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平成29年5月1号
万引防止で先頭に立つ/万防機構内への対策本部設置、承認/日書連理事会


日書連(舩坂良雄会長)は4月20日、東京・千代田区の書店会館で定例理事会を開催。全国万引犯罪防止機構(万防機構)内に出版業界で万引防止出版対策本部(仮称)を設置する計画を承認した。日書連が中心となって出版業界全体で万引防止に取り組む。舩坂会長は「日書連が先頭に立つ」と意気込みを語った。
[万引問題]
万防機構の竹花豊理事長は、3月9日~10日に都内で開催された万引強化対策国際会議の席上、万引防止のための情報共有システムを書店業界から始めたいとの意向を示した。竹花理事長は東京都副知事を務めていた2003年に東京都書店商業組合から万引防止対策への協力要請を受けて以来、書店における万引問題に深い理解を示している。
今、万防機構内に万引防止出版対策本部を設置する計画が検討されている。舩坂会長は「日書連が先頭に立ち、他の出版業界団体と協力して万引防止に取り組みたい」と述べ、書店がすべて負担している万引ロスを出版業界全体で負担する方策についても話し合っていきたいとした。
また、自店の大盛堂書店が営業する東京・渋谷地区で、書店7店などが被害情報を共有することで万引抑止を図るネットワークを構築する準備を進めていることを紹介。区と警察署も協力する意向を示しているという。舩坂会長は「渋谷の取り組みが全国のモデルケースになれば」と話した。
[指導教育委員会]
「全国小売書店経営実態調査報告書」の分析結果をもとに、「粗利益の拡大」「客注品の迅速・確実化」「取次システム利用料の負担軽減」「配本の適正化」の早期実現を求める要望書を6月の日書連通常総会までに作成。舩坂良雄会長、鈴木喜重委員長、理事数名で大手取次や主要出版社を訪問し、要望書を手渡す意向を鈴木委員長が示した。その後、各社の担当者に対し、要望事項について個別に実現をお願いする。
[組織委員会]
平成29年4月1日現在の日書連所属員数は前年比5・1%減(190店減)の3504店になったと中山寿賀雄委員長が報告した(関連記事2面)。
また、日書連のオリジナル手帳「ポケッター」について、受注を増やすため積極的にキャンペーンを展開していく方針を示した。
[取引改善委員会]
「トーハン週報」3月20号と「日販速報」3月20日号をもとに、平成29年度(平成29年4月~30年3月)の「返品入帳締切日カレンダー」を独自に作成した。柴﨑繁委員長は「カレンダー通り入帳されているかどうか各店で調べてほしい」と求めた。
[流通改善委員会]
日本経済新聞は4月18日付1面で、大手コンビニエンスストア5社がセルフレジを2025年までに国内全店舗に導入すると報道した。すべての商品にICタグを貼り付け、販売状況をメーカーや物流事業者と共有するという。
出版業界でも約10年前、ICタグを活用しようと実証実験を行った。業界3者にメリットがあり、書店にとっては万引防止のためのシステムへの期待が大きかったものの、ICタグの生産コストがネックとなって普及しなかった。
藤原直委員長は「コンビニのセルフレジ導入の動きは追い風。記事によると経済産業省がバックアップしているようなので、他の業種にも活用が広がるだろう。我々の業界も参加したい」と意欲を示した。
[消費税問題]
「全国小売書店経営実態調査報告書」によると、POSレジを導入していない書店は62・4%を占め、導入している書店(34・8%)を大きく上回ることが分かった。
面屋龍延担当副会長は、出版物への軽減税率適用が実現した場合、複数税率がPOSレジ未導入店の実務に及ぼす影響を研究する必要があるとして、特に小規模零細書店が軽減税率で不安に思っていることについて意見を集めてほしいと各県組合に求めた。
[広報委員会]
全国書店新聞は4月1日号から書店リレーエッセイ「春夏秋冬本屋です」、能勢仁氏「能勢仁が語る書店史道を拓いてくれた人」の2本の連載がスタートした。面屋委員長は「出版業界が苦しい中、経営の参考にしてほしい」と述べた。
また、日書連ホームページ「本屋さんへ行こう!」は、これまで通り「書店くじ告知と当選番号掲載」「全国書店新聞の記事掲載」「サン・ジョルディの日などイベントの告知」「各都道府県組合リンク」をメインコンテンツに運営すると報告した。
[書店再生委員会]
本間守世委員長が、再販相談事例を1件報告した。[政策委員会]
第12回「大人の塗り絵コンテスト」(河出書房新社主催)の協力、第17回「家の光読書エッセイ」(家の光協会主催)の後援について、日書連名義使用をそれぞれ承認した。
[読書推進委員会]
日書連主催の増売運動「2016年心にのこる子どもの本秋・冬セール」(協賛=日本出版取次協会、日本児童図書出版協会)の店頭陳列飾り付けコンクールは、加賀谷書店東通店(秋田)が最優秀賞に選ばれた。同店は2年連続の受賞となる。
優秀賞はあおい書店富士店(静岡)、宝屋書店(愛知)、B・PASS年輪(滋賀)。アイデア賞は加賀谷書店茨島店(秋田)、松田書店大鐘店(岩手)、宮脇書店天童店(山形)、冠文堂書店(宮城)、プー横丁(富山)、サン書房(奈良)にそれぞれ決まった。最優秀賞には3万円、優秀賞には1万円、アイデア賞には5千円が贈られる。
独自企画を提出した組合に補助金を支給する「読書推進活動補助費」募集事業について、これまで企画の募集、採用、送金、実施、報告書の提出を2期にまたがって行ってきたが、2018年度からすべて単年度内で行い、6月の日書連通常総会で承認を受けた予算に基づき募集、各県組合から受け付けた実施報告書の内容に基づき支給額を審査する方式に変更すると西村俊男委員長が報告した。18年度のスケジュールは次の通り。
18年4月=理事会で補助費の総額案・1組合上限額案・送金時期を発表、6月下旬=総会で予算案の承認、7月上旬=各県組合より実施報告書募集開始、11月下旬=実施報告書締切、12月上旬=補助金の審査会、同中旬=理事会で承認、19年2月=各県組合に補助金を送金

