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平成14年12月11日号
インフラセンターの下に運営委員会

出版情報データベースの構築やEDI環境の整備を目的に今年4月に出版5団体で設立された「日本出版データセンター」は、11月28日開催の理事会で会の名称を「日本出版インフラセンター」に改称するとともに、理事会の下に運営委員会(委員長=野間省伸講談社取締役)を設置した。

運営委員会は当面、ビジネスモデル、ICタグ、貸与ビジネスの3つの研究委員会で活動していく。

理事会後の記者発表で、インフラセンター相賀昌宏代表理事は「この組織の目的は、正確なデータベースを構築することだが、業界のインフラにかかる受け皿としても活動していく。

理事会でいちいち決済していては時間がかかるので、早い決定、迅速な施行機関として運営委員会を設けた」と説明した。

各研究委員会の責任者はビジネスモデルが佐藤善孝(小学館マーケティング局GM)、貸与ビジネスは森武文(講談社コミック販売局長)、ICタグは奥脇三雄(集英社雑誌販売部長)の各氏。

運営委員会のメンバーは以下の通り。

▽委員長=野間省伸(講談社)▽副委員長=橋昌利(日販)、志賀健一(日書連)、佐藤善孝(小学館)▽委員長補佐兼広報担当=永井祥一(講談社)▽委員=大島道夫(新潮社)、田中達治(筑摩書房)、鈴木武則(トーハン)、山本良文(大阪屋)、橋本明(紀伊国屋書店)

ポイントカードの対応

書協と雑協は4日午後、出版クラブ会館で「再販問題会員説明会」を開催。

最近の弾力運用事例を説明するとともに、ポイントカードについて「ポイントカードを採用する書店が増えており、大部分は値引き。

とりわけ5%は行き過ぎで、出版社の考えを伝えた。

まずは話し合いで解決を図りたい」などと報告した。

会員説明会では書協朝倉理事長が「出版流通改善協議会で弾力運用レポート第5弾、弾力運用の手引き改訂版を作成した。

説明会を通じ、再販制度の正しい運用、よりよい方向を各社で見いだしてほしい」と、趣旨説明。

出版流通改善協議会相賀委員長は「独禁法は消費者利益を守るものだが、著作物の場合の読者利益は最寄りの書店で入手しやすいことではないか。

ポイントカードの5%は行き過ぎで、再販制度の逸脱と考えているが、消費者利益から長い目で見るとどうか。

硬直的な議論でなく、柔軟な対応をしていきたい」とあいさつした。

再販制度の弾力運用については、出版再販研究委員会上野小委員長、出版流通改善協議会大竹委員、書協流通委員会菊池委員長の3氏が最近の事例と運用レポートの内容を説明。

この中で菊池委員長は、「2月初めに小学館、講談社、流対協各社がポイントカードの声明を出し、沈静化に向かうと見ていたが、他業界から高い率の提供が始まり、実施店が増えている。

このため出版社の見解を示し、再考を求めた。

まずは話し合い、強行方針は最後の手段。

もう少し多くの社が考えを出し、解決していきたい」と述べた。

景品規制と再販契約の運用状況については書協樋口顧問、出版小売公取協影山専務理事が説明。

樋口顧問は「ポイントで何を提供するかで値引きと景品に分かれる。

値引きなら(再販契約違反で)最終的に品止めまで行く」などとした。

また、影山専務理事は7月にまとめた書店の景品規約を説明し、「景品にかかるポイントカードは7%まで出せるが、年2回60日の期間制限がある。

値引きと景品の判断については具体的な事例をあげ公取委に判断を求めている。

まとまった段−階で公表する」と報告した。



読書アドバイザー養成講座受講生を募集

出版文化産業振興財団は来年2月に開校する第11期読書アドバイザー養成講座の受講生を募集する。

募集対象は18歳以上で読書推進に興味のある方。

定員100名。

2月21日に開講し、10月3日終了。

受講期間中、4回のスクーリングと通信教育を行う。

受講費用はテキスト代込み6万8千円(JPIC賛助会員6万3千円)。

講座内容は「読書興味と発達段階」「楽しい読書への演出」「出版文化産業のしくみ」「書店と図書館の機能」「出版情報の収集と活用」「ケース・スタディ読書推進活動」の6講。

