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平成31年5月15日号
1等賞はじめ各当せん番号を決定/「春の書店くじ」抽せん会

日書連が主催する「春の書店くじ」の抽せん会が5月8日午後0時半、東京・千代田区の書店会館で開催され、「書店くじ」の協賛社、協賛団体、日書連役員の立ち会いのもと、1等賞「図書カード5千円」から4等賞まで各賞の当せん番号を決定した。読者への当せん番号発表は5月25日(土)に日書連ホームページと書店店頭掲示ポスターで行う。
今年で23回目を迎えた「春の書店くじ」は、4月23日の「世界本の日サン・ジョルディの日」に合わせ、読者謝恩と書店店頭活性化を目的に4月20日から30日まで実施した。
抽せん会は西村俊男読書推進委員長の司会で進行。冒頭であいさつした舩坂良雄会長は、書店の厳しい状況について触れ、「書店が喜ぶ良い企画をぜひお願いする。私ども書店も頑張って販売していく」と述べた。
抽せんは、0から9までの番号を記した10個のボールを抽せん箱に入れ、中からボールを1個取り出す方法で実施した。日本書籍出版協会・中町英樹専務理事、日本出版取次協会・松尾靖事務局長、読書推進運動協議会・宮本久事務局長、日本図書普及・平井茂専務取締役、日書連・柴﨑繁副会長が1番から5番までの抽せん箱を担当し、1等賞から4等賞までの当せん番号を決定した。
書店くじの引き換え期間は、5月25日(土)の当せん番号発表から6月30日(日)まで。書店で賞品に立て替えた当せん券は、当せん番号発表ポスターと同送する「引換当せん券・清算用紙」に必要事項を記入のうえ、一緒に7月31日(水)までに日書連事務局へ送付する。当せん番号発表ポスターは、日書連ホームページ(http://www.n-shoten.jp/)からダウンロードして印刷することもできる。

ゴールデンウィークの書店売上、トーハン2・3%増、日販2・4%増/2016年以来のプラスに

トーハン、日販の両社はゴールデンウィーク(4月27日~5月6日)の10日間の書店売上動向を発表。トーハンは前年比2・3%増、日販は同2・4%増でともに前年を上回った。ゴールデンウィークの書店売上が前年比増となったのは2016年以来となる。
【トーハン】
書籍は前年比0・7%増。売上が良好だったジャンルは、児童(15・2%増)、ゲーム攻略本(11・7%増)、日記・手帳(7・4%増)、法経・ビジネス(5・0%増)など。児童書は、人気の『おしりたんてい』シリーズ(ポプラ社)や4月公開アニメ映画の小説版『名探偵コナン紺青の拳』(小学館)が上位を占めた。
雑誌は0・5%減。ムックが3・1%増と好調で、『syunkonカフェごはんレンジでもっと!絶品レシピ』(宝島社)、「100分de名著」5月期のテキスト『平家物語』(NHK出版)などが売行き上位に名を連ねた。
コミックは10・3%増。新刊だけでなく、メディア化作品の既刊も含め売行きが好調で、4月に実写版映画が封切られた『キングダム』(集英社)、4月からテレビアニメが放映中の『鬼滅の刃』(同)などが人気だった。
マルチメディアは16・5%増だった。
【日販】
雑誌は前年比0・9%減。ムックは、4月23日発売の「日経エンタテインメント!乃木坂46Special」(日経BP)が売上を牽引し1・5%増と好調だったが、週刊誌の不調が響いた。
書籍は0・7%増。前年に出て好調だった『オーバーロード13』(KADOKAWA)や本屋大賞受賞作『かがみの孤城』(ポプラ社)の反動で、文芸書は14・5%減と振るわなかったものの、『おしりたんてい』(ポプラ社)関連銘柄、『一切なりゆき』(文藝春秋)などが貢献し、前年を上回った。
コミックは8・1%増。新刊に加えて、実写映画が公開された『キングダム54』(集英社)や、4月28日からアニメSeason3の放送が開始した『進撃の巨人28』(講談社)が牽引し、好調を維持している。
開発品は21・5%増だった。

