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平成27年8月1日号
又吉直樹氏の芥川賞受賞作「火花」、発行部数169万部に

第153回芥川賞・直木賞の選考会が7月16日、東京・築地の新喜楽で開かれ、芥川賞はお笑いコンビ「ピース」の又吉直樹氏の「火花」(文學界2月号)と羽田圭介氏の「スクラップ・アンド・ビルド」(文學界3月号)、直木賞は東山彰良氏の「流」(講談社)に決定した。なお、文藝春秋は同30日、「火花」を25万部増刷することを決め、累計発行部数が169万部になると発表した。

「1万円選書」に全国から注文/北海道・いわた書店・岩田徹氏

北海道砂川市のいわた書店が行っている「1万円選書」が業界内外で話題になっている。簡単なアンケートに答えるだけで1万円分のおすすめの本を送ってもらえるユニークなサービスだ。テレビで紹介されたことをきっかけに、全国から申し込みが殺到している。アンケート1通1通に目を通し、本を選ぶのは社長の岩田徹氏。北海道書店商業組合の理事も務める岩田氏が、6月16日の同組合通常総会で「これが1万円選書だ!」と題して行った講演の内容を紹介する。

「1万円選書」は10年ほど前に始めた。高校時代の先輩たちとの飲み会の時、「本が売れなくて困っている」と相談した。判事や医者や社長など忙しい人たちばかりだったが、1万円札を手渡されて「これで俺たちが読みたそうな本を選んで送ってくれ」と言われた。その時、忙しい人たちは本を選ぶ暇がないこと、都会に住んでいて近くに大きな書店があっても面白い本と出会っていないことに気付いた。
先輩1人ひとりの顔を思い浮かべながら本を選んで、選書した理由を書いた手紙を添えて送った。最初は先輩たちの口コミで広がって、月2、3人のペースでやっていた。自分が読んで面白かった本の中から、その人に合いそうな本を選んですすめる。それだけのことをずっとやってきた。
火がついたのは昨年8月24日の夜11時45分からテレビ朝日のバラエティ番組『アレはスゴかった!!』で紹介されてからで、全国から選書希望の申込が殺到した。翌朝パソコンを立ち上げるとメールが200通来ていて驚いた。9月に申込が300通になったところで受付を締め切ったが、処理するのに年末までかかった。年明けに受付を再開すると、1月中に申込は総計666通に達した。年内で注文をさばくのはとても無理なので現在は新規の受付は停止している。1日に3人分の作業を続けることで精一杯だ。
お客さんとは、メールや手紙でのやり取りを何度も重ね、本を選ぶ。選書アンケートでは、お客さんにこれまでどんな本を読んできたか、どんな本が面白かったか、どんな本が面白くなかったかを書いてもらう。読書履歴のリストを見て、あえて同じ傾向の本は選ばないようにしている。読書履歴と似たような本をすすめるのはアマゾンでもできる。お客さんが手にとりそうにない作者やジャンルの本だけれども満足してもらえる本を選ぶことは、人間でなければできない作業。だから面白い。
読書履歴を書くことは、自分の人生を振り返ることにつながる。例えば、あの本を読んだ頃にいじめられていたとか、嫌な思い出を語るお客さんに対しては辛い気持ちを受け止める。「本屋として僕ができることは、そういうあなたに役立ちそうな本を選んでさしあげることだけです。よろしければ代金を送ってください」と返事する。お客さんは話を最後まで聞いてくれたと、それだけでとても感激してくださる。
「1万円選書」で僕が売ったのは「本」ではなく「コミュニケーション」。相手の気持ちを受け止め、本を提案するという仕組みを10年かけて開発して、やっとここまで来た。
いくら頑張っても売上は上がらないし、一昨年末頃は店を畳もうと思っていた。でも何とか頑張っていたら「1万円選書」がブレイクして注文が殺到した。
そのとき考えたのは「商圏人口のうち本好きの読者は2%から5%。砂川市は人口1万8千人、商圏人口1万人だから、200人から500人のお客さんがうちの店を支えてくれている。その人たちが買いそうな本を仕入れることに徹すればいい」ということ。売れ筋や新刊ではなく、本好きが買いそうな本を置く。他店とは平台の雰囲気が違う。だから土曜日に札幌からお客さんが来て、変わった本があると言って買ってくれる。
残り95%から98%の、本を読まなくても大丈夫な人たちのことは意識しなくていい。人材、時間、資金の無駄になる。
出版業界は、本を読む層は2%から5%しかいないのに、その人たちに背を向けてきたのではないか。マスではなく1人ひとりのお客さんに訴えることが、田舎の小さな本屋にとっては特に大切だ。本の提案を出来なくなったとき、僕らは相手にされなくなる。
「1万円選書」は商標登録していないので、自由に始めてもらってかまわない。読者は面白い本と出会いたがっているし、信頼して身を預けてくるので、やる以上は善意で取り組んでいただきたい。