【別所信啓(三重)、津田成生(和歌山)両氏を新理事に選出】
日書連は4月20日、定例理事会に先立ち臨時総会を開催。岡森泰造(三重・岡森書店)、宇治三郎(和歌山・宇治書店)の両理事の退任に伴う理事補欠選挙を行い、別所信啓(三重・別所書店)、津田成生(和歌山・津田書店)の両氏を新理事に選出した。
別所理事は「理事会に積極的に出席する」、津田理事は「皆様とともに頑張りたい」とあいさつした。

「全出版人大会」5月11日に開催

日本出版クラブは5月11日午後3時、東京・千代田区のホテルニューオータニで「第56回全出版人大会」を開催する。
文藝春秋・松井清人社長が大会委員長を務め、例年通り古希を迎えた長寿者の祝賀、永年勤続者の表彰を行う。日書連からは柴﨑繁副会長が長寿者に推薦されている。式典終了後、ノンフィクション作家の石井妙子氏が講演を行う。

学校図書館整備費予算化を/小冊子「学校図書館の出番です」発行

文字・活字文化推進機構、全国学校図書館協議会、日本新聞協会、学校図書館整備推進会議の4団体は、このほど共同でパンフレット「学校図書館の出番ですアクティブ・ラーニングの視点に立った学びに向けて」(A4判・カラー、10ページ、無料、初版4万部)を発行した。
第5次「学校図書館図書整備等5か年計画」で2017年度から地方交付税措置が5か年計2350億円に拡充されたことを受け、学校図書館の蔵書充実などを求め、「なぜ学校図書館が重要なのか」「予算化のためには何をすればよいか」などを紹介している。
同措置の財源は使途を特定しない一般財源のため、本を買ってもらうためには、学校図書館の整備・充実に使う費用として各市区町村で予算化しなければならない。予算化を促すためには住民が行政や議会に請願書を提出し、働きかけることが重要になる。このパンフレットには請願書のひな形が掲載されており、これを参考に取り組んでほしいとしている。
日書連は4月20日の定例理事会で、このパンフレットを活用して地元の市区町村議員や文教委員らに働きかけてほしいと各都道府県組合に対して求めた。
問い合わせは学校図書館整備推進会議まで。℡03―3267―3791

