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全国書店新聞
平成14年1月16日号
萬田会長年頭あいさつ

新年明けましておめでとうございます。

旧年中は、私ども日本書店商業組合連合会の諸行事に際し、多くの業界関係者の皆様にご協力を賜り、心より感謝を申し上げます。

昨年は21世紀の初頭にあたって、政治・経済の両面で新しい流れが生まれました。

政治においては、行政機構のスリム化を目指す1府12省庁制と、首相官邸に財政運営を移す目的での「経済財政諮問会議」が1月からスタートし、4月には自民党総裁選で小泉首相が地滑り的勝利により誕生しました。

経済におきましては、1999年4月頃から始まった景気拡大局面は、巨額な好況投資、減税、ゼロ金利政策、ITブーム等に支えられてきましたが、早くも2000年末を境に悪化に転じました。

小泉首相は昨年6月に「骨太の方針」を発表し、財政構造改革を最優先課題とし、2002年度予算における国債発行枠を30兆円に抑える事を決めました。

世界的な株価下落、情報通信関連産業の経営悪化、さらに昨年9月の米国同時多発テロが重なり、世界は同時不況入りの様相を呈しております。

企業業績を見ましても、デフレの進行、設備投資の減少、雇用の悪化、消費の不振に加えて構造改革に伴う財政緊縮政策への転換などの影響もあり、減収減益となる企業が続出しています。

このことは出版業界においても例外ではなく、昨年の出版業界の販売実績は10月までの数字で前年同期比3・7%減となり、5年連続のマイナス成長となることが確実視されております。

特に雑誌の売上げ不振は、雑誌の販売に多くを依存する中小書店に打撃を与え、昨年上半期だけで500店を越える書店が転廃業し、年間1千店ペースの転廃業が続く深刻な事態を迎えています。

さて、出版業界の懸案だった出版再販制度については、業界関係者はじめ全国書店の強力な運動展開が多くの国民の支持を得て、3月に制度の存続が認められました。

しかし、公取委は「今後とも再販制度廃止の国民的合意を得られるよう努力する」という考え方を明らかにしており、今後の動向を十分見守っていきたいと考えています。

残された案件として、取次−小売間の再販契約書改定問題がありましたが、関係者の努力により合意を見るに至りました。

今後は出版社、取次、書店の三者の協力のもとで、新再販契約書に基づく再販制度の正しい運用に向けて鋭意努力してまいりたいと考えております。

現在は公取委との間で「出版物小売業公正競争規約」の見直し問題を検討中で、慎重な協議を行っているところであります。

日書連では21世紀を迎えるにあたって、一昨年12月に「書店21世紀ビジョン」と「アクションプラン」を発表いたしました。

これに基づいて昨年5月には「スタートアップ委員会」を発足させ、アクションプランの実現に向けて第一歩を踏み出しております。

具体的な取り組みとしては、小学館の支援による京都組合でのパソコン導入実験が一定の成果を挙げ、中小書店におけるオンライン受発注の環境づくりが進んでまいりました。

これまでデータベース化が遅れていた地方出版物についても、日書連の働きかけによって「入手できる地方出版物のデータベース」が作成され、近く沖縄県の分が公開できる予定です。

また、本年は文部科学省の新指導要領の改訂により小・中学校で「調べ学習」がスタートし、学校図書館の役割が一層重要になってまいります。

日書連は「学校図書館の納入は地元書店が担う役割」という考え方から、書誌データベース、図書館運営ソフトなどの情報を提供して、地元書店を支援してまいります。

一方、長引く不況に伴い、出版社が長期購読者に直接割引価格で雑誌を販売している問題については、書店店頭で読者の年間購読予約割引が引き受けられるシステムを取協と協議しているところです。

その他、責任販売制、流通改善、万引き対策などの諸問題もございます。

これらについても、日書連は旧来の枠組みにとらわれることなく、書店の立場から新しい風を吹き込み、出版業界の環境整備を目指してまいりたいと考えております。

この1年も引き続きよろしくお願いいたします。

143L

訃報

日書連元会長・相談役の酒井正敏氏(千代田区・書泉社長)は1月9日午後3時、死去した。

通夜は15日午後6時から告別式は午前11時から文京区小石川の伝通院繊月会館で密葬として営まれた。

喪主は夫人のミチさん。

酒井氏は昭和44年、故・大川義雄会長のあとを受けて日書連第3代会長に就任。

任期中の昭和47年にはブック戦争による不売ストが起きたのをはじめ、沖縄組合の加入、全連から日書連への改組・改名、月1回支払制運動の開始など今日の日書連の礎を築き、52年5月に退任、相談役についていた。

児童書の新刊1年間発行月別に展示販売

銀座4丁目・教文館(中村義治社長)は1月15日、教文館ビル6階に売場12・5坪の「子どもの本新刊コーナー」を開設する。

教文館は3年前、児童書のロングセラー約4000点を揃えた「子どもの本のみせ/ナルニア国」を同ビル6階にオープンしていたが、新刊も揃えてほしいという読者の要望に答えて新刊コーナーを開設したもの。

日本国内では1年間に5000点の児童書新刊が発行されるが、そのほとんど全点を発行月順に1年間にわたって展示販売する。

展示品は絵本、フィクション、昔話・伝記・詩、ノンフィクションの4部門に分け、出版社50音順の配列。

スタート時の在庫は2001年1月から12月までに刊行された絵本1159冊、フィクション808冊、ノンフィクション939冊、紙芝居59点の新刊2965冊のほか、各種ブックリスト、東京子ども図書館のブックリストに掲載されている285冊など合計3600冊あまり。

店頭のPOSレジは太洋社とオンラインで接続しており、販売した本は即日出荷。

太洋社非在庫品も翌日入荷する。

児童書新刊をこれだけ多数、長期にわたって展示販売するのは初めての試み。

東京子ども図書館の松岡享子理事長は「図書館員や全国のこども文庫が選書する時、児童書の現物を見て選べる貴重な場所。

作家や編集者、書店、図書館員の交流の場としても期待できる」とエールを送る。

教文館中村社長は「児童書のナルニア国をスタートさせて3年たつが、クリスマスは売場が朝から晩まで賑わった。

新刊コーナーもお母さん、おばあちゃんと一緒に大勢の子供に来てほしい」と意欲を示した。

取次仕事始め式・社長あいさつ

トーハン金田社長トーハンは「ジャンプUP50」「バリュー・アップ21」によって、業界で唯一ともいえる地位を築いた。

昨年は「上尾センター」を竣工し、「東京ロジスティックスセンター」「新雑誌配本システム」と一体になった雑誌一貫流通システムをほぼ完成、「ブックライナー」「e−hon」と併せ流通システム面での優位を拡げた。

「新SAシステム」も加わり、トーハンに対する取引先の信頼は揺るぎないものとなっている。

しかし今後も企業として社会的使命を果たし、将来に向かって発展を続けていくためには、現在の業界内の優位に満足せず、広く人々の知的活動全体を網羅し、グローバルな経済・社会をも視野に入れること、時代の先駆者たることが求められている。

今年は我々の未来に向けた決意と行動を業界内外に示す、トーハンにおける出版新世紀構想の元年。

4月からの新事業年度のポイントは、現下の縮小均衡状態を脱して攻勢に転ずることにある。

利益重視・質重視の方針は変わらないが、今後はそれを理由にマイナス成長でよしとせず、積極果敢に新しい需要拡大に挑戦し、収益源の拡大を図っていく。

そのために顧客志向を徹底させたい。

日販菅社長昨年は「トリプルウィンプロジェクト」「返品協業化計画」と新しい時代への布石を打った1年だったが、今年はこの二大テーマを中心に、昨年蒔いた種を育て、花を咲かせ、実を結ばせる1年と位置付ける。

