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平成28年1月1日号
活字文化発展へ組合の役割強化/2016年の課題、舩坂良雄日書連会長に聞く

一昨年の消費税増税の影響が重くのしかかり、低落傾向に歯止めがかからなかった昨年の出版界。ネット書店やスマートフォンの普及も影響し、書店店頭は厳しい状況が続く。日書連と出版業界が直面する今年の課題について、書店再生の取り組みなど、舩坂良雄会長に話を聞いた。(聞き手=本紙編集長・白石隆史)

〔組織力活かし増売図る/書店金賞の意図、着実に浸透〕
――会長に就任してから2年たちました。書店業界を取り巻く環境は厳しさを増していますが、考えをお聞かせください。
舩坂 書籍、雑誌の売上の減少が止まらず、非常に厳しい1年でした。芥川賞を受賞した又吉直樹さんの『火花』が240万部の大ベストセラーになり、書店店頭の売上に貢献してくれましたが、残念ながら今は勢いが止まってしまいました。中小書店の売上の大きな部分を占める雑誌は落ち込みが激しく、コミックも大ヒットが少なくなりました。すべての要素で書店経営が苦しくなっています。
本が売れていた時代は22~23%の正味でもよかったのですが、現状この正味ではやっていけません。粗利益から家賃、人件費を支払い、諸経費を差し引くと、3~5%残ればいいほうです。家賃が値上げされれば、収支のバランスが大きく崩れてしまいます。
トーハン、日販が平成26年度から返品入帳締切日を従来より2~3営業日短縮しましたが、地方ではまだメリットを感じられない状況にあります。送品・返品同日精算の実現を引き続き求めていきます。
万引きも書店経営を圧迫しています。万引き被害は書店だけが負担を強いられています。その何分の一かは出版社、取次も負担する仕組みを業界全体で作りたいと思います。
取次に考えていただきたいのは、配本の「適材適所」です。全国の書店はそれぞれ得意な分野を持っています。それをしっかり掴んで、関連商品を優先的に送るなど、店の特徴や地域の特性に根差したきめ細かな配送方法を考えていただきたい。ランク配本で生じる返品コストなどの無駄をなくしていくことです。
新刊書店の店頭が活性化しないと、著者から印刷・製本まで全体に影響が出る。だから、書店はありとあらゆる販売努力をしています。書籍・雑誌が売れないから、カフェを併設したり、文具・雑貨などの第三商材を置いたり、キッズコーナーを設けたり、まずお客様に書店に足を運んでもらうという販売戦略で、増売に力を入れている。それでも書店経営は非常に厳しいというのが実情なのです。

――15年10月1日現在の日書連所属員数は4千店の大台を割って3906店となりました。対策は考えていますか。
舩坂 組合に入れば売上が上がる。そういうメリットを創出しなければ。出版社とタイアップして、日書連またはブロック、組合単位で増売商品を選んで報奨金を出すというような取り組みがもっと必要ですね。

――14年の日書連通常総会で、書店再生に向けた提案として、舩坂会長は外商雑誌の買切による報奨金で収益改善を目指すことを提案しました。
舩坂 雑誌買切制度研究小委員会の藤原直委員長と話し合いながら、実現に向けた取り組みを進めています。取次のシステム面の問題など乗り越えねばならない課題があります。出版社からは「外商雑誌と店売雑誌の色分けができない」と問題点を指摘されました。まずは出版社から了解をいただいて試験的にやりたいと考えています。

――日書連は書店再生増売企画として「書店金賞」を実施しています。手応えはいかがですか。
舩坂 14年は実用書増売企画として実施しましたが、15年はテーマを「和~日本のこころ」としました。出版社19社20点の一押し本を増売し、販売実績順に東邦出版『日本の大和言葉を美しく話す』、河出書房新社『日本人なら身につけたい品性がにじみ出る言葉づかい』、東邦出版『日本の七十二候を楽しむ』の3点を受賞作品に選びました。ただの増売企画ではなく、「金賞」という冠をつけることで話題性を作り、店頭活性化に結びつけることが狙いです。組織力を使って組合員が力を合わせて増売していこうという意図は、徐々に浸透していると思います。

〔書店マージン30%必要/次世代に書店引き継ぐ施策を〕
――指導教育委員会が実施している「全国小売書店経営実態調査」の速報で、書店業界の発展を図るために組合に望むことの1位は圧倒的に「書店マージンの拡大」という結果でした。
舩坂 書店が経営を続けるためには30%のマージンが必要と考えています。これは書店のためだけではなく、書店が元気になることで出版社、取次も良くなるということを是非理解してほしい。あと、本の価格をもう少し上げていただきたいですね。

――日書連はじめ出版4団体は出版物への軽減税率適用を求めてきましたが、15年12月16日に決定した与党税制改正大綱で、書籍・雑誌については、日常生活における意義や有害図書排除の仕組みの構築状況等を総合的に勘案しつつ、「引き続き検討する」とされました。
舩坂 消費税率が5%、8%と上がるたびに売上が落ちました。10%になったら出版界は大変なことになります。図書館で借りて読む人がこれ以上増えれば、新刊書店の経営は成り立ちません。軽減税率が適用されなければ、書店業界はますます疲弊し、日本の文字・活字文化は衰退するでしょう。
今回の税制改正大綱で書籍・雑誌が「対象品目」でなく「検討課題」として盛り込まれたことについては、この3年間、署名運動や与野党議員への陳情に精力的に取り組んできただけに、忸怩たる思いです。しかし、まだ諦めたわけではありません。消費税率10%引き上げ時に新聞と同様に出版物への軽減税率適用を求めて運動を続けます。

