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平成22年12月15日号(後編)
角川書店、国際アニメフェアへの出展取りやめ/都の姿勢に納得できず

角川書店の井上紳一郎社長は12月8日、「東京国際アニメフェア2011」(実行委員長=石原慎太郎都知事)への出展を取りやめることをツイッターで表明した。理由は「マンガ家やアニメ関係者に対しての、都の姿勢に納得がいかないところがありまして」としている。同フェアは3月24日~27日、東京ビッグサイトで開かれる。

漫画・アニメ文化がしぼむ/都青少年育成条例、漫画家ら反対声明

過激な性表現を含む漫画やアニメの販売などを規制する東京都青少年健全育成条例案が11月30日に始まった都議会に改めて提出されたが、これに対して、11月29日、漫画家のちばてつや氏、秋本治氏、本そういち氏、漫画原作者のやまさき十三氏や講談社、小学館、集英社の大手出版社幹部らが記者会見を開き、「憲法で保障された表現の自由を侵害する恐れがある」とする反対声明を発表した。

〔規制の範囲、むしろ拡大〕
改正案は6月議会で否決されたため、都は「非実在青少年」という文言を削除。代わりにキャラクターの年齢に関わらず「刑罰法規に触れる性行為や近親者間の性行為」を「不当に賛美し誇張」した漫画やアニメを規制の対象とし、条文を修正して再提出した。
反対声明によると、新改正案は18歳未満の年齢制限を外したことから「前回の改定案よりも規制の範囲を拡大する内容となっている」と指摘し、「不当に賛美し誇張」という漠然かつ不明確な要件は「漫画やアニメの持つ多様で柔軟な表現方法を奪う」と危惧。「表現の自由を侵害する恐れがあり、漫画家の創作活動を萎縮させる」として改正案の否決を求めている。
会見の席上、ちば氏は「若い作家が萎縮する。漫画・アニメ文化がしぼんでしまう」、秋本氏は「規制されたら『こち亀』の両さんは普通の生活しかできなくなる。漫画として成立しない」、やまさき氏は「フィクションを現行法で罰するのは無理」と訴えた。

〔行政の恣意的解釈可能に/出倫協なども反対声明〕
書協、雑協、取協、日書連で構成する出版倫理協議会は11月26日、「私たちは、再提出される『東京都青少年健全育成条例改正案』に反対します!」と題する緊急声明を発表した。
これによると、新改正案は漫画・アニメへの不当な表現規制に加え「行政当局の恣意的解釈・運用によって、規制の範囲をいかようにも拡大できる」条項が加えられていると指摘。漫画家の表現活動に対する「萎縮効果は計り知れない」としている。また、青少年の健全育成はゾーニングなど出版人による自主規制に任せるべきと主張している。
このほか出版労連、流対協、日本ペンクラブなども反対声明を公表している。

首都圏書店大商談会を企画、成功させた、南天堂書房社長・奥村弘志氏

「従来の出版業界の慣習にとらわれず、書店が元気になる会をやりたかった」と首都圏書店大商談会を開催した理由を語る実行委員長の奥村弘志氏。商談会は11月8日、東京・新宿区の日本出版クラブ会館で開かれ、出展版元80社、商談成立件数1815件、商談成立金額4003万8409円、来場書店数196店・259名と予想を上回る成功を収めた。
奥村氏は現在、首都圏栗田会の会長を務める。平成11年~12年には日書連副会長を務めた。店頭活性化への思いは強い。「出版業界は10年以上マイナスが続いている。最も打撃を受けているのは店売中心の中小零細書店。以前から何とかしなければと考えていた」と話す。構想するときも「書店と出版社に喜んでもらえる、『実』のある会にする」ことを重視した。実行委員会を東京トーハン会、東京日販会、大阪屋東日本友の会、太洋会関東・甲信越支部、首都圏中央会、協和会、首都圏栗田会で構成し、取引取次の枠を取り払った。業界の催しに付きものの主催者挨拶などのセレモニー、飲み食いは一切なし。「無駄を排除して商売に専念しようと。枠を超えてみんなが協力してね。実行委員会の皆さん、事務局を務めたJPICに感謝している。私は縁の下の力持ちでいい」と笑う。
次回開催に向け業界関係者の期待も高まっている。「1回きりでは駄目。続けなければ意味がない」と奥村氏も前向きだ。「今回、版元間で企画競争をしてもらった。商品説明だけでは実績が上がらないから。お楽しみ券などの特典を用意してもらって、書店が仕入れやすい環境を作った。次回は特典を強化し、書店にとってさらに魅力ある商談会にする」。
第2回は2011年10月下旬、東京・秋葉原のAKIBA―SQUAREで開催する方向で調整中。出展版元は100社ぐらいを考えている。「こうした商談会はこれまでなかった。業界の恒例行事として浸透定着させたい」と語った。
(聞き手=本紙・白石隆史)

野間読書推進賞、2団体・2名に

第40回野間読書推進賞(読書推進運動協議会主催)の贈呈式が11月5日、東京・新宿区の日本出版クラブ会館で開かれ、団体の部の青森市読書団体連絡会(青森県)、友部読書会連合会(茨城県)、個人の部の上石嘉代子氏(長野県)、境ツヤ子氏(佐賀県)に賞状および賞牌、副賞の賞金が贈られた。

組合員減少を憂慮/送・返品同日精算実現へ努力/宮城総会

宮城県書店商業組合は11月14日午後1時半から福島県飯坂町の穴原温泉「吉川屋」で平成22年度通常総会を開き、組合員90名(委任状含む)が出席した。
総会は梅津清太郎理事(八文字屋書店)の司会で進行。小関真助副理事長(かほく書店)の開会宣言で始まり、藤原直理事長(金港堂)があいさつ。「日書連の最大問題は組合員減少」とし、平成元年に1万2600店だった傘下組合員数は今年4月現在で5100店に減少。宮城組合も平成元年の365名から現在132名と3分の1まで減少していると説明した。
取引改善問題では取次に送品・返品同日精算を求めていると報告。「大阪屋と栗田は月末まで返品入帳しているのに対し、トーハンと日販はいまだに月末5営業日前まで着荷返品受け入れ処理を行ったものまでしか入帳していない。今年度末までの改善に向けて回答を求めている」と述べた。
電子書籍の今後については「まだ内容や動向が定まらず混沌としている。各種プラットフォームが検討されており、日書連としても慎重に見守っていきたい」と話した。
議事では藤原理事長を議長に選出。事業報告と決算報告、事業計画案と予算案などすべての議案を原案通り承認可決した。
このあと勤続30年の大崎市・こけし書房の佐藤ゆみ子氏ら11名の永年勤続者を表彰。代表してブックスミヤギの近藤さおり氏、同・岩根千晶氏(ともに勤続5年)が表彰を受けた。続いて参加版元・取次説明会が行われた。
(佐々木栄之広報委員)

先人を追善供養/京都組合物故者法要

京都府書店商業組合は11月9日、京都市中京区の善導寺で「第77回図書まつり物故者法要」を行った。同組合は毎年、書店業を通じて京都の出版業界を担った先進者の方々への追善供養として法要を実施している。対象は京都組合加盟の名義人。今回は組合理事と取次関係者の計24名が参列。午後4時半から僧侶による読経がしめやかに営まれた。
会場を移した御斎の席で、中村晃造理事長は「京都組合が毎年、読書週間のこの時期に法要を行っているのは、出版業界の礎となり発展に尽力された先人の方々に深甚なる敬意と感謝の意を表したもの。今後もこの法要を良き慣例としていきたい」と述べ、参列者は謹んで杯を献じ、亡き人を偲んだ。
(澤田直哉広報委員)

「競争と協調」で新ネットワーク構築/取協60周年記念祝賀会

日本出版取次協会(取協)は11月25日、東京・文京区の東京ドームホテルで創立60周年記念祝賀会を開き、出版業界関係者約200名が出席した。
冒頭、山﨑厚男会長があいさつ。取協の歴史を振り返り、「会員は44社から29社に減ったが、取協の今後の方向性は『競争と協調』と考えている。物流と情報インフラを標準化することが業界全体の利益につながる。電子書籍も同じ考え方で取り組むべき。『取り次ぐ』という言葉の意味は『ネットワークを築く』こと。新しい付加価値を取り次ぐことに挑戦し、消費者利益を創出するための新しいネットワークを築きたい」と話した。
来賓の日本書籍出版協会・相賀昌宏理事長、日本雑誌協会・上野徹理事長があいさつした後、日書連・大橋信夫会長が「先輩たちは正味問題に取り組んだ。今われわれは送品・返品同日精算を求めている」と述べ、乾杯の音頭をとった。

効率配送で意見交換/出版物輸送懇談会

東京都トラック協会の出版・印刷・製本・取次専門部会は11月16日、東京・四谷の東京都トラック総合会館で第32回出版物関係輸送懇談会を開催。出版社、取次、書店、印刷、製本の各団体代表総勢32名を招き、「出版物を取り巻く現状と課題について―効率輸送(配送)について―」をテーマに話し合った。
瀧澤賢司部会長は「運送業界は輸送需要が激減し、業者間で運賃を下げて荷主の奪い合いが起こっている。出版輸送でも取扱量が減少し、大型車輛に少量の荷物を積んで走るミスマッチの状況が生まれている。業量が少ないときは品物をまとめて運ぶなど、効率配送について話し合っていきたい」と述べた。
日書連の梅木秀孝常任委員は書店の立場から業量平準化の必要性に言及し、「今後、創刊誌は発売点数の少ない日にすべき」と提案した。