今年は「ネオステージに21」の最終年度に当たる。

計画初年度は思い切った施策を進め財務体質強化につながったが、これは管理費を中心としたコスト削減に頼る部分が大きい。

我々が何よりも実現していかねばならないのは、本来の営業活動による財務体質の強化だ。

今年我々が本格的に進めていこうとしている「トリプルウィンプロジェクト」を成功させ、軌道に乗せることで、売上拡大・返品減少の実現、ひいては利益構造の改革が果たし得ると確信している。

そして企業風土の面では、日常業務において仮説と検証を繰り返し、目標管理を充実させていただきたい。

栗田亀川社長昨年の出版業界は再販見直しが存置という一応の決着を見る一方、5年連続マイナス成長を記録した年だった。

当社64期は徹底した経費削減の効果で微減収増益の決算とすることができた。

10月期からの第一四半期も3カ月連続で前年を上回る状況で推移している。

昨年末には意志決定のスピード化を図るため2本部・総合経営企画の体制を確立した。

今後も新注文システム「本やさん直行便」のレベルアップを軸に積極的な新規ルート開拓を行い、徹底したローコストオペレーションを実現していきたい。

顧客重視の姿勢を一層鮮明にして取引先書店を支援し、読者の要望に応えていく。

また総合経営企画による新規事業を計画し、本格的に推進していくつもりだ。

人事

◇世界文化社平成13年12月18日開催の定時株主総会において以下の役員を選任した。

○新任代表取締役社長鈴木勤専務取締役(営業、総務担当)大塚茂同(編集担当)鈴木美奈子常務取締役(ワンダー事業本部担当)重松祥司同(広告本部、製作部、経理部、システム情報室、秘書室担当)小林公成取締役(通販事業本部本部長)鬼頭雅志同(編集統括)内田●昭同(通販事業本部副本部長)金治正憲同(ワンダー事業本部本部長)川面重雄監査役中島正紘役員待遇(編集副統括兼デリシャス編集部編集長)江川桂子同(広告本部本部長)加治陽同(販売本部本部長)○平林和成なお、取締役橋本淳一氏は退任。

役員待遇染治隆介氏は退任し非常勤顧問に就任した。

◇新社長に溝口皆子氏ハーレクイン平成13年12月開催の取締役会において代表取締役社長、安田●氏が退任し、後任の社長に溝口皆子氏を選任した。

◇栗田出版販売平成13年12月26日開催の定時株主総会ならびに取締役会において次の役員を選任した。

◎昇任、○新任代表取締役社長亀川正猷専務取締役管理本部長(管理・物流部門管掌)萩原保宏同営業本部長(営業・仕入部門管掌)◎郷田照雄取締役(総合経営企画担当)木村傑同(取引部情報システム部総務人事部担当)渡部美久同(営業第二部長)○草場憲生同(書籍仕入部長)○林保取締役相談役(非常勤)遠藤永七郎常勤監査役関野恭史監査役雪下伸松同小林清男なお、常務取締役岩田清、取締役土屋正三、大槻精一各氏は退任した。

◇宮井平安堂平成13年11月28日付で役員改選を行い、以下の通り決定した。

◎昇任、○新任代表取締役会長○宮井利治代表取締役社長◎宮井治夫常務取締役(管理部長)◎花岡智彦取締役宮井喜久監査役宮井良和

生活実用書・注目的新刊

正月ともなれば、親戚が集まってカルタ取りが始まる。

中でも百人一首は定番。

格調の高い遊びだった。

読み方にも工夫がいったし、和歌をどれだけ覚えているかが勝敗を決めた。

普段、ひなたぼっこばかりしているおばあちゃんが、一躍、脚光を浴びたりしたものだった。

子供たちにもそれぞれ得意な札があって、この歌は何ちゃんの札などと決まっていた。

今でも、田舎で過ごす正月には残っているかもしれないが、核家族という時代の流れは、そんな風景を奪っていってしまった。

鈴木日出男/山口慎一/依田泰・共著『原色小倉百人一首』(文英堂533円)はシグマベストの一冊であり、おそらく高校生のための古典の副読本である。

小倉百人一首は鎌倉時代の歌人、藤原定家が古来の秀歌を集めたもの。

しかし、定家が選んだのと現在伝わる百首には違いがあって、後鳥羽院の「人も惜し人も恨めし」と、順徳院の「ももしきや古き軒端の」で始まる歌は定家の選んだものには入っていない。

政治的な配慮が働いたというのが、現在の判断なのである。

枕詞、歌枕、倒置法などの懐かしくも、何か欝陶しい気のしてくる表現法、格助詞、副助詞などの頭がくらくらしそうな文法も整っているが、本書はオールカラーの上に風景写真も豊富で、楽しく理解できる構成になっている。

このような本こそ、レジ回りに置きたい商品である。

薮小路雅彦著『超現代語訳百人一首』(PHP文庫476円)は、かつて勉強した時にさっぱりわからなかった経験を持つ著者が、実にわかりやすく解説している。

小野小町の「花の色はうつりにけりないたづらにわが身よにふるながめせしまに」は、「どんどんと私の姿変わったわただボンヤリとしているうちに」と超訳されている。

ただし、正しい評訳と豆知識としての文法も解説している。

「千早振る」という落語に在原業平の「ちはやぶる神代も聞かず龍田川」を知ったかぶりの先生が八つぁんに解説する話がある。

先生は奈良県生駒郡に流れる龍田川など全く知らない。

相撲取りの龍田川が、吉原の千早太夫を振ったのだと解説するが、本書ではそんなことはない。

(遊友出版斎藤一郎)

教育現場の生の声綴る

トーハンの関連出版社メディアパルは、このほど「朝の読書」運動の関連書として『朝の読書46校の奇跡』を発行した。

朝の読書推進協議会編、A5判、115頁、本体1千円。

同書はトーハン広報誌「書店経営」に連載中の「朝の読書の現場から」をまとめたもので、全国の「朝の読書」実践校46校の実践報告が小中高別に掲載されている。

「朝の読書」を始めようと思ったきっかけのほか、導入にあたって苦労した点、生徒たちの率直な感想が綴られている。

また、問題を抱えていた学校が「朝の読書」によって落ち着きを取り戻していく様子が語られる一方で、決められたカリキュラムにおける時間の捻出や全校一斉実施への苦労なども語られており、現在の学校が抱える問題をうかがえる内容となっている。

朝の読書推進協議会では「これから始めようと思っていたり、学校で壁にぶつかっている先生方への応援としてこの本をまとめた。

昨年12月17日に発表された中教審の最終答申案でも朝の読書が評価・推奨されているので、学校でも取り組みやすくなり、運動はさらに大きなものになるだろう」としている。

「朝の読書」実践校は昨年12月18日現在、全国で7691校(小学校5177校、中学校2059校、高校455校)にのぼり、全国学校総数の約2割に達している。

増売施策強化を確認

北陸トーハン会は12月19日午後4時から金沢市のアパホテルで役員会を開催。

役員13名、トーハン北陸支店より石川支店長を含め5名が出席した。

席上、吉岡会長(文苑堂書店)は「業界の現況はまことに厳しい。

北陸トーハン会も2店の廃業と2店の脱退があり、12月18日現在会員数は109書店になった」と報告した。

事務局から福井県で行われた第10回総会の収支報告等があり承認された。

続いて研修会報告、増売施策の進捗状況報告があり、特にトーハン取り上げ商品の販売が思ったより伸びておらず、後半に向けていっそう努力することを確認、少なくとも昨年並の順位まで頑張ることを申し合わせた。

第11回総会は富山県が担当し、トーハン上尾センターの落成も視野に入れて検討することになった。

参加者全員で会食し、散会した。

(渋谷恵一広報委員)

