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平成29年3月1号
土曜休配日13日に/17年度「年間発売日カレンダー」/日書連理事会

日書連(舩坂良雄会長)は2月16日、東京・千代田区の書店会館で定例理事会を開催。日本出版取次協会が示した2017年度「年間発売日カレンダー」案を承認した。輸送問題の厳しい現状を考慮し、土曜休配日が前年度から8日増えて13日になる。ただ、年間発売日カレンダーの検討・決定プロセスに実質的に書店が関与していない現状を問題視する声も根強くあり、18年度以降は事前に意見交換の場を持つことを求めていく考えだ。
[流通改善委員会]
日本出版取次協会は昨年11月17日付で提案した2017年度「年間発売日カレンダー」について再度協議を重ね、2月3日付で日書連に再提案。藤原直委員長が内容を説明した。
17年度は土曜休配日を前年度から8日増の13日とする。年度稼働日数は前年から9日減の280日。これは暫定的な措置で、今後、取協と日本雑誌協会が合同で設置するプロジェクトチームで発売日・輸送問題の改革案を検討する。
当初、取協はドライバー不足など輸送会社を取り巻く厳しい環境、雑誌売上低迷による業量減少を考慮し、土曜休配日を20日とする案を示していた。
これに対して日書連の12月理事会では、「輸送問題の厳しい現状を踏まえればやむを得ない」との意見が出る一方、「書店の意見を聞いていない」「意見交換の場と時間が必要」「11月に提案して翌年度から始めるのは無理がある」など取協の対応を問題視する発言もあった。
このため、日書連は取協に対して「年間発売日カレンダー設定にあたっては1年ぐらいかけて意見交換してほしい」と申し入れた。取協は「18年度以降はもっと時間をかけて相談したい」と理解を示した。
雑協は編集・印刷のスケジュールに影響が出るとして見直しを要望した。この結果、今回は4、5月を見送り、6月から土曜休配日を増やすことになった。
取協と雑協は2月開催の理事会で同案をそれぞれ承認している。
発売日カレンダーの内容は別表の通り。
また、取協は「週刊新潮」(新潮社)、「週刊文春」(文藝春秋)、「女性セブン」(小学館)の北海道地区での発売日を、取次の発送作業見直しにより、土曜日から金曜日に1日繰り上げる。なお、3誌の首都圏地区での発売は木曜日。
あわせて「女性セブン」は宮城・福島・長野・山梨の各県についても発送作業を見直し、従来の金曜日から木曜日に繰り上げる。
実施時期は3月発売での試験運用の後、4月からの完全移行を予定している。
藤原委員長は「日書連が要望を続けている全国同日発売に近づいているが、まだ改善の余地はある。運動を続けたい」と述べた。
[政策委員会]
書店のための議連の設立に向けた取り組みを推進する方針を舩坂良雄委員長が示した。図書館納入における地元書店の優先などの問題で、政治の力を借りて働きかけを行いたいとした。
5月11日に東京・新宿区のホテルニューオータニで開催される第56回全出版人大会(日本出版クラブ主催)の長寿者表彰に、日書連から柴﨑繁副会長を推薦することを承認した。
浜松市主催「第6回森林(もり)のまち童話大賞」、家の光協会主催「第15回家の光読書ボランティア養成講座」「第12回家の光読書ボランティアスキルアップ講座」、日本ど真ん中書店会議実行委員会主催、愛知県書店商業組合・岐阜県書店商業組合・三重県書店商業組合共催「『日本ど真ん中書店会議』~第二回どえりゃあ書店大商談会~」、出版文化産業振興財団主催「JPIC読書アドバイザー養成講座」の後援名義借用の件をそれぞれ承認した。
日書連の平成28年度決算は黒字の見込みと事務局が報告した。
昨年12月14日に帝国ホテルで開催した「第9回出版販売年末懇親会」の収支は黒字だった。
国税局から、税務申告等の手続をインターネットで行える「国税電子申告・納税システム(e―Tax)」の利用促進に向けて協力してほしいと要請があったことを事務局が報告した。同システムを利用する際に必要となるICカードリーダライタを、確定申告関連等の書籍と並べて書店店頭に陳列することを検討してほしいとしている。
[組織委員会]
各都道府県組合の加入・脱退状況は、12月期が加入1店・脱退7店で前月比6店純減、1月期が加入1店・脱退3店で同2店純減。日書連所属員数は3566店になったと中山寿賀雄委員長が報告した。
[指導教育委員会]
「全国小売書店経営実態調査報告書」の分析結果に基づく4項目の重点課題のうち、取次システム利用料の軽減を求めていく取り組みについて鈴木喜重委員長が説明した。POSレジや特急便などの利用料を調査のうえ取次各社を訪問し、書店負担の軽減をお願いしたいとした。
[読書推進委員会]
独自企画を提出した組合に補助金を支給する「読書推進活動補助費」募集事業について、これまで企画の募集、採用、送金、実施、報告書の提出を2期にまたがって行っていたが、平成30年度からすべて単年度内に行う方法に変更すると西村俊男委員長が報告した。
従来の方法では翌年度会計から支給する金額を前年度中に決めていたため、前年度決算の結果、次年度の予算組みができなくなり支給ができなくなる場合の対応に困るなどの問題点があった。
新しい方法によるスケジュール等は、今後、検討する。
読売新聞東京本社と日書連のコラボレーション企画「読売新聞本屋さんへ行こう!プレゼントキャンペーン」を3月8日~4月16日に実施する。書店で購入した書籍・雑誌のレシートを応募ハガキまたは郵便ハガキに貼って応募してもらい、抽選で図書カードをプレゼントする。実施エリアは東京、埼玉、千葉、神奈川、茨城、栃木、群馬、山梨、静岡。昨年9月に参加表明した約160書店の店頭でポスター掲示と応募ハガキ設置・配布を行う。
[広報委員会]
全国書店新聞で書店4名によるリレーエッセイ「春夏秋冬本屋です」、書店界に貢献してきた人たちの功績を紹介する能勢仁氏のエッセイ「道を拓いてくれた人」の連載を4月からスタートすると面屋龍延委員長が説明した。
[書店再生委員会]
日書連実用書増売企画「第2回書店金賞『和~日本のこころ』」の組合別報奨金額を本間守世委員長が報告した。