物流関係が大きな課題/取次協会総会

日本出版取次協会(取協)は4月25日に東京・千代田区の日本出版クラブで第67回定時総会を開催し、平成30年度事業報告、収支決算を承認。任期満了に伴う役員改選を行い、下記の役員が就任した。
近藤敏貴会長(トーハン)は「出版業界は一段と厳しい状況におかれている中、特に物流関係が大きな課題だ。課題解決のため、引き続き理事、会員社の協力をいただきたい」とあいさつし、総会を終了した。

〔取協役員〕○新任
▽会長=近藤敏貴(トーハン)
▽常務理事=平林彰(日本出版販売)服部達也(大阪屋栗田)加藤悟(中央社)渡部正嗣(日教販)○貝沼保則(協和出版販売)
▽理事=田仲幹弘(トーハン)○酒井和彦(日本出版販売)齊藤隆巳(日本雑誌販売)
▽監事=鍬谷睦男(鍬谷書店)山本和夫(公認会計士)

日書連、6月20日に第31回通常総会

日書連は6月20日(木)午後1時、東京・千代田区の書店会館で第31回通常総会を開催し、平成30年度事業報告・決算報告、令和元年度事業計画案・予算案などを審議する。当日午前は定例理事会を開催する。
出版物小売業公正取引協議会の通常総会は5月23日(木)午前10時半、書店会館で開催する。

サン・ジョルディフェスティバル名古屋/書店が選んだ絵本を販売/ビブリオバトル、10代の健闘光る

「サン・ジョルディフェスティバル名古屋2019」(同実行委員会、中日新聞社主催)が4月21日、名古屋市中区の久屋大通庭園フラリエ内「クリスタルガーデン」で開催された。昨年までの会場「名古屋テレビ塔」が大規模改修工事に入り使用できなくなったことから、今回は会場を移しての開催となった。同会場は花と植物の展示施設で、本と花を贈り合う「サン・ジョルディの日」との相性も良く、親子連れなど1500名が訪れ、絵本の展示・販売、絵本作家の読み書きせ・サイン会、ビブリオバトルなど多彩なイベントを楽しんだ。
開会式であいさつした春井宏之実行委員長(愛知県書店商業組合理事長)は、書店組合が同フェスティバルを開催している理由について「本を読んでほしいという書店の思いを多くの人たちに分かっていただきたいから」と説明。「デジタル技術の進歩で世の中は便利になったが、人間の生活や生き方はアナログなもの。気持ち、感情、好みにはデジタル技術では補えない部分があり、その欠けた部分を埋めるところに読書の意義がある。このイベントが本を読むきっかけになればうれしい」と話した。
会場では第5回「本屋さんが選んだ、子どもに読み聞かせたい絵本101冊」の展示・販売、絵本作家サイン本やビブリオバトル本の展示・販売、中古本・CDの販売が行われた。新刊本の売上げは合計91冊、11万5589円だった。
ステージでは絵本作家の長尾琢磨氏、真珠まりこ氏の読み聞かせ・サイン会、助産師の松川恭子さんの読み聞かせ・サイン会、JPIC読書アドバイザークラブによる紙芝居・絵本読み聞かせ、ビブリオバトルinフラリエが行われた。
ビブリオバトルは6名のバトラーが出場。名古屋市立上社中学校3年生の袴田圭吾さんが紹介した『本と鍵の季節』(米澤穂信、集英社)がチャンプ本、高校生で知多半島のご当地アイドル「知多娘。」のメンバー尾花りささんが紹介した『「のび太」という生き方』(横山泰行、アスコム)が準チャンプ本に輝き、10代の健闘が光った。
なお、同フェスティバルの開催に合わせて、愛知組合加盟店舗では「本屋さんが選んだ、子どもに読み聞かせたい絵本101冊」の販売コーナーを設置し、盛り上げに一役買った。