本屋のうちそと

高校の先輩に放射線生物学で世界的に活躍している京大の教授がいる。

彼は常々「本というのは人類の外部記憶装置だ」と言っている。

良くも悪しくも、ヒトが他の生物とここまで違ってきたのは、この外部記憶装置があったからと言うのだ。

ヒト一人が蓄えることのできる知識や経験はどう考えてもわずかなものでしかない。

確かに、それなしに現在を考えることはできないと思う。

そんなことを視覚的に大いに納得させてくれるもののひとつに、映画『薔薇の名前』がある。

舞台になっている中世の修道院の図書館は迷路のような装置で、共有すべき知の財産をめぐって物語は展開する。

司馬遼太郎記念館も、作家の頭の中をイメージして設計したと言われるだけあって、地階から続く本棚の迫力に圧倒される。

これでまだ蔵書の半分ほどらしい。

本を開くのが唯一の趣味だった作家は、そこに息づく世界に身を置いて物語を紡ぎ出してきたのだ。

九世紀を生きた空海の場合、書物を手に入れようと思えば、人の手によって写すしかなかった。

膨大な量のソースを大勢の人を使って写し、ことごとく読み、取り込む。

それをさらに、新しいフォーマットの知の塊として書物にする。

南方熊楠が友人の家で見つけた「和漢三才図会」を記憶して帰っては、自分の帳面に書き写した。

まだ一五歳の時だったという。

彼も書物なしには生きられなかったようだ。

本屋を、人類の知の外部記憶装置を天才たちばかりのものにはしておかない仕事と捉え直すと、なんだか自分の身の置き所が定まるような、そんな気がしてくる。

(如意)

「朝の読書」に大反響

朝の読書推進協議会とトーハン、朝日新聞、博報堂の共同企画により、昨年11月18日の朝日新聞に掲載された広告特集「朝の読書で学校が変わった」が教師や保護者に大反響を呼び、同紙面で告知した『朝の読書46校の奇跡』(メディアパル刊)プレゼントには3千通にのぼる応募があった。

トーハンでは当選者数を当初の100名から急遽555名に拡大して、年始の7日に当選者に発送した。

『朝の読書46校の奇跡』は、授業中の私語、いじめ、器物破損など荒れた学校が「朝の読書」に取り組むことで立ち直っていく全国の教師の実践記録集。

プレゼント応募者の3分の1に当たる980名が教師、教育に関心を寄せる主婦からも726名の応募があり、両者で6割近くを占めた。

朝の読書実践校は、1月7日現在で7737校になった。

売上高597億円

栗田出版販売は12月26日に第64期定時株主総会ならびに取締役会を開催。

決算諸案などを承認した。

第64期の売上高は、前期比0・5%減少して597億6200万円。

返品率は雑誌34・5%、書籍39・4%、合計36・6%となり、前期比1・5%改善した。

返品率が改善したのは10年振り。

営業費は人件費をはじめ徹底した削減を実施したほか、貸倒引当金の積み増しで財務体力の強化を図った結果、当期は微減収・増益の決算となった。

期中における新規取引店は85店、増床22店で、あわせて4340坪の増加。

中止店は95店、2780坪。

役員は全員改選で、岩田清常務、土屋正三取締役、大槻精一取締役の三氏が退任。

新しく草場憲生、林保つ両氏が取締役に選任された。

株主総会後の取締役会で郷田照雄常務が専務取締役に昇任した。

また、意思決定のスピードアップを図るため、従来の4本部制から管理本部と営業本部の2本部制に改編。

萩原専務が管理本部長、郷田専務が営業本部長となった。

決算内容について説明した萩原専務は「出版業界が4年連続のマイナス成長、取次6社の直近の売上伸び率が平均マイナス2・4%という中で0・5%減は健闘したのではないか」と述べた。

創業80周年の新春雑誌

小学館は1月8日午後4時半から水道橋の東京ドームホテルに販売会社を集めて新春雑誌企画発表会を行った。

発表会で同社蜂谷常務は「出版業界は5年連続のマイナスだが、特効薬は読者の求める面白い企画を出し続けること。

昨年、小学館は宮部みゆき『模倣犯』、『世界遺産』『ハム太郎』と総じて書籍が大きく健闘した。

今年はこの勢いを雑誌につなげたい。

小学館は今年80周年。

原点にかえってエンジン全開で頑張りたい」とあいさつした。

このあと『小学1年生』4月号キャンペーンをはじめ、創刊するカジュアル・ファッション誌『PS』、週刊『日本の美をめぐる』、女性コミック誌について、以下の説明が行われた。

最後に、黒木マーケティング局長が、昨年3月から12月まで10か月の雑誌売上げは100・2%だったと説明。

「この時期としては望外の成績だと思う」と述べた。

小学館の新雑誌◇『PS』『プチ・セブン』の後継誌として4月1日創刊予定。

A4変型判・無線綴じ、450円。

16歳から20歳の女子校生、短大生を対象にしたカジュアル・ファッション誌。

『PS』はプリティ・スタイルの頭文字。

販売目標35万部。

◇『週刊日本の美をめぐる』ウィークリーブックの第4弾。

全50冊。

4月創刊予定。

A4変型判・中綴じ、予価各560円。

各巻平均20万部を売った『週刊古寺をゆく』を購読するシニア男性が主な対象。

◇『コミックミラ』ハーレクイン社から刊行されたミラ・ブックスの傑作を完全まんが化した新タイプの女性コミック誌。

30代前後のOL、主婦向け。

A5判・無線綴じ、予価590円、5月創刊予定。

目標10万部。

◇『フラワーズ』ベテラン作家を中心にした本格的少女マンガ誌。

読者対象は高校生から30歳。

B5判・無線綴じ、予価480円、4月27日発売予定。

◇『ベツコミ』『別冊少女コミック』を大リニューアル。

若手・中堅作家中心に世代交替し、少女マンガの王道路線を追求する。

読者対象は17〜18歳の女子高生がメイン。

B5判・無線綴じ、予価340円、4月12日発売。

業界再構築の年に

宮城県では1月7日、仙台市のメルパルクSENDAIで合同新年会が開催され、宮城県書店商業組合、出版みちのく会、取次、輸送から79名が出席した。

懇親会は鈴木猛志氏(トーハン東北支店)の司会で始まり、最初に宮城組合藤原直理事長が「右肩上がり時代の思考を精算し、再構築し2002年をそのスタートの年にするよう努力しましょう」とあいさつ。

その言葉に参加者は万雷の拍手で応えた。

出版みちのく会を代表して千葉弥一氏(NHK出版仙台支社)、取次を代表して鈴木常夫氏(トーハン東部支社)、運輸を代表して都築俊雄氏から年頭のスピーチ。

次いで、今年の歳男3名が壇上に上がり、藤原理事長から祝いの品を受け取った。

相江茂文氏(アイエ書店会長)が「今年は逆襲の年と位置付け、2002年が出版界の年であるように」とあいさつして、乾杯の音頭をとった。

司会の鈴木氏が民謡「祝い船」で盛り上げ、池田みち子さん(黒沼書店)、菅原正敏氏(興文堂書店)の余興が行われた。

塩川久治専務理事の意向で、名刺交換、情報交換に十分な時間を取り、各人が年頭の抱負を交えて語り合い、菅原庚一氏(興文堂書店)の一本締めで盛会裡に会を終了した。

(梅津理昭広報委員)

『書籍総目録』『出版年鑑』が一体化

書協が発行してきた『日本書籍総目録』は今年からCD−ROM版に移行、出版ニュース社の『出版年鑑』と合体して『出版年鑑+日本書籍総目録(CD−ROM版)』として新たに刊行されることになった。

