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平成28年5月1日号
日書連4月定例理事会

 [書店再生委員会](本間守世委員長)
昨年実施した第2回「書店金賞」の報奨金の最終入金は5月中旬~下旬になる予定。入金が完了次第、6月末~7月上旬に各都道府県組合に送金する。
今年度の「書店金賞」実施については、現時点で各都道府県組合から具体的な提案はないと報告。また、今後の委員会活動として、書店再生5項目のうち「雑誌の付録綴じを書店業務から無くす」問題を中心に取り組む方針を示した。また、「取次宅配便の書店負担をなくす」「万引きロスの負担軽減」などの問題についても研究を進めるとした。
[組織委員会](中山寿賀雄委員長)
各都道府県組合の加入・脱退状況は、2月期が加入3店・脱退17店で前月比14店純減、3月期が加入なし・脱退38店で同38店純減となった。
日書連オリジナル手帳「ポケッター」については、製作・販売の継続に向けてキャンペーンを実施したい考えを示した。
[消費税問題]
舩坂良雄会長は、書籍・雑誌への軽減税率適用が先送りされた理由の1つとして「有害図書排除の仕組みの構築状況」があげられていることに言及し、「有害図書は多くの場合、雑誌で問題とされる。仮定の話だが、先に書籍のみ軽減税率を適用し、雑誌は今後の継続課題としてはどうかと提案されたとき、書籍を先行して進めるか、あくまでも書籍・雑誌一体で運動を進めるか、意見を聞きたい」として、出席理事に発言を促した。
これに対し、志賀健一理事(北海道)は「将来、標準税率が15%、20%に上がったとき、日本の財政状況はさらに悪化していることが予想される。そのとき書籍・雑誌に軽減税率を適用する必要はないという議論になりかねない。まず書籍だけでも実績を作るべき」、西村俊男副会長は「有害図書の線引きの仕組み作りが進まないようであれば、まず書籍に軽減税率適用というのが戦術的に正しい」と述べた。
舩坂会長は「日書連としては書籍・雑誌の同時適用を求める立場だが、書籍を先行して進めてもいいという意見もあることを踏まえ、今後の運動を考えたい」と方針を示した。
面屋龍延消費税問題担当副会長は、大阪府堺市がファミリーマートと締結した「有害図書類を青少年に見せない環境づくりに関する協定」に対して雑協、書協が協定の即刻解除を求めていることについて「言論・出版の自由に関わる重大な問題」と指摘。「諸外国では、書籍と雑誌の税率が異なるケース、アダルト本は標準税率になっているケースなどまちまち。日本も今、同様の問題に直面している。出版業界は秋の臨時国会で議員立法の形で法制化することを目指して運動しているが、堺市の協定が出てきたことで問題が複雑化してきた。状況をしっかりと見極めながら運動を進めたい」と述べた。
[指導教育委員会](鈴木喜重委員長)
「全国小売書店経営実態調査報告書」作成の進捗状況について、内容はすでに固まっており、分かりやすい冊子にするためレイアウト等を調整している段階と報告。6月の日書連通常総会までに完成し、そのあと取次、出版社に報告書を持参して話し合いの場を持つ。さらに、取次、出版社への要望をまとめていくことも検討する。
[取引改善委員会](柴﨑繁委員長)
出版社が高校の先生に副読本を直納しているとの連絡があったため、当該出版社から事情を聴いたと報告した。また、定価販売である書籍の図書館納入を入札で決めることの是非について、元総務大臣の片山善博慶大教授が「禁止すべき」と発言していることなどを踏まえつつ議論を深め、議員に申し入れをしてはどうかと提案した。雑誌付録問題では、返品処理コストの書店負担、カタログ誌の付録の是非などについてアンケート調査を実施したいとの意向を示した。
[流通改善委員会](藤原直委員長)
今年の4月・5月ゴールデンウィークに伴う発売日設定は、一部曜日の関係でずれるものの、ほぼ前年通りとなる。雑誌休配日は、物量減少下での輸送会社の積載効率悪化によって、増加する傾向にある。今年は12月31日に特別商品発売日が設定されているが、その分の請求も12月31日ではなく、年が明けて1月4日にすべきという意見がある。
また、春井宏之理事(愛知)から、書籍の奥付に書誌データをQRコードで印刷できないかと提案があった。詳細は「新文化」4月14日号に掲載されている。同紙で春井理事は「MARCのレベルまでの必要はないが、基本的な書誌データと簡易な内容説明まで書きこまれていれば、予算の少ない小中学校の図書館、私立のミニ図書館などでも簡単に登録でき、その図書館独自のデータベースを作成できる」としている。
[広報委員会](面屋龍延委員長)
今秋予定している「全国広報委員会議」の開催について、全国中小企業団体中央会の補助金の活用や、各ブロック代表広報委員または通信本数の多い優秀広報委員に出席者を絞っての開催など、いくつかの方式を検討している。
[読書推進委員会](西村俊男委員長)
「春の書店くじ」の受注状況を報告した。宣伝用ポスターは日書連ホームページからファイルをダウンロードして印刷する方式になっている。
[政策委員会](舩坂良雄委員長)
「第11回大人の塗り絵コンテスト」(河出書房新社主催。応募期間9月1日~12月1日、発表17年1月)の協力、「中部圏初!どえりゃあ書店大商談会」(中日新聞社主催。6月21日、名古屋市千種区の吹上ホール内・第1ファッション展示場で開催)の後援、「2016国際学校図書館協会東京大会」(同運営委員会主催。8月22日~26日、東京都千代田区の明治大学駿河台キャンパスをメイン会場に開催)の後援の名義使用をそれぞれ承認した。

