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平成28年10月1日号
「解説・運用の手引き」旧版からの変更点説明/出版物小売公取協


改訂版の制作を進めている「公正競争規約の解説・運用の手引き」について、旧版からの主な変更点を元永剛専務理事が説明した。「手引き」の原稿は全国公正取引協議会連合会に精査を依頼しており、各理事からの意見を集めて修正した後、12月理事会で諮って冊子を作成する予定。

dマガジン配信で配慮求める/発売日本部通じて要望/日書連9月理事会

日書連(舩坂良雄会長)は9月15日、東京都千代田区の書店会館で定例理事会を開催。雑誌発売日問題の改善を求めて雑誌発売日励行本部委員会に提出する要望書で、NTTドコモのdマガジン配信について各地区の発売日に合わせた配信に配慮を求めるなど、8項目の要望事項を決めた。
[流通改善委員会]
雑誌発売日問題で、日書連の要望として以下の8項目を9月26日付で雑誌発売日励行本部委員会に提出すると藤原直委員長が報告した。①全国同時発売を目指して、発売日格差の解消に努めていただきたい。まずは、3日目地区(北海道ならびに九州地区)を2日目地区に繰り上げるご努力を願いたい②沖縄地区の「週刊誌航空輸送」の早期実現に向けて、格段のご尽力を賜りたい③年間購読など、出版社が読者に販売する雑誌の着荷日については、該当地区の発売日に合わせた調整を願いたい。また、dマガジンの配信についても同様のご配慮をいただきたい④次号発売告知の際に、地方の発売日遅れの現状を勘案して「一部地域遅れ」の注意書きのご努力を願いたい⑤「雑誌発売日励行に関する協約」と「契約」の普及と「正しい理解」の啓蒙を促進するために、強力な指導力を発揮願いたい。特に、悪質な違反に対しては資格の取り消しを含めた厳格な対応を願いたい⑥読者目線に立って合併号を廃止し、年間を通してレギュラー発売が出来るようなシステムを構築していただきたい⑦「週刊朝日」「サンデー毎日」の同一地区、同時発売に向け、関係各位の格段のご努力を願いたい⑧休配日等の日程決定に際しては、書店側の意向も反映されるよう検討願いたい。
藤原委員長は今回提出する要望について、dマガジンは首都圏と同時配信し、地方では雑誌の発売日と格差が生じるため、各地区の発売日に合わせた調整を行うよう配慮を求めること、一部地域では発売日が遅れる旨の注意書きを、次号発売告知に記載するよう求める事項を新たに盛り込んだことを説明した。
活字文化議員連盟が設置した「全国書誌情報の利活用に関する勉強会」(会長=細田博之衆議院議員)は①迅速な情報提供に向けた「選書用新刊情報」の作成②選書用新刊情報提供に向けた基盤整備③普及・啓発活動の推進④地域書店と図書館の連携強化――の4項目の提言をまとめた答申を4月に発表した。この答申を受けて、日書連として同勉強会に(1)4つの提言の速やかな実現、(2)項目④の中で指摘されている「指定管理業者と納入業者の区分」、「図書納入における地域書店の優先」、「競争入札の範囲などの見直し」について法制度の整備を検討する――の2点を求める申入書案を検討し、承認した。
また、答申に伴い日本出版インフラセンター(JPO)が選書用新刊情報を作成・提供する実証実験を行うとの報道があったことから、実証実験結果の検証メンバーに日書連からの派遣委員を加えることなどをJPOに要請する文書案を審議し、あわせて承認した。
[読書推進委員会]
独自企画を提出した組合に補助金を支給する「平成29年度読書推進活動補助費」の募集を行うと西村俊男委員長が報告。29年4月~同10月の期間の読書推進活動を対象に補助金を支給する。支給総額は300万円、1組合当たりの支給額は20万円を上限とし、提出された企画案を委員会で検討して算出する。エントリーする組合は所定の申込書に企画概要と諸費用概算を記入し、11月30日までに申し込む。採用組合には12月下旬に支給金額を通知、来年6月総会後に給付する。
[政策委員会]
平成29年度理事会等日程案を承認した。理事会は29年度も年6回開催する。
このほか、第11回「本の学校出版産業シンポジウム2016in東京」(本の学校主催)の協賛、「BOOKEXPO2016」(同実行委員会主催)の後援、「しぞ~か本の日!書店大商談会」(静岡書店大商談会実行委員会主催)の後援をそれぞれ承認した。
神奈川組合が8月開催の総会で①電子書籍・雑誌の読み放題サービスは一定の枠組みで展開を求める、②図書カードNEXTの消化仕入方式の早期実現を求める――と決議し日書連に申し入れた件で、舩坂会長は、①については雑誌発売日励行本部委員会に提出する要望書で配信日に関し配慮を求めると説明、②は日本図書普及の役員会で要望を伝えたいと述べた。
[組織委員会]
各都道府県組合の加入・脱退状況は、6月期が加入2店・脱退33店で前月比31店純減、7月期が加入なし・脱退5店で同5店純減、8月期が加入なし・脱退7店で同7店純減。8月末現在の日書連傘下組合加入書店数は3606店になったと中山寿賀雄委員長が報告した。
受注生産で製作する日書連のオリジナル手帳「ポケッター17」は8月20日の締切までに4万1100部の申込みがあり、販売価格が決定。中山委員長が申込みへの協力に感謝を述べた。締切日以降の申込み及びキャンセルはできない。11月中旬頃、取引取次より配送する。
都市近代化事業協同組合から、法人用ガソリンカード事業について提案があり、同組合の担当者が理事会で事業内容を説明。理事会では、今後交渉を検討することを承認した。
[広報委員会]
9月14日に全国広報委員会議を開き、各都道府県組合の広報活動と全国書店新聞の編集方針について話し合ったと面屋龍延委員長が報告。面屋委員長は「広報紙を持たない組合は、書店新聞に記事を投稿することで自県がどんな活動をしているか組合員に伝えることができる」と述べ、書店新聞を活用してほしいと求めた。
[指導教育委員会]
「全国小売書店経営実態調査報告書」は、冊子を各都道府県組合に送付したほか関係団体、主要出版社、取次に合計約80部送付した。報告書の分析を元に、出版社や取次と交渉する重点テーマを1、2点に絞るため、10月~11月に関東近県の委員による委員会を開催し12月理事会でテーマを諮りたいと説明があった。
[取引改善委員会]
JPOが運営する出版情報登録センターについて柴﨑繁委員長が説明。近刊情報や書誌確定情報など販売促進に役立つ情報が得られるため、ぜひ登録して活用をと呼びかけた。
[書店再生委員会]
茨城組合が協力する県立図書館主催のイベントについて同組合から再販事例の相談があり、本間守世委員長が注意点を解説した。