――最後に今年の抱負をお願いします。
舩坂 次の世代に書店の仕事をいい形で渡すことが我々の責任です。そのための施策を考えたい。書店が喜ぶ提案をどんどん出していきたいですね。日書連は文字・活字文化発展のために努力します。ご協力ください。

軽減税率適用を求め声明/新聞と同様、17年4月に/出版4団体

日本書籍出版協会(相賀昌宏理事長)、日本雑誌協会(石﨑孟理事長)、日本出版取次協会(藤井武彦会長)、日本書店商業組合連合会(舩坂良雄会長)の出版4団体は同日、与党税制改正大綱の正式決定を受けて、出版物への軽減税率の適用を求める声明を発表した。声明は以下の通り。
【本日決定の与党税制改正大綱について】(全文)
本日、与党が来年度の税制改正大綱を決定し、消費税の軽減税率適用の検討項目として「書籍、雑誌」が盛り込まれました。
出版物(書籍、雑誌)は、健全な民主社会の基盤となる重要な知的インフラであり、知力、技術力、国際競争力の源でもあります。また、国の未来を担う子どもたちにとって読書体験は人格形成の基本を構築する上で必要不可欠なものです。
新聞と同様、消費税率10%引上げと同時に、出版物に軽減税率が適用されることを強く求めます。

1月15日必着でスリップ送付を/日書連増売企画「書店金賞」

12月31日で販売期間を終了した日書連書店再生委員会主催の増売企画、第2回「書店金賞『和~日本のこころ』」は、売上データをもとに販売報奨金の計算を行います。POSレジ未導入の参加店は、売上スリップを1月15日(金)必着で日書連本部までお送りください。

地方経済再生へ支援充実求める/全国中小小売商サミット/日書連など小売10団体

第15回全国中小小売商サミットが11月25日、東京・千代田区の全国町村会館で開かれ、中小小売商関係10団体の代表者が一堂に会した。日書連からは舩坂良雄会長、柴﨑繁副会長、本間守世副会長が出席した。
主催者を代表してサミット実行委員長の全国商店街振興組合連合会・坪井明治理事長があいさつしたあと、各団体代表者が現状報告。日書連の舩坂良雄会長は重要課題として消費税問題に触れ、「税率が5%、8%と上がるたびに出版物の売上は大きく落ち込み、多くの書店が閉店を余儀なくされた。10%に上がれば危機的な状況を迎える。出版物への軽減税率適用を求める署名運動を展開し、議員への請願を行ってきた」と取り組みを説明した。
中小企業庁長官との懇談会では、3団体が意見発表を行い、中小企業の厳しい状況を訴えるとともに、支援拡充を要請。日本商店連盟の中村安雄理事長が中小小売商への支援充実などを求めるサミット宣言(別掲)を朗読し、坪井理事長が豊永厚志中小企業庁長官に宣言文を手渡した。これを受け、豊永長官は中小企業施策を説明した。
サミット翌日、代表者数名が首相官邸に安倍首相を表敬訪問し、サミット宣言を手渡した。

【宣言(全文)】
我々「全国中小小売商団体連絡会」は、全国各地域で事業を営む中小小売商業者が、地域社会や地域経済に貢献する環境を整えるために活動している。
政府は、デフレ経済からの脱却と日本経済再生のために「大胆な金融政策」、「機動的な財政政策」、「民間投資を喚起する成長戦略」のアベノミクスに取り組んでいる。しかし、平成26年4月に実施した消費税率8%への引き上げの影響などもあり、今もって消費マインドの低迷が続いているばかりか、とりわけ、全国各地の中小小売商業者には、政府の経済対策の効果を実感することができず、依然として厳しい経営環境にあると言わざるを得ない。
また、我が国は、少子化による人口減少の一方で、高齢化の進行が世界で最も高い水準にある。こうした中、地域においては、いわゆる「買い物弱者」といわれるような事象が顕在化しており、この解決が地域生活者にとって重要な課題となっている。
そして我々は、個店及び商店街等が力を発揮し、公共的な使命を果たすことで、その解決に貢献できるものと考えているものの、中小小売商業者は、大規模小売店の進出や景気動向の影響を受けやすく、自助努力だけでは解決できないさまざまな要因を抱えているのも事実である。
以上、我々を取り巻く現状について申し述べたが、政府におかれましては、中小小売商業者が我が国の地域コミュニティおよび地域経済を担う重要な役割を持つことを十分にご理解いただくとともに、以下の項目の実現のために、財政、税制、金融等あらゆる施策を講じ、地域経済の再生と活性化、個店および商店街等の振興を図ることを強く要望する。

1、消費税増税による景気の悪化を最小限に抑えるとともに、仮に軽減税率導入がされる場合には事務負担の軽減を!
消費税率は、平成29年4月から10%に引き上げることを予定しているが、これまで、税率アップのたびに景気の急激な悪化を招いている。ゆえに、景気の悪化を最小限に抑えるよう国民の懸念を払拭させる景気浮揚策を安倍総理の力強いリーダーシップのもと具現化することを強く要望する。
また、仮に軽減税率導入がされる場合には、軽減税率の対象品目の明確化と事務負担の増加のない簡素な制度にすることを強く要望する。

2、地方経済再生のための中小小売商業者の支援の充実を!
地域における中小小売業者は、地域の生活者に対する生活必需品等の提供を通じて、地域経済・社会の発展に貢献してきており、また地域におけるコミュニティの担い手として重要な役割を果たしている。
このことを踏まえ、プレミアム商品券事業の継続実施など地域の生活者が生活のための消費を喚起する施策を講ずるとともに、中小小売商業者が持続的な経済活動を展開できるよう地域経済の再生に寄与するための支援措置を強く要望する。