熊本地震、書店にも被害/「かつて経験のない衝撃」/熊本組合・長﨑晴作理事長が状況報告

日書連(舩坂良雄会長)は4月21日、東京都千代田区の書店会館で定例理事会を開催。4月14日以降、震度7や6強を観測する地震が続く熊本県の書店の状況について、同県書店商業組合の長﨑晴作理事長(熊本市北区・熊文社)が報告。全国から届く見舞いや支援物資に謝意を述べ、「阿蘇など大きな被害が出た地区では、まだ営業再開できていない書店が多い」と説明した。被害の全容が明らかになり次第、日書連5月定例理事会で見舞金など被災書店への対応を決める。

[熊本地震]
4月14日午後9時26分、熊本県熊本地方で震度7を観測して以降、熊本県を中心に発生した一連の地震は、地元の書店にも被害をもたらした。
熊本県書店商業組合調べによると、被害の大きかった地区の組合加入書店の被災状況(4月20日時点)は以下の通り。
◇阿蘇地区(組合加入書店3店)=特段の被害は出ていない。19日まで、いずれも営業できていない。◇益城地区(同なし)。◇宇城地区(同3店)=特段の被害は出ていない。19日まで、いずれも営業できていない。◇宇土地区(同1店)=特段の被害は出ていない。19日まで、営業できていない。◇熊本市地区(同10店)=特段の被害は出ていない。19日まで、いずれも営業できていない、または仮営業。
舩坂良雄会長は「被災された皆様にお見舞い申し上げる。1日も早い復旧を」と述べ、被害の全容が明らかになり次第、5月定例理事会で被災書店への見舞金など対応を決めるとした。
熊本組合の長﨑晴作理事長は、被災の状況について次のように報告した。
「4月14日の夜、新市街で数名と食事をしているとき、『ドン!』という衝撃音がして、テーブルの上の食器がすべて一気に倒れ、携帯の地震速報のアラーム音が鳴り出した。でも、皆、落ち着いていた。建物から外に出ると、すでにたくさんの人がいた。パトカーが『熊本城前広場に避難してください』とアナウンスしながら走っている。その場にいた数百名と一緒に5、6分かけて熊本城前広場まで移動した。しばらくして自宅に電話したが、つながらない。運よくタクシーに乗ることができたので、徒歩なら30分かかるところを10分で帰宅できた。
帰宅したのは午後10時頃。箪笥が傾いていたので妻と二人で直した。テレビをつけるとNHKや民放各局が特別報道番組で『震度6強(後日、7に訂正)、M6・5』『余震にご注意ください』と言っている。余震は、本震から段々と小さくなっていくものと思っていた。だから、揺れていてもあまり恐怖感はなかった。その日はゆっくり眠ることができた。
翌15日は普通に仕事をした。お見舞いの電話、ファックス、メールをたくさんいただき、『元気に仕事をしています』と返事した。ただ、益城方面の従業員は3人とも出勤しなかった。
帰宅したのは午後6時頃。揺れが続いていたが、午後10時頃に就寝した。そこへ16日午前1時25分、下から突き上げる衝撃音とともに携帯のアラームが鳴り、目が覚めた。つけっ放しだったテレビが停電で消えた。『こんな大きい余震があるのか!』前日も凄かったが、それを上回る、今まで経験したことのない衝撃だ。妻と外に出ると近所の人たちが集まっている。『津波の可能性があります。小学校に避難してください』という消防の指示に従い、歩いて3分のところにある小学校の4階に避難した。30分もしないうちに『津波の心配はない』との報があり、帰る人たちもいるので、私たちも帰宅した。家の中はメチャクチャなので、車の中でラジオを聴きながら夜を明かした。ラジオでは『最初の地震は前震だった。今の揺れは余震ではなく本震』と言っている。また大きな地震が来るのではないかと、今度は恐怖を感じた。
明るくなり自宅に入ると、箪笥が2つ倒れていた。停電と断水のため少しずつ片付けを始めたが、また地震が来たら無駄になると考えて放置した。17日までは電気も水もある親戚の家に身を寄せた。18日には電気も水も復旧し、家の中もほぼ元通りになった。会社には、益城など被害の大きい地区の従業員以外は全員出勤した。『怖いから車で寝ている』という従業員もいる。救援物資、支援物資が届き、本当にありがたいと思った。
地震は続いているが、熊本市内は私の周りに関してはほぼ普通の社会生活を送れる状態になっている。大きな被害を受けた地区の組合員に電話しても『長﨑さんこそ大丈夫ですか』と言われるぐらいで、皆さん気をつかってくださる。ただ、営業はしばらくできないという店が多い。
テレビで大きく報じられた阿蘇の土砂崩れは、阿蘇山の麓のところで起こったもの。阿蘇の書店はすべて上の方で営業しているので無事だった。
熊本市内の大型書店の1つはスプリンクラーが作動して水浸しになった。ヒビが入って入店不可になっている店もある。が、営業を再開する書店も出ている。
本の配送に関しては、テジマ熊本営業所が益城町にある。1回目の大きな地震、2回目の大きな地震のあと電話したところ、『人も機械も大丈夫』という。全国の人たちは熊本全体が壊滅したようなイメージを持っているかもしれないが、同じ町の中でも大きな被害を受けたところと、ほとんど被害を受けていないところがある。益城町では、西側は被害が小さかったという。阿蘇地区を除き、本の配送に支障は出ていないと聞いている」

「九州選書市」10月に初の2日間開催

今年で5回目となる「九州選書市2016」が10月12日、13日の両日、福岡市中央区の電気ビル共創館4階みらいホールで開催される。トーハン会、日販会の日程に合わせ、初の2日間開催となる。時間は両日とも午前10時~午後4時。
福岡県書店商業組合が主催。佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島の各県書店商業組合が共催。
今後、組合内の選書市実行委員会で取次を交えてイベント、企画等の内容について協議を重ねる。また、出版社への出展依頼、書店への案内を行う。出展料は2万3千円。
問い合わせは選書市実行委員会(福岡県書店商業組合内)まで。℡092―521―1922
(加来晋也広報委員)

