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平成28年10月15日号
講談社がアマゾンに抗議声明/電子書籍の配信停止めぐり

講談社は10月3日、アマゾンが展開する電子書籍の読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」について、自社の1000を超す書籍や雑誌が一方的に配信停止にされたとして抗議する声明を発表した。
アマゾンは、電子版の書籍やコミック、雑誌が月額980円で読み放題になるサービス「キンドルアンリミテッド」を今年8月3日からスタートしている。
講談社が発表した声明によると、このサービスに1000を超える書籍や雑誌を提供してきたが、人気の高い10数作品がアマゾン側の一方的な事情により除外。講談社では、アマゾンが独断でこのような配信停止措置を採り得るものではなく、読者や著作者から理解を得ることは困難だとして、アマゾンに抗議し、同サービスにおける配信の原状への復帰を求めていたところ、9月30日夜以降には1000を超す作品全てが削除され、配信停止になったという。
声明で講談社は、「アマゾンの配信の一方的な停止に対して強く抗議する。定額のコンテンツ提供サービスの健全な発展のためにも引き続きアマゾンに善処を求めていく」としている。

会期中に4万人超が来場/第23回東京国際ブックフェア

「第23回東京国際ブックフェア」(TIBF2016)が9月23日から25日まで、東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれた。今回は、前回までの7月開催から9月に会期を変更し、読書推進や読者謝恩に特化したイベントとして行われ、会期中に4万564人が来場する盛況となった。
TIBFには世界20ヵ国から470社が出展。会場は、総合出版エリア、人文・社会科学書フェア、自然科学書フェア、児童書フェア、ワールドブック&カルチャーフェア、電子書籍ゾーン、読書グッズ・雑貨ゾーンと、今回新設した「こどもの学びフェア」の8つで構成され、本を求めて連日多数の読者が詰めかけた。また、「こどもの学び体験イベント」「こどもひろばワークショップ」など、楽しみながらいろいろな体験や学習ができる子ども向けイベントも充実させ、多くの親子連れで賑わった。
23日午前9時半から西展示棟の展示会場前で開会式を行い、主催者を代表して日本書籍出版協会・相賀昌宏理事長が「今年は読者向けイベントに特化した形での初めての開催となる。本好きの方々に喜んでいただく場、まだ読書というものになじんでいない方々が本を読むきっかけとなる場になるように出版業界を上げて準備をしてきた。本を介して出版業界関係者と読者の方々が語り合う、活気のある3日間となるものと確信している。また、小学校、中学校、高校から児童・生徒と先生方が学校単位で来場される。さらには子ども向けの展示や企画も例年以上に充実させた。このブックフェアが子どもたちや若い世代に読書の喜びを知ってもらうきっかけになってくれることを願っている。本展を通じて日本の読書文化がますます発展し、本好きが少しでも増えることを祈念する」とあいさつ。同ブックフェア名誉総裁の秋篠宮殿下、紀子妃殿下をはじめ、日書連・舩坂良雄会長、書協・相賀理事長、日本雑誌協会・鹿谷史明理事長、日本出版取次協会・藤井武彦会長ら出版業界代表や各国大使など総勢35名でテープカットを盛大に行った。
23日に行われた基調講演では作家の林真理子氏が「本と生きる―その幸福な時間を貴方にも」と題して講演。林氏は、出版市場の厳しい現状に触れて、書店の娘として育ったエピソードや、最寄の書店を守りたくて、その店で購入された自著にサインをするようにしたところ、全国から読者が買いに来てくれるようになったこと、図書館の複本問題の改善に取り組んでいることなどを話した。
会期中にはこのほか、神戸女学院大学名誉教授の内田樹氏、脳科学者の茂木健一郎氏、作家の湊かなえ氏、朝井リョウ氏による講演会を開催。また、本の学校特別講演「書籍ビジネスは自立できるのか?流通、電子、海外、協業、新たな可能性に向けて」や、「本の学校出版産業シンポジウム2016in東京」などの各種セミナーが行われた。

舩坂理事長が東京都功労者賞を受賞/東京組合

東京都書店商業組合の舩坂良雄理事長(日本書店商業組合連合会会長)は、東京都中小企業団体中央会の推薦で、平成28年度東京都功労者賞(産業振興功労)を受賞した。
10月3日、東京都庁第一庁舎5階大会議場で表彰式が行われ、東京都功労者に表彰状が贈呈された。今回表彰を受けたのは、地域活動、産業振興など13分野で功労があった個人271名、23団体。小池百合子知事は式辞で、「各界において、都民の生活と文化の向上に多大な功績を挙げられた方々を、東京都功労者として表彰させていただいた。皆様は、地方自治、消防、地域経済、社会福祉・保健衛生、教育文化、スポーツ、環境や都市づくりなどの向上・発展に情熱を傾け続けてこられた。また、都民の範となる善行をされるなど、各分野で顕著な功績をあげてこられた。東京都民を代表し皆様に心から感謝を申し上げる」と述べた。

副理事長に山本、岩下、村上の3氏/神奈川理事会

神奈川県書店商業組合(井上俊夫理事長)は9月8日、横浜市のかながわ労働プラザ会議室で定例理事会を開催した。
8月に行われた総会後初めての理事会で、副理事長以下常務理事・各委員会の担当理事案が読み上げられ、承認を得た。副理事長は、山本裕一氏(信濃屋書店)、岩下寛治氏(岩下書店)、村上弘一氏(村上書店)の3名体制となる。
このほか、平成28年度年間理事・監事会・総会日程が発表され、原案通り決定した。(山本雅之広報委員)

