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平成29年1月15日号
粗利拡大など4項目重点課題に/「実態調査」分析もとに運動/日書連理事会

日書連(舩坂良雄会長)は12月15日、東京・千代田区の書店会館で定例理事会を開催。「全国小売書店経営実態調査報告書」の分析に基づき、「書店の粗利益拡大」「客注品の迅速確実化」「取次システムの無料化」「配本の適正化」の4項目の早期実現に向けて出版社、取次と話し合うことを決めた。舩坂会長、鈴木喜重指導教育委員長らで17年中に主要各社を訪問する。
[指導教育委員会]
「全国小売書店経営実態調査報告書」の分析をもとに、「書店粗利益の拡大」「客注品の迅速確実化」「取次システムの無料化」「配本の適正化」の4項目の早期実現に向けた取り組みの検討を出版社、取次にお願いすると鈴木喜重委員長が報告した。
粗利益については「経営を続けるためには最低30%必要。書店が元気になれば出版社、取次も良くなる」と、業界3者の繁栄にとって重要である点を強調。客注品の迅速確実化は販売機会の損失を防ぎ、インターネット書店に対抗するためにも不可欠であると指摘した。また、注文品や客注品を早く確実に届けることは「取次の責務」として、特急便などの書店負担をなくすことを要望。さらに、各書店の特徴や地域の特性に応じたきめ細かな配本の重要性に言及した。
舩坂会長らとともに17年中に主要出版社、取次各社を訪問するとした。
[政策委員会]
静岡組合が10月20日開催の総会で、定額読み放題サービスに一定の枠組みを早急に作るよう求める決議を採択した件について、同組合理事長の江﨑直利理事が報告した(決議文は別掲)。流通改善委員会(藤原直委員長)は「dマガジンは首都圏と同時配信し、地方では雑誌の発売日と格差が生じるため、各地区の発売日に合わせた調整を行うよう配慮を求める」とする日書連の要望を9月26日付で雑誌発売日励行本部委員会に提出している。
また、神奈川組合理事長の井上俊夫理事が、同組合11月定例理事会で決定した中小書店存続のための要望書について報告。ポイントカードの範囲の明確化、版元が再販契約を締結しながら自らは再販価格を大幅に下回る価格で販売する事例、競争入札の範囲などの見直し、紙とデジタルの発売日の全国的な統一について、日書連に早急な対応を求めている。
「出版業界をめぐる改正個人情報保護法セミナー(仮称)」を日本出版インフラセンターと共同開催することを承認した。対象は書店経営者。個人情報保護委員会や経済産業省、全国万引犯罪防止機構から講師を招き、個人情報の取扱いに配慮しつつ書店間の被害情報データベースの共同利用を進めるなど、業界をあげた地域ネットワーク型の万引防止体制の構築を議論する。日時、会場は未定。
このほか、日本出版取次協会読書推進事業「読み聞かせ会」の協賛、「第1回書店員ビブリオバトル」(主催=活字文化推進会議・読売新聞社)の後援、「万引対策強化国際会議2017」(主催=全国万引犯罪防止機構)の協力を承認した。
[読書推進委員会]
独自企画を提出した組合に補助金を支給する「平成29年度読書推進活動補助費」に、11月30日の締切までに13組合から応募があり、12月6日に選考会を行った結果、12組合に総額235万円を支給することを決定、補助金は本年6月の総会終了後に支給すると西村俊男委員長が報告した。▽20万円=北海道、青森、山梨、愛知、新潟、富山、長野、大阪、京都、兵庫、熊本▽15万円=山形
[流通改善委員会]
17年度(17年4月~18年3月)の年間発売日カレンダー案が日本出版取次協会から示され、藤原直委員長が内容を説明した。
これによると、17年度の土曜休配日は20日間と前年度5日間から大幅に増える。月の第1週・第2週の土曜日は可能な限り休配日とし、月2回(年24回)土曜休配日を設ける考え方だが、前後に休日がある4日間は除外している。年間稼働日数は前年より13日減の276日となる。
雑誌の売上低迷とそれに伴う業量減少、ドライバー不足や長時間勤務など運送会社を取り巻く厳しい環境を考慮すると、従来の稼働日数では安定した輸送環境を確保することができず、将来的に完全週休2日制まで拡大する必要に迫られていることから、段階的に休配日を増やす案を作成したという。
現在、取協は雑協とも交渉中で、日書連としてはその進捗状況を注視しているが、店頭の人員配置もあり休配等の提案はもっと早く行うよう申し入れた。
[組織委員会]
各都道府県組合の加入・脱退状況は、9月期は加入2店・脱退17店で前月比15店純減、10月期は加入1店・脱退8店で同7店純減、11月期は加入1店・脱退11店で同10店純減。日書連会員所属員数は計3574店になったと中山寿賀雄委員長が報告した。
[広報委員会]
全国書店新聞17年1月~12月の刊行スケジュールについて従来通り月2回(1日・15日)刊行すると面屋委員長が説明した。また、4月以降の紙面について、書店数名によるエッセイの連載を始めることを検討していると報告した。
[取引改善委員会]
JPOが運営する出版情報登録センターの登録書誌情報の現状等について柴﨑繁委員長が説明した。