「春夏秋冬本屋です」/地元の本に特化した店/滋賀・ますや書店代表取締役社長・岩根秀樹

郊外型書店が生まれた
70年代、仲間の書店と東名高速を飛ばして静岡県まで視察と称して半分遊び心で出かけた。あの頃は、町の本屋がテナント・共同店舗としての出店や幹線道路沿いに出店する店が出始めた時分だった。いずれはうちもと思っていた。最初は隣町にできた食品スーパーの駐車場に面したガレージを大きくしたような店だった。その数年後、スーパーが国道沿いにできることになり、その中のテナントとすぐ隣にレコードとビデオレンタルと書店をほぼ同時に出店した。
今思うと無茶なことをしたものだが、テナントは数年後、最初の店も20年目に閉めた。レンタル店も周囲に同業が増えたことから書店専業にしたが、引き際が肝心と8年前に閉めることにした。
さてこれからどうしよう。以前の店はすでに自宅に改装している。いまさら元に戻してもたいして売り上げも望めない。それでも少しだけと玄関のわずかなスペースを店にした。その後、市の伝統的街並み景観形成補助金を利用して外観を改装し、街道・観音様や地元の本に絞った店とした。二代目として本屋を継いで45年になる。これまでやってこられたのは、先輩や仲間の書店から教わったことが大きい。生涯ずっととは思わないが、この先もう少し、この業界がどうなっていくのか、中から見ていたい。

5月18日から3日間、書店人教育講座を開催/NPO本の学校

NPO本の学校は5月18日~20日の3日間、鳥取県米子市の本の学校今井ブックセンターで「2017年度出版業界人研修書店人教育講座」を開催する。
今年で23年目を迎える同講座は、ミシマ社・三島邦弘氏、久禮書店・久禮亮太氏、元「考える人」編集長・河野通和氏ら、書店人、編集者、研究者などを講師に招き、本をめぐる様々な最新情報を伝える。また、例年よりワークショップの本数を増やした。
受講料は3日間セット1万8000円(税込、テキスト代+19・20日の昼食代含む。宿泊費・交通費別)、単講座は1講座につき2000円。
申し込み・問い合わせはNPO法人本の学校(担当=井澤、山本)まで。
℡0859―31―5001、メールinfo@honnogakko.or.jp


全国の組合加入書店数、5・1%減の3504店

今年4月1日現在で日書連会員の46都道府県書店商業組合に加入する組合員数(日書連所属員数)の合計は、昨年4月1日と比べて190店、5・1%少ない3504店になったことが、日書連組織委員会(中山寿賀雄委員長)の調べで明らかになった。
この1年間の新規加入は10店だったのに対し、脱退は200店。組合員数が増加した組合はゼロ。前年と同数の組合は秋田、岩手、群馬、富山、石川、高知、沖縄の7組合。残る39組合は組合員が減少している。
新規加入が多い順に並べると、東京の4店をトップに、宮城、大阪、奈良、兵庫、鳥取、島根が各1店。残りの39組合は新規加入がゼロとなっている。一方、脱退が最も多かったのは東京の29店で、次いで大阪の16店、福岡の14店、神奈川、愛知の各10店だった。
加入と脱退を合わせた1年間の増減では、減少数が多い順に①東京(25店減)②大阪(15店減)③福岡(14店減)④神奈川、愛知(10店減)となった。減少率でマイナス幅の大きい順にみると①愛媛(11・1%減)②神奈川、香川(10・8%減)④熊本(10・3%減)⑤栃木(9・2%減)となっている。
組合員数が多い上位10組合は、①東京(370店)②大阪(240店)③福岡(205店)④愛知(165店)⑤京都、兵庫(146店)⑦静岡(136店)⑧埼玉(135店)⑨千葉(110店)⑩宮城(99店)だった。
各都道府県書店商業組合に加入する組合員総数は昭和61年の1万2935店をピークに前年割れが続き、今年で31年連続のマイナスになった。昭和61年対比では27・1%の規模まで縮小した。

出版企業年金基金、書店に加入呼びかけ/希望組合では説明会も

出版社および取次700社が加入する旧出版厚生年金基金は確定給付企業年金に制度変更し、「出版企業年金基金」が昨年10月1日に設立された。
主な変更点は、①特別掛金0・9%の廃止、②終身年金の有期化などの給付減額、③事務費掛金の0・16%への引き下げ、④予定運用利回りの2・5%への引き下げ――など。
これに伴い、出版社および取次だけでなく、書店、印刷、製本、ITなど広く出版関連会社全般が加入できることになった。
同基金は4月20日の日書連定例理事会で、書店組合に加入する書店の事業主に従業員の福利厚生の一環として同基金への加入を検討してほしいと呼びかける文書とパンフレットを配布した。パンフレットは必要部数を各都道府県組合に送付する。また、希望する組合には現地で説明会を開くとしている。
問い合わせは出版企業年金基金(担当=津久井、新田、山本)まで。℡03―5802―9221

