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平成30年3月1号
土曜休配日1日増の14日に/18年度年間発売日/日書連理事会

日書連(舩坂良雄会長)は2月15日、東京・千代田区の書店会館で定例理事会を開催。日本出版取次協会が示した2018年度「年間発売日カレンダー」案で、土曜休配日が前年度から1日増えて14日になることを流通改善委員会の藤原直委員長が説明した。
[流通改善委員会]
2018年度「年間発売日カレンダー」案では、土曜休配日が前年度から1日増えて14日になるほか、繁忙期の祝日発売日設定は無し、平日休配日が年1回(8月31日)設定される。年間稼働日は前年度から5日減の275日となる。平日休配日は、消費行動が土曜・日曜中心となる中で、月曜発売週刊誌にできる限り影響の少ない形で実施するため暫定での設定とし、日本雑誌協会と合同で研究を進めていくという。藤原委員長は「出版輸送を取り巻く厳しい環境を考慮し、是としたい」と述べた。
図書館問題では、佐賀・武雄市が平成29年度で指定管理運営契約が終了する武雄市図書館の30年度以降の運営について、現在の運営者カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に引き続き委託することを決めたことなど、全国の図書館の指定管理運営の状況を報告した。
[取引改善委員会]
北海道組合から提案のあった表紙返品のシステム構築について、柴﨑繁委員長は「実際にモノが動かなくてもデータのやりとりで返品できる仕組みを、沖縄と九州の実例を参考に、北海道をはじめとして全国で作っていきたい。POSレジのほかタブレットも活用できないか検討する」と報告。「個店単位ではなく業界全体のインフラ整備の考え方で進めたい。各都道府県中央会のインフラ整備のための補助金制度について調べてほしい」と求めた。
[指導教育委員会]
舩坂良雄会長、鈴木喜重副会長(指導教育委員会委員長)、面屋龍延副会長、井上俊夫理事(指導教育委員会委員)の4名で、昨年11月から業界団体、出版社、取次各社を訪問。今年は2月6日に日経BPマーケティング・中島久弥社長、大阪屋栗田・大竹深夫社長、同13日にKADOKAWA・山下直久常務を訪れ、「全国小売書店経営実態調査報告書」の分析結果をもとに書店経営の環境改善や出版業界の課題解決について意見交換した。今後、集英社、講談社、文藝春秋などを訪問する予定。
鈴木委員長は、設置を提案している業界3者による実務者会議について、日書連からは7、8名のメンバーを出す考えを示した。
[組織委員会]
「日本書店商業組合連合会定款」の変更について、中山寿賀雄委員長が新旧対照表に基づき「暴力団員など反社会的勢力の排除」「電磁的方法による総会招集通知等の提供」などポイントを説明した。今後のスケジュールは、4月・5月定例理事会で変更案を審議し、6月の通常総会または年度内に臨時総会を開いて定款変更を決定する。
各都道府県組合組合員の加入・脱退状況は、12月期が加入無し・脱退5店で前月比5店純減、1月期が加入無し・脱退10店で同10店純減。日書連の推定所属員数は3357店になった。
[広報委員会]
全国広報委員会議を9月19日に都内で開催すると面屋龍延委員長が報告した。全国書店新聞への寄稿が多く広報活動に熱心な各都道府県組合広報委員と日書連本部広報委員が一堂に会し、広報活動のあり方を話し合う。総勢25~30名規模での開催を予定している。開会時間、会場、討議のテーマ、参加者の人選は次回委員会で検討する。
[書店再生委員会]
本間守世委員長が、最近の再販相談事例を報告。また、2月27日に実施される公正取引委員会の「平成29年度出版業界への著作物再販ヒアリング」で、書店業界の現状と取り組みを説明すると述べた。
[政策委員会]
「文字・活字文化推進機構設立10周年記念講演会」(同機構主催/3月28日、東京・千代田区「よみうり大手町ホール」で開催)、書店商談会「日本ど真ん中書店会議2018」(同実行委員会主催、愛知県書店商業組合・岐阜県書店商業組合・三重県書店商業組合共催/8月22日、名古屋市千種区「吹上ホール内・第1ファッション展示場」で開催)で、「日書連後援」の名義使用を承認した。

