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平成30年11月15日号
神保町ブックフェスティバル、2日間で売上6500万円

本の街神保町の秋の恒例行事「第28回神保町ブックフェスティバル」(主催=同実行委員会、共催=東京都書店商業組合千代田支部など)が10月27日、28日の2日間、東京・神保町のすずらん通り、さくら通り、神保町三井ビルディング公開空地の各会場で開かれた。今年も神田古本まつり(10月26日~11月4日)と同時開催。会場には出版社、東京都書店商業組合青年部、地元商店街などがワゴンを出展し、自由価格本や汚損本などを販売する「本の得々市」の売上は2日間合計で約6500万円。本を求める13万人の来場者で大盛況となった。
27日午前10時半、すずらん通り入口で行われたオープニングセレモニーでは、大橋信夫実行委員長(東京堂書店)の開会宣言に続き、東京都書店商業組合・舩坂良雄理事長、文字・活字文化推進機構・肥田美代子理事長、日本児童図書出版協会・竹下晴信会長ら関係者によるテープカットとくす玉割が行われ、明治大学応援団・吹奏楽部・チアリーディング部のパレードで華々しく開幕した。
「本の得々市」の売上は初日3500万円、2日目3000万円で、合計6500万円。出版社のワゴンはほとんどが定価の半額で販売し、1冊100円で販売する出版社もあった。作家の直筆サイン本を販売する早川書房、品切れ本の廉価販売を行う東京創元社は今年も大人気で、ワゴンの前には長蛇の列ができた。
東京都書店商業組合青年部はワゴン2台を出展し、お買い得の本を求める読者で人だかりができた。売上は初日40万円、2日目20万円、合計60万円だった。
ドラえもん「のび太」くんの声優小原乃梨子氏の朗読研究会、ビブリオバトルなどの催しにも多くの人々が詰めかけた。
神保町三井ビルディング公開空地に設けられた「こどもの本ひろば」では、絵本・児童書のワゴンセール、紙漉き体験、お話し会などの催しが行われ、親子連れを楽しませた。

前兵庫県書店商業組合理事長・山根金造氏が旭日双光章を受章

秋の叙勲の受章者が発表され、前兵庫県書店商業組合理事長の山根金造氏(明石市・巌松堂書店代表取締役会長)に旭日双光章が贈られた。
昭和21年、島根県大田市に生まれる。昭和47年、兵庫県明石市のJR大久保駅前に7坪の巌松堂書店を開業。その後50坪に広げ、72歳となる現在に至るまで、地域に密着した街の書店として本の魅力を伝え続けている。年100冊以上の本を読む読書家で、顧客からの信頼も厚い。
平成23年に兵庫県書店商業組合理事長に就任し、2期4年務めた。財政の健全化や組合員の増強、理事会の活性化に力を注いだ。
読書推進運動にも取り組み、サン・ジョルディの日に県ゆかりの著名人22人がすすめる1冊を選んだ冊子を作成。店頭の陳列販売に活用され、増売に貢献した。郷土関連の講演会やブックフェアも好評を得た。
阪神淡路大震災20年目には、書店の被災状況と再起への足跡を記録した冊子を作り、東日本大震災で被災した書店の復興に役立てられた。
市議を平成11年から3期12年務めた。「明石原人まつり」などのイベントを企画し、明石を盛り上げるため今も奔走する。
「地域の人々とともに歩む小さな本屋には、まだまだ大きな可能性がある」。書店界発展への情熱は尽きない。

直取引、低正味の施策「SPS」/NET21・高畑取締役が仕組み説明/東京理事会

東京都書店商業組合(舩坂良雄理事長)は11月6日、東京・千代田区の書店会館で定例理事会を開催。中小書店の協業会社「NET21」の高畑剛取締役(秀文堂)が新しい販売施策「SPS(ストックブック・プライオリティ・セール)」について説明した。
SPSは、出版社の倉庫に眠っている既刊在庫を直取引・低正味で入荷し、再度販売しようという施策。7月からスタートし、NET21に加盟する34店舗で展開している。
取引条件は「完全委託」と「買切」の2種類を設定。「完全委託」の場合は出版社が58%、「買切」の場合は25%で出荷する。2種類の条件に合った商品を出版社が提案し、書店が自主的に仕入れる。再販・非再販は出版社が指定。委託品は3ヵ月販売し、4ヵ月後に精算する。
取次業務はトランスビューが代行。物流コストは出版社と書店が分担する。出版社は1タイトルにつき3000円、書店は1冊につき送料30円と実売金額の3%を支払う。
高畑取締役は「出版社が、新刊時には売れなかったが、もう一度売りたいという気持ちのある本をリストアップする。その中から書店が目利きで仕入れ、自店の一等地で売る。これによって書店店頭でのプロモーションの有効性をアピールできる。書店が安く仕入れて、利益を取るために一番いい場所で売る。街の本屋が経営を続けられるようにするための仕組み」とSPSの趣旨を説明。「東京組合の加盟書店にも興味を持っていただければ、スケールメリットを追求できる」と呼びかけた。
舩坂理事長は「一緒にやっていきたい。どういう形でできるかは担当委員会で検討する」と述べた。
2019年1月以降の理事会、総代会等のスケジュールについては、以下の通り決めた。▽理事会=1月休会、2月5日(火)、3月5日(火)、4月2日(火)、4月24日(水)※臨時理事会、5月休会▽総代会=5月22日(水)▽新年懇親会=中止
また、講談社・吉田俊輔販売局次長が「講談社春のマンガ祭り」キャンペーン、日経BPマーケティング・石原秀則チャネル営業第一部アソシエイトマネジャーが『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』などの増売企画を説明した。

全国教科書供給協会、今井直樹氏に旭日双光章/秋の叙勲

秋の叙勲で全国教科書供給協会から今井直樹氏(同協会副会長)が旭日双光章を受章した。また、次の5氏が黄綬褒章を受章した。▽大曽根奎介(東京都・大地屋書店)▽柿村德成(新潟県・柿村書店)▽清藤宏六(熊本県・清藤書店)▽髙美正浩(長野県・髙美書店)▽村上朝男(埼玉県・村上書店)