3、中小企業に対する外形標準課税導入は絶対に行わないこと!
日本の全企業数の約99%を占めている中小企業の70%が赤字の状況にある。このような経営基盤の弱い中小企業への外形標準課税の適用拡大は、キャッシュフローの悪化を招きかねず断固反対する。

以上が、本サミットの要望項目である。我々全国の中小小売商業者は、この厳しい経営環境の中、地域社会と地域経済に資するため、この要望事項の実現に向けて総力をあげて邁進することを宣言する。
平成27年11月25日
第15回全国中小小売商サミット

「読者のためのブックフェア」に/東京国際ブックフェア

東京国際ブックフェア(TIBF)は2016年から、読書推進・読者謝恩の場と明確に位置づけ、会期も一般読者の来場増加が見込める日曜を含めた9月23~25日の3日間となる。
書協、雑協、取協、日書連、出版文化国際交流会、読進協、日本洋書協会の出版関連7団体で組織する同実行委員会とリードエグジビションジャパンが11月30日に発表した。
同ブックフェアは当初、日本と世界をつなぐ国際版権取引の場としてスタートし、その後、書店が直接出版社と商談を行う場、読書推進・読者謝恩の場などの要素を取り入れながら開催を続けてきた。
一方、ブックフェアのあり方について様々な意見があり、議論を重ねた結果、「読者のためのブックフェア」とすることで合意。会期を従来の7月から「読書の秋」9月に変更し、本好きに喜んでもらい、来場者が本を読むきっかけとなる場を提供することにした。
第23回東京国際ブックフェア
▽会期=16年9月23日(金)~25日(日)▽会場=東京ビッグサイト・西ホール▽主催=東京国際ブックフェア実行委員会/リードエグジビションジャパン

酒・外食除く食品、新聞に軽減税率/書籍・雑誌は「検討課題」/与党税制改正大綱が決定

自民、公明の与党両党は12月16日、2017年4月の消費税率10%への引き上げと同時に軽減税率を導入することを盛り込んだ16年度税制改正大綱を正式決定。政府は1月召集の通常国会に、大綱に沿ってまとめられる16年度税制改正関連法案と同予算案を提出し、3月末までの年度内成立を図る。
税制改正大綱では、「酒類および外食を除く食品全般」と「定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞」を対象品目とし、軽減税率は8%。
「書籍・雑誌」への適用は、日常生活における意義や有害図書排除の仕組みの構築状況等を総合的に勘案しつつ、「引き続き検討する」とした。
出版業界と新聞業界は文字・活字文化への軽減税率適用を求めて運動を進めてきたが、対象品目に新聞が含まれる一方、書籍・雑誌は結論が先送りされる形となった。

事業活動の活性化を進める/TS流通協同組合総会

TS流通協同組合(片岡隆理事長)は11月26日午後4時から東京・千代田区の書店会館で第16回通常総会を開催し、組合員83名(委任状含む)が出席した。
冒頭であいさつした片岡理事長は「昨年は、客注システム以外の事業活動を活発に行ったことで事業売上が大きく伸び、トータルの売上は昨年より1600万円ほど増加した。集品のコストを削減し、土日を除く毎日納品を実現したが、トータルの送品コストは増加した。通常の客注システムは、組合員の減少もあり今後先細りしていく恐れがあるが、事業活動を活性化させていくことができれば、TS組合が生き延びていく道はある」と述べた。
議長に下向紅星氏を選任して議案審議し、平成26年度事業報告、決算報告、平成27年度事業計画案、収支予算案など全ての議案を原案通り承認可決した。
平成26年度の売上は7492万円で前年比24・2%増。取引出版社は東京官書普及41社と合わせて179社と前年から2社増加した。加盟組合員は前年比1店増の120書店で、発注店数は月平均52店と同6店減。1店当たりの月売上は9万4208円で前年より10・0%増加した。また共同購買事業として、『火花』(文藝春秋)や『目黒区の100年』『中野区の100年』(郷土出版社)などの共同仕入を行い、事業売上は前年比74%増の2021万円になった。
平成27年度の計画について片岡理事長は、事業活動の活性化や、組合員への歩戻しに関する検討、出版社との取引改善などを課題に取り組むと説明した。
審議終了後、来賓の東京組合・小林洋副理事長は、「ネット通販の拡大などで、TS組合の厳しい状況は続くと思うが、その中でもTSを利用している書店は多数いる。引き続き客注品の迅速化、新刊・売れ筋商品の確保を通して中小書店を支援していただきたい」とあいさつした。

日書連経営実態調査の集計等を報告/神奈川理事会

神奈川県書店商業組合(筒井正博理事長)は11月12日、横浜市中区のかながわ労働プラザで定例理事会を開催した。
庶務報告では、次回理事会は1月22日、横浜市中区の華正樓で新年懇親会に先立って行うことを説明した。日書連報告では、「全国小売書店経営実態調査」の集計数が報告され、神奈川組合は目標値に近いながらも30%弱の回答にとどまり、設問や回答者の意識、経営環境の厳しさ等が低い回答率の要因ではないかと説明があった。
議案としては、前回に続き組合員の賦課金と負担軽減について審議があった。また、別の審議の中で、神奈川県内の公共図書館及び教育機関に図書が納入される際、見積金額だけで県外の業者や全国展開のチェーン店に決定する問題が話題に上った。書店業と地域の教育・行政機関とは、青少年育成問題や教科書納入等でも密接な関連があり、金額面での決定だけでは済まないものがある。この点を理解いただいた決定方法を実施してもらいたいとして、関係各位に実情について認識を高めてもらうよう働きかけることで一致した。(山本雅之広報委員)