理想掲げつつ採算の維持図る/千葉総会の鈴木理事長あいさつ

千葉県書店商業組合(鈴木喜重理事長)は9月28日、千葉市の千葉県書店会館で第33期通常総会を開催し、組合員62名(委任状含む)が出席した。
総会は中島浩副理事長の司会で進行し、仁木俊行副理事長が開会の辞。あいさつを行った鈴木理事長は、「書店をやりだした時の理想はそれぞれの店が持っている。大型店は文化や教育、雇用の面で地域での役割を果たしていたが、最近は理想がしぼみ、採算だけで考え、経営ができればそれでいいという風潮が出てきた。これに対し我々書店組合としては、理想を掲げながら、なおかつ採算ベースをどう維持していくかということがこれからの課題になる」と述べた。
鈴木理事長を議長に第33期事業報告・収支決算書、第34期事業計画案・収支予算案等を審議。第34期は①官公庁、業務用資材の共同販売事業②会館の貸付利用事業③組合支部組織の活性化④日書連における書店経営健全化への推進⑤出版物再販維持運動の継続――等の事業計画を承認した。また定款変更について、理事定数を20以上24人以内から、12以上24人以内にするなどの変更案を承認。任期満了に伴う役員改選で理事16名、監事2名を選任し、鈴木理事長を再選した。
また、鈴木栄治県知事に提出する「県立図書館の図書購入に関する要望書」について審議し、承認した。要望書は、中央図書館・東部図書館・西部図書館への千葉組合の図書納入実績は、平成27年度には平成20年度の図書納入額の60%を切るまでに減少していると指摘し、特に中央図書館の納入額は年額数百万円程度であり、他館同様に千葉組合並びに県内組合員書店に全面発注を要望する――とする内容。
来賓あいさつで日書連の石井和之事務局長は、重要課題として出版物軽減税率問題の現状について説明。また、6月に発行した「全国小売書店経営実態調査報告書」に言及し、「報告書を元に出版社や取次と交渉する重要テーマを絞り、来年は交渉を進めたい」と述べた。
〔千葉組合執行部〕
▽理事長=鈴木喜重(ときわ書房)▽副理事長=仁木俊行(仁木書店)中島浩(中島書店)▽専務理事=植田栄一(植田文教センター)

定款改定案、12月までに作業進める/大阪理事会

大阪府書店商業組合(面屋龍延理事長)は9月10日に大阪市の大阪組合会議室で定例理事会を開催した。
庶務報告では、8月20日に岸和田市波切ホールで行われた「ことばと体験のキッズフェスタ」での販売実績について事務局から報告があった。
面屋理事長からは、「OSAKAPAGEONE」の立ち上げについて経過報告。また、9月21日に天王寺区の関西池田文化会館で、創価学会の池田大作名誉会長に感謝状を贈呈すると報告した。
委員会報告では、定款委員会から、8月25日開催の委員会で定款改訂に伴う規約規定の文言の検討を行い、残余の事項については12月理事会までに作業すると報告があった。
図書館・情報化委員会からは、今夏に実施される学校電算化は交野市が3校、高石市が1校で、学校図書館の要望があれば協力すると説明があった。
(石尾義彦事務局長)

地域密着書店の必要性説く/大分組合通常総会で二階堂理事長

大分県書店商業組合(二階堂衞司理事長)は9月26日、大分市の大分図書で第32回通常総会を開催、組合員34名(委任状含む)が出席した。
総会は、樋口純一副理事長(ブックスプラザひぐち)の司会で進行。渕英樹副理事長(渕書店)の開会宣言で始まり、二階堂衞司理事長(二海堂書店)があいさつ。二階堂理事長は、「版元、取次は、地域に密着したリアル書店の必要性を重視している」と話した。
続いて、二階堂理事長を議長に選任して議案を審議。第1号議案の決算書報告が事務局の甲斐由里子氏(大分図書)より、監査報告が藤井孝則監事(eブックス藤井)より行われて承認、第2号議案の予算案も承認された。
その後の議案では、4月に起きた地震に対するお見舞いを小野秀二理事(一休商店)と大隈智昭広報委員(おおくま書店)に渡した。
総会終了後、渕副理事長から地元図書館で行った農文協の『野菜づくり講座』の報告と、大隈広報委員から中学校・高等学校ビブリオバトル大分県大会の書店員観戦案内があった。
(大隈智昭広報委員)

事業報告、決算など全議案を承認可決/長野総会

長野県書店商業組合(塩川明人理事長)は6月14日午後1時から、千曲市上山田の菊水ホテルで第32期通常総会を開催し、組合員63名(委任状含む)が出席した。
総会では、柳沢輝久理事を議長に選任して審議を行い、第31期事業報告、決算、第32期事業計画案、収支予算案などをいずれも原案通り承認可決した。
(藤島等広報委員)

11月16日に書店経営研修会/出版科研・佐々木氏が講演/東京組合

東京都書店商業組合(舩坂良雄理事長)は10月4日、東京都千代田区の書店会館で定例理事会を開催した。各委員会の主な報告・審議事項は次の通り。
〔指導・調査〕
平成28年度書店経営研修会を11月16日(水)午後3時から書店会館で開催。全国出版協会・出版科学研究所主任研究員の佐々木利春氏が「出版統計から見た出版業界の現状と展望」をテーマに講演すると報告した。
〔総務・財務〕
舩坂理事長が、平成28年度東京都功労者賞を受賞したと報告があった(表彰式の記事を1面掲載)。
10月29日~30日に開催される「第26回神保町ブックフェスティバル」に青年部が2台のワゴンを出展、東京組合から補助金を出すことを承認した。
〔事業・読書推進〕
増売企画として、G.B「歴史さんぽ東京の神社・お寺めぐり」、河出書房新社「文藝別冊シリーズ読者謝恩フェア」の企画紹介が行われた。
〔デジタル戦略推進〕
電子書店「BOOKSMART」と書店店頭連動の増売企画「東京ブックアワード」の第2回企画について、11月上旬からのスタートを目指し、現在対象商品の選定を行っていると報告した。

日書連のうごき

9月1日会計士による定期監査。
9月2日全国中小企業団体中央会商業専門委員会に事務局が出席。
9月5日JPO運営幹事会、同・全国書誌情報の答申に関する報告会に事務局が出席。
9月6日出版情報登録センター販促WGに東京・小川書店、同・山辺書店が出席。JPO雑誌コード管理委員会に柴﨑副会長が出席。
9月7日上野の森親子フェスタ説明会に事務局が出席。書店大商談会実行委員会に舩坂会長が出席。
9月8日『出版再販・流通白書』事務局打合せに事務局が出席。JPO運営委員会に柴﨑副会長が出席。
9月9日公取協連合会意見交換会に事務局が出席。
9月13日JPO理事会に藤原副会長が出席。出版平和堂実行委員会に事務局が出席。
9月14日各種常設委員会を開催。全国広報委員会議を開催。
9月15日9月定例理事会を開催。JPO図書コード管理委員会に藤原副会長が出席。
9月16日出版倫理協議会に天野理事が出席。
9月21日読書週間書店くじ・ポケッターで取次協会説明会を開催。
9月23日東京国際ブックフェア開会式に舩坂会長が出席。
9月27日聖教新聞社書店説明会に舩坂会長が出席。全国中小小売商団体連絡会に事務局が出席。書店大商談会実行委員会に事務局が出席。
9月28日千葉県組合総会に事務局が出席。
9月29日日本図書普及役員会に舩坂会長他が出席。