【最優秀賞に長倉書店サントムーン店/心にのこる子どもの本飾り付けコンクール】
[読書推進委員会]
日書連主催の増売運動「2017年心にのこる子どもの本秋・冬セール」(日本出版取次協会・日本児童図書出版協会協賛)の店頭飾り付けコンクールの審査結果を西村俊男委員長が報告。最優秀賞に長倉書店サントムーン店(静岡県駿東郡)が選ばれた。優秀賞は宝屋書店(愛知県知多郡)、ファミリーブックス(富山県南砺市)、B・PASS年輪(滋賀県高島市)の3店、アイデア賞は加賀谷書店東通店(秋田県秋田市)、東山堂都南店(岩手県盛岡市)、冠文堂書店(宮城県仙台市)、文信堂書店(新潟県新潟市)、エーブック幸袋店(福岡県飯塚市)の5店に決定した。
読売新聞東京本社と日書連のコラボレーション企画「読売新聞本屋さんへ行こう!キャンペーン」を3月14日~4月15日の約1カ月間実施する。「もっと書店へ足を運んでもらおう」という趣旨で2005年9月より年2回実施しているもので、今回で第26回目となる。書店で購入した書籍、雑誌、マンガなど出版物のレシートを応募ハガキまたは郵便ハガキに貼って応募してもらい、抽選で図書カードをプレゼントする。実施エリアは東京、埼玉、千葉、神奈川、茨城、栃木、群馬、山梨、静岡。参加表明した書店を中心に約160店の店頭でポスターを掲示し、応募ハガキを設置・配付する。

【最低賃金制度遵守で理解求める/東京労働局】
厚生労働省東京労働局労働基準部賃金課長の古賀睦之氏が来会。最低賃金制度と業務改善助成金について説明し、理解を求めた。舩坂会長は「出版販売は右肩下がりで書店の閉店が相次ぐ中、最低賃金は上がり続けている。各業界の実態に即したあり方も検討してほしい」と要望した。
また、中小企業基盤整備機構経営支援部審議役の小濵昭浩氏は「よろず支援拠点事業」について説明し、活用を呼びかけた。

文字・活字文化推進機構設立10周年記念し、安藤忠雄氏が講演

文字・活字文化推進機構は3月28日午後3時、東京・千代田区のよみうり大手町ホールで「設立10周年記念講演会」を開催する。日書連など後援。建築家で東大名誉教授の安藤忠雄氏が「あしたへの挑戦―われわれはどこへ向かうのか」をテーマに話す。定員500名(先着順)。入場無料。申し込み・問い合わせは同機構まで。℡03(3511)7305

九州選書市は9月11日開催/中山寿賀雄会長を再選/九州ブロック会

九州ブロック会(中山寿賀雄会長=長崎組合理事長)が2月2日、鹿児島県奄美市の奄美観光ホテルで開かれ、福岡組合の安永寛理事長と森松正一副理事長、佐賀組合の堤洋理事長、長崎組合の中山理事長、熊本組合の長﨑晴作理事長、大分組合の二階堂衞司理事長、宮崎組合の田中隆次理事長、鹿児島組合の楠田哲久理事長、沖縄組合の小橋川篤夫理事長やテジマ、天龍輸送、九州雑誌センターの幹部が出席した。
議案審議では決算報告・予算案などを原案通り承認。定款変更、軽減税率、書店粗利益の拡大など日書連の諸課題や公共図書館の入札、九州選書市について討議や意見交換を行った。
九州選書市は9月11日(火)に福岡市中央区の電気ビル共創館みらいホールで開催することを決めた。
役員改選では各県組合理事長による互選の結果、中山会長を再選した。
来年のブロック会開催地は福岡県と決定した。
[役員体制]
▽会長=中山寿賀雄(長崎・好文堂書店)▽副会長=田中隆次(宮崎・田中書店)、安永寛(福岡・金修堂書店)▽監査=長﨑晴作(熊本・熊文社)
(鹿児島・楠田哲久理事長)