栗田出版販売民事再生について/日書連会長・舩坂良雄

栗田出版販売(以下、栗田)が平成27年6月26日付で民事再生手続開始申立てを行ったことに伴い、栗田帳合書店が不利益を被ることのないよう、出版業界の皆様にご協力をお願いいたします。
今回の件は、戦後初となる総合取次の経営破綻であり、出版業界はいまだかつてない大きな危機を迎えたと言えます。すでに栗田帳合書店の営業や債権者である出版社の経営に重大な影響を及ぼしており、出版業界全体の問題として非常に憂慮しているところです。
栗田の経営陣はこの事態を重く受け止め、これ以上の混乱を回避するため栗田帳合書店並びに出版社の意見、批判に謙虚に耳を傾けていただきたい。そして、栗田帳合書店が可能な限り通常に近い形で営業できる体制を作っていただきたい。来春に予定される大阪屋との経営統合までの期間、栗田帳合書店への安定した商品供給を継続して確保するための施策に万全を期して取り組むよう強く要望します。特に新刊配本についてはいまだ停止している出版社も多く、栗田の責任において、あらゆる手段を講じて商品調達に努めていただきたいと思います。
7月6日の債権者説明会で栗田が説明した再生計画案スキームは、出版社に多重の負担を強いるものであるとして強い反発を受けています。その結果、少なからぬ出版社が栗田への出荷を停止し、返品を逆送しています。栗田が出版社の批判を真摯に受け止め、返品問題解決を検討するのは当然です。しかし、出版社の出荷停止措置で商品供給が滞れば、栗田帳合書店の経営に深刻な影響が及び、ひいては書店の先にいるお客様の読書環境を阻害する事態にもつながりかねません。日本の出版文化を守る観点からも、出荷停止措置を行っている出版社の皆様には、措置の解除に向けてご善処くださるようお願い申し上げます。
栗田帳合書店の皆様は動揺せずに営業を続け、一層の販売促進に努めていただきたいと思います。日本書店商業組合連合会としても、今後の推移を注意深く見守りながら、出来る限りの協力をしていくことを表明いたします。
平成27年8月1日

新理事長に池田和雄氏/組合員が問題共有し解決図る/茨城総会

茨城県書店商業組合は6月24日午前10時から、水戸市の茨城県教科書販売会議室で第29回通常総会を開催、組合員56名(委任状含む)が出席した。
総会は池田和雄副理事長の開会の辞で始まり、塚越賢次理事長があいさつ。塚越理事長は、地方書店の生き残り策への問題点として消費税増税を挙げ、日書連が展開する出版物への軽減税率適用を求める運動に協力を要請。また日書連の活動として、書店の収益性改善に向けた取り組みや、「全国小売書店経営実態調査」の実施に言及し、調査への協力を呼びかけた。
最後に、本を読まない人にどう本を届けるのかが課題だとして、「必死になり施策を立てなければ生き残れない。何ができるか話し合い知恵を出し合って前進していきたい」と結んだ。
塚越理事長を議長に議事を進行し、平成26年度事業報告、同収支決算書、宮田欣三監事による監査報告、平成27年度事業計画案、同収支予算案等すべての議案を原案通り可決した。
任期満了に伴う役員改選では、選考委員会が理事13名、監事2名を選出し承認。理事会を開催し全会一致で新理事長に池田和雄氏を選出した。その後、鴻野茂夫選考委員長より新役員人事を発表して全議案が終了した。
池田新理事長は就任あいさつで、「書店は厳しい時代が続いており、将来の展望も不透明の中でこそ、組合の果たす役割は重要になってくる。組合員相互で情報を提供しあい、問題を共有して、少しでも解決していかなければならない。ご支援、ご指導をお願いしたい」と決意表明した。
その後、来賓の県中央会・新名勝彦総務企画課長が祝辞。川又英宏副理事長が閉会の辞で塚越前理事長の3期6年への謝意を述べて総会を終了した。
(高橋雅夫広報委員)

〔茨城組合役員〕
▽理事長=池田和雄(一貫堂書店)
▽副理事長=川又英宏(茨城県教科書販売)田所和雄(忠愛堂田所書店)鴻野茂夫(鴻野書店)

田江泰彦理事長を再選/組合取り上げ商品の販売促進/鳥取総会

鳥取県書店商業組合(田江泰彦理事長)は、6月22日午後0時40分より倉吉市の倉吉未来中心で第27回通常総会を開催。議決権保有組合員(支店加盟除く)18名は委任状出席含め全員出席した。
総会は議長に田江理事長を選任して議案審議。窪田憲三副理事長より平成26年度事業報告、平成27年度事業計画案、馬野理事より収支決算、予算案等の説明が行われ、すべての議案を原案通り承認可決した。27年度の事業計画の中で、増売運動委員会より重点目標として「組合取り上げ商品」の販売要請が出され、組合員は販売協力をすることを確認した。
任期満了に伴う役員改選は、指名推薦制により理事11名、監事2名を選任。この後の理事会で田江理事長を再選した。
総会終了後、組合員研修として、鳥取県図書館協会会長の山田晋氏より「本の気持ち」と題する講演が行われた。
(井澤尚之広報委員)

〔鳥取組合役員〕
▽理事長=田江泰彦(今井書店グループ)
▽副理事長=窪田憲三(クボタ書店)杉嶋運一(杉島書店)

