんは「受賞作とは違う新しい小説を書きたい」と喜びを語った。

「書店に足運ぶきっかけに」/宮部みゆき作品、初の電子アプリ化

中央公論新社は8月13日、宮部みゆき氏の最新長編『あんじゅう三島屋変調百物語事続』のなかの一編をiPad用アプリとして発売した。価格は1000円で、9月9日までは特別価格700円。ダウンロードはAppstoreから。
このアプリは読売新聞連載時の南伸坊さんの挿絵を組み合わせたもの。iPadをタッチしたり傾けることで挿絵が変化する。ツイッターとの連携機能も備え、読者同士をゆるやかなコミュニケーションでつなぐ。なお、宮部氏の小説が電子アプリ化されるのは今回が初めて。
宮部氏は「今回制作したアプリは小説を読むというより、まずは南伸坊さんが描いてくださった豊富な挿絵を楽しむもの。このアプリで遊んでいただき、『じゃ、どんな物語なのか?』と気になったら、書店さんに足を運んで、単行本の『あんじゅう』を見てもらえると嬉しい」とのコメントを寄せている。

多様なラインナップ揃う/小学館下期の「計画販売制」企画

小学館は8月10日、10年度下期企画説明会を開き、書店マージンアップと返品減少を進めるための施策「計画販売制」の商品ラインナップを発表。また、『Jr日本の歴史』など新企画を発表した。
下期に投入する計画販売企画では、11月19日発売の『例解学習国語辞典』第9版(定価1995円)と『例解学習漢字辞典』第7版(定価1995円)のセットを計画販売制で受注する。分売不可。セット定価3990円。取引条件は書店出し正味65%、3ヵ月延勘、返品30%歩安入帳。専用バーコードを付け、専用ケースに入れてシュリンクして出庫する。なお、単品は通常条件で出荷する。
また、20万部突破のベストセラー『21世紀こども人物館』は10月15日重版分を計画販売制で受注する。定価4998円。10月下旬発売の『ドーナツ型現品付きシリコンドーナツで作るおうちで簡単!焼きドーナツ』は非再販商品で、計画販売制のみで受注する。価格1680円。10月18日発売の池上彰『新版やりたい仕事がある!』は計画販売と委託販売の併用制。定価1995円。また、8月26日発売の橋田壽賀子『おしんの遺産』は初回を委託で出荷し、重版は計画販売で受注。
このほか『Jr日本の歴史』(全7巻、10月8日第1巻刊行、各巻定価1890円)、DVDBOOK『歌舞伎座さよなら公演』(全8巻、8月2日第1巻刊行、各巻価格2万6250円)などを発表した。

16年ぶりの増収増益/返品率、全部門で改善/中央社

中央社は8月17日、板橋区の本社で平成21年度定時株主総会を開催し、平成21年度決算諸案などを承認した。
今期の総売上高は257億8092万円で前期比5・6%増となった。内訳は、雑誌136億7599万円(前期比2・4%増)、書籍75億5046万円(同16・5%増)、特品等8億188万円(同18・2%増)。営業利益は3億302万円(同40・4%増)、経常利益1億5462万円(111・1%増)、税引前当期純利益1億5462万円(120・7%増)の大幅増収となった。増収増益は16年ぶり。
返品率は雑誌30・6%(同2・0ポイント減)、書籍30・9%(4・2ポイント減)、特品等9・1%(3・6ポイント減)と3部門とも改善し、合計30・1%(同2・8ポイント減)となった。
22年度の総売上高目標は1・1%増の260億5474万円としている。
役員は取締役全員が重任。執行役員に山本章雄関西支社長が新任した。
総会終了後に行われた記者会見で、風間賢一郎社長は「各部ごとに目標設定のうえ報奨を払うインセンティブ契約を行ったことが効果をあげた。持株制度も社員のモチベーションを上げるため有効だった」と好決算の背景を説明。「業界全体がシュリンクして店頭の売上が落ちている。デジタル化で紙の本の売上が落ちる可能性もある。増収増益に満足しているが、いつまで続くか不安もある。他の取次にできないこと、得意分野に磨きをかけねば。コミック分野、複合商品の開発に力を入れたい」と今後の方針を示した。

〔中央社役員〕
代表取締役社長
風間賢一郎
専務取締役外山義朗
常務取締役新谷喜代春
取締役大谷敏夫
同小暮豊博
同矢下晴樹
監査役剱持明敏
〔執行役員〕○印は昇格
執行役員・開発事業推進室長斎藤進
同・開発事業推進室部長(市場開発担当)佐藤誠三
同・取引部長岡田益男同・関西支店長○山本章雄
〔機構改革〕
1、開発事業推進室を新設する。
2、開発営業部を廃止し、その機能を開発事業推進室に移管する。
3、事務管理部を廃止し、その機能を取引部に移管する。
4、開発事業推進室に市場開発課、新規事業課、開発営業課を置く。
5、取引部に事務管理課を置く。

東京日販会

7月27日、千代田区の日販本社で開かれた東京日販会の第4回総会に出席した日販の古屋社長は「ネット書店に対抗するサービスQuickBookや、CRM戦略のHonyaClubなど、書店売上増と店頭活性化につながる施策を提案していく。また、パートナーズ契約などの施策を通して返品率を下げ、利益を還元できる仕組み作りに取り組む。厳しい状況が続くが、皆様とともに出版業界が抱える課題を解決したい」とあいさつした。

本屋のうちそと

『「ありがとう」―77言語の「ありがとう」―』(作こたすぎ・吉備人出版)は見開きの各ページ、左にイラスト、右にありがとうという言語。誕生から成長、恋、結婚、出産、家族と、その場面場面での「ありがとう」が描かれている。この1冊に1人の女性の人生と人や自然やペットなどあらゆるものに対しての感謝の心がこめられている。プレゼントには最適な1冊で、特に女性に贈るのにはベストで後で喜びの声を聞くことが多い。定価の入っていないカバーも用意されているところもうれしい。
どこの家でも、台所や押入れなどには必ず引き出物の鍋とかグラスのひとつや2つは仕舞われているはずである。贈る人の心がどれだけ込められるか、受け手の心に響くか、その物に意思や実用性はあるのか、というのが品物を決める重要なポイントになるのではないだろうか。
先日、娘が結婚した。彼女は引き出物に本を加えることにした。当然、前述の本を薦めたが、娘が指定したのは『空の飛び方』(ゼバスティアン・メッシェンモーザー作、関口裕昭訳光村教育図書)。自称、空から落っこちたというペンギンと、再度彼を飛ばさせようと協力する男の話で、航空力学や耐久能力、筋トレ、飛行機の設計図とシリアスな絵と真面目なおかしさが楽しい絵本である。数十軒の家の本棚に、選ばれたこの絵本が並んでいると考えると、本が贈り物として最適、最強の商品なんだという実感がわいてくる。
(理)
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