「春夏秋冬本屋です」/「大河ドラマをビジネスチャンスに」/熊本・宮崎一心堂社長・宮﨑容一

NHK大河ドラマ「西郷どん」で大いに盛り上がっている鹿児島。
観光客が増え、経済効果も桁外れの増加をもたらした「西郷どんフィーバー」も、放映は12月で終了。次なる大河ドラマは、鹿児島県から隣の熊本県へと舞台が移る。
日本で最初のオリンピック選手になった地元の英雄、金栗四三(かなくりしそう)を主人公に、来年1月から「いだてん」が放送開始予定だ。世界の桧舞台に羽ばたいた日本スポーツ界のパイオニアである金栗氏は、新春の大イベント「箱根駅伝」を生み、幾多のレース創設にも携わり、後に続く名ランナー達を育んだ。
金栗四三を知らずして日本のスポーツ界は語れない。金栗氏の功績が2020年東京オリンピック招致に繋がったと言っても過言ではない。いろいろな話題の中、来年からの大河ドラマ「いだてん」の放映が楽しみだ。
地元熊本県玉名市では、大河ドラマ放送に合わせて開館する「大河ドラマ館」の建設が始まった。主人公で名誉市民である金栗四三のPRや観光誘客の目玉施設として、2019年1月12日に開館される。地元の特産品や土産物販売所も整備される。
熊本県の経済効果のみならず、私たち書店業界にとっても大きなビジネスチャンスを生かしたいものだ。

「11月1日は本の日」全国書店でキャンペーン/林真理子氏の1日店長も

書店有志で構成する「本の日」実行委員会は、11月1日の「本の日」に合わせ、11月1日から11日まで全国の書店で「11月1日は本屋へ行こう!」キャンペーンを実施した。
「本の日」は書店新風会の大垣守弘会長(大垣書店)が提唱し、日本記念日協会に申請して昨年制定されたもので、日書連・舩坂良雄会長が発起人となって実行委員会を発足。期間中は、趣旨に賛同する全国の書店がさまざまなフェアやイベントを独自に展開したほか、読者に来店を促すため、店頭に掲示したキャンペーンポスターのQRコードから応募する、総額5百万円の図書カードNEXTネットギフトが抽選で当たるプレゼントを実施した。また実行委員会では、11月1日を皆で本屋に行く日にするため、まず出版業界人が本屋に足を運ぼうと、出版界・関連業界に広く呼びかけた。
11月1日には、作家の林真理子氏が「1日店長」として、東京・上野の明正堂アトレ上野店と有楽町の三省堂書店有楽町店で、レジカウンターでの声掛けや著書へのサイン、店舗前でキャンペーンをPRするチラシの配布を行った。林氏は「本屋さんに来るといろいろな発見がある。好奇心が縦横無尽に広がる場所なのでぜひ来てほしい」と話していた。

訃報

今西英雄氏(いまにし・ひでお=今西書店取締役会長、元日本書店商業組合連合会副会長、前大阪府書店商業組合理事長)
10月30日午後7時に逝去した。享年80歳。通夜は11月2日、告別式は同3日、大阪市阿倍野区のやすらぎ天空館で営まれた。喪主は妻の博子さん。平成9年から平成17年まで日書連副会長。広報委員会委員長を務め、「全国書店新聞」など日書連広報活動の発展に尽力した。

地域の読書普及に貢献/団体・個人に野間読書推進賞

読書推進運動協議会(読進協=野間省伸会長)は11月6日、東京・千代田区の出版クラブホールで第48回野間読書推進賞の贈呈式を開催し、団体の部として「ねりま地域文庫読書サークル連絡会」(東京都練馬区)、「朗読グループかざぐるま」(静岡県焼津市)、「たけのこ文庫」(福岡県古賀市)の3団体、個人の部として牟田昭一郎さん(佐賀県神埼市)、特別賞として「奈良県点訳グループ青垣会」(奈良県橿原市)、「奈良県音訳グループ草笛会」(奈良県橿原市)の2団体を表彰した。
贈呈式で、野間会長は「今回の読書推進賞は、子どもたちに読書の楽しさ、素晴らしさを届けてきた活動や、地域全体の読書推進への尽力、視覚障がい者への手厚い読書支援などに贈られる。読進協はこの秋より、本の街神田神保町に移転した。地域に根差した活動を続けてこられた受賞者の皆様のようにこの地にしっかり根を張り、読書のもたらす希望と勇気、本の力が、あらゆる人たちに届くようこれからも読書推進運動に取り組んでいく」とあいさつした。
選考経過を報告した全国学校図書館協議会の笠原良郎顧問は、「今回の特徴として、活動が非常に多様化していることが挙げられる。対象が子どもだけでなく大人、高齢者、障がい者と幅広く、活動内容も非常に多面的で、大きな効果を挙げている。また、どの団体・個人の活動も地域の人たちの支持を得て発達し、独自の活動で公共図書館のあり方を望ましい方向へ発展させる役割も果たしている。さらに共通して言えるのは、自己啓発に励み非常によく勉強されており、技術的な向上を図りながら活動していることが、何十年も続いている最大の理由だろう」と述べた。
このあと野間会長から賞を贈呈。受賞者あいさつが行われ、地域文庫・読書グループの交流や、練馬区の図書館運動を展開してきた「ねりま地域文庫読書サークル連絡会」代表の関日奈子さんは「会が発足した1969年当時は練馬区には図書館が1館しかなかったが、現在は12館1分室まで増えた。これからも図書館とともに地域の文庫として子どもたちのために歩んでいきたい」と語った。

「高校生ビブリオバトル」に47名が参加/静岡

静岡県教育委員会が主催する「第4回高校生ビブリオバトル」が9月29日、静岡市駿河区の常葉大学草薙校舎で開かれた。
大会の周知には静岡県書店商業組合も協力し、参加人数は30校47名にのぼった。前回の36名から大幅に増加しており、全国的に見ても大きな規模の大会となっている。
ビブリオバトルは、各参加者が指定時間内に好きな本の紹介を行い、最後に観客が最も読みたいと思った本を投票し、チャンプ本を決定するもの。午前中に予選を行い、8人が午後の決勝へと進んだ。今回は静岡県立富士宮西高校2年・遠藤俊介さんが紹介した『最後のトリック』(深水黎一郎著、河出文庫)がチャンプ本に選ばれた。準チャンプ本には静岡県立三島南高校3年・青野奈津子さんの『へそまがり昔ばなし』(ロアルド・ダール著、評論社)、特別賞として静岡県立浜名高校2年・甲斐悠雅さんの『私が正義について語るなら』(やなせたかし著、ポプラ新書)がそれぞれ選出された。遠藤さんは来年1月の全国大会に出場する。なお、主催者から提供された今大会の紹介本リストを県下の組合加盟書店へ送付し、各店の売り場作りに活用する予定。
発表者の多くが推薦本との出会いについて、「帯が印象的だった」「多面陳列していたので思わず手に取った」「好きな作家の未読本が棚ざしされていた」など、書店の店頭で選んでいるとしており、彼らの「この本を読んでほしい」という粗削りながらも熱い思いを受けるとともに、青少年の読書における書店の役割の重要性と、今まで以上に良書を読者に発信していくことの必要性を再確認した。(佐塚慎己広報委員)