会期中に6万7千人が来場/来年は読者向けイベントに特化/東京国際BF

「第22回東京国際ブックフェア」(TIBF2015)が7月1日から4日まで、東京・江東区の東京ビッグサイトで開かれた。今回は、第19回国際電子出版EXPOを同時開催。また7月1日から3日までは、コンテンツ関連の6つの専門フェアで構成する「コンテンツ東京2015」が同時開催され、合わせて6万7570人が来場した。
TIBFには世界20ヵ国から470社が出展。児童書、人文・社会科学書、自然科学書の各専門フェアと出版物流・流通ソリューション、読書グッズの各特設ゾーンが設置され、書籍の仕入注文や版権取引などが行われた。また一般公開日の3日・4日は本を求めて多くの読者が詰めかけた。
1日午前9時半から西展示場入口で開会式を行い、主催者を代表して日本書籍出版協会・相賀昌宏理事長が「今年は小中高校30校から児童・生徒と先生が学校単位で来場する。若い世代に読書の喜びを知ってもらうため、このブックフェアが役に立てればと思っている。次回は、2016年9月に読者向けイベントに特化した形で開催することを決定した。権利取引などの商談は、今後も7月に開催されるコンテンツ東京で行っていただくことになる。ブックフェアが、本が好きな人のための場として、その意義をさらに深めることになると確信している」とあいさつ。同ブックフェア名誉総裁の秋篠宮殿下、紀子妃殿下をはじめ、日書連・舩坂良雄会長、書協・相賀理事長、日本雑誌協会・石﨑孟理事長、日本出版取次協会・藤井武彦会長ら出版業界代表や各国大使などでテープカットを盛大に行った。
1日に行われた基調講演では東京大学名誉教授の養老孟司氏が「『出版』は普遍的な職業か?」と題して講演。養老氏は、人間の知的産物がインターネットで共有されるという出来事が起きている中で、紙の本は具体的・感覚的な性質をもち1つの端末に相当すると指摘。電子書籍との比較について、「私の感覚では、漫画はザラザラした紙でないと読んだ気がしない。一方昆虫の写真などは、画像データならもっと拡大表示して見ることができるが、印刷物では大きさが決まってしまう。それぞれ一長一短がある」と語った。
会期中のセミナーとしてこのほか、「本の学校出版産業シンポジウムin東京」や、出版業界関係者を対象とした専門セミナー、読書推進セミナー、震災復興支援のシンポジウムなどが行われた。
次回の「第23回東京国際ブックフェア」は、2016年9月23日(金)~25日(日)の3日間、東京ビッグサイトで開催される。

読書週間書店くじ実施要綱

▽実施期間平成27年10月27日(火)より11月9日(月)まで。書籍・雑誌500円以上購入の読者に「書店くじ」を進呈
▽発行枚数200万枚。書店には1束(500枚)3571円(税別)で頒布
▽申込方法と申込期限注文ハガキに必要事項を記入し、束単位で所属都道府県組合宛に申し込む。締切は8月20日(厳守)
▽配布と請求方法くじは取引取次経由で10月25日前後までに配布。代金は取引取次より請求
▽当せん発表12月5日。日書連ホームページ並びに書店店頭掲示ポスターで発表
▽賞品総額2860万円
当せん確率は9・6本に1本
1等賞=図書カード1万円400本
2等賞=図書カード
又は図書購入時充当1千円600本
3等賞=同5百円8000本
4等賞=図書購入時に充当百円20万本
▽賞品引換え1、2、3、4等賞は取扱書店で立替え。図書カード不扱い店または品切れの場合は、お買い上げ品代に充当
▽引換え期間読者は12月5日より平成28年1月10日まで。書店で立替えたくじは平成28年1月31日までに「引換当せん券・清算用紙(発表ポスターと同送)」と一緒に日書連事務局に送付
▽PR活動「読書週間書店くじ」宣伝用ポスターは日書連ホームページ(http://www.n-shoten.jp/)よりダウンロード(郵送はしません)。全国書店新聞に実施要綱を掲載。日書連ホームページで宣伝

「ポケッター」16年版申し込みはお早めに!

日書連組織委員会(中山寿賀雄委員長)は、年末年始の贈答用に「ポケッター16」(78×127×3㍉)、名入れ印刷の代用に便利な「店名刷込シール」(55×25㍉)を斡旋します。どうぞご活用ください。
受注生産となっておりますので、下記の点にご注意ください。
①価格は申込総数により決定しますので、今回のご案内は予定価格です。決定次第、書店新聞等でお知らせします。
②申込締切日以降の申込み及び申込みのキャンセルはできません。
③ポケッター店名入りまたは店名刷込シールの申込みは、必ず印刷原稿を添付してください。
※以下は4万~4万8千部製作した場合の本体予定価格です。別途消費税がかかります。
◇ポケッター店名なし(のし袋付)=百部単位。百部9950円~1万300円
◇ポケッター店名入り(のし袋付)=5百部以上、百部単位。印刷は後ろ見返し。のし袋への印刷は不可。
5百部以上・百部あたり1万1750円~1万2100円、1千部以上・百部あたり1万1150円~1万1500円、1千5百部以上・百部あたり1万1050円~1万1400円
◇店名刷込シール
5百枚以上・百枚あたり1130円、1千枚以上・百枚あたり1070円、2千枚以上・百枚あたり950円
※「ポケッター店名入り」「店名刷込シール」の書体は細ゴシック体または明朝体に限ります。
ご注文は所定の申込書に必要事項を記入の上、所属の都道府県組合へ。申込締切8月20日(厳守)。11月上旬頃に取引取次より配送します。