【静岡組合決議】
昨今、急速に広がりをみせているdマガジン等の雑誌、電子書籍の読み放題サービスは私共書店にとって流通形態を著しく損ない、結果として出版社も含めて出版界全体を苦しくするものであり、また、輸送関係にも多大な影響を被る恐れもあります。
今後、配信時期や内容について業界として一定の枠組みを早急に検討して頂く様に、要望いたします。
以上、静岡県書店商業組合通常総会において決議する。
平成28年10月20日
静岡県書店商業組合

2月1日に近畿ブロック講演会/講師は書協相賀理事長

日書連近畿ブロック会(面屋龍延会長)は2月1日午後2時、大阪市北区の大阪駅前第3ビルで講演会を開催。日本書籍出版協会の相賀昌宏理事長(小学館社長)が「出版業界の状況と問題点」をテーマに講演し、質疑応答を行う。当日は大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山各組合の組合員らが参加する。

学校図書館図書整備新5か年計画が確定/約500億円拡充

第5次「学校図書館図書整備費5か年計画」(平成29年度~33年度)が確定した。財政規模は5か年計約2350億で、平成24年度に開始した5か年計画計約1825億円より約500億円増額となる。
今回の措置では、図書整備費と小・中学校への新聞配備費の増額に加え、高等学校等への新聞配備と学校司書配置を新たに5か年計画に位置づけた。
しかし、この5か年計画は各自治体に地方交付税として措置されるため、そのまま図書費・新聞配備費・学校司書配備費になるわけではない。交付税措置が実際に学校図書整備・拡充に活用されるよう、市区町村の首長、教育委員会等に働きかけることが、今後の大きな課題になる。
文字・活字文化推進機構、学校図書館整備推進会議、日本新聞協会は共同で「新しい学校図書館づくりに向けて」(仮称)を制作して普及活動に努め、予算化を推進するとしている。
詳細は以下の通り。
【平成29年度~平成33年度5か年計画:約2350億円】
▽図書整備費:約1100億円(増加冊数分:約325億円、更新冊数分:約775億円)
▽新聞配備費:約150億円(小・中学校等:約100億円〈小学校等1紙:約50億円、中学校等2紙:約50億円〉、高等学校等4紙:約50億円)
▽学校司書配置費:約1100億円(小・中学校等のおおむね1・5校に1名程度配置)