生活実用書/注目的新刊

お正月という言葉が身近に感じられなくなった昨今ではあるが、されど正月である。白井明大著/川原真由美絵『旬を楽しむ日めくり七十二候』(文春文庫し581 760円)にも冒頭「四季も自然も日常から遠のいていることが、いまではなんだかあたりまえのような気がします」と書かれている。
七十二候とは四季を細かく分類した二十四節気を、さらに三つに再分割したもの。明治5(1872)年に西洋の太陽暦に替わるまで、千年以上使われてきた旧暦である。一年を72分割するとその一つはわずか4~5日。田植えや稲刈りの目安になる農事歴としての役割も果たしていた。12月31日~1月5日は雪下麦を出だす、というくくり。旧暦の元旦は2月4日だから昔はまだ年末である。6~10日は芹乃栄う(せりさかう)、11日~15日は水泉動く、候に数えられている。
本書は日めくりの名の通り一日1ページの中に、季節の香りや催事が語られている。1月1日は直来(なおらい)といって、新年に家を訪れる神様のエネルギーのお裾分けをいただく。何よりもお雑煮が大切でこれを直来と呼ぶ。1月6日は寒の入り。冬至の次は小寒、大寒と続く。その小寒が始まる日である。大寒が終わる節分の日、立春の前日までが「寒」である。
地球が太陽を一回りする時間が一年。月の暦は新月から始まって29・5日周期で今日が何日かを教えていた。
藤井旭著『藤井旭の天文年鑑2016年版』(誠文堂新光社700円)は今年一年の天体のガイド。日本人宇宙飛行士が次々と現れる現代だが、本書は地球から見ることのできる宇宙を観測する。3月9日は全国で部分日食が見られるし、5月31日には火星が最接近。9月17日の未明には半映月食。11月14日は68年ぶりという特に大きなスーパームーンが現れる。さらに同16日は、牡牛座の一等星アルデバランと月が並ぶアルデバラン食が見られる。
流星群を追いたい向きにはその日付が。彗星は二度、1月17日にはカタリーナ彗星が双眼鏡で目撃できる。後は6月のパンスターズ彗星である。日めくりのように毎日、天体が楽しめる構成になっている。卓上に置いて、今日の日をまた確認する面白さがある。
(遊友出版・斎藤一郎)

九州選書市などの活動を報告/福岡県組合第37期通常総会

福岡県書店商業組合(都渡正道理事長)は11月25日、福岡市中央区のセントラルホテルフクオカで第37期通常総会を開催し、組合員169名(委任状含む)が出席した。
総会は森松副理事長の開会の言葉に続き、体調不良で欠席した都渡理事長に代わり、安永副理事長があいさつ。書店の厳しい経営状況に言及して、「店・会社組織・人事等の全てを再度見直し、『続けるなら続ける』としっかり意思表示して、『社員一同一丸となってやる』決意でやらなければ、18年も続く景気の低迷を乗り越えられない。ぜひ皆様も再度全部を見直して『続ける』という覚悟をもって会社で号令をかけていただきたい」と述べた。
総会は森松副理事長を議長に選出して議案審議を行い、全ての議案を原案通り承認可決した。第37期事業報告では、安永副理事長が組合事業活動の概況及び運営組織の状況について説明し、続いて各委員会から事業報告。5月開催の筑豊支部での情報化研修会、7月実施の万引防止街頭キャンペーン、9月開催の第4回九州選書市などの報告が行われた。第38期事業計画については安永副理事長から、第37期に掲げた目標を継続し、その達成の期と位置付けると説明があった。また第38期組織案では、組織・流通委員長が辞任したのを受けて、森松副理事長が委員長を兼務すること、九州雑誌センターの監査役に都渡理事長を推薦することを承認した。
総会終了後、出版社14名、取次3名、運輸・報道9名、書店組合21名の総勢47名が参加して懇親会が開かれ、交流を深めた。
(加来晋也広報委員)

組合ホームページの委託先等を協議/北海道理事会

北海道書店商業組合(志賀健一理事長)は、11月17日午後3時から札幌市中央区の北海道建設会館会議室で定例理事会を開催した。
理事会では、日書連理事会・委員会の報告に続き、道組合の活動について協議した。組合ホームページの件では、委託先の変更について協議。また、亜璃西社の和田社長から提案された企画について協議を行った。2016年理事会日程の調整を行ったほか、1月26日に開催する平成28年北海道取協・出版社・書店組合合同懇親会について案内及び進行等の確認を行った。(事務局・髙橋牧子)

専務理事に小柳貴史氏/JPIC

出版文化産業振興財団(JPIC)は11月26日に東京・新宿区の日本出版クラブ会館で評議員会と理事会を開催した。
役員並びに評議員の一部交代では、6月に退任した矢作孝志専務理事の後任に小柳貴史氏(トーハン)が就任。下川正志(家の光協会)、小泉忠男、川嶋孝文、東浦澄夫、片岡隆(以上日書連)各評議員が退任し、高杉昇(家の光協会)、田島敏幸、小林洋、後藤雅利(以上日書連)の各氏が評議員に就任した。
第4回となる「辞書を読む」プロジェクトは、3月10日から5月10日頃までの実施を予定。昨年と同規模の1800店程度の参加を目標に、1月末まで書店への周知促進と申し込みを募る。「子どもゆめ基金」を活用して、「辞書を読むトークショー」や「辞書引き学習ワークショップ」も開催する予定。