申し込み、問い合わせは同財団まで。

電話03−5211−7282、FAX03−5211−7285


講談社も除外求む

講談社は12月4日、小此木孝夫雑誌販売局長名でヤマダ電機AVソフト商品管理事業部滝沢朝夫部長あてに要望書を送付。

ヤマダ電機で行われているポイントカードの運用から講談社の書籍雑誌を除外するよう申し入れた。

要望書では「昨今、一部の小売店で実施されているポイントカードの中にはこれを利用した明らかな値引き販売が行われている例も見られる」とし、ヤマダポイントカードの場合も、書籍・雑誌の販売時に5%のポイント還元が行われていることは「対価の減額=値引き行為に相当し、明らかに再販契約上の違反行為」と指摘して、講談社の書籍・雑誌を除外するよう求めている。



ブックオフと和解

図書券使用中止などを求め日本図書普及が新古書店チェーン「ブックオフコーポレーション」に起こしていた訴訟で12月4日、東京高裁で和解が成立した。

今年1月に出た一審判決は、ブックオフに「図書券が利用できる」旨の店内表示を禁じ、50万円の支払いを命じたが、図書券と図書の交換については、民法で代物弁済が認められており不正競争行為にあたらないとしていた。

和解では、図書普及が図書券と図書の交換について差止や損害賠償請求をしない代わりに、ブックオフが直営店で「図書券使用可」と表示しないことを約束、加盟店にも表示しないよう協力を求めることとした。

図書普及佐藤専務は「交換行為の差止を求めたが、現行法ではこれ以上主張が通ることはないと判断、やむなく和解勧告に従った。

フランチャイジー店にも表示不可を約束させたことはプラスと考えている。

今後もブックオフの動向を注視し、図書券の権益を侵されない方策を取っていく」とコメントした。



外形標準課税に反対

日書連など小売15団体よる第7回「全国中小小売商サミット」(全国中小小売商団体連絡会主催)が11月27日、東京・平河町のルポール麹町で開催。

日書連から萬田貴久会長、丸岡義博常任委員、白幡義博専務理事が出席した。

サミットは長橋久美夫日本専門店会連盟専務理事の司会で進行。

午後4時から中小小売商団体首脳会議を開催し、一刻も早い景気回復の実現外形標準課税導入及び消費税の中小事業者特例廃止絶対反対中小小売店・商店街対策の大幅な拡充地域の意向を反映した「まちづくり」の推進中小企業金融対策の充実強化−−を求める宣言を採択した。

午後5時からは杉山秀二中小企業庁長官との懇談会を開催。

主催者代表あいさつで桑島俊彦サミット実行委員長代理(全日本商店街連合会会長)は「中心市街地の空洞化で経営は厳しく廃業が後を絶たない。

町の賑わいには元気な小売店の存在が不可欠だ。

今回は外形標準課税導入反対がメインテーマ。

中小企業が苦境に追い込まれるのを断固阻止する。

現在抱える課題のポイントとして、デフレ脱却と経済安定化、外形標準課税導入反対と消費税特例措置の維持、個店の活性化対策を、国の施策に反映してほしい」と述べた。

続いて意見発表が行われ、日書連・萬田会長が税について発言した。

萬田会長は外形標準課税の導入について、雇用創出・創業支援という日本経済の最重要課題に逆行するだけでなく、企業投資を抑制し経済活力を弱めるものとして断固反対を表明。

また中小企業が事業承継の際に高い相続税を負担していることから、包括的な軽減措置の創設を求めた。

3番目として、経営基盤強化のために研究開発・設備投資税制の充実強化、減価償却制度の見直し、中小同族会社の留保金課税の全面的廃止、消費税の中小事業者特例措置の維持・存続−−を実施して税負担を軽減してほしいと述べた。