日書連のうごき

11月5日第1回次世代書誌情報共通化会議に大川専務理事が出席。九州雑誌センター取締役会に大橋会長ほか役員が出席。第40回野間読書推進賞贈呈式に大川専務理事が出席。
11月9日神奈川組合理事会で「ためほんくん」デモに田江理事が出席。図書館サポート委員会。「日書連MARC」使用許諾書打合せ会。
11月10日JPIC理事会に大橋会長ほか役員が出席。
11月11日出版ゾーニング委員会に石井事務局次長が出席。ISBNワーキンググループ委員会に岩瀬専門委員が出席。
11月15日「ためほんくん」部会。同・出版社との意見交換会。文字・活字文化推進機構第9回定例評議員会&第9回定例理事会に大川専務理事が出席。
11月16日出版倫理協議会に鈴木副会長が出席。第32回出版物関係輸送懇談会に梅木常任委員が出席。第19回山本七平賞贈呈式に大橋会長が出席。
11月17日「読書週間書店くじ」公開抽選会。理論社民事再生問題で、トーハン、日販、大阪屋、栗田と個別意見交換。各種委員会(年末年始懇親会、増売、指導教育、取引改善、流通改善、再販研究、広報、消費税、情報化推進、組織、政策)。
11月18日定例理事会。席上、文化通信社・星野渉編集長を講師に「電子書籍ブームと出版業界」と題する勉強会を開催。
11月24日「子どもの読書推進会議」平成22年度下半期運営幹事会に石井事務局次長が出席。
11月25日取協60周年記念パーティーに大橋会長ほか役員が出席。公取協月例懇談会に影山公取協専務理事が出席。文化産業信用組合理事会に大橋会長が出席。日本出版クラブ事業運営委員会に大川専務理事。
11月26日日本図書コード管理センター第5回マネジメント委員会に藤原副会長と柴﨑副会長が出席。出版平和堂委員会並びに出版平和堂維持会役員会に大川専務理事が出席。
11月29日「出版懇親の夕べ」記念講演会に大橋会長が出席。
11月30日「電子出版の流通促進のための情報共有クラウドの構築と書店店頭での同システムの活用施策プロジェクト」第1回委員会に大川専務理事が出席。業界紙との意見交換会に大橋会長と面屋副会長が出席。小売商連絡会に大川専務理事が出席。雑誌発売日励行・本部委員会に藤原副会長ほか役員が出席。日本図書普及役員会に大橋会長ほか役員が出席。

新理事長に長谷川澄男氏/書店活性化委員会を発足/福岡総会

福岡県書店商業組合は11月25日、福岡市のセントラルホテルフクオカで第32期通常総会を開催。6期12年務めた山口尚之理事長(三山書店)に代わり、新理事長に長谷川澄男副理事長(ブックイン金進堂)を選出した。
総会は長谷川副理事長の開会の言葉で始まり、山口理事長があいさつ。「かねてから懸案だった定款の変更により、理事役員の定員を削減し、組織スリム化、人事刷新、組織強化を図ることができた」と述べた。
続いて大石宏典常務理事を議長に選出して議案審議に入り、第32期事業報告、収支決算報告、第33期事業計画案、収支予算案などすべての議案を原案通り承認可決した。役員改選では新理事長に長谷川副理事長を選出した。
事業計画案は長谷川新理事長が説明。①福岡県書店商業組合の組織・運営の強化、②再販制度下における書店の役割の明確化、③取引慣行の弊害是正、④ネットワーク化による情報・物流の改善、⑤読書推進と活字文化の振興、⑥万引き防止・青少年健全育成の周辺整備――の6本柱に加え、書店活性化委員会を発足。「組合員書店の利益を守るため、有益な情報の共有を図り、適正な売上げと利益を確保できるよう努力したい」と抱負を語った。
〔福岡組合役員〕
▽理事長=長谷川澄男(ブックイン金進堂)
▽副理事長=安徳寛(Booksあんとく)、大石宏典(大石金光堂)
(西村勝広報委員)

10年上期は前年同期比95・55%/ABCレポート

日本ABC協会は2010年上半期雑誌発行社レポートを発表。今回掲載した47社161誌の前年同期比指数は週刊誌94・63%、月刊誌95・94%で合計では95・55%となった。主要48誌の販売部数一覧が別表。
総合週刊誌は、部数首位の『週刊文春』が4万8千部減の48万5千部と50万部の大台割れ。2位の『週刊新潮』も3万7千部減の39万8千部と40万部を割り込んだ。前期に10万部近く伸ばした『週刊現代』は4万1千部増の36万7千部と勢いを持続。『週刊ポスト』は2万5千部減の27万3千部とやや後退した。
女性週刊誌は、前期堅調だった『女性セブン』が2万4千部減の27万6千部。『女性自身』は1万4千部減の25万7千部、『週刊女性』が1万3千部減の17万部と低迷した。女性月刊誌では、『ViVi』が3万部増の32万6千部、『MORE』は2万9千部増の34万2千部と好調だった。

売上前年比2%増・片岡隆理事長を再選/TS協同組合総会

TS流通協同組合は11月26日午後4時から書店会館で第11回通常総会を開き、組合員86名(委任状含む)が出席。任期満了に伴う役員改選で理事15名、監事2名を選任し、片岡理事長の再選を決めた。
議案審議では平成21年度事業報告、決算報告、平成22年度事業計画案、予算案などすべての議案を原案通り承認可決した。
平成21年度の売上は1億1036万円で前年比2%増加。発注店数は月平均68店で前年比6店減、1店当たりの月売上は13万9681円と前年比4%減少した。出版社取引額ベスト5は、新潮社、講談社、角川グループ、小学館、文藝春秋。また共同購買事業として、新潮社『1Q84』、角川書店『ロスト・シンボル』、飛鳥新社『くじけないで』、毎日新聞社『もしもし下北沢』などの共同仕入れを行った。
片岡理事長は「一番大きな問題は、書店送品の大幅なコストアップを余儀なくされたことだ。そのため今回、売上に応じた部戻しができなかった。今後ルートサービスとコストダウンについて話し合っていきたい。また、受発注システム以外の事業活動を活発化させていくことが重要になる。事前に情報をつかみ、売行きが見込める商品をピックアップして取り組んでいきたい」と述べた。

うみふみ書店日記/海文堂書店・平野義昌

前回ご案内した当店の「元町・古書波止場」が12月1日オープンしました。新聞の取材もあり、多くのお客さまが来店してくださいます。1階で古本コーナーを常設して、もう4年になります。ご近所の古本屋さんが最初です。その後、数々の古本イベントやフェアを行ってきて、今回、2階の約3分の1のスペースに古書店を開店していただくことになりました。
初日閉店後、関係者と共に記念レセプションという、名前だけ上品な酒盛りに参加しました。古本にあまり縁のない私ですが、嬉しくて楽しくて美味しいお酒でございました。そのままPR誌「ほんまに」の忘年会に突入し、ここでもハシャイでおりました。もう1軒行ってしまいました。後のことは想像してください。悲劇(喜劇)の顛末を賢明な読者の皆さんは予想できるはずです。呑んべの涎繰り話など読みたくもございませんでしょう。いろいろあって、我がスィートホームに辿り着いたら、いつも雨降り、ではなくメガネがねぇー、であります。
それくらいハメをはずすほど喜びのあるオープンなのでした。尚、この酔いどれ話に興味ある方は、ブログ「海文堂書店日記」をご覧くださいませ。
「古書波止場」を訪れた顧客さんが、収穫を見せてくれます。
「これは宇野千代のねー……」
1冊ずつ説明してくださるのですが、門外漢は反応できません。手に取り、ページをめくり、
「ほー、これは昭和18年ですか、こちらは21年、ふむふむ、なるほど……」
わかったようなことを申し上げていました。
「神戸に来る楽しみがふえたわー、こんだけ買うて2000円ちょっとやで。〇〇書店さんは社会科学専門やけど、文学でもエエ本持ってるねん」
ご満足の様子です。確か今年の夏に蔵書を整理なさったはず、また増え続けることでしょう。
さて、当店は電子書籍に参入できない古いタイプの本屋ですが、もっと徹底した同業者がおられます。岩波新書の『本は、これから』で知りました。東京のK書房さんはパソコンを置かず、急ぐお客はネットや都心の超大型書店にまかせ、「『そんなに急がなくてもいい』というお客様との関係を大事にしていきたい」本屋さんです。顧客ひとりひとりのお顔が見える、地域での商売の基本が確立されている自信でありましょう。
「超大型書店同士の潰し合いが始まっていて、それぞれが一人勝ちを狙っているのでしょうが、それは無理でしょう……電子書籍の影響を近い将来全部の店が公平に受けるとしたら、ダメージは大型店が一番大きいはず……老人大国の日本で若い人が営む小さな本屋が、もしかしたら一番必要とされる時代がやって来るかもしれません」
本屋を目指す若者にエールを送ってくれます。そう言えば、業界新聞でも取り上げられた、若手書店員の座談会「10年後も本屋でメシが食えるのか?」で、うちの若者が、「オーナーになるしかない」と発言しました。彼の資質を考えれば、古本を含めた本屋なら可能性は大きく広がるでしょう。
当原稿を書いている今、神戸では鎮魂の「ルミナリエ」が開催中です。来年も良き年でありますよう、良い本と出会えますようお祈りして、本年最後の「うみふみ書店日記」といたします。余計なお世話ですね。では、また。