わが社のイチ押し企画/学研プラス・辞典編集室室長・芳賀靖彦

平素は格別のご愛顧、ご高配を賜り、厚く御礼を申し上げます。2016年が皆様にとって幸多き一年になりますよう、心より祈念いたします。
さて、新学習指導要領に基づき、中学校では「英語」の語彙数が従来の900語程度から1200語程度へと拡充され、ほとんどの教科書で辞書引き学習のページが設置されました。また、小学校では「英語」の授業開始時期を現在の5年生から3年生に前倒し、5年生からは教科に格上げすることを文科省が検討しはじめました。これにより、中学校での辞書引きの必要性はさらに増していくことが期待されます。
弊社の中学生向け英語辞典の『ジュニア・アンカー』シリーズは、まさにこのような小学校高学年から中学の早い時期から基礎的な英語力をつけようというお子さんにピッタリの辞典です。
指導要領では「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を身につけることが重要とされています。英和辞典はおもに英語を読んだり聞いたりする、いわば《受信型》の英語を勉強する際に使用されますが、『ジュニア・アンカー英和』では「表現力UP」「ことばMAP」コーナーを設け、中学生が「話したい」「書きたい」と思うことをまとめて掲載することにより、《発信型》英語にも役立てるよう工夫しています。
また、『ジュニア・アンカー和英』でも、「通じる!しっくり表現」「日本語NAVI」といったコーナーを設け、和英辞典を引くにあたって更に一歩進んだ学習に役立つようにしています。
新学期に向け、オールカラーで英検対応とした『ジュニア・アンカー英和辞典エッセンシャル版』をラインナップに加え、計6点で展開してまいります。
『ジュニア・アンカー』シリーズは、おかげさまで中学生向け英語辞典販売実績4年連続№1となりました。これもひとえに書店様のご支援の賜物と、この場をお借りして感謝申し上げます。今後とも『ジュニア・アンカー』シリーズをよろしくお願い申し上げます。

わが社のイチ押し企画/講談社・販売局局長・角田真敏

新年明けましておめでとうございます。
旧年中は弊社出版物に格別のご高配を賜り、誠にありがとうございました。
さて、2016年の企画をジャンルごとに紹介させていただきます。
【雑誌】
雑誌は今年も周年を迎える雑誌があります。未就学誌では『たのしい幼稚園』創刊60周年、『テレビマガジン』創刊45周年を迎えます。女性誌では『FRaU』が創刊25周年を、『with』が創刊35周年を、またコミック誌では『イブニング』が創刊15周年を迎えます。各誌それぞれ周年に合わせた諸施策を展開して参ります。
昨年4月からハースト婦人画報社の刊行雑誌の販売受託を開始、今後は合同フェアなどを積極的に展開する予定です。
【書籍】
昨年9月に「+α文庫」がノンフィクション文庫としてリニューアルし堅調に推移しています。また10月に「講談社タイガ」をシリーズ創刊し、20~30代向けの新レーベルとして力強い歩みを始めました。続々とレーベルを支える力強い作品を刊行して参ります。
青い鳥文庫『探偵チームKZ事件ノート』シリーズがTVアニメが放映中で、小学生の圧倒的な支持を得ています。また年末には『海賊とよばれた男』が岡田准一主演で待望の実写映画化です。
【コミック】
TVアニメは『亜人』(1月15日~MBS、TBS、CBC他、1月~NETFLIX)、『昭和元禄落語心中』(1月8日~MBS、TBS、BS―TBS他)の放映が始まります。また『ふらいんぐうぃっち』『初恋モンスター』『ALL OUT』のTVアニメ化も決定しています。話題作『聲の形』のアニメ映画化の製作が進んでいます。
実写映画では『ちはやふる』(2016年3月‘上の句’4月‘下の句’)は前後編二本立ての公開が決定。さらに『黒崎くんの言いなりになんてならない』『溺れるナイフ』『四月は君の嘘』『無限の住人』の映像化が決定しています。
本年もたくさんの話題作の刊行、そしてそれを後押しする諸施策を講じて参ります。皆様のご支援ご協力を賜りますよう願い申し上げます。

わが社のイチ押し企画/小学館PS・営業企画部・渡辺光昭

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。本年もよろしくお願いいたします。
2016年の新企画商品といたしまして、2月26日に「せかいの図鑑」を発売いたします。《計画販売制・委託販売制併用》
この商品は、累計135万部のプレNEOシリーズの第10弾になります。内容面としては子どもにとって身近な話題から「せかい」を知ってもらうもので、国際社会になり世界に飛び出す、あるいは日本において海外の人と生活・仕事をしなくてはいけなくなる現代の子どもたちの必修内容となっています。章立ては3章構成で、1章は「なかよくしよう」(主に世界の遊び探訪、コミュニケーションのきっかけを紹介)、2章は「せかいからようこそ」(日本で見かける海外のモノ、ことがらを紹介)、3章は「せかいへいってみよう」(外国の生活を紹介)。テーマ数は84。わかりやすさも追求し、1200以上のイラストと写真で構成しており、「せかいって、なんだか楽しい」と子どもたちの興味を喚起できる図鑑となっています。
世界各国から日本への観光客が増加しており、4年後のオリンピックに向け世界とのつながりがさらに強くなっていきます。また文部科学省の指導で、学校の授業では英語や外国に注目する事が必須とされています。これらの追い風を受けての発売となりますので、是非予約活動をお願いいたします。
(初回特典として「じぶんでつくれるミニミニせかいのこっきブック」がつきます)
この商品の発売後には、「小学一年生」4月号をはじめとした雑誌企画(鉄道ペディア、ワンダーキッズペディア、名探偵コナンDVDコレクション)も発売となり、新入園、新入学のお祝いの時期となります。「せかいの図鑑」は、ほかの雑誌や書籍などとあわせてのプレゼント品としても、お勧め下さい。
今年も書店様の利益に貢献できるたくさんの新商品を出してまいりたいと思います。引き続きのご支援の程、よろしくお願いいたします。