新委員長に隅野叙雄氏/雑誌発売日励行本部委員会

日書連、雑協、取協、即売会社で構成する雑誌発売日励行本部委員会の新委員長に隅野叙雄氏(集英社)が3月23日に就任する。現委員長の峰岸延也氏(講談社)から3年ぶりの交代となる。
同委員会は発売日励行活動が目的だが、書店、出版社、取次、即売が定例会を開き、諸問題について意見交換する場になっている。

万引犯のデータベース構築/万防機構・竹花理事長が提案/改正個人情報保護法セミナー

日書連と日本出版インフラセンター(JPO)は2月14日、東京都新宿区の日本出版会館で「出版業界をめぐる改正個人情報保護法」セミナーを開催し、書店や出版社など約150名が聴講した。
このセミナーは、改正個人情報保護法の全面施行を5月30日に控え、改正法の趣旨や万引犯罪の最新事情を学び、個人情報の取扱いに配慮しながらの常習犯情報の共有など、業界を挙げた万引防止体制の構築に役立てようと開いたもの。
冒頭で日書連の舩坂良雄会長は「万引の事例や常習犯の情報を近隣書店や地区で共有することが可能になれば、万引防止の促進に一歩前進することは間違いないが、実施にあたっては個人情報の取扱いや人権には十分配慮しなければいけない。改正法の施行後は、書店で顧客情報や社員情報の管理面から対応が必要となるケースが予想される。セミナーで理解を深めてほしい」とあいさつした。
JPOの相賀昌宏代表理事(日本書籍出版協会理事長)は、「書店が万引被害に遭っていることに我々も大変苦慮しており、この問題にもっと積極的に関わっていこうと考えている」と述べ、盗品の処分先として新古書店のほか、ネットオークションやフリーマーケットアプリ『メルカリ』の利用など、ネット市場での売買が拡がっていることを指摘し、この点についても対応していくと話した。
始めに、第1部として個人情報保護委員会事務局の内田隆企画官が「個人情報の保護と正しい利活用について」と題し講演。内田氏は改正法について①「個人情報保護委員会」設置で事業者への監督権限を一元化、②個人情報の定義に身体的特徴等が対象となることを明確化、③個人データを第三者に提供する際の記録作成を義務付け、④取扱う個人情報の数が5千以下の事業者も対象とする――などのポイントを解説。一定ルールに準拠すれば顔画像等の個人情報は、特に犯罪防止や財産保護のためならば、積極的に利活用していこうというのが改正法の骨子だとして、2月末から5月末まで数回開催する検討会で、カメラ画像の活用など具体例に即した議論を進めていくと述べた。
第2部では、全国万引犯罪防止機構の竹花豊理事長が「犯罪防止のための書店間における情報の共同利用について」と題し講演した。竹花氏は、万引の被害情報や万引犯の顔画像等の個人情報を書店から集約し、情報を共有・分析して常習犯を割り出す万引防止システムを提案。「情報を照会して入店した人が登録者だと分かれば、スタッフが警戒を高めることができる。万防機構はこの仕組みの中核になりたいと考えている」と述べた。
質疑で万引犯の店内確保について考え方を問われ、竹花理事長は「店内で品物を袋に入れた段階での捕捉は、犯人に弁解の余地が生じる。警察はその後の刑事プロセスを考えて間違いのないようにしたいので、悩ましい問題。カメラ画像を押さえておくのも有力な方法だし、不審に思ったら事前に声掛けするなど、各店でいろいろ工夫することが大事だ」と述べた。
最後に紀伊國屋書店の高井昌史会長兼社長が総括し、自社の万引対応の現状について「万引による平均ロス率は0・4%、被害額は年間2億円で、防犯カメラとガードマンの費用で1億3千万円をかけている」と説明。自社社員が丸亀市の女子少年院で万引をテーマに行った講演について触れ、「店長や店員が努力して万引を防止し、よい社会を作っていくことが書店人の務めであり、出版界の務めだ」と話した。