書店DBクリーニング、未回答30組合に再度協力求める/書店マスタ管理センター

河出書房新社の岡垣重男常務は4月20日の日書連定例理事会で、自身が委員長を務めるJPO書店マスタ管理センター「管理委員会」のS―DB委員会が進める「日書連(S―DB)データ」クリーニングの進捗状況を報告した。
同委員会は日書連と協同で書店データベースの精度向上・拡充のための方策を実施。日書連会員46都道府県組合に組合員データのクリーニングの依頼を2015年6月に行ったところ、青森、宮城、千葉、神奈川、新潟、石川、山梨、静岡、滋賀、京都、大阪、兵庫、福岡、長崎、熊本、沖縄の16組合から16年1月に回答があった。
岡垣氏は「書店共有マスタは組合加入促進のツールとしても使うことができる」として、未回答の30組合に対してクリーニングを行ってほしいと求めた。
また、会長を務めるヤングアダルト出版会が発行した小冊子『YA朝の読書ブックガイド2017』(頒価150円)について説明し、河出書房新社の新企画のうち7月中旬発売のクライブ・ギフォード著『世界の乗りもの大図鑑』(本体3600円)の拡売に協力を求めた。

書店組合総会スケジュール

◆青森県書店商業組合「第30回通常総会」
5月9日(火)午後4時、青森市のアラスカ会館で開催。
◆愛知県書店商業組合「第34回通常総会」
5月18日(木)午後2時半、名古屋市千種区のホテルルブラ王山で開催。
◆東京都書店商業組合「第41回通常総代会」
5月19日(金)午後1時半、東京都千代田区のホテルメトロポリタンエドモントで開催。
◆大阪府書店商業組合「平成28年度通常総会」
5月19日(金)午後2時、大阪市北区の尼信ビル10階会議室で開催。
◆京都府書店商業組合「第33回通常総会」
5月25日(木)午後3時、京都市中京区の京都ホテルオークラで開催。
◆沖縄県書店商業組合「第29回通常総会」
5月26日(金)午後2時、那覇市の沖縄県書店商業組合会議室で開催。
◆埼玉県書店商業組合「第33回通常総会」
5月27日(土)午後3時から開催。(場所未定)
◆福井県書店商業組合「平成28年度総会」
5月29日(月)午後4時、あわら市の灰屋で開催。
◆北海道書店商業組合「第41回通常総会」
6月13日(火)午後4時半、札幌市中央区のJRタワーホテル日航札幌で開催。
◆岐阜県書店商業組合「第34回通常総会」
6月15日(木)午後3時、岐阜市の岐阜キャッスルインで開催。
◆茨城県書店商業組合「第31回通常総会」
6月27日(火)午前10時、水戸市の茨城県教科書販売2階会議室で開催。

万引情報の共同利用システム、まず書店業界から構築進める/全国万引犯罪防止機構普及推進委員長・若松修/「万引対策強化国際会議2017」パネリスト発言集②

全国万引犯罪防止機構(万防機構)が3月9日、10日の両日、都内で開催した「万引対策強化国際会議2017」で、日米の小売業者や専門家らが万引被害の実態と対策について意見交換を行った。各パネリストの発言のうち、今回は全国万引犯罪防止機構(万防機構)の若松修普及推進委員長が「盗難情報データベースの必要性、ネットでの万引品換金対策」をテーマに話した内容を紹介する。