催し

◇日本出版クラブ、第55回全出版人大会
5月18日午後3時、東京都千代田区のホテルニューオータニで開催。大会委員長は河出書房新社・小野寺優社長。古希を迎えた長寿者、永年勤続者を表彰する。式典終了後、作家・池澤夏樹氏が講演を行う。

◇山陽堂書店、サン・ジョルディの日ポスター展
4月14日~5月12日、東京都港区のギャラリー山陽堂(同書店内2・3階)で開催。時間は、月―金曜日が午前11時~午後7時、土曜日が午前11時~午後5時、日祝は休(イベント等で時間変更の場合あり)。ポスター展示のほか、同書店おススメの「贈りたくなる本」の紹介も行う。

「解説・運用の手引き」改訂版を制作へ/出版物小売公取協

出版物小売業公正取引協議会は4月21日に書店会館で開いた定例理事会で、「公正競争規約の解説・運用の手引き」が平成16年に発行してから約10年たったことから、以前から検討していた改訂版の制作を開始することを決めた。
編集委員の構成は以下の通り。▽委員長=柴﨑繁(東京)▽委員=杉山和雄(栃木)、竹内靖博(群馬)、田島敏幸(東京)、元永剛
編集委員会は5月~9月の間に計4回程度開催を予定している。開催日は可能な限り日書連の各種委員会、理事会の開催日に合わせる。

書店組合総会スケジュール

◆青森県書店商業組合「第29回通常総会」
5月9日(月)午後4時、青森市のアラスカ会館で開催。
◆東京都書店商業組合「第40回通常総代会」
5月19日(木)午後2時、東京都千代田区のホテルメトロポリタンエドモントで開催。
◆愛知県書店商業組合「第33回通常総会」
5月19日(木)午後3時半、名古屋市千種区のホテルルブラ王山で開催。
◆大阪府書店商業組合「第34回通常総代会」
5月20日(金)午後2時、大阪市北区の尼信ビルで開催。
◆京都府書店商業組合「第32回通常総会」
5月26日(木)午後3時、京都市中京区の京都ホテルオークラで開催。
◆石川県書店商業組合「第28期通常総会」
5月27日(金)午後2時、金沢市の金沢勤労者プラザで開催。
◆沖縄県書店商業組合「第28回通常総会」
5月27日(金)午後2時、那覇市の沖縄県書店商業組合会議室で開催。
◆埼玉県書店商業組合「第32回通常総会」
5月28日(土)午後3時、さいたま市浦和区の埼玉書籍で開催。
◆福井県書店商業組合「平成27年度総会」
5月30日(月)午後4時半、あわら市の灰屋で開催。
◆岐阜県書店商業組合「第33回通常総会」
6月10日(金)午後3時、岐阜市の岐阜キャッスルインで開催。
◆北海道書店商業組合「第40回通常総会」
6月14日(火)午後4時半、札幌市中央区のJRタワーホテル日航札幌で開催。
◆新潟県書店商業組合「第32回通常総会」
6月17日(金)午後4時、新潟市中央区の新潟駅前カルチャーセンターで開催。
◆鳥取県書店商業組合「第28回通常総会」
6月20日(月)正午、東伯郡琴浦町のまなびタウンとうはくで開催。
◆神奈川県書店商業組合「第39回通常総会」
8月24日(水)午後2時、横浜市中区の神奈川平和会館で開催。

書籍5点を英訳して刊行/JPIC

出版文化産業振興財団(JPIC)は3月25日に東京・新宿区の日本出版クラブ会館で評議員会と理事会を開き、平成27年度事業報告並びに決算見通し、平成28年度事業計画案、収支予算案を承認した。
事業報告では、JPICとNTTアドが事務局を務める内閣府の国際広報活動「日本の魅力発信に資する書籍の翻訳出版事業」について、書籍5点を英訳し各1500部を刊行したと報告。海外の大学・図書館など約1千ヵ所に寄贈する。
各地の書店大商談会については、第3回「北海道書店大商談会」は9月6日、大阪の「BOOKEXPO2016」は11月8日の開催が決定。東京の第7回「書店大商談会」は9月下旬~10月中旬で調整している。この他、中日新聞社主催で6月21日に名古屋市で開催される「中部圏初!どえりゃあ書店大商談会」を後援することを決めた。
また、東日本大震災被災地の支援活動として、日本国際児童図書評議会、日本出版クラブとともに行ってきた「子どもたちへ〈あしたの〉本プロジェクト」は、この3月末で5年間の活動期間を終了した。

堺市に協定の解除求める/成人雑誌のフィルム包装で/雑協・書協

日本雑誌協会(雑協)と日本書籍出版協会(書協)は4月4日、大阪府堺市とファミリーマートが締結した「有害図書類を青少年に見せない環境づくりに関する協定」について、堺市長に送付した公開質問状への回答を受け、図書類への過剰な規制につながる懸念を払拭するものではないとして、協定の即刻解除を求める声明(別掲)を発表した。
この協定は、堺市が女性や子どもに対する暴力を防止・減少させるために取り組む「堺セーフシティ・プログラム推進事業」の一環として3月16日に締結されたもの。大阪府青少年健全育成条例第13条第1項で指定を受けたものと、同条第2項各号に該当するものを「有害図書類」とし、市内のファミリーマートの店舗で販売する際、青少年の目に触れないように、幅12センチの緑色のフィルムで包装することとしている。
同協定について、雑協と書協は、大阪府条例の規定を逸脱するものであり、図書類への恣意的な規制強化につながるとして、3月18日に公開質問状を堺市長宛に送付。堺市長は同30日に、「府条例を逸脱するという問題は発生しない」「市民における『図書の選択の自由』を奪う結果とはならない」とする回答書を発表していた。