出版物の推薦作品を決定/厚労省・児童福祉文化財

厚生労働省社会保障審議会は、児童の福祉の向上を図るため、出版物、舞台芸術、映像・メディア等の3分野で優れた作品を推薦する「児童福祉文化財」について、出版物の推薦作品を下記の通り決定した。
「児童福祉文化財」は、子どもたちの健やかな育ちに役立ててほしいと、厚生労働省が子どもたちや家族、保育士など子どもと関わる立場の人向けに推薦しているもの。
▽『タイガー・ボーイ』鈴木出版/作=ミタリ・パーキンス、訳=永瀬比奈、絵=ジェイミー・ホーガン/小学校高学年以上▽『介護というお仕事』講談社/著=小山朝子/小学校高学年以上▽『誰もボクを見ていないなぜ17歳の少年は、祖父母を殺害したのか』ポプラ社/著=山寺香/高校生、保護者・指導者等、一般(啓発)▽『珍獣ドクターのドタバタ診察日記動物の命に「まった」なし!』ポプラ社/著=田向健一、絵=イケウチリリー/小学校高学年以上▽『キワさんのたまご』ポプラ社/作=宇佐美牧子、絵=藤原ヒロコ/小学校中学年▽『さかなのたまごいきのこりをかけただいさくせん』ポプラ社/写真・文=内山りゅう/幼児、小学校低学年▽『まるごと発見!校庭の木・野山の木(全8巻)』農山漁村文化協会/編=勝木俊雄、濱野周泰、福田健二、田中浩、大久保達弘、正木隆、横井秀一、絵=森谷明子、竹内通雅、深津真也、むらいゆうこ、アヤ井アキコ、城芽ハヤト、宇野信哉、川上和生/小学校中学年以上▽『甲虫のはなしかしこくておしゃれでふしぎな、ちいさないのち』ほるぷ出版/文=ダイアナ・アストン、訳=千葉茂樹、絵=シルビア・ロング/小学校低学年▽『ごちそうの木タンザニアのむかしばなし』西村書店/作=ジョン・キラカ、訳=さくまゆみこ/小学校低学年

「春夏秋冬本屋です」/「補助金を活用、ブックカフェ」/滋賀・ますや書店代表取締役社長・岩根秀樹

小売業では従業員5名以下でなければ利用できないが、商工会議所や商工会のサポートを受けて計画を立て事業を進めると「小規模事業者持続化補助金」を受けることができる。上限額は50万円なので大規模なことには向かないが、費用の3分の2を補助金で賄うことが可能だ。この補助金は、機械装置費、広報費、開発費、外注費などに使用できるが、書店ならば関連業務の機器購入や店舗のミニ改装といった分野だろう。
昨年、当店でもこの制度に応募した。提出した計画書には「店前を散策する観光客を新規顧客として取り込むために、現在の店舗の一角を、飲食を提供できる空間に改装して、ブックカフェとして運営していく」と記入した。作業スペースを改装し、コーヒーやハーブティを提供し店内の本を読んでもらって売上増を狙った。補助金の公募時期の関係で工事の終わったのは11月末、準備を整えてカフェ営業を始めたのは1月に入ってからだった。今年は雪の日が続いたのでまだ結果は出ないが、春には売上にも結びつくだろう。
申請書には、この事業によってどのように販路開拓し売り上げに結び付くか等を記入する必要があるが、商工会議所や商工会に相談すれば助言も得られるので難しくはない。なんでも活用して試行錯誤であっても取り組んでいく姿勢が必要だと思っています。

「若い世代に本の良さ伝える」/東京組合青年部が新春懇親会開催

東京都書店商業組合青年部(田中紀光会長)は2月6日、東京都中央区の銀座クラシックホールで新春懇親会を開催し、約90名が出席した。
田中会長は「街の書店の存在意義、使命は、本の良さ、大切さを特に今の若い世代の方に伝えていくこと。若者の読書人口を拡げていくことが私たち青年部の役割であり、業界全体の課題。皆様と協力して業界を盛り上げていきたい」とあいさつした。
相談役の東京組合小林洋副理事長は「青年部と親会が連携して読者を書店に誘導するための企画をいろいろ提案していく。街の書店がなくなると、読者との最前線の触れ合いの場がどんどん減り、業界全体の衰退につながる」と述べた。
文藝春秋の大熊邦稔営業局営業部長が祝辞を述べ、新曜社の中山修一営業部部長の発声で乾杯した。