軽減税率求めるチラシ配布/全国会議員717名に/書協

日本書籍出版協会は6月25日、東京・千代田区の衆参両院議員会館に717名の全国会議員を訪問し、出版関係団体が連名で出版物への消費税軽減税率適用を要請するするチラシ「緊急アピール!!出版物に軽減税率を!!」を配布した。
この緊急アピールに名を連ねたのは、日本書籍出版協会、日本雑誌協会、日本出版取次協会、日本書店商業組合連合会、日本出版インフラセンター、読書推進運動協議会、文字・活字文化推進機構、出版文化産業振興財団。
チラシでは、「1軒の本屋さんもない『本屋ゼロの町』が日本の至る所で現れています」と書店の減少が続く危機的な状況を打ち出し、新刊書店がない自治体数が全国で332市町村に上ることを紹介。昨年の出版販売金額が過去最大の落ち込みとなった原因は消費増税であると指摘して、これ以上本屋が減ることで、子どもたちが全国どこでも等しく本に触れられる環境が破壊されることを危惧すると訴えた。
そして、「食料品が『身体の糧』であるように、出版物は『心と頭脳の糧』となる」と出版物の重要性を強調。多様な出版物を全国で等しく購入できる出版流通システムは、次世代の国民に残す大切なインフラであるとして、出版物への軽減税率適用を強くアピールした。
当日はチラシのほか、4月に開かれた「出版文化に軽減税率を求める有識者会議」の提言と、海外で広く軽減税率が導入されている事例として、「出版物等に対する各国の付加価値税率」一覧の資料を合わせて配布した。

西村俊男理事長を再選/「神田村」活用の講演会開く/新潟総会

新潟県書店商業組合の第31回通常総会が6月15日午後2時半より新潟カルチャーセンターで開催され、組合員40名(委任状含む)が出席した。
総会は初めに西村俊男理事長があいさつを行い、アマゾンが古書の買取りを開始したことについて、万引きが増大する可能性を指摘して注意を促した。続いて、平成26年度事業報告、収支決算報告、平成27年度事業計画、収支予算等を審議し原案通り承認。役員改選では19名の理事を選出、西村理事長を再選した。また、永年勤続従業員10名の表彰を行った。
次に、弘正堂図書販売代表取締役の細野寛行氏が「専門取次神田村を活用した品揃えの強化」と題して講演。売れる本が常に店頭に並んでいるにはどうすればよいか、神田村を利用して仕入れを行ってほしいと話した。
その後、市内の割烹で懇親会が行われ、取次、地元出版社、運送会社も参加して、活発に意見が交わされた。(酒井久和広報委員)

「新図書カード」各地で説明会

【鹿児島組合】
鹿児島県書店商業組合(楠田哲久理事長)は6月19日、鹿児島書籍会議室で「図書カードNEXT」の研修会を開催した。
研修会は、日本図書普及の平井茂常務取締役を講師に招いて開催、丁寧な説明を受けた後、実際に読取り端末機の操作体験を行った。参加した27書店31名からは、新システム移行後に、店頭での手間とトラブルを懸念する声もあったが、多数の質問が出て有意義な研修会となった。
研修会の後、第3回理事会を開催した。
(和田豊広報委員)

【沖縄組合】
沖縄県書店商業組合(小橋川篤夫理事長)は、6月25日午後2時より浦添市の沖縄県卸商業団地協同組合会議室で、2016年6月からの発行開始が進められている次世代図書カード「図書カードNEXT」について説明会を開催。組合員23名が参加した。
説明会は、日本図書普及の平井茂常務取締役を講師に迎えて開催。平井常務は、新しい図書カードに切り替えるに至った経緯と、新システムと現行のものとの違いを詳細にわかりやすく説明した。また、現在店頭に設置されている図書カード読み取り機を、新しい機械に順次交換していくとの報告もあった。説明の後、質疑応答に入り活発な質疑が行われ、非常に有意義な説明会となった。
(安仁屋博一広報委員)