粗利30%以上実現に期待/村田元理事長に感謝状贈呈/兵庫総会

兵庫県書店商業組合(中島良太理事長)は10月16日、尼崎市のホテルヴィスキオ尼崎で第30回通常総会を開催。組合員86名(委任状含む)が出席した。
総会は原口守常務理事(川池書房)の司会で進行し、中島理事長があいさつ。書店の粗利30%以上実現に向けて業界3者で開催している「実務者会議」への期待と、北海道砂川市のいわた書店・岩田徹社長が実施している「1万円選書」に見る書店の可能性について語った。
続いて安井唯善専務理事(安井書店)を議長に選任し、第1号議案から第5号議案を審議し、いずれも原案通り承認可決した。
引き続き、午後4時から同会場で、消費税軽減税率制度の説明会を開催。組合員の中にはコンビニ併設店もあり、参加者は熱心に聞き入った。消費税増税実施後は販売価格が総額表示方式になるとの説明を受け、出版物の表示が関心事となった。
午後5時より会場を隣の間へ移して懇親会を開催した。安東興専務理事(文学館)が司会を務め、中島理事長のあいさつの後、来賓を代表して聖教新聞社・島田純兵庫支局長があいさつ。日販・岩崎健太郎神戸支店長が乾杯の発声を行い開宴した。
会が盛り上がるなか、村田耕平元理事長(三宮ブックス)に、中島理事長よりサプライズ表彰が行われた。村田氏は長年にわたって兵庫県と地道な折衝にあたり、書店組合活動による幾多の兵庫県功労者表彰者を実現。加えて黄綬褒章受章者を輩出し、さらには三上一充元理事長が旭日双光章を昨年受章している。中島理事長は「その働きは兵庫県書店商業組合の名を全国に轟かせるもの」と称賛し、感謝状を贈呈した。参加者一同は村田氏の功績に惜しみない拍手と賛辞を送った。大いに懇親を深め、盛会のうちに散会となった。
参加は出版社12社14名、取次5社5名、書店21社21名、報道1社1名だった。
(安井唯善広報委員)

「帯コン」応募作は1万2931点に/大阪理事会

大阪府書店商業組合(面屋龍延理事長)は10月13日、大阪市北区の書店組合会議室で定例理事会を開催した。各委員会の主な審議・報告事項は以下の通り。
〔読書推進委員会〕
「本の帯創作コンクール(帯コン)」の最終審査会を10月5日開催した。応募作品は1万2931点、受賞作品は113点(自治体賞86、出版社賞14、東京書籍賞1、ベルマーク賞1、朝日新聞地方総局長賞11)。学校へは受賞者氏名と賞を17日にFAXで通知すると報告があった。また、今後の日程や、11月10日の表彰式の担当を確認した。受賞作品の帯付き本を1セット配本とし、受賞者在籍校の近隣書店は当該本を追加注文してほしいと要請した。
〔経営活性化委員会〕
10月3日に、北海道・いわた書店の岩田徹氏を講師として近畿ブロック会講演会を開催、総勢84名が参加したと報告した。講演とシンポジウムのDVDを作成、組合員には頒価350円で提供するとし、希望者は組合事務局に問い合わせてほしいと説明した。
〔図書館・情報化委員会〕
9月11日に大阪市役所8階自民党控室にて「図書館問題の勉強会」を開催。10月7日に高野議員から議会質問へ向けて調整中と連絡があったと報告した。
また、10月1日に大阪府立高校図書館の書誌データ138校分(平成30年10月1日からの1年契約)を更新したと報告があった。
(石尾義彦事務局長)

日書連のうごき

10月5日出版平和堂功労者顕彰会に舩坂会長が出席。
10月9日全国中小小売商団体連絡会に事務局が出席。
10月10日全国公取協連絡会議に柴﨑副会長が出席。
10月12日書店大商談会出展者説明会に舩坂会長が出席。
10月16日読進協「若い人に贈る読書のすすめ」書目選定委員会に事務局が出席。
10月17日定期会計監査。
10月18日万引防止出版対策本部に事務局が出席。
10月19日全国図書館大会開会式に舩坂会長が出席。
10月23日実務者会議打合会に舩坂会長、鈴木、面屋両副会長、春井理事が出席。
10月26日全国中央会月例研修会に事務局が出席。

松信新体制の役員構成を決定/神奈川理事会

神奈川県書店商業組合(松信裕理事長)は、10月15日に横浜市のかながわ労働プラザ会議室で定例理事会を開催した。
議事進行に先立ち、神奈川県中小企業団体中央会から、10月より改正されたアルバイトやパートの最低賃金制度・賃金引上げに向けた支援策、助成金等の説明が行われ、神奈川働き方改善推進支援センターの相談窓口を利用してほしいと呼びかけがあった。続いて、有隣堂が独自に制作している「読書の秘訣カード」の遊び方や活用方法の紹介があり、読書推進の充実に役立てるため、次回の理事会で更に利用方法を学ぶこととした。
報告事項では、9月に開かれた日書連全国広報委員会議について、17都府県の広報委員がグループ討議を行ってそれぞれ特徴ある広報活動を発表し、神奈川組合でも参考になる点が多かったと報告があった。
議案審議では、松信新体制の役員構成と理事の役割分担が読み上げられ、原案通り全会一致で承認した。組合員加入脱会については、加入1店、脱会2店を承認した。
議案審議事項以外では、県の青少年健全育成条例に基づきステッカーが送付されるため、店頭での表示と、成人図書の陳列区分の徹底遵守を求めた。また、消費税軽減税率問題で国会議員への陳情活動の現状について説明があり、せめて児童書や学習参考書は税率据え置きを願いたいとの意見が出された。
〔神奈川組合執行部〕
▽理事長=松信裕(有隣堂)
▽副理事長=山本裕一(信濃屋書店)岩下寛治(岩下書店)村上弘一(村上書店)
(山本雅之広報委員)