女優のんさん、読書の魅力語る/青少年読書体験推進キャンペーン/文字・活字文化推進機構

国立青少年教育振興機構と文字・活字文化推進機構は2月4日、東京・渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで、青少年読書体験推進キャンペーン記念イベント「よむ、つたえる、かわる。」を開催。キャンペーンのイメージキャラクターを務める女優・のんさんと、お笑いコンビ「米粒写経」のサンキュータツオさんが読書の楽しさを語った。また、「U―18にすすめたい本」をテーマに書店員と学生によるビブリオバトルを行った。300名が来場した。
第1部トークセッションで、のんさんは「女優の表現活動に読書が活かされる」として、CM撮影で監督から事前に江國香織の小説『デューク』を読むように言われたエピソードを披露。「絵コンテの印象と『デューク』の世界観がつながり、想像を膨らませる作業に役立った」と話し、「10代の時にしかない感覚で作品を受け取ることができる。たくさんの本に触れて楽しみましょう」と青少年にメッセージを送った。
サンキュータツオさんはお笑いコンビとして活動しながら大学で非常勤講師を務め、約230冊を所有する国語辞典コレクターでもある。『学校では教えてくれない!国語辞典の遊び方』(KADOKAWA)などの著書があり、『広辞苑第7版』では執筆者としてサブカルチャー部門を担当した。「本でも音楽でも10代の頃に浴びたものが人生を決定づける。すべて理解できなくても、読み続けてほしい」と語った。
第2部ビブリオバトルでは、歴代の学生ビブリオバトル優勝者・準優勝者と本のプロである書店員の6名が18歳以下にすすめたい本をプレゼンテーションし、会場の投票で順位を決定。グランドチャンプには『虚人たち』(筒井康隆、中央公論新社)を紹介した紀伊國屋書店・瀨部貴行さん、準グランドチャンプには『見えない都市』(イタロ・カルヴィーノ、河出書房新社)を紹介したときわ書房・近藤隆さんが輝いた。

新指導要領、大学入試改革の要点解説/2018年学参・辞典勉強会開く/学習参考書協会・辞典協会

学習参考書協会と辞典協会は「2018年新学期学参・辞典勉強会」を2月8日に東京都新宿区の研究社英語センターで開催し、書店、出版社、取次など152名が出席。香里ヌヴェール学院学院長で21世紀型教育機構理事の石川一郎氏が「新指導要領と小中移行措置の基本知識、新しい学習形態が与える店頭への影響に関して」、旺文社教育情報センターマネジャーの石井塁氏が「大学入試改革と学参市場~現状の方向性と影響予測~」と題し講演した。

【「楽しく学ぶ」に商品がシフト/香里ヌヴェール学院学院長・石川一郎氏】
2020年に向け進められている教育改革では「主体的・対話的で深い学び」と「英語4技能入試」が重要ポイントになっている。
「ゆとり教育」の話が始まってから20年の間に、社会は非常に大きく変化した。小泉内閣の構造改革で雇用形態が大幅に変化し、さらにはAI(人工知能)に仕事を取って替わられてしまう時代が来ている。言われたことをそのまま処理する、参考書で言えば穴埋め問題のようなものがこれから役に立つのかという議論が出ているわけだ。
「英語4技能」については、昔は海外で働く人が英語をやっていればいいという考えがあったが、今は大勢の外国人が日本に来て、働き方もいろいろな面でグローバルにならざるを得ない状況であり、英語の必要性は切実なものになっている。今回の教育改革は、「このままでは、こうした人材では困るよ」という、教育に対する世の中からの要請なのだ。
新しいタイプの問題の例を挙げる。宣教師のフランシスコ・ザビエルが日本に来たことについて、中学受験業者が「もし、あなたがザビエルのように知らない土地に行って、その土地の人々に何かを広めようとする場合、どのようなことをしますか。600字以内で答えなさい」という問題を出した。このように1つの決まった正解がない問題は、今までの授業にはなかった。
グループで話し合って答えを見つけていくような学びで、「活用できる知識」と表現の仕方が問われ、最適解や納得解を見つける必要がある。「主体的・対話的で深い学び」とは、こういう問題に対するものであり、新学習指導要領には、クリティカル・シンキング(批判的思考)がかなり盛り込まれている。
新学習指導要領の店頭への影響を考えると、これまでの参考書や問題集は、「勉強」すなわち「勉めて強いる」ものだった。つらく苦しいが最後までやり抜けば達成できるという、昭和的価値観だ。今回は「学習」すなわち「学んで習おう」という感じで、楽しく学べればいいじゃないかというバックボーンの変化がある。
「主体的・対話的で深い学び」ではここが一番大きい変化だと思う。イメージとしては、学習は明るく楽しいものだということ。デジタルやiPadとの親和性がある。「かわいい」という女子目線が入る。ストーリー性があったり、キャラが立っていたり、ネットにつながるアプリ的なものがあったりする。「勉強」の観点からするとダメだが、「学習」という概念に変わったら有りなのだ。そう考えると『うんこ漢字ドリル』が売れたのも腑に落ちるのではないか。
購買層をみると、保護者もだんだん平成生まれとなり、子どもたちは21世紀人だ。デジタルネイティブというのは当然で、今までの昭和人的な価値観では購買層の変化はなかなか読み取れない。ファッションブランドとコラボした『セシルマクビースタディコレクション』は、おしゃれでかわいくて女の子によく売れている。一方、男の子は母親が選ぶものにすることが多いので、参考書業界は母親か女の子をどう口説いていくのかがポイントになると思う。ボカロとコラボした参考書も、最初に見たときはびっくりした。これらには本屋で手に取った時のワクワク感があり、こうした路線がどんどん増えていくのではないか。
小学校の英語教材については、会話ができるかどうかのポイントは、疑問文とそれに対する答えだ。4技能の中の「話す」部分が大事なので、疑問文を重視した内容でCDが付いている参考書をお薦めする。
本屋の皆さんに期待するのは、アマゾンやAIにはできない、相手と対話しながら良いお薦めをするコンシェルジュの役割だ。このお客さんは子どもに「勉強」タイプの学習をさせたいのか、子どもが面白いと思う方がいいと考えているのか、タイプを見極めてお薦めする。本屋に来る方は、そういうことを求めていると思う。