10周年事業を今秋実施へ/全国万引犯罪防止機構通常総会

全国万引犯罪防止機構(竹花豊理事長)は6月17日、東京・千代田区の主婦会館プラザエフで平成27年度通常総会を開催。今年度は万防機構の設立10周年にあたることから記念事業に取り組むことを決めた。
総会は会員72名(委任状含む)が出席。冒頭あいさつした竹花理事長は「発足10年目を迎えた当機構は万引に関する様々な調査、特に青少年の意識調査、小売業実態調査を長年にわたり行い、情報を蓄積してきた」と、同機構が果たしてきた社会貢献の取り組みを紹介し、今年2月に逝去した河上和雄前理事長の功績を賞賛。同機構をさらに発展させていくため、今秋をめどに「10周年事業」を実施する考えを示し、「これまで取り組んできた提言、啓発活動に加え、実際に万引を防ぐツールの1つとして当機構が役割を果たせないか。たとえば防犯カメラに映った犯人に関する画像情報の活用について、当機構が実践するための組織として成り立ち得るのか考えたい」と述べた。
議案審議では平成26年度事業報告および決算、平成27年度事業計画案および予算案などすべての議案を原案通り承認可決。平成26年度は小売業現場の喫緊の課題である「高齢者万引対策に関する諸問題」「防犯画像の取扱に関する諸問題」「集団窃盗等の情報の取扱に関する事項」に関する小委員会を設置し、「緊急新3つの提言」として記者発表したことを報告した。
「万防機構10周年事業」については、設立から10年の歩みを踏まえ、今後の10年の目指すところを示すため、「10周年プロジェクトチーム」を設置。記念パンフレットの作成、記念シンポジウムの開催を予定している。
総会終了後、第2部として「第10回万引に関する全国青少年意識調査分析報告」「第10回全国万引被害実態調査分析報告」「ネット上の不正品流通防止に関する調査の中間報告」の内容を報告。第3部の記念講演では、イオン人事総務責任者の高橋丈晴氏ら3氏が万引をテーマに話した。

児童書の国土社が民事再生申請

東京商工リサーチによると、児童書・教育書を出版する国土社が7月3日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。負債総額は約3億円。
ピークの平成10年8月期には売上高約11億9000万円を計上したが、近年は出版不況や少子化の影響を受け、26年12月期(決算期変更)の売上高が約3億円まで減少。27年12月期も停滞が続き、6月26日には栗田出版販売が東京地裁に民事再生法の適用を申請し、351万円の焦げ付きが発生。業績回復の目途が立たず、自力再建を断念した。
同社によると、販売・業務については通常通り営業しているという。

受賞

◆大学読書人大賞
全国の大学文芸サークルが、大学生に読んでほしい本を評論と議論によって選ぶ「2015大学読書人大賞」(同実行委員会、出版文化産業振興財団=JPIC主催)の贈賞式が、6月12日に新宿区の日本出版クラブで行われた。
今回の大賞受賞作は、5月10日開催の公開討論会で、最終候補作5作品の中から河野裕氏の『いなくなれ、群青』(新潮文庫)に決定した。
贈賞式であいさつしたJPICの中泉淳事務局長は、フランスの高校生ゴンクール賞から着想を得てスタートした同賞が、日本の大学生ならではのユニークなシステムで運営されていることを紹介して、「大学生が、大学生に読ませたいと選んだこの1冊をぜひ読んでほしい。普通だったら本屋で手に取らなかったかもしれない、輝く本に出会えると思う」と述べた。
公開討論会に参加した5名の学生に、中泉事務局長から「優秀読書人賞」として賞状と図書カードが贈られた後、立教大学の佐々木拓実実行委員長が、河野氏に賞状と記念品の角帽を贈呈した。『いなくなれ、群青』を推薦した、九州大学文藝部・松浦優斗さんの公開討論会での発表がビデオ上映され、受賞者あいさつを行った河野氏は「この賞で非常に感銘を受けたのは、候補作品が非常にバリエーションに富んでいること。私は小説にカテゴライズは不要なものだと考えているが、この賞はあらゆる作品をフラットな視点で公平に扱っていて、なんて平等な賞なんだろうと思った。今後は大賞の名に恥じないよう、作家活動を続けていきたい」と語った。

◆太宰治賞
筑摩書房と三鷹市が主催する「第31回太宰治賞」は伊藤朱里氏の「変わらざる喜び」に決まり、6月17日に東京・千代田区の銀行倶楽部で贈呈式を行った。
三鷹市の清原慶子市長に続きあいさつした筑摩書房の熊沢敏之社長(当時)は、「この作品はミステリーのような結構で造られ、大どんでん返しがあるので、プロットを説明すると台無しになる。ヒントは作品冒頭の一文だ」と紹介。選考委員の加藤典洋氏は「受賞作は太宰の作品に通じるところがある。あざといとも思える仕掛けだが、2度、3度読んでも説得される。この作品には大きさがあるし、強さがある。深さはまだないが、伸びしろがあると感じる。この人はもっともっと大きくなると思う」と選評した。
伊藤氏は「自分の書いたものが人目に触れる、読んでいただけることのうれしさと責任の大きさを感じている。作家になるのが小さい頃から夢で、いつからかただ作家になるのではなく、たった1人でも、私の言葉で何かが好転する誰かがいるとしたら、その方に届けたいと願うようになった。ここから先は甘い道ではなく、書き続けても地獄、書くのをやめても地獄。同じ地獄なら書き続ける地獄を行きたい」と述べた。