このほか、桑島委員長代理が商店街とまちづくりについて、伊藤武治全国共同店舗連盟理事長が金融対策について意見を発表した。

このあと中井久全国小売市場総連合会会長が宣言文を朗読し、桑島委員長代理が杉山長官に手渡した。

杉山長官は「外形標準課税の導入反対は皆さんと同じ考えだ。

総務省案に反対して議論を進めているが、景気に左右されない所に財源を求めようということで賛成する国会議員も多い。

だが地方行政の歳入問題で外形標準課税を議論するのはおかしいし、もっと幅広く考えるべきだろう。

皆さんの生の思いをもっと訴えてはどうか」と述べた。



新理事長に高村盛氏を選出

三重県書店商業組合の第17回通常総会が11月17日、志摩郡の「宝生苑」で開催され、組合員72名(委任状含む)が出席した。

総会では議長に別所業啓氏(別所書店)を選任、第1号から第9号議案まですべて原案通り可決された。

また4期にわたり理事長を務めた山本義雄理事長が勇退の運びとなり、新理事長に高村盛氏(高村書店)を選出した。

従業員表彰では勤続20年で白揚の寺本達也さん、尾崎幸子さんを表彰。

続いて来賓の日書連白幡義博専務理事より、最近の日書連の動向や再販問題、取引約定書、情報化推進などについて説明を受けた。

また県中央会篠原忠義事務局長から外形標準課税導入、金融問題について説明があった。

第2部は「子どもの読書活動推進の現状とこれからの課題」をテーマに児童出協小峰紀雄会長が講演。

言葉と読書についてや、子どもが本を読むことの大切さを話した。

取次、版元各社より年末年初向けの商品説明があったのち、午後6時半から懇親会を開催。

海の幸を多量に盛り込んだビンゴゲームで盛会のうちに終了した。

(藤田忠男広報委員)


生活実用書・注目的新刊

大林宣彦・文/小田桐昭・絵『日日世は好日2001五風十雨日記巻の一同時多発テロと《なごり雪》』(たちばな出版1429円)は、西日本新聞、山陽日日新聞に連載されたエッセイをまとめたもの。

見開きで一話、150回分が収録されている。

映画は中心に必ずあるが、時代のこと、友人、尾道の記憶、幸福、テロと、テーマは時間の流れと共に移ろってゆく。

それが、やがて映画『なごり雪』制作の時と重なる。

ホテルに籠もり、臼杵映画なごり雪と表紙に書いてから二日目で脱稿。

南柱根氏の準備した初稿を原作にしての決定稿作りだったという。

伊勢正三作詞・昨曲・唄の『なごり雪』は74年のヒット曲。

「汽車を待つ君の横で僕は時計を気にしてる季節はずれの雪が降ってる」と始まる。

「今春が来て君はきれいになった」というフレーズなど、あの時代を生きた人なら、誰もが口ずさめる。

大林宣彦監督作品『なごり雪』は、この唄をもとにした脚本だから、原作本はない。

唯一、本書が映画製作の息吹を伝えてくれる。

映画が先か本が先か、それは好みの問題にしても、書店で映画の原作を揃えるところのほとんどないのが残念。

南木佳士著『阿弥陀堂だより』(文春文庫505円)も、小泉尭史監督によって映画化されたために、原作本の仲間入りをした。

舞台はこぢんまりとした山あいの集落である。

過疎化が進んで老人ばかり多いその村に、中年になった孝夫が妻を連れて帰ってきた。

妻は医者である。

孝夫がこの村から東京に出たのが、中学にあがる春のこと。

妻の美智子は同級生であった。

二人が信頼を深めながら成長してゆく、草いきれにむせるようなプロローグ。

山の中腹にある阿弥陀堂を守る96歳のおうめ婆さん。

「谷中村広報」におうめ婆さんの心の言葉を『阿弥陀堂だより」としてつづる24歳の小百合。

彼女は喉にできた肉腫のために声を失っていた。

「老齢、中年、娘盛り。

それぞれの年代の女たちはしぶとさすら感じさせるあけっぴろげな笑顔でカメラを見つめている。

」このラストシーンがほのぼのとすがすがしい。

映像の浮かぶ作品と、解説で監督も賞賛している。

(遊友出版斎藤一郎)


取引問題で組合に相談窓口設置

東京都書店商業組合(萬田貴久理事長)は12月3日午後2時、書店会館で定例理事会を開催した。

出版物販売倫理では、目黒・世田谷支部の店で、雄出版の雑誌について警官が配本リストを元に来店、写真を撮影し、入荷したことの証明としてサインをさせられたと報告があった。