東京・中野で「絵本とわたしの物語展」/絵本6百点を展示

「絵本とわたしの物語展」(主催・創価学会「絵本とわたしの物語展」中野展実行委員会、企画協力・毎日新聞社)が11月1日から4日まで、東京・中野区の中野セントラルパークサウスで開催された。
同展は2016年の横浜展でスタートし、中野展が全国27ヵ所目の開催。「あなたの知らない絵本の世界」「よみがえるわたしの物語」「体験・参加コーナー」の3章で構成しており、国内外の約250種600点の絵本や、絵本を読んだ子ども時代を当時の生活用品で振り返るコーナーなどが展示され、来場者は世代を超えて広がる絵本の世界を楽しんだ。会場では、池田大作名誉会長が執筆し、色彩の魔術師とうたわれたブライアン・ワイルドスミス氏が挿し絵を担当した創作童話4部作と原画の一部も紹介された。
1日に行われたセレモニーでは、来賓の中野区町会連合会・吉成武男会長、中野造園緑化業協会・鳥羽修平会長のあいさつに続き、聖教新聞社出版局長で中野展実行委員会の石橋正至実行委員長が「子どもから高齢者まで幅広い世代の方が読んで語って大いに交流を深めていただけるよう随所に工夫を凝らした。本展示会を通して来場の皆様が世代を超えてお互いの思いを分かち合い、人と人とのつながりを育んでいただければこれ以上の喜びはない」とあいさつした。

新理事長に吉見光太郎氏/定款変更案などを承認/静岡総会

静岡県書店商業組合は10月18日、静岡市の静岡教科書3階会議室で第31回通常総会を開催し、組合員77名(委任状を含む)が出席した。
総会は佐塚常務理事の司会で進行し、江﨑直利理事長があいさつ。江﨑理事長は「来年は消費税の問題もあり書店にとって厳しい時代が続く。しかしそんな時だからこそ知恵も使って面白いことを考え、仕事を楽しんでいこう」と出席者に呼びかけた。
各委員会からの報告の後、公共図書館納入におけるTRCからの手数料見直しの件について、組合書店間の情報交換及び今後の方針について話し合った。
続いて斉藤行雄常務理事を議長に選任して議案審議を行い、2018年度事業報告、決算、監査報告、2019年度事業計画、予算、定款変更、任期満了に伴う役員改選の各議案を、原案通り承認可決した。定款変更では、組合員減少により、役員定数を15人以上19人以下から、11人以上15人以下に変更した。
役員改選では、4期8年間の任期を終えた江﨑理事長に代わり、吉見書店の吉見光太郎氏が新理事長に就任した。吉見理事長は「書店業界が大変厳しい時に就任したが、県組合員の代表として任務を全うする所存だ」と所信を述べた。
その他の役員は来年1月22日予定の新年総会で決定する予定。
(佐塚慎己広報委員)

池田創価学会名誉会長に感謝状贈る/香川組合

香川県書店商業組合(宮
脇範次代表理事)は10月12日、東京・信濃町の創価学会総本部で、創価学会・池田大作名誉会長の活字文化振興への貢献を讃え、感謝状を贈呈した。
贈呈式では、香川県書店商業組合より推挙の辞が述べられた後、池田名誉会長代理の長谷川理事長に宮脇代表理事より感謝状を手渡した。
お礼のあいさつでは、長谷川理事長が池田名誉会長の謝辞を代読。多くの不滅の誌歌を生んだ風光明媚な香川で先人たちの魂を継承し、活字文化を厳護する組合の取り組みに対して、称賛の言葉が贈られた。
(髙木敏彦事務局長)

文字・活字文化推進大賞は「絵本のまち有田川」に/第12回高橋松之助記念賞

読書推進と文字・活字文化振興に貢献し、業績をあげた学校、地方自治体、団体、個人を顕彰する第12回高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」(高橋松之助記念顕彰財団主催)の表彰式が10月29日に東京・千代田区のクラブ関東で行われた。
今回朝の読書大賞を受賞したのは、ひたちなか市立那珂湊第一小学校(茨城県ひたちなか市)、玖珠町立玖珠中学校(大分県玖珠郡玖珠町)、京都府立久美浜高等学校(京都府京丹後市)。最終選考に残った優秀校は5校。文字・活字文化推進大賞は、絵本のまち有田川(和歌山県有田郡有田川町)が受賞した。
贈呈式では、高橋松之助記念顕彰財団・浅野純次理事長が「昨年から最終選考に残った学校を優秀校として表彰することにしたが、今年の受賞校は全て去年の優秀校だった。1年間研鑽を重ねられたことが大賞につながったと思う。今年の優秀校もまた来年チャレンジしていただけるという良い循環ができるかと期待している。文字・活字文化推進大賞は、絵本をテーマに優れた企画と実行を重ねてこられたことが高く評価された」とあいさつ。
次いで衆議院議員で活字文化議員連盟会長・図書館議員連盟会長の細田博之氏が祝辞を述べ、同財団理事で元文藝春秋社長の上野徹氏が選考経過を報告した後、選考顧問で早稲田大学公共経営大学院教授の片山善博氏が講評を行った。続いて、朝の読書大賞は同財団理事で元家の光協会専務理事の柳楽節雄氏から、文字・活字文化推進大賞は文字・活字文化推進機構の肥田美代子理事長から、それぞれ受賞者に表彰状と副賞が贈られた。
「絵本のまち有田川」は、絵本コンクールなどの多彩なイベントや、学校図書館の整備充実、「絵本まちづくりグランドデザインの策定」、絵本コンシェルジュの育成など、「住んでいることを誇れる笑顔あふれる絵本のまちの実現」を目指し発展的に活動している点が高く評価された。受賞者あいさつで有田川町の中山正隆町長は「これまで絵本作家や出版社、大勢の方々に大変なお力添えをいただいた。今回の受賞が、絵本の町としてさらなる発展に導いていただけるような素晴らしい出会いになることを願っている」と語った。