平成29年度日書連理事会等日程

▽29年4月=委員会19日・理事会20日▽同5月=委員会24日・理事会25日・公取協総会25日▽同6月=委員会21日・理事会22日・通常総会22日▽同7月=休会▽同8月=休会▽同9月=委員会13日・理事会14日▽同10月=休会▽同11月=休会▽同12月=委員会13日・年末懇親会13日・理事会14日▽30年1月=休会▽同2月=委員会14日・理事会15日▽同3月=休会

新理事に井上、古泉、安永の3氏/日書連臨時理事会

日書連は9月15日、定例理事会に先立ち臨時総会を開催。筒井正博(神奈川)、杉嶋運一(鳥取)、都渡正道(福岡)各理事の退任に伴う理事補欠選挙を行い、新理事に井上俊夫(神奈川)、古泉淳夫(鳥取)、安永寛(福岡)の3氏を選出した。

組合と書店つなぐ役割果たす/各県からの情報発信強化/全国広報委員会議

日書連広報委員会(面屋龍延委員長)は9月14日、東京・千代田区の書店会館で全国広報委員会議を開き、日書連本部、日書連広報委員会、各都道府県組合広報委員、本紙編集部の総勢27名が出席。各都道府県組合の広報活動を振り返り、全国書店新聞の編集方針を話し合った。また、神奈川組合の山本雅之広報委員、福岡組合の加来晋也広報委員の両氏を優秀広報委員として表彰した。
全国情報化委員長会議と隔年開催しているこの会議は、今回は経費を抑えるため、開催日を日書連9月委員会と同日とし、会場は書店会館、出席する広報委員も本部委員と各県理事長が相談して人数を絞っての開催とした。
会議は光永和史委員の司会で進行し、冒頭、面屋委員長があいさつ。厳しさを増す書店経営環境に触れ、「書店数の減少に歯止めがかからない。全国の企業数を見ると、1986年に533万社あったが、2012年には386万社になっている。書店だけではなく、日本全体で企業数が減っている」と指摘。
そして、「組合員数が減るにつれて各県組合で開催する会議・行事も減り、支部間の交流も希薄になっている。そうした状況の中で日書連と各都道府県組合、各書店をつなぐ全国書店新聞の役割はますます重要になっている。全国各地の広報委員から寄せられる記事通信がなければ紙面は成り立たない。より積極的な広報活動を行ってほしい」と求めた。
このあと、文化通信社・星野渉常務取締役編集長が「取次システムが変貌していく中での出版業界の今後―海外の事例を参考に」と題して講演。星野氏は、取次3位以下が事実上または実際に経営破綻し、大正期以来のビジネスモデルは破綻、雑誌が以前のように売れるようになることはないと指摘。今後、出版社や書店はますますグループ化が進むと予想した。そして、欧米ではアマゾンによって売上を失っているのは大型書店で、元気なのは独立系書店だとして、ドイツ、アメリカの書店の事例を紹介。日本でも高付加価値モデルへの転換を図るなどすれば、独立系の小さい本屋にこそ大きな可能性があると話した(次号に詳報)。
続いて、日書連・舩坂良雄会長があいさつ。「日書連活動の充実のためにも、書店新聞の刊行回数を増やしたいが、日書連財政は緊迫した状況が続いており難しい。少ない刊行回数の中で組合員に日書連活動の現状を伝えることができるよう努力したい。書店新聞は日書連と全国の書店をつなぐ大切な生命線。広報委員の皆さんのご努力に感謝する」と述べた。
山本(神奈川)、加来(福岡)の両氏を優秀広報委員として表彰したあと、意見交換会を行った。
意見交換会では、独自に広報紙を発行している東京、大阪から「『TOKYO書店人』を年2回発行し、理事会の内容を組合員に伝えるためA4判1ページの月報版を月1回FAX配信している。組合財政の問題に加え、出版社の広告出稿も1、2年前から減少しており、厳しい状況」(東京・渡部氏)、「年4回発行していた『大阪組合だより』が、組合員減少による財政悪化で年2回発行になった。組合財政はますます厳しさを増しており今後が心配」(大阪・東氏)と報告があった。
広報活動への提案としては、「全国の組合の活動を知ることができる唯一の媒体。各県組合からの情報発信をもっと積極的に」(兵庫・中島氏)、「明るい話題が少ないが、書店の灯を消してはならない。出版界の先人の話を掲載し、若い書店人の参考に」(鹿児島・和田氏)、「全国で地震や台風の被害が相次いでいる。各店が復興に至るまでのノウハウの蓄積が必要」(宮城・佐々木氏)、「会長や委員長がマージンアップをテーマに出版社と話してはどうか」(北海道・志賀氏)などの発言があった。
また、全国書店新聞編集部から各県組合広報委員への要望として、組合機関紙として充実を図るため、総会、理事会記事のほかに、書店大賞、商談会、研修会、講演会、読書推進イベントなど各県組合独自の特色ある活動についても積極的に記事を送ってほしいと求めた。また、前回の全国広報委員会議で福岡組合から提案のあった「色々な書店によるリレー方式のエッセイの連載」について具体的に検討を進めたいと報告した。
最後に吉田徳一郎委員が「書店新聞は日書連と書店をつなぐアイテム。各地の広報委員の皆さんがその役割を担ってくださっている。全国からの情報をお願いしたい」とあいさつし、閉会した。