【英語外部検定対策が重要に/旺文社・石井塁氏】
大学入試改革の国の方針が決定し、該当する高校1年生がこの4月から入学する。2021年1月から、センター試験は「大学入学共通テスト」に名称が変わり、①記述式を国語と数学で導入、②全科目で思考力系の問題を出題、③英語の外部検定が利用可能になる。この3点がイコール重要商品となる。
まず、記述式について。合否判定に利用するかは大学によって異なり、国立大は必須だと発表したが、公私立大はまだ分からない。国語の記述式は現代文で出題され、回答文字数は80~120字で3問程度。注意してほしいのは、文学作品ではなく、新聞や取扱説明書、契約書などが素材として使われること。数学では「数学Ⅰ」の科目で出題され、同じく3問程度で、日常生活の事象を数学を使って解決するような問題が出されることになる。
出題は2教科にとどまり、3問程度で文字数も少ない。上位の高校では、記述式は国公立大の二次試験対策でとっくにやっているので、高校の先生からは、書くこと自体より資料読解の対策が必要という声が多く聞かれる。一方、共通テスト以外にも、各大学の独自入試で記述が増える可能性がある。国立大は、思考力系の高度な記述式を二次試験で課すと発表している。そのため、特に国語では、共通テストに限定しない記述の問題集や思考力系の問題集などの売行きの様子を見て判断するのがいいと思う。
思考力系の問題は、共通テストではマーク式で全科目で出題される。従来の知識暗記では対応困難で、全科目で対応が必要になる。典型的な問題は、日常生活と結びついたり、回答のプロセスを問う「問題解決型」と、グラフや表、文章など複数の資料から情報を抽出したり、原因や根拠、背景を踏まえた情報の理解を問う「資料読解型」の2つだ。
国語だと、2つの契約書が出され、類似点や相違点を判断して回答するような問題。歴史なら、日米修好通商条約の事柄を知っているだけでなく、成り立ちやその後に与えた影響まで知っていないと答えられないような問題だ。
思考力の問題といっても結局は知識を活用して解くことが必要で、知識系の問題も全滅するわけではない。特に私立大の独自入試は従来と変わらないかもしれない。ただ、高校の授業でも「用語」は減らされる方向にあり、知識系の問題は今後明らかに減少していく。今後の知識系参考書は、暗記だけでなく、意味や意義の活用の仕方、因果関係まで理解できるものが必要になってくると思う。
「英語外部検定利用入試」(外検入試)とは、受験生が事前に英検やTOEFL、TOEICなどの検定を受験し、その成績を大学入試の時に使うというもの。4技能を測ることが目的で、既に各大学で独自に導入が進んでおり、有名私立大はほとんどが実施している。今回の入試改革では共通テストで外検の利用が可能になった。国立大は、既に外検の受験が必須だと方針を発表している。
一口に外検入試といっても、出願資格として用いたり、入試での加点や得点換算など、大学によって利用の仕方は様々だ。多いのは得点換算で、例えば英検準2級を持っていたら英語の試験は80点取れたとみなし、英語の試験も受けた場合は点の高い方で合否判定するというもの。外検入試をやっている大学は、現状では1学科10名程度の少人数枠が多い。
どの検定を利用できるかは大学によってバラバラだが、英検はほとんどの大学で利用可能。「TEAP」は日本の大学入試のために開発されたテストで利用が急増している。共通テストで利用できる外検はこれから国が認定するが、売場ではこれら国産検定の対策書を置くのがいいと思う。
共通テストでは、高校3年の4月から12月に受検した2回までの成績が利用可能になる。外検入試を導入するかは各大学の判断になるが、国が制度を整えるので導入大学は急増すると思われる。国立大は、共通テストの英語と外検の両方が必須になる。公立大は必須が多くなりそうで、私立大は少人数枠で実施する大学が大幅に増えると思う。外検は受験生の必須アイテムになるので、早い学年からの練習受験や、スピーキング対策が増えるだろう。