◆向田邦子賞
優れたテレビドラマの脚本と作家を表彰する第33回向田邦子賞(向田邦子賞委員会、東京ニュース通信社主催)の贈賞式が6月2日、東京・千代田区の帝国ホテルで行われた。
今回は、15年1月6日~2月24日にNHKBSプレミアムで放送された「プレミアムよるドラマ『徒歩7分』」の脚本家、前田司郎氏が受賞した。
贈賞式では、選考委員の池端俊策氏が選考経過を報告。前田氏の作品について「他の作品と比べ、セリフで読ませる脚本。1人の女の子の生活を微視的に追いかけ、人間関係をセリフで構築して、その世界をまたセリフが壊していく。悲劇的な女性だがどこかにユーモアがあって、そこが非常に現代的だ。向田さんは大変セリフの上手な方だったので、前田さんはそういう意味でよかったという印象がある」と選評した。
受賞者あいさつで前田氏は「僕がシナリオの仕事を始めたときは、根拠は全くなかったのに自信だけはあった。賞をいただいたり、ちやほやされていくうちに、ある日突然書けなくなった。なぜだろうと考えると、今まで書きたいから書いていたのが、誰かのために書くようになっていた。そのスランプを脱した時に書いたのがこの作品で、受賞はすごくうれしいが、賞を自信の拠り所にしてはいけない。明日になったら忘れて、自分が面白いと思うことをやっていく」と語った。

住吉書房の全株式を取得/トーハン

トーハンは6月26日開催の取締役会で住吉書房(本社・神奈川県川崎市、片桐和彦社長)の全株式を譲り受けることを決議し、6月30日付で株式譲渡契約書を締結した。住吉書房は昭和27年設立。神奈川、東京、千葉で計14店舗を展開。平成25年の売上は約40億円。

前回上回る244社が出展/出展社説明会を開催/書店大商談会

第6回「書店大商談会」(主催=「書店大商談会」実行委員会)の出展社説明会が7月7日、東京・新宿区の新宿区立牛込箪笥区民ホールで開催された。
書店大商談会は10月19日午前11時~午後5時半、東京・文京区の東京ドーム「プリズムホール」で開かれる。今回の出展社は244社250ブースで、前回の233社240ブースを上回り、過去最多となる。来場書店人数1000名、商談成立金額1億円(本体価格)を目標としている。
説明会では、事務局を務める出版文化産業振興財団(JPIC)が書店への事前周知・集客について説明。7月下旬から開催直前まで、案内チラシを首都圏書店に限らず広く配布。9月中旬には出展各社の情報を掲載したパンフレットを主に取次経で配布する。このほか業界紙等での広報、フェイスブックを使った情報発信を行う。また、出展社には、お得意先書店への来場促進に活用できる招待状と営業チラシのデータを8月中旬頃に提供する。
また、サイン会やイベントなどの販売企画事例、書店の来場、仕入れを促進するため購入額の5~10%を還元する「お楽しみ券」について説明した。
説明会の席上、奥村弘志実行委員長(南天堂書房)は「本の流れが良くない。この商談会を起爆剤に皆様のアイデアを集結し、各出展社には良い販売施策と商品を出していただき、出展社、書店双方にとって有意義な商談会にしたい」と抱負を語った。
日書連の舩坂良雄会長は「書店に対する来場促進の声掛けを出版社と取次の皆さんにお願いする。昨今厳しい状況だが、来場書店1000名、商談成立金額1億円の目標を是非達成したい」と述べた。

生活実用書/注目的新刊

夏休みというとなぜか恐竜への関心が高まってくる。その巨大な姿、強さが子供の心を揺さぶるからに違いない。恐竜研究は続々と新発見があり、新事実もたくさんある。
小林快次著『恐竜は滅んでいない』(角川新書K―38900円)は、今や恐竜研究の最先端となった日本の、新常識を紹介している。
2013年~14年にかけて、北海道むかわ町で発掘されたハドロサウルス科の保存
状態の良い全身骨格がその一例。草食のハドロサウルス科は歯の補充交換ができるような進化を遂げ、ユーラシア大陸、北米、南米、南極にまで分布していたという。
人気、知名度ベスト3は、ティラノサウルス、トリケラトプス、ステゴサウルス。映画ジュラシック・パークでもお馴染みの恐竜である。新恐竜の発見も相次いでいて、1969年まで年一属だったのが、最近では毎月一属以上が見つかっている。
恐竜が絶滅したのは白亜紀の終わり、6600万年前という気の遠くなる前である。では、表題の滅んでいないというのは何故なのか?それは鳥なのである。トリケラトプスと鳥類の最も近い共通祖先から産まれた子孫すべて、というのが古生物学の定義なのである。すぐ思い出すのが始祖鳥だが、もっと鳥に近い恐竜の化石がたくさん発見されていて、始祖鳥の立場は危ういものとなっている。
また現代は地球6度目の大量絶滅の最中にあるというが、人類も例外ではない。止
めることができるか、人類がそれに気づくか、悩ましい時代であることは間違いない。
土屋健著『ティラノサウルスはすごい』(文春新書1032830円)。監修は前著と同じ小林快次氏。
世界一愛されている恐竜だが、全長12メートル、体重6トンという巨大肉食恐竜である。国内でも全身骨格を見るることができる。北海道滝川市美術自然史館から、宮崎県総合博物館まで10カ所ある。
化石山地は北米のロッキー山脈とミズーリ川周辺地区だが、そこは7000万年前は豊かな森であったという。
イラスト、写真も多いので気軽に楽しめる構成である。
昔の図鑑の知識にはない、科学の力を加えた新しい古生物学に触れるのも、夏の楽しみ方の一つである。
(遊友出版斎藤一郎)