「1冊でも多く本を売ることが書店組合の役割」/日書連出版販売年末懇親会で舩坂会長

日書連主催の出版販売年末懇親会が12月14日、東京・千代田区の帝国ホテルで開かれ、出版4団体の代表をはじめ書店、出版社、取次ら出版関係者約220名が出席。日書連の舩坂良雄会長は「1冊でも多く本を売るのが書店組合の役割」と話した。
懇親会は面屋龍延副会長の司会で進行し、舩坂会長があいさつ。岩手・さわや書店「文庫X」や北海道・いわた書店「1万円選書」といった試みを紹介し、「地方の書店が頑張って本を売っている。全国の書店もそれに続いて本を売っていただきたい」と述べた。
また、読書環境を育てていくことの重要性を指摘する一方、日本の低学年の学力、読書力、表現力、文章力が落ちてきていることを懸念。「丸暗記方式の受験勉強が障害になっている。本や新聞を読む必要性が見直されてきている。子供が本を読む環境作りは我々の責任。力強く推し進めたい」と述べ、「17年はやる仕事がたくさんある。出版社と一緒に1冊でも多く本を売るのが全国の書店組合の役割」と述べた。
来賓を代表してあいさつした日本書籍出版協会の相賀昌宏理事長(小学館)は「『出版不況』という言葉はない。本を読んでいない人はたくさんいるのだから、まだまだ伸びる。紙では限界があるが、今はデジタル・コンテンツを世界中に流せる。出版社は世界からお金を取って、それを国内の書店に回せばいい。デジタルが日本の出版・読書環境の力になる。先がないと思ったら先はない。皆が知恵を出し合えば未来は明るい」と述べた。
乾杯の音頭をとった日本出版取次協会の平林彰会長(日販)は「取協で今、最大のテーマは輸配送の問題。ドライバー不足の問題に端を発し、今や多くの運送会社から出版物を運ぶのを返上したいという話が出ている。取次各社が力を合わせて課題に取り組み、いい形でこのトンネルから抜け出したい」と述べた。

春の書店くじ実施要綱

▽実施期間平成29年4月20日(木)より30日(日)まで。書籍・雑誌500円以上購入の読者に「書店くじ」を進呈
▽発行枚数200万枚。書店には1束(500枚)3571円(税別)で頒布
▽申込方法と申込期限注文ハガキに必要事項を記入し、束単位で所属都道府県組合宛に申し込む。締切は2月20日(厳守)
▽配布と請求方法くじは取引取次経由で4月18日前後までに配布。代金は取引取次より請求
▽当せん発表5月25日。日書連ホームページ並びに書店店頭掲示ポスターで発表
▽賞品総額2860万円
当せん確率は9・6本に1本
1等賞=図書カード1万円400本
2等賞=図書カード又は図書購入時充当1千円600本
3等賞=同5百円8000本
4等賞=図書購入時に充当百円20万本
▽賞品引き換え1、2、3、4等賞は取り扱い書店で立て替え。図書カード不扱い店または品切れの場合は、お買い上げ品代に充当
▽引き換え期間読者は5月25日より6月30日(消印有効)まで。書店で立て替えた当せん券は7月31日までに「引換当せん券・清算用紙」(発表ポスターと同送)と一緒に日書連事務局に送付
▽PR活動全国書店新聞に実施要綱を掲載。日書連ホームページ(http://www.n-shoten.jp)で宣伝。「春の書店くじ」宣伝用ポスターは日書連ホームページよりダウンロード(郵送はしません)

「書店員ビブリオバトル」初の開催/1月27日、東京で

書店員をバトラーとする「第1回書店員ビブリオバトル」が1月27日、東京・千代田区丸の内のサピアタワー内「ステーションコンファレンス」で開かれる。活字文化推進会議、読売新聞社が主催。文部科学省、日書連が後援。
ビブリオバトルに出場するバトラーは紀伊國屋書店、三省堂書店、有隣堂、ときわ書房、大盛堂書店など首都圏の書店に勤務する書店員4~5名を予定。バトラーはおすすめ本を5分間紹介、観戦者の質疑に答え、すべての発表が終了したあと、観戦者全員が一番読みたくなった本に投票。多数決で最多票獲得のチャンプ本、二番目の準チャンプ本を決定する。
ビブリオバトルのあと、作家・日本ペンクラブ会長の浅田次郎氏による本をテーマとしたトークセッションを行う。