【堺市「有害図書類を青少年に見せない環境づくりに関する協定」に対する声明】

一般社団法人日本雑誌協会人権・言論特別委員会
一般社団法人日本書籍出版協会出版の自由と責任に関する委員会

私たちは、大阪府堺市が一部のコンビニエンスストアとの間で交わした、3月16日付「有害図書類を青少年に見せない環境づくりに関する協定」が図書類への過剰な規制につながるものと懸念し、堺市長宛に「公開質問状」を送付しました。堺市長からは3月30日付で「公開質問状に対する回答」を受け取りましたが、その内容は、懸念を払拭する物とはいえず、私たちは以下の理由から、堺市がこの協定を即刻解除することを求めます。
堺市長は、回答書で、図書類へのフィルム包装による目隠しカバーをはじめとした今回の取組は「府条例を逸脱するという問題は発生しない」「市民における『図書の選択の自由』を奪う結果とはならない」としています。
その理由として、「本取組は、双方の合意に基づく協定」であり、「公権力により全ての店舗に網羅的な規制を敷くものではない」ということを挙げています。しかし、回答書にあるように、この取組は、堺市が「資材提供等の形で協力・援助を行う」もので、図書類への目隠しカバー等の費用として、95万円もの公費を計上しています。この事実のみをもってしても、本件に公権力が関与していることは明らかです。したがって、私たちが指摘したように、今回の堺市のフィルム包装は、条例施行規則でいう「知事が認める方法」を逸脱した過剰な規制です。しかも、条例の「青少年に閲覧させない」という目的と、本協定の「表紙を見せない」こととは明確に異なり、成人に対する図書選択の自由を阻害するという私たちの見解は変わりません。
また、本協定では、フィルム包装の対象は、大阪府青少年健全育成条例第13条第1項の規定により指定を受けたもの及び同条第2項各号のいずれかに該当する「有害図書類」としています。しかし、公開質問状の包括指定に関する質問への回答では、堺市は「各出版社が、2点留め等の処置を施している雑誌」に対して「包装をお願いするもの」としています。「2点留め」の措置は出版社による自主規制によるものであり、「2点留め」を施している雑誌が必ずしも、府条例上の「有害図書類」に該当するものではありません。また、包括指定を含む「有害図書類」を誰がどのように決定するのか?という私たちの疑問も何ら解消されておらず不明確なままです。
さらに、本協定や市長の回答は、思慮分別の未熟な未成年者への配慮を目的とした青少年健全育成条例の「有害図書類」という概念を、充分な判断力を備えた成人女性に適用し、また、「性犯罪及び性暴力に対する市民意識の向上」につながるという次元の異なる問題に結びつけています。これこそ、市長が本件に関しツイッターで述べた「失当」であると考えます。
私たちは、堺市がすみやかに本協定を解除し、表現規制を伴わない思慮分別ある施策により、その「セーフシティ」化を実現されることを期待します。

生活実用書/注目的新刊

かこさとし+福岡伸一著『ちっちゃな科学』(中公新書ラクレ551800円)は、『からすのパンやさん』などで知られる絵本作家と、『生物と無生物のあいだ』などの生物学者と、二人が語る子どもの心を伸ばす鍵である。
福岡氏が小学生の時に読んだ『かわ』が、かこ氏との出会いという。かこさとし氏は今年90歳。年齢が30年以上の差はあるものの、特に本文の対談でも年齢を感じない。現代の子ども達は、都市生活で自然を失ったかのように言われるが、大自然がなくとも街路樹の下の雑草を観察するとか、言わば小自然でもいいのである。都会で自然とふれあえないと思うのは、観察力がなえた大人の言いわけだとかこ氏が言えば、注意する、立ち止まる、耳をすますというほんの少しの好奇心があればいい、小自然はスモール・サイエンスだと応答する。今の子ども達はデジタルネイティブと呼ばれる。生まれた時からIT環境の中に暮らしているからだが、大人の配慮が当然必要になる。好みや流行に短絡偏向しがちで、全体を見なくなる傾向にある。しかし、その中で適応し、大人とは違うかたちで五感を働かせるのも、子ども達の感受性であるのかもしれない。キーワードは好奇心である。7章には好奇心を育むブックガイドとして、福岡伸一氏は『地底探検』など10冊、かこさとし氏は『あなたのおへそ』など、科学の本を30冊紹介している。
榎本博明著『ほめると子どもはダメになる』(新潮新書647 720円)は心理学博士が説く子育て論である。失敗を怖れてチャレンジできない、ゆるく生きていて頑張れない、すぐに傷つく若者が明らかに増えている。誰でもほめられればうれしいが、教育評論家がほめて育てると言うのは正しいのか。能力の高さをほめられた子どもと、努力したことをほめられた子どもでは、圧倒的に後者が意欲的になる。つまり無配慮にほめても自己肯定感は育たないことがわかる。
2001年度の調査で、すでに過保護、甘やかす、過干渉な親の増加が問題になっていた。子に嫌われたくない心理から、常識や物事のけじめすら教えられない親が増えているのが現代なのである。子も親も難しい時代を生きている。(遊友出版斎藤一郎)