輸送問題で合同PTを設置/抜本的な改革を検討/取協・雑協

日本出版取次協会(取協)と日本雑誌協会(雑協)は2月8日、東京都千代田区の取協事務局で記者会見を行い、2017年度「年間発売日カレンダー」の最終案を発表。また、合同で発売日・輸送問題プロジェクトチーム(PT)を設置し改革案を検討していくと発表した。発売日カレンダーは両協会の2月期理事会での承認を経て正式決定した。
出版物の売上低迷による業量減少、ドライバー不足など運送会社を取り巻く厳しい環境を背景に、取協は当初案で土曜休配日の年20日実施を提示していた。両協会で協議を重ねた結果、17年度は年13日の実施でまとまったが、あくまで暫定的な対応措置であり、合同PTで抜本的な改革案を検討していくとしている。PTには、取協が輸送対策で新設する委員会と、雑協の雑誌価値再生委員会からメンバーを選出する。
昨年の大晦日に設定された「特別発売日」については、結果を検証し、今年も実施するかを検討する。
また、『週刊新潮』(新潮社)、『週刊文春』(文藝春秋)、『女性セブン』(小学館)の北海道地区での発売日を木曜日から金曜日に1日繰上げることなどを発表した。

土曜休配日拡大で売上への影響懸念/神奈川理事会

神奈川県書店商業組合(井上俊夫理事長)は1月20日、横浜市中区の華正樓で定例理事会を開催した。
日書連報告では、日書連12月理事会で取協が示した2017年度「年間発売日カレンダー案」の説明があったと報告。土曜休配日が20日あると注文書籍の入荷遅れ等によって売上にも響くのではないかとの意見が出され、再度意見交換を行う必要性が指摘された。
議題では、4店舗の賦課金変更案が示され原案通り承認した。また、新規組合加入店2店を承認した。
(山本雅之広報委員)

「帯コン」表彰式は11月11日開催/大阪理事会

大阪府書店商業組合(面屋龍延理事長)は1月14日に大阪市北区の組合会議室で定例理事会を開催した。
理事会に先立ち、大阪府立中央図書館副館長から、「あなたのおすすめ本のPOP広場」POP作品の本屋での活用や、「本の帯創作コンクール」(帯コン)作品展示について協力要請があった。また、「まちライブラリーブックフェスタ」から書店との協力について説明が行われた。
各委員会からの主な報告事項は以下の通り。
〔総務委員会〕
各支部総会にあたり、支部役員・支部選出理事候補の選出の依頼と、総会委任状について説明した。
〔読書推進委員会〕
茨木市、堺市、大阪市での帯コンの地域展示会開催について説明があった。1月12日開催の読書推進実行委員会で、帯コン表彰式の開催を11月11日(土)に決定したと報告した。
〔定款改正員会〕
中央会に規約改正案を送付し、了承されたと報告した。
〔出版販売倫理委員会〕
大阪府警より「大阪府万引き総合対策協議会」(仮称)に参加依頼があり、これを承認した。2月28日に設立総会が開かれる。
(石尾義彦事務局長)