「雑誌復活」へ手応え/大晦日に「特別号」一斉発売/正月商戦初参入、売上大幅な伸び

出版市場の活性化につなげようと、日本雑誌協会は日本出版取次協会と連携し、大晦日の12月31日を「特別発売日」として雑誌の特別号、書籍の特別仕立ての新刊を一斉発売した。
出版業界の正月商戦への参入は史上初の試み。発売したのは、雑協加盟出版社40社の雑誌・コミックス・ムック約130点、書籍約40点、計約170点。発行部数にすると約870万部にのぼる。
書店店頭の正月気分を盛り上げるため、全国約2000書店で「おみくじしおり」キャンペーンを実施した。雑誌を合計500円以上購入した客におみくじしおりを配布し、おみくじしおりのシリアルコードで応募すると図書カード(1万円20名、1千円100名、5百円1000名)が当たるもの。また、「おせちもいいけど、雑誌もね」レトルトカレー配布キャンペーンとして、全国約130書店で、雑誌購入者に先着順で「ハウス??屋カレー」を配った。
東京・中央区の八重洲ブックセンター本店で行われたデモンストレーション販売では、「こち亀」の両さんの着ぐるみが、『こち亀爆売御礼!!両さん特別アニバーサリーパック!!』(集英社)など店頭に並べられた特別号を来店者や通行人にPRした。
購入した人は「正月休みは読書のためにまとまった時間をとれる。特別な内容の本や雑誌を発売してくれるのはうれしい」「帰省の新幹線で読みたい」などと話していた。
年末年始(16年12月29日~17年1月3日)の雑誌売上は、トーハンが前年比7・6%増、日販が5・6%増。12月31日に限ると取次両社とも2桁増だったという。12月31日発売銘柄が全体を押し上げた。キャンペーン実施店はこの数字を上回ったと見られる。
雑協では「16年は過去最大の落ち込みだった雑誌は、酉年新春に久々の復活になった」と手応えを感じている。

わが社のイチ押し企画/KADOKAWA・宣伝局

あけましておめでとうございます。旧年中は格別なるご支援を賜り誠にありがとうございます。KADOKAWAは今年も皆様に楽しんでいただける作品を多数ご用意致しました。
まず最初は文芸書。三浦しをん著『ののはな通信』。最高に甘美で残酷な女子恋愛小説の最高峰です。そして、上橋菜穂子著『鹿の王』。2015年本屋大賞第1位!緻密な医療サスペンスにして、壮大なる冒険小説が、いよいよ角川文庫で登場します。
ビジネス書からは、堀江貴文著『面白い生き方をしたかったので仕方なくマンガを1000冊読んで考えた』。「遊びが仕事になる時代」にお薦めマンガを厳選して紹介する「必読の書」です。
メディアミックス関連作品は今年も目白押し。角川文庫と角川スニーカー文庫から刊行されている、河野裕著『サクラダリセット』。大人気青春群像劇の3月実写映画公開を皮切りにアニメ企画も進行中です。そして、第26回ファンタジア大賞〈大賞〉受賞作の『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』。こちらもTVアニメ企画進行中の話題作。コミックではTVアニメ化決定でさらに勢いを増す、部活系《競技クイズ》物語!杉基イクラ著『ナナマル サンバツ』。さらにメディアワークス文庫より実写映像化として1月22日(日)から、山口幸三郎著『探偵・日暮旅人』シリーズがTVドラマ放送を開始。5月27日(土)には北川恵海著『ちょっと今から仕事やめてくる』の実写映画が公開します。
雑誌・ムックは、2017年が節目の年。『東京ウォーカー』が2017年8月発売号で通巻1000号、『週刊ザテレビジョン』が2017年9月で創刊35周年を迎えます。
また、カドカワ株式会社では、『ファミ通チャンネル』他、各種プレミアムWEBサービスを展開中。充実したコンテンツを多数取り揃えています。
今年も多種多様なKADOKAWAのコンテンツにご期待ください。引き続き一層のご支援を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