首位は『もしドラ』/2010ベストセラー

〔トーハン調べ〕
①もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら(ダイヤモンド社)②バンド1本でやせる!巻くだけダイエット(幻冬舎)③体脂肪計タニタの社員食堂500kcalのまんぷく定食(大和書房)④ポケットモンスターブラック・ホワイト公式完全ぼうけんクリアガイド(メディアファクトリー)⑤1Q84(3)(新潮社)⑥ポケットモンスターブラック・ホワイト公式イッシュ図鑑完成ガイド(メディアファクトリー)⑦伝える力「話す」「書く」「聞く」能力が仕事を変える!(PHP研究所)⑧新・人間革命(21)/新・人間革命(22)(聖教新聞社)⑨創造の法常識を破壊し、新時代を拓く(幸福の科学出版)⑩くじけないで(飛鳥新社)
〔日販調べ〕
①もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら(ダイヤモンド社)②巻くだけダイエット(幻冬舎)③1Q84(3)(新潮社)④体脂肪計タニタの社員食堂(大和書房)⑤伝える力(PHP研究所)⑥知らないと恥をかく世界の大問題(角川SSコミュニケーションズ発行、角川グループパブリッシング発売)⑦くじけないで(飛鳥新社)⑧新・人間革命(21・22)(聖教新聞社)⑨1Q84(1・2)(新潮社)⑩マネジメント(ダイヤモンド社)
〔大阪屋調べ〕
①もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら(ダイヤモンド社)②バンド1本でやせる!巻くだけダイエット(幻冬舎)③1Q84BOOK(3)(新潮社)④伝える力(PHP研究所)⑤体脂肪計タニタの社員食堂500kcalのまんぷく定食(大和書房)⑥知らないと恥をかく世界の大問題(角川グループパブリッシング)⑦これからの正義の話をしよういまを生き延びるための哲学(早川書房)⑧新・人間革命第21巻、第22巻(聖教新聞社)⑨くじけないで(飛鳥新社)⑩日本人の知らない日本語2(メディアファクトリー)

出版業界の新春行事

【書店関係】
〔北海道〕
北海道取協・出版社・書店組合新年合同懇親会=1月18日(火)午後6時から札幌市中央区のホテル札幌ガーデンパレスで開催。
〔宮城〕
◇合同新年懇親会=1月6日(木)午後5時から、仙台市青葉区のホテルモントレ仙台で開催。
〔神奈川〕
◇新年懇親会=1月18日(火)午後5時半から、横浜市西区のホテルキャメロットジャパンで開催。
〔東京〕
◇新年懇親会=1月14日(金)午後5時半から、文京区の東京ドームホテル地下1階「天空」で開催。
〔静岡〕
◇第43回静岡県書店商業組合新年総会=1月12日(水)午後3時から、浜松市西区の浜名湖かんざんじ温泉「ホテル九重」で開催。懇親会は午後6時10分から。
〔愛知〕
◇平成23年新春賀詞交歓会=1月14日(金)午後5時半から、名古屋市千種区のルブラ王山地下1階「弥生の間」で開催。
〔大阪〕
◇大阪出版流通業界新年互礼会=1月7日(金)午後3時から、大阪市北区のホテルグランヴィア大阪で開催。
〔京都〕
◇京都出版業界互礼会=1月6日(木)午後4時半から、京都市中京区の京都ホテルオークラ4階「暁雲の間」で開催。
〔福岡〕
◇平成23年福岡県出版業界新年の会=1月6日(木)午後4時から、福岡市博多区のホテルオークラ福岡で開催。
【取次関係】
◇日教販第60回春季展示大市会=1月6日(木)午前9時半から東京・千代田区のスクワール麹町で開催。セレモニーは午後1時から。
◇トーハン2011年新春の会=東京会場は1月7日(金)午前10時半から文京区の椿山荘5階「オリオン」で開催。社長あいさつは午前10時半、鏡開きは午前11時。近畿会場は1月11日(火)にトーハン大阪支店で開催。
◇日販2011年新春を祝う会=1月7日(金)午前10時から東京・港区のザ・プリンスパークタワー東京地下2階「ボールルーム」で開催。午前10時から社長あいさつ・鏡開き。
◇大阪屋新春おでんの会=1月10日(月)正午から、東大阪市の同社関西ブックシティで開催。社長あいさつは正午から。
◇栗田新春あいさつの会=1月8日(土)午前11時から東京・板橋区の同社新物流センターで開催。社長あいさつ・鏡開きは午前11時から。
【関係団体】
◇日本出版クラブ新年名刺交換会=1月6日(木)正午から、東京・新宿区の日本出版クラブ会館で開催。
◇全国医書同業界新年互礼会=1月5日(水)正午から東京・千代田区の帝国ホテルで開催。
◇書店新風会新年懇親会=1月7日(金)午後5時から、東京・新宿区のハイアットリージェンシー東京地下1階「センチュリールーム」で開催。
◇出版梓会第26回梓会出版文化賞贈呈式=1月18日(火)午後6時から東京・新宿区の日本出版クラブ会館で開催。

大河ドラマPRで学生にPOP講習会/東京組合ブッカーズ

東京都書店商業組合は12月2日、書店会館で定例理事会を開催した。主な審議事項は次の通り。
〔電子サイト運営推進委員会〕
「Booker’s」が産学協同で進めているNHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国」の店頭連動企画について、青山学院大学総合文化政策学部の学生を対象に、隆文堂の高橋小織社長を講師としてPOP制作講習会を実施したことを報告した。作品は、書店店頭コーナーのPRに活用する方針。
〔組織委員会〕
未加入店の多いチェーン店に対して重点的に加入促進を図ることを目的に、トーハン、日販を訪問して協力を要請したことが報告された。

チャリティカレンダーで店に活気/福岡・太宰府市五条書店

本屋稼業に従事しているとなかなか時間がとれなくて、ボランティア活動ができない。しかし、福岡県太宰府市・五条書店の石松稜威夫店主は毎年12月15日頃、チャリティカレンダーを提供してくれた会社へ「今年もよろしく」とあいさつ回り、仕事納めの日を確認して回る。
仕事納めの当日、各会社を駆け回り、夜遅くまでカレンダーを集め、奥様と一緒にサオにひもかけ作業を深夜まで行う。
12月30日より店先のテント下に一つひとつぶら下げ、百円、2百円、3百円コーナーと分類して選びやすく展示する。今ではカレンダーをもらえる方が少なく、開店と同時に飛ぶように売れる。売上は、以前は市の福祉協議会に寄付していたが、5年前からユニセフに寄付している。
領収証をコピーし、カレンダーをもらった全会社に報告すると、また次の年も必ず提供してもらえる。
捨てるカレンダーを活用してもらえる会社も、お客様も満足し、ユニセフも助かり、私どもも嬉しいと…。
(西村勝広報委員)

本屋さんへ行こうキャンペーンを実施/QRコードから応募/京都組合

京都府書店商業組合は「本屋さんへ行こうキャンペーン」を11月上旬から開始した。読者サービスの一環として毎年実施しているもの。今回はカレンダー付きキャンペーンカードを組合加盟店で配布している。
書店販促物の定番となっているカードカレンダーをイメージしたもので、裏面に来年1月始まりのカレンダー、表面に同キャンペーンの告知とともにQRコードが記載されている。応募はこのQRコードを携帯電話のカメラから読み取って行い、組合専用ホームページにアクセスして、必要事項を入力して送信すれば完了となる。パソコンからの応募もできる。また、携帯電話やインターネットを利用しない読者は店頭に用意している応募用紙で応募することもできる。応募締切は12月末日。
販促物としてのカードカレンダーは、書店の利用者の満足度が高いことから、来店行動として自らカードを持ち帰ることが期待できる。また、キャンペーン実施に伴い、カードは専用ケースに入れた上で組合加盟店に送付する工夫をしているため、キャンペーン実施店舗はそのままレジ横に置くだけ。店舗側の手間が省け、準備が容易になったことで、キャンペーンへの参加が積極的となることから、応募総数の増加にもつなげたい考え。
景品は40型相当の大型液晶デジタルテレビとブルーレイレコーダーが各1名、図書カード3千円分が30名。今年が国民読書年にあたることから豪華にした。
京都組合では、応募者をより多く獲得することで、期間内は例年以上の集客効果を期待している。
(澤田直哉広報委員)

七賢人しおり作成/7万枚を無料配布/佐賀組合

佐賀県書店商業組合は幕末から明治にかけて活躍した「佐賀七賢人」のしおりを7万枚作成。秋の読書週間に合わせて、県内組合加入書店で無料で配布した。
今年が国民読書年であることや、県教育委員会が幕末・明治期の日本の近代化に貢献した佐賀県出身者の足跡を紹介する『佐賀偉人伝集』全15巻を今秋から5カ年計画で出版することから作成したもの。大隈重信、江藤新平ら七賢人の顔写真とプロフィールを載せている。七賢人各1万枚、計7万枚を作成した。
岩永藤房理事長は「県内の小学生から大人まで幅広くふるさとの偉人を知ってもらえれば」としている。