自由な発想で行動/東京組合青年部新年会で平井会長

東京都書店商業組合青年部(平井久朗会長)は2月9日、東京都中央区の銀座クラシックホールで新春懇親会を開催し、総勢108名が出席した。
冒頭のあいさつで平井会長は、店頭活性化、NET連動、新事業の各委員会の活動内容を紹介し、「書店の未来に向かって力強く、若い力で頑張っていく。自由な発想で行動する『志の集団』、それが青年部だ」と述べた。
相談役の東京組合舩坂良雄理事長はあいさつで、コンビニの店舗で万引犯の画像を掲示したという報道に触れて、自店でも万引への対応に苦慮していると説明。また、大きな課題として書店の収益改善を挙げ、「出版社も厳しい状況。青年部には、出版社が『これだけ出しましょう』と言ってくれる企画提案を一緒に考えてほしい」と述べた。
この後、小学館パブリッシング・サービスの北尾健首都圏支社長が祝辞を述べ、トーハンの竹林克巳東京支店長の発声で乾杯した。開宴後、青年部が昨年拡販に取り組んだ「本所おけら長屋」シリーズ(PHP研究所)の著者・畠山健二氏がお礼の言葉を述べ、企画参加の各書店にサイン色紙を贈呈した。

書店大商談会の開催等で意見交換/北海道理事会

北海道書店商業組合(志賀健一理事長)は1月24日午後4時から、札幌市のJRタワーホテル日航札幌で定例理事会を開催した。
理事会では、組合ホームページの閉鎖に関する文書を確認し、了承した。また、2月以降の理事会日程を確認。北海道書店大商談会、万引防止マニュアル等について意見交換を行った。(事務局・髙橋牧子)

最新情報と市場の変化を解説/17年学参・辞典勉強会開く/学習参考書協会・辞典書協会

学習参考書協会と辞典協会は「2017年新学期学参・辞典勉強会」を2月9日に東京都新宿区の研究社英語センターで開催。学研教育ICT教育プロデュース部シニアディレクターの浜田麻由子氏が「英語教育転換期における文科省および学校現場の動向について~小学校の英語教科化がもたらす市場の変化~」、旺文社教育情報センターマネージャーの石井塁氏が「最新の大学入試状況について~どうなる新テスト、『高大接続改革』が市場にもたらすもの~」と題し講演した。