BOOKEXPO2016/11月8日に大阪で大商談会

第6回を迎える大阪の大商談会「BOOKEXPO2016秋の陣」は、「活かせ!書店力」をサブテーマとして、大阪市北区の「グランフロント大阪」を会場に開催されます。
今回は、233社・237ブースが出展して開催。一般書、コミック、児童書、第三商材のコーナーが設けられ、商談や貴重な情報交換の場となります。OsakaBookOneProject「大阪ほんま本大賞」の歴代受賞者、高田郁、朝井まかて、増山実の3氏が登場するトークイベント「町の本屋を応援し隊!!」を開催するほか、絵本作家・ヨシタケシンスケ氏のサイン会・トークイベント、作家・平野啓一郎氏のサイン会、開催在住人気料理ブロガーのトークイベントなど、注目イベントが目白押しです。また、事前に応募された書店店頭POP作品を展示し、投票で西日本№1を決定する『目指せPOP王!「西日本POP王決定戦」』も開催します。このほか、スタンプラリーとアンケートに回答した先着5百名にオリジナル図書カードを進呈。ぜひ会場にお越しください。
▽日時2016年11月8日(火)午前10時30分~午後6時/午前10時10分より開会セレモニー
▽会場グランフロント大阪地下2階「ナレッジキャピタルコングレコンベンションセンター」(JR・大阪駅、地下鉄御堂筋線・梅田駅、阪急・梅田駅より徒歩3分、阪神・梅田駅より徒歩6分)
▽出展233社・237ブース
▽主催「BOOKEXPO2016」実行委員会〔実行委員長=堀廣旭堂・堀博明専務取締役〕
▽問い合わせ「BOOKEXPO事務局」(出版文化産業振興財団=JPIC)まで。℡03―5211―7282

東京国際BFに単独ブース出展/書店店頭の魅力をPR/トーハン

トーハンは、9月23日~25日に東京ビッグサイトで開かれた「東京国際ブックフェア」に、取次会社で唯一単独ブースで出展。7200名以上の来場者を迎え大盛況のうちに終了した。
ブースでは、書店、出版社をつなぐ「出版総合商社」として、来場者に書店店頭が魅力的な場所であることをアピールするオリジナルのサービスや商品を紹介。トーハンとLINEが運営する「LINEマンガ」の無料試し読みサービスや、TOPIAProject(トーハン×ぴあ)で共同開発した『ダリの塗り絵』『NHKプチプチ・アニメぴあDVDおたのしみブック』の販売、オンライン書店e‐honの魅力や利便性をアピールする「e‐hon謎解きキャンペーン」の会場限定無料謎解きイベントなどを実施。また、トーハン独占販売のMVPブランドである映画『シン・ゴジラ』公式記録集『ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ』の特別予約受注を受け付け、全長約1㍍の〝シン・ゴジラフィギュア〟を展示した。
ブースは、書店店頭を模したデザインで展開。そろいのユニフォームを着た社員が展示内容を説明し、来場者が立ち止まって熱心に聞き入る姿が見られた。

「孫の日」キャンペーンを再開/推薦図書の増売に取り組む/愛知組合

愛知県書店商業組合(春井宏之理事長)は、10月16日の「孫の日」を中心とした読書推進キャンペーンを、9月19日の「敬老の日」から「孫の日」を挟み11月30日の「絵本の日」までの期間で展開している。
「孫の日」読書推進キャンペーンは、10月第3日曜日の「孫の日」におじいさん、おばあさんがお孫さんに本を贈ることで交流を深めてもらうと同時に、お孫さんが本に親しむきっかけづくりになればと実施するもの。2004年から数年間、おすすめ絵本の選定や、絵本のプレゼント企画、「孫の日ふれあい川柳募集」などの事業を展開していたが、今年から運動を復活し取り組む。
キャンペーンには51書店が参加。絵本作家・服部美法氏による愛知組合オリジナルの「孫の日」ポスターと、協力出版社からの推薦図書15点のリストを作成し、参加書店に送付した。
〔推薦図書〕
▽ルルル動物病院(全3巻)/岩崎書店▽ギフトボックス100かいだてのいえミニ/偕成社▽いつもいっしょに/金の星社▽築地市場/小峰書店▽あー・あー/童心社▽世界名作童話シリーズ第1期(全10巻)/ポプラ社▽ちびゴリラのちびちび/ほるぷ出版▽もしもせかいがたべものでできていたら/フレーベル館▽バムとケロのもりのこや/文溪堂▽徳間アニメ絵本ミニスタジオジブリの生きものがいっぱい/徳間書店▽まんが将棋入門/くもん出版▽どうぞのいす/ひさかたチャイルド▽キッズペディア世界遺産/小学館▽とんでもない/アリス館▽おふくさん/大日本図書

8月期販売額4・7%減/書籍は5月以降低迷続く/出版科研調べ

出版科学研究所調べの8月期の書籍雑誌推定販売金額(本体価格)は前年同月比4・7%減となった。
書籍は同2・9%減。文芸書、文庫本などの販売減で5月期以降低迷が続いている。前年の8月期は又吉直樹『火花』(文藝春秋)が販売のピークを迎えていた時期で、文芸書は2割以上のマイナスに。その中で芥川賞受賞作『コンビニ人間』(文藝春秋)が35万部に達し健闘した。文庫本も約8%のマイナスだったが、新海誠『小説君の名は。』(角川文庫)は映画のヒットと連動し75万部に伸長した。児童書、学参・辞典は堅調が続いている。
雑誌は同6・2%減。内訳は、月刊誌が同7・7%減、週刊誌が同0・1%増で、週刊誌が前年を上回るのは12年3月期以来。返品率の改善と送品稼働日の関係で本数が1本多い銘柄が多く、前年並みとなった。コミックスは約19%減で、新刊・既刊とも振るわず、3ヵ月連続の大幅減。