紙のマンガ「週1回以上読む」が44%/女子小学生対象に調査/KADOKAWA

KADOKAWAアスキー・メディアワークスと角川アスキー総合研究所は、女子小学生を対象に『子どもライフスタイル調査2016春』を実施。紙のマンガを週に1回以上読むと答えた子どもは44%にのぼることがわかった。
この調査は、アスキー・メディアワークスの女の子向けゲーム&キャラクター情報誌『キャラぱふぇ』の読者を対象に、雑誌添付ハガキによるアンケート調査を実施し、回答者から女子小学生を抽出して集計したもの。調査期間は2015年12月1日~2016年1月20日。集計サンプル数は、女子小1~3年生306件、女子小4~6年生104件の合計410件。
マンガの閲読方法について聞いたところ、「マンガ雑誌」が53・4%、「マンガ本」が49・0%となったのに対し、「ゲーム機」は3・9%、「スマートフォン」は2・2%にとどまっており、紙のメディアを中心にマンガを読んでいることが分かった。
マンガを読む頻度を尋ねると、紙のマンガ(マンガ雑誌、マンガ本)を「週に1~2回」読む子どもが最も多く15・1%。「週に3~4回」11・2%、「週に5~6回」7・6%、「毎日」10・2%となっており、紙のマンガを週に1回以上読むと答えた子どもは合わせて44%となった。また、「読んだことがない」と答えた子どもは10%だった。一方、パソコンやタブレットなどで読む電子コミックについては、67・8%が「読んだことがない」と回答。読む回数の中で一番多かったのは「週に1~2回」の2・4%だった。
紙のマンガと電子コミックの両方の閲読者に対して、どちらが読みやすいかを尋ねてみると、「どちらかと言えば」を含めて64%が「紙のマンガ」と回答し、「パソコンやタブレットなどで読むマンガ」の10%を大きく上回った。また、どちらが好きかを尋ねると、72%が「紙のマンガ」と回答。「パソコンやタブレットなどで読むマンガ」は7%にとどまった。
この他、スマートフォンの使用率は1年前の9・7%から18・5%へとおよそ2倍に増加し、2012年12月から開始した調査で初めてパソコンを超えた。また、タブレットの使用率も21・5%で1年前より6・4ポイント増加した。

文庫市場6・0%減の1140億円/『出版月報』15年文庫本レポート

出版科学研究所発行の『出版月報』3月号は「文庫本マーケットレポート2015」を掲載。これによると、昨年の文庫本(コミック文庫を除く)の推定販売金額は前年比6・0%減の1140億円となり、2年連続で大幅な落ち込みを記録した。同レポートから文庫市場の動向を紹介する。

2015年の文庫本市場は前年比6・0%減で、文庫本の販売統計を開始して以来最大の落ち込みを記録した14年(同6・2%減)に続き、大幅なマイナスとなった。推定販売部数も同7・0%減の1億7572万冊と大きく減退した。14年4月の消費税増税を境に読者の買い控えが顕著になり、文庫本市場は急激に冷え込んだが、15年に入ってもそのトレンドは変わらず。店頭の実売も5%以上落ち込む月が目立ち、書籍の他の分野が健闘しても文庫は不振という状況が続いた。出版科学研究所は文庫について、決められた発売日に一定量の新刊が発売され、計画的に生産・販売することが可能で、街の小書店でも取り扱われており、雑誌と似た販売形態だと指摘。逆にその「定期性」が今の読者の購入スタイルと合わなくなり、返品が増える要因の一つになっていると分析している。
動向をみると、ヒット作は生まれるものの、その部数水準は前年を下回り、上位作家の顔ぶれも固定化し、全体を牽引する新しい作品が乏しかった。映像化などのヒットも規模が小さく、既刊本の不振が深刻さを増した。また、ライトノベルの販売金額が12年を頂点に3年連続で下落したことも不振の一因となった。
売行き上位は特定の著者に集中する傾向が続いており、15年も東野圭吾、湊かなえ、池井戸潤、宮部みゆき、佐伯泰英など常連作家が上位に並んだ。トップになったのは東野圭吾の『禁断の魔術』(文春文庫、75万部)。この他『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川文庫)、『虚像の道化師』(文春文庫)など東野作品は例年通りのヒットぶりを見せた。湊かなえの新作ミステリー『母性』(新潮文庫)は54万部に。三浦しをん『舟を編む』(光文社文庫、51万部)、乾くるみ『イニシエーション・ラブ』(文春文庫、07年刊・175万部)、横山秀夫『64』(文春文庫、上下計89万部)など映像化作品が堅調に推移した。
翻訳文芸では、14年暮れのミステリーランキングを総なめにしたピエール・ルメートル『その女アレックス』(文春文庫)がブレイクし60万部に到達。10月に『悲しみのイレーヌ』(同)、単行本と同時発売の『天国でまた会おう』(ハヤカワ・ミステリ文庫)が刊行され注目を集めた。
新刊点数は前年比1・2%(104点)減の8514点で、減少は5年ぶりとなった。幻冬舎、宝島社、中央公論新社などが20~30点減少したが、多くの出版社は依然増加傾向にあり、新刊点数の供給過剰による文庫棚の飽和状態は変わっていない。
新刊推定発行部数は同4・7%減で、新刊1点あたりの推定発行部数も1万2700冊と、同3・1%減少した。新刊点数は増えても売行きが伴わないため、1点あたりの部数は縮小せざるを得ない状況にある。15年の創刊は14シリーズで、「集英社オレンジ文庫」「講談社タイガ」「スターツ出版文庫」などエンタメ小説レーベルの創刊が目立った。
新刊に既刊(重版+注文分)を加えた推定出回り部数は2億9189万冊、同5・8%減となり、3億冊の大台を割り込んだ。既刊の売行きの減退は明らかで、大量送品できるような売れ筋商品の数も減っており、特に大手出版社は送品を1割程度抑制した。
返品率は同0・8ポイント増の39・8%。送品を大幅に抑えた大手出版社では返品率が改善したが、その他の出版社の返品が大幅に増加した。出回り平均価格は同1・1%(7円)増加して649円。新刊平均価格は同0・9%(6円)増の660円だった。増税に伴い、本体価格を丸める値上げを実施した出版社が多かった。
ライトノベルは、推定販売金額が同5・8%減の212億円と3年続けて大幅減となった。新刊点数も同6・3%(173点)減の2552点となり、新刊刊行も抑制されている。