売上高伸長率マイナス5・19%/23年連続の前年割れに/トーハン・書店経営の実態

トーハンは、全国123企業510店舗の経営資料を集計分析した平成30年度版『書店経営の実態』を発行した。これによると、平均売上高伸長率はマイナス5・19%(前年マイナス2・78%)で、23年連続のマイナス成長となった。
『書店経営の実態』は、売上高対経常利益率が0・0%以上の企業を「健全企業」、0・0%未満の企業を「欠損企業」として分析している。売上高伸長率をみると、健全企業がマイナス4・75%(前年マイナス2・28%)、欠損企業がマイナス5・78%(同マイナス5・48%)で、総平均でマイナス5・19%(同2・78%)と、23年連続の前年割れになった。
売上高対粗利益率は書店業界では20~23%が平均的といわれる。健全企業は23・97%、欠損企業は24・06%で総平均では24・01%(同23・72%)となった。
企業の営業力の指標といえる売上高対営業利益率は総平均で0・02%(同0・27%)。健全企業は1・48%だったが、欠損企業はマイナス1・87%。売上高対経常利益率は健全企業が2・05%、欠損企業がマイナス1・35%で、総平均は0・57%(同0・83%)になった。
売上高対販売費・管理費率は総平均で23・99%(同23・45%)。健全企業は22・49%、欠損企業は25・93%だった。また、売上高対人件費率は総平均で11・62%(同11・45%)。健全企業は10・84%、欠損企業は12・65%だった。
粗利益対経費率は、販売費及び一般管理費が粗利益に占める割合をみるもので、収益が厳しい低成長期には特に重要になる。総平均では99・92%(同98・86%)で、健全企業が93・83%に対し欠損企業が107・78%だった。労働分配率は50%以下が目標とされるが、健全企業が45・22%、欠損企業が52・58%で、総平均では48・40%(同48・27%)になった。
従事者1人当りの月間売上高は、健全企業が195万3千円、欠損企業が175万3千円で、総平均では187万1千円と前年比10万5千円減少した。従事者1人当りの月間粗利益高をみると、健全企業46万8千円に対し欠損企業42万2千円。総平均で同2万円減の44万9千円だった。
商品回転率は健全企業4・42回、欠損企業3・83回で、総平均は同0・13回減の4・20回。売上高対粗利益率に商品回転率を掛けた商品投下資本粗利益率は、収益性と商品投資効率を総合的に判断する指標だが、健全企業105・95%、欠損企業92・15%で、総平均では同1・87ポイント減少して100・84%になった。
総資本に占める純資産(自己資本)の割合を示す自己資本比率は、健全企業が31・26%、欠損企業が12・55%で、総平均は同0・15ポイント減の23・78%だった。事業に投下された資本総額の回転速度を示す総資本回転率は、書店経営では約2回転が目安。総平均は同0・18回増の1・69回で、健全企業が1・74回、欠損企業が1・63回だった。
流動比率は、1年以内に回収される資産である流動資産と、返済義務を負う流動負債のバランスをみることで短期支払い能力を表す指標で、130%以上の確保が望ましい。健全企業は162・43%、欠損企業は109・13%で、総平均は同16・29ポイント減の135・93%となった。
固定資産への投資が適正化を判断する尺度となる固定比率は、100%以下が目標。健全企業は109・72%、欠損企業は276・02%で、総平均は同3・39ポイント減の144・79%だった。
店舗単位での売上高伸長率は、前年のマイナス2・6%に対しマイナス5・2%と、前年に比べマイナス幅が拡大した。
売上高伸長率を売場規模別にみると、最も下げ幅が大きかったのが60坪未満のマイナス6・7%。立地環境別では、商店街がマイナス7・0%減と振るわなかった。売上規模別では、5千万円未満がマイナス9・3%と不振が目立った。地域別では甲信越・北陸と東海の下げが最も大きく、マイナス5・5%減と落ち込んだ。
複合型書店の調査では、書籍・雑誌以外の売上構成が20%以上の店舗を複合型書店、20%未満を本専業店に分類。複合型書店の売上高伸長率を部門別にみると、レンタル複合店がマイナス5・5%、セルCD・DVD複合店がマイナス5・2%、その他の商材複合店がマイナス4・9%、文具複合店がマイナス4・6%、雑貨複合店がマイナス4・1%で、本専業店はマイナス5・3%だった。

日上、山野辺両氏に文藝賞/河出書房新社

河出書房新社が主催する第55回文藝賞は、日上秀之氏『はんぷくするもの』、山野辺太郎氏『いつか深い穴に落ちるまで』に決まり、10月17日に東京・千代田区の山の上ホテルで披露の会が行われた。
両氏はともに東北の出身。受賞者あいさつで日上氏は、「地方ではシステムの綱をいかに踏み外さないかが問われ、そこから逸脱することには過剰なリアリティが伴う。それこそが私の創作の動力となっている。それがどこまで有効なのか、不安を抱えつつ、少しずつ前進していきたい」。山野辺氏は「人生の初心者として日々驚き、迷い、戸惑いながら歩いてきたが、小説の力に励まされて生きていくことができた。この広い世界や、未来のどこかにいるふらふらしている誰かに向けて、励ましとなるものを手向けることができたらを思っている」と語った。
主催者あいさつで小野寺優社長は「2人の作品は対照的で全く異なる作風を持っているが、共通するのは、正しいとか間違っているとかではなく、小説だからこそできることがあると信じていることだと思う。今の社会は白か黒かの判断を強要し、極めてデジタルで非寛容的だ。その中で小説は、間にあるものを描き、読者にそれを問うことができる」と述べた。

斉藤詠一氏の『到達不能極』/江戸川乱歩賞

第64回江戸川乱歩賞(日本推理作家協会主催、講談社・フジテレビ後援)の贈呈式が、9月28日に東京・千代田区の帝国ホテルで開催された。
受賞は斉藤詠一氏の『到達不能極』。選考委員を代表して選考経過を報告した辻村深月氏は、受賞作について「選考会では、話の中核をなすアイデアに課題があるとして長い議論になった。この著者ならば修正の形で応えてくれるのではないかとの期待値込みで受賞という結論を出した。単行本を読んで、私たちが言った勝手なことを1つ残らず検討し、戦ってくださったことが見受けられた。一番感動したのは、斉藤さんが守るべきところは最後まで守り抜き、ご自分の作品世界に残していたこと。この強さは作家として一番の武器になる」と述べた。
受賞者あいさつで斉藤氏は「私の家は下町の小さな本屋で、私が学生の時父が亡くなり廃業せざるを得なかったのだが、20数年の時を経て、ようやく私が違う形で継ぐことができたのかなと思っている。面白い本をいっぱい書いて本に対する恩返しをしていきたい」と話した。