第4回京都ブックフェスティバル/来場者数と売上、昨年上回る/新井見枝香氏のトークで会場沸く

「世界本の日サン・ジョルディの日」(4月23日)を記念して、第4回「京都ブックフェスティバル」(同実行委員会主催、京都府書店商業組合など後援)が4月20日、21日の両日、京都市中京区の地下商店街「ゼスト御池」で開催され、本やマルチメディア商品の割引販売をメインとするイベントを行った。来場者数は昨年を上回る6000人。売上げは2日間合計159万円で、このうち組合出展バーゲン本等は28万円だった。
今年は京都に本社を置く出版社に加え、関西の出版社も参加し、書店組合は昨年同様に取次と協力しての運営となった。参加出版社は、ウォルトン社、海青社、化学同人、京都新聞出版センター、京阪神エルマガジン社、晃洋書房、サンライズ出版、青菁社、青幻舎、世界思想社教学社、淡交社、PHP研究所、文理閣、法蔵館、ミネルヴァ書房、宮帯出版社、臨川書店の計19ブース。
会場を訪れた買い物客らには、再販制度維持を目的とした弾力的運用の一環として行う事業であることを説明し、理解を得た。
告知は書店やゼスト店頭のポスター掲示、チラシの配布、ツイッター、フェイスブックなどのSNS、地元メディア(京都新聞、KBS京都放送)で行った。
書籍販売ブースの横では、JPIC読書アドバイザーによる絵本の読み聞かせを実施。ゼスト御池寺町広場では、トークショー&サイン会として初日に京都大学在学中の作家・青羽悠の『星に願いを、そして手を。』(集英社文庫)、2日目に三省堂書店勤務の「カリスマ書店員」・新井見枝香氏の『この世界は思ってたほどうまくいかないみたいだ』(秀和システム)を開催。組合加盟書店で購入した読者のみに整理券を配布して入場無料で行ったもの。新井氏は第2巻目となるエッセイを携えて登場し、インタビュアーの洞本昌哉実行委員長を操るかのような滑らかなトークを披露。キレのある意見が飛び交い、さらに聴衆からも意見を求めるなど、会場を沸かせた。
京都組合のマスコットキャラクター「ブックン」は今年も両日とも参加し、イベントを盛り上げた。
(若林久嗣広報委員)

読書活動優秀実践校など表彰/子ども読書推進フォーラム

文部科学省と国立青少年教育振興機構は4月23日、東京・渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで「子どもの読書活動推進フォーラム」を開催した。「子ども読書の日」を記念し、子どもが積極的に読書活動を行う意欲を高めることを目的としており、優秀な実践を行っている学校、図書館、団体(個人)を表彰した。
主催者を代表して文部科学省・清水明総合政策局長、来賓の子どもの未来を考える議員連盟・河村建夫会長があいさつ。河村会長は「来年、『学校図書館年』の決議をするため準備している。読む・書く・発表することを含めた『言語力』を子ども時代からしっかり身に付けなければならない。フォーラムを通じて、この運動を高めていただきたい」と呼びかけた。

「春夏秋冬本屋です」/「『感動本』棚、展開しています」/兵庫・井戸書店代表取締役・森忠延

御代が替り、心機一転
の心持で書店業に邁進されておられる皆様、初めまして。私は神戸市須磨区の井戸書店の森忠延です。
大学卒業後、9年余のサラリーマン生活を経て、妻の実家の書店へ入社したのが平成5年。書店や出版業界も未知、そして経営でも研鑽しなければと思案していた頃に、兵庫県中小企業家同友会に入会して学び始めました。
この会の最大の特徴は、経営指針書の作成を奨励されること。つまり、経営理念の実践の下、経営計画を作成し、実行する。経営者としては当然為すべきことです。経営理念に関しては、試行錯誤を重ね、幾度も書き換え、やっと自分自身の肝に落ち着いたのが、「我々は感動伝達人である」です。まちの本屋として、お客様、スタッフ、仕入先、さらには地域に感動を伝達できる存在になりたい。
この理念実践の一つとして、棚展開をしているのが「井戸書店オリジナル感動本」棚。私を含め、スタッフが読み、感動を覚えた1冊に、店独自に作成した帯を付け、ご提示しています。
「何を読んでいいかわからない」「売上ランキングからしか選べない」「選書ミスはしたくない」というお客様が多い中、自信を持ってお薦めしています。商品は新陳代謝を繰り返し、次のステップへのベース基地になっています。