10月29日、30日の両日開催/神保町BF

読書週間の恒例イベント・第26回「神保町ブックフェスティバル」(神田古本まつり協賛)が今年は10月29日(土)、30日(日)の両日、東京都千代田区神田神保町のすずらん通り、さくら通り、神保町三井ビルディング公開空地で開催される。
神保町ブックフェスティバルでは、「本の得々市ワゴンセール」をはじめ、絵本・児童書ワゴンセール、おはなしステージ、大活字本・点字本フェア、作家・原田マハ氏のトーク&サイン会、対談会「『本の雑誌』の神保町めったくたガイド!」、朗読研究会、チャリティーオークションなど多彩なイベントが開催される。初日の29日には、関係者によるテープカットやオープニングパレードが実施される予定。
また、協賛イベントとして、河出書房新社創業130周年記念イベント「大人の塗り絵教室」、「Sunlight~高齢者や弱視者等の見えにくい世界を体験」(大活字文化普及協会主催)などの催しも行われる。

静岡で書店大商談会/12月6日開催

静岡県で初めて取次会社の垣根を越えた書店大商談会「しぞ~か本の日!書店大商談会」が、12月6日に静岡市で開催される。
主催は静岡書店大商談会実行委員会(実行委員長=江﨑直利・静岡県書店商業組合理事長)。協賛は静岡書店大賞事務局、静岡県書店商業組合、静岡トーハン会、静岡日販会、東海地区OaK友の会、静岡県中央会。後援は静岡教科書ほかを予定。協力はトーハン静岡支店、日販静岡支店、大阪屋栗田静岡支店、中央社。
会場は静岡市葵区のグランディエールブケトーカイ4階で、12月6日(火)午後1時30分~7時15分の日程で開催。第1部として午後1時30分~4時に「しぞ~か本の日!書店大商談会」、第2部として午後4時30分~5時30分に「静岡書店大賞授賞式」、第3部として合同懇親会を午後5時45分~7時15分のスケジュールで実施する。

「街の本屋」成り立つモデルを/文化通信社常務取締役編集長・星野渉氏が講演

日書連広報委員会(面屋龍延委員長)は9月14日、東京・千代田区の書店会館で全国広報委員会議を開き、文化通信社の星野渉常務取締役編集長が「取次システムが変貌していく中での出版業界の今後―海外の事例を参考に」をテーマに講演した。星野氏は、取次3社の相次ぐ経営破綻で大正期以来の出版ビジネスモデルはすでに崩壊したと指摘し、薄利多売モデルから高付加価値モデルへの転換など書店業界の課題に言及。個性的な「街の本屋」がファンを獲得しているドイツやアメリカ、最近の日本の事例をもとに、今後の書店のあり方を話した。講演の概要を紹介する。

〔出版システムはすでに崩壊/雑誌市場の大幅縮小で取次苦しく〕
日本の出版システムは崩壊しつつあるのではなく、すでに崩壊している。取次の3位以下が事実上もしくは実際に経営破綻し、従来の取次システムが変貌してしまったからだ。
取次システムとは、端的に言えば、雑誌の利益で書籍を運ぶ内部補助関係のことをいう。雑誌と書籍を両方扱っている「書店」は日本にしかない。海外では、基本的に雑誌は書店が扱うものではない。
大正時代に雑誌と書籍を一緒に流通させたのは、講談社の野間清治さんの発案と言われている。それ以来、雑誌と書籍を両方運ぶ取次、両方扱う書店というビジネスモデルができて、その後の日本の出版の繁栄を築いた。
これによって日本の出版マーケットは本来あるべき姿より相当大きくなっている。最大規模のとき約2兆6000億円、アメリカに次いで世界ナンバー2と言われていた。アメリカとの人口比で考えたらあり得ないぐらい大きかった。
それぐらい優れたシステムだった。しかし、この15年で雑誌の販売金額は4割減、販売部数は6割減と、市場が縮小してしまった。これでは取次はやっていけない。雑誌の売上比率が書籍を下回ると、取次は苦しくなる。大阪屋がその最たる例だ。
大阪屋は2000年代に入って売上が右肩上がりに伸び続けた唯一の取次。なぜ伸び続けたか。アマゾン、ジュンク堂、ブックファーストなど書籍中心の取引先が多く、それらが成長していったので、書籍の売上が上がり、総売上も上がっていった。しかし、雑誌の売上は他の取次と同じように下がっていった。その結果、利益が落ちてしまった。
書籍の売上がいくら増えても、取次は利益が出ない。むしろ赤字になる。今、トーハン、日販には1500人ぐらいの社員がいるが、その多くが書籍に関わっている。雑誌は一部に過ぎない。施設も同じで、ほとんどが書籍用。雑誌は来たものをソーターで分けて配本してしまえば終わりで、あとは返品処理ぐらいだ。
それなのになぜトーハンと日販はまだしっかり経営できているか。トーハンは、すでに雑貨や文具など第3商材の売上金額がコミックを超えている。日販も第3商材の売上を増やそうとしている。本がこれ以上売れるようになることはあり得ないと、トーハンも日販も分かっている。書店のためでもあるが、いかに他の商材を拡大して売上を確保していくか考えている。
もう1つ、トーハンは物流のアウトソース化をやった。物流部門をすべて子会社のトーハンロジテックスに移管した。たぶん数百人が転籍している。物流費は自社内でやっていると人件費だけだから、業量が増えても減っても固定費となる。ところがアウトソースすると委託料になる。業量が増えれば委託料が上がるし、減れば下がる。固定費を変動費とすることで、まずトーハンのコストが下がる。そして、トーハンロジテックスはトーハン本体でなくなったおかげで、本以外の物流ができるようになり、様々な受託物流をやる。それによって売上を増やし、トーハンで減った分を補う。セブン&アイ・ホールディングスのオムニチャネルという店頭とネットを連動させた物流を、トーハンロジテックスが受託することによって流通を支えていこうというのがトーハンの戦略だ。