これに伴い『出版年鑑』も従来の四六判からB5判に判型を拡大。

箱入り2分冊にCD−ROMが付く。

予価3万5千円(本体)、買切り、5月下旬刊行予定、発売は出版ニュース社、販売目標5千部。

内容的にも統計編に資料を大幅追加するほか、目録編に電子書籍目録、CD−ROM出版物、オンデマンド出版物の目録を加えた。

年末102.7%、年始99.9%

トーハンが発表した年末年始の書店販売動向によると、年末は102・7%と前年を上回ったが、年始は99・9%と、ほぼ前年並みの数字にとどまったことが明らかになった。

この調査は全国290店を対象に、12月29日から31日までの年末3日間と、年明け1月1日から3日の売上前年比をとったもの。

首都圏と近畿圏の比較では、首都圏の書店が年末102・0%、年始102・8%と2〜3%台の伸びを示したのに対して、近畿圏は年末100・9%、年始95・9%と東高西低の結果。

近畿地区は正月寒波の影響で年始の客数が前年比7・1%減少したことが大きく影響したと見られる。

一方、ジャンル別では年末の書籍が105・0%、雑誌102・7%、年始は書籍103・1%、雑誌99・8%。

年始の雑誌の内訳を見ると、ムック102・0%、週刊誌100・6%、月刊誌100・4%、コミック98・6%となり、いずれも年末を下回った。

4月23日は「こども読書の日」

1月4日付「神戸新聞」は見開き2ページで広告特集「いろいろあるね素敵な日/2002年/今日は何の日」を掲載したが、兵庫県書店商業組合ではこの企画に協賛して、「4月23日はこども読書の日」をPRした。

この特集では月別におむすびの日、楽器の日、道の日などを紹介している中で、兵庫組合は4月23日の「こども読書の日」と並んで、4月20日から30日まで行われる「春の読書週間」も宣伝。

こどもの読書推進と書店くじを紹介している。

神戸新聞は兵庫県を中心に50万部発行されており、多くの県民の目に止まり、PRに役立ったのではないかと思われる。

9書店で426人が参加

日販は12月22日(一部8日)に埼玉、茨城、栃木、群馬の関東地区4県の取引書店9店で「おはなしマラソン」を開催、合計426人(子ども271人、大人155人)が参加した。

同地区での10〜12月3カ月間の参加者は、累計1252人(子ども789人、大人463人)。

1〜3月は東京地区の11店で実施する。

さいたま市の須原屋武蔵浦和店では、開始時間の30分前から読み聞かせを待っている子どもが多数いたほか、6割がリピーターの参加者と、読み聞かせがお客に定着してきたことがうかがえた。

エプロンシアター「ブレーメンの音楽隊」は、JPIC読書アドバイザー、書店社員、日販社員の計4人が協力して演じて子どもたちの人気を集めた。

また、さきたま書店では、書店店員による会の継続を目標に、初めて書店員2名が実演に参加。

終了後、読書アドバイザーがパネルシアターの作り方と実演を書店にレクチャーした。

この他、井原書店(埼玉県さいたま市)グリーンブックTSUTAYA妻沼店(埼玉県大里郡)ブックエース日立鮎川店(茨城県日立市)浜田ブックセンター田彦店(茨城県ひたちなか市)宮脇書店野木店(栃木県下都賀郡)ビッグワンTSUTAYA今市店(栃木県今市市)タマムラブックセンター(群馬県佐波郡)で開催され好評を博した。

「声」

完全失業率が最悪という不況の時代にもめげず、頑張って仕事をしていたら、いつの間にか年が明けていた。

私の店は朝が忙しい。

配達の準備をして、市内をほとんど一周して配って回る。

午後には、やっと一息つけるのである。

去年ペットショップでうずらを5羽注文したら、大変品質がよくて元気なうずらを取り寄せていただいた。

私がお礼を言ったら、ペットショップの店主は書籍を注文してくれた。

ありがたい事である。

振り返って考えれば、私たち書店経営者は、お客様に満足していただける本を売らなければいけない。

それは、商売の基本と言える。

いくら売上を伸ばしたところで、お客様が不満に思う本を売っていては、お客様は次第に離れていく。

そうやってつぶれていった店を、私はこれまでずっと見てきた。

固定客を増やして、流動する客も固定客へと取り込んでいく。

そんな店舗は、繁盛して成長していくのである。

不況だから売上が減っても仕方がないと考えていては駄目である。

苦しい時こそ、企業人としての実力を発揮するのが、本物の経営者なのである。

不況など屁とも思わない強い意欲を持てば、道はおのずから開けて行くのである。

「声」

鈴木書店が12月7日、東京地裁に自己破産を申請した。

全売上の40%を占める大学生協の問題や、雑誌・コミックを扱っていなかったこと、それにも増して経営の舵取りが悪かったことがこういった事態を招いたのである。

岩波書店・大塚社長が言うように「長年出版界において隠されていた矛盾が露呈した。

その矛盾を乗り越えられなかった」のは事実ではあるが、その陰に2大取次の差別取引の影響が見え隠れする。

大型書店に対する2大取次の出し正味は低く、「7・2%という粗利の低さ」に苦しんで、赤字体質の鈴木書店といえどもそれに追随せざるを得なかったのだ。

鈴木書店の破綻は、その波紋を大きく広げようとしている。

2大取次の流通から取り残されていた小出版社は、改めて他の取次と条件交渉に入っているし、「連鎖倒産する出版社は20社はある」と心配されてもいる。

また、「破産管財人や裁判所が、書籍の流通における商慣行を十分に理解することなく、清算処理を急ぐことになれば、これまで不明確であった契約関係の矛盾が顕在化し、処理に困る場面が出てくる」と心配する弁護士もいる。

まさしくこの心配は、書店が出版社倒産の時に返品が逆送されてきて、何度か泣かされて経験済みのことである。

近年、出版社、取次の倒産の度ごとに、日書連が取引条件の改善を訴えているのに、それが実現しないことこそが問題である。

そして一部出版社の低価格政策のツケが、今ここにきて一気に噴出してきたのである。

デフレ・スパイラルに陥りつつある今、言いにくいことではあるが、低価格政策は見直す時と思われる。

利益出ずして何が経営かと言いたい。

◇2歳から

どんどこ読むとあっという間に終わってしまうけど、「あっ、はだかんぼ」と、みんなの声を聞きながら、ゆっくり、リズミカルに読んでいきます。

すると大きなくまや山を下りるももんちゃんに「あーっ!」、でも最後はみんなで「にこーっ」。

元気なももんちゃんに体中暖まります。

4歳から

題名を言った途端、聞いていた子たちがおかあさんを見て笑いました。

おっぱいをきらいなわけがいっぱいあるんだって。

こぶを作っておかあさんにだっこされて、「わぁーん」。

でもやっぱりきらいなんだって(ほんとかな?)。

最後までみんなの口元はゆるみっぱなしでした。

◇小学校低学年向き

「冬に釣り…」なんて言わないで。

でもやっぱり寒そうです。

釣名人のじいさんの釣るものは、それはすごいものばかり。

ページを開くたびに迫力満点、おかしさ満点。

釣りをした事のある人だって、ない人だってみんな楽しくなります。

最後のオチがわかるのは何人くらいいるかしら?