地方書店再生の物語『崖っぷち社員たちの逆襲』/明屋書店の小島社長が上梓/WAVE出版

WAVE出版が4月22日に発売した『崖っぷち社員たちの逆襲お金と客を引き寄せる革命――「セレンディップ思考」』は、社会人が身につけるべきお金とマーケティングの基本が分かる「ビジネス実用書」であり、地方企業再生を描いた「エンタテインメント小説」でもある。初版6000部でスタートし、発売前から様々なメディアやSNSで話題となって、順調に推移している。288ページ、四六判ソフトカバー、定価本体1500円。
著者の小島俊一氏は、愛媛県松山市に本社を置く明屋書店の代表取締役。中小企業診断士・産業カウンセラーの資格を持ち、コーチングやNLPの手法を用いた「魔法質問セミナー」を開催、中小企業再生をライフワークとしている。「週刊ダイヤモンド」の2016年「地方『元気』企業ランキング」で、全国300万社の中から明屋書店を日本一に導いた。
同書は、沈没寸前の街の本屋で働く「崖っぷち社員」が企業再生に取り組む物語。赤字続きのある地方書店へと出向を命じられた銀行マン・鏑木。待っていたのは、会社経営に無知な社長と、鏑木を敵視する6人の店長たちだった。外様の銀行マンに怪訝な目を向ける7人だったが、やがて鏑木の知識と行動力に心を開き、社員一丸となって書店再建に立ち上がる。
地方「元気」企業ランキング第1位の社長、小島氏がそのノウハウと発想を明かしたもので、決算書の基本的な見方、マーケティングの基礎知識、ドラッカーのマネジメント至言、コーチングマインド、社会人としての教養と知識が、読み進むうち自然に学べる1冊となっている。
「本書は地方書店再生の物語です。『同じ風が吹いても、東に向かうか、西に向かうかは、帆の立て方次第』です。金融機関との交渉でご苦労されている書店には、必ずお役に立てる本になっています」と小島氏。小売・流通関係者にとっても必読の書だ。

「紙の本」で本物の読書体験を/ミネルヴァ書房・杉田社長が講演/近畿ブロック会

日書連近畿ブロック会(面屋龍延会長)が2月2日、大阪市北区の大阪駅前第3ビルで開催した講演会のうち、3月15日号に掲載したマガジンハウス・石﨑孟社長(日本雑誌協会理事長)の講演に続き、今回はミネルヴァ書房・杉田啓三社長(日本書籍出版協会常任理事・京都支部長)の講演の概要を紹介する。杉田社長は、スマホの普及やデジタル化の波を乗り越えて、本物の「本」を広める読書推進運動を展開するべきと訴えた。

2015年の出版物販売金額は前年比5・3%減の1兆5220億円。前年割れは11年連続で、14年の4・5%減を上回る過去最大のマイナスになった。この傾向は今後も続くのではないか。書籍、雑誌ともに3~5%減で推移していくことを想定している。悲観的に見ているわけではない。現実を直視した上で、どう対応するか考えたい。
右肩下がりは売上だけの問題ではない。ここ数年、システム面の問題が次々と表面化している。
一昨年から栗田、太洋社と中堅取次が相次いで機能不全に陥り、経営破綻した。出版業界の基盤がぐらぐらと揺れている。
また、アマゾンが出版社に直取引を勧誘する説明会を実施しているが、これがどういう展開になるかという問題がある。
図書館は予算が減少して図書購入冊数も減っている。その中で複本問題がクローズアップされている。
出版物への消費税軽減税率適用は現時点では厳しい。5%から8%に上がったとき、専門書出版社は大きな影響を受けた。専門書は元々値段が高いので、3%上がってから、ますます研究者が本を買わなくなった。一方で、デジタルへの移行が進んだ。
デジタル化の波は10年前から徐々にやって来た。今後スマホが出版界の生殺与奪の権を握ることになるだろう。若い人だけではない。老若男女すべてがスマホばかりやっている。その結果、当然、活字離れが起きている。1日24時間のうち睡眠8時間、仕事8時間、そして残り8時間のうちテレビを少し見て、あとはスマホという人が多い。本を読む人がどんどん減っている。スマホ「中毒」だから、個人の意思とは関係なく時間をとられて、やめられない。そこに危機感を感じる。
大学生が本を読まなくなったとずっと前から言われているが、ますます読まなくなったのは、大学当局が学生にデジタル機器を渡して先生とコミュニケーションをとらせるようにしているからだ。対面のコミュニケーションではなく、スマホやタブレットにすべて任せてしまうようなナンセンスな教育が今後ますます広がっていくのではないか。
活字離れ、スマホ中毒、そしてSNSによる言葉の軽薄化――回復のための処方箋と薬は書物しかない。読書体験の素晴らしさを伝えるため、朝の読書など色々な形で子供に本を読んでもらう運動が広がっており、成果もあがっている。読書によって物を考える力がつき、スポーツにもプラスになっていると報告されている。しかし残念なことに、読書運動は広がっているけれど、途中でまたスマホに絡め取られてしまっているのが現状だ。1日当たりの読書時間がゼロの大学生が4割という調査結果は衝撃的だが、暇さえあればスマホやネットばかりやっているのだから当然とも思う。出版物の販売金額も影響を受けざるを得ない。
文化的な問題ではもっと深刻な影響が出るだろう。情報格差がますます大きくなる。頭のいい人はどんな形であれ情報をうまく収集し利用するが、普通の人はネットに頼るとネットしか見なくなる。アナログな世界をどう取り戻すか。バーチャルな世界ではすべてを埋めることはできないという認識を持つ必要がある。
活字離れに対しては、教育における取り組みが重要だ。しかし、大学教育は今、最低レベルに落ち込んでいる。普通の教科書が理解できない。ルビをふらないと読めない。先生の使う難しい言葉が理解できない。そういう学生が増えている。講義の最中、学生は机の上でスマホばかりいじっているという話を先生からよく聞く。一部ではなく多くの大学で「幼稚園化」が進んでいる。就活に必死で3年からは読書どころではなくなる環境も問題だ。
教科書を適正なものにしていくことも考えたい。5千円の専門書を教科書として売って顰蹙を買っている先生がいる。出版社にとっていいことのように見えるが、長期的に見ればマイナスではないか。良い教科書をきちんと作ってロングセラーにしていくほうが大切だ。当社の教科書はロングセラーが多く、そのうち10万部や20万部のベストセラーもある。
大学の教科書を良くするだけではなく、子供たちの教育からしっかりしたものにしなければならない。朝の読書、ブックスタート、読書マラソンなどをもっと広げていきたい。大阪では「OSAKAPAGEONEの日」、京都では「京都ブックフェスティバル」が始まった。地域の書店は読書推進の試みを希望を失わず続けてほしい。我々も積極的に応援する。街の書店の存在は重要だ。私は帰宅するとき、地元の書店に寄って本を買うようにしている。読書推進のイベントを実施していくためには、地域の書店の再生に向けた運動を起こしていかねばならない。本を読むための環境作りが今まで以上に必要な時代になってきた。
私は毎日のように愛読者カードを読んでいるが、20代からのものは少ない。たまに来ても、「値段が高い」「ルビが少ない」「もっと薄くせよ」「重くて学校に持っていけない」といった内容ばかりで、情けなくなる。骨のある先生が出てきて、外国のように大判の500ページの本を読ませてくれればいいと思う。本物を経験することが後の人生にプラスに働く。そこがスマホにはない、読書の良いところだと思う。スマホで500ページの本は絶対に読めない。タブレットでも読めない。紙の本の力を経験して大学を卒業すれば、社会に出てから役立つことを知ってほしい。
書籍を読むという行為は紙の本でなければ成立しない。優秀な人なら紙と電子端末の両方でできるが、普通の人は紙で訓練を受ける必要がある。本当の意味で内容が身につくのが紙の本の特性だ。デジタル化の流れを乗り越えて本物の本を広げていくことに、出版業界あげて取り組みたい。