〔商品調達のため進むグループ化/取次システムのない欧米〕
取次システムは日本にしかない。取次システムがない海外では、独立系の書店は少ない。独立系の出版社も少ない。アメリカは非常にグループ化されていて、ランダムハウス、ハーパーコリンズなど5つの巨大出版グループがある。
ランダムハウスの傘下には数百のインプリントがあって、小さな出版社がみんなぶら下がっている。各出版社は元々独立した出版社だった。小説専門の出版社、美術書専門の出版社などが結局1社1社では経営を維持できなくなって、ランダムハウスが資本を出してグループに入っている。
そうした出版社はブランドと編集機能だけ残して、あとの物流、営業、総務、経理などはすべてランダムハウス本体にやってもらっている。
取次がないので配本というものがない。書店に並んでいる本で注文していない本は1冊もない。新刊はすべて事前発注。3ヵ月前や4ヵ月前、場合によっては半年前に発注している。
日本の出版社は取次の窓口に行って、仕入部数を決めてもらって、出来たと同時に搬入すれば終わり。あとは取次が配本してくれる。海外の出版社は1軒1軒の書店から1冊ずつ注文を取る。新刊はすべての書店から直で注文が入るので、受注、決済、物流までやる。
日本の出版社が儲かる一番の理由は、取次がすべてやってくれるので、こうした機能をまったく持たずに済んでいるから。だから1人出版社とか10人以内の出版社がたくさんある。
書店も事情は同じだ。海外の書店は全部発注制。基本的に返品しない前提で発注しているから、ちゃんと仕入れができないといけない。だから社員の比率が高い。
海外では大きい書店が1000冊買った場合と小さい書店が1冊買った場合では仕切りが全然違う。日本ほどマージンが平等な国はない。紀伊國屋書店でも街の小さい本屋でも違って数パーセント。アメリカだと20%ぐらい違ったりする。
独立系書店は商品を仕入れにくい。大きい書店、特にアマゾンがごっそり持っていく。だから書店の集中度が上がる。チェーンの力が非常に強い。今、アメリカの独立系書店の数は1700社・2200店と言われている。これはアメリカ書店組合の加盟店数だ。マーケットシェアは8%しかない。一番シェアが大きいのはウォルマート、ターゲットと量販店が上位に来て、次にバーンズ&ノーブルなどの大手書店、アマゾンと続く。ブッククラブもある。
ドイツは比較的独立系書店の数が多いが、それでもチェーン店の比率が高い。商品を調達するためだ。ドイツに顕著に見られるのは、小さい本屋は協業してバルクで仕入れられるぐらいの規模にする。730書店が加盟する協同組合「eBuch」では、取次を使って加盟書店からの注文を一括して出版社に発注するシステム「Anabel」を作り、大手書店と同じ条件を引き出す試みをやっている。
日本の場合、取次システムがあるお蔭で、平等で固定化されたマージンが実現していたけれども、それがなくなれば、当然、たくさん買う店は多く、そうでない店は少なくということが起こる。
日本でも集中度は相当上がっている。書籍・雑誌の販売金額は1兆5000億円。DNPグループ(丸善CHI+文教堂)だけで2000億円でシェア13%。DNPと共同出資で合弁会社を作った紀伊國屋書店をこのグループに入れれば3000億円でシェア20%弱にまでなる。紀伊國屋書店は盛んに直仕入をやり始めているが、買切でやればマージンは40~50%取ってもおかしくない。全国各地に小さい独立した本屋がたくさんあるという昔の風景は、日本でもすでに失われていると言っていい。

〔欧米では小規模書店が元気/大型書店はアマゾンの影響直撃〕
では、そういう本屋は要らないのかというと、まったくそうではない。昨年ドイツ、今年アメリカに行って、「本屋は大丈夫。本屋は必要なんだ」と実感した。特に街の小さい本屋は必要とされていることがよく分かった。
ドイツで色々な本屋に行くと、「数年前に創業したが、ずっと成長しているし、支店も出した」「我々は素晴らしいことをしている」と自信満々に話す。小さいスペースの店に正社員が4人いて、しかも全員ドイツの書籍専門学校の専門教育を受けた有資格者。加えて資格を取るために受講しながら働いている見習いが2人いたりする。
なぜ、小さい本屋がこんなに元気なのか。今年行ったアメリカは、むしろ大きい書店のほうが厳しい。400店を展開していたチェーン書店のボーダーズは5年前に倒産した。バーンズ&ノーブルも一時は1000店までいったけれど、不採算店をどんどん閉店して650店まで縮小した。
オレゴン州ポートランドのパウエルズブックスは、今まで見た中で最も衝撃を受けた本屋の1つ。新刊と中古と自由価格本を同じ棚に入れて売っている。実質的な創業者マイケル・パウエル氏のビジネスや本屋としての考え方がとても面白くて、何度か行っている。
今回10年ぶりに訪れると、以前より本以外の商品、雑貨が増えていた。朝10時から客がたくさんいて、カフェも満員。本店は2000坪と、アメリカではおそらく最大級の独立系書店だと思うが、なぜこんなに人気があるのかとパウエル氏に聞いたら、「いま大きい書店が元気がなくなってきて、バーンズ&ノーブルも強力なライバルではなくなった。競争環境が大きく変化した」と言う。
ポートランドからちょっと離れたショッピングセンターにバーンズ&ノーブルがあるので行ってみたが、閑古鳥が鳴いている。チェーンオペレーションで1つのスタイルを作ってあらゆるところで展開しているから、全国どこに行っても同じ店舗になっている。そうやって作った本屋は面白くない。
それに比べてパウエルズや小さい独立系の書店はとても偏っていて面白い。理工書やコンピューター書は全然置いていない。文芸書、児童書中心の店が多い。そして、すべての本を書店員が選んで発注しているので、その人の個性が前面に出た本が並んでいる。店員は本に詳しいし、客とよく会話する。規模が大きくないので1日に千人も2千人も来なくていい。ファンになってくれた客が来てくれればいい。欧米は本がとても高い。一定の客単価があって、書店マージンは40%。これなら食えると思った。
欧米の書店は売上のシェアをそれなりに守っていれば食える。それができているのは、むしろ小さい本屋だ。大きい書店はアマゾンにやられて疲弊している。アメリカでもドイツでも「大きい書店の時代は終わった」「いま厳しいのは大きい書店。アマゾンの影響を受けているのは大きい書店だ。我々のような小さい本屋はあまり関係ない」という声を耳にする。
ポイントは、わざわざその本屋に行きたいと思うファンがいること。こういう本屋にはベストセラーの棚がない。「ベストセラー」ではなく「スタッフピックス」。書店員が選んだ本を自分が書いた紹介文のPOPを付けて一番良い場所に並べている。
アメリカの独立系書店マクナリー・ジャクソンはプリント・オン・デマンド(POD)のサービスをやっている。PODは客の注文に応じて必要な時に必要な部数をデジタル処理によって印刷・製本するサービスのこと。
マクナリー・ジャクソンは2011年にPODシステム「エスプレッソ・ブック・マシーン」を導入し、1日平均50冊、2014年までに3万5285冊を製作した。これで十分に採算がとれているという。書店でPODビジネスを成功させているのは世界的にも珍しい。
このうち9割がセルフパブリッシングだという。PODの本来の役割は過去の膨大なデータの蓄積から絶版本を製作することだが、ここでやっているのは自費出版で、しかも顧客の8割は近隣の住民だという。「マクナリー・ジャクソンで本を出したい」というファンの存在があって、ビジネスとして成立した。