【小学5、6年生で英語が教科化/学研教育ITC・浜田麻由子氏】
急速に進むグローバル化の中で、多岐にわたるいろいろな課題に対応できる人間が求められている。英語を学ぶということより、英語を活用して何ができるかということが、これからの日本の課題だと捉えられている。そのために小学校から英語教育をスタートさせたという背景がある。
2013年12月に文部科学省は、グローバル化に対応した英語教育改革実施計画を出した。これはグローバル人材育成が急務ということで、小学校から中学、高校まで、どのような形で英語教育を充実させていくかというものだ。文科省はグローバル人材の要素として、①語学力・コミュニケーション能力、②主体性・チャレンジ精神・積極性・協調性・柔軟性、③異文化に対する理解、日本人としてのアイデンティティ――の3つを挙げている。英語ができるというだけではなく、例えば表現する力、分析する力、アイデアを創造する力という自分で考えていく力が求められている。
現在、小学校5、6年生で週1時間の外国語活動(英語活動)を行っている。外国語活動なので扱いは教科ではない。言語や文化について体験的に理解を深め、コミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り、外国語の表現に慣れ親しませながら、コミュニケーション能力の素地を養うことを目標にしている。情意面を育てていこうということで、スキルの修得ではない。中学校で英語を学ぶための土壌を養っておこうという感じで、英語を楽しく覚えていくという活動が行われている。
昨年12月に中央教育審議会から次期学習指導要領の答申が出た。文科省はこの新学習指導要領で、全ての教科に共通する3つの柱として①知識・技能の習得、②思考力・判断力・表現力等の育成、③学びに向かう力・人間性の涵養――を掲げている。外国語教育では、知識・技能を実際のコミュニケーションで活用し、主体的に運用する技能に習熟したり、思考・判断・表現したりしていく。小学校では、これまでの「体験的に理解を深める」ことから一歩踏み込み、これらを簡単な英語を使いながらできるようにしていくことが主眼になっている。
新学習指導要領は、2018年度が移行期1年目で自治体によって先行実施が可能になり、20年度に全面実施になる。大きな変更点は英語活動が3年生からスタートすること。今の5、6年生の活動が似たような形で降りてきて、英語の素地を作ろうということを目標にしている。5年生からは教科として、「読む」「書く」ことに慣れ親しませるとともに、「聞く」「話す」については基本的な技能を身に付けるようにすることが目標になっている。
3、4年生では週1時間、コミュニケーション能力の素地を養う。小学校5、6年生では英語を教科として週2時間、コミュニケーション能力の基礎を身に付ける。小学校では今後、全部で210時間の英語教育を行うことになる。
3、4年生では、児童に身近で分かりやすい場面設定をした上での、外国語のインプットを行う。先生は児童向けの簡単な英語の読み聞かせを活動として取り入れると思う。
小・中学校英語教育の現状については、これまで小学校の外国語活動で音声中心に学んだことが、中学校での段階で音声から文字への学習に円滑に続いていかないとの指摘があった。そこで5、6年生では、アルファベットの文字の認識や、日本語と英語それぞれの文構造、音声の違いに気付くことなどを通じてコミュニケーション能力の基礎を身に付けさせる。
先日新聞で「過去形を小6で」と書かれていたのを目にしたが、文法を教えるわけではない。「Do you~」を「Did you~」という言い方があることを、「過去形だからdidなんだ」と教えるのではなく、先生が繰り返し話すことで、子どもに「いま先生は『Do you~』でなく『Did you~』と言ったな」というようなことに自ら気付かせることが、5、6年生で大切な指導になってくる。中学校の授業が、小学校5、6年生に降りてくるのではないということを理解いただきたい。

【思考力と主体性問う大学入試へ/旺文社・石井塁氏】
国がいま進めている大学入試改革は、①知識・技能②思考力・判断力・表現力③主体性という「学力の3要素」を定着させたい、これまでは知識・技能に偏っていたので手薄だった残りの部分をしっかり問うようにしよう、ということが目的だ。そのため国は「高等学校基礎学力テスト」と、センター試験の後継となる「大学入学希望者学力評価テスト」の2つを新設し、各大学の個別入試にもメスを入れていくという方針を打ち出した。
高等学校基礎学力テストは基礎的な学力の定着を見るテストで2019年度から実施し、当面は入試に利用しない。いつでも受験でき、学年や科目も自由と構想されている。どれだけの高校が使うかわからず、制度設計も迷走中で、現段階では様子見でいいと思う。
大学入学希望者学力評価テストは20年度から実施し、実施教科はセンター試験と同じだが、科目に関しては減らす案も出ている。重要キーワードは「思考力」「記述式」「英語4技能」。用語系の暗記問題を減らし、思考力を問う問題を大幅に増やす。国語・数学で記述式を導入し、英語は「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能を課すというものだ。
思考力を問うのは国語・数学の記述式だけではなく、マークの方でも、つまり全科目で対策が必要になるということに注意してほしい。思考力の問題とは、考えさせる問題なら何でもありというわけではない。問題発見・解決型の問題や、そのプロセスを答えさせる問題。資料の本質的な理解を問う問題。複数の情報から有益なものを見定め、組み合わせる問題。現実的な生活と関連づけた問題。受験生にはこれらの対策書が必要になってくる。
記述式の現状案は、解答文字数が〈多〉〈少〉の2種類とし、〈多〉は80文字以上で国語のみ、〈少〉は80文字以下で国語・数学で出題。これらを課す、課さない、片方のみなどの判断は各大学に委ねる。文字数〈少〉は入試センターで採点するが、〈多〉は利用大学で採点するという案なので、利用大学が少なく企画倒れになる可能性がある。だが、少なからず記述は実装されるわけで、国立大2次試験で記述レベルがアップする気配がある。市場への影響は、この記述式試験がどういうシステムになるか、どれくらいの大学が利用するかを見てからの判断になる。
英語の4技能で大きな課題になっているのが採点。そこで英検などの外部検定を利用する案が出ている。学力評価テストは現行と同じ「読む」「聞く」を課し、「書く」「話す」に関しては受験生各自で外部検定を受けてもらい、そのスコアをドッキングして判定する。将来的には、英語は全て外部検定に移行するとしているが、まだたたき台の段階で不完全な部分が多い。
学力評価テストは思考力まで問うものにするので、主体性については各大学が個別入試で見てもらいたい、というのが国の考えだ。大学には、主体性の評価を問う入試への変化が求められているのだが、面接やディベートなどを一般入試で各大学が実施するのは無理で、国と大学の綱引きがどうなるかはまだわからない。ただ、主体性の評価として英語の外部検定試験利用入試を導入する大学が増えてきている。これは、国がやろうとしている学力評価テストでの外部検定とは全く別物だ。
一口に外部検定利用と言っても、出願資格として用いたり、判定の優遇や試験免除、一般入試での得点換算など、各大学で使い方はバラバラだ。推薦・AO入試での外部検定利用は何年も前から行われているが、一般入試での利用は始まって実質3年目で、今年は対前年で倍増している。英検はほとんどの外部検定入試で利用可能だ。注目は「TEAP」で、まだできたばかりのテストなのに採用大学が急伸している。入試利用ではこれら国産の検定が伸びると思う。英語の検定書は資格書売場に置いている書店が多いと思うが、学参売場にも置いてみてはどうだろうか。
入試改革の内容は、国が年度明けに実施方針を発表する予定で、ここでかなりの部分が明らかになるのではと期待している。