『アリになった数学者』/森田真生さんが福音館書店から初の絵本

『数学する身体』(新潮社)で小林秀雄賞を受賞した気鋭の研究者・森田真生さんによる初の絵本『アリになった数学者』が、福音館書店から刊行された。月刊誌「たくさんのふしぎ」(2017年9月号)で好評を博し、ハードカバーの絵本として再販したもの。「はじめてであうすうがくの絵本」シリーズ(福音館書店)の著者で画家の安野光雅さんとの対談が同社で行われた。
『アリになった数学者』のテーマは「1とは何か」。ある日突然、アリになってしまった数学者は、「人間ではない生きものたちに、はたして数学は通じるだろうか」と考える。女王アリに出会い、人間の知っている数とは違う「うごいて生きている数」があることを教えられ、新しい数の世界へと踏み出していく――。編集者によると、子どもは「変なアリが語る面白い話を読んだ」と受け取り、大人は隠されたメッセージを読み取ろうと慎重に読み進め、考え込む人が多いという。
「数える」ということがいかに人間の生命に根差しているか、そのことに気付くためには一度人間でなくなってみる必要がある。数える指もなく、視覚よりも化学物質を頼りに生きるアリたちにとって数はどんなものだろうか――そんな疑問から、「アリになった数学者」のモチーフが生まれたという森田さん。「異質なものに触発されて何かに気付くというのは本当に豊かなこと。子どもが自分の知らないものに触れて、その子の中に何かが生まれるかもしれない」と話した。
本の帯に「数学の核心にしっかりと触れたとてもうつくしい絵本」との言葉を寄せた安野さんは、森田さんを「畏敬すべき人」と評し、「数学だけでなくてもっと広範囲の絵本を書いてもらったら」とさらなる期待を寄せた。

全世界のアニメファンが選んだ、訪れてみたいアニメ聖地88を発表

アニメツーリズム協会は10月29日、東京・港区の六本木アカデミーヒルズで「訪れてみたい日本のアニメ聖地88(2019年版)」を発表した。全世界のファンからの投票に基づき、作品権利者や地方自治体などと協議をして選定し、最終的に同協会理事会で決定したもの。
今回は合計88作品のうち、福島県伊達市『政宗ダテニクル』、群馬県館林市『宇宙(そら)よりも遠い場所』、埼玉県和光市『冴えない彼女の育てかた』シリーズなど22作品を新規に選定。施設・イベントでは、合計26作品のうち、長崎県五島市『五島の雲山本二三美術館』など3作品を新たに選んだ。
アニメ聖地88は、地域や企業、アニメ関係者が連携してアニメツーリズムの振興に努め、日本のアニメ産業の隆盛に寄与するため、17年から開始。今回は18年6月~8月に投票を行った。海外からの投票が多く、昨年は海外比率60%だったが、今年はさらに伸びて75%になった。投票があったのは75ヵ国・地域。海外投票者数ベスト10は、①台湾、②中国、③香港、④韓国、⑤タイ、⑥マレーシア、⑦アメリカ、⑧フィリピン、⑨メキシコ、⑩シンガポール。投票は「行ってみた」と「行ってみたい」に分けて行われ、日本では「行ってみた」に投票した人が約7割に対して、海外では「行ってみたい」の比率が6~7割だった。
主催者あいさつで同協会・角川歴彦理事長は「これまで観光地ではなかったところが、人気アニメの舞台となることで観光地化した。88ヵ所の聖地をさらに活性化するためには、地元と原作とウィンウィンの関係を作り、一般産業界から支援してもらうことが必要」と述べた。
19年版で新規選定された作品および施設・イベントは以下の通り。
[作品の舞台・モデル]
▽政宗ダテニクル(福島県伊達市)▽宇宙(そら)よりも遠い場所(群馬県館林市)▽月がきれい(埼玉県川越市)▽「冴えない彼女の育てかた」シリーズ(埼玉県和光市)▽「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」シリーズ(千葉県千葉市)▽劇場版ソードアート・オンライン―オーディナル・スケール―(東京都)▽三ツ星カラーズ(東京都台東区)▽CHAOS:CHILD(東京都渋谷区)▽THEIDOLM@STER(ナムコ中野店)(東京都中野区)▽「冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた」シリーズ(東京都豊島区)▽「デジモンアドベンチャー」シリーズ(東京都練馬区)▽とある魔術の禁書目録(東京都立川市)▽青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(神奈川県藤沢市)▽TARITARI(神奈川県藤沢市)▽つり球(神奈川県藤沢市)▽刀使ノ巫女(神奈川県藤沢市)▽花咲くいろは(石川県金沢市湯湧温泉)▽ゆるキャン△(山梨県身延町)▽あの夏で待ってる(長野県小諸市)▽刀使ノ巫女(岐阜県関市)▽涼宮ハルヒの憂鬱(兵庫県西宮市)▽博多豚骨ラーメンズ(福岡県福岡市)▽アンゴルモア元寇合戦記(長崎県対馬市)▽劇場版のんのんびよりばけーしょん(沖縄県八重山諸島)
[施設・イベント]
▽東京アニメセンターinDNP(東京都新宿区)▽東映アニメーションミュージアム(東京都練馬区)▽五島の雲山本二三美術館(長崎県五島市)

図書館議連・細田会長「軽減税率適用求める運動を」/全国図書館大会

日本図書館協会は10月19日、20日の両日、東京・渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで第104回全国図書館大会東京大会を開催。「市民とともに成長する図書館―図書館専門職の力―」をテーマに、初日は開会式と全体会、2日目はテーマ別に20の分科会を行った。来賓あいさつで図書館議員連盟の細田博之会長は、図書館界も出版物への消費税軽減税率適用を求める運動を起こしてほしいと呼びかけた。
開会式で、主催者を代表してあいさつした森茜理事長は、「昨今の図書館は活動範囲を広げ、新しい形の図書館活動が全国各地域で展開されている。新しい図書館像を作り出したのは図書館職員の力だと自覚し、いっそう力を合わせて、社会のために役立つ図書館を作っていきたい」と呼びかけた。
共催者を代表してあいさつした日本書籍出版協会・相賀昌宏理事長(小学館)は、日本図書館協会とともに図書館の資料購入費の増額、図書館界と出版界の相互理解を深める活動に力を入れていると報告し、「出版は本を売る仕事で、短期的には図書館とバッティングする部分があるのは事実。しかし、長期的な観点から見ると、図書館は創作者、編集者、読者を生み出し、育てている。出版界にとって図書館はなくてはならない資源であり原動力。引き続き協力し合っていきたい」と述べた。
来賓の文部科学省総合教育政策局・清水明局長(柴山昌彦文部科学大臣の代理)、国立国会図書館・羽入佐和子館長、図書館議員連盟・細田博之会長、学校図書館議員連盟・河村建夫会長が祝辞を述べた。
このなかで細田会長は、出版物への消費税軽減税率適用に言及。「大問題は来秋からの消費税率の10%への引き上げ。100万円の図書購入に対して2万円負担が増える。社会保障の問題で消費税率は今後も上がる可能性があり、その都度、図書館の運営にも影響が出る。食料品は軽減税率が適用される。出版物は胃袋には入らないが、脳に入って栄養になる。出版物は食料品と同格で、軽減税率を適用すべきという議論がある。いわゆる有害図書は例外として軽減税率を適用することを検討すると言われているが、12月までに結論を出さなければならない。引け上げるものと据え置くものをどのような仕組みで区分するかという実務的な問題は、簡単にはいかない。図書館にも影響があるということを念頭に置いて、軽減税率が適用されるよう運動を起こしてもらいたい。世論が高まらないと実現は難しい」と話した。
河村会長は、活字離れの傾向に懸念を示し、「学校図書館が学校の中心的存在であるべき」と訴えた。
このあと行われたシンポジウムでは、大会テーマ「市民とともに成長する図書館―図書館専門職の力―」について、岡山県瀬戸内市・武久顕也市長、岡田新一設計事務所・柳瀬寛夫氏、バーソン・マーステラ・豊田恭子氏、田原市中央図書館・是住久美子氏がパネルディスカッションを行った。筑波大学・植松貞夫名誉教授がコーディネーターを務めた。