〔店主の嗜好前面に客を呼ぶ/注目される個性派「街の本屋」〕
最近、日本でも誠光社、Title、森岡書店など、小さい本屋の開店が注目されている。彼らに共通するのは「街の本屋をやりたい」という思い。普通に取次と取引して普通の本屋を作るのは難しいことも分かっている。それならばどうするかを工夫している。
誠光社は2015年11月、京都市上京区俵屋町に堀部篤史さんがオープンした。20坪の2階建てで、1階が店、2階が住居と職住一体。夫婦2人の小商いをやっている。仕入は出版社との直取引がほとんど。粗利は3割。
堀部さんは恵文社一乗寺店という有名な本屋の店長を長年務めた。そのキャリアがあるからこそ、独立してこういうことができた。人件費も家賃も少なく、直取引で3割の利益を確保して、月商は想定通り。「収入はサラリーマン時代より増えた」という。
遠くから客がいっぱい来る。それは堀部さんが情報発信力を持っているから。堀部さんはその世界では有名な人で、講演やイベントをやるし、ウェブで情報発信すれば多くの人が見てくれる。「情報発信力が大事。こういう店は誰でもできるわけではない」と堀部さんも言っている。これはいいとパッケージにしてあちこちでやろうとしても、それは無理。自分の今までの人生やキャリアを使ってやるべきもので、他の人ではできないというのは、当然だと思う。
2016年1月、東京・荻窪にオープンしたTitle。店主はリブロ池袋店で統括マネージャーまで務めたベテラン書店人の辻山良雄さん。
店はJR荻窪駅から徒歩10分と少し離れている。古い民家を格安で借りてリノベーションした。2階建てで、1階20坪は本屋とカフェ、2階6坪はギャラリーを設けている。本屋は辻山さん、カフェは奥さんがやっている。仕入は日販、そして出版社との直取引。初期在庫の3割は長期委託。客数は思ったより少なかったが、客単価が高いので、売上トータルとしてはほぼ想定通りという。イベントをよくやって、わざわざ来てくれる客が付いているという。
もっと極端なのは、「1冊の本を売る本屋」をコンセプトにした森岡書店銀座店。銀座1丁目の小道にある1929年竣工の古いビルの1階部分の狭いスペースに、2015年5月オーブンした。茅場町にある森岡書店の店主、森岡督行さんによる新店舗だ。
1冊の本をテーマに1週間ぐらい展覧会などを開き、期間中はその本だけ展示して、その本しか売らない。その代わり、その本に出てくる色々なものを展示して売る。花の本を展示すれば花も売る。著者が店に来て客とコミュニケーションする。毎回毎回ある種のイベントになる。本を媒介に色々なものを集めて、1つのイベントを作る。それを毎週やっている。
スープ専門店「スープストックトーキョー」などを展開するスマイルズの遠山正道社長が出資し、共同で会社を設立して店舗を運営している。遠山さんは森岡さんの発想に共鳴し、「これからの本屋は量ではなく、こだわりやテイストが重要」と考えたという。
オープンして半年で、予算はすぐ達成した。これも森岡さんの知識、経験、人脈をフルに活かしてうまくいっているケースだ。
3店に共通しているのは極力コストを抑えていること。今の日本の書籍の収益構造を考えると、そうしなければ書籍だけで食べていくのは不可能だからだ。
それぞれ自分の持っているものを最大限に活かし、個性的な店を作っている。品揃えが違うというレベルではなく、ビジネスモデルからして他店と違う。極端に振り切っている。

〔薄利多売から高付加価値へ、買う場所から体験する場所へ/これからの書店のあり方〕
日本は雑誌、コミック、文庫など低価格の商品を大量に売る薄利多売のビジネスモデル。一方、ドイツやアメリカの本屋は、在庫数が少なく、本の値段は日本の倍ぐらい。比較的ハイクラスの人たちが客なので、客数は少ないけれども客単価は高い。高付加価値のビジネスモデルで、そこが日本と決定的に違う。
取次システムが崩壊したということは、薄利多売モデルはもう成立しないということ。販売拠点がなくなったから雑誌が売れなくなったという意見があるが、まったく逆で、雑誌が売れなくなったから小さい本屋がなくなっている。
雑誌が売れなくなった理由ははっきりしている。インターネットの影響だ。今後また昔のように雑誌が売れるようになることはない。まだまだ市場は縮小すると思う。来年は年間を通して雑誌の売上が書籍の売上を下回ることになるだろう。これは異常事態。高付加価値モデルに変えたほうがいいという話ではなく、変えざるを得ない。
商品をきちんとセレクションし、コミュニティを作っていくことがポイントだ。送られてきたものを並べるのではなく、自分がすべての本を選ぶ。そのためには人が必要で、人にお金をかけねばならない。
カフェ、文具、雑貨、玩具などの複合に関しては、昔の複合はレジ周り商品を空いたスペースに置いて売れれば儲かるという雰囲気だったが、今はまったく違う扱い方で、店の魅力をアップするためにそういう商品を置いている。
雑貨を導入した書店に聞くと、本屋のイベントというとサイン会や読み聞かせぐらいだったが、雑貨を置いてから色々なイベントができるようになったという。そこはコーヒー豆を売っているので、コーヒーの焙煎教室をやっている。コーヒーの焙煎に関連する本はたくさん出ているから、あらゆるものを本とリンクさせて、新しいイベントを開いて、人を呼んでいる。
買いに来る場所ではなく、何かを体験する場所になる。体験型ビジネスは今のキーワードで、ネットでは絶対できないことだ。
個性的な本屋はファンが定着する。体験型イベントまでできるとなればかなり強い業態になる。カフェがあればイベントにも使える。カフェと書店との親和性は世界中どこに行っても高い。アメリカの独立系書店にはお約束のようにカフェがある。なんとなく立ち寄る場所であるカフェと、わざわざ来る場所である書店をくっつけると、逆方向の集客効果が生まれる。
マージンアップは絶対に必要。粗利があと20%あれば全然違う。そのための手段は1つだけ。返品しないということ。どんな業種でも返品ゼロということはあり得ないが、返品はあくまでもイレギュラーで、デフォルトは返品なしというモデルになれば、コスト構造がまったく変わってくる。返品がなければ、出版社は生産をちゃんと見込めるので、返品を想定しないロットで作れる。倉庫も返品を想定しないでストックを考えられる。返品された本を研磨してカバーや帯をかえて再出荷するお金も必要なくなる。書店マージン40%は可能だと思う。
ドイツでは、書籍の価格は日本の約1・5~2倍。書店マージンは直取引で仕入れた場合は40%、取次を通すと35%。書店がセレクションするので配本がない。注文すると翌朝届く物流が整備されていて過剰発注しないので、在庫量は日本の半分程度。マージンが倍で価格が倍で在庫が半分だと、実質的な利益は8倍になる。これなら食べていける。社員もたくさん雇える。日本もこのようにモデルチェンジしたい。
これから一体何が起こるのか、希望的観測ではなく、むしろ冷徹な目とマイナスの予測に基づき、そのとき自分たちはどうすればいいかを、出版業界全体で理論的に構築しておくことが重要だ。