「解説・運用の手引」を発行/12年ぶりの改訂版/出版物小売公取協

出版物小売業公正取引協議会(舩坂良雄会長)は、このほど冊子「出版物小売業景品類公正競争規約解説・運用の手引(三訂版)」を発行した。頒価1000円。
この冊子は平成16年11月以来、12年ぶりとなる改訂版。「規約の解説・運用の手引」編集委員会の柴﨑繁委員長、竹内靖博委員、田島敏幸委員、元永剛委員の4名で編集作業にあたった。また、全国公正取引協議会連合会が校閲と助言を行った。
新版では、目次を拡充・細分化し、必要項目を検索しやすくした。また、事例を最新のものと入れ替え、割引券・ポイント・図書カード等の総付けによる提供は景品類と考えるか値引きと考えるかという問題の説明を追加した。
さらに、この12年間で規約・施行規則・運営規則をはじめ景品表示法、独占禁止法等の改廃変更が行われたことから、現行の法制度に合うよう記述を改めた。
2月16日に開かれた出版物小売業公正取引協議会の定例理事会で、柴﨑委員長は「この冊子には、読者サービスとしてやっていいことが書いてある。本を売るための仕掛けを考え、拡販に役立てていただきたい。景品類等に関する問い合わせがあったとき、各県組合はこの冊子に基づいて回答してほしい」と述べた。

生活実用書/注目的新刊

日本経済新聞社編『免疫革命がんが消える日』(日経プレミアシリーズ331830円)は話題のがん治療薬「オプジーボ」に関する衝撃的なレポートである。
がんと宣告されれば、余命を考え、絶望の断崖絶壁に追いやられるしかなかったが、希望の火が見えたのである。
オプジーボは日本の製薬会社が開発した大型薬。冒頭に腎臓がんの患者が回復した実例が実名で登場する。抗がん剤の効果もなく、体重も20キロ減った74歳男性のステージ4からの生還の全てである。
オプジーボはこれまでの抗がん剤のようにがん細胞を直接攻撃するのではなく、人間がもともと持っている免疫力を呼び覚ます薬で、免疫チェックポイント阻害薬という。
厚生労働省から正式に承認された薬として登場したのが2014年9月。最初の適用はメラノーマ(悪性黒色種)だったが、腎細胞がん、非小細胞肺がんにまで使われるようになり、近いうちには胃がんの患者にも可能になる。
しかし、100ミリグラムあたり約73万円。肺がんの患者には1回約133万円を2週間に1回、年間にすると3500万円という高額。それが、先月2月から半額になったがそれでも高価である。
また、すべての人に効果があるわけでもなく、止め時の判断も難しい。しかも確率は低いものの、副作用が強く現れる患者もいる。
2016年9月に承認され先月保健医療が可能になったキトルーダという、同じ免疫チェックポイント阻害薬も出てきた。アメリカ製薬会社大手メルクの薬だ。
病院の医師達、製薬会社のインタビューなどもあり、多角的に新薬を捉えている。
佐々木治一郎著『今こそ知りたい!がん治療薬オプジーボ』(廣済堂出版健康人新書064850円)も北里大学病院集中的がん診療センター長が、新薬を詳しく解説。
オプジーボは完全にがんを消すことができますか?治療には入院は必要ですか?など14の質問に答えている。入院の必要はなく、副作用に対応できるがん診療連携拠点病院(399)と地域がん診療病院(28カ所)で受けられる。情報は的確収集と助言する。
この2点の併売コーナーを作れば、最新医療の知識を、書店発で展開できる。
(遊友出版斎藤一郎)