下向副理事長は「そういうことが起きた場合は組合に連絡を。

取次にはリストを出すとき組合に連絡するよう申し入れる」と述べた。

取引約定書問題をめぐっては、組合に相談窓口を設けることを決定。

榎本顧問弁護士が相談に応じ、費用については相談は無料にするなど、できるだけ組合員の負担にならないようにしたいとした。

ポイントカード問題で、小学館がヤマダ電機に中止を申入れたことや、各社の見解発表が相次いでいることについて、岡嶋再販研究委員長は出版社の対応が一段階進んだと評価。

京王ポイントカード問題で対応を要請してまだ見解を発表していない出版社のうち、朝倉書店、東京布井出版に再度働きかけることにした。

また、書店の経費節減・売上増と事業部の事務効率化を目的に事業部取扱商品の見直しが図られた。

「取扱商品一覧及び価格表」を作成し、全組合員に専用バインダーを配布。

NHKテキストと暦も事務用品等と混ぜて配送し、請求書に振込料加入者負担の郵便振替用紙を同封するなど様々な取り組みを行った。



日販よい本いっぱい文庫

日販は12月5日午後3時から東京・お茶の水の本社で第38回「日販よい本いっぱい文庫」贈呈式を開催。

今年は出版社54社、運輸会社28社などの協力で、全国の児童養護施設、肢体不自由児施設、知的障害児関係施設、特殊学級、僻地校など330カ所に児童書約5万冊を寄贈した。