わが社のイチ押し企画/河出書房新社・営業第三部第一課・大沢直美

謹んで新年のお慶びを申し上げます。本年もよろしくお願いいたします。
昨年、弊社は創業130周年を迎えました。この節目となる年を記念して一昨年より「創業130周年記念出版」と銘打った企画を刊行しております。
累計38万部を突破した「池澤夏樹=個人編集日本文学全集全30巻」は、お陰様で昨年12月に刊行した『平家物語』(古川日出男訳)で第2期24巻が完結、残すは第3期6巻となりました。今年の3月より待望の第3期がスタートいたします。第3期のスタートは、安部公房や筒井康隆、村上春樹の作品も収録される「近現代作家集Ⅰ~Ⅲ」です。そしていよいよ角田光代新訳による「源氏物語上」も7月に刊行開始予定ですので是非ご期待ください。
また、今年前半には、『スクラップ・アンド・ビルド』で芥川賞を受賞後、メディアでの活躍も目覚ましい羽田圭介待望の長編『成功者K』を3月に刊行いたします。本書は、自らの体験を縦横に取り込みつつ文学作品としての品格も備え、幅広い読者に感動を与える一冊です。
昨年秋に刊行した『サピエンス全史』(上下巻/ユヴァル・ノア・ハラリ著)は、お陰様で多数のメディアで話題となり、今年の1月4日には「NHKクローズアップ現代+」でも大特集されました。私たち人類の歴史に対する考え方を刷新するだけでなく、未来へ向けて斬新なテーマを提示、番組内ではバラク・オバマ、ビル・ゲイツ、池上彰、堀江貴文ら、世界のリーダーたちが絶賛するほか各界の著名人からも多くの反響の声をいただき、ベストセラーとなっております。引き続き力を入れて拡販して参りますので、ご協力を賜りたくお願い申し上げます。
本年も書店様と読者の方々にとって魅力的な企画を多数刊行して参りたいと思いますので、皆様のご支援とご協力をお願い申し上げます。

わが社のイチ押し企画/金の星社・編集部・斎藤裕子

実話怪談を語る怪談師。基本的に当社は投稿を受けないのですが、こんな人から来ては、思わず見てしまいます。
怖いもの見たさというものでしょうが、これは子どもたちも同じ。怖い話や都市伝説の本を刊行していますが、子どもたちは「もっと怖くても大丈夫です」なんて手紙をくれます。
実話怪談を語る怪談師とは、中村まさみさん。ファンキー中村の名前でやっていた怪談ネットラジオ「不安奇異夜話」は、異例のリスナー数を誇っていました。
話を聞いてみると、「心温まる怪談がありまして……」。ああそれで児童書の当社に来たんだと納得。確かに試しに送ってもらった原稿は、一児の母の心を鷲掴みにしました。中村さんは命の尊厳を語る「道徳怪談」を、全国の学校などでも披露しておられます。怖い話だとワクワクして聞き始めたら、いつの間にかそこここで嗚咽する声が……。そんな、怖いのに命の重さや大切さを語るのが〝中村怪談〟なのです。
話をさらに聞いてみると、怪談のストックは数百あるといいます。それは、絵本一冊にするだけではもったいない。そこで、大人のファンキー中村ファンも心待ちにする、短編集にしてしまいました。もちろん心温まる怪談もありますが、そこはそれ、怪談短編集ですから怖くないとね……ということで、日が落ちてからの編集作業がはばかられるような怖い話が三十話。菊池杏子さんに描いていただいた装画が、また呼ばれているような雰囲気を醸し出し、ほら校正している今も、だんだん肩が重くなってきて、背後に人の気配が……と思ったらほんとに編集者がいた!ビックリするなあ、もう!
『また、いる……』に続いて、『集合写真』『人形の家』他、全五巻を刊行予定。年始の読書は、実話怪談の先駆的怪談師・中村まさみが誘う不安奇異な世界にじっくりひたってみませんか。四六判上製、定価1404円。

わが社のイチ押し企画/文藝春秋・文藝出版局長・大川繁樹

『永遠の0』、『海賊とよばれた男』など大ベストセラーを連発してきた百田尚樹さん。作家になられてから、長年書きたいと思ってこられた小説が『幻庵』です。本書を異例の大晦日に発売しました。上下併せて1500枚の大作です。
本書で活躍するのは囲碁の棋士たち。囲碁は三千年前に中国で生まれたと言われていますが、現在の形に進化させたのは、江戸時代の日本人でした。徳川家康は碁をたいへんに好み、当代有数の打ち手に扶持を与え、棋道に精進するよう命じたのです。四つの家元が生まれ、各家元は碁界最高権威「名人碁所」を一門から生み出すことを目標にしました。そのために天才少年たちを集め修行させました。江戸時代の二百六十年間に誕生した名人はわずか八人。そんな中でも、不世出とも言えるほどの俊英たちが綺羅星の如く現れ、名人碁所の座を巡り、凄絶な死闘が繰り広げられた文化・文政時代がこの物語の舞台です。
「最強の名人になる」という破天荒な夢を持ち、常軌を逸した努力を厭わなかった井上幻庵因碩、因碩と闘いながらともに成長していく本因坊丈和、天才少年の奥貫智策や桜井知達……。囲碁の深遠なる世界を描いた棋士たちの群像劇で、人の生き様を描ききった興奮の長篇小説です。
3月に刊行されるのが桐野夏生さんの「夜の谷を行く」です。連合赤軍がひき起こした「あさま山荘」事件から四十年余。その直前、山岳地帯で行なわれた「総括」と称する内部メンバー同士でのリンチで12人が死亡しました。主人公の西田啓子は「総括」から逃げ出してきた一人。いまはスポーツジムに通いながら、孤独に細々と暮しています。そんな中、元連合赤軍のメンバーから突然連絡がきます。過去ときっぱり決別したはずだった啓子ですが、運命のように敬子はまた過去と直面せずにはいられなくなります。いま明かされる「山岳ベース」で起こった「総括」とは何だったのか、啓子は何を思い、何と戦っていたのでしょうか。
この二人の作家に共通するのは、人間の運命というものに正面から挑むその徹底した誠実な姿勢です。