皇太子さま迎えて表彰式/青少年読書感想文全国コンクール

第62回青少年読書感想文全国コンクール(主催=全国学校図書館協議会・毎日新聞社、後援=内閣府・文部科学省)の表彰式が2月4日、皇太子さまを迎えて東京・千代田区の経団連会館で開かれ、約1000名が出席した。
今回は全国の小・中・高校や海外の日本人学校2万6077校から437万6313編の応募があり、内閣総理大臣賞、文部科学大臣賞、毎日新聞社賞、全国学校図書館協議会長賞、サントリー奨励賞、入選作品の各受賞者に賞状などを贈呈した。
皇太子さまは「皆さんが書かれた感想文のいくつかに目を通しました。自分の得た感動や思いを人に伝えようと苦心して言葉を紡いだ努力は、きっと感想文を読んだ1人ひとりの心に届いたことでしょう。そして、その経験は皆さんの中にも貴重な財産としていつまでも残り、皆さんの豊かな人生につながっていくでしょう」と述べられた。

「こち亀」が大賞/読売新聞出版広告賞

新春懇親会に先立ち、読売新聞東京本社は第21回読売出版広告賞の贈賞式を開催し、集英社の「こち亀200巻発売&最終回。最後の敬礼!!」(16年9月17日朝刊、15段)に大賞が贈られた。「週刊少年ジャンプ」に40年間にわたり連載された秋本治氏の漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」最終回掲載号とコミックス200巻の発売日に合わせて掲載されたもの。
あいさつに立った集英社の東田英樹専務は「こち亀の終了は世間のニュースとして大きなインパクトと影響力がある。そこで公器としての機能を持つ新聞広告で主人公の両さんから最後のあいさつをしてもらった。歴史を感じてもらうため、主要キャラクターは連載初期のイラストを使用した」と述べた。
このほか、金賞は福音館書店「まく子」(16年5月5日朝刊、5段)、銀賞はポプラ社「ぼくは君たちを憎まないことにした」(16年6月30日朝刊、5段)、銅賞は小学館「学習まんが少年少女『日本の歴史』」(15年12月21日朝刊、5段)、特別賞はワニブックス「すごい手抜き」(16年10月12日朝刊、3段8割)、選考委員特別賞は宝島社「企業広告『死ぬときぐらい好きにさせてよ』」(16年1月5日朝刊、全30段)が受賞した。

「活字文化は重要」と強調/渡辺代表取締役主筆があいさつ/読売新聞社新春懇親会

読売新聞社は1月30日、東京・千代田区のパレスホテル東京で、書店、出版社、取次など出版業界関係者ら約600名を招いて新春懇親会を開催した。活字文化議員連盟会長の細田博之自民党総務会長、子どもの未来を考える議員連盟会長の河村建夫元官房長官らも出席した。
冒頭あいさつした読売新聞グループ本社・渡辺恒雄代表取締役主筆は、デジタル文化の興隆が健全な活字文化の発展を阻害していることに遺憾の意を示し、「AIやIоTの時代に入っても、子供や孫たちの教養、文化的レベル、読解力、思索力、思想力をなくさないため、活字文化が重要ということについて出版界の有力者たちと共感し、実行していきたい」と協力を呼びかけた。
日本書籍出版協会・相賀昌宏理事長(小学館)は、読売新聞社が主管する書評合戦「ビブリオバトル」に触れ、「読売新聞が一生懸命やっている。今後、販売面で活かそうと話し合いをしている」と述べた。
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