贈呈式の席上、日販の菅徹夫社長は「昭和39年創立15周年を記念して社会福祉事業の一環としてスタートした、日販の読書運動の原点ともいえる事業。

これまで7682カ所に139万冊を贈っており、今年も12月中旬に届けることができるよう準備している。

出版業界では色々な読書推進運動が行われているが、より良い連携を図りたい」とあいさつ。

続いて厚生労働省の郡司巧障害福祉課長に目録、施設代表の「おもちゃの図書館」の児童3名に図書を贈呈した。

来賓の郡司課長は「貴重な事業を38年間続けてきたことに感謝している」とあいさつ。

また、施設を代表して「柏おもちゃの図書館かたつむり」の鈴木多恵子代表は「子供の成長に絵本は欠かせない。

たくさんの絵本をいただき、とてもうれしい」と話した。

懇親会では、日本児童図書出版協会の小峰紀雄会長が「本を贈ることを通じて、私たちも本の大切さを改めて教えられている」とあいさつ。

ライオン運輸の瀧沢賢司社長の発声で乾杯した。



難病乗り越え職務に復帰

膠原病(こうげんびょう)は全身の血管、皮膚、筋肉、関節、内蔵の結合組織に対して炎症が起きる病気の総称で、発熱や湿疹、関節の痛みなどの症状が共通して見られる。

原因不明で治療法も確立していない難病だ。

宮前さんが膠原病の多発性筋炎で入院したのは平成9年、生死の間を彷徨うほど病状は悪化していた。

このとき、何くれとなくかわいがってくれた先代社長の高坂修一さんもまた危篤の状態にあった。

そして、先代社長は亡くなり、宮前さんは助かった。

「先代社長に命をいただいたと思っている」。

驚異的な回復力で職務復帰を果たした宮前さんは、通院しながら、平成11年に講談社『新日本歳時記』700セットの予約獲得実績をあげた。

多発性筋炎には力が入りにくい、物を持ち上げるのが辛いなどの症状があるが、宮前さんは先代社長への恩義の気持ちと不屈の販売魂で困難を乗り越えた。

「あのとき死んでいたら、『新日本歳時記』という素晴らしい商品との出会いも、栄誉ある野間賞の受賞もなかった。

(受賞は)先代社長への供養になったと思う。

高坂喜一現社長にも感謝したい」と受賞の喜びを語る。

宮前さんは昭和38年、大阪屋に入社し、営業マンとして書店回りを担当した。

その後、2つの書店を経て、昭和56年に高坂書店に入社。

「お客様を大切に考え、取引先についてもきめ細かな配慮をする」という基本姿勢で、版元各社の大型企画商品の販売数は常に社内トップの実績をあげてきた。

平成2年には取締役に就任、病魔と戦いながら、出版業界のため、地域文化のため、たゆまぬ努力を続けている。

「文化商品を売るのが書店業の魅力。

今後も本と読者を結ぶ懸け橋としてがんばりたい」。

昭和22年9月生まれ。



参考図書

◇『本郷界隈を歩く』文京区・文泉堂社長の高瀬恭章氏は街と暮らし社から「江戸・東京文庫」の1冊として『本郷界隈を歩く』を上梓した。

A5判180頁、定価本体1800円。

同店で発行していた「四季本郷」掲載の記事を、高瀬氏が編著作者として再構成したもの。

本郷の路地裏にひそむ江戸の息吹き、明治の薫りを訪ねる1冊。

◇『有害図書と青少年問題』雑協勤務時代、出版倫理協議会の事務局を担当していた橋本健午氏の著作。

四六判480頁、定価本体2800円、明石書店刊。

出版倫理に関する戦後の規制と出版界の対応について、「悪書とは何か」「少年非行との因果関係」「規制する側の論理」の変遷をたどり、青少年問題の歴史を検証する労作。



人事

◇三省堂11月26日の定時株主総会および取締役会で左記の役員を選任し業務委嘱を行った。

名誉会長上野久徳代表取締役社長五味敏雄常務取締役(経営管理室長)堀内寧章同(営業局長及び学事本部長)池野年勝同(出版局長)八幡統厚同(経理・事務センター・製作管理部担当及び教科書出版部副担当)佐伯勇取締役(非常勤)亀井忠雄同(出版統括部長・教科書出版部長)渡邊孝映同(国語辞書出版部長)松村武久同(外国語辞書出版部長)西野宮魔木同(宣伝部長及び総務部担当)佐久間孝夫同(デジタル情報出版部長及びDBセンター・出版企画センター・法律書出版部担当)荒井信之監査役佐塚英樹


地域に根差した販売追及

「毎日同じことをやっているようでいて、実は変化に富んでいる。

そこが書店業の魅力」と話す太田さん。

約30年間、苦に感じたことは一度もないといい、「営業という仕事が根っから好きなのでしょう」と笑う。

国学院大学在学中から営業を志し、卒業後、最初に就いた仕事は事務機器メーカーの営業職。

松本書店に入社したのは昭和50年のことで、以来、教科書の取り扱いをはじめ、支店の責任者として活躍してきた。

「地域に根差した販売活動」が太田さんの信条。

企画商品が出ると一般のお客様、受け持ちの学校に見本を持参するが、「どのお客様がどのジャンルを好むか、顧客リストは頭の中に入っている。

だから無駄なものは勧めないし、ジャンル違いの商品を強引に買わせることも絶対にしない」。

入社してしばらくたった頃、太田さんは出入りしている学校でいつの間にかバスケットのコーチをするようになったという。

「気晴らしでやっていただけ」というが、限られた自分の時間を使って生徒たちと汗を流すことで、部員や先生たちとの絆は確実に深まった。

松本社長は当時を述懐して、「ある日部員が来店し、『コーチ、○○の参考書はどういうのがいいか教えてください』と問いかけるのを耳にしたとき、書店員とお客様という枠を越えた重みを感じた」と話す。

現在は本店に戻り専務に就任。

今後は取り扱い商品の絞り込みとリピーターの確保、提案型営業がポイントになると指摘する。

後輩書店人には「書店は文化と教養の発信基地という誇りをもってほしい。

お客様の声をキャッチし、商品と業界の動向についてもっと勉強を」とアドバイスする。

昭和22年1月生まれ。



「今後の努力で明るい方向」

青森、秋田、岩手、宮城、山形、福島の東北6県合同トーハン会は11月21日、宮城・松島の「ホテル一の坊」で第8回総会を開き、会員書店、出版社など約170名が出席した。

総会でトーハンの金田社長は「現在までの状況は減収増益。

雑誌・書籍等の売上動向を見ると、これまでの下降気味の方向に歯止めがかかり、今後の努力で明るい方向に向かう」と述べた。

また、「バリューアップ企画が4年目に入っているが、やり方次第で十分な成果があげられる」と大型企画への取り組み方の例をあげ、喜びをともに分かち合おうと語った。

研修会では、トーハンCS営業部の太田孝アシスタントマネージャーがトーハン直営書店「メディアラインが目指したもの」、尾花沢市・鈴木書店の鈴木真理子氏が「普段着のわたし」と題して講演。

また、宮城県立がんセンターの久道茂総長が「健康寿命」と題して記念講演した。

トーハンの山崎東部支社長、宮城トーハン会の鈴木会長があいさつして閉会した。

(梅津理昭広報委員)