日書連のうごき

12月3日出版倫理協打合会へ丸岡委員出席。

12月4日日販よい本いっぱい文庫贈呈式典へ鈴木副会長出席。

12月5日共通雑誌コード管理運営委、図書コード実行委へ志賀委員出席。

鹿児島県組合総会へ大川事務局長出席。

12月6日全国中央会外形課税反対集会へ白幡専務出席。

12月7日万引問題への対応で経済産業省担当官と懇談。

文藝春秋忘年会へ日書連幹部出席。

12月10日子どもの読書推進会議フォーラムへ日書連幹部出席。

12月11日読進協常務理事会へ萬田会長出席。

12月12日情報化推進委員会でTS協同組合、同委員会で小学館と懇談。

12月13日スタートアップ21委員会開催。

12月14日出版倫理協議会。

出版流対協と下向副会長ほかと懇談。

野間賞贈呈式典へ萬田会長ほか出席。

12月19日指導教育、情報化推進、増売運動、読書推進、組織強化、共済会運営、流通改善、経営・取引、再販、公取協専門、広報、発売日、出店問題、新年懇親会各種委員会、第4土曜日は子どもの本の日実行委員会開催。

返品入帳問題で取次各社と懇談。

業界紙との懇談会へ萬田会長ほか出席。

12月20日日書連定例理事会、共済会、公取協各理事会開催。

12月21日書協BOOKS高度化と事業化説明会へ日書連幹部出席。

12月25日再販研究小委員会開催。

12月26日公正取引委員会へ規約の見直し問題で萬田会長ほか、消費者取引課訪問。

徳島県組合へ文化講演会打合で大川事務局長訪問。

12月28日事務局仕事納めの会。

週間売行き情報

日本では3月に第1部が映画公開予定の指輪物語。

海外での評価の高さがメディアを通じて多く取り上げられ、原作から先にという読者が早くも増えています。

(文)(1)『V字回復の経営2年で会社を変えられますか』日本経済新聞社4‐532‐14934‐7……10冊
(2)『ビジョナリーカンパニー2』日経BP出版センター4‐8222‐4263‐3……6冊
”『HARRYPOTTER&THEGOBLETOFFIRE』BLOOMSBURY0‐74755442‐0……6冊
(4)『HARRYPOTTER&THEPHILOSOPHER’SSTONE』BLOOMSBURY0‐7475‐4955‐9…5冊
”『ハリー・ポッターと秘密の部屋』静山社4‐915512‐39‐8……5冊
”『君に成功を贈る』日本経営合理化協会4‐89101‐020‐75冊
”『世界一簡単な英語の本』幻冬舎4‐344‐00140‐0……5冊
(8)『ピープルウェア第2版』日経BP出版センター4‐8222‐8110‐8……4冊
”『ルネッサンス』ダイヤモンド社4‐478‐32100‐0……4冊
”『確定申告の手引』税務研究会4‐7931‐1151‐3……4冊
”『指輪物語旅の仲間(上)』評論社4‐566‐02354‐0…4冊
”『すべての道はローマに通ず―ローマ人の物語X』新潮社4‐10‐309619‐5……4冊
”『天皇誕生』中央公論新社4‐12‐101568‐1……4冊
”『HARRYPOTTER&THECHAMBEROFSECRETS』BLOOMSBURY0‐7475‐4960‐5…4冊
(15)『完全なる経営』日本経済新聞社4‐532‐14863‐4……3冊
(1月6日〜12日調べ)

週間売行き情報

今回もハリー・ポッターが上位を占めました。

映画も大ヒット。

自分も遅まきながらのぞいて来ます。

(井)(1)『ハリー・ポッターと賢者の石』静山社4‐915512‐37‐1…18冊
(2)『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』静山社4‐915512‐40‐1……11冊
”『ハリー・ポッターと秘密の部屋』静山社4‐915512‐39‐8……11冊
(4)『ドラゴンクエスト4導かれし者たち』集英社4‐08‐779137‐8……10冊
(5)『世界がもし100人の村だったら』マガジンハウス4‐8387‐1361‐4……9冊
(6)『声に出して読みたい日本語』草思社4‐7942‐1049‐3…6冊
(7)『種まく子供達』ポプラ社4‐591‐06826‐9……5冊
”『ハリー・ポッターの魔法世界』早川書房4‐15‐208380‐85冊
”『十二番目の天使』求龍堂4‐7630‐0106‐X……5冊
”『ホーキング未来を語る』アーティストハウス4‐04‐898070‐X……5冊
(11)『非戦』幻冬舎4‐34‐400144‐3……4冊
”『ハッピーデイズ』小学館4‐09‐356062‐5……4冊
”『ハリー・ポッター裏話』静山社4‐915512‐42‐6……4冊
”『ビーズブックバラ色のリング』双葉社4‐575‐29327‐X……4冊
(15)『ヒヨコの猫またぎ』文藝春秋4‐16‐357930‐3……3冊
”『私はおっかなババア』文藝春秋4‐16‐357710‐6……3冊
(1月6日〜12日調べ)

夜も眠らない流通実現めざす

2002年栗田新春あいさつの会は「本気、元気、勇気」をキャッチフレーズに10日、板橋区東坂下の本社新物流センター大ホールで行われ、出版社、書店など???名が出席した。

午前11時からの鏡開きで亀川社長は「栗田は1918年6月に創業して、今年で84周年。

その間、山も谷もあった。

昨年の業績は、売上げは前年の数字を達成できなかったが、利益は若干出せた。

昨年暮れに4本部制から2本部制に役員体制を変えた。

現場の声をスピーディーに反映する体制を作る狙いだ。

本屋さん直行便み軌道に乗り、徐々に伸びている。

書店に参画してもらえば、良さがわかる。

KINSシリーズもパートでインターネット化を図った。

書籍を検索してワンクリックで注文できる。

これもぜひ活用してほしい。

情報ばかりでモノが動かなくては意味がない。

今年から流通は365日眠らない。

年末年始も12月30日から1月3日まで動いた。

夜も眠らない取次の実現を目指す。

今年は午年。

栗田確也の生れも創業年も午年だった。

私も午年で、栗田は午で難局を乗り切りたい」とあいさつした。

版元を代表して小学館蜂谷常務が「書店は品揃えに気を配り、飛び切りの笑顔で読者を迎えてほしい。

今年は3者繁栄の年に」、書店を代表して福島組合高島理事長が「再販決着後も読者が安心して本が買えるよう努力しよう」と祝辞を述べたあと、栗田亀川社長、萩原専務、青山ブックセンター磯貝社長、高島理事長、小学館蜂谷常務、高島平南天堂内田社長、戸田書店鍋倉社長の7名で鏡開き。

内田社長の発声により新年の健闘を誓って乾杯した。

営業・収益・人材基盤の強化図る

大阪屋の平成14年度新春おでんの会は10日午後12時半から東大阪市の関西ブックシティで開かれ、書店543名、出版社532名、一般162名、総勢1237名が来場した。

今年のメインテーマは「店頭活性化は情報活用から!変化する環境への対応はいち早い情報収集と活用が決め手」。

会場では「大阪屋パートナーシステム」「書店セキュリティの現状と今後の動向」「学参案内コーナー」等の展示が行われた。

おでんの会の冒頭、あいさつした鈴木一郎社長は、第55期売上高が8年連続1千億円を達成できる見通しであることを明らかにし、本年の方針として「お得意様・お客様のため、営業・流通・情報・金融すべての部門での業務品質の向上」を掲げた。

4月からスタートする第6次中期経営計画については「今後21世紀を力強く生き抜くための足固めの3カ年と位置付け、営業基盤・収益基盤・人材基盤のさらなる強化を目指す内容を盛り込む」と説明した。

このほか取り組むべき課題として、「大阪屋パートナーシステム」の開発稼働などネットワーク化による情報武装、KBCのシステムインフラ再整備と在庫精度アップに言及した。

このあと講談社・浜田博信副社長、日本経済新聞社・羽土力出版局長、静山社・松岡佑子社長、増進堂受験研究社・岡本惠年会長、大阪屋・三好勇治専務の5名で鏡開きを行い、大阪屋友の会・田村定良連合会長の発声で乾杯した。