本を売るための和田裕美講演会②/成功する経営の秘訣・ファンを作ること

前号に続き、東日本地区Oak友の会設立総会で行われた営業コンサルタント・作家和田裕美氏の「本を売るための和田裕美講演会」の内容を紹介する。

いま新しい本屋がどんどん出来ている。6月、渋谷にオープンした「BOOKLABTOKYO」は、コーヒーカウンターがあって、夜はビールが飲めて、置いてあるのはIT系技術書や科学分野の専門書や実用的なビジネス書。新しいタイプの本屋を色々と見て、たとえば健康関連の本を買っている人にはサプリを売りたいと、私だったらつい思ってしまう。「コンシェルジュみたいに何でも勧めてくれるから、あそこで本を買おう」と客に思ってもらう。つまり、ファン作りをする。
様々な業種の方と話をすると「それ、難しいよね」というのが合言葉のように出てくる。でも、そう言った瞬間、脳は「やらなくてもいい」と認識する。失敗しても色々やってみて、この方向性は駄目と理解することで成長する。だから、まずは「やってみます」と言ってほしい。思いついたら今すぐ行動してほしい。そして、「ない」より「ある」に意識を向けてほしい。「売れない」と嘆いてばかりいても生産性ゼロで、本当に何も変わらない。その間に何かやったほうがいい。
営業マンを育てるときは必ず脳を変える。ネガティヴな人間はモノを売れない。物事の悪い面ばかり抽出して気づいてしまう人はプレゼンが出来ない。究極的には、人の気持ちが分からない人にモノは売れない。どんなモノが欲しいか分からないから。人のいいところを探せない脳を持っている人、人が好きになれない脳を持っている人は、営業に不向き。粗探しばかりする人は企画・アイデアを出しづらい。愚痴や文句が多い人は確実に生産性が低くなる。できれば雇いたくない。方法論とかトーク以前に、その人がどういう思考で生きているかのほうが重要。意識下の検索キーワードを、「嫌なもの」から「良いもの」を探すことに変えてほしい。
「お客様に声をかけてください」と言うと、「静かに商品を見たい人に迷惑がられる」という結論にだいたいなってしまう。でも10人中10人が声をかけられたくないのだろうか。10人中9人は何を買っていいか分からなくて、声をかけてほしいと思っているのではないか。声をかけてもらって「ありがとう」という感謝の声は届かず、「うるさい店員がいる」というクレームしか上がらない。9人のファンではなく1人のクレーマーに目を向けてしまうと、仕事がとても保守的になってしまう。客と話してセールスをしてほしい。
クロージング(客と契約を結ぶこと)は、客に「売る」ではなく「チャンスを掴んでもらう」だと思っている。すべてにおいて100%の確率でいいものだけを選ぼうとすると、目利きのできない人間になる。本だって良いものと悪いものを読んできたから、良い本が分かるようになる。失敗したから成功の意味が分かる。だから、買ってもらって失敗したらどうしようとか考えないこと。本は賛否両論あるもののほうが売れるし、たった1行、人生を変えるフレーズがあるかもしれない。クロージングをかけるときは「買いです」「読まないと損します」と堂々と言って、客の背中を押してほしい。
フェアなどをやるとき、客に「是非お立ち寄りください」と電話すれば10人中1人は来るかもしれないし、一本の電話で店と客がつながる。客にとっては覚えてもらうことが店のファンになる始まりとなる。「ここでは1冊しか買ってないのに、この書店員は私のことを認識してくれている」という意識を持ってもらうことが、アマゾンでポチッとする前に「明日、あの本屋さんに行ってみよう」という気持ちにさせる差を生むと思う。

ノンフィクション賞など講談社3賞の贈呈式

平成28年度講談社ノンフィクション賞、講談社エッセイ賞、講談社科学出版賞の贈呈式が9月15日、東京都千代田区の如水会館で行われた。
受賞したのは、第38回講談社ノンフィクション賞に長谷川康夫氏『つかこうへい正伝1968―1982』(新潮社)、第32回講談社エッセイ賞に横尾忠則氏『言葉を離れる』(青土社)、第32回講談社科学出版賞に中屋敷均氏『ウイルスは生きている』(講談社)。
贈呈式では、講談社・野間省伸社長があいさつを述べたのち、受賞者に賞状と記念品、副賞を手渡した。受賞者あいさつで、ノンフィクション賞を受賞した長谷川氏は「もし、つかさんが生きていたら僕がこんな本を書くことは決してなかったので、複雑な気持ち。でも昔の劇団の仲間たちが誰よりも喜んでくれているし、つかこうへいという人は、口ではぐずぐず言っても自分が話題になることが何より大好きな人だったので、まあ喜んでくれるのかなと思う」と話した。

「小学二年生」休刊へ、「一年生」残すのみに/小学館

小学館は10月4日、学年別学習雑誌「小学二年生」を12月26日発売の2017年2・3月合併号で休刊すると発表した。
同誌は1925年創刊。近年の子供を取り巻く環境の変化や趣味嗜好の多様化から、読者ニーズに合致しなくなったと判断した。
「小学三年生」から「小学六年生」まではすでに休刊しており、同社の小学生向け学習雑誌は「小学一年生」のみとなる。
ただ、同社は「小学生向け出版事業にかける意欲はまったく衰えていない」としており、小学2~4年生を対象とした新しい学習増刊シリーズを来春立ち上げる予定という。