出版販売金額5・7%減少/書籍2・3%減、雑誌9・4%減/出版指標年報

全国出版協会・出版科学研究所が発行した『出版指標年報2019年版』によると、2018年の紙の出版物(書籍・雑誌合計)の推定販売金額は前年比5・7%減の1兆2921億円で、マイナスは14年連続となった。内訳は、書籍が同2・3%減の6991億円、雑誌が同9・4%減の5930億円。雑誌は深刻な落ち込みが続くが、コミックスの回復基調で2年連続の2桁減は免れた。

〔児童書、ビジネス書が堅調推移/書籍〕
書籍の推定販売金額は6991億円で、前年比2・3%減。話題書は多かったものの、文芸、生活実用、学参、文庫本、新書などの主要ジャンルが前年割れとなり、12年連続のマイナスとなった。一方、児童書やビジネス書が微増となり、市場全体では減少幅は前年より縮まった。特に児童書は相次いで出版社が参入し、高橋書店、ダイヤモンド社など児童書では新興となる出版社が底上げした。
推定販売部数は同3・4%減の5億7129万冊で、冊数ベースでは金額以上に大きく落ち込んだ。14年以降、文庫本の大幅減が毎年続いており、18年も販売部数では同7・9%減少。新刊点数を抑制し、効率的な販売を探る文庫出版社が増えているが、年々文庫本離れが進んでいる。
18年のベストセラーをみると、テレビの情報番組での紹介など、プロモーションを強化した書籍が爆発的に売れる傾向は変わらず。また16年や17年に刊行された書籍が継続して売れており、18年の新刊で象徴的な売行きを示す書籍は少なかった。また、18年の新刊で年内にミリオンを達成した書籍はなかった。
平均価格は出回り平均価格が同1・0%(11円)増の1164円と、5年連続で上昇した。新刊平均価格は同0・1%(1円)増の1168円。絵本や文庫本、新書で価格上昇が見られた。
金額返品率は36・3%で同0・4ポイント改善した。取次会社が返品減少・効率販売を目指し新刊、重版ともに送品部数を抑えていることが奏功した。
新刊点数は7万1661点で同1・9%減。内訳は、取次仕入窓口経由の新刊が同1・3%(677点)減の5万859点、注文扱いの新刊が同3・3%(719点)減の2万802点だった。取次仕入窓口経由は6年連続の減少。新刊推定発行部数は同0・7%減の3億1215万冊と微減にとどまった。2分冊で刊行された『新・人間革命』(聖教新聞社)の最終巻や、児童書の部数増などが影響した。
ジャンル別動向をみると、文芸書は、前年に村上春樹の新刊など大部数のヒットが多かった反動でマイナスに。その中で、芥川賞受賞の若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』(河出書房新社)と本屋大賞受賞の辻村深月『かがみの孤城』(ポプラ社)が50万部超のヒットを記録した。ノンフィクション・読み物では、『漫画君たちはどう生きるか』(マガジンハウス)が210万部、新装版が53万部の大ヒット。コミックエッセイ『大家さんと僕』(新潮社)は74万部に伸長した。
文庫本は販売金額で同6・8%減と厳しい状況が続く。新書は下重暁子などのシニア向け生き方本や、磯田道史を中心とした日本史関連書が好調だったが、全体では低調だった。児童書は、『ざんねんないきもの事典』(高橋書店)などの動物生態本が各社から刊行されブームに。「おしりたんてい」(ポプラ社)が大ブレイクし、初版20万部超を発行する人気シリーズに成長した。
18年の単行本総合ベスト10は以下の通り。①漫画君たちはどう生きるか/吉野源三郎・原作、羽賀翔一・漫画/マガジンハウス②大家さんと僕/矢部太郎/新潮社③信仰の法/大川隆法/幸福の科学出版④新・人間革命(30)(上)/池田大作/聖教新聞社⑤君たちはどう生きるか/吉野源三郎/マガジンハウス⑥頭に来てもアホとは戦うな!/田村耕太郎/朝日新聞出版⑦おらおらでひとりいぐも/若竹千佐子/河出書房新社⑧かがみの孤城/辻村深月/ポプラ社⑨極上の孤独/下重暁子/幻冬舎⑩九十歳。何がめでたい/佐藤愛子/小学館