「きょうの料理」60周年で特別付録/「ラジオ英会話」を一新/NHKテキスト

NHK出版は2月7日、東京都文京区の東京ドームホテルで「2018年NHKテキスト説明会」を開き、語学、家庭・趣味実用各分野のテキストの内容や販売施策を説明した。
冒頭であいさつした小林毅常務取締役マーケティング局長は、17年の販売動向について、発行・実売部数は前年を下回る見込みだが、「すてきにハンドメイド」11月号が創刊以来最大発行部数となり、「趣味どきっ!体が硬い人のための柔軟講座」は20万部を突破したと報告。18年は、20年度に始まる大学入試改革に合わせた英語テキストのラインナップを揃えるとしたほか、「きょうの料理」が4月号で創刊60周年を迎えるのを記念し、2号連続で綴じ込みの特別付録を付けると説明した。
また、テキストのイメージキャラクターに女優の葵わかなさんを起用、SNSなどウェブ系メディアを通じて若者にも積極的にPRし、書店への誘導を図っていくと述べた。
この後、家庭・趣味実用テキストについて福田均生活編集部長、語学テキストについて安倍美和子語学編集部長が説明。
家庭・趣味実用テキストでは、「きょうの料理」創刊60周年記念特別付録として、4月号は懐かしい表紙デザインを使ったカレンダー、5月号は創刊号の表紙デザインのオリジナルノートを付ける。番組では、ネットと放送をリンクした新シリーズ「つくろう!にっぽんの味47」をスタート。47都道府県を2年かけてたどり、テキストでその土地ならではの料理を4品提案。ホームページでの人気投票により上位2品を番組で展開する。
この他、「趣味の園芸」は春・秋など園芸増売シーズンに綴じ込み付録を予定、「趣味の園芸やさいの時間」は隔月刊化する。「みんなのうた」は判型をB5判からA4判に変更し、本体価格も391円から540円に改訂する。
語学テキストについては、「ラジオ英会話」の講師が大西泰斗氏に変更。テーマを「『話す』ための文法講座」とし、高校レベルの英語学習の補完や受験・資格対策にも対応した内容にする。新講座は「遠山顕の英会話楽習」「基礎英語0(ゼロ)」「おもてなしの基礎英語」。「基礎英語0」はテレビとラジオ両方で展開し、新学習指導要領の小学校5、6年生のカリキュラムに対応した内容になっている。
販売施策については田中伸一セールス・プロモーション部長が説明、定期購読のさらなる推進と、テキストコーナーの充実を呼びかけた。
説明会終了後に行われた懇親会では、森永公紀社長が「テキストの販売促進のためにできることは何でもしようというのが今年のNHK出版の決意。読者とテキストを結びつけていただく書店の意見を全て受け止め、頑張っていきたい」とあいさつ。紀伊國屋書店・高井昌史会長兼社長の発声で乾杯した。
中締めでは日書連の舩坂良雄会長が登壇し、万引問題とともに書店の経営環境改善について言及。「業界3者が問題点を出しあって解決していこうと考えている。書店だけではなく、車の両輪のように皆様とともに前に進めるようにしていきたい」と話した。