わが社のイチ押し企画/金の星社・編集部・阿部文

私たちは、夜になるのを待つだけで、いつでもたくさんの星を見ることができます。けれども、星は太陽の光がとどかない夜だからこそ見えてくるもの。深い闇のなか、途方もない時間をかけてたどりついた小さな星たちの光は、それだけで尊く美しく、私たちの心を魅了します。
人々は、古くからこの神秘的な星たちのかくされた物語を知りたいと思い、さまざまに考えてきました。そして、その星たちのストーリーは、現代にもたくさん残されています。
このほど、弊社では『星座の神話伝説大図鑑』を刊行しました。おひつじ座、おうし座、ふたご座など、星座占いでもよく使われる黄道12星座をはじめとする88星座にまつわる神話と、世界各地に残された不思議な星の伝説を紹介しています。
88星座の物語を紹介する第1章では、ギリシア神話でおなじみの神々がたくさん登場します。恋多き最高神ゼウス、その妻で結婚を司る女神ヘラ、穀物の豊饒を司る女神デメテル、愛と美の女神アプロディテ、くわえて、12の大業を達成し、子殺しの罪を償った英雄ヘラクレスや、天馬ペガサスに乗り、メデューサの首で怪物を岩にした英雄ペルセウスなどが登場し、壮大な星座物語の世界を華やかに彩っています。
第2章では、世界各地で語りつがれてきた、さまざまな星の伝説や民話を紹介します。日本や中国に伝わる織姫と彦星の物語、浦島太郎の物語、寿命を司る仙人の物語のほか、ポリネシアに伝わる天にかかったつり針の物語や、アボリジニーに伝わる人類で最初に死んだ男の物語を紹介し、星々の神秘的な由来を伝えています。また、母親のために少女が水を探しに夜道を歩くロシアの物語や、囲炉裏の灰を夜空に投げ上げて星をつくるアフリカの物語なども紹介し、民族や地域によって異なる独特な世界観も伝えています。
星空への憧憬をかきたてる、ロマンあふれる一冊です。B5変型判上製、定価4104円。

わが社のイチ押し企画/三省堂・国語辞書編集室・武田京、木村晃治

新学期商戦に向けて全国の書店様に拡販のお力添えをお願い申し上げるべく、刊行したばかりの【中学生向け国語・漢和辞典のトップセラー】の最新改訂版『例解新国語辞典第九版』と『例解新漢和辞典第四版増補新装版』をご紹介させていただきます。
『例解新国語辞典』は、4年ごとに作り替えられる中学校教科書の内容に即応する形で改訂を続けている、唯一の国語辞典です。そもそも、辞書というものはどんな特色を持つものであれ、調べたい言葉がきちんと載っていないことには、利用者にとって用をなしません。とりわけ小・中・高の生徒の皆さんが学習用辞典を選ぶ上で何より肝腎なことは、【国語教科書に出てくる言葉がきちんと載っているかどうか】という点でしょう。本書は初版以来、最新の中学国語教科書(全社の各学年版)を1冊ずつ調査して語句を拾い出し、大型辞典にも載っていない言葉まで見出し語として収録しているただ一つの辞典として、確固たるご支持をいただいて参りました。今改訂では、それらの採録語句や新しい語義をおよそ1千項目分増補し、総収録語数は類書中最多の5万9千語となりました。詳しく分かりやすい語義説明と、豊富な用例・類義語・対義語、[表現][参考][注意][敬語][表記][方言]の各欄で説く圧倒的な情報量も、いっそう強化されています。
一方、中学生向けとして最多の親字数を収録する『例解新漢和辞典』は、今回、学習辞書の最大の利用目的の一つとも言うべき漢字の書き分け方について詳述した2種類の付録として、最新の国語施策資料である「異字同訓の漢字の使い分け例」(平成26年2月文化審議会報告)と、「同音異義語の使い分け」を新設して、増補新装版といたしました。
中学生向け辞典は高等学校向けとは異なり、入学・進級に合わせた各学校での販売の機会が設けられないため、各書店様の店頭在庫が4月をピークに最も大きく動きます。なにとぞよろしくお願い申し上げます。

わが社のイチ押し企画/新潮社・出版部文芸第二編集部・西麻沙子

面白い小説っていったいどんなものだろう、と時々ぼんやり考えます。本を開くだけで異世界にひとっとび、ページをめくるのも惜しいぐらいに先が知りたくて、電車の中で読んでいたはずなのにホームに降りてもまだ読んでいる。そんな物語に出会いたい、作りたい、読みたいといつも思っています。
3月に刊行される原田マハさんの『暗幕のゲルニカ』は、そんな1冊になること間違いなし、手に汗握るアートサスペンスです。舞台は現代のニューヨーク、そして第二次世界大戦前夜のパリを行き来します。主人公はニューヨーク近代美術館でピカソの大規模な展覧会を計画する日本人キュレーターの瑤子。そしてもうひとり、戦火を前に無力感を感じるピカソを見守る愛人のドラ・マール。決して交わるはずのなかった2人の運命が、物語が進むにつれ時間も場所も超える大きなダンスを踊りはじめる様は圧巻のひとことです。戦争、お金、謎、愛、そして過去に生きた人々との思いがけないつながり――およそ面白い小説に必要な要素がてんこ盛り!多くの方に自信を持っておすすめできる小説です。
物語のキーになる絵画はもちろんピカソの〈ゲルニカ〉。実は〈ゲルニカ〉には、ピカソ自身が指示して作らせた実物大のタピスリー(布製の壁掛け)が世界に3点だけ存在しています。それぞれニューヨークの国連本部、フランスの美術館、そして高崎の群馬県立近代美術館に収められているのですが、そのうちの1枚が、2003年、あることをきっかけに突然姿を消しました。いったい誰が、何のために――?今もそれは明らかになっていませんが、小説の中では主人公がこの謎に肉薄しています。どこまでが現実でどこからが著者の華麗な嘘なのか、翻弄される楽しみを味わっていただけたら幸いです。