〔コミックスのマイナス幅縮まる/雑誌〕
雑誌の推定販売金額は5930億円、前年比9・4%減と21年連続のマイナスを記録。内訳は月刊誌が同9・3%減の4844億円、週刊誌が同10・1%減の1086億円。月刊誌のうち定期誌のみでは同10・1%減、ムックは同11・0%減、コミックスは同6・7%減だった。コミックスは大手出版社の値上げや映像化作品のヒット、海賊版サイト「漫画村」の閉鎖などがあり、年後半にかけて減少幅が縮小、これにより雑誌全体での2桁減を免れた。定期誌では好調なジャンルは見当たらず、グッズ付録や一部アイドルを起用した雑誌が単号で売れる傾向が続いている。ムックは送品を抑制したものの販売金額ではマイナス幅が拡大した。
推定販売部数は同11・2%減の10億6032万冊。内訳は、月刊誌が同11・1%減の7億5598万冊、週刊誌は同11・4%減の3億434万冊。推定発行金額は同9・4%減の1兆537億円。内訳は、月刊誌が同9・8%減の8691億円、週刊誌が同7・4%減の1846億円。平均価格は同1・4%(8円)増の574円で、部数の減少を価格の上昇で補う傾向が続いている。
返品率は前年と同率の43・7%。内訳は、月刊誌が同0・3ポイント減の44・3%、週刊誌が同1・9ポイント増の41・2%。コミックスやムックを含めた月刊誌は改善傾向にあるが、コンビニの占有率が高い週刊誌は年間返品率がついに40%を超えた。
不定期誌の新刊点数は、増刊・別冊が同4・7%(162点)減の3316点。ムックは同7・4%(633点)減の7921点と8千点を割り込んだ。1号を1点としてカウントした付録つき雑誌点数は、同927点減の1万1228点。
年間の創復刊点数は同9点減の60点と過去最少になった。この半数近くは分冊百科とパズル誌が占めている。休刊点数は同22点増の129点。『YOU』や『別冊花とゆめ』などコミック誌や、『SCawaii!』『RUDO』などファッション誌の休刊が相次いだ。

〔雑誌が9・8%減と初の縮小〕
電子出版の市場規模は2479億円で、同11・9%増、金額で同264億円増加した。内訳は、電子コミックが同14・8%増の1965億円、電子書籍が同10・7%増の321億円、電子雑誌が同9・8%減の193億円。紙と電子の出版市場を合わせると1兆5400億円、同3・2%減になった。
コミックは、4月の「漫画村」閉鎖以前は大手出版社を中心に売上が減少する社が多かったものの、年後半は回復基調がうかがえた。電子書籍は、配信点数の増加に伴い毎年10%程度の成長が続く。紙で売れた書籍が電子でも良く売れており、特に「異世界転生」がテーマのライトノベルの好調が目立った。電子雑誌は、月額定額制雑誌読み放題サービス「dマガジン」の会員数減少が影響し、年間では初めてマイナスになった。

返品現地処理の活動で現状報告/北海道理事会

北海道書店商業組合は4月16日、札幌市中央区の北海道建設会館で定例理事会を開催した。
理事会では、志賀健一理事長から返品現地処理の活動に関して現状報告。第43回通常総会については、平成30年度事業報告及び令和元年事業計画について、各事業担当理事を決定し、原稿締切期限を5月7日に決定。また、収支決算報告及び収支予算案について事務局が説明し、審議した。
(事務局・髙橋牧子)

篠田節子氏『鏡の背面』が受賞/吉川英治文学賞

吉川英治国民文化振興会が主催する吉川英治4賞の贈呈式が4月11日、東京都内で開催された。
受賞したのは、第53回吉川英治文学賞が篠田節子氏『鏡の背面』(集英社)、第4回吉川英治文庫賞が西村京太郎氏「『十津川警部』シリーズ」(12社より刊)、第40回吉川英治文学新人賞が塩田武士氏『歪んだ波紋』(講談社)、藤井太洋氏『ハロー・ワールド』(講談社)、第53回吉川英治文化賞が、日本初の骨髄バンクを設立、白血病患者の人生にも寄り添い支援に取り組む大谷貴子氏、数多くの証言や資料を集め、戦争孤児の実態を後世に伝える金田茉莉氏、絵画修復を通じ、長年、美術コレクションの保存に尽力し、後進も多数育成する小谷野匡子氏。
贈呈式では、吉川英治国民文化振興会の吉川英明理事長のあいさつに続き、講談社の野間省伸社長から賞を贈呈。吉川英治文学賞の篠田氏は「この賞をもらうと文学的には上がりとか言われているが、私自身まだまだ書き足りないものがたくさんある。これからも初心を忘れず、質の高いものを書いて、物語の面白さを1人でも多くの方々に伝えていきたい」と語った。