12月期販売額10・9%減/雑誌は漫画本激減で17%の大幅減/出版科研調べ

出版科研調べの12月期の書籍雑誌推定販売金額(本体価格)は、前年同月比10・9%減となった。
部門別では、書籍が同3・4%減、雑誌が同17・0%減で、雑誌はかつてない減少幅となった。内訳は月刊誌が同17・9%減、週刊誌が同11・8%減。前年同月は12月31日に特別発売日が設定され、不定期誌やコミックスが大量投入されたが、今年は年末(12月29日)、年始(1月4日)の特別発売の部数規模が約3割縮小。また、特別発売を含めたコミックスの新刊発行部数も3割減少しており、雑誌全体で大幅減を記録した。
書店店頭の売上は、書籍が同約1%減。新書本は磯田道史『日本史の内幕』(中公新書)や眉村卓『妻に捧げた1778話』(新潮新書)などヒットが多く約13%増となった。雑誌は、定期誌が約6%減、ムックが約8%減、コミックスが約17%減。コミックスは既刊の販売不振のため、その月の新刊ラインナップ次第で売上が大きく左右される状態になっている。

生活実用書・注目的新刊」遊友出版・斎藤一郎

藤田紘一郎著『人生100年時代の老いない食事』(フォレスト出版900円)は、最近よく使われ出した人生100歳時代を表現したもの。
東京医科歯科大学名誉教授でもある著者は、これまで普通に言われ、信じさせられてきた肉を控える食事に異を唱えている。コレステロール値や資質の値が高いのは危険で、早晩動脈硬化になるという指摘である。
肉を食べない野菜中心の食事を続けていては健康長寿は遠のくばかり。ただし50歳を過ぎたら、という条件付きで肉を食べなさいというのだ。肉を無闇に食べるのではなく、野菜→肉→ご飯の順番は守らなくてはいけない。カロリー計算、コレステロール値を気にしない、野菜と肉を上手に食べて主食は抜く、の3点を心がけて自身の糖尿病も克服したという。
幕内秀夫著『病気知らずの体をつくる粗食のチカラ』(青春新書950円)は、管理栄養士が語る粗食の勧めである。
家族の食事は大人中心で良く、子供受けする料理は必要ないと断じる。子供が野菜嫌いなのは当たり前。それを無理矢理調理すると油漬け、砂糖漬けになってしまう。
巻末に家族の健康を守る粗食ごはん、7日間実践メニューがイラストで紹介されている。

総理大臣賞の菊池さん「一番好きな本」/青少年読書感想文全国コンクール表彰式

第63回青少年読書感想文全国コンクール(全国学校図書館協議会・毎日新聞社主催、内閣府・文部科学省後援、サントリーホールディングス協賛)の表彰式が2月9日、東京都千代田区の経団連会館で開かれ、約830名が出席。受賞者に賞状が贈呈された。
今回は全国の小・中・高校や海外の日本人学校2万5847校から430万7256編の応募があり、内閣総理大臣賞、文部科学大臣賞、毎日新聞社賞、全国学校図書館協議会長賞、サントリー奨励賞、入選作品の各受賞者を選んだ。
『ぼくたちのリアル』(講談社)の感想文で内閣総理大臣賞(小学校高学年の部)を受賞した菊池芯太郎さん(岩手県北上市立笠松小6年)は「『ぼくたちのリアル』は一番好きな本です。主人公に共感できる部分がたくさんあって、心に強く響いてくる本だったからです。これからも素晴らしい本と出会えるよう、たくさん本を読んでいきたいと思います」と受賞者を代表してあいさつした。
このほか内閣総理大臣賞を受賞したのは、小学校低学年の部が下重諒人さん(福島県東白川郡塙町立常豊小2年)の『アランの歯はでっかいぞこわーいぞ』(BL出版)、小学校中学年の部が森田千聡さん(高松市立多肥小4年)の『干したから…』(フレーベル館)、中学校の部が伊藤紬さん(秋田県横手市立横手北中3年)の『ホイッパーウィル川の伝説』(あすなろ書房)、高等学校の部が儘田怜実さん(東京都田園調布学園高1年)の『白磁の人』(河出書房新社)。
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