〈出席者〉
▽日書連本部=舩坂良雄会長▽日書連広報委員会=面屋龍延委員長、小林洋委員、春井宏之委員、木野村匡委員、塩川明人委員、吉田徳一郎委員、光永和史委員、森松正一委員、二階堂衞司委員▽各都道府県組合広報委員(代理出席含む)=志賀健一(北海道)佐々木栄之(宮城)高橋雅夫(茨城)鹿沼中(群馬)水野兼太郎(埼玉)植田栄一(千葉)山本雅夫(神奈川)渡部満(東京)佐塚慎己(静岡)東正治(大阪)若林久嗣(京都)小野正道(岡山)足立岳彦(愛媛)大隈智昭(大分)和田豊(鹿児島)▽全国書店新聞編集部=白石隆史、土屋和彦

「読書週間」10月27日から/日書連は「書店くじ」実施

恒例の秋の行事「読書週間」(読書推進運動協議会主催)が10月27日からスタートする。今回のポスターのイラストは、応募総数291点の中から選ばれた吉川ケイタさん(東京都)の作品。標語は同2013点の中から増井俊資さん(石川県)の「いざ、読書。」が選ばれた。
日書連では、読書週間に合わせて「読書週間書店くじ」を実施するにあたり、店頭掲示用ポスターを作成した。ポスターは、日書連ホームページ(http://www.n-shoten.jp/)からファイルをダウンロードして印刷する。
※書店くじの申込みは8月20日で締め切っています。締切日以降の申込みはできません。

読み放題、入札への対応を/取次傘下書店に組合加入求める/北信越ブロック

日書連北信越ブロック会(西村俊男会長)が9月15日、東京・千代田区の書店会館で開かれ、新潟組合・西村理事長、富山組合・丸田茂理事長、石川組合・森井清城理事長、長野組合・塩川明人理事長、福井組合・安部悟理事長の5名が出席。各県組合の現状報告を行い、読み放題、入札問題への対応を日書連に求める方針を確認した。各県組合からの主な報告内容は以下の通り。
[富山組合]
dマガジンをはじめ各種定額読み放題サービスが始まり、アマゾンも「キンドルアンリミテッド」を8月に開始。リアル書店で書籍・雑誌が売れなくなる懸念が強まっている。地方によっては発売日格差の問題もあり、発売日と内容を少なくとも紙と同等に抑えるべきではないか。日書連として対応すべき。組合員数はここ1年31店で変わっていない。書店くじは今回もトップとなり、報奨金が組合運営に役立っている。
[福井組合]
読み放題について神奈川組合がルール作りを求めて決議を採択したが、日本中思いは同じ。入札は我々ではとても太刀打ちできない状況。組合員数はこの1年間ほぼ変わっていない。日書連所属員は3600店まで減少したが、根底にあるのは売上不振。近年、トーハン、日販が書店を子会社化するケースが増えている。取次は自社傘下書店を組合に加入させてほしい。
[新潟組合]
公共関係のほとんどが入札制になり、店売の売上が減少する中、頼りの外商も売上はあるものの粗利が取れない。入札で困っているので日書連として改善に取り組みたい。組合員数は落ち着いているが、店売を止めて教科書だけというところも増えている。基幹商品の雑誌が売れない。本屋という業種の存立基盤が危うくなっている。変化への対応が必要だ。
[石川組合]
組合員数は変わっていない。高齢化・後継者難で配達が厳しくなっている。県組合総会を開いても、出席するのは役員ばかりで一般書店の出席が減っている。
[長野組合]
組合員数は脱退2店、再加入1店で、昨年から1店減少して74店になった。賦課金収入減少で困っている。このままでは組合運営が維持できなくなる。

訃報

八田哲彌氏(はった・てつや=日本書店商業組合連合会相談役、元日本書店商業組合連合会副会長、元東京都書店商業組合副理事長、文誠堂書店代表取締役社長)9月17日死去、89歳。通夜は同21日、告別式は同22日、練馬区の愛染院会館第2斎場で行われた。
昭和47年日書連理事に就任、平成元年から同2年まで副会長を務めたほか、大型間接税等特別委員会の委員長として消費税廃止運動の陣頭指揮を執った。平成6年から相談役。

赤羽好三氏(あかはね・よしぞう=元日本書店商業組合連合会理事、元長野県書店商業組合理事長、凌雲堂書店代表取締役社長)9月3日死去、91歳。葬儀は同10日、松本市の松本法祥苑で行われた。
日書連理事を平成12年から同23年まで務めた。

出版物の軽減税率をPR/ポスター、しおりを書店に配布

読書推進運動協議会、文字・活字文化推進機構が5月から始めた、出版物軽減税率適用を幅広く国民にアピールするための運動「本が好きキャンペーン」。10月6日の取次搬入で、「ポスター2枚(B3サイズ)」「しおり50枚」「店頭掲示・配布のお願い」の3点・計1万500セットを封筒に同梱して各書店に届ける。両団体は、ポスターの店頭掲示、レジ横へのしおりの設置によって、秋の読書週間前後に店頭の盛り上がりを作ってほしいとしている。