人事

◎昇任、○新任
☆学研プラス
11月22日開催の定時株主総会、取締役会で左記の役員が選任され、就任した。
代表取締役社長碇秀行
取締役糸久哲郎
同大沢広彰
同金谷敏博
同大谷亨
同福本高宏
同○黒須夏子
監査役川又敏男
土屋徹前取締役は㈱学研エデュケーショナル社長に就任した。

☆金の星社
11月25日開催の定時株主総会、取締役会で左記の役員を選任し、職制担当業務の一部変更を行った。
代表取締役社長(出版本部長)斎藤健司
会長斎藤雅一
取締役(経営本部長・営業管理部長)奥津惠市
同(経営管理部長)
長島孝好
同(営業本部長)磯貝毅
監査役鹿田昌
販売部部長◎笠原則男
特販部部長久保田道夫
広報室室長○金澤真美子
出版副本部長、編集部編集長鹿田裕子
製作部部長下川征十郎
関野泰子前広報室室長は定年退職した。

☆マガジンハウス
12月14日開催の定時株主総会、取締役会で左記の取締役及び監査役が選任され、就任した。
代表取締役社長石﨑孟
専務取締役(編集統括)
秦義一郎
同(業務統括)片桐隆雄
取締役(総務局担当)
南昌伸
同(マーケティング局、経理・製作局担当)
芝山喜久男
同(編集総局長)
○石渡健文
監査役畑尾和成
同鈴木昭夫
執行役員〔広告局長、クロスメディア事業局長〕
熊井昌広
同〔編集局長〕
○鉄尾周一
名誉顧問木滑良久

日書連のうごき

12月1日自然科学書協会70周年記念式典に舩坂会長が出席。
12月2日菊池寛賞贈呈式に事務局が出席。
12月5日JPO運営幹事会に事務局が出席。
12月6日読書推進補助金審査会に舩坂会長、西村副会長が出席。雑誌発売日励行本部委員会に藤原、西村両副会長、春井、塩川、長﨑各理事が出席。
12月7日「学校図書館予算の拡充をめざす緊急集会」に事務局が出席。
12月8日JPO運営委員会に柴﨑副会長が出席。
12月9日読進協標語選定・全体事業委員会に事務局が出席。
12月13日JPO理事会に藤原副会長が出席。
12月14日各種常設委員会、部会を開催。「心にのこる子どもの本新学期・夏休みセール」3者会議を開催。出版販売年末懇親会を開催。
12月15日12月定例理事会を開催。
12月16日「再販関連」会員説明会に事務局が出席。
12月19日全国中小小売商団体連絡会に事務局が出席。
12月21日大商談会実行委員会に事務局が出席。
12月22日会計士による定期監査。
12月27日年内業務終了。