「街の本屋」の個性化戦略支援

02中央社新春会は10日午前8時半から板橋区東坂下の本社で開催。

2階商品センターでは「新春店頭活性化フェア」と銘打ち新刊・売れ行き良好書、コミックスの即売などが行われた。

正午から3階大ホールで行われた式典であいさつした秋山秀俊社長は、出版界が5年連続マイナス成長から再生を目指すには「質から量への転換」「IT」がキーワードになると指摘。

同社が進めている「街の本屋さんの地域に密着した個性化戦略」について、「読者の趣味の広がりとマニアック化にはコンセプトショップ、セレクトショップ。

中央社の大人の本専門店M&W店は76店舗、売上111%と好調で、年度中に100店舗を達成し、独自商品の開発と利幅拡大に取り組む。

コミックス専門店も130%台の伸長で、業界で『コミックスのことなら中央社』と言われる地位を目指す。

近くお母さんと子どもの本屋というコンセプトショップを立ち上げる計画もある」と話した。

さらに、新雑誌コード対応の廉価POSの導入、中央社と書店の実質的な利益増になる買切制度の研究導入等にも取り組みたいとした。

続いて来賓の三笠書房・押鐘冨士雄社長が「中央社取引書店の経営が常に上り坂となるよう期待する」とあいさつ。

三笠書房・押鐘社長、小学館・蜂谷紀生常務、講談社・保月滋常務、首都圏中央会・村田秀雄会長、中央社・由井京一会長、同・秋山社長の6名で鏡開きを行い、小学館・蜂谷常務の発声で乾杯した。

教育制度変わり販売機会広がる

「第51回日教販春季展示大市会」は11日午前9時から東京・文京の後楽園会館で開催された。

会場では市会目録掲載書全点の見本を陳列、平成14年度に行われる小・中学校の指導要領改訂の要旨や、モデル売場コーナー、幼児学参・児童英語、レジ回り商材、資格検定、社会人向け参考書、書店飾り付けコンクールなど多彩な展示が行われ、多くの来会者で賑わった。

また、会場近くの日中友好会館では午前10時半から「小・中学習指導要領改訂における増売策」のテーマで、パネルディスカッション形式の書店研修会が実施された。

正午から行われたセレモニーでは、始めに日教販・大藤耕治社長が年頭あいさつ。

「これから教育制度が変わりビジネスチャンスが多々でてくる。

指導要領の改訂は、我々がいくら理解しても十分ではない。

生徒や父母に理解してもらわなければ。

学研の調査では41%の人が改訂に不安を感じているという。

父母の心配を安心に変えていく形でユーザーに積極的に発信したい」と述べた。

続いて来賓として学習書協会・古岡秀樹理事長、辞典協会・五味敏雄理事長、日書連・萬田貴久会長があいさつ。

このうち萬田会長は「指導要領改訂を機会に教育図書を売りたいという思いは皆同じ。

書店は図書館納入でノウハウを生かし提案していく。

日書連ではスタートアップ委員会で井門委員長のもと研究を行っている。

業界三者の共生に向けて、データを共有化してマーケティングに活用できるようにしていきたい。

責任販売制や雑誌の年間予約割引システムの検討も進めており、課題を一つひとつ解決していきたい」とあいさつした。

引き続き萬田会長の発声で乾杯。

福島日教販会から大藤社長に白河ダルマが贈呈され、来賓全員で片目を入れて新春の学参商戦を祝った。

「ネオステージ21」有終の美を

「明るく!元気に!生き生きと!」をキャッチフレーズに、日販の「2002年新春を祝う会」は11日午前10時半から千代田区神田駿河台の本社5階特設会場で開かれた。

冒頭、あいさつした日販・菅社長は年末年始のPOS導入1100店の売上動向について「年末は101・6%、年始は96・3%、合計99・3%だった。

12月29日は105・3%と高い伸びを示したが、出版社が発売日を年初から年末に繰り上げた効果。

ジャンル別ではハリー・ポッターのおかげで児童書が150%を超えた」と報告。

「今年は『ネオ・ステージ21』の最終年度にあたる。

『トリプルウィンプロジェクト』『返品協業化計画』の二大テーマを中心に有終の美を飾りたい」と述べた。

さらに、昨年CCCブック事業部の売上が6%増と発表されたことに触れて、「担当者がマニュアル通り、基本に忠実に棚作りをしていることを再確認した。

市場は厳しいが、仕事を見直して基本に返ることが必要。

明るく元気に生き生きと、皆様とともにこの1年を駆け抜けたい」と話した。

来賓の紀伊國屋書店・松原社長は「ここ5年で売上15%減と業界全体が苦境にある。

返品問題など業界内にある矛盾を解決しなければ未来はない」、集英社・谷山社長は「新古書店問題では書店の被害、作家の著作権保護について対策が必要。

青少年の活字離れは深刻。

読書推進運動に積極的に取り組みたい」とあいさつした。

松原、谷山、菅社長に日書連・萬田会長が加わって鏡開き。

萬田会長は「ポスト再販下の新しいテーマに取り組み、三者共生関係の構築を目指す。

景気回復と出版業界再生の夢を膨らませ、ともに頑張ろう」として、乾杯の音頭をとった。

なお、同日午前9時から千代田区飯田橋の東京支店で「新春ビッグセール」が同時開催された。
世界の老舗書店・有名店

■チェコの歴史世界中に200の首都があるが、全市がユネスコ世界文化遺産に指定されているのはプラハ1市である。

街を歩けば、いたるところで歴史遺産の風景を見ることが出来る。

近年の歴史を振り返ると、第二次世界大戦中はドイツに占領され、ソ連による解放後は社会主義国家となった。

1968年自由化政策によってプラハの春が実現するが、ワルシャワ条約軍の介入によってこの運動は挫折。

しかし20年後の1989年には無血革命によって新生チェコ・スロヴァキア連邦共和国誕生、だが92年資本主義体制を推進するチェコ側と、穏やかな改革を推すスロヴァキア側が対立、93年チェコ共和国とスロヴァキア共和国に分裂、現在に至っている。