書店組合総会スケジュール

◆埼玉県書店商業組合「第35回通常総会」
5月25日(土)午後4時、さいたま市の埼玉書籍で開催。
◆群馬県書店商業組合「第32回通常総会」
5月28日(火)午後1時、前橋市の前橋問屋センター会館で開催。
◆長野県書店商業組合「令和元年総会」
6月11日(火)午後1時、諏訪市の浜の湯で開催。

AI活用高精度配本システムを準備/「書店からの注文」起点とした商品供給体制の実現へ/全国トーハン会代表者総会

トーハンは4月24日、東京・文京区のホテル椿山荘東京で2019年度全国トーハン会代表者総会を開き、書店、出版社、トーハン関係者ら総勢319名が出席した。近藤敏貴社長は4月にスタートした5ヵ年の中期経営計画「REBORN」の説明の中で、「大量送品、大量返品のビジネスモデルはもはや成立しない」と指摘。従来の見計らい配本を脱却し、書店からの注文を起点としたマーケットイン型の商品供給体制の実現を目指すと訴え、返品率改善による利益を業界全体で再配分するなど、流通モデルの変革を成し遂げる決意を示した。
近藤社長は、輸送問題について「一昨年から急激に状況が悪化した。輸送ネットワークの根幹が揺らいでいる」と危機感を露わにし、「輸送運賃が、送品運賃だけでなく、書店負担の返品運賃も含めて高騰している中、高止まりしている返品率を放置することはできない。大量送品、大量返品のビジネスモデルはもはや成立しない」と強調。流通の仕組みを再構築しなければないらないと訴えた。
流通改革の方向性を示す中期経営計画については、「本業の復活」と「事業領域の拡大」の2つの基本方針を説明した。
「本業の復活」については、「これまでのプロダクトアウト型のバラマキ型の商品供給、見計らいによる配本を改め、読者のニーズ、書店からの注文を起点としたマーケットイン型商品供給体制の実現を目指す。そうすることで返品率を大きく改善し、そこから生まれる利益を業界全体で再配分する仕組みを構築する」と話した。
また、適正な商品供給を行うため、「AI技術を活用した高精度の配本システムを研究・開発し、実用化に向けて準備を進めている。来年度には実験的なAIによる配本をスタートする予定。出版物の刊行の事前情報を集約するプラットフォームの構築にも着手した」と述べ、「これらの施策を通じて、知の拠点である書店が栄え、出版文化を豊かにすることがトーハンの使命」と強調した。
また、「本業の復活」のもう1つの重要な要素として「新本社の構築と物流の再配置」に言及し、「新本社は21年2月の竣工を目指して準備を進めている。本社3階で行っていた書籍新刊発送業務は、埼玉県和光市にある大型物流施設『SGリアルティ和光』に移管し、5月7日に本稼働する予定」と述べた。
「事業領域の拡大」については、「新たな成長エンジンとして新規事業を獲得することが目的。不動産事業のほか、介護事業やフィットネス事業に参入した。今後もM&A、資本・業務提携により、積極的に事業領域を拡大する。ただし、これはあくまでも本業である取次業を万全の体制で継続するためのもの」と述べ、理解を求めた。
最後に、「これまでと同じ視点、発想では通用しない。考え方を根本から変えていかなければならない。この5ヵ年間で、トーハンは新しい形に生まれ変わる覚悟。マーケットイン型の流通モデルを組み立てるにあたっては、マーケットの中心で読者と直に接する書店とより強固な連携体制を築いていかなければならない。まずはトーハン会という販売集団の結束力を盤石なものとして、流通モデルのチェンジを成し遂げたい」と決意を語った。
施策説明を行った川上浩明副社長は、売上減少、返品率高止まり、物流経費負担増で、これまでのビジネスモデルでは事業継続は困難と指摘。出版流通にマーケットインの思想を組み込み大幅な返品削減に取り組みたいとして、23年度に返品率を33・4%まで引き下げると目標を掲げた。
具体的には、マーケットインとプロダクトアウトを融合した新しい「仕入プラットフォーム」を構築すると説明。「出版情報登録センター(JPRO)のデータを予約、仕入配本、物流に全面的に活用する。書店からの予約申込を重視したマーケットイン型配本(事前予約)を行う一方で、従来タイプについてはAIを利用した精緻なプロダクトアウト型(委託配本)を行う」と述べた。
現在のJPROデータについて、発売30日前、搬入14日前の登録状況をそれぞれ説明し、「今の登録率では書店が受注を取ることは不可能。取次の物流データとしてもまだまだ使えない」と指摘。「刊行が決まり次第、基本情報に加え、予約、仕入、物流に必要な情報を登録してほしい。また、必須項目を登録して終わりという状況が多いが、搬入予定日や画像などの登録情報を順次更新してほしい」と出版社に求めた。
この他、物流施設の統廃合・再配置について、5月7日稼働のトーハン和光センターと19年着工・21年竣工予定の新本社ビル計画について説明。また、日販との物流協業を20年度以降、順次開始すると報告した。
また、新しい店頭支援策として、出版社連携在庫サービスを5月15日に開始すると報告。出版社の在庫システムと連携し、トーハン在庫なしの場合、出版社出庫可能冊数を表示する仕組み。連携予定出版社は33社で、「TONETSV」で冊数表示する銘柄が約11万5000点増加するとして、「在庫情報の可視化による商品調達制度向上が図れる」とアピールした。
代表者総会では、「全国トーハン会プレミアムセール2018」販売コンクールの表彰が行われ、総合1位、前期1位の鹿児島トーハン会、後期1位の東北トーハン会岩手支部などを表彰。鹿児島トーハン会・瀬川浩三会長は「昨年総合1位の大分トーハン会が刺激になった。一致団結して、1冊1冊丁寧に販売に取り組んだ」と喜びを語った。