鹿児島組合レクリエーション大会

鹿児島県書店商業組合は10月13日、かごしま健康の森公園で第34回レクリエーション大会を開催。3回目となるグランドゴルフ大会に書店、取次、出版社、テジマから総勢50名が参加し、時折小雨が降るなか熱戦が繰り広げられた。団体戦は鹿児島書籍チームが2連覇を果たし、個人戦では高城書房の寺尾社長が2度目の優勝に輝いた。終了後に懇親会を催し、焼酎とカラオケで盛り上がった。
(和田豊広報委員)

都青少年育成条例改正に反対する声明文/出倫協

私たちは、再提出される「東京都青少年健全育成条例改正案」に反対します!
私たち、出版4団体【社日本雑誌協会、社日本書籍出版協会、社日本出版取次協会、日本書店商業組合連合会】で構成する出版倫理協議会は、本年3月、条例改正案に対する緊急反対声明を発表しました。6月の都議会でこの改定案は反対多数で否決され、マンガ・アニメーションへの不当な表現規制を阻止することができたと認識しています。ところが都当局は都民への情報公開も十分な議論もないまま、来る11月30日に開会予定の次期都議会に、再度改正案を提出しようとしています。
新たに提出される改正案では、最大の問題であるマンガ・アニメーションへの「規制強化」という点ではまったく変わっていないだけではなく、さらに曖昧で危険な条項が加えられています。
一例をあげれば「著しく不当に賛美・誇張」「著しく社会規範に反する」等の記述は、きわめて抽象的で、行政当局の恣意的解釈・運用によって、規制の範囲をいかようにも拡大することができます。また、前改正案にあった「18歳未満として表現されていると認識されるもの」という描写人物の年齢が削除されていますが、これは逆に規制の範囲を広げることになる、と強い懸念をもちます。
漫画家をはじめとする多くの表現者が、これらの規制によって、性に関する表現に際して逡巡・躊躇を余儀なくされる事態が容易に予期され、その「萎縮効果」は計り知れないものがあります。
さらに、携帯電話端末の規制に関しても、機能等をチェックした上で「携帯電話端末等で、青少年の健全な育成に配慮していると認めるものを、青少年の年齢に応じて推奨することができる」としており、これは家庭教育への行政の介入を招きかねません。
青少年の健全育成はきわめて重要な課題であり、私たちの責任が重いことも十分認識しています。しかし、その責任は私たち出版人が自主的に負うべきであり、現に第三者機関であるゾーニング委員会を設け、月2000万冊に及ぶ雑誌に小口シール止めを施すなど、青少年を守るためのさまざまな自主規制を実施しているところです。再度提出された改正案は、私たちのこうした自主規制の努力を踏みにじるもので、到底認めるわけにはいきません。
なお、青少年の健全育成というならば、性暴力等で現実に人権を侵害されている児童の救済こそ行政の急務であり、これらに関して何ら有効な方策を出さぬまま、コミック規制ばかりを進める都当局の偏った姿勢には、極めて大きな問題があることも、付言しておきます。

都青少年条例改正案を批判/竹宮恵子氏ら会見

「東京都青少年健全育成条例改正を考える会」は12月3日、都庁で記者会見し、改正案への反対を訴えた。同会共同代表の藤本由香里(明治大学准教授)、漫画家の竹宮恵子(京都精華大学マンガ学部長)、こうの史代、日本マンガ学会会長の呉智英、児童文学者の山中亘の各氏らが出席した。
藤本氏は「時代物やSFにも現代日本の刑罰法規を適用するのか。海賊を賛美する『ONEPIECE』や泥棒を賛美する『ルパン三世』も規制対象になる」と批判。竹宮氏は「近親相姦を扱った作品を描いた者として、今回の規制は危険だと思う。今ここで止めたい」、山中氏は「戦前の児童図書規制を思わせる。官僚は拡大解釈に長けている。小説も全部やられる」、呉氏は「良いものも悪いものもあるのが文化。行政が良いマンガを推薦するのはかまわない。ただ悪いマンガを禁圧することはやるべきでない」と述べた。

高田郁氏の講演会/兵庫トーハン会

兵庫トーハン会は11月4日、神戸市中央区の県民ホールで『みをつくし料理帖』シリーズ(角川春樹事務所刊)の著者・高田郁氏(兵庫県宝塚市在住)の講演会を開催し、250名が来場した。
高田氏は作家への歩みや『みをつくし料理帖』の創作秘話、時代考証、料理について話し、質問コーナーでは来場者と語り合った。終了後の販売会やサイン会には長蛇の列ができるほど盛り上がりを見せた。
今回は国民読書年を記念した読者向けの企画だったが、著者と読者、そして書店との相互の距離を縮められたこと、さらに地域在住の著者を応援することで出版業界版「地産地消」を形作れたことにより、会員書店は大いに手応えを感じた。(井戸書店・森忠延)

親子連れで賑わう/兵庫絵本ワールド

絵本ワールドinひょうご2010(兵庫県書店商業組合などで構成する実行委員会主催)が11月13日、14日、神戸市灘区の神戸海星女子学院大学で開かれ、親子連れなど約3700名が来場した。
兵庫県組合は井上嘉之理事長はじめ理事を中心に精力的にイベントに参加し、イベントの盛り上げに一役買った。絵本即売コーナーと絵本作家・はたこうしろう氏のサイン会を担当し、絵本売上は2日間で約100万円にのぼった。なお、絵本販売では日本児童図書出版協会、大阪屋が協力した。
このほか会場では、絵本作家・鈴木のりたけ氏の講演会や人形劇、紙芝居、エプロンシアター、ペーパークラフト、読み聞かせなどのイベントが行われた。
(安井唯善広報委員)

秋の読書週間絵本作家招き講演会/北海道十勝支部

北海道書店商業組合十勝支部は11月3日、帯広市図書館で、札幌在住の絵本作家・なかいれいさんを招いて講演会「絵本を通して伝えたいこと」を開催し、約70名の親子が集まった。
昨年まで実施してきたサン・ジョルディの日記念講演会に代わり、今年は秋の読書週間に合わせて開催となったもの。講師のなかいれいさんは札幌出身で、著書に北海道発の絵本『おばけのマ~ル』シリーズや絵本『ツリーくん』(札幌市・中西出版)がある。
講演でなかいさんは自身の生い立ちに触れ、子供の頃から絵を描くのが好きだったこと、大学卒業後コンピュータ企業のOLになったが、ある日入った書店でふと出会った本がきっけで、30歳を機に絵本作家への道を進むようになったことを語った。
『おばけのマ~ル』シリーズの各絵本の根底に流れるテーマとして、あいさつ、たすけあい、自然・美術とのふれあい等、絵本をただ見て楽しむだけでなく、一人ひとりの子供が自分のものにして行動することの大切さを訴えた。また、最新作『ツリーくん』では、数年前に母親をガンで亡くしたことに触れ、他者を思いやる気持ちや勇気を持ってもらいたいこと、移植医療について親子で話し合い理解を深めてほしいと語った。
そして、子供たちに対して、本を好きになってほしい、強くたくましく育ってほしい、絵本との出会いの中から少なくてもよいから何かを自分のものにしてほしいと訴えかけた。
講演終了後、なかいさんのサイン会が行われた。
(有田書房・有田光秀)

AKB48、話題の人物賞に/DIMEトレンド大賞

「小学館DIMEトレンド大賞」の発表・贈賞式が11月9日、東京・恵比寿のウェスティンホテル東京で開かれた。今回は「話題の人物賞」にAKB48とプロデューサーの秋元康氏が選ばれ、ゲストとして来場。贈賞式を盛り上げた。大賞はパナソニックの世界で初めて発売された家庭用フルHD3Dテレビ「3Dビエラ」が選ばれた。

ソニー、電子書籍端末「リーダー」を発売

ソニーは11月25日、電子書籍専用端末「リーダー」2機種を12月10日に発売し、同時に書籍2万冊を取り扱う電子書店「リーダーストア」を立ち上げ配信サービスを開始すると発表した。
リーダーは画面サイズ6インチと5インチの2機種。重さはそれぞれ215㌘、155㌘と文庫本程度を実現。2ギガバイトの内臓メモリーに書籍約1400冊が保存可能。液晶画面のiPadと違い、省電力の電子ペーパー画面を使用し、一度の充電で約2週間の読書ができる。3GやWi―Fiといった通信機能はなく、ウインドウズパソコンで書籍を購入し、USBで電子書籍端末のリーダーに転送する。店頭価格は6インチが2万5千円、5インチが2万円。
また、電子書店「リーダーストア」は、ソニーが凸版印刷、KDDI、朝日新聞社と4社で設立した事業会社「ブックリスタ」と連携。配信サービス開始時で約2万点のコンテンツをを揃える。小説、エッセイ、ビジネス書を中心にスタートし、雑誌や新聞なども順次加えていく予定。

「デジタル教科書を考える」シンポ

シンポジウム「デジタル教科書を考える」(マニフェスト評価機構主催)が11月20日、東京・文京区の東洋大学白山キャンパスで開かれた。パネラーは『デジタル教育は日本を滅ぼす』の著者でジャーナリストの田原総一朗氏、全小中学生がデジタル教科書を持つ環境の実現を目指す「デジタル教科書教材協議会」副会長の中村伊知哉氏(慶応大学教授)ら。
田原氏は「日本の教育は憂うべき状況。デジタル化は悪いことではないが、まず教育をどうするか議論しないと。デジタル教科書はツールに過ぎない。いくら便利なものを導入しても、教育のあり方が変わらないと宝の持ち腐れになる。おかしなことに使われる懸念すらある」と述べ、まず教育論をしっかり行う必要があるとの考えを示した。
中村氏は「誤解されているが紙の教科書をなくそうとしているのではない。紙には紙の良さがある。紙の教科書を残し、その上でデジタルという道具も使えるようにしたいということ。創造力を高めたり、皆で共有できるというデジタルの良さを教育に活かすべき」と述べ、「紙の教科書を全廃してデジタル教科書を導入する」というソフトバンク・孫正義社長の構想とは一線を画した。