プラハはチェコの首都である。

■フランツ・カフキー書店プラハ城と旧市街を結ぶ橋がカレル橋である。

プラハ一番の歩行者天国である。

聖フランシスコ・ザビエル像が橋の欄干にある。

旧市街中心地にキンスキー宮殿がある。

その宮殿の1階にフランツ・カフキー書店がある。

昔は繁盛していたようだが、今はその面影はない。

カフカがよく利用した書店であるが、今は宮殿図書室といった感じである。

営業は年中無休で、月火10時18時、水金9時18時、土日10時18時である。

■カフカ書店わずか5坪ばかりの書店である。

店頭にはカフカ書店の店名は出されていない。

プラハのシンボルであるチェコ最大の城プラハ城の外に黄金小路がある。

その小路に長屋状にみやげ物店が軒を連ねている。

この長屋はその昔、プラハ城の衛兵たちの宿舎だったのである。

カフカはこの長屋に住み旧市街の学校まで通っていたのである。

2階はカフカの住居として保存され、1階がカフカ書店になっている。

カフカの著作ばかりの書店である。

従業員は女性1名。

■カンゼルスベルガー書店プラハ一番の書店である。

7階建ての堂々たる書店であるが、外に向けての店名看板はない。

KNIHY(本)と建物に書かれているだけである。

ウインドーにはDUMKNIHY(本のデパート)と書かれている。

その他ドイツ語、ロシア語、フランス語、英語で本と書かれている看板もあった。

書店名を探すのに一苦労した結果、店頭入り口のガラス欄間に、小さな字でカンゼルスベルガーと書かれてあった。

場所は旧市街広場からヴァーツラフ広場に向かう途中にあり、繁華街の一角なのですぐわかる。

角店の白い7階建ての建物で、KNIHYの看板が4階の窓に大きく書かれているので、遠くからでもわかる書店である。

1階から4階までの書店で、売場中央にある階段で上層階に行く店である。

5階7階は事務室である。

この書店は細長い店舗で、1階は13間×6間(78坪)、2階から4階は13間×9間(117坪)であるから、売場面積全体では429坪の大型書店である。

レジは各階売場中央にあり、キャッシャーはすべて中年女性である。

営業時間は月曜金曜の午前8時半から午後5時15分である。

多くの商店のビジネスアワーは月曜金曜午前8時から午後4時が一般的である。

このしきたりは共産党支配下の慣行である。

日本の場合の夜おそく、朝もおそい営業とは異なる。

ドイツもイタリアも朝は早い。

この書店の1階は三方がショーウインドーである。

繁華街のど真ん中なので宣伝効果は抜群である。

店頭広告の吊りポスターを見てみよう。

そこには「少ないお金で多くの知識」のキャッチフレーズでペーパーバックスを宣伝していた。

カンゼルスベルガー書店ではウインドーの一角をこの歴史テーマのペーパーバックスのPRに当てている。

ウインドーを使ったもう一つの宣伝広告がある。

それは1階入り口にインターナショナルブックの取り扱いを表示した広告である。

そのために4階売場は外国語書籍(洋書)ゾーンが設けられている。

ドイツ語、英語。

フランス語、ロシア語、スペイン語である。

東洋語はない。

店の大通り側と広場に面した側は総ガラスなので、自然採光が入り店内は明るい。

ガラス面は棚を低くおさえてあるので、大型店の割には商品量に圧倒されることはない。

各階の商品構成は次の通り。

1階新刊、ベストセラー、小説2階ペーパーバックス、文芸書、稀覯本、CD、楽譜3階こどもの本、絵本、料理、美容、花、生け花、園芸、ペット、図鑑、天体、UFO、飛行機、車輛、銃、軍事、植物、生物、数学、化学、工業、デザイン、スポーツ、コンピュータ、地図コーナー(ニューメキシコ、スペイン、イタリア、コスタリカ、アルゼンチン)、道路マップ4階哲学、心理、政治、歴史、語学・洋書ゾーン(ドイツ語、英語、フランス語、ロシア語、スペイン語、プラハ)〈売場の特色〉1、1階は三方がガラスである。

13間の連続ウインドーは圧巻である。

2、3階の地図コーナーは充実している。

中南米の国の地図が特に多い。

ミシュランの世界各国都市市街図はほとんど在庫している。

3、コンピュータ書は3階売場の中でひときわ目立つ大量陳列である。

4、2階売場の稀覯本は大事にされている売場である。

ガラスケースに入れられ、男子社員2名が接客している。

5、CD売場では、スメタナ、ドヴォルザークについては特別扱いのコーナーがある。

6、楽譜売場も広く、クラシック音楽を大事にしている。

7、平台のほとんどは段差状平台である。

8、什器はすべて木製である。

9、照明は明るいとはいえない。

窓側は明るいが、店中央部は暗い。

10、店内には椅子、机、レストスペース等はない。

11、こどもの本のコーナーは平凡である。

12、実用書のコーナーに日本の生け花(チェコ語に翻訳)の本があったのは印象的だった。

13、本の検索コンピュータは各フロアに1台は置かれている。

「第4土曜日は、子どもの本の日」感想文・佳作入選作

図書館や児童館、公民館でないところで読みきかせって、どういうこと?書店で読みきかせの会?書店で読みきかせってできるの?「第4土曜日は、こどもの本の日」で書店での読みきかせのお話をいただいた時、私の頭にはそんな疑問符が渦巻いていた。

しかし書店での読みきかせの会の準備は着々と進行。

さて、当日。

書店の児童書が置いてある棚と棚の間にレジャーシートを広げたら……。

あら、不思議!読みきかせの会場ができちゃった!そして次から次へと集まってくる子どもたちの嬉しそうな顔。

顔。

顔。

いつもはお父さんお母さん、またはお友達と本を買いに行く書店で読みきかせをしてくれるなんて!お店の中で靴を脱いで足を伸ばしてゆっくりした気分でおはなしが聞けるなんて!書店で読みきかせの会をする意味がここにあるのかもしれない。

子どもたちにとって、いつもと変わらぬ書店の中で、いつもと違う楽しい読みきかせの会がある。

わくわくどきどきする出来事で、子どもたちには「本」と係わる場所でのとてもいい思い出ができる。

また書店にとっても、自分のお店で読みきかせをすることは、驚きもあり、嬉しいこともありのようである。

書店で読みきかせの会をする準備段階で必ず出てくる心配事に「うちの店に子どもたちは来てくれるのかしら」という声がある。

今回、9・10・11月と3カ月連続で「第4土曜日」を実施した書店は、住宅街というよりはビジネス街にお店があり、相対的に子どもの数が少ない立地条件にあった。

しかし、いざ読みきかせの会を始めてみると、子どもたちは集まって来てくれ、また3カ月連続で参加してくれる子どもたちもいたほどであった。

書店の方の驚きと嬉しそうな顔は、今でも忘れられない。

また私、読み手にとっての書店での読みきかせについて述べていこうと思う。

出版取次会社に勤務する私は、本を流通することを業務としているが、実際に本を購入し本を読む読者の顔を知らない。

本を流通する過程で読者の顔が見えにくくなっているのかもしれない。

しかし書店で読みきかせをすると、読み手である私が小さな読者である子どもたちの顔を見ながら、本の楽しさを伝えることができる。

とても面白い本がありますよ。

心がほっとする本がありますよ。

一生あなたの手元に残る本ですよ。

そういった気持ちを込め、「本」の楽しさを子どもたちに手渡しできればいいなと思いながら読みきかせをしている。

読みきかせの読み手としての私は二重の意味で喜びを感じている。

一つは「本」の楽しさを手渡しできることの喜び。

もう一つは「本」に携わる仕事をしていることの喜びである。

書店での読みきかせっていいじゃない。

子どもたちにとってのいい思い出。

書店にとっての驚きと嬉しさ。

読み手にとっての本の楽しさを伝えることの喜びと……。

書店での読みきかせっていいじゃない。

ほんの少しでもそう思ったときが行動する時である。

今度の「第4土曜日は、こどもの本の日」ですてきな時間が過ごせますように……。

「第4土曜日は、子どもの本の日」感想文・佳作入選作

今回の「読みきかせ会」で私は幸運にも専門店(単一書店)と大型スーパー内の書店という異なった環境の書店をまわることができました。

それぞれの書店での「読みきかせ会」に参加したことでいろいろ考えさせられることがあり、とても勉強になりました。

その中で、両者に共通して気づかされたものに「親の姿勢」がありました。

幼い子供に対して本に親しませようという親の姿勢がなければ、自分たちで選ぶことのできない子供たちは本に近づいてこないということが、ひしひしと感じられました。

専門店での「読みきかせ会」では、わずか3カ月、しかも40分弱という短い時間の催しにもかかわらずリピーターができ、「次回はいつですか」という問い合わせがとても嬉しく思われました。

子供に対していろんな機会に本に親しませてあげようという親の思いが伝わってくると同時に、この親子は家でもいろんな本を通じてコミュニケーションがとれているのだろうなあと感じさせられました。

また3カ月の期間が終わったあと、「来月は書店のスタッフでおはなし会をしてみようという話がでました」という言葉を聞いたときは、私たちのささやかなおはなし会が、他の人にも影響を与えることができたのかなーと嬉しい思いでいっぱいになりました。