図書カード発行高9・4%増/次世代図書カード来年6月から/日本図書普及

日本図書普及は6月29日開催の定時株主総会に先立ち、6月15日、東京・新宿区の同社で記者会見を行い、第55期決算概況と来年6月運用開始予定の次世代図書カード「図書カードNEXT」について発表した。
図書カードの発行高は前年比9・4%増の583億2600万円。限定カードとして昨年好評だった「柴犬カード」の第2弾および「進撃の巨人」カードを発行。また、職域の大口採用もあり、一般カードは同9・5%増の560億5200万円となった。オリジナル図書カードは同5・7%増の22億7400万円。
回収高は、一般カードは同2・0%増の490億3000万円と前年を上回り、オリジナルカードは同9・5%減の20億8100万円、図書券は同15・7%減の7億200万円と前年に達しなかったが、合計は同1・2%増の518億1300万円。発行高、回収高とも4年ぶりに前年を上回った。
収益については、売上はほぼ前年並みとなったが、図書カードの発行額が増えた分カード製作・発送諸費用は増加し、消費増税による負担増も含めた営業損失は3億5800万円増加した。営業外損益ではリートによる受取利息の増加等で1億円の収益増があり、特別損益では未回収収益の増加と収益計上券回収損の減少による5600万円の収益増があったため、税引前当期純利益は2億100万円減の7億2500万円。法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計で2億5000万円増えたため、税引後当期純利益は同4億5200万円減の4億4400万円となった。また、次世代図書カード「図書カードNEXT」の設備投資として総額約37億円(1万6000台)を見込んでいる。
加盟店は同297店減の6945店。加盟店の支店を含めた図書カード読取り機設置店数も同273店減の9839店舗となり、設置台数も同226台減の1万2611台となった。
役員改選では、濱田博信社長をはじめ取締役13名全員が重任となった。
次世代図書カードについては、名称を「図書カードNEXT」に決定。来年6月から運用開始を予定。スタートは現行と同じ「買切り」方式で始める。有効化処理の販売テストを重ねた上で「消化仕入」方式を目指す。なお、新カードの発行開始に伴い、磁気カードの発行を停止する。
今年5月から埼玉県を皮切りに新読取り機の交換設置をスタート。新しいカードの発行まで約1年かけて全国にある1万2000台超の読取り機をすべて交換する。新しいカードに必要なQR部分の読取り部分は来年4月頃届ける予定。

創業130周年に向け大型企画/河出書房新社企画説明会2015

河出書房新社は6月22日、東京・新宿区の日本出版クラブ会館で「企画説明会2015」を開催。今年下半期に刊行する大型企画や単行本等の新企画について説明した。
冒頭であいさつした小野寺優社長は、昨年から刊行を開始した池澤夏樹個人編集『日本文学全集』について、第1回配本の「古事記」は現在6刷5万5千部で、その後の巻も当初の予想をはるかに超える部数で推移していると述べ、5月末までの全巻予約は4202セット、全巻予約を獲得した書店は1489店と報告。「外商店だけでなく店売店も非常に多く含まれ、ここ数年の店売における大型企画への積極的な取り組みと、ノウハウの蓄積が実感される結果だった。いよいよこの秋からは古典新訳が増え、その出来が素晴らしいと編集部から聞いている。ますますのご協力をお願いしたい」と語った。
昨年の大型企画については、実売率が『世界の音楽大図鑑』は94・52%、『美しい知の遺産世界の図書館』は89・28%、『こども生物図鑑』は77・06%、『なんでもまる見え大図鑑』は70・93%となり、目標以上の実績を上げたと報告した。
また、来年の創業130周年に向け、社内でプロジェクトチームを立ち上げて大型企画・単行本企画や読者イベントを計画していると説明。「書店に足を運んでもらえる助けになる企画にしたい。出版不況はとどまるところを知らないが、本当に魅力的な企画であれば読者はからなずいる。書店と一緒に全力で売っていくしかない」と結んだ。
企画説明では、大型企画として『太陽系惑星大図鑑』(本体6800円)、『世界の航空機大図鑑』(本体6800円)、『地図の世界史大図鑑』(10月刊行・本体8800円)、『輝ける都市』(11月刊行予定・本体予価1万円)の翻訳図鑑4点を説明。
単行本では、秦建日子氏の「刑事雪平夏見」シリーズ最新作『アンフェアな国』(8月5日刊行予定・本体予価1700円)、フランスでベストセラーとなったミシェル・ウエルベック著『服従』(9月15日刊行予定・本体予価2400円)、亀山郁夫氏の初小説『新カラマーゾフの兄弟(上・下)』(10~11月刊行予定・本体予価各1900円)等の企画を発表した。
『日本文学全集』については、編者の池澤氏より年上もしくは物故者の作品を収録するという方針を変更し、第3期の近現代作家集では、村上春樹など現在活躍する作家を視野に入れて選んでいくと説明した。
また、今年10年目を迎えた「大人の塗り絵」シリーズの今後の事業展開について、インストラクター養成講座や行政と連携したコンテスト・展覧会の実施など国内での普及活動と、フランスやマレーシアでの海外展開の説明があった。