「トゥ・ディファクト」電子と紙扱う事業会社設立/大日本印刷・NTTドコモ・CHI

大日本印刷(DNP)とNTTドコモ、DNPの子会社・CHIグループは12月7日、紙と電子の書籍を販売するハイブリッド型総合書店を運営する共同事業会社「トゥ・ディファクト」を12月21日設立することで合意したと発表した。
8月にDNPとドコモが締結した電子出版ビジネスにおける業務提携に向けての基本合意を具体化した。出資金9億8000万円。出資比率はDNP51%、ドコモ40%、CHI9%。
新会社はDNPが11月25日にオープンしたハイブリッド型総合書店「honto(ホント)」をベースとして、ドコモのスマートフォン、タブレット型端末、ブックリーダーに対して、2011年1月上旬から電子書籍の販売を開始する。
今後、大手出版社をはじめ約200社から約10万点をめどにコンテンツの拡充を図り、多様な電子書籍フォーマットのコンテンツに対応した電子書籍を販売する。サービス開始当初はドコモのエクスペリア、ギャラクシーなど7機種のスマートフォンに対応する。
11年中には、CHIのオンライン書店「ビーケーワン(bk1)」とシステム統合を検討することで、1つのサイトで電子と紙の書籍購入を可能とするサービスを実現する。さらに、DNPグループのリアル書店である丸善、ジュンク堂、文教堂とも連携を図り、電子書籍販売とオンライン書店、リアル書店を連携させたサービス提供を目指す。

電子書籍配信の事業会社「ブックリスタ」を発足/ソニー・凸版印刷・KDDI・朝日

ソニー、凸版印刷、KDDI、朝日新聞社は11月24日、共同設立した電子書籍配信事業準備株式会社を11月4日付で「ブックリスタ」として事業会社化したと発表した。資本金及び資本準備金は3000万円。社長は準備会社で代表取締役を務めた今野敏博氏。
ブックリスタは、コンテンツの収集・電子化・管理、顧客管理や課金システム、プロモーション業務など、コンテンツ販売に関連するサービスのためのオープンなプラットフォームを構築。このプラットフォームを利用することで、端末メーカーやストア事業者はオンライン上に各社のストアを設置し、各種端末向けにコンテンツを提供することができる。まず文芸書、ビジネス書、エッセイなどを取り扱い、今後コミック、新聞、雑誌なども順次配信していくという。

東京14店が3つ星/2年連続で世界最多/ミシュランガイド東京・横浜・鎌倉2011

日本ミシュランタイヤは11月27日、レストラン・料理店とホテルの格付け本『ミシュランガイド東京・横浜・鎌倉2011』(日本語版・英語版)を発売した。
今回掲載された施設は合計312軒(レストラン・料理店266軒、ホテル46軒)。このうち最高評価の3つ星レストランは14軒で、「あら輝」が初登場、「濱田屋」「七丁目京星」「臼杵ふぐ山田屋」が2つ星から3つ星に昇格した。東京版の3つ星の数は2年連続世界最多となった。また、今回から新たに加わった横浜と鎌倉は、横浜が2つ星2軒、1つ星14軒、鎌倉が1つ星10軒だった。
2011年版では新しいシンボルマークとして「コインマーク」が加わった。1人当たり5000円以下でランチやディナーを楽しめる星付きレストランを示すもので、値ごろなメニューを提供しているレストランを探す上で役立ててもらうため採用。95軒(東京81軒、横浜7軒、鎌倉7軒)が該当した。
また、今回、飲食店情報検索サイト「ぐるなび」と連携。ミシュラン掲載レストランのうち、ぐるなびに掲載されているレストランの店舗ページと検索結果一覧ページに星マークが表示される。
11月24日、横浜市中区の大さん橋ホールで開かれた記者会見・出版記念パーティで、ベルナール・デルマス社長は「今年から東京、横浜、鎌倉、京都、大阪、神戸の6都市のレストランとホテルを紹介している。日本と世界各地からこれらの街を訪れる皆様に活用していただきたい」とあいさつ。ガイドの総責任者ジャン=リュック・ナレ氏は「日本は食のレベルが高い。革新性と伝統を併せ持つ素晴らしい国」と話した。

AKB香り付き写真付録/「少年サンデー」3号連続で封入

「週刊少年サンデー」(小学館)は12月8日発売の2011年2・3合併号より3号連続で、AKB48メンバーの好きな香りがついた写真を付録にする。
11年2・3合併号=写真=は大島優子と板野友美、12月22日発売の4・5合併号は篠田麻里子と柏木由紀、11年1月4日発売の6号は前田敦子と渡辺麻友の香り付き写真を封入する。

日本図書普及が50年史作成

日本図書普及は創立50年を記念して社史『読書の愉しさを贈りつづけて1960~2010』を作り、関係者に配布した。
1960年11月に書協、雑協、取協、小売全連(日書連の前身)によって設立し、全国共通図書券を発行。90年に図書カードが誕生し、2005年に図書券から全面的に切り替わりが実現、図書カードが社会に定着するまでの同社の歩みを克明に記録している。出版文化の普及と読書推進に果たした同社の役割の大きさを知る上で役立つ。

田原総一朗氏がアドバイザーに/デジタル教科書協

デジタル教科書教材協議会は12月1日、田原総一朗氏がアドバイザーに就任したと発表した。田原氏はこれまで同協議会の中村伊知哉副会長と2度にわたり対談を行い、話し合いの結果、就任に同意したもの。

日本BS放送、理論社の事業譲受け/放送と出版の相乗効果狙う

日本BS放送は12月9日、民事再生手続き中の理論社の事業と商号を、12月15日に設立する100%出資の新子会社が譲受することで合意し、事業譲渡契約を締結したと発表した。
理論社は1947年設立で、灰谷健次郎氏の『兎の眼』や倉本聡氏の『北の国から』などを出版した児童図書を扱う老舗出版社。出版市場の縮小による販売落ち込みで、10月6日、東京地裁に民事再生法適用を申請した。
日本BS放送は、旧理論社の持つ優良コンテンツの獲得や、「児童図書十社の会」の販売ネットワークの活用による児童向け新番組の制作、電子書籍への展開強化などで、「放送と出版のシナジー効果の実現を狙う」としている。
日本BS放送は今月開局3年を迎えたBSデジタル放送局。家電量販店ビックカメラの連結子会社で、主要株主は同社のほかソフマップ、毎日新聞社など。
電子書籍ブームと出版業界利害調整と準備の年/日書連指導教育委員会「電子書籍」勉強会/文化通信社取締役編集長・星野渉氏が講演

日書連指導教育委員会(鈴木喜重委員長)は11月18日の日書連定例理事会に文化通信社取締役編集長の星野渉氏を講師に招き、電子書籍勉強会を行った。日書連理事の間で電子書籍について共通認識を作るため実施したもの。「電子書籍ブームと出版業界利害調整と準備の年」をテーマに講演した星野氏は、「電子化が進展することは間違いないが、まだ時間はある。リアル書店の魅力を追求すると同時に、電子的な手段をいかに書店の武器にできるか考えるべき。次世代の書店の存在価値を社会に向けてアピールしたい」と提案した。講演内容を紹介する。

〔ベストセラーのない「元年」〕
「電子書籍元年」と言われる。しかし、まだ電子書籍のベストセラーは出ていない。今年いちばん売れた『適当日記』が11万ダウンロード、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』が8万ダウンロード。『もしドラ』は書籍142万部に対して冊数で6%、金額では電子版のほうが安いので2%程度にすぎない。また、日本では読書専用端末もまだ発売されていない。
インプレスR&Dの調査によると、2009年の日本の電子書籍市場は574億円。電子書籍大国と言われるアメリカが200億円前後だから、倍以上の規模だ。ただ中身を見ると91%がケータイコミックで、多くがボーイズラブ、ティーンズラブとジャンルに偏りがある。小説などが電子書籍として流通してこの金額になっているのではない。
電子書籍は昔からあった。『広辞苑』がCD―ROMになったのは1986年と20年以上前のことだ。では、なぜここにきて急に「電子書籍元年」と言われるようになったかというと、技術的な発達で一般社会からも見える動きが出てきた。グーグル、アマゾン、アップルなどの外国企業の動きも刺激になった。
2009年前半、グーグルによる図書館プロジェクトで、日本の出版界は「黒船だ。攘夷だ」と大騒ぎになった。国立国会図書館による所蔵資料の大規模デジタル化の動きも出てきた。外資と国内の動きが相俟って書籍の電子化に真剣に取り組まねばならないという雰囲気が醸成され、そのための準備が始まったのが昨年だった。
電子書籍が急激に売れるようになったり、その影響で既存出版物が売れなくなったりはしていないが、様々な準備が急激に進んだという意味で「元年」と言っていいのかもしれない。