わが社のイチ押し企画/双葉社・営業局次長・奥山秀

明けましておめでとうございます。旧年中は格別なるご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
昨年を振り返りますと、コミックスでは、昨年末、映画化された『orange』 が、多くの書店員さん、読者の皆さんのご支持を得て⑤巻累計400万部超のビッグヒットとなりました。関連書籍として、小中学生を対象としたジュニア文庫、映画ファン向けのノベライズ文庫も好調に版を重ね、この作品が幅広い層から受け入れられていることを実感いたしました。その他、WEB発信の『奴隷区 僕と23人の奴隷』『学園×封鎖』なども好調なセールスとなり、実売前年比120%超となりました。
書籍分野においては、文芸書『君の膵臓をたべたい』(住野よる著)が、多くの書店員さんの熱意に後押しされて昨年6月の発売以来売れ続け、無名無冠の新人のデビュー作としては異例ともいえる26万部超のヒット作となりました。その他、『たった一人の熱狂』(見城徹著)、『娘になった妻、のぶ代へ』(砂川啓介著)、『世界でもっとも貧しい大統領ホセ・ムヒカの言葉』(佐藤美由紀著)など、多くの話題作を送り出すことの出来た年でした。双葉文庫では、新刊では湊かなえ著『境遇』がお陰様で40万部を超えるセールス、掘り起し作品としては2013年6月発売の鏑木蓮著『白砂』が昨年だけで21万部を超える重版をすることができました。そして、15年という長きにわたって多くの読者に愛され続けた佐伯泰英著『居眠り磐音江戸双紙シリーズ』が、本年1月4日発売の50巻『竹屋ノ渡』、51巻『旅立ノ朝』をもって大団円を迎えました。シリーズ累計2000万部という、書き下ろし時代文庫としては類を見ない作品となりましたのも、ひとえに書店様のご助力の賜物と、改めて感謝申し上げます。
双葉社は今年5月で創業70周年の節目を迎えます。さらなるヒット作・話題作で、書店様、読者の方々のご期待に応えるべく努力を重ねてまいります。何卒、倍旧のご支援お力添えをよろしくお願いいたします。

11月期は4・5%減少/文芸書は2桁伸長をキープ/日販調べ

日販営業推進室調べの11月期分類別売上調査は、雑誌・書籍・コミック合計で対前年売上増加率が4・5%減(先月0・9%減)と下げ幅が拡大した。
雑誌は8・5%減(同5・2%減)。前年の「妖怪ウォッチ」「ポケットモンスターオメガルビー・アルファサファイア」関連銘柄を始めとした売上良好銘柄の影響を受け、マイナスが拡がった。
書籍は0・2%減(同2・5%増)。文芸書や児童書は好調を持続したが、実用書などの不調をカバーできずマイナスに転じた。文芸書は『下町ロケット2』(小学館)の他、新刊を始めとした銘柄の売上が好調で、14・7%増と2桁伸長をキープした。
コミックは7・1%減(同0・6%減)。12月映画公開の『orange5』(双葉社)が売上を牽引したが、前年の売上良好銘柄には届かず、マイナス幅が拡大した。

「婦人公論」「谷崎全集」を増売/書店読売中公会

書店読売中公会は11月19日、東京・千代田区のホテルニューオータニで第31回総会を開き、会員書店、取次、読売新聞東京本社、中央公論新社の関係者ら計157名が出席。役員改選で亀井忠雄会長(三省堂書店)を再選した。
あいさつした亀井会長は「中央公論新社は16年、130周年を迎える。昨今、経営的に大変苦労していたが、底を打って、今期4月以降の6ヵ月は前年を大幅にクリアしている。これから上昇気流に乗る局面だろう」として、創刊100周年を迎える雑誌『婦人公論』、同社130周年事業として刊行されている『決定版谷崎潤一郎全集』に期待を寄せた。
中央公論新社の大橋善光社長は「昨年は中央公論新社発足以来最大の赤字を計上した。思い切ったことをしようと大手術した。在庫を大幅に減らし、2つの倉庫のうち1つを大家に返し、本社を京橋から大手町へ移転した。短期的には大変な出費で赤字となったが、様々な経費を浮かせることができた。手術に伴う出血はかなりのものだったが、出すものは出し、切るものは切った。4月~10月決算は取次への売上高は9%強増え、返品率は5ポイント弱減った。雑誌・ムックの広告は7%強増えた。昨年10月末時点は数億円規模の赤字を抱えていたが、今回ぎりぎり頭を出せた。なんとか浮上したい。当社130周年、『婦人公論』創刊100周年に向け頑張る」と述べた。
トーハンの藤井武彦社長、田村書店の田村定良社長のあいさつで総会を終了。続いて作家の村山由佳氏が講演し、懇親会では読売新聞グループ本社の渡辺恒雄会長・主筆、白石興二郎社長があいさつした。