9月期販売額5・4%減/店頭ではコミックスが10%増と好調/出版科研調べ

出版科学研究所調べの9月期の書籍雑誌推定販売金額(本体価格)は前年同月比5・4%減だった。
部門別では、書籍が同5・3%減、雑誌が同5・6%減。雑誌の内訳は、月刊誌が同4・5%減、週刊誌が同10・4%減。月刊誌はコミックスの返品が大きく減少したことで減少幅は比較的小さかった。
返品率は、書籍が同3・2ポイント減の32・3%。書籍は送返品の効率化を出版社、取次ともに進めており、改善傾向にある。雑誌は同2・6ポイント減の39・8%。内訳は月刊誌が同3・4ポイント減の39・4%、週刊誌が同1・4ポイント増の41・9%。
書店店頭の売上げは、書籍が約3%減。その中で、ビジネス書は約7%増と好調。『頭に来てもアホとは戦うな!』(朝日新聞出版)がテレビの紹介で60万部を突破した。児童書は「おしりたんてい」シリーズ(ポプラ社)などのヒットで約3%増となった。
雑誌は、定期誌が約4%減、ムックが約12%減、コミックスが約10%増。コミックスは『ONEPIECE』90巻や『SLAMDUNK新装再編版』15~20巻(いずれも集英社)が牽引し、2ヵ月連続のプラスとなったが、「ジャンプコミック」など主要コミックレーベルの値上げの影響も大きいと思われる。

幅広い読者層へ新刊3点発売/日経BP社

日経BP社は10月、運動指導のプロが教える医学的に正しい効率の良い運動法を1冊に凝縮した『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』を発売した。
著者の中野ジェームス修一氏はフィジカルトレーナー、フィットネスモチベーター。NHK趣味どきっ!「続・体が硬い人のための柔軟講座」の講師も務め、卓球の福原愛選手や青山大学駅伝チームを指導している。
健康診断で医師から「運動を」と言われ、血糖、血圧、中性脂肪が高めで気になる人や、肥満、肩こり、腰痛、膝痛を解消したい人のために、今すぐやるべき運動やストレッチをまとめたもの。時間がなくても無理なく続けられ、確実に成果が出せるやり方を解説している。本体1300円。
また、昨年3月に発売して15万部を突破したベストセラー『宝くじで1億円当たった人の末路』、昨年11月に発売しビジネスパーソンの間で話題になった『酒好き医師が教える最高の飲み方』を、それぞれマンガ化する。『宝くじ~』『酒好き~』ともに本体1300円。
11月6日開催の東京都書店商業組合定例理事会で企画説明した日経BPマーケティング・石原秀則チャネル営業第一部アソシエイトマネジャーは、「日経BP社は専門書、コンピューター書、ビジネス書が多く、男性の読者の比率が高い傾向にある。間口を広げて女性や若年層にも訴求する新刊を出したいと考えた」と説明し、「年末にかけて売れる商品。販売促進を強化する」と述べた。

講談社「春のマンガ祭り」開催

講談社は「春のマンガ祭り」と題した全レーベル横断コミックスキャンペーンを開催する。
2019年6月28日に開催を予定する東京ディズニーシー貸し切りナイトのペア招待券を、店頭にある講談社全コミックス(フィルムパックにバーコードシールが貼付されているもの)を購入した応募者の中から抽選で5千組1万人にプレゼントする。また、追加特典として、描きおろしミッキーマウスイラスト入りブックカバーを配付する(要フェアセット申し込み)。講談社が長年、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーのオフィシャルスポンサーを務めてきたことから実現したもの。応募期間は2019年1月25日~4月19日。
セット内容は「2019年の激推し揃い踏み!エントリーセット」(34点102冊)、「WEB発スマッシュヒットセット」(16点48冊)、「気軽に呼んでね!○○ちゃん・さんセット」(13点52冊)、「女の子はだれでもお姫様になれる♪夢見る乙女セット」(17点51冊)、「異世界ファンタジーセット」(19点57冊)、「大切なことはマンガから学んだ。セット」(14点42冊)。エントリーセットを注文していない場合、他セットの注文は無効。
セット出荷条件は6ヵ月長期。セット搬入予定日は19年1月中旬。セット申込締切は11月30日。
11月6日開催の東京都書店商業組合定例理事会で、同キャンペーンの概要を説明した講談社・吉田俊輔販売局次長は、「ここ数ヵ月、コミックの売上に明るい兆しが見え始めた。今回のキャンペーンは店頭でマンガがより売れる仕組み。奮って参加していただきたい」と呼びかけた。
問い合わせは、講談社第三・第四事業販売部まで。℡03(5395)3608

賀詞交換の場を設ける/トーハン

トーハンは11月1日、来年の仕事始めに当たる2019年1月7日(月)午前10時~11時半、本社8階大ホール/大会議室で、取引先との賀詞交換の場を設けると発表した。当日は近藤敏貴社長をはじめ役職員が出迎える。近藤社長による年頭挨拶、施策発表等は予定していない。会場には軽食と飲物を用意している。