〔3省と印刷主導で環境整備〕
一番大きな動きは「デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会」(3省デジ懇)が6月に報告書を出したこと。総務省、文部科学省、経済産業省が個別課題の検討を始め、年度内に結論を出すとしている。
3省デジ懇の中心となっているのは各省の副大臣と政務次官。文科省の中川副大臣は「利害調整の場」と明言した。3月にスタートし、6月にA4判・70ページの報告書を発表した。電子出版を推進するための論点を網羅的に抽出したもので、論点を各省庁で検討しているところだ。
このうち総務省の「新ICT利活用サービス創出支援事業」は仕分けの対象になった。ただ今年度の予算は取れることになったのでホッとしている。この事業の2つのプロジェクトに、日書連が共同提案者として名を連ねている。
文科省は「電子書籍の流通と利用の円滑化に関する検討会議」を作った。デジタル・ネットワーク社会における図書館と公共サービス、出版物の権利処理の円滑化、出版者への権利付与について検討するという。
経済産業省は「著作権情報集中管理処理事業(電子出版物の契約円滑化に関する実証事業)」を公募した。ファイルフォーマットの国内普及と国際標準化を来年度以降は経産省でやると言っている。また、「外字・異体字が容易に利用できる環境の整備」について年度内に検討会を設置することになっている。
業界団体の動きとしては、雑協が「デジタル雑誌配信権利処理ガイドライン」を公開した。雑誌に執筆したライターやカメラマンが一定期間、権利を雑誌社に譲渡するというものだが、このように権利譲渡に踏み込んだ契約はこれまで少なかった。書協は電子出版に対応した「出版契約書ヒナ型」を作成した。こちらは印刷会社で本の形に組版した「出版データ」の帰属問題に踏み込んでいる。
印刷会社は30年前からデジタル化していたが、編集者の仕事は紙に赤いペンで修正を入れるなど活版時代と基本的に変わらない。印刷工程はすべて電子化されているのに、出版社が関わる部分だけ昔のままの仕事になっている。印刷会社が紙の本を作る工程で電子データを生成できるサービスを標準的に行えば、日本の出版社は規模を問わず今のままの作業スタイルで電子書籍が制作できるようになるだろう。また、「電子出版制作・流通協議会」が発足したが、大日本印刷、凸版印刷という印刷会社の世界二強が歴史上初めて手を結んだ意味は大きい。
様々な電子書籍サービスが開始もしくは発表されている。ソニーは米国で出している電子書籍端末「リーダー」を日本でも発売。紀伊國屋書店はハイブリッド型電子書籍販売に参入。大日本印刷はNTTドコモと提携し、電子書籍10万点を販売する電子書店を開設。グーグルは「エディション」を来春に日本でもやると言っている。シャープは「ガラパゴス」を発表。角川グループホールディングス、日経BP社、学研グループなど出版社も自ら電子書店を作っている。大日本印刷とCHIグループは電子図書館サービスを開始。アマゾンもキンドルを日本で展開すると言われている。このように今秋から来年前半にかけて電子書籍の販売チャンネルが次々と出てくる。

〔便利なものの電子利用進む〕
電子書籍市場は広がるだろうか。国主導の検討会や印刷会社によって電子書籍の制作体制が相当整備されることは間違いない。契約書や権利処理については書協・雑協によって進められている。販売面では色々なサービスや端末が出てくる。各段階で調整が整えば、大手から中小まで電子版を発行することが容易になるので、電子書籍の点数は増える。ただ、市場の反応は未知数だ。
本に限らずあらゆるメディアは技術の進歩に合わせて変化してきた。アリストテレスも孔子も紙の本で勉強したわけではない。紙→冊子→金属活字印刷という過去の変化は長い時間かかった。変化を促すのはニーズだ。グーテンベルクの印刷技術が出来てから50年で2万5000タイトル、350万冊の出版物が普及した。それまでヨーロッパで手書きで書かれていた本の数百倍の規模と言われている。王侯貴族から一般人までヨーロッパ社会の中に出版物に対するニーズが存在したということだ。
すでに日本では辞書と地図のジャンルで電子版が普及している。ただ、電子辞書と同じ形で小説を読むかと言われたら、読むという人はほとんどいないのではないか。これまで書店では辞書も地図も小説もすべて「紙の束」として同じ棚に収まっていた。だから同じ「本」だと思っていた。ところがこれらは機能的に違うものだったということだ。だから、すべて一緒くたに電子化されるのではなく、便利なものから電子的な利用が進んでいくことになるだろう。様々な準備が整うことでステップアップするが、突然世の中が電子書籍一色になってしまうわけではない。

〔まず大学、公共図書館から〕
電子書籍は、まずBtoBから始まるだろう。一般消費者に向けた商品ではなく、大学や図書館等から進んでいく。教科書や公共図書館は国が決めればニーズに関係なく進展するので、注意が必要だ。
米国では大学図書館での電子書籍導入は当たり前になっている。日本でも海外のジャーナル(学術雑誌)は電子化されたものを買っている。紀伊國屋書店や大日本印刷・CHIは電子図書館サービスを行っている。大日本印刷・CHIの最初に手がけた電子書籍ビジネスが図書館サービスだったのは象徴的だ。一般向け電子書籍が商売になるまでまだ相当時間がかかる。図書館なら入れると決めて予算を取れば一気に広がると見ているのだろう。
大学図書館が丸善の電子図書館サービスを導入したら、以降は丸善を通して電子書籍を購入することになる。そうすると紙の本の予算は減らされ、将来的にはほとんどなくなってしまうかもしれない。学術研究では検索ができて引用がリンクされている電子書籍が便利なので、大学の先生はそちらを使う。
電子図書館サービスでは、電子図書館システムと、商品である電子書籍がセットになっている。公共図書館ならば、丸善と同じグループのTRCが電子図書館システムを納入する。そうすると、周りの書店はこれまでTRCからMARCだけ買って本を納入していたかもしれないが、電子書籍に関してはすべて取られてしまうことになりかねない。丸善や紀伊國屋の電子図書館システムを入れられてしまうのは仕方ないとしても、地元書店から電子書籍を買ってくれと言える環境整備をしなければ、すべてを一気に持っていかれかねない。書店の皆さんは真剣に考えるべきだ。
教科書のデジタル化については、原口前総務大臣が「2015年までにすべての小中学校生徒に配備する」と表明して、大騒ぎになった。総務省やソフトバンクの孫正義社長は日本の国際競争力低下を懸念して教科書デジタル化に積極的だ。一方、文科省からは慎重論が出ている。ただ、すべての意見に共通しているのは、絶対に駄目とは言っていないこと。実際、現在の反対論には説得力が乏しい。出版業界としては、教科書供給システムという既存の産業への影響という観点を堂々と指摘するべきだ。セーフティネットをしっかり作ってくれと主張することには説得力がある。

〔電子的手段、書店の武器に〕
現時点で電子書籍によって書店に行くのをやめたり紙の書籍を読むのをやめた読者はいない。ただ雑誌は電子メディアの影響を受けてマーケットが縮小している。今後雑誌が売れるようになることはまず考えられない。日本語の出版市場がこれ以上大きくなることもない。縮小した市場でシェアの奪い合いになり、書店の競争環境は厳しさを増す。ただ、「書店がなくては困る」と考えている人は多い。競争の中で生き残る道を模索する必要がある。電子書籍ブームでよかったことは、工夫した品揃えやフェアを行う書店空間の魅力が再認識されたこと。リアル書店の魅力を追求していけば、多くの読者が評価してくれると思う。
同時に、電子的な手段をいかに書店の武器にできるかを考えることは必要だ。電子化が進展することは間違いないが、1、2年後に紙の本が一気になくなってしまうことはありえない。時間はまだある。ただ環境は変化していくので、準備は進めねばならない。書店にとって有効な電子サービスは何かというビジョンを具体化し、実現するための枠組みを作りたい。こうした活動を通して次世代の書店に展望を与え、社会に書店の存在価値をアピールしていくことが必要だ。

電子市場の日本モデルを議論/JASRACがシンポジウム開催

日本音楽著作権協会(JASRAC)は11月18日、有楽町朝日ホールで「独自進化は問題か?新たなデジタル市場の開拓に向けた日本型の取り組み」と題しシンポジウムを開催した。
第1部は大日本印刷の北島元治常務取締役(電子出版制作・流通協議会理事)が「日本型電子書籍の取り組み」をテーマに講演。北島氏は「日本の電子書籍はは今後グローバルプラットフォームと戦わなければならず、そのためには利用者の利便性を高めていくことが大事。アップルやグーグルなどは垂直統合型で、低価格で流通できるが、各プラットフォーム間の互換性がなく相互利用ができない。日本では各プレーヤーがそれぞれの強みを活かしながら、水平分業型のプラットフォームを形成しようとしている状況だ。紙からの置き換えでなく、出版市場全体の底上げが必要で、紙の本と電子書籍を組み合わせることにより、プラスサムの市場を創り出すことができるのではないか」と述べた。
第2部は「大いなるガラパゴス!今必要とされる日本型の取り組み」をテーマにパネルディスカッションを行い、コーディネーターとして慶應義塾大学大学院の岸博幸教授、パネリストとして角川グループホールディングスの角川歴彦会長、モバイルブック・ジェーピーの佐々木隆一会長、ニワンゴの杉本誠司社長、JASRACの菅原瑞夫理事長が出席した。
この中で角川氏は「知の多様性を考えると、プラットフォームも多様であっていい。それらが並存するのが日本的モデルなのではないか。アップルと組んで大きな利益をあげている会社を聞かない。コンテンツ事業者に利益が還元する事業モデルが必要で、それなくして文化は育たない。ソーシャルメディアの登場によって、大衆の中から多くのコンテンツが生まれている。出版社にはそれらの『ソーシャルコンテンツ』を『プレミアコンテンツ』に昇華させる編集力が求められており、コンテンツの付加価値を高める努力が必要だ。書店には、本との出会いを求めるお客が自発的に来てくれるという独自の強みがある。角川グループの『BOOK☆WALKER』も書店と連携して推進したい」と述べた。
このほか佐々木氏は、「アメリカ型モデルの模倣ではなく、日本流のノウハウや取り組みでビジネスモデルを構築する、独自のスタンスが求められる。出版社やクリエイターがコンテンツをどう出していくか決定権を持っていることが必要。誰でも参加できるオープンなプラットフォームを日本の強みにしてはどうか」と述べた。