3月期は3・0%減少/コミックはマイナス幅が縮小/日販調べ

日販営業推進室調べの3月期分類別売上調査は、雑誌・書籍・コミック合計で対前年売上増加率が3・0%減(先月3・9%減)と下げ幅が縮小した。
雑誌は5・9%減(同5・0%減)。月刊誌は5・9%減で、3月10日発売の『アニメージュ2016年4月号』(徳間書店)が好調だったが、前年にビジネス/専門ジャンル銘柄等が売上良好だった影響を受け、マイナスが続いた。
書籍は2・0%減(同0・3%増)。文芸書は2・0%減で15年5月以来10ヵ月ぶりのマイナス。実用書は『おやすみ、ロジャー』(飛鳥新社)が売上を牽引したが、前年の新刊銘柄等の売上に届かず、7・5%減と下落が続いた。
コミックは0・7%減(同10・2%減)。『テラフォーマーズ16』(集英社)などメディア化銘柄を含む青年・女性ジャンルがプラスに転じたため、マイナス幅が縮小した。

トーハン入社式

トーハンは4月1日、東京・新宿区の本社で平成28年度入社式を行った。今年度の新入社員は34名(男子20名、女子14名)。
藤井武彦社長は「トーハンの活動を一言で表すと『出版総合商社』。従来の取次の枠を超えて、成長のチャンスを貪欲に取り込み、出版流通を軸としたユニークな事業体へ飛躍しつつある」と述べ、TONETSシステムの活用による販売提案を始め、複合事業や、「客注強化」と「店頭活性化プロジェクト」推進などの書店支援施策を説明。さらに今年度は、良書出版に取り組む新規出版社を育成支援する「PI推進プロジェクト」を発足させたと述べた。
また、新たな事業として、他業種の物流業務への進出や、介護事業、本社再開発構想プロジェクトに取り組んでいると説明。そして、「これから皆さんが経験する全てのことが学びのチャンス。前向きな姿勢を忘れず、自己研鑽の努力を怠らず大きく成長してほしい」と激励した。

赤川次郎氏『東京零年』が受賞/吉川英治文学賞

吉川英治賞(吉川英治国民文化振興会主催)の各賞の贈呈式が4月11日、東京・千代田区の帝国ホテルで開かれ、第50回吉川英治文学賞を受賞した赤川次郎氏『東京零年』(集英社)に賞牌と賞金300万円が贈られた。
また、今回創設された第1回同文庫賞の畠中恵氏「しゃばけ」シリーズ(新潮文庫)に賞牌と賞金100万円、第37回同文学新人賞の薬丸岳氏『Aではない君と』(講談社)に賞牌と賞金100万円、第50回同文化賞の嘉瀬誠次氏(長岡の花火師)、玉井義臣氏(恵まれない子どもの支援)、鶴丸礼子氏(障害者向けの服のデザイン)に賞牌と賞金100万円がそれぞれ贈られた。
赤川氏は「今年で作家生活40年。これまで賞をいただいたことはあまりなかった。作家の名前を冠した伝統ある賞を受賞できて光栄に思う。『東京零年』は近未来小説として書き始めたが、今の日本を象徴する作品に見えてきた。受賞を機に若い世代に読まれることを願う」と喜びを語った。
畠中氏は「『しゃばけ』は15年前にスタートした。長いシリーズは読者、編集者などいろいろな方々に支えられてつながっていくもの。明日からも次の話を書いていきたい」と話した。

取締役に細野敏彦氏/主婦と生活社

主婦と生活社は、3月28日開催の定時株主総会、取締役会で左記の役員を選任した。〇新任。
代表取締役会長
遠藤大介
代表取締役社長(管理部長)髙納勝寿
常務取締役(販売本部長兼生産部長)牧秀幸
取締役(編集第二部長)
永田智之
同(編集第一部長兼写真編集室長)倉次辰男
同(広告部長)
〇細野敏彦
同(非常勤)柏原達也
役員待遇(商品管理部長)
竹田亮三
監査役豊嶋秀直
相談役佐々木行夫