年末年始の店頭売上は上昇/トーハン、日販調べで

年末年始(16年12月29日~17年1月3日)の書店店頭売上動向をトーハン、日販が発表した。これによると、トーハン調べが前年比1・4%増、日販調べが同0・6%増と、ともに前年実績を上回った。コミックは低調だったものの、書籍は文芸、児童書などが牽引。雑誌は今回初めて実施した特別発売日の12月31日発売商品が寄与して売上を伸ばした。
トーハンの発表(1820店)によると、年末の売上は書籍0・9%増、雑誌9・3%増、コミック12・9%減、MM8・1%増、総合1・2%増。年始は書籍1・9%増、雑誌4・7%増、コミック3・7%減、MM5・5%増、総合1・6%増。期間計は書籍1・4%増、雑誌7・6%増、コミック8・7%減、MM7・0%増、総合1・4%増だった。
特別発売日による銘柄が寄与し、12月31日~1月3日の売上が伸長、総合を3・8%押し上げた。書籍は、ジャンル別ではゲーム攻略本が20・8%増、文芸が11・4%増、児童が5・4%増と好調だった。コミックは前年年末に大型新刊があったため低調に。雑誌は12月31日の売上前年比で、定期雑誌が19・5%増、ムックは13・7%増となった。
日販の発表(1997店)では、年末の売上は書籍2・4%増、雑誌7・6%増、コミック11・1%減、開発品7・1%増、合計1・0%増。年始は書籍0・4%増、雑誌2・5%増、コミック3・2%減、開発品4・2%増、合計0・2%増。期間計は書籍1・4%増、雑誌5・6%増、コミック7・4%減、開発品5・8%増、合計0・6%増だった。
書籍は一般書売上第1位の『鴻池剛と猫のぽんたニャアアアン!2』(KADOKAWA、12月31日発売)をはじめ、文芸・実用・児童ジャンルが売上を押上げた。雑誌は全ての刊行形態で対前年プラスに。コミックは、15年に発売された『ONEPIECE80』(集英社)などに比肩する商品がなく、メディア化商品も不振が続いたため前年割れとなった。

次世代に書店引き継ぐため頑張る/鹿児島組合総会で楠田理事長

鹿児島県書店商業組合は12月6日、鹿児島市のサンロイヤルホテルで第31期通常総会を開催し、組合員50名(委任状含む)が出席した。
総会は石井俊司専務理事の司会で進行。物故者への黙祷の後、黒木淳一総務・厚生委員長の開会の辞で始まり、楠田哲久理事長があいさつ。「組合員の減少で収入減が続く中、無駄のない組合運営に努めたい。次の世代に書店を引き継ぐために、知恵を出し合って皆でがんばろう」と述べた。
瀬川浩三副理事長を議長に議案審議を行い、事業報告、収支決算報告、監査報告、事業計画案、収支予算案などすべての議案を原案通り可決した。役員改選では理事10名と監事2名を選任し、理事にはともに43歳の椨崇氏(ブックセンターめいわ)と諏訪泰三氏(諏訪書店)を新しく起用し若返りを図った。このあと、楠田哲久理事長(楠田書店)、瀬川浩三副理事長(文泉堂)、石井俊司専務理事(石井書店)が引き続き選任された。
その後の講演会では、NPO法人まちづくり地域フォーラム・かごしま探検の会代表理事で歴史家の東川隆太郎氏が、2018年大河ドラマ「西郷どん」をテーマに、一般には知られていない蘊蓄のある話をわかりやすく楽しく講演した。
引き続き、版元、取次、テジマを交えて懇親会を催した。(和田豊広報委員)