東京組合経営研修会「電子出版と紙の本」

東京組合は11月16日、2010書店経営研修会「電子出版と紙の本―相乗効果は期待できるのか」を開催。雑協デジタルコンテンツ推進委員会の大久保徹也委員長(集英社取締役)が電子雑誌、ダイヤモンド社営業部の井上直部長が電子書籍についてそれぞれ講演した。その内容を抄録する。
【雑誌に新たな価値を付加する/雑協デジタルコンテンツ推進委員会委員長大久保徹也氏】
デジタルコンテンツ推進委員会は2009年1月に発足、現在57社149名が参加している。ここでは、雑誌の低減傾向に歯止めをかけるための一つのサプリメントとして、デジタル雑誌という可能性があるのではないか、そのために今我々がやっておかなければならないことは何かということに取り組んでいる。
2009年8月には、印刷会社やITベンダー、広告代理店、プラットフォーマー、モバイルキャリアなど、コンテンツビジネス関連企業43社に加わっていただき、雑誌コンテンツデジタル推進コンソーシアムを設立した。ワーキンググループを作り、雑誌デジタル化のインフラを作っているところだ。
デジタル化で課題となっているのは、ライツ処理・管理の問題だ。アメリカの雑誌の場合、ほぼ原稿を依頼した時点で、出版社が著作権を持つ形になる。書籍についても出版社が多くの場合著作権を持つ。その代わり、絶版にすることで著作権を打ち切る。その段階で著作権は作家のもとに戻り、作家は他のところで出版できる。
日本の場合はもともと著作権は作家が持っているので、出版社はなかなか絶版にはしない。そこで何が問題かというと、デジタル化した場合、いちいち許諾を著作権者に得なければならない。1冊の雑誌には、作家やフリーライター、カメラマンやモデルなど、百名から3百名のライツホルダーがいる。この許諾をいちいち受けていたらデジタル雑誌を作れるわけもないので、著作権を一括処理できるような、新しい方法論を作らなければならない。
もう一つの課題が、データ制作・ワークフロー構築だ。日本語はとても特殊な文字で、文字コードだけで3千種類あると言われる。さらに、縦書きがあり、平仮名・片仮名・ルビや、時には漢文が織り込まれたりで、日本語の文字をデジタルデータ化するのは大変な作業だ。紙の雑誌や書籍を作るときの規格がバラバラで、この不統一さも文化の多様性ではあるのだが、デジタル化の際、どうにも収拾がつかない状態になる。
これまで、それぞれの雑誌が全ての編集工程のデジタルにかかわる部分を印刷所に丸投げしていた。それがなかなか自社でデジタル化が進まなかった理由でもあるのだが、編集から校了にいたる工程を、それぞれの会社で合理的なやり方にすることが必要になる。書誌情報の統一化も含めて、データ制作のフローを全部見直していかなければならない。
最後に一番問題なのがビジネスモデルの構築だ。現在はコンテンツの無料閲覧モデルが中心で、小額課金ができる仕組みを作る必要がある。それと一部プラットフォーム企業の寡占化により、コンテンツビジネスの自立が困難だということが挙げられる。
この三つの課題への取り組みとして、今年1月に「parara(α)」というサイトを構築して実証実験を行った。91誌、約5千の記事を集めてモニターに配信するもので、非常に大変な作業だった。これにより、今の出版社の制作ワークフロー、ファイルフォーマット等は、スタンダードを作らなければデジタル雑誌とすら言えないことを確認した。一方で、モニターのアンケート調査では、約6割の方が有料サービスでも見たいと回答したいう好結果が出た。
2010年度の新しい取り組みとしては、紙の雑誌とデジタル雑誌の同時配信実験や、視覚障害者や高齢者の方が利用しやすい電子雑誌を目指すアクセシビリティ実験、英語版や中国語版で日本の雑誌を配信する海外配信実験を進める。
雑協での雑誌デジタル化について最新の動向を申し上げると、デジタルの権利処理ガイドラインに関して日本文藝家協会、日本写真著作権協会と合意した。また我々の委員会の下にファイルフォーマット協議会を作り、どんなデジタルデバイスでも対応できる基本形を作ろうと進めている。また、広告の評価基準について新しい指標を作るためにデジタルアド小委員会を設けた。
デジタル雑誌について、私どもは「マガジンプラス」であるという言い方をしている。紙の雑誌があって、この付加価値をさらに高めるためにデジタル雑誌はある。今まで読んだことのない人に雑誌に触れてもらい、購入に結びつけていただけるようなプラスを作っていく。そのための土台作りだと思っている。
これがビジネスとして回るようになるには、あと2、3年はかかると思う。そのとき再販制や発売日の問題が出てくるだろう。これをどう解決していくかを話し合っていかなければいけない。また、書店とデジタル雑誌を絡める仕組みを出版社としてやっていく必要があると考えている。

【デジタルで紙の需要を刺激/ダイヤモンド社営業部部長井上直氏】
ダイヤモンド社が電子書籍に取り組んだ理由の一つは、電子化に前向きな著者をしっかりバックアップすること。二つ目は、電機業界やITベンチャー系の企業が、この市場に続々と参入しており、直接著者を訪問して電子書籍化を働きかけている。それに対して出版社として何らかの対策を立てなければいけないということがあった。もう一つは、紙の需要を刺激するためにデジタルを使って何ができるかに積極的に取り組んでいきたい。この三つの理由から、トライアルケースとしてiPhoneでの書籍販売を今年4月末からスタートした。
4月から9月までの上半期で34アイテム出して27万ダウンロードされ、売上金額は9600万円だった。27万ダウンロードのうち『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』が8万、高田純次さんの『適当日記』が11万ダウンロードとなっている。
同じ時期のダイヤモンド社の紙版書籍の売上金額は前年比168%と好調だ。『もしドラ』と、その元本になっている『マネジメントエッセンシャル版』の2点の売上を除いても前年比100%で下回っていない。紙の本の『もしドラ』は2009年12月発行だが、電子版の発売後も部数は順調に伸びており、電子書籍を出したから大きく落ち込んだということはなかった。『もしドラ』電子版がiPhoneの中で1位をとった期間が非常に長く、そうしたニュースが話題になったことで、紙の売上に相乗効果を与えたのではないかと考えている。
『適当日記』は2008年1月に紙版が出て、今年9月末までで累計3万4千冊発売されている。これの電子版は『もしドラ』と同時に出したのだが、あっという間に『もしドラ』のダウンロード数を抜いてしまった。こんなに売れた明確な理由は分からないが、ちょっと空いた時間に面白おかしく読めるところが、電子書籍として非常に相性がよかったのではないか。
何十軒かの書店にお願いして、「iPhoneで1位」というPOPを付けて展開してみたところ、月100冊前後の売上が6月、7月、8月と、250冊から300冊ぐらいに倍増した。これによって電子と紙は連動できるなどと大きなことはまだ言えないと思うが、こうした展開をいろいろ加味していきたい。
34アイテムのうち、『もしドラ』『適当日記』と、『今までで一番やさしい経済の教科書』の3点が顕著に売れており、電子書籍が売れたことを素材に書店店頭でも再度展開いただいて成功している事例だ。一方、その他のタイトルの動きを見ると、電子書籍市場が盛り上がっていると言われている中でも、そう簡単に売れるものではないと実感している。
電子書籍を出しても、それだけではユーザーが気付かない。電子書籍を買う方には、新聞の広告から知るという流れは一切ない。ネット上のニュースサイトやブログ、ツイッターなどから情報を得る。実験として、日経新聞に電子書籍5点の半5段広告を2回出してみたのだが、ほとんど反応がなかった。
iPhoneでのランキングは1位から100位まで表示されているだけで、それ以外の商品は検索するしかない。しかもその中にはゲームも音楽も電子書籍も入っている。まず100位以内に入らないと、おそらくほとんど見向きもされない。『もしドラ』や『適当日記』は常に上位にいて目立つので、これが売れているんだなということで買われる。
著者が自分で電子化したらすぐ売れるかというと、なかなか大変だと思う。営業的にこうした取組みをしてきて、出版物というのは著者の力に編集の手が加わって、企画として成り立っているんだと改めて感じた。出版社はもっと自信を持って、コンテンツを作っていかないといけないと考えている。
電子書籍市場の予測は難しいが、私自身の考えではおそらく3割を占めるのに10年以上かかるのではないか。いろいろな流通プラットフォームが商品を何万点そろえてスタートする、というニュースをよく目にするが、ただ「何万点が並んでいる」というのでは全然売れないだろう。読者のことを分かっている書店員の目利きの機能が、電子書籍の世界だからこそ、より重要になってくるのではないか。そうしたところに書店がもっと関わっていけるのではないかと思う。
今後我々が力を入れていこうと考えているのは、読書の機会を増やすための施策をもっと積極的にやっていこうということ。新刊のお試し読み版を作って、雑誌に挟みこんだり、書店店頭で配布していただくといったことを考えている。デジタルでも試し読みを積極的に推進したい。紙の本が売れなくなるのではと恐れず、まず本に触れてもらう機会を出版社としても増大していく必要があるのではないかと、社内でいろいろ議論している。
二つ目には、書店店頭にもっと読者が行くような施策をやっていきたい。新聞広告のほかに、ソーシャルメディアを活用して、こんな本がダイヤモンド社から出ますよ、書店でぜひご購入くださいというような徹底的なプロモーションをできるのではないか。紙の書籍の購入者には、電子書籍を無料とか低価格で提供することも考えられる。こういったことをトライしていきたい。