野間賞・書店部門

印刷・製本・取次・書店の各界から業界発展に寄与した方々に贈られる「第50回野間賞」(野間文化財団主催)の受賞者が決定した。

書店部門では、宮前美次氏(大阪府大阪市・高坂書店)、太田聖一氏(香川県高松市・松本書店)の両氏が受賞した。

両氏のプロフィールを紹介する。



本屋のうちそと

中学1年のとき転校してきたS君は朝鮮人だった。

まもなくいじめの対象となり、そのいじめグループに参加していた。

上京して在籍した学校の校章が朝鮮高校と似ていたために、間違われて殴られる事件が頻発した。

相手に向かう勇気もなく朝鮮高校を恨んだ。

池上線のある駅で電車を待っていたとき、沿道から「チョウセン、チョウセン」という声と共に石が飛んできた。

朝鮮学校の生徒に対する小学生の嫌がらせだった。

スナックを経営しているHさんは日本名を名乗り、客は在日2世であることを知らない。

酒の入った客同士がよく「このチョウセン野郎」とふざけあい、彼女は歯ぎしりしながら笑顔で相手をしているという。

35年にわたる朝鮮半島の植民地支配によって作られてきた日本人に意識は戦後も変わることがなかった。

臭いものにふたをしながら歴史に学ぶ努力を怠ってきたからだろう。

小泉首相の訪朝により植民地支配についてようやく「痛切な反省とおわび」を表明し、日朝関係の新しい時代を迎えるはずであった。

しかし、北朝鮮が拉致を認めたことにより、マスコミによる連日のパッシングが始まり、在日の人達はより困難な状況を強いられている。

独裁者の意思による国家犯罪と無法が許されないのは当然だが、歴史を踏まえない「正義」のタレ流しは、差別と偏見をますます増幅させる。

最も身近な隣人に対して当たり前のつきあいをしてこなかった我が身を恥じ、あえて異議を唱えたい。

(どんこ水)

売上高1・9%減に

トーハンの第56期上半期(4月1日〜9月30日)中間決算概況がまとまった。

売上高は3190億4200万円、前年比1・9%のマイナスだったが、営業利益は2・6%増、経常利益は3・1%増と減収増益になった。

売上高の内訳は書籍1166億3400万円(0・5%減)、雑誌1794億3200万円(1・8%減)、NM商品229億7600万円(9・0%減)。

売上高は減少したものの売上原価率も減少した結果、売上総利益率は前年比98・4%に。

販売管理費は返品率が0・7%改善、返品減少の効果が運賃荷造費の抑制につながったほか、上尾センター開設で作業効率が向上。

運賃で96・6%、一般管理費で96・1%と売上伸張率を下回り、営業利益は55億円、2・6%増加。

経常利益も28億円、3・1%増となった。

藤井副社長は「売上高3190億円は平成4年上期の水準だが、中間純利益は今年の方が10億円多い。

経営体力・体質は強化されている。

売上げも10月、11月は堅調で、通期では目標の100・1%は実現できるのではないか」と述べた。

取引店の上半期転廃業は245店、1万2212坪。

店数で前年比80%、坪数で同90%の水準。

トーハン中間損益(単位百万円)売上高319、042売上原価280、897売上総利益38、145販売費及び一般管理費32、625営業利益5、519営業外収益1、442受取利息145その他の営業外収益1、296営業外費用4、153支払利息14売上割引4、128その他の営業外費用9経常利益2、808特別損失156税引前中間利益2、651法人税等1、166中間純利益1、485前期繰越利益1、225中間未処分利益2、710


微減収ながら増益

日販の第55期上半期中間決算が発表になった。

これによると、売上高は3538億1300万円で前年比0・3%の微減ながら、営業利益9・3%増、経常利益36・1%増、税引後中間純利益は12・8%増と増益の決算になった。