『新・人間革命』28巻の拡販要望/首都圏の書店招き説明会/聖教新聞社

聖教新聞社は9月27日、東京・文京区の東京ドームホテルで書店説明会を開催し、東京・埼玉・千葉・栃木の書店、取次など335名が出席。『新・人間革命』第28巻をはじめとする同社出版物や、潮出版社、第三文明社、鳳書院刊行の創価学会関連出版物の説明を行った。
聖教新聞社・石橋正至出版局長は、11月17日発売の池田大作著『新・人間革命』第28巻(定価本体1238円)の内容を説明。「広宣譜」「大道」「革心」「勝利島」の4章を紹介し、「これまで通り創価学会会員読者が会をあげて書店に注文する。10月17日からの週を中心に啓蒙推進していただき、10月26日までに注文する」と述べ、販売促進へ協力を求めた。このほか、池田大作SGI会長の指導を収録した『黄金柱の誉れ――創価学会壮年部指導集』、池田大作著『随筆人間勝利の光道』を説明した。
外郭3社の企画説明では、鳳書院・大塚春樹取締役営業部長が池田大作著『随筆希望の創生地域の未来を拓く智慧』、聖教新聞のコラムを単行本化した『名字の言選集③』、山名美和子著『甲斐姫物語』『戦国姫物語』、第三文明社・大島光明社長がインドの著名な学者・教育者バラティ・ムカジーと池田大作SGI会長の対談集『新たな地球文明の詩を――タゴールと世界市民を語る』、創価学会沖縄青年部編『未来へつなぐ平和のウムイ(思い)――沖縄戦を生き抜いた14人の真実』、潮出版社・南晋三社長が月刊「潮」連載を単行本化した『民衆こそ王者――池田大作とその時代Ⅳ』、『白ゆり家計簿2017』、『文化手帖2017』の販売促進を要望した。
来賓を代表して日書連・舩坂良雄会長は「日書連は昨年、10年ぶりに書店経営実態調査を実施。82・5%の書店が『経営が悪化した』と回答した。書店の客数・売上が低迷する中、『人間革命』は常に年間ベストセラーにランクインするありがたい商品。『新・人間革命』第28巻も大好評となるよう祈念する」とあいさつした。
聖教新聞社・原田光治代表理事は「小説『新・人間革命』は刊行開始から18年で累計2237万部。『人間革命』全12巻および文庫版、ワイド文庫版を加えると合計5200万部を数え、わが国の出版で最大規模になっている」と述べ、書店、取次各社の支援に謝意を示した。
創価学会・原田稔会長は「活字文化は大切ということを会の一番重要な足場としている。活字文化がよりいっそう興隆するよう貢献したい」と語った。

第3回料理レシピ本大賞/料理部門対象は『つくおき』/今回からママ賞を新設

書店、取次の有志で組織する料理レシピ本大賞inJapan実行委員会(加藤勤実行委員長=ブックスタマ)は9月15日、東京・品川区のDNP五反田ビルで第3回「料理レシピ本大賞inJapan」の発表会を開き、料理部門1点、お菓子部門2点の大賞、今回新設したママ賞1点を発表した。
料理部門は『つくおき週末まとめて作り置きレシピ』(nozomi著、光文社)、お菓子部門は『魔法のケーキ』(荻田尚子著、主婦と生活社)と『初めてでも失敗しない51のレシピまいにちおやつ』(なかしましほ著、KADOKAWA)が大賞に輝いた。ママ賞は『女ひとりの夜つまみ』(ツレヅレハナコ著、幻冬舎)に決まった。
今年は出版社62社143点がエントリーし、全国の書店員による一次選考、プロの料理人を特別審査委員に加えた最終選考の結果、料理部門12点(大賞1点、準大賞2点、入賞9点)、お菓子部門2点を選んだ。
ママ賞は、8月21日に大阪市住之江区のATC(アジア太平洋トレードセンター)で開催した「ママまつり」に来場した実際のママの投票で選んだ。
発表会の冒頭、加藤実行委員長は「今年の受賞作品が日本の料理文化、食文化を世界に向けて発信するきっかけになれば」とあいさつした。
今回から特別協賛している大日本印刷(DNP)の北島元治常務は「現在は出版印刷だけではなく、丸善ジュンク堂書店などの書店をグループに迎え、食品パッケージ分野で食文化とも深い関係にある。日本の食文化を広く普及する賞の趣旨に賛同した」と協賛の背景を説明した。
第1回から同賞の特別アンバサダーを務めるお笑いコンビ、キャイ~ンの天野ひろゆき氏が登壇し、各受賞作品の著者と出版社に表彰状と記念品を手渡した。
受賞作品は以下の通り。
【料理部門】
▽大賞=『つくおき週末まとめて作り置きレシピ』(nozomi著、光文社)▽準大賞=『もっとおいしく、ながーく安心食品の保存テク』(徳江千代子監修/朝日新聞出版編著、朝日新聞出版)『一日がしあわせになる朝ごはん』(小田真規子料理/大野正人文、文響社)▽入賞=『帰ってから作れるおかず200』(オレンジページ)『手間をかけずにこの「ほめ言葉」が聞こえるレシピ』(小田真規子著、文響社)『よくばらない。やり過ぎない。これだけで、ラクうまごはん』(瀬尾幸子著、新星出版社)『おふくろの味定番100』(NHK出版)『決定版!週末作って毎日簡単!作りおきのラクうまおかず350』(平岡淳子著、ナツメ社)『たっきーママの簡単作りおきと時短おかずで朝すぐ!弁当』(奥田和美著、扶桑社)『ほっとくだけで味が決まる漬けたら、すぐおいしい!』(堤人美著、講談社)『夫もやせるおかず作りおき』(柳澤英子著、小学館)『いまはなき名店に学ぶ!まぼろしカレー』(水野仁輔著、地球丸)▽ママ賞=『女ひとりの夜つまみ』(ツレヅレハナコ著、幻冬舎)
【お菓子部門】
▽大賞=『魔法のケーキ』(荻田尚子著、主婦と生活社)『初めてでも失敗しない51のレシピまいにちおやつ』(なかしましほ著、KADOKAWA)
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