販管費削減で大幅増益に/売上は前年比5%減/トーハン上期

トーハンは11月30日、平成22年度中間決算を発表した。上半期の売上高は書籍929億2000万円(前年比92・3%)、雑誌1411億8000万円(同96・3%)、MM商品144億7900万円(同101・1%)、合計で2485億8100万円(同95・0%)となった。
売上総利益は売上減少と原価率上昇の影響を受けて前年比93・7%の291億1100万円となった。一方、全社で経費削減に取り組んだ結果、販売費及び一般管理費は256億9900万円の同91・7%と、売上伸長率を3・3ポイント下回った。金額では22億9800万円の減少となっており、特に運賃、荷造費、その他管理費などの減少が全体に影響した。
これにより、営業利益は前年比112・1%の34億1100万円、経常利益は同127・1%の17億9000万円。特別利益が引当金の戻入などにより増加し、中間純利益は同170・4%の12億6700万円と、減収増益の決算になった。
返品率は、書籍43・5%、雑誌37・5%、MM商品17・9%で、各ジャンルとも送品・返品のバランスがとれたことで、総合では前年より0・8ポイント改善し39・1%になった。
自己資本比率は30・0%と前年より1・5ポイント上昇、1株当り中間純利益は17・9円と前年より7・4円上昇しており、財務基調は引き続き堅調に推移している。
昨年から展開している「MVPプロジェクト」の上半期実績は214億4400万円で目標達成率103・7%となっており、中でもMVPサプライの「コミック一気通巻」が好調だった。通期目標は465億円としている。
子会社12社との連結決算は、売上高が前年比95・4%の2530億8400万円、経常利益が同133・1%の20億4600万円、中間純利益は同184・9%の13億9400万円と減収増益の決算だった。

トーハン「書店実務手帳2011年版」

「主な雑誌の発売日」「常備寄託品返却月・売上スリップ報奨券締切月」など書店での業務に役立つ資料を満載。出版社名簿に1040社収録。頒価750円。問合せはトーハン・メディア・ウェイブ、℡03―3266―9544まで。

「電子と紙両方を盛り上げたい」/講談社秋冬新刊書籍説明会で野間副社長

講談社の「2010年・秋冬新刊書籍企画説明会」が11月25日、講談社本社で開催された。
冒頭で野間省伸副社長は「今月1日から当社ホームページで社員が紹介する『この1冊』を始めたのでぜひご覧いただきたい。国民読書年の今年は、図らずも電子書籍の盛り上がりで読書がクローズアップされる年となった。電子と紙両方を盛り上げることが我々の役割。電子出版は黒船来襲に例えられるが、むしろ鉄砲の伝来だと思う。新しい武器を積極的に使って戦いに勝つことを考えるし、紙が刀だとすれば、刀の良さもしっかり使っていきたい」とあいさつした。
続いて企画説明が行われ、創業百周年記念出版「書き下ろし100冊」の刊行が今年12月分をもって計104作品で終了することが報告されたほか、書籍担当者が各自の持ち時間を駆使して工夫を凝らしたプレゼンテーションを展開。「書き下ろし100冊」の作品である『錨を上げよ』(上・下)の著者・百田尚樹氏や、電子雑誌「現代ビジネス」の人気連載を書籍化した『twitter界の神々』の著者・田原総一朗氏らも登壇し自著について語った。

学習重視、楽しい付録で増売図る/小学館「小学一年生」

小学館は12月1日、千代田区のホテルグランドパレスで「2011年上期雑誌新企画発表会」を開催した。
冒頭あいさつで早川三雄常務は「書籍は元気になっているが、雑誌とコミックは苦しい状況。しかし、定期雑誌53誌の中で13誌が前年をクリアするなど、少しずつ上り坂にさしかかっていると感じている」と現況を報告した。
『小学一年生』は①学習重視②弾力的な価格設定③楽しさ重視の付録――の3つをポイントとし、入学準備号の「はじめてシャープペン」を皮切りに楽しく学習できる付録を用意。価格は680円を基準に、付録等によって700円~750円の特別価格を設定する。販売施策については、①店頭陳列コンクールを参加応募5800店を目標に展開。②日本地図ジグソーパズルを予約者特典とする年間定期購読キャンペーンを実施。③来年2月発売の「ふしぎの図鑑」や「例解学習国語辞典」など関連書籍との併売で店頭活性化を――と説明した。
この他、『落語昭和の名人完結編』(2月8日創刊、隔週刊全26巻)や、母親向けファッション誌『SAKURA』の定期刊行化(2月26日発売、2・5・8・11月の年4回刊)などの説明が行われた。

訂正

全国書店新聞12月1日号6面掲載「東北日販会」の記事で、開催した日付の記載がありませんでした。開催日は「11月11日」です。お詫びして訂正します。

連結売上3579億円/単体13期ぶり増収に/日販中間決算

日販グループの第63期中間決算概況によると、上期の連結売上高は3579億7100万円、対前年0・1%増の微増収となった。
売上総利益は479億1500万円で同1・7%増と、売上高の増加率を上回った。MPDの物流受託等の新規事業取り組みにより、売上総利益率が0・2ポイント改善したことなどによるもの。
販売費及び一般管理費は392億8200万円で同0・9%減。販売費では取引制度改革を推進する中で、書店への仕入在庫管理の提案や基本在庫充足率の向上などの施策によって返品率が改善し、送品・返品に関わる物流コストが減少した。
この結果、営業利益は86億3200万円で同15・2%増、経常利益は38億3100円で同37・6%増となった。特別損益では会計制度変更の適用による資産除去債務の過年度分一括計上のほか、日販の東京ブックセンター・関西サービスセンターの移転費用等13億3300万円を計上し、中間純利益は11億2000万円で同25・2%減。連結中間決算は微増収、最終減益となった。
日販単体の売上高は2956億6700万円で同0・4%増収となった。単体ベースで増収に転じたのは13期ぶり。
売上高の内訳は、書籍が1167億1100万円で同5・5%増。店頭活性化施策や新規取引が貢献した。一方、雑誌は1565億8800万円で1・4%減、開発商品は223億6600万円で11・2%減となった。
合計の返品率は35・3%となり、同2・0ポイント改善した。特に書籍返品率は37・8%で同4・6ポイント減と大幅に改善した。取引制度改革によるパートナーズ契約や書店への仕入在庫管理の提案などの施策を遂行した結果による。
売上高の増加に加えて、返品改善に伴う販売費の減少により、営業利益は73億9100万円で同15・6%増となった。また、経常利益は23億3800万円で同68・6%増、税引前中間純利益は13億4900万円で同83・4%増となった。最終中間純利益は6億8600万円で同84・8%増と、日販単体の決算は増収増益となった。

本屋のうちそと

気がつけば、歳の瀬。この一年何をしてきたのか悔恨の念だけがのこる。
売上は対前年比マイナスの中、資産の現金化に明け暮れた年で、何とか越年資金の目途がたった。
この時期例年なら、小学校から児童の体験学習の受け入れ依頼があるのだが、昨年暮れからこなくなった。聞けば受け入れ商店の閉店や縮小で困難になったとの事。
当店は商店街から離れた路面店で、永らく商店街に足を運ばなかったのだが、商店街の入り口にあった、町の人々から親しまれていた病院すらも廃業、更地になっていた。
近所の散髪屋さんの奥さんが宅建の問題集を数冊持ってレジに来て、どの本が売れているか尋ねてきた。大学生の息子さんが不動産会社の内定を貰ったのだが、宅建主任の資格試験を受けるように言われているとの事。大変と言えば大変だが、このご時勢内定を貰えるだけでもラッキーだと納得されている。
町の一隅からみるだけでも、今のこの国には経済政策が何一つ施されてなくて、昨夏の衆議院選挙のマニフェストなるものが買収に極めて近い「ばら撒き」で、何らの資金の裏付けがないまま、当初予定されていた予算案を組み替えて実行しようと、儘ならない。原資を事業仕分けで生み出そうとしても目途の数字の10分の1にも満たない。埋蔵金の議論をするならば、対中国ODA8兆円を予算に組み入れれば簡単に済む話。歳入不足だから、見栄を張ることも大見得切った仕分けの田舎芝居でアリバイ作りもいらない。
(井蛙堂)
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