「小学一年生」販売施策を説明/2016年上期雑誌企画発表会/小学館

小学館は12月1日、東京・千代田区の如水会館で「2016年上期雑誌企画発表会」を開き、『小学一年生』などのプレゼンテーションを行った。
冒頭のあいさつで佐藤隆哉常務は、雑誌の厳しい状況に言及し、「売上を取ったり返品率を下げる試みは、出版社も販売会社もライバルの垣根を越えて一緒にやっていくことが必要だ」と提言。『小学一年生』の販売施策については、「少子化と言っても百万人の読者がいて、その両親、祖父母という6つの財布がある。さらに兄弟姉妹を加え、幼児誌・図鑑・事典等を合わせて大きな売上を取るという基本に戻って考えたい。新しい『小学一年生』の読者は書店の優良顧客。雑誌営業の礎に据えてもらい、1年間一緒にやっていきたい」と述べた。
『小学一年生』の説明では渡辺朗典編集長が、創刊90周年を迎えた15年度は、4月号が前年比147%の実売32万部を達成したが、5月号以降が例年並みにとどまったと報告。「付録、キャラクター、ドリル、親向け別冊、本誌の内容が5つの柱。いかに手に取って中を見てもらい、ファンになってもらうかが課題」と述べた。16年度は、前年4月号で好評だった「くるみ巻き」仕様の表紙を4月号・5月号で採用。目玉となる特別付録は、4月号で「妖怪ウォッチジバニャン・コマさんおしゃべりめざましどけい」、5月号で「ドラえもんドレミファピアノたっぷりペンケース」を用意。年間定期購読の予約者には「ドラえもんタイムマシンLEDライト」を特典で用意する。
販売施策は塩谷雅彦ゼネラルマネージャーが、「好調だった15年4月号の勢いをキープしつつ前年越えを目標に売り伸ばしを図る」と述べ、4月号・5月号の連続増売達成に向けて付録現物付きの見本拡材を6000軒に送付すること、強力特典で定期獲得6800件を目指すこと、関連図書との並列販売を強化していくことなどを説明した。
このほか、週刊「鉄道ペディア」、隔週刊「ワンダーキッズペディア」、バイウィークリーブック「名探偵コナンDVDコレクション」の説明が行われた。

小学館児童出版文化賞の贈呈式開催

第64回小学館児童出版文化賞は、福田幸広氏・写真、ゆうきえつこ氏・文の『オオサンショウウオ』(そうえん社)、斉藤倫氏の『どろぼうのどろぼん』(福音館書店)に決まり、11月12日に東京・千代田区の如水会館で贈呈式が行われた。
贈呈式では、小学館の相賀昌宏社長のあいさつ、審査委員の角田光代氏による選評の後、受賞者に賞が贈呈された。
20年間公私ともにパートナーとして全ての撮影を行ってきたという福田氏とゆうき氏は、「オオサンショウウオはまだわからないことがたくさんある。次の課題として、この生き物が何を訴えかけているのかをもっと表現できたらと思っている」(福田氏)、「今回は環境問題などには触れず、オオサンショウウオをじっくり見ていただきたいという思いでこの本を作った。これからもぜひ夢のある本を作っていきたい」(ゆうき氏)と話した。
また斉藤氏は「この本の主人公は、パッとしない、子どもが読んで憧れるようなヒーローではなく、自信がないままに書いていた。だが、目立つところのない子でも、弱さとか傷つきやすさも大事な価値なんだということを伝えたいと思って書いた感じがする」と語った。

年間1位は『火花』/大阪屋調べ

大坂屋は2015年の年間ベストセラーを発表した。総合1位は又吉直樹氏の『火花』(文藝春秋)だった。上位10点は以下の通り。
①『火花』又吉直樹、文藝春秋②『フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ〝暮らしの質〟を高める秘訣~』ジェニファー・L・スコット、大和書房③『家族という病』下重暁子、幻冬舎④『一〇三歳になってわかったこと人生は一人でも面白い』篠田桃紅、幻冬舎⑤『置かれた場所で咲きなさい』渡辺和子、幻冬舎⑥『聞くだけで自律神経が整うCDブック』小林弘幸、アスコム⑦『新・人間革命第27巻』池田大作、聖教新聞社⑧『人間の分際』曽野綾子、幻冬舎⑨『絶歌』元少年A、太田出版⑩『嫌われる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え―』岸見一郎/古賀史健、ダイヤモンド社

小説部門の2作品に大賞/電撃大賞

KADOKAWAアスキー・メディアワークスが主催する「第22回電撃大賞」の贈呈式が11月17日、都内のホテルで開かれた。今回は小説、イラスト、コミックの3部門に応募総数5650作品が寄せられ、小説大賞は松村涼哉氏の『ただ、それだけで良かったんです』、角埜杞真氏の『トーキョー下町ゴールドクラッシュ!』、イラスト大賞はyukim氏の『ビューティフルマンデー』(メディアワークス文庫、宇佐見秋伸著)、コミック大賞はからあげ太郎氏の『箱庭グランディエ』がそれぞれ選ばれた。

紀伊國屋書店など新規加入/プレミアムセール上位狙う/東京トーハン会

東京トーハン会は11月18日、東京・新宿区のトーハン本社で第7回総会を開催。会員42法人(委任状24法人)が出席した。
はじめに武田初男会長(芳進堂書店)が「平成26年度全国プレミアムセールの実績は全国23位と、前年の最下位33位から順位を上げた。組織を充実させねばと、紀伊國屋書店、博文堂書店、ブックスフジ、スーパーブックスと強力な4法人に加入していただいた。今年度も上期30位と低迷しているが、下期は上位に行けるのではないか」とあいさつ。議案審議ではすべての議案を原案通り承認し、閉会した。
総会終了後、懇親会を行い、書店18店34名、出版社74社86名、トーハン10名が出席。トーハンの藤井武彦社長は「書高雑低」と現状報告し、前月号・今月号の並列販売、定期購読キャンペーンなど雑誌増売のための施策を説明。さらに、客注は品揃え、スピード、コストともアマゾンに負けないものになったとして、「まだマーケットを掘り起こし、需要を喚起できる。新しいチャレンジに参画していただきたい」と求めた。
出版社を代表して池田書店の池田豊社長があいさつしたあと、新規加入書店の紀伊國屋書店の高井昌史社長は「東京の順位を上げると入会した。増売もだが読書推進に先頭に立って取り組むことで、出版界の回復につなげたい」と話した。
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