来年も5月3日から開催予定/上野の森親子フェスタ報告会

「上野の森親子フェスタ2016」の報告会が9月7日、東京都新宿区の日本出版会館で開かれ、今年度の事業報告・決算報告と次年度開催概要の説明が行われた。
「上野の森親子フェスタ」は5月3日から5日まで、東京都台東区の上野恩賜公園中央噴水池広場や周辺施設で開催。16回目を迎えた今年から、子どもの読書推進会議、日本児童図書出版協会、出版文化産業振興財団の主催3団体のもと、小峰紀雄運営委員長(子どもの読書推進会議顧問、小峰書店社長)が統括する運営委員会を設置して行われた。
中央噴水池広場で行われた「子どもブックフェスティバル」には児童書版元68者が出展して絵本や児童書を読者謝恩価格で販売。作家のサイン会や読み聞かせ会、講談社協力による「全国訪問おはなし隊in上野公園」、日本図書普及提供図書カードによる「本屋さんに行こう」くじびきなどのイベントも行われた。3日間の来場者は約3万人で、売上は合計約3166万円にのぼった。また、東京都美術館講堂や国立国会図書館国際こども図書館で講演会が行われ、合計513人が入場した。
事業収入は、出展料、協賛・協力金、書籍収益金、主催者拠出金など、合計約1182万円。支出は、設営・運営関係委託費、施設使用料、運営費、「大震災出版復興基金」を通じた東日本大震災と熊本地震の被災地への拠出など、合計約1025万円で、約157万円の黒字となった。
来年度の「上野の森親子フェスタ2017」は今年と同様、5月3日~5日に上野恩賜公園で開催予定。課題として①レジ対策②天候対策③安全対策の3つが挙げられ、レジ待ち行列による混雑・熱中症の懸念や、商品の売り逃しを防ぐため、レジ機増設やレジ並びの検討を行うこと、荒天対策について事前説明を徹底すること、来場客への救護対策を強化することなどの説明があった。
今後のスケジュールは、17年1月中旬~2月中旬に出展者を募集、4月初旬に出展者説明会を開催する予定。
報告会の冒頭であいさつした小峰運営委員長は「昨年はあいまいな形で中止してしまったが、今年は3団体主催による新たな形で取組んだ。うれしかったのは、暑い中にもかかわらず子どもや親御さんにたくさん来ていただいたこと。こんなに本が好きなんだと改めて思った。本をしっかり作って手渡すことは、出版人として大事な営み。うまくいなかったこともあったが、来年の課題としてこれから取り組みたい」と述べた。

生活実用書/注目的新刊

世界でも屈指の鉄道大国日本。通勤電車を1時間に何十本と走らせる輸送力、安全性や正確さなど、どれを取っても、どの国より優れているのが、日本の鉄道である。
『誰かに話したくなる大人の鉄道雑学』(サイエンス・アイ新書SIS―364 SBクリエイティブ 1000円)は、新幹線から通勤電車まで、意外に知らない鉄道の知識を50の設問で解説する。
日本の鉄道は右側通行?左側通行?は、明治維新後、イギリスの技術を導入したことから、一貫して左側通行である。ただし、通過列車が速度を落とさぬように通り抜けられるケースや、改札口に近いホームで乗降できるように、右側通行になっている駅もあるが、これはあくまで例外。
1964年に東海道新幹線が開業した時、時速210キロのスピードが世界中を驚かせたが、現在一番早い新幹線は時速320キロ。新青森への延伸を受けて「はやぶさ」として走るE5系。E6系の「こまち」も同様である。2027年の品川~名古屋間開業を目指すリニアモーターカーは、走行試験で602キロを記録したという。そのほかにも座席、車両の揺れ、ICカードなど、鉄道の知識が豊富に楽しめる。
『テツに学ぶ楽しい鉄道旅入門』(ポプラ新書092ポプラ社780円)は、テッチャンと呼ばれる、あるいは呼び合う、鉄道ファンのエピソードである。
冒頭にテツたちの生態分布図があって、おおきく4分類されている。これによると、まず撮り鉄。写真が主だがビデオ派、録音する音のみ派などがある。乗り鉄は鉄道に乗るのが目的で、記録派や旅情派やローカル線専門なども。収集鉄は書籍、雑誌を始め、時刻表・ダイヤなどをひたすら集める。そして模型鉄。かつて鉄道は男だけの世界だったが、最近は女性の運転士や車掌も増えてきた。それに伴うように鉄子と呼ばれる女性マニアも一大勢力を持つようになった。子供連れのママ鉄も多くなり、ゆるく鉄道を楽しむ人口が増大した。酒を呑みながら旅する呑み鉄、鉄道関連の本を渉猟して読書する読み鉄というマニアの人もいるようである。
コミックのようにアキバやコミケの聖地こそないが、鉄マニアも勢力を拡げている。
(遊友出版斎藤一郎)

佐藤究氏の『QJKJQ』/江戸川乱歩賞

ミステリー作家の登竜門、第62回江戸川乱歩賞(日本推理作家協会主催、講談社・フジテレビ後援)の贈呈式が、9月9日に東京都千代田区の帝国ホテルで開催された。
今回受賞したのは佐藤究氏の『QJKJQ』。贈呈式では、選考委員を代表して有栖川有栖氏が選考経過を報告。有栖川氏は受賞作について「女子高生が主人公で、その家族全員が殺人鬼というモチーフからして異色。ミステリーには普段ないような形で話が広がっていったかと思うと、ある時点からミステリーらしい収束をしていく。どこへ向かっているかわからなくなる、そのこと自体がスリリングで、このやり方この書きっぷりでゴールテープを切ったのは、乱歩賞作品としてのみならず、私は非常に新しさを感じた」と述べた。
受賞者あいさつで佐藤氏は、最近読んだというマンガ『最果てにサーカス』から印象に残ったフレーズとして「言葉とは神だ。俺たちはそのピエロにすぎない」というセリフを紹介し、「あらゆる詩や小説は神のサーカスということになる。もし文学が言葉のサーカスでなかったなら、我々はこれほどまでに心をひかれはしなかったのではないか」と語った。