売上げ内訳は書籍1171億7300万円(3・1%増)、雑誌1855億5600万円(2・2%減)、開発商品510億8400万円(0・8%)減。

書籍の増収は5年ぶり。

返品率はトータルで前年の32・8%から32・4%に0・4ポイント減少した。

損益面では返品率を書籍で0・4%、雑誌で0・8%改善したことにより販売費が5・5%低下。

営業費全体でも2・2%節減した結果、営業利益は9・3%増加して61億円になった。

期中増床は213店、1万7591坪、転廃業は241店、1万1160坪。

5日に行われた記者発表で鶴田副社長は「上期は微減収だったが、10月、11月も好調で、4−11月期ではプラス。

通期では増収増益になる見通し」と述べた。

中間決算で純利益が増益になるのは3期連続。

日販中間損益(単位百万円)売上高353、813売上原価316、015販売費及一般管理費31、668営業利益6、129営業外収益727受取利息157その他570営業外費用4、974支払利息172売上割引4、739その他62経常利益1、883特別利益71特別損失385税引前中間純利益1、569法人税、住民税及事業税1、358法人税等調整額−647中間純利益859前期繰越利益491土地再評価差額金取崩額91中間未処分利益1、442

−無題−

*年末は30日まで営業日販は年末年始の王子流通センター、web−Bookセンターについて、前年同様、稼働期間を拡大して営業すると発表した。

年末は王子流通、webセンターともに12月30日(月)まで営業し、年始は王子は4日(土)から、webセンターは3日(金)から稼働する。

*大阪屋友の会連合大会来年の大阪屋友の会連合大会は、6月4日(水)、5日(木)の両日、島根県・玉造温泉「ホテル玉泉」で開催することが決まった。

4日は15時半から総会、18時半から懇親会。



広告収入は99%

講談社は12月3日午後3時半から本社プレゼンテーションルームで広告代理店向けに2003年企画発表会を実施した。

あいさつした保月常務は「昨年2月から新雑誌7誌を創刊した。

新しいコンセプトの『ホットドッグプレス』は、販売的にはもう一工夫が必要だが、広告的には成功。

テスト・イシューとして出したストリート・ファッション誌『ヒュージ』も評価が高く定期化していきたい。

今期決算で広告部門は99%と、この環境下ではまずまずの成績。

トータルでは4%の売上げ減で、減収減益は避けられない。

来年はキメ細かい売り方で利益体質の改善を図る」と同社の現状と課題を説明。

新企画では■パートワーク第10弾『週刊鉄道の旅』、■『イブニング』の月2回刊化、■キャラクター&ライツの展開、■主要誌のイベント展開を行うとした。

このあと、大塚取締役広告局長らから既存誌、新雑誌、インセンティブ企画、キャラクター・ビジネスなどについて説明があった。



−無題−

*第4次出資募集角川出版事業振興基金信託は、第4次出資の募集を開始した。

対象は出版・映像・情報通信事業、及び関連事業で■新規サービス・商品開発・事業・販売に資すること、■事業再構築及び殉ずる事業革新に資することが条件。

1社につき最高出資総額3億円程度、募集件数5〜10社、原則として第三者割当増資。

申請期限は来年1月31日。

申請要項の請求はFAXで。

03−3519−3064番。



『家内安心』など4点

小学館は11月27日夕、一ツ橋の如水会館で来年上期新企画の発表会を行った。

説明会では蜂谷常務が「昨年の図鑑ネオは好調で『昆虫』は16万部、『ママお話聞かせて』も各7万部。

『江戸時代館』は3刷4万7千部と売り伸ばし中だ。

書籍は『模倣犯』、『ダレンシャン』とヒットが出て売上率70%を確保している。

閉塞感の中に明るい兆しもあり、毎日の読書調査で児童・生徒の読書率は過去最高だった。

読書力は衰えていない」と述べた。

このあと、担当者から以下の説明があった。

◇『家内安心暮らしの便利事典』生活頻度の高い家事のコツを、チャート式目次と図解で展開。

家事労働を順序、スピード、エコのキーワードで構成する。

A5判オール2色450頁、本体2300円。

販売目標7万部。

◇『ホームドクター家庭の医学大活字版』累計240万部の『ホームドクター家庭の医学』を40歳以上の中高年を対象に全面改訂した。

活字は8ポから10・5ポに拡大。

A5判上製、954頁、本体3500円。

販売目標5万部。

◇『新版食材図鑑生鮮食材篇』95年に発売、17刷・16万5千部販売した本の全面改訂新版。

AB判上製384頁、本体5700円。

販売目標5万部。

◇『自由研究わくわく探検大図鑑』探検大図鑑シリーズ第5弾。

総合的学習の時間に対応した自由研究を集大成。

A4変型上製・296頁、本体4190円。

販売目標15万部。

年間商品のため委託扱い。

同書だけ6月末発売。

他の3点は2月下旬発売。


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