常務に中川秀行氏/出版共同流通

出版共同流通は4月1日開催の臨時取締役会で以下の通り役員を選任し、就任した。◎印は昇任
代表取締役会長
髙田誠
代表取締役社長
北林誉
常務取締役◎中川秀行
取締役服部達也
同渡部正嗣
同川村興市
同酒井和彦
監査役宮路敬久
同真鍋朝彦

3月期販売額は6・4%減/週刊誌11・3%減と低迷続く/出版科研調べ

出版科学研究所調べの3月期の書籍雑誌推定販売金額(本体価格)は前年同月比6・4%減だった。
部門別では、書籍が同6・0%減。前年同月は『漫画君たちはどう生きるか』(マガジンハウス)の増刷が相次いでいたこともあり、同月の出回り金額は同6・5%減。送品減により販売も減少した。雑誌は同7・0%減。内訳は月刊誌が同6・2%減、週刊誌が同11・3%減。月刊誌はコミックスが健闘したが、週刊誌の低迷が続く。
返品率は、書籍が同0・4ポイント減の26・7%。雑誌は同1・3ポイント減の40・7%。内訳は月刊誌が同1・8ポイント減の40・7%、週刊誌が同1・7ポイント増の40・8%。月刊誌はコミックス、ムックの返品が大きく改善したことで減少した。
書店店頭の売上げは、書籍が約1%増。前年を上回ったジャンルが多かった。中でも新書が約11%増と好調。樹木希林『一切なりゆき』(文春新書)は3月だけで20万部の増刷がかかり、100万部を突破した。趣味・生活はテレビで紹介された『ゼロトレ』(サンマーク出版)の再ブレイクで約5%増。ビジネス書は著者のテレビ出演で伸長した『メモの魔力』(幻冬舎)などのヒットで約9%増。
雑誌は定期誌が約3%減、ムックが約3%減、コミックスが約12%増。コミックスは『ONEPIECE』(集英社)の新刊発売、前月に続きアニメ化作品『約束のネバーランド』(集英社)、『五等分の花嫁』(講談社)の既刊が絶好調で、大きく伸長した。
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