日販グループ入社式

日販は4月1日、東京・千代田区の本社で2016年度日販グループ入社式を開催した。グループとしての入社式開催は初めて。新入社員はグループ全体で53名、うち日販は36名(男子16名、女子20名)。
平林彰社長は、今年の経営方針について、キーワードを「独立と連携」とし、グループ各社が自立すると同時につながりを強くすることでグループ全体で成長していく考えだと述べ、「皆さんも一人ひとりが力を高め、互いに切磋琢磨し成長してほしい」と活躍に期待を寄せた。
また、日販の物流やシステムは社会に必要不可欠な役割を果たしているとして、東日本大震災で被害を受けた流通センターが、多くの社員が自主的に集まり作業したことで迅速に復旧したエピソードを紹介。「このことは日販に働く社員が全国に本を送り届けるという使命感を持っている証。日販の最も根幹の使命であり、日本の出版の支えだ」と述べ、最後に「これから同期の仲間を大切にしてほしい」と結んだ。

日販グループ各社役員体制

日販は4月1日付のグループ各社の役員体制を発表した。◎昇任、○新任。

☆日販物流サービス㈱
代表取締役会長古屋文明
代表取締役社長森山正道
常務取締役金井雅一
同◎土田隆雄
取締役内田徹志
取締役(非常勤)安西浩和
同〇北林誉
同椿辰雄
同吉川勝
監査役(非常勤)
〇宮路敬久

☆出版共同流通㈱
代表取締役会長古屋文明
代表取締役社長◎髙田誠
常務取締役吉川浩
取締役長田浩
同小倉淳
同中山剛
取締役(非常勤)大竹深夫
同安西浩和
同〇加藤哲朗
同〇北林誉
監査役(非常勤)河野隆史
同〇久保朗

☆日販コンピュータテクノロジイ㈱
代表取締役社長藤澤徹
取締役林和彦
同〇川崎将嗣
同〇大久保由美
同〇印田尚久
取締役(非常勤)酒井和彦
同萬羽励一
同〇岩城耕一郎
同〇神谷直樹
監査役(非常勤)久保朗

☆日販アイ・ピー・エス㈱
代表取締役社長牛山修一
常務取締役◎栗原道信
取締役松本眞知也
同林田和之
同宮﨑司
取締役(非常勤)大河内充
同〇酒井和彦
監査役(非常勤)久保朗

☆㈱マクス
代表取締役社長〇安西浩和
取締役土屋幸治
取締役(非常勤)竹山隆也
同小松和広
同〇園田浩之
監査役(非常勤)
〇宮路敬久

☆㈱クリエイターズギルド(3月24日・4月1日付)
代表取締役社長◎藤澤徹
取締役副社長◎浜崎克司
取締役熊切康知
同〇小倉孝
同〇髙木一成
取締役(非常勤)安西浩和
同〇酒井和彦
同唐島夏生
監査役(非常勤)久保朗

☆㈱ダルトン
代表取締役社長佐藤弘志
常務取締役杉山裕樹
取締役久保野拓也
同〇三塚航佑
取締役(非常勤)吉川英作
同〇安井邦好
同西堀新二
同富樫建
監査役(非常勤)
〇宮路敬久

☆㈱リブロ
代表取締役社長
〇大久保元博
常務取締役〇永堀太朗
取締役石川淳
同三浦正一
同小川寿治
取締役(非常勤)吉川英作
同〇西堀新二
同〇渡辺肇
監査役(非常勤)露木洋一

☆㈱積文館書店
代表取締役社長松本敏明
常務取締役福島英彦
取締役小林慎一
同〇住本一典
同〇石川嘉博
取締役(非常勤)横山淳
監査役(非常勤)露木洋一

☆㈱あゆみBooks
代表取締役社長◎渡辺肇
取締役副社長(非常勤)
露木洋一
取締役(非常勤)吉川英作
同石川淳
同富樫建
監査役(非常勤)瀬古茂弘

宮下奈都氏『羊と鋼の森』/2016年・第13回本屋大賞

全国の書店員が一番売りたい本を選ぶ第13回「2016年本屋大賞」の発表会が4月12日に東京・港区の明治記念館で行われ、宮下奈都氏の『羊と鋼の森』(文藝春秋)が大賞に輝いた。
受賞作は、ピアノの調律師を目指す青年の成長物語で、受賞後の累計発行部数は50万部を突破した。発表会で宮下氏は「受賞の知らせを受けたとき、『羊と鋼の森』が大賞だとガッカリされるんじゃないかと、喜びよりも不安の方が大きかった。今日この場に来て、多くの方から祝福や励ましの言葉をいただき、喜びが湧き上がってきている。無名の作家の初版部数が少ない本を選んでいただけたのは、たくさんの書店員の方々が応援して下さったから。この賞は私の勲章。奇跡みたいなこの夜を一生忘れない」と語った。
今回の本屋大賞は、14年12月1日から15年11月30日に刊行された日本の小説が対象。1次投票には435書店552人が参加、1人3作品を選んで投票し、上位10作品をノミネート。2次投票では276書店331人が全ノミネート作品を読んだ上で、全作品に感想コメントを書き、ベスト3に順位をつけて投票し大賞作品を決定した。翻訳小説部門は、『書店主フィクリーのものがたり』(ガブリエル・ゼヴィン著、小尾芙佐訳、早川書房)が選ばれた。また、今回の「本屋大賞」実施期間前の14年11月30日までに刊行された作品を対象に投票する「発掘部門」の中から、第1回「超発掘本」として『八本脚の蝶』(二階堂奥歯著、ポプラ社)が紹介された。
本屋大賞の2位以下は次の通り。②『君の膵臓をたべたい』住野よる(双葉社)③『世界の果てのこどもたち』中脇初枝(講談社)④『永い言い訳』西川美和(文藝春秋)⑤『朝が来る』辻村深月(文藝春秋)⑥『王とサーカス』米澤穂信(東京創元社)⑦『戦場のコックたち』深緑野分(東京創元社)⑧『流』東山彰良(講談社)⑨『教団X』中村文則(集英社)⑩『火花』又吉直樹(文藝春秋)
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