「読みきかせ会」という場はあちこちで開催されていると思うのですが、「身近な場」で行われることにより、参加者の輪は広がっていくと思われます。

特に小さい子のいる親にとっては、機会があっても遠ければ出かけるのにおっくうであるという事は充分考えられます。

いちばん本に親しむことが大切な時期の子供たちに、たくさん本に接することのできる機会を作ってあげること、つまりは「読みきかせ会」が様々な場所で開催されるように「読みきかせ会」の輪を広げることも、大げさにいえば私たち「読みきかせをするものたち」の使命なのかなあとも思いました。

次に大型スーパー内の書店では、不特定多数の参加者相手の場とあって、特に考えさせられる事が多くありました。

単一書店にわざわざ足をはこんでくれる人は、大なり小なり興味のある人に限られます。

比べて大型スーパーでの場は、通りすがりの人も多く含まれることになります。

現に書籍売場まで足をはこんでいるにもかかわらず、また子供がチラッチラッと「読みきかせ会」の場をのぞいているにもかかわらず、「行っておいで」と背中を押すこともせず、確かに子供は興味を示しているのに、この大切な機会(しかもタダ!)をのがしているのが、とても残念でした。

かと思えば、まだちょっと早いかなと思われる小さな子供でも、ひざの上にのせて手あそびなどを楽しそうにさせてくれている若いお父さんもいたりして、これから小さい子にどうやって本に親しませようかと考えている世代の開拓には、不特定多数の参加者のある場での「読みきかせ会」も必要なのだと思いました。

今はTV時代。

子供たちは目に入ってくる映像からのみ多くの情報を得てしまいます。

それはそれで大事なことだと思います。

けれど文字の間からにじみでてくるもの、想像力を育てるのは、とても下手くそになっていると思います。

絵本から始まって少しでも多くの本に接することができ、本から広がる世界に親しむ子供が一人でも多くなってくれればと願ってやみません。

「第4土曜日は、子どもの本の日」感想文・佳作入選作

昔こんな事があった。

次男が小学校の校内販売で買ってくる雑誌と付録が、2人目ともなると同じ物が重なってしまうし、内容も代わり映えがないと思った時、近くの書店に行って理由を話して相談した事があった。

あの時は、それならと、“こどものとも”の月刊購読を勧められた。

第3子の長女は、毎月のその本を楽しみに読んで育った。

しばらくして、小学3年生の長男がコミックにはまって読み物に手を出そうとしない。

これには困って近くの書店に相談した事もあった。

その時は、それならと、“ズッコケ三人組”を勧められた。

長男はすぐに好きになり、シリーズを買って読み始めた。

後を引き継いだ次男は、中学生になっても新刊が出るのを楽しみにするほど好きだったのを覚えている。

長男が中学生になろうとしていた頃だと思う。

いい長編はないだろうかと相談した事があった。

その時は、それならと、“黒い兄弟”を勧められた。

高価な本だった。

しかし、次男も長女もおもしろく読んだ。

初めて長編を読み切った達成感があったに違いない。

この書店に出会って20年が過ぎた。

もう長男は大学生、次男は高校生となり、それぞれ児童書より一般書の中を歩き始めた。

末っ子の長女は、いまだに新刊のヤングアダルト向けの本には目がない年頃だ。

その間に町の書店は、今風の大きなかまえの書店にと規模を拡大し、たたずまいを変えていった。

けれども、児童書コーナーには妙にこだわりがあるらしいのは、行ってみれば分かる。

今回の“書店の児童書コーナーに思う事”のテーマを前にして私は、こんな子育てと近くの書店との密な付き合いを思い浮かべた。

書店もチェーン店が増え、レジに行っても学生アルバイトの格好のいいお兄さんやお姉さんが立っている事の多いこの時代、もう私のような子育て中の母親と児童書の好きな書店とのありがたい出会いは少なくなってしまうのかと寂しい思いがする。

ある年頃までは子どもに渡す本は親の目で選んでやりたいと思うのは当然の事で、その本選びは幼児を持った普通の主婦には時間的に無理な面もある。

そんな時小さな事でも気軽に聞ける書店が近くにあるのはありがたい事だと思った。

書店が企業として利益を求めるのは当然の事だ。

しかし本さえ並べていればいいのだろうか。

お客は、お目当ての話題の本を買いに来る人だけなのだろうか。

その地域で生き続ける書店として、特に子どもに向けた本を扱う分野においては、ある程度のサポートが欲しいと思うのは、お客の側のわがままなのだろうかという思いがわいてくる。

もっと夢を語らせてもらうと、読書を通して親と一緒の目線で小さな子どもの成長に目を細めてくれる本屋さんというのは求められないのだろうかと思う。

児童書コーナーには特にコミュニケーションが必要だと思うし、ゆっくりできる時間や空間もいるだろう。

あの本屋さんの、あの児童書コーナーの、あの人に相談に行ってみたいと思えるような本屋さんがあったら本当に幸せだと思う。

そんな地域には、本好きな子ども達がたくさん育つ事だろう。

「第4土曜日は、子どもの本の日」感想文・佳作入選作

売り場が変わったのをきっかけに、小中学生との会話が多くなり、「本屋さんがおもしろい。

おばさんは友達」とばかり子供達が多く来店するようになり1年。

名前、学年、住んでいる町内も覚え、名前で呼びかけると、とても嬉しい表情をする。

新しい子を連れて来て紹介してくれて、「名前を覚えてあげてね!」と言われてしまう程。

子供との輪が広がり、1人ずつの滞在時間が長くなると弊害も発生。

子供達のおしゃべりが、そこかしこで始まりやかましい。

おまけに言葉づかいの悪さに閉口してしまう。

何とかしなければと思い用事を頼むと快く引き受けてくれ、もっと、もっとと競って手伝いたがる。

こんな頃に静岡県書店商業組合から、おはなし会の実施店の募集があり、すぐ飛びつき申し込みをしました。

時間を持て余す子供達におはなし会の場所を提供してあげよう……と。

ラッキーな事に実施店に選ばれて、JPICの担当者の小林様の迅速な手配のおかげで、実施に向けての準備が着々と進みました。

相変わらず「何かやる事ない?」と声をかけてくる子供に、おはなし会のチラシに色をぬってと頼むと、それぞれ工夫してとてもカラフルに仕上げてくれます。

さらには雑誌袋に入れてもらったり、友達に配ってもらったり、喜々として手伝ってくれる。

大小のPOP描き、ショッピングセンターの掲示板にポスター貼り。

かたづけも。

来てくれる子がいるだろうか……と不安な思いで毎回心臓が痛くなる思いだったが、3回とも中学生女子が3~4人会場の準備、片付けを率先して手伝ってくれた時のあの感激は忘れないだろう。

第1回のおはなし会、親子連れ、友達同士誘い合って来てくれたお客様には心から感謝。

私も一緒に絵本の時間に入り込み、読み手の方の一挙一動さりげなく観察。

おはなし会が終わった、まずまず成功だ!とホッと一息。

1回目が終わり興奮が少し冷めると、私も読み手をやってみたい…というきもちになった時、市立図書館で「読みきかせボランティア講座受講生募集」があり、渡りに船とばかり乗ってしまい今では講座で勉強中。

終了したら店で私なりの“おはなし会デビュー”したいと思っている。

売り場が変わった事で多くの子供達と出会い、おはなしの会を実施したことで、私のヤル気が芽生えた。

子供達に質の良い本を読んであげることで、優しさ、思いやりの心を育てて欲しい……と、地域のおばさんとしての役割、本屋のおばさんとしての責任を感じるようになった。

それにしても小学生の子供って能力が高いし、相当のエネルギーを持っている事を発見した。

JPICおはなしの会担当の小林様には、的確なアドバイスを頂き、教えられる事の多かった5カ月でした。

これから3カ月間、「第4土曜日は、子どもの本の日」は高校3年の女の子がボランティアでおはなしの会の読み手をやってくれます。
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