首都圏栗田会総会で意見交換/商品供給で不安の声強く

首都圏栗田会は7月9日、東京・文京区の椿山荘で第7回総会を開いた。栗田出版販売が6月26日に民事再生手続き開始の申し立てを行ったことを受け、当初の予定を変更。総会終了後、取引先書店向け説明会、出版社を交えての交流会を実施した。
総会は今野英治幹事(今野書店)の司会で進行。あいさつした奥村弘志会長(南天堂書房)は「街の書店がどうやって生き残っていくか真剣に討議したい」と述べ、「個人的にはいつかこのようなことになるのではないかと心配していた。経営陣には叱咤激励、批判も言ってきた。感じていたのは、売上が下がる中で社員数が多い。そして自社ビルを売却して移転した事務所の賃料が高い。一番は、創業の栗田家から株を買い取り持ち株会社にしたにもかかわらず、経営陣をはじめ社員の意識が薄く、自社をどうしていくかという自覚と気迫が足りないこと」と苦言を呈した。そして、「我々は栗田とともに生きている書店。栗田一本の書店が多い。長い間、家庭的ないい関係を築いてきた。大阪屋と統合する第三極の新しい取次はこれまでと同じではなく、利益率の高い商品を扱う、自主仕入を強化する、棚貸しをするなど、もっと利益を生み出すことを考えなければ」と提案した。
栗田の山本高秀社長は「皆様に多大な迷惑をかけ深くお詫び申し上げたい」と謝罪し、「民事再生申立て以降、再生スキームについて返品の件で理解をいただけず、出荷停止している出版社も多い。大阪屋、日販を経由して対応している。弁護士、裁判所と協議しながら、新たな提案を準備しているところだ。直近の課題として、商品供給については一日も早く平時の状態に戻したい。全社員一丸となって取り組んでいる」と理解を求めた。また、中央経済社から特別報奨金付きセット企画、三笠書房とフランス書院から再生計画が決定するまで注文勘定を延勘にする応援の提案があったと報告。「再生に向け前に進まなければならない」と語った。
取引先書店向け説明会では、栗田の山本社長、下村賢一専務、森孝弘、高梨秀一郎両取締役と弁護士2名が、書店の質問に答えた。東北や関西の書店も出席した。書店からは新刊配本、客注品など商品供給に対する不安の声が多数あがった。これに対し、栗田側は「出荷停止出版社の一覧表を作成し、毎日更新して書店に送っている」「商品供給はまず大阪屋、そして日販にもお願いしている。それでも駄目なら、出版社から現金で買ってでも手配する」などと説明した。
交流会では、出版社を代表して双葉社の戸塚源久社長があいさつ。「栗田会会員書店が一生懸命読者に手渡してくれた本、出版社が熱意をもって作った本のお金が入らないのは悔しい。中小出版社はぎりぎりのところで踏ん張っている。栗田会の志ある書店とともに頑張りたい」と述べた。
講談社の森武文専務は「栗田の民事再生は書店を守るため、出版社の被害を最小限に食い止めるため必要な措置」と述べ、出荷停止を止めるよう呼びかけた。河出書房新社の小野寺優社長、大阪屋の大竹深夫社長、大阪屋友の会連合会の田村定良会長らが栗田と書店に応援の言葉を述べ、書店からは高島書房(福島県郡山市)の高島瑞雄社長、今野書店(東京都杉並区)の今野英治社長が出版社に協力を呼びかけた。

栗田民事再生案スキームの撤回求める/出版協

日本出版社協議会(出版協)は7月10日、6月25日までの売掛金放棄と6月26日以降の返品の大阪屋経由の入帳という栗田出版販売の民事再生案スキームは「出版社に二重の負担を強いる内容」などとして撤回を求める声明を発表した。
声明では、「自社の返品を大阪屋経由で買わされるなどという事態は、およそ商道徳・商習慣に反するものであり、債権者の利益を不当に害するものであって、絶対に許されるものではない」と批判。「このようなことが許されるならば、すでに始まっている連鎖倒産が示すように、多くの出版社が経営危機に追い込まれ、日本の出版文化は危殆に瀕することとなる」と、早急に再生スキームを撤回するよう強く求めている。

「セーフティネット保証」利用を/栗田民事再生資金繰りで/文化産業信用組合

出版関連専門金融機関の文化産業信用組合はこのほど、栗田出版販売が民事再生申請手続きに入ったことに伴い、「セーフティネット保証」の利用をすすめている。
「セーフティネット保証」とは、取引先倒産や災害など突発的な事由により経営の安定に支障が生じている中小企業者を支援する制度。保証協会通常保証の限度額(2億8000万円)とは別枠に、2億8000万円を限度として利用することができる。
栗田民事再生の件は、民事再生手続開始の申立等を行った大型倒産事業者に対し売掛金債権等を有していることにより資金繰りに支障が生じている中小企業者を支援するための措置で、同制度の1号(連鎖倒産防止)認定に該当する。認定を受けるには、本店所在地の区市町村の商工担当課等の窓口に認定申請書を提出し、認定を受け、希望の金融機関または所在地の信用保証協会に認定書を持参の上、保証付融資を申し込む必要がある。
文化産業信用組合は「セーフティネット保証」以外の保証機関を利用した融資についても出版社の実情に沿った解決策を提示するとしている。問い合わせは文化産業信用組合業務推進部まで。℡03(3292)8281
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