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日本では全体の犯罪件数は減少しているが、万引は大きな改善が見られないため、相対的に全刑法犯に占める万引犯の比率は10・7%にまで増加し、高止まりの状態が続いている。
万引はかつて青少年の犯罪と言われたが、平成23年には高齢者の万引犯が少年万引犯を完全に上回り、年齢別の構成割合では近い将来4割に届く勢いとなっている。
窃盗全体の検挙件数が減少している中で、平成17年以降、盗品の処分先としてネットオークションが急増し、換金手段として定着してきた。また、メルカリに代表されるフリマアプリが急成長している。正確な統計はないが、盗品が処分されている可能性が高いと見られている。
フリマアプリの問題点は、登録時に必要なのが携帯電話番号のみで、本人確認が杜撰であること。「親権者の同意を得ること」との記述があるのみで、未成年者でも利用可能だ。匿名配送「らくらくメルカリ便」を利用する場合は、互いに住所・氏名を伝える必要がないため、匿名性が高く盗品流通を助長する可能性もある。また、古物を扱うにあたっては古物営業法があるが、現行の古物営業法ではネットフリマによる古物取引は想定されておらず、ネットフリマは義務、罰則が一切ない。
万防機構の竹花豊理事長が東京都副知事の時代、平成15年に出来た東京都万引き防止協議会が、我が国における初めての万引対策と言われている。当時は少年による出来心的犯罪が主流で、初発型非行としての青少年問題という捉え方が大半だった。
現在は、高齢者による万引の急増、常習者による万引の増加、そしてネットオークションで盗品を処分することが特徴となっている。この15年間で日本の万引被害の様相は大きく変わった。犯罪防止のための情報を共同利用する、つまりデータベースを構築する必要性が生まれてきている。
最近の傾向として、書店では高額な専門書を狙う常習者による万引が横行している。広域にわたる集団窃盗も多発している。こうした被害データを蓄積して対策を練るには、企業1社では限界がある。被害情報や犯人情報を共有することで企業防衛を図るニーズが急速に高まってきている。
万防機構は、書店間における情報の共同利用のイメージ案を作った。なぜ書店かというと、書店における万引問題は極めて切迫しており、業界として万引対策に熱心に取り組んでいることから、情報共同利用システムの実現の可能性が高いと考えた。
イメージ案では、万防機構がデータベース管理組織を務めることを想定している。このシステムに加盟する店舗から、確保した犯人、取り逃した犯人、盗難被害品など色々な情報を登録してもらう。こうした情報をデータベース管理組織から各加盟店舗にフィードバックすることで、万引防止に役立てる。また、警察、ネットオークション運営会社、古物業者にも情報提供する。「自分が犯罪者として登録されているのではないか」と懸念を持つ消費者からの問い合わせに対して回答する窓口の役割も果たしたいと考えている。
画像については、顔認証システム導入店舗では、登録された画像と来店客の画像を照合することで、要注意人物を把握して警戒することが可能になる。未導入店舗でも、防犯カメラの画像、犯人の身体的特徴などの文字情報を登録し、近隣店舗間で共有できる。
来店者が犯人として登録されているかどうかチェックすることで要注意人物として警戒することが可能になり、他店に対して警戒を促す情報にもなる。また、盗難被害品の情報を登録することで、不当に処分されることを防ぐ。
店で万引犯を捕まえた時、「今回が初めてです」と嘘をつくケースがしばしばある。店はその人の情報を持たないから、警察も初めての犯行と勘違いして微罪で済ましてしまう。捕捉した犯人の情報をデータベース管理組織に照会すれば、こうしたことを防ぐことができる。
万防機構が中心となって早ければ今年中にこのシステムを作りたい。個人情報の取扱いが非常にデリケートな問題として出てくるが、今、竹花理事長を軸として有識者による検討会議が政府で進められている。防犯のために個人情報、画像情報をどこまで活用できるかの可能性と限界について検討しているところだ。この結果を踏まえて、書店間における情報の共同利用のシステムを構築したい。

輸配送問題の早期解決に取り組む/取協臨時総会

日本出版取次協会(取協)は3月30日、東京都千代田区の取協会議室で臨時総会を開催し、出版流通改革の推進など、平成29年度事業計画、収支予算を承認した。
臨時総会に先立ち行われた理事会では、平成29年度の重点推進テーマである「出版流通改革の推進」について、2月に発足した発売日・輸送対策委員会から今後の方向性、取り組むテーマ、担当チームを報告。平林彰会長は、「出版業界は一段と厳しい状況に置かれている。この委員会を通じ各関連団体とも協議を行い、さらに改革を推進してほしい」と述べた。
「出版流通改革の推進」では、出版物流の将来を想定した抜本的な改革を進めるため、発売日・輸送対策委員会とテーマ別チームで、今後も出版輸送を維持・継続していくために輸配送問題の早期解決に取り組む。前年度推進テーマの「出版流通インフラ整備」も引き続き改革テーマに含めて取り組んでいく。
この中で、「発売日カレンダー」については、稼働日、休配日の設定、発売日のあり方と基本方針の策定を行い、次年度の対応を早急に図っていく。このほか、「納品時間指定等の緩和」「自家配の共配化への推進」「土曜日の注文品の対応」「共同配送、混載配送、新聞流通の研究」「業量平準化、積込ルールの見直し」「発売日格差の是正」を検討していく。