「部分再販フェア」等を報告/出版流通改善協議会「再販関連」会員説明会

日本書籍出版協会、日本雑誌協会、日本出版取次協会、日本書店商業組合連合会の出版4団体で構成する出版流通改善協議会の「再販関連」会員説明会が12月16日、東京都新宿区の日本出版会館で開かれ、『2016年出版再販・流通白書№19』の概要や、再販制度弾力運用の取り組み事例等について説明が行われた。
冒頭であいさつした相賀昌宏委員長(小学館)は、再販制度の弾力運用について、「読者に本を買ってもらうようにすることが一番大事だ。短期的観点と長期的観点のバランスを取りながら柔軟に進めていきたい」と述べた。
続いて原本茂委員(小学館)が『出版再販・流通白書№19』の概要を説明。原本委員は、12月14日に公正取引委員会に白書を提出した時の模様について、公取からは、出版業界の弾力運用の取り組みに対する評価の言葉ととともに、「弾力運用を続けていくよう念を押された」と報告した。
斎藤健司委員(金の星社)は、出版4団体主催で16年1月から実施した「部分再販本読者謝恩バーゲンフェア」について報告。同フェアは出版社14社が児童書・実用書を中心に5セット69点を出品、首都圏エリアを中心とした92書店が実施したもので、出版社は10~20%のバックマージンを設定、書店店頭で読者還元に見合う値引き販売を行った。斎藤委員は「結果はまちまちで、総括的な判断は難しい」と述べ、書店の立地における顧客層と商品との親和性や、店頭での展開場所等によって実売が大きく変わったと指摘。「新刊でうまくいかなかった商品も、価格のメリットを示せば売れるというケースも多々ある。価格戦略の1つとして各社で取り組めるので、取次や書店と相談して仕掛けてみてほしい」と出版社に促した。
最後に、雑協次世代雑誌販売戦略会議の井上直議長(ダイヤモンド社)、網屋彰朗委員(日本出版販売)が同会議の取り組みについて、16年8月から実施した「雑誌時限再販フェア」や、さわや書店(岩手県盛岡市)と共同で同年10~11月に実施した「月刊誌とって置きキャンペーン」などの結果を報告した。

「小学一年生」をリニューアル/小学館17年上期雑誌企画発表会

小学館は12月1日、東京・千代田区のホテルグランドパレスで取次各社を招いて「2017年上期雑誌企画発表会」を開き、4月号から完全リニューアルする「小学一年生」や新雑誌「小学8年生」などについて担当者がプレゼンテーションを行った。
「小学一年生」の説明で、同誌の渡辺朗典編集長は「17年は学習雑誌の原点に立ち返る」と宣言し、「ここ数年、科学記事、実験、工作、料理など体験学習的な内容を充実させ、子供や親に好評だが、表紙を見たらキャラクター雑誌にしか見えないという声も多く聞かれる。そこで『小学一年生』自体をこういう雑誌だと分かりやすくリニューアルしようと決意した」と説明した。
内容面では、科学的、生活学習的な記事をこれまで以上に強化し、毎月読むことで知識が深まるよう1年間のテーマを体系的に構築する。また、メイン付録はこれまでの3倍以上のコストをかけて豪華かつ実用性の高いものにし、科学記事との相性も抜群な人気キャラクターのドラえもんを全面的に起用する。4月号の付録は「ドラえもんとびだすめざましどけい」、5月号は「ドラえもんこえピアノ」を付ける。年間定期購読の予約者には「ドラえもんのび太の部屋タイムマシン鉛筆削り」を用意する。
販売施策では、マーケティング局の豊栖雅文ゼネラルマネージャーが定期購読獲得コンクール、店頭陳列装飾コンクールについて説明。また、「児童誌、幼年誌は長期販売が効果的」として、バックナンバー併売への協力を求めた。
「小学8年生」は全学年対応の新しい感覚の学習雑誌。「小学二年生」3月号増刊として2月15日に発売する第1号は、「手作りチョークと黒板セット」の付録を付け、「なるほど」を感じる付録連動特集、学年を超えた学習ページ、ドラえもんと名探偵コナンの小学館2大キャラクターを使った企画などを掲載する。誌名は、デジタル数字で8を表示すると0~9のすべての数字に変化することから、小学2~6年生まですべての子供が楽しく読んでほしいとの思いを込めて命名したという。
最後にあいさつした佐藤隆哉常務は「雑誌は厳しいが、毎年100万人の子供が生まれ、読者となって出版界を支えている。雑誌を守り続けることが我々の使命」と語った。

トーハンと静岡トーハン会が児童書寄贈/静岡県立こども病院に

トーハンと静岡トーハン会(古澤隆会長=マルサン書店社長)は、K‐mix(FM静岡)で毎週金曜日に放送している「うちどく(家読)」タイアップ番組で朗読した書籍約50冊を、静岡県立こども病院に寄贈した。
書籍の寄贈は毎年行われており、今回で9回目。12月1日に静岡トーハン会の古澤会長と江崎書店・渡部松徳取締役、トーハン静岡支店・横山敏夫支店長、K‐mixを代表して番組パーソナリティの高橋正純さんが静岡県立こども病院を訪問、「入院している子どもたちのために本を活用してほしい」と瀬戸嗣郎院長に本を手渡した。
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