読書アドバイザー養成講座が開講/JPIC

出版文化産業振興財団(JPIC)が主催する第24期JPIC読書アドバイザー養成講座の開講式が、8月26日に東京都新宿区の日本出版クラブ会館で行われた。
第24期は、出版業界関係者や図書館関係者、公務員、会社員、主婦ら全国28都道府県から集まった100名が受講。来年3月までのスクーリングとレポートに取り組み、読書や出版について体系的に学習する。
開講式では、JPICの肥田美代子理事長があいさつ。肥田理事長は、2020年からアクティブラーニング(能動的学習)が実施されるのに伴って学校図書館の役割が重視されてくると指摘し、「皆さんのなさることによって、将来司書たちの活動を拡げていくか、狭めていくかが問われる」と激励した。また、この20年間で書店が1万軒減少し、図書館の予算も減らされていることを説明して、「皆さんには読書を推進することだけでは終わらず、この社会的状況を打破していってほしい。地域で公共図書館や学校図書館がちゃんと機能しているかを見たり、書店の減少についてアイデアを出してもらう、そういうことをしていただきたい。鬼先生がたくさんいらっしゃるが頑張って勉強し、読書アドバイザーとして大いに羽ばたいてほしい」と述べた。

売上高4・1%の減少/専業と複合で収益性の格差広がる/日販『書店経営指標』

日販は全国76企業543店舗の経営関連データを収集分析した『書店経営指標』2016年版を発行した。これによると2015年の企業ベースの売上高は前年比4・1%減。総資本対経常利益率をBook専業企業と様々な商材を扱う複合企業とで比較すると、専業企業はマイナス1・06%と2013年に比べ0・29ポイントの大幅減。一方、複合企業は1・14%で同0・59ポイント増加した。
企業ベースの売上総利益率は前年比1・21ポイント減の27・61%。営業利益率は同0・06ポイント減の0・15%、経常利益は同0・32ポイント減の0・43%で、3つの利益段階すべてで前年割れとなった。
過去3年間の推移をみると、売上総利益率が「30%~35%未満」「35%以上」の企業数構成比が減少し、「25%~30%未満」の構成比が増えており、利益率が減少傾向となっている。経常利益率の傾向も同様で、「2%~3%未満」「3%以上」の高収益の企業数構成比が減少している。
収益性の総合指標である総資本対経常利益率は同0・39ポイント改善し0・90%になった。増加が大きかったのは、収益(経常利益率)別「3%以上」で同1・15ポイント増、「0%未満」で同1・88ポイント増だった。売上高対営業利益率は0・15%で、同0・06ポイント悪化した。
総資本回転率は同0・04回減の1・84回。商品回転率は5・55回で、同0・39回増加した。増加が大きかったのは、収益別「1%以上3%未満」で同2・25回増、「3%以上」で同2・15回増だった。
支払能力を示す流動比率は144・67%で同12・16ポイント改善した。また、返済義務のない自己資本の割合を表す総資本対自己資本比率は同2・01ポイント改善し21・30%になった。
従業員1人当たりの売上総利益を表す労働生産性は、同19万3千円増加して496万8千円になった。また、1時間当たりの売上総利益を表す人時生産性は、同771円減の3126円になった。これは正規従業員及びパート・アルバイトの総労働時間の減少以上に、売上総利益が減少していることが要因。
正規従業員の平均の年間勤務日数は268日、年間総実労働時間は2077時間だった。パート・アルバイトの年間総実労働時間は1082時間。また、正規従業員の平均月給は29万2千円、パート・アルバイトの時給は847円だった。
店舗ベースの売上総利益率は29・7%で、同0・9ポイント減少した。営業利益率は、人件費や地代家賃など販管費の減少により、同0・4ポイント増の2・6%になった。
過去3年間の推移をみると、店舗ベースの売上総利益率が「25%~30%未満」の書店数構成比が増加しており、全体的に売上総利益率は改善傾向にある。
店舗全体の売上高は同0・2ポイント減で、売上構成比別にみると、文具は同6・8%増、飲食料品・雑貨は同5・7%増と前年を上回った。このほか、Bookが同2・3%減、レンタルが同1・8%減、セルが同7・3%減、ゲーム・トレカが同5・8%減となった。
立地別では、駅前が同4・3%増、SC内が同0・1%増とプラスに。前年を下回ったのは、駅ビルの0・4%減、商店街の同3・3%減。郊外の同0・9%減。
『書店経営指標』2016年版(B5判45ページ、頒価税込1620円)に関する問い合わせは、日販営業推進室書店サポートチームまで。℡03(3233)4791

〔調査店の内訳〕
▽Book売上構成比別=「80%以上」31・8%、「50%以上80%未満」25・0%、「50%未満」43・2%
▽収益(経常利益率)別=「3%以上」11・4%、「1%以上3%未満」27・3%、「0%以上1%未満」22・7%、「0%未満」38・6%
▽売上規模別=「10億円以上」70・5%、「5億円以上10億円未満」4・5%、「3億円以上5億円未満」4・5%、「3億円未満」20・5%

出版界の先人から学んだこと/ノセ事務所代表・能勢仁氏

ノセ事務所代表の能勢仁氏は多田屋常務取締役、ジャパン・ブックボックス取締役(平安堂FC部門)、アスキー取締役・出版営業統轄部長、太洋社勤務を経て、1996年にノセ事務所を設立。書店クリニック・出版コンサルタントとして全国の書店の再生に尽力してきた。世界各国の書店事情にも造詣が深い。能勢氏が9月10日に「ノセ事務所創立20周年の集い」で行った記念講演「ノセ事務所の20年と世界の本屋さん」の中から、有隣堂・松信泰輔、清明堂書店・丸田外喜男、平安堂・平野稔、明屋書店・安藤明、ダイヤモンド社・石山四郎という出版界の先人5氏から学んだことについて話した部分を紹介する。