読書時間「増えた」が48%/女子小学生「ライフスタイル調査」/KADOKAWAアスキー・メディアワークス

KADOKAWAアスキー・メディアワークスは角川アスキー総合研究所と共同で、女子小学生を対象に『子どもライフスタイル調査2017春』を実施。読書時間が1年前に比べて「増えた」と答えた子どもは48%にのぼることがわかった。
この調査は、KADOKAWAアスキー・メディアワークスの女の子向けゲーム&キャラクター情報誌『キャラぱふぇ』の読者を対象に、雑誌添付ハガキによるアンケート調査を実施し、回答者から女子小学生を抽出して集計したもの。調査期間は2016年12月1日~2017年1月20日。集計サンプル数は、女子小1~3年生313件、女子小4~6年生119件の合計432件。
電子書籍(雑誌・コミックスを含む)を読んだことがあるか尋ねたところ、女子小学生の28・9%が電子書籍を読んだことがあると回答。女子小1~3年生の23・3%に対して女子小4~6年生は43・7%で、高学年で読書率が高い傾向が見られた。

【電子書籍の読書経験者は28・9%】
電子書籍を読んだことがあると答えた女子小学生に、「読んだ、または読みたいジャンル」を聞くと、58・4%が「コミックス・マンガ本」と回答。女子小1~3年生は49・3%に対し、女子小4~6年生は71・2%で、高学年が大きく上回った。女子小1~3年生はこの他「絵本・童話」が37・0%、「マンガ雑誌」が28・8%。女子小4~6年生では、他に「マンガ雑誌」が44・2%、「小説」が38・5%となった。また、「教科書・参考書」という回答が女子小4~6年生で21・2%にのぼっており、学習で使用していると思われる。

【1ヵ月の読書「1~2冊」26・6%】
1ヵ月の読書量(マンガ、雑誌、学習参考書を除く。電子書籍は含む)を尋ねると、最も多かったのが「1冊~2冊」で26・6%。次いで「3冊~4冊」が18・1%となったが、3位が「20冊以上」で12・5%を占めた。一方、「読まない」は7・4%だった。
よく読む本のジャンルは、「絵本・童話」が最も多く69・4%。女子小1~3年生では78・9%で、他のジャンルを圧倒し飛び抜けて高い。次いで「伝記」11・2%、「冒険小説」10・5%という結果になった。一方、女子小4~6年生でも「絵本・童話」は44・5%で最も多いものの、「恋愛小説」29・4%、「推理小説」26・1%、「冒険小説」23・5%、「SF・ファンタジー小説」21・8%など、いろいろなジャンルの本が読まれている。
この1年間の読書時間の増減を聞くと、女子小学生の47・9%が「読書時間は以前より増えていると思う」と回答。「以前と同じくらいだと思う」が38・2%で、「以前より減っていると思う」は12・5%にとどまった。
読書時間が「増えている」と答えた女子小学生に理由を挙げてもらうと、62・8%が「読書が好きになったから」と回答した。次いで「面白い本が見つかったから」47・3%、「学校で読書の時間があるから」46・9%。女子小4~6年生では「読書が好きになったから」が71・2%、「面白い本が見つかったから」59・3%で、ともに女子小1~3年生の数値を大きく上回った。
一方、読書量が「減っている」と答えた女子小学生に理由を尋ねると、「ゲームに時間を取られるようになったから」が最も多く33・3%。次いで「読書に興味がなくなったから」29・6%、「友達と遊ぶ時間が増えたから」27・8%となった。女子小4~6年生では、「ゲーム」という回答が42・9%にのぼり、「友達と遊ぶ時間が増えた」も35・7%と高かった。

帯コン課題図書18点を決定/大阪理事会

大阪府書店商業組合(面屋龍延理事長)は4月8日、大阪市北区の組合会議室で定例理事会を開催した。
庶務報告では、5月19日に開催する通常総会について、定款に定められた総会開催の公告と、今年は役員改選期にあたることから立候補手続きの説明が事務局から行われた。
また、総会議案書について、面屋理事長から議案書の総論を説明、委員長から各号議案の趣旨説明が行われた後、討論の上全員一致で承認された。
各委員会の主な審議・報告事項は次の通り。
〔総務委員会〕
総会準備委員会の説明と、理事会推薦理事候補を決定、監事候補は正副理事長・総務委員長に付託を決めた。
〔読書推進委員会〕
「本の帯創作コンクール(帯コン)」の課題図書18点が決定した。読書ノートの特別協賛出版社、一般協賛出版社、書店協賛の現状について説明があった。
〔レディース委員会〕
当初5月の開催を予定していたが、6月に開催予定と説明した。
(石尾義彦事務局長)