中部トーハン会で高須会長「本屋が本屋として生きていける業界に」

中部トーハン会は10月25日、名古屋市中区の名古屋国際ホテルで第51回定例総会を開き、会員書店、出版社、トーハン関係者ら総勢311名が出席。トーハン・近藤敏貴社長が「本業の復活」と「事業領域の拡大」を掲げる新中期経営計画を説明した。
冒頭あいさつに立った高須博久会長(豊川堂)は、昨年同会が50周年を迎えて様々なイベントを実施したことに触れ、青年部が果たした役割を高く評価。また、時代が激変する中で小売業はお客様に合わせなければいけないが、「そのやり方は実は先祖が教えてくれていた」として、自社が400年前に味噌・醤油からスタートして呉服屋、古着屋、質屋と変遷し、明治7年に書店を開業した経緯を説明。「紙の本を読む人を増やすための読書推進を今後も続けていかなければならない。たくさんある課題を克服して、本屋が本屋として生きていける業界にしていきたい」と述べた。
高須会長を議長に選出して進めた議事では、すべての議案を原案通り承認。
役員改選では高須会長を再選。加藤登志雄副会長(日新堂書店)が相談役に就き、新副会長に別所信啓氏(別所書店)が就任した。高須会長は「中部トーハン会の各店舗で良い本をお客様に届ける。そして、様々な楽しいイベントを絡めて、喜んでもらいながら本を読んでいただけるようにしたい」と事業方針を説明した。
このあと、あかね書房・岡本光晴社長、トーハン・近藤敏貴社長があいさつした。近藤社長のあいさつの概要は以下の通り。

【近藤社長あいさつ概要】
激変する時代の中、本を商品として生き残れる価値を持つものにするため、今後の方針として「本業の復活」と「事業領域の拡大」を掲げている。我々は本を全国の書店に平等に届ける公器としての役割がある。これを万全な体制でやり続けるため、いま持っている資産を有効に活用する。
具体的な計画に落とし込むため、社長に就任以来議論した結果、10月12日、全社員に向けて、トーハンにとって初の中期経営計画「REBORN」(2019年~23年)を発表した。
来年の4月にスタートする。考え方は、先輩が残してくれた資産を活用しようということ。本社を立て直し、それに伴い新刊物流を和光市に移す。その他にも物流の再配置にかなりのお金がかかる。ただ再配置するだけでは何の効果もないので、AIや新しいデータキャリアの導入も含めて、さらに物流に投資する。徹底的に先行投資を行い、23年度以降リターンを取る。その他にも新しい事業、M&Aにチャレンジする。
19年度から23年度は、トーハンの決算は非常に厳しいものになる。23年度以降、もう一度成長軌道に乗せる計画。単純に業績を業界他社と比較するとか、前年からの増減ということではない。
この計画をやり切る中で、この5年間、本業の売上は下がると思っている。その中でも売上を確保するためには、返品率を下げることと、物流にかかる人件費等を削減するための省力化と省人化に取り組まなければならない。書店、出版社と利益の再配分をしなければならないが、その原資は返品を減らすことと物流の省力化が一番大きい。
返品を減らすというと、送品規制や書店の買切という議論になるが、そうではなく仕組みを変える。考え方は、委託を前提としたプロダクトアウトからマーケットインに変えることだ。
ドイツにはドイツ図書流通連盟がある。日本でいうと書協、雑協、取協、日書連がすべて参加して、業界のための情報インフラ整備、人材育成、ロビー活動までやっている。年2回、新刊の情報を集めて、書店に案内して、受注型の新刊配送をしている。これに何とか近づけたい。取次の立場では、今の返品率でこのまま売上が下がっていったら、絶対にもたない。
日本でも、日本出版インフラセンター(JPO)が事前受注の取り組みを行っている。出版情報登録センター(JPRO)のデータを活用して、早く仕入情報をいただいて、書店から受注をとることにチャレンジしている。ただ、8月の実績を見ても、JPROを通して発信しているのは3040点、全体の58%に過ぎない。まだまだ足りない。参加していない出版社は考えてほしい。
配本については、AIのベンダーに当社の配本のデータを分析をしてもらっていて、どこと組むかのフェイズまで来ている。AIは省力化、省人化で相当な効果を出せる。今やっているような配本はすぐできる。物流の最適化も含めた配本までできる。そこに投資を注力すべきと考えている。
物流のインフラは、色々なマテハンを入れたり新しいデータキャリアを導入するなどの工夫が必要。書店は、検品に手間をかけ、棚卸に人件費をかけ、ICタグがないから万引きされる。これらも解決しなければならない。そのために、ICタグを作っている会社と話を進めている。
責任を果たせるよう、この5年間、しっかり頑張っていきたい。

「映画ドラえもん」の小説版発売/小学館新企画発表会に辻村深月氏登場

小学館は10月29日、東京・千代田区の同社講堂で第9回新企画発表会を開催。今秋から来年初頭にかけて予定している企画について、作家の辻村深月氏ら著者や担当編集者がプレゼンテーションを行った。
はじめにあいさつした相賀昌宏社長は、11月1日が「本の日」に設定された経緯を説明し、「出版社だけでなく関係業界の社員や家族も書店に足を運んでほしい」と訴えた。
出版局「文芸編集室」が発表した『小説映画ドラえもんのび太の月面探査記』は、2019年3月公開の「映画ドラえもんのび太の月面探査記」(原作=藤子・F・不二雄)の小説版。脚本を手掛けた直木賞作家・辻村深月氏が完全書き下ろしで執筆する。19年2月7日発売予定。
熱烈なドラえもんファンという辻村氏は、「私の小説は、日常生活を送っている人たちのところに冒険の扉が開いて、どこかに冒険に出ていくということをずっと書いてきた。『ドラえもん』と藤子・F・不二雄先生がいなければ、今こうして小説を書いていることもなかった」とドラえもんへの思いを語り、「子供にとって初めて読む長編小説になってくれたらと思う。そして、この小説を読んだ後、漫画のドラえもんに帰ってきてもらえたらうれしい」と述べた。
出版局「学芸編集室」は、藤子不二雄A氏の新刊2タイトルを紹介。10月17日に発売した『日めくりドーン!喪黒福造』は、人気キャラ喪黒福造の名セリフを楽しむ日めくりカレンダー。19年3月上旬発売予定の『恐妻カズヨ氏の元気弁当』(仮)は、肉魚が一切食べられない藤子氏のために、毎日特別なお弁当を作ってくれた妻の和代さんが、左手が不自由になってもお弁当を作り続けてくれたことに感謝を込めて、50年間書き続けたお弁当イラストでたどる夫婦の物語。
藤子氏は「コンビニに弁当はたくさんあるが、あれは弁当ではない。母が子供に、妻が夫に、1人のために心を込めて作るのが弁当というもの。そんな弁当を復活させたいと願って、この本を出すことにした」と思いを語った。
女性メディア局「CanCamブランド室」は、10月5日に初の語り下ろしエッセイ『今の私は』を上梓した元「モーニング娘。」の後藤真希さんが登壇。出版局「デジタル出版企画室」は、10月17日に第2作目の小説『14歳、明日の時間割』を上梓した現役中学生作家、鈴木るりか氏が登壇。自らの作品を紹介した。
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