〔「客と会話しない店は潰れる」有隣堂・松信泰輔氏の商人道〕
1996年にノセ事務所を設立して20年経過しました。あっという間でしたが、この間、日書連さんはじめ多くの書店、出版社さんから教えを受けました。今日の20周年を祝う会ではノセ事務所がお世話になり、事務所の支えになった5人の先人の話を申し上げたいと思います。
第一番目は有隣堂の松信泰輔さんです。日書連の会長としても活躍された方です。この時代に有隣堂さんは10色の文庫カバーを使用し始めました。店頭の忙しい業務の中に、何故煩わしい10色カバーを採用されたのか疑問に思いました。お会いするチャンスがあった時に直接尋ねてみました。その時松信さんから返ってきた言葉は「能勢さん、今のままでは有隣堂はだめになってしまうのですよ」と言われました。何故ですかと質問すると、有隣堂の社員はお客様との会話が少ない。だから10色カバーを作って、お客様の好みの色を聞く会話のチャンスを作りたかったのですよ、と言われました。
当時有隣堂さんは隆々たる商売をなさっていました。しかし社長の目から見ると口を利かない案山子社員が多いと感じていたのです。話しかけない商店はつぶれるともおっしゃっていました。出版社ではかまぼこ社員の多い会社は伸びませんねとも言っていました。机にへばりつくより、書店を訪問しなさいということです。当時私は多田屋の常務という立場でしたが、私に商人道を教えてくれた言葉でした。

〔「1ヵ月を32日以上にする」清明堂書店・丸田外喜男氏の姿勢〕
二番目は富山市の清明堂書店の丸田外喜男社長です。お店は商店街・総曲輪通りの中心的な存在でした。1、2階230坪の市内1番店でした。当時100坪は大型店でしたから、いかに巨大店であったかわかります。多田屋は書店新風会のメンバーとして交流があり、丸田社長は私が尊敬する1人でした。訪問する機会があり、その時教えて下さったことが、今も忘れられません。それは出来る店長とダメ店長の違いでした。
店長の必須条件は①販売予算を必ず達成させること、②1ヵ月を32日以上にすること――でした。カレンダー上は1ヵ月は30日~31日ですが、その日数を増やすことを考える店長がよい店長です。店舗には売場効率の低い場所があるはずです。その売場を活用して1日分の売上のとれる催事をしなさいと教えてくれました。売場の活性化を常に考える社長の姿勢に打たれました。

〔教育意識と美意識の徹底浸透/平安堂・平野稔氏の信念〕
三番目は平安堂の平野稔社長です。私はフランチャイズビジネスの業務で5年ほど在籍いたしました。平野さんのカリスマ性は有名です。多田屋から平安堂に転職したわけですが、多田屋に25年いましたから、多田屋カラーが染みついているのは当然でした。平安堂に移って最初に言われたことは、早く平安堂人になって欲しいということでした。
平安堂で重視している意識に教育意識と美意識がありました。店長は常に部下を育てる気持ちで接しなければいけないこと、部下はいつも上司から学ぼうとする気持ちを持ち続けることです。私は当時フランチャイズ店の研修部長をしていましたから、この教育意識の徹底、浸透を心がけました。学習する気持ちを社員全体が持たなければ、会社は発展しないという信念を平野稔さんから学びました。
美意識は商人の根底だよとも教わりました。店内のクリーンネスです。フランチャイズ店に徹底的に教えたことを思いだします。平安堂ではその上に、整理・整頓・分類がありました。これが無ければ読者は自分の探す本と出合わないという考えでした。

〔愛情に基づく接客20の基本/明屋書店・安藤明氏の理論〕
四番目は松山市の明屋書店の安藤明社長です。安藤さんは日本書店大学の学長もされていました。私も生徒の1人でした。四国まで足を延ばし明屋さんの朝礼に参加したり、陳列の妙を拝見したり、当時すでにチンビラが店内各所に貼られていました。POPは店頭陳列で当たり前だったのです。安藤さんからは接客の基本中の基本を、理論に基づいて教えて頂きました。明屋書店には店頭原則集というものがありました。20項目位あったでしょうか。1、2ご紹介してみますと、空間の原則があります。空間には3つある。理性の空間(向き合う)、愛情の空間(脇に並ぶ)、恐怖の空間(後ろに立つ)。接客は愛情の空間でなければなりませんよ、1番いけないことは背後から声を掛けることです、と教えて頂きました。
両手両足の原則がありました。お買い上げ時、お客様に本を渡すときは必ず両手でお渡ししなさい。週刊誌でも高額書でも同じ気持ちですること。両足を揃え、両手で本を差し上げれば自然と頭は下がる姿勢になります。安藤さんから直接これらの話を伺った時、頭をガーンと打たれた気がしました。今まで何と無意識接客をしていたのだろうと反省しました。

〔「地域で大切なのは個性店」ダイヤモンド社・石山四郎氏の先見性〕
最後はダイヤモンド社の石山四郎社長さんです。昭和40年代ダイヤモンド社は『断絶の時代』(P・ドラッカー著)を始め、ビジネス書のベストセラーのオンパレードでした。社の講堂で書店対象の研修会が行われ、よく参加しました。ある時、会終了後社長にお会いし、お話を伺ったことがあります。当時私は多田屋(19店舗)で本の責任者をしておりました。店を大きさで分けてX店、Y店、Z店と体系化していることを話しました。その時、石山社長は、多田屋さんは県内各所に出店しているだろうが、経営戦略的には地域全体から判断する必要があるよと言われました。それは地域1番店(リーダー店)、2番店(チャレンジャー店)、自由存在店(フォロワー店)、次の4番目が大切なんだよとおっしゃいました。それは個性店(ニッチャー店)です。石山社長から大きな教えを戴いたこと、昨日のことのように思いだします。現在日本各地でセレクトショップが頑張っています。時代の先を読んだ石山様に今一度お礼を申し上げたいです。
20年前にノセ事務所を創立し、全国各地の書店さんや、出版社様にお邪魔しております。私はその都度お会いした方から多くのことを学ばさせて頂き今日に至っています。私が講演や著作、書店指導で申し上げていることの根底は、上記五人の方から受けた教えであります。すべての方が物故されてしまいましたが、私の心の中には脈々として生き続け、頑張りなさいと励まして下さる声が今も聞こえて参ります。今後ノセ事務所の経営をこの精神で進
んで行きたいと思います。本日は私の出版記念会にお集まりくださいまして有難うございました。

本を売るための和田裕美講演会①/顧客リストもとに買いたい人を増やす

外資系教育会社日本ブリタニカの営業時代、日本トップ、世界142ヵ国中第2位のセールスウーマンになった実績を持ち、同社日本撤退後は自身の事務所を設立。営業コンサルタント業務や講演で多忙な日々を送り、『成約率98%の秘訣』(かんき出版)、『世界№2営業ウーマンの「売れる営業」に変わる本』(ダイヤモンド社)など累計180万部超のベストセラー作家としても活躍する和田裕美氏。同氏が東日本地区Oak友の会設立総会で行った「本を売るための和田裕美講演会」の内容を紹介する。

好かれる場作りはとても大事なこと。店員が「売れないな」「この業界はしんどいな」という暗い顔をしていると売れない。客はその場にいたくなくなる。温度が低い。書店に入ったとき、温かくて「ちょっとここに居たい」と思うか、閑散として「早く出たい」と思うか。何をすれば客があと5分いてくれるかを突き詰めて考えなければいけない。「最近の人は本を読まないから」と、何の解決もしないまま答に行ってしまうと行動が変わらない。
現実を変えようと思ったとき、小さい行動だけれども、私は新人の頃から「笑顔5分KEEP」をやっていた。第一印象が悪いと客は帰ってしまう。最後にお金を出してもらうのだから、愛想は良くしておいたほうがいい。立ち読みされても、待ち合わせ場所に使われても、無愛想にせず、居心地のいい場所と思ってもらうことを心掛けたほうがいい。自身の無意識の表情や態度を絶えず意識してほしい。まず「おはようございます!」の言葉で空気を変える。そして無理にでも笑顔をキープする。笑っていると脳は楽しいことを考えるようになる。私はこれで客の心をつかんできた。こんなことで?と思われるかもしれないが、基本中の基本は幼稚園の子供でも出来るようなことだと思う。難しいことや知識は、人の心を動かしたり掴んだりすることとは少し離れている。簡単なことから始めてほしい。
次に、「ありがとう」で返事をする。「この本ここに置いておくね」と言われたら、「ああ」じゃなくて「ありがとう」と返事する。人はお礼を言われると自尊心が上がるから、やる気の温度も上がる。これも簡単なことだ。
そのあとにやったのは、聞き上手になること。私がセールスするときは全身で「あなたに興味があります」ということを表現する。「聞いて、聞いて、聞いて、話す」リズムで営業する。自分は4分の1、相手に倍以上話してもらうためには、どうやって売ろうではなく、どうやったら買ってもらえるかを考えることになる。
本を買ってもらうためには、可能ならば顧客リストを作ってほしい。モノが溢れていて、客は何が欲しいが分からなくなっている。そこで、リストをもとに、あなたにはこれが向いていますよと教える。消費者を教育することで少しでも「買いたい」を増やす。「買ってください」という言葉は絶対に使わず、育てていく。顧客リストがあると何かあるたびに告知ができる。細かく作れば、こういう本が出た、こういうコーナーを展開している、例えば新入生向け絵本セットを提案したり、私たちのような著者を使ってセミナーを開催することもできる。小さい本屋ともコラボできる。そこに人が集まれば、私たちは喜んでサイン会に行く。集まらないんじゃないかというのは、呼んでいないから。ただ単に店舗にポスターを貼るだけでは客に届かない。だから、今からでも遅くないので、どうやったら顧客リストを作れるか考えてほしい。書店の人は「客が多すぎて分からない」と言うけれど、逆に客が多いというのは無茶苦茶チャンスと言える。
化粧品メーカーなどの企業の多くはリスト販売を行っている。アマゾンと書店の違いは、アマゾンは利便性で売るが、書店は場作りで売るから、あそこに行ったら面白そう、何かあるかもしれない、ちょっと覗いてみようという場を作るとともに、計画性のあるリストがあって、そこにフェイスブックやツイッターなどのSNSを連動させる。私はそれをやって集客している。執筆業も印税だけでは苦しくて、セミナーで稼いでいる。収益を出しながら10年以上やっている人はほぼリストで食べている。10人でも集めていただければ、皆さんの店舗で一生懸命セミナーをやる。出版社にベストセラーを作ってと求めるのではなく、やり方は色々ある。(次号に続く)

7月期販売額5・7%減/書籍失速、前年割れ続く/出版科研調べ

出版科学研究所調べの7月期の書籍雑誌推定販売金額(本体価格)は前年同月比5・7%減となった。
書籍は同3・1%減。4月期までは前年同月比2・9%増と前年を大きく上回る勢いで推移していたが、5月に失速。3ヵ月連続マイナスになった。文芸書は前年に又吉直樹『火花』(文藝春秋)が爆発的に売れた反動が大きく、10%減。文庫本は夏の文庫フェアは健闘しているが既刊の落ち込みが非常に大きく、2ヵ月連続で10%程度のマイナス。一方、絵本や児童文庫などの有力新刊が多かった児童書や学参、実用書などは好調を持続した。
雑誌は同7・9%減。内訳は月刊誌が同7・3%減、週刊誌が同10・2%減。週刊誌は再び2ケタ減に転じた。コミックスは既刊の不振が続いている上に、前年『キングダム』(集英社)が大ヒットした反動で約11%の大幅減となった。
返品率は、書籍が同1・1ポイント増の42・2%、雑誌が同0・6ポイント減の42・8%。

読み放題は紙とのバランス必要/北海道トーハン会で近藤副社長

北海道トーハン会は9月5日、札幌市中央区のロイトン札幌で第49回定例総会を開き、会員書店35名、出版社118名、トーハンから近藤敏貴副社長らが出席した。
冒頭、田中雄一社長(フジヤ書店)は「出版業界は依然厳しい状況が続いているが、今年4月の全国トーハン会代表者総会で、店頭客注増加施策や雑誌対策をはじめ、各種店頭活性化の提案をいただいた。今年も大いにチャレンジ精神をもって、北海道トーハン会が一体となってこの不況を打破したい」とあいさつした。
議事ではすべての議案を原案通り承認可決。トーハンを代表してあいさつした木村武史東部支社長は「トーハンは様々な営業施策により書店の売上が上がるよう注力する。環境は厳しいが、まだまだやれることはある。トーハンはお客様目線、書店目線で仕事をする」と述べた。
総会終了後、近藤副社長が雑誌に絞って今年度重要施策を説明。この中で定額読み放題サービスが紙の雑誌に与える影響に言及し、「読み放題サービスは登場すべくして登場したビジネスモデルだが、現状では展開がアンバランス。紙の雑誌とバランスをとった形で、電子雑誌の読者ニーズにも応えていくことが求められている。書店店頭での雑誌販売にこれ以上影響を及ぼさないことに加え、出版文化全体への打撃を防ぐことが必要」と述べた。

第3回北海道書店大商談会/悪天候の中書店200名が来場

第3回「北海道書店大商談会」(主催=「北海道書店大商談会」実行委員会)が9月6日、札幌市中央区の札幌パークホテルで開催された。
出版社や第3商材関連会社など107社106ブース(前年109社110ブース)が出展し、203名(同238名)の書店人が来場した。商談成立件数は826件(同1603件)、商談成立金額は1644万1273円(同3468万5604円)だった。台風被害により本の店頭着が遅れる状況が続き、JR主要路線が道内各地で不通になるなど、悪天候の影響を大きく受けた。
商談会開会に先立ちあいさつに立った中尾邦幸実行委員長(北海道書店商業組合副理事長、マル五中尾書店)は、商談会の実行委員でもあった北海道書店商業組合・高橋千尋副理事長(ザ・本屋さん)、同・加藤宏樹理事(加藤栄好堂)が相次いで死去したことに触れ、参加者全員で黙祷。中尾実行委員長は「昨年並みの来場書店数を見込んでいたが、台風の影響で減少は覚悟しなければいけない。ただ、多くの出版社にご出展いただき、取次各社のご協力もいただいた。元気が一番。笑顔で素晴らしい商談会にしよう」と述べた。
今回は北海道色を打ち出すため、初めての試みとして、物語の舞台や著者など北海道にゆかりのある本の中から魅力的な本を選び、拡販を通じて店頭活性化につなげる「北海道ゆかりの本大賞」を実施した。
「1万円選書」で知られる岩田徹実行委員(北海道書店商業組合理事、いわた書店)が大賞候補作品推薦委員長を務め、ノミネート5作品を選出。この中から来場書店に会場で投票してもらい、桜木紫乃氏の『蛇行する月』(双葉社)を大賞に決定した。桜木氏は釧路市出身の直木賞作家。
双葉社の川庄篤史取締役営業局長と第二営業部・田中沙弥氏が登壇し、川庄取締役があいさつ。「選んでいただき感謝している。当社も覚悟を決めて、帯を大賞版に変更し、拡材を作り、北海道新聞に広告を出す」と力強く語った。
このほか会場では、旭川市在住の絵本作家あべ弘士氏の講演会とサイン会を開催。また、道内出版社コーナーでは、13社が北海道の魅力を伝える良書26点を展示した。
来場書店からは「とても収穫があった。すぐ店に戻って売場に手を入れたくなった」、出展社からは「悪天候の中、たくさんの出会いがあり、普段会えない方々と商談できた」など、来年に期待する声が数多く寄せられた。

ゆかりの本大賞の成功喜ぶ/北海道日販会

北海道日販会は9月6日、札幌市中央区の札幌パークホテルで第37回総会を開き、会員書店18名、出版社114名、日販から高瀬伸英常務らが出席した。
中尾邦幸会長(マル五中尾書店)は「先程の大商談会は悪天候の中200名を超える書店が来場し、無事終えることができた。台風の影響で本の入荷も正常に戻らず、厳しい状況が追い打ちをかけるように続いているが、頑張っていきたい」とあいさつした。
続いて議事を行い、すべての議案を原案通り承認可決。役員改選では、高橋千尋副会長(ザ・本屋さん)と加藤宏樹幹事(加藤栄好堂)の死去が報告された。副会長は当面、浪花剛氏(なにわ書房)1名とすることを決めた。
日販北海道支店取り組み報告では、雑誌定期購読獲得やコミック売場拡大などの説明があった。
総会終了後に行われた懇親会で、中尾会長があいさつ。「大商談会で実施した第1回北海道ゆかりの本大賞は、亡くなった高橋千尋さんが長年『やりたい』と言っていたもので、成功裡に終えることができてよかった。大賞を受賞した双葉社の川庄取締役営業局長は、北海道新聞に広告を出すと賛同してくださって、大商談会のメンバーみんな喜び感謝している」と涙ながらに報告した。
日販の高瀬常務は、高橋、加藤両氏の思い出を語って弔意を示し、「出版社は作家を育て、売れる本を作り、紙媒体でムーブメントを起こすということを丁寧にやっていただきたい。日販は膨大なマーケットデータを活用し、書店に適時適量送る技をもっと磨かねばならない。書店には売り切っていただくことをお願いしたい」と述べた。
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