「読書週間」ポスターのイラスト募集/読進協

読書推進運動協議会(読進協)は2017年・第71回「読書週間」ポスター用イラストを募集している。
読書週間のポスターは全国の小・中・高等学校、公共図書館、書店等に掲出されるもので、大賞を受賞したイラストがポスターの図柄に採用される。また各種雑誌に掲載する読書週間のPR広告にも使用する。大賞には賞状と賞金10万円を贈るほか、優秀賞3名に賞金1万円、入選10名前後に記念品の図書カードを贈呈する。イラスト募集は今回で21年目で、読進協では美術・デザイン系の大学・短大・各種学校や画材店等に要項を配布するなど、この企画を読書週間の標語募集と並んで普及活動の一環として位置づけている。
今年の標語は「本に恋する季節です!」で、この標語をイメージした創作原画を募集する。締切は6月23日(金)。詳細は読進協「読書週間ポスターイラスト係」(℡03―3260―3071)またはホームページ(http://www.dokusyo.or.jp/)へ。

第41回通常総会の件など審議/北海道理事会

北海道書店商業組合(志賀健一理事長)は4月11日、札幌市中央区の北海道建設会館で定例理事会を開き、6月13日に開催する第41回通常総会の件、賦課金問題の件を審議した。
(事務局・髙橋牧子)

6月7、8日に静岡・舘山寺温泉で/OaK友の会連合大会

第51回OaK友の会連合大会は、6月7日(水)、8日(木)の両日、静岡県舘山寺温泉「ホテル九重」で開催される。総会は7日午後2時15分、懇親会は午後7時から。
翌日は、浜名湖カントリークラブのゴルフと、竜ヶ岩洞・龍潭寺見学などの観光に分かれて懇親。

大賞は『夢をかなえるゾウ』/読売中高生新聞・第3回「君に贈る本大賞」

読売新聞東京本社が発行する「読売中高生新聞」は第3回「君に贈る本大賞(キミ本大賞)」の結果を発表。大賞には、『夢をかなえるゾウ』(水野敬也著、飛鳥新社)が選ばれた。
読売中高生新聞は2014年11月に創刊された10代向け総合紙で、15年には、世界新聞・ニュース発行者協会の世界青少年読者賞(編集部門)の最高賞を受賞している。
キミ本大賞は、「何を読んだらいいのか分からない」という10代の若者に向けて、「生涯の1冊」と出会ってもらいたいとの願いを込めて14年に創設されたもの。日頃から10代と向き合う全国の中学・高校の先生たちが賞の審査員を務めているのが特徴で、今の中高生にぜひ読んでほしい名作1冊をアンケート形式で選定する。
第3回のテーマは「中高生に薦めたい『元気をくれる本』」。全国298校1450人の先生が回答を寄せ、小説スタイルの自己啓発本『夢をかなえるゾウ』が大賞に決まった。2位から5位までは次の通り。②『一瞬の風になれ』(佐藤多佳子)③『風が強く吹いている』(三浦しをん)④『赤毛のアン』(L・M・モンゴメリ)⑤『舟を編む』(三浦しをん)。なお、第1回は『こころ』(夏目漱石、テーマ=無し)、第2回は『アルジャーノンに花束を』(ダニエル・キイス、テーマ=「中高生に薦めたい『泣ける本』」)が大賞に選ばれている。

飾りつけグッズプレゼント/学校図書館応援企画の第1弾/児童図書十社の会

児童書版元10社で構成する「児童図書十社の会」は、新たな取り組みとして「学校図書館応援プロジェクト」を立ち上げ、第1弾企画となる「飾りつけグッズプレゼント」を実施している。
「飾りつけグッズプレゼント」は、「図書館を特別な場所にしたい」「子どもたちに喜んでほしい」という図書館現場の声に応え、児童書出版社の特徴を活かしたキャラクターグッズで、楽しい図書館づくりを支援しようというもの。
プレゼントするのは、十社の会各社の人気キャラクターがデザインされたウォールステッカー(A4判10枚セット)と十進分類パネル(A4判11枚セット)のセット。「飾りつけグッズプレゼント」カタログに掲載された100シリーズの商品を、1回で本体価格10万円以上注文した学校や公共図書館を対象に行う。応募は1校または1館につき1回限りで、取引書店に専用注文書と「飾りつけグッズ申込書」を渡して応募する。
応募期間は12月31日までで、プレゼントは6月から順次発送していく。

生活実用書・注目的新刊/遊友出版・斎藤一郎

人工知能(AⅠ)を巡る2冊を紹介する。
黒川伊保子著『女の機嫌の直し方』(集英社インターナショナル新書700円)は、人工知能エンジニアが語る脳の性差である。男には理不尽な女の不機嫌。この永遠の謎が脳科学とAⅠ研究のプロセスで、いとも簡単に解き明かされる。
男女の脳は回路構成が違い、信号特性が違う。女性脳は何よりも共感を目指すのに対して、男性脳は問題解決に一直線に向かう性質があるのだ。
女性の対話はプロセス指向共感型。ことの発端から時系列に進み、そこに潜んだ真理を探そうとする。男性の対話はゴール指向問題解決型。脳に性差はないという考え方には無理があり、一つの処理系に載せることはできないという。
1980年代に始まった人工知能研究では、性別は問題にされなかったが、最早AⅠの同僚と共に働く、近未来の10年が始まっているのである。
羽生善治/NHKスペシャル取材班著『人工知能の核心』(NHK出版新書780円)は、かつて誰も予想しなかった囲碁のAⅠ勝利をたった一人予測した羽生善治氏を取材。間近に迫る人工知能と共存する世界を探っていく。人工知能は専門分野に特化した判断レベルに優れているが、人間の知性には柔軟な汎用性がある。しかし確実に新時代は始まっている。

第14回本屋大賞は恩田陸氏『蜜蜂と遠雷』/2度目の栄冠、直木賞とダブル受賞

全国の書店員が一番売りたい本を選ぶ第14回「2017年本屋大賞」の発表会が4月11日に東京都港区の明治記念館で行われ、恩田陸氏の『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎)が大賞に輝いた。恩田氏の本屋大賞受賞は2005年の『夜のピクニック』に続き2度目で、今作は直木賞とのダブル受賞となり、ともに初の快挙となった。
受賞作は、国際ピアノコンクールを舞台にした青春群像小説。発表会で恩田氏は、初めて本屋大賞を受賞した時を振り返り、「10回くらい他の賞に落選していたところだったので、連絡をもらった時半信半疑だった。発表会のすごい熱気にだんだん実感がわいて、日々本を読んで売っている書店員さんに選んでもらったんだと、ものすごくうれしかった。最初にいただいた賞が本屋大賞だったことは私の誇りだ」とあいさつ。「12年の間に賞が大きくなったのを眩しい気持ちで見ていたが、改めて皆さんの熱気を感じる。前回いただいてからこれまで一生懸命頑張ってきたことが間違っていなかったんだなと思った」と感慨深げに話した。
今回の本屋大賞は、15年12月1日から16年11月30日に刊行された日本の小説が対象。1次投票には446書店から564人が参加、1人3作品を選んで投票し、上位10作品をノミネート。2次投票では288書店346人が10作品を読んだ上で全てに感想コメントを書き、ベスト3に順位をつけて投票した。
翻訳小説部門は、『ハリネズミの願い』(トーン・テレヘン著、長山さき訳、新潮社)が選ばれた。翻訳者の長山氏は、「テレヘンさんの本は世界中で翻訳されてきたが、『ハリネズミ』は英語にもならず(本国の)オランダでもベストセラーになっていなかった。でも、私はこの本が一番日本の読者に共感を持ってもらえると思って訳した。日本でベストセラーになったことをきっかけにオランダでも注目され、台湾や韓国でも出版された。日本から世界に広がっていく外国文学というのも、とても素敵なことだと思う」とあいさつした。
また、既刊本の掘り起こしを目的に、15年11月30日までに刊行された作品を対象に投票する「発掘部門」の中から、本屋大賞実行委員会が選出した「超発掘本」として『錯覚の科学』(クリストファー・チャブリス、ダニエル・シモンズ著、木村博江訳、文春文庫)が紹介された。
本屋大賞の2位以下は次の通り。②『みかづき』森絵都(集英社)③『罪の声』塩田武士(講談社)④『ツバキ文具店』小川糸(幻冬舎)⑤『桜風堂ものがたり』村山早紀(PHP研究所)⑥『暗幕のゲルニカ』原田マハ(新潮社)⑦『i』西加奈子(ポプラ社)⑧『夜行』森見登美彦(小学館)⑨『コンビニ人間』村田沙耶香(文藝春秋)⑩『コーヒーが冷めないうちに』川口